JP3076285B2 - 圧接用鉄筋保持装置 - Google Patents
圧接用鉄筋保持装置Info
- Publication number
- JP3076285B2 JP3076285B2 JP09281600A JP28160097A JP3076285B2 JP 3076285 B2 JP3076285 B2 JP 3076285B2 JP 09281600 A JP09281600 A JP 09281600A JP 28160097 A JP28160097 A JP 28160097A JP 3076285 B2 JP3076285 B2 JP 3076285B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- diameter sleeve
- reinforcing bar
- pair
- holding
- small
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス圧接により一
対の鉄筋を軸心方向に接合するためのガス圧接装置等に
用いられる圧接用鉄筋保持装置に関する。
対の鉄筋を軸心方向に接合するためのガス圧接装置等に
用いられる圧接用鉄筋保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、鉄筋コンクリートを施工するに
際して所定の形状に配設される鉄筋は、製造上或いは運
搬上の取扱が容易な一定の長さとされている。そのた
め、施工される鉄筋コンクリートの長さが鉄筋の全長以
上となる場合には、鉄筋が軸心方向に接続されて必要な
長さに延長されて用いられる。このような鉄筋の接続方
法には様々なものがあり、2本の鉄筋の一部を重ねて固
定する重ね継手、鉄筋の突き合わせ部に鋼製のスリーブ
を被せて接続するスリーブ継手、鉄筋の端面を軸心方向
に互いに所定の力で押圧しつつガス等によって加熱する
ガス圧接、或いは鉄筋の端面を互いに所定距離離隔して
保持し、加熱すると共にその端面間に溶接材料を流し込
むCB溶接等が用いられているが、強度や信頼性の面か
らガス圧接或いはCB溶接等が好ましく、更に、作業の
容易性の面からガス圧接が多く用いられている。
際して所定の形状に配設される鉄筋は、製造上或いは運
搬上の取扱が容易な一定の長さとされている。そのた
め、施工される鉄筋コンクリートの長さが鉄筋の全長以
上となる場合には、鉄筋が軸心方向に接続されて必要な
長さに延長されて用いられる。このような鉄筋の接続方
法には様々なものがあり、2本の鉄筋の一部を重ねて固
定する重ね継手、鉄筋の突き合わせ部に鋼製のスリーブ
を被せて接続するスリーブ継手、鉄筋の端面を軸心方向
に互いに所定の力で押圧しつつガス等によって加熱する
ガス圧接、或いは鉄筋の端面を互いに所定距離離隔して
保持し、加熱すると共にその端面間に溶接材料を流し込
むCB溶接等が用いられているが、強度や信頼性の面か
らガス圧接或いはCB溶接等が好ましく、更に、作業の
容易性の面からガス圧接が多く用いられている。
【0003】上記の鉄筋のガス圧接は、例えば圧接用鉄
筋保持装置によって、一対の鉄筋をそれらの軸心方向が
一致し且つそれらの端面が互いに対向、或いは突き合わ
された状態で保持するとともに、加圧手段によって、そ
の圧接用鉄筋保持装置により保持された一対の鉄筋を軸
心方向に加圧しながら、加熱トーチによって、それら一
対の鉄筋の突き合わせ部分を加熱することによって行わ
れる。
筋保持装置によって、一対の鉄筋をそれらの軸心方向が
一致し且つそれらの端面が互いに対向、或いは突き合わ
された状態で保持するとともに、加圧手段によって、そ
の圧接用鉄筋保持装置により保持された一対の鉄筋を軸
心方向に加圧しながら、加熱トーチによって、それら一
対の鉄筋の突き合わせ部分を加熱することによって行わ
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なガス圧接装置に用いられる圧接用鉄筋保持装置は、例
えば、(a) 円筒形状の大径スリーブと、その大径スリー
ブに径方向へ突き出すように一体的に設けられ、圧接す
べき一対の鉄筋の一方をその大径スリーブの軸心から所
定寸法だけ離間した軸心と平行な一直線上において一体
的に保持する第1鉄筋保持部とを有する第1保持部材
と、(b) 前記大径スリーブ内に同心に且つ軸方向の相対
移動可能に嵌合された円筒形状の小径スリーブと、その
小径スリーブに径方向へ突き出すように一体的に設けら
れ、前記一対の鉄筋の他方を前記一直線上において一体
的に保持する第2鉄筋保持部とを有する第2保持部材
と、(c)前記第1保持部材の大径スリーブの延長上に一
体的に設けられ、前記一対の鉄筋を軸心方向に加圧する
ようにその大径スリーブおよび小径スリーブを軸心方向
へ相対移動させる加圧手段が着脱可能に取り付けられる
加圧手段結合部材とを備えている。
なガス圧接装置に用いられる圧接用鉄筋保持装置は、例
えば、(a) 円筒形状の大径スリーブと、その大径スリー
ブに径方向へ突き出すように一体的に設けられ、圧接す
べき一対の鉄筋の一方をその大径スリーブの軸心から所
定寸法だけ離間した軸心と平行な一直線上において一体
的に保持する第1鉄筋保持部とを有する第1保持部材
と、(b) 前記大径スリーブ内に同心に且つ軸方向の相対
移動可能に嵌合された円筒形状の小径スリーブと、その
小径スリーブに径方向へ突き出すように一体的に設けら
れ、前記一対の鉄筋の他方を前記一直線上において一体
的に保持する第2鉄筋保持部とを有する第2保持部材
と、(c)前記第1保持部材の大径スリーブの延長上に一
体的に設けられ、前記一対の鉄筋を軸心方向に加圧する
ようにその大径スリーブおよび小径スリーブを軸心方向
へ相対移動させる加圧手段が着脱可能に取り付けられる
加圧手段結合部材とを備えている。
【0005】ところが、このように加圧手段結合部材が
第1保持部材の大径スリーブの延長上に設けられている
と、第1鉄筋保持部と第2鉄筋保持部によって保持され
た一対の鉄筋を端面が互いに突き合わされた状態で加圧
する際に、図8に示されるように、大径スリーブと小径
スリーブの嵌合部分に比較的大きな負荷F3 がかかるた
め、それらの折れ曲がりや撓み変形を防止するために肉
厚寸法を大きくする必要があり、重量が増大して作業性
が悪化していた。また、加圧手段に要求される加圧荷重
F2 も比較的大きくなることから、加圧手段を大型化せ
ざるを得なかった。
第1保持部材の大径スリーブの延長上に設けられている
と、第1鉄筋保持部と第2鉄筋保持部によって保持され
た一対の鉄筋を端面が互いに突き合わされた状態で加圧
する際に、図8に示されるように、大径スリーブと小径
スリーブの嵌合部分に比較的大きな負荷F3 がかかるた
め、それらの折れ曲がりや撓み変形を防止するために肉
厚寸法を大きくする必要があり、重量が増大して作業性
が悪化していた。また、加圧手段に要求される加圧荷重
F2 も比較的大きくなることから、加圧手段を大型化せ
ざるを得なかった。
【0006】本発明は以上のような事情を背景として為
されたものであり、その目的とするところは、一対の鉄
筋を保持する第1保持部材および第2保持部材にかかる
負荷や、加圧手段に要求される加圧荷重が可及的に低減
される圧接用鉄筋保持装置を提供することにある。
されたものであり、その目的とするところは、一対の鉄
筋を保持する第1保持部材および第2保持部材にかかる
負荷や、加圧手段に要求される加圧荷重が可及的に低減
される圧接用鉄筋保持装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、(a) 円筒形状の大径スリーブと、その大
径スリーブに径方向へ突き出すように一体的に設けら
れ、軸心方向に垂直な圧接面をそれぞれ備えた一対の鉄
筋の一方をその大径スリーブの軸心から所定寸法だけ離
間した軸心と平行な一直線上において一体的に保持する
第1鉄筋保持部とを有する第1保持部材と、(b) 前記大
径スリーブ内に同心に且つ軸方向の相対移動可能に嵌合
された円筒形状の小径スリーブと、その小径スリーブに
径方向へ突き出すように一体的に設けられ、前記一対の
鉄筋の他方を前記一直線上において一体的に保持する第
2鉄筋保持部とを有する第2保持部材と、(c) 前記第1
保持部材および前記第2保持部材の何れか一方に一体的
に設けられ、前記一対の鉄筋を軸心方向に加圧するよう
にそれらの保持部材を前記大径スリーブおよび小径スリ
ーブの嵌合をガイドとして前記一直線と平行な方向へ相
対移動させる加圧手段が着脱可能に取り付けられる加圧
手段結合部材とを有する圧接用鉄筋保持装置において、
(d) 前記加圧手段結合部材を、前記大径スリーブおよび
小径スリーブの軸心と前記一直線との間の中間位置に設
け、その中間位置において前記加圧手段により前記第1
保持部材および前記第2保持部材に加圧荷重が加えられ
るようにし、加圧時に前記一対の鉄筋の軸心が一直線状
となるように、加圧前の状態ではその一対の鉄筋の当接
部が前記大径スリーブおよび小径スリーブ側へ僅かに突
き出す姿勢で前記第1鉄筋保持部および前記第2鉄筋保
持部により保持されるようにしたことを特徴とする。
に、本発明は、(a) 円筒形状の大径スリーブと、その大
径スリーブに径方向へ突き出すように一体的に設けら
れ、軸心方向に垂直な圧接面をそれぞれ備えた一対の鉄
筋の一方をその大径スリーブの軸心から所定寸法だけ離
間した軸心と平行な一直線上において一体的に保持する
第1鉄筋保持部とを有する第1保持部材と、(b) 前記大
径スリーブ内に同心に且つ軸方向の相対移動可能に嵌合
された円筒形状の小径スリーブと、その小径スリーブに
径方向へ突き出すように一体的に設けられ、前記一対の
鉄筋の他方を前記一直線上において一体的に保持する第
2鉄筋保持部とを有する第2保持部材と、(c) 前記第1
保持部材および前記第2保持部材の何れか一方に一体的
に設けられ、前記一対の鉄筋を軸心方向に加圧するよう
にそれらの保持部材を前記大径スリーブおよび小径スリ
ーブの嵌合をガイドとして前記一直線と平行な方向へ相
対移動させる加圧手段が着脱可能に取り付けられる加圧
手段結合部材とを有する圧接用鉄筋保持装置において、
(d) 前記加圧手段結合部材を、前記大径スリーブおよび
小径スリーブの軸心と前記一直線との間の中間位置に設
け、その中間位置において前記加圧手段により前記第1
保持部材および前記第2保持部材に加圧荷重が加えられ
るようにし、加圧時に前記一対の鉄筋の軸心が一直線状
となるように、加圧前の状態ではその一対の鉄筋の当接
部が前記大径スリーブおよび小径スリーブ側へ僅かに突
き出す姿勢で前記第1鉄筋保持部および前記第2鉄筋保
持部により保持されるようにしたことを特徴とする。
【0008】
【発明の効果】本発明によれば、加圧手段結合部材が大
径スリーブおよび小径スリーブの軸心と、その軸心から
所定寸法だけ離間した軸心と平行な一直線上において保
持される一対の鉄筋の軸心との間の中間位置に設けら
れ、その中間位置において加圧手段により第1保持部材
および第2保持部材に加圧荷重が加えられるようになっ
ていることから、図9に示されるように、第1保持部材
の大径スリーブと第2保持部材の小径スリーブとの嵌合
部分にかかる負荷F6 が小さくなり、それらのスリーブ
の必要強度が緩和されるため、肉厚を薄くするなどして
軽量化でき、持ち運びなどの作業性が向上する。また、
加圧手段に要求される加圧荷重F5 も小さくなるため、
加圧手段を小型化できるようになる。更に、大径スリー
ブと小径スリーブとの間の摩擦やこじりが軽減されるた
め、それ等の磨耗が軽減されて寿命が向上する。
径スリーブおよび小径スリーブの軸心と、その軸心から
所定寸法だけ離間した軸心と平行な一直線上において保
持される一対の鉄筋の軸心との間の中間位置に設けら
れ、その中間位置において加圧手段により第1保持部材
および第2保持部材に加圧荷重が加えられるようになっ
ていることから、図9に示されるように、第1保持部材
の大径スリーブと第2保持部材の小径スリーブとの嵌合
部分にかかる負荷F6 が小さくなり、それらのスリーブ
の必要強度が緩和されるため、肉厚を薄くするなどして
軽量化でき、持ち運びなどの作業性が向上する。また、
加圧手段に要求される加圧荷重F5 も小さくなるため、
加圧手段を小型化できるようになる。更に、大径スリー
ブと小径スリーブとの間の摩擦やこじりが軽減されるた
め、それ等の磨耗が軽減されて寿命が向上する。
【0009】
【発明の実施の形態】ここで、加圧手段結合部材を介し
て一方の保持部材に取り付けられる加圧手段は、他方の
保持部材を押圧して一対の鉄筋を軸心方向に加圧するも
のでも、他方の保持部材を引張して一対の鉄筋を軸心方
向に加圧するものでも良く、引張する場合は、加圧手段
の引張部材(引込み駆動されるピストンロッドなど)に
係止させられる係止部を他方の保持部材に設ければ良
い。
て一方の保持部材に取り付けられる加圧手段は、他方の
保持部材を押圧して一対の鉄筋を軸心方向に加圧するも
のでも、他方の保持部材を引張して一対の鉄筋を軸心方
向に加圧するものでも良く、引張する場合は、加圧手段
の引張部材(引込み駆動されるピストンロッドなど)に
係止させられる係止部を他方の保持部材に設ければ良
い。
【0010】また、前記加圧手段結合部材が設けられる
位置は、前記大径スリーブおよび小径スリーブの軸心か
ら所定寸法だけ離間した軸心と平行な一直線上において
保持される一対の鉄筋の軸心の近くに設定されることが
望ましい。
位置は、前記大径スリーブおよび小径スリーブの軸心か
ら所定寸法だけ離間した軸心と平行な一直線上において
保持される一対の鉄筋の軸心の近くに設定されることが
望ましい。
【0011】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明する。なお、以下の説明において各図の寸法
比は必ずしも正確には描かれていない。
詳細に説明する。なお、以下の説明において各図の寸法
比は必ずしも正確には描かれていない。
【0012】図1は、自動ガス圧接装置10を用いて鉛
直に立設された鉄筋12aに他の鉄筋12b(以下、特
に区別しないときには単に鉄筋12という)を接続する
使用状態を模式的に示す図である。自動ガス圧接装置1
0は、鉄筋12a、12bをそれらの軸心方向が一致し
且つ端面が互いに突き合わされた状態で保持する鉄筋保
持装置14と、一対の鉄筋12a、12bに互いに押圧
する方向の加圧力を油圧により与える押圧シリンダ16
と、鉄筋12を加熱する加熱装置18とを備えている。
押圧シリンダ16にはポンプ96が接続されており、図
示しない電磁弁等の開閉弁の作動に従ってその油圧が押
圧シリンダ16に供給される。本実施例においては、上
記鉄筋保持装置14が圧接用鉄筋保持装置に、押圧シリ
ンダ16が加圧手段にそれぞれ相当する。
直に立設された鉄筋12aに他の鉄筋12b(以下、特
に区別しないときには単に鉄筋12という)を接続する
使用状態を模式的に示す図である。自動ガス圧接装置1
0は、鉄筋12a、12bをそれらの軸心方向が一致し
且つ端面が互いに突き合わされた状態で保持する鉄筋保
持装置14と、一対の鉄筋12a、12bに互いに押圧
する方向の加圧力を油圧により与える押圧シリンダ16
と、鉄筋12を加熱する加熱装置18とを備えている。
押圧シリンダ16にはポンプ96が接続されており、図
示しない電磁弁等の開閉弁の作動に従ってその油圧が押
圧シリンダ16に供給される。本実施例においては、上
記鉄筋保持装置14が圧接用鉄筋保持装置に、押圧シリ
ンダ16が加圧手段にそれぞれ相当する。
【0013】上記加熱装置18は、加熱トーチ46と、
その加熱トーチ46を鉄筋12に接近或いは離隔する方
向に移動させる移動装置48と、加熱トーチ46に点火
するためのパイロットバーナ50とを備えたものであ
り、先端部に上記鉄筋保持装置14の第1鉄筋保持部2
6と同様な構造の第3鉄筋保持部52を有するL字状の
固定部54を鉄筋12の軸心方向上側に備えると共に、
先端部に鉄筋12aに当接させられる当接部材56を有
するL字状の支持部58を軸心方向の下側に備えてお
り、締付ボルト60によって第3鉄筋保持部52を鉄筋
12bの第1鉄筋保持部26の直上に固定する一方、当
接部材56を鉄筋12aに当接させることで、加熱トー
チ46が鉄筋12a、12bの端面と同様な高さ方向位
置に位置する状態で鉄筋12に固定される。
その加熱トーチ46を鉄筋12に接近或いは離隔する方
向に移動させる移動装置48と、加熱トーチ46に点火
するためのパイロットバーナ50とを備えたものであ
り、先端部に上記鉄筋保持装置14の第1鉄筋保持部2
6と同様な構造の第3鉄筋保持部52を有するL字状の
固定部54を鉄筋12の軸心方向上側に備えると共に、
先端部に鉄筋12aに当接させられる当接部材56を有
するL字状の支持部58を軸心方向の下側に備えてお
り、締付ボルト60によって第3鉄筋保持部52を鉄筋
12bの第1鉄筋保持部26の直上に固定する一方、当
接部材56を鉄筋12aに当接させることで、加熱トー
チ46が鉄筋12a、12bの端面と同様な高さ方向位
置に位置する状態で鉄筋12に固定される。
【0014】この加熱トーチ46は、鉄筋12の軸心方
向に垂直な方向に延びる共通管部62と、基端部におい
てその共通管部62に接続される円弧状の分岐管部64
a、64b(以下、特に区別しないときは単に分岐管部
64という)とを備えており、分岐管部64の内周部分
には軸心方向が鉄筋12a、12bの互いに突き合わさ
れた端面である圧接面78を含む平面内に含まれるよう
な複数の火口68が設けられている。このため、火口6
8からは圧接面78と平行な方向すなわち鉄筋12の軸
心方向と垂直な方向に、フレーム(火炎)が生じ圧接面
78を加熱する。
向に垂直な方向に延びる共通管部62と、基端部におい
てその共通管部62に接続される円弧状の分岐管部64
a、64b(以下、特に区別しないときは単に分岐管部
64という)とを備えており、分岐管部64の内周部分
には軸心方向が鉄筋12a、12bの互いに突き合わさ
れた端面である圧接面78を含む平面内に含まれるよう
な複数の火口68が設けられている。このため、火口6
8からは圧接面78と平行な方向すなわち鉄筋12の軸
心方向と垂直な方向に、フレーム(火炎)が生じ圧接面
78を加熱する。
【0015】また、加熱トーチ46は、図1に示される
ように、前記の共通管部62においてスリーブ74内に
軸心方向の移動不能に嵌合されており、そのスリーブ7
4が加熱装置本体76内に収納されることで保持されて
いる。そして、その共通管部62は、分岐管部64とは
反対側の端部においても分岐させられており、例えば電
磁弁等を備えた流量調節装置82、83を介して、分岐
させられたそれぞれが酸素ボンベ84およびアセチレン
ボンベ86に接続されている。このため、加熱トーチ4
6には、上記流量調節装置82、83により定められた
混合比の混合ガスが供給される。
ように、前記の共通管部62においてスリーブ74内に
軸心方向の移動不能に嵌合されており、そのスリーブ7
4が加熱装置本体76内に収納されることで保持されて
いる。そして、その共通管部62は、分岐管部64とは
反対側の端部においても分岐させられており、例えば電
磁弁等を備えた流量調節装置82、83を介して、分岐
させられたそれぞれが酸素ボンベ84およびアセチレン
ボンベ86に接続されている。このため、加熱トーチ4
6には、上記流量調節装置82、83により定められた
混合比の混合ガスが供給される。
【0016】上記移動装置48は、例えば駆動用モータ
88と、その駆動用モータ88の回転軸に取り付けられ
たピニオンギア89と、そのピニオンギア89と噛み合
わされるラックギアを備えたロッド90と、そのロッド
90と前記スリーブ74とを軸心方向と平行な方向の相
対移動不能に接続する接続部材92と、加熱装置本体7
6内においてそのスリーブ74が軸心方向の相対移動可
能且つ軸心方向と垂直な方向の相対移動不能に貫通させ
られた貫通穴94とから構成されている。
88と、その駆動用モータ88の回転軸に取り付けられ
たピニオンギア89と、そのピニオンギア89と噛み合
わされるラックギアを備えたロッド90と、そのロッド
90と前記スリーブ74とを軸心方向と平行な方向の相
対移動不能に接続する接続部材92と、加熱装置本体7
6内においてそのスリーブ74が軸心方向の相対移動可
能且つ軸心方向と垂直な方向の相対移動不能に貫通させ
られた貫通穴94とから構成されている。
【0017】この駆動用モータ88は、図示しない制御
装置によってその回転方向を制御されており、上記の移
動装置48においては、駆動用モータ88が所定の回転
方向に回転させられてロッド90が加熱装置本体76か
ら突き出させられることにより、加熱トーチ46が鉄筋
12に接近するようにその軸心方向と垂直な方向に移動
させられる一方、駆動用モータ88が反対方向に回転さ
せられてロッド90が加熱装置本体76に引き込まれる
ことにより、加熱トーチ46が鉄筋12から離隔するよ
うにその軸心方向と垂直な方向に移動させられる。これ
により、加熱トーチ46は、分岐管部64により鉄筋1
2が囲まれた突き出し位置と、その分岐管部64の先端
から鉄筋12が抜け出させられる引き込み位置とへ移動
させられる。
装置によってその回転方向を制御されており、上記の移
動装置48においては、駆動用モータ88が所定の回転
方向に回転させられてロッド90が加熱装置本体76か
ら突き出させられることにより、加熱トーチ46が鉄筋
12に接近するようにその軸心方向と垂直な方向に移動
させられる一方、駆動用モータ88が反対方向に回転さ
せられてロッド90が加熱装置本体76に引き込まれる
ことにより、加熱トーチ46が鉄筋12から離隔するよ
うにその軸心方向と垂直な方向に移動させられる。これ
により、加熱トーチ46は、分岐管部64により鉄筋1
2が囲まれた突き出し位置と、その分岐管部64の先端
から鉄筋12が抜け出させられる引き込み位置とへ移動
させられる。
【0018】上記鉄筋保持装置14は、軸心方向の相対
移動可能且つ軸心回りの相対回転可能に嵌合された大径
スリーブ22および小径スリーブ24と、大径スリーブ
22に径方向へ突き出すように溶接により一体的に固設
された第1鉄筋保持部26と、小径スリーブ24に径方
向へ突き出すように溶接により一体的に固設された第2
鉄筋保持部28とを備えており、締付ボルト30、32
により第1鉄筋保持部26、第2鉄筋保持部28をそれ
ぞれ鉄筋12b、12aに固定するようになっている。
尚、本実施例において、大径スリーブ22および第1鉄
筋保持部26が第1保持部材に相当しており、小径スリ
ーブ24および第2鉄筋保持部28が第2保持部材に相
当している。
移動可能且つ軸心回りの相対回転可能に嵌合された大径
スリーブ22および小径スリーブ24と、大径スリーブ
22に径方向へ突き出すように溶接により一体的に固設
された第1鉄筋保持部26と、小径スリーブ24に径方
向へ突き出すように溶接により一体的に固設された第2
鉄筋保持部28とを備えており、締付ボルト30、32
により第1鉄筋保持部26、第2鉄筋保持部28をそれ
ぞれ鉄筋12b、12aに固定するようになっている。
尚、本実施例において、大径スリーブ22および第1鉄
筋保持部26が第1保持部材に相当しており、小径スリ
ーブ24および第2鉄筋保持部28が第2保持部材に相
当している。
【0019】大径スリーブ22には、図1のII−II視断
面を示す図2から明らかなように、切欠34が形成され
ており、小径スリーブ24に固設された第2鉄筋保持部
28はその切欠34から外部に突き出していると共に、
所定の角度範囲で回動可能とされている。大径スリーブ
22の外周面には断面U字状のU字状部材36が固設さ
れており、そのU字状部材36に取り付けられた一対の
ナット38a、38bに螺合された位置調節用ボルト4
0、41により、鉄筋12a、12bを略同心に位置決
めするように第2鉄筋保持部28の角度位置が調整され
る。一方の位置調節用ボルト41はロックナット39に
よって緩み止めされるようになっているとともに、第2
鉄筋保持部28のボルト摺接部にはスケヤーバー102
が固定されている。
面を示す図2から明らかなように、切欠34が形成され
ており、小径スリーブ24に固設された第2鉄筋保持部
28はその切欠34から外部に突き出していると共に、
所定の角度範囲で回動可能とされている。大径スリーブ
22の外周面には断面U字状のU字状部材36が固設さ
れており、そのU字状部材36に取り付けられた一対の
ナット38a、38bに螺合された位置調節用ボルト4
0、41により、鉄筋12a、12bを略同心に位置決
めするように第2鉄筋保持部28の角度位置が調整され
る。一方の位置調節用ボルト41はロックナット39に
よって緩み止めされるようになっているとともに、第2
鉄筋保持部28のボルト摺接部にはスケヤーバー102
が固定されている。
【0020】また、小径スリーブ24は圧縮コイルスプ
リング42により図1の下方向へ付勢され、常にはU字
状部材36にスペーサー43を介して螺子止めされたソ
ケットフランジ44に第2鉄筋保持部28が当接する下
端位置に保持されており、そのソケットフランジ44に
取り付けられた前記押圧シリンダ16によって上方向へ
押圧されることにより鉄筋12aと鉄筋12bとを軸心
方向に加圧するようになっている。尚、本実施例におい
ては、上記ソケットフランジ44が加圧手段結合部材に
相当する。
リング42により図1の下方向へ付勢され、常にはU字
状部材36にスペーサー43を介して螺子止めされたソ
ケットフランジ44に第2鉄筋保持部28が当接する下
端位置に保持されており、そのソケットフランジ44に
取り付けられた前記押圧シリンダ16によって上方向へ
押圧されることにより鉄筋12aと鉄筋12bとを軸心
方向に加圧するようになっている。尚、本実施例におい
ては、上記ソケットフランジ44が加圧手段結合部材に
相当する。
【0021】次に、図3〜図7を参照しながら上記鉄筋
保持装置14を構成する各部材を詳細に説明する。図3
に示されるように、大径スリーブ22は、小径スリーブ
24の移動距離に応じて設定された所定長さの切欠34
を有する円筒状の部材である。図4に示されるように、
小径スリーブ24も円筒状の部材である。その下端部に
設けられた所定長さの切欠100には、第2鉄筋保持部
28が径方向へ突き出すように嵌め入れられて溶接によ
り固設されている。第2鉄筋保持部28の両側面には、
前記位置調節用ボルト40が当接させられる一対の四角
柱状のスケヤーバー102が溶接により固設されてい
る。図3の(a) は軸心に対して直角方向から見た一部を
切り欠いた正面図、(b) は(a) の右側面図、(c) は(a)
の底面図であり、図4の(a) は軸心に対して直角方向か
ら見た縦断面図、(b) は(a) の底面図である。
保持装置14を構成する各部材を詳細に説明する。図3
に示されるように、大径スリーブ22は、小径スリーブ
24の移動距離に応じて設定された所定長さの切欠34
を有する円筒状の部材である。図4に示されるように、
小径スリーブ24も円筒状の部材である。その下端部に
設けられた所定長さの切欠100には、第2鉄筋保持部
28が径方向へ突き出すように嵌め入れられて溶接によ
り固設されている。第2鉄筋保持部28の両側面には、
前記位置調節用ボルト40が当接させられる一対の四角
柱状のスケヤーバー102が溶接により固設されてい
る。図3の(a) は軸心に対して直角方向から見た一部を
切り欠いた正面図、(b) は(a) の右側面図、(c) は(a)
の底面図であり、図4の(a) は軸心に対して直角方向か
ら見た縦断面図、(b) は(a) の底面図である。
【0022】また、図5に示されるように、大径スリー
ブ22の外周面上端部には第1鉄筋保持部26が径方向
へ突き出すように溶接により固設されると共に、大径ス
リーブ22の上面の開口には長板状のストッパ104が
設けられ、前記圧縮コイルスプリング40が前記第2鉄
筋保持部材28との間に圧縮された状態で配設されるよ
うになっている。さらに、大径スリーブ22の下端部外
周面にはU字状部材36がその突出方向が第1鉄筋保持
部26の突出方向と平行となるように跨いだ状態で溶接
により固設されており、その開口側すなわち突出側の上
部には前記一対のナット38が溶接により一体的に固設
されている。また、U字状部材36の開口側の下部に
は、大径スリーブ22および小径スリーブ24の軸心と
第1鉄筋保持部26および第2鉄筋保持部28により保
持される一対の鉄筋12の軸心との間の中間位置に一対
の螺合部材106が突設されている。この螺合部材10
6の下端面は、大径スリーブ22の下端面と面一にされ
ている。図5の(b) は正面図で、(a) は(b) の上方から
見た平面図である。
ブ22の外周面上端部には第1鉄筋保持部26が径方向
へ突き出すように溶接により固設されると共に、大径ス
リーブ22の上面の開口には長板状のストッパ104が
設けられ、前記圧縮コイルスプリング40が前記第2鉄
筋保持部材28との間に圧縮された状態で配設されるよ
うになっている。さらに、大径スリーブ22の下端部外
周面にはU字状部材36がその突出方向が第1鉄筋保持
部26の突出方向と平行となるように跨いだ状態で溶接
により固設されており、その開口側すなわち突出側の上
部には前記一対のナット38が溶接により一体的に固設
されている。また、U字状部材36の開口側の下部に
は、大径スリーブ22および小径スリーブ24の軸心と
第1鉄筋保持部26および第2鉄筋保持部28により保
持される一対の鉄筋12の軸心との間の中間位置に一対
の螺合部材106が突設されている。この螺合部材10
6の下端面は、大径スリーブ22の下端面と面一にされ
ている。図5の(b) は正面図で、(a) は(b) の上方から
見た平面図である。
【0023】また、図6に示されるようにスペーサー4
3には、ソケットフランジ44をU字状部材36の一対
の螺合部材106に螺子止めするためのボルト107
(図1参照)が挿通される一対の円形穴108が両端部
に設けられると共に、中央部には押圧シリンダ16のピ
ストンロッドが通過する円形穴110が設けられてい
る。また、図7に示されるようにソケットフランジ44
は、上端部に反対方向に突設された一対の水平板状部1
12を有する円筒状の部材であり、その側壁下端部には
押圧シリンダ16の上端部に円周方向に120°間隔で
設けられた3つのピン部材113(図1参照)がそれぞ
れ係止される3つのL字形の係止溝114が円周方向に
120°間隔で設けられており、水平板状部112には
スペーサー43の円形穴108に対応する位置に一対の
円形穴116が設けられている。ソケットフランジ44
の中心、すなわち押圧シリンダ16のピストンロッドの
位置であって、押圧シリンダ16による押圧力が第2鉄
筋保持部28に加えられる位置は、その第2鉄筋保持部
28の突出方向においてソケットフランジ44がボルト
107により大径スリーブ22に固設される位置と略等
しい。図6の(a) は正面図で、(b) は(a) の上方から見
た平面図であり、図7の(a) は正面図で、(b) は(a) の
下方から見た底面図で、(c) は(b) における VII−VII
断面図である。
3には、ソケットフランジ44をU字状部材36の一対
の螺合部材106に螺子止めするためのボルト107
(図1参照)が挿通される一対の円形穴108が両端部
に設けられると共に、中央部には押圧シリンダ16のピ
ストンロッドが通過する円形穴110が設けられてい
る。また、図7に示されるようにソケットフランジ44
は、上端部に反対方向に突設された一対の水平板状部1
12を有する円筒状の部材であり、その側壁下端部には
押圧シリンダ16の上端部に円周方向に120°間隔で
設けられた3つのピン部材113(図1参照)がそれぞ
れ係止される3つのL字形の係止溝114が円周方向に
120°間隔で設けられており、水平板状部112には
スペーサー43の円形穴108に対応する位置に一対の
円形穴116が設けられている。ソケットフランジ44
の中心、すなわち押圧シリンダ16のピストンロッドの
位置であって、押圧シリンダ16による押圧力が第2鉄
筋保持部28に加えられる位置は、その第2鉄筋保持部
28の突出方向においてソケットフランジ44がボルト
107により大径スリーブ22に固設される位置と略等
しい。図6の(a) は正面図で、(b) は(a) の上方から見
た平面図であり、図7の(a) は正面図で、(b) は(a) の
下方から見た底面図で、(c) は(b) における VII−VII
断面図である。
【0024】図8は大径スリーブ118の軸心上にソケ
ットフランジ120が配設された従来タイプの鉄筋保持
装置122に作用する力の関係を説明する図であり、力
F1、F1 ’はそれぞれ第2鉄筋保持部28、第1鉄筋
保持部26に作用する力、言い換えれば一対の鉄筋12
a、12bの加圧反力を表しており、力F2 、F2 ’は
それぞれ押圧シリンダ16によって与えられる加圧荷重
とその反力を表しており、力F3 、F3 ’は大径スリー
ブ118とそれに嵌め入れられる小径スリーブとの嵌合
部分に作用する負荷とその反力を表している。一方、図
9は本実施例の鉄筋保持装置14に作用する力の関係を
説明する図であり、力F4 〜F6 はそれぞれ上記力F1
〜F3 と同様な部位に作用する力を表している。ここ
で、力のモーメントを考慮してそれぞれの力の関係を求
めると、図8の鉄筋保持装置122では、F1 :F2 :
F3 ≒1:5:4となっている。それに対して、図9の
鉄筋保持装置14では、F4 :F5 :F6 ≒1.00:
2.25:1.25となっている。すなわち、本実施例
の鉄筋保持装置14によれば、鉄筋12の圧接に必要な
加圧力の大きさを変化させずに、大径スリーブ22とそ
れに嵌め入れられる小径スリーブ24との嵌合部分に作
用する負荷F6 および押圧シリンダ16によって付与す
る加圧荷重F5 を共に小さくできるのである。
ットフランジ120が配設された従来タイプの鉄筋保持
装置122に作用する力の関係を説明する図であり、力
F1、F1 ’はそれぞれ第2鉄筋保持部28、第1鉄筋
保持部26に作用する力、言い換えれば一対の鉄筋12
a、12bの加圧反力を表しており、力F2 、F2 ’は
それぞれ押圧シリンダ16によって与えられる加圧荷重
とその反力を表しており、力F3 、F3 ’は大径スリー
ブ118とそれに嵌め入れられる小径スリーブとの嵌合
部分に作用する負荷とその反力を表している。一方、図
9は本実施例の鉄筋保持装置14に作用する力の関係を
説明する図であり、力F4 〜F6 はそれぞれ上記力F1
〜F3 と同様な部位に作用する力を表している。ここ
で、力のモーメントを考慮してそれぞれの力の関係を求
めると、図8の鉄筋保持装置122では、F1 :F2 :
F3 ≒1:5:4となっている。それに対して、図9の
鉄筋保持装置14では、F4 :F5 :F6 ≒1.00:
2.25:1.25となっている。すなわち、本実施例
の鉄筋保持装置14によれば、鉄筋12の圧接に必要な
加圧力の大きさを変化させずに、大径スリーブ22とそ
れに嵌め入れられる小径スリーブ24との嵌合部分に作
用する負荷F6 および押圧シリンダ16によって付与す
る加圧荷重F5 を共に小さくできるのである。
【0025】以上のように構成された自動ガス圧接装置
10により鉄筋12a、12bを接続するに際しては、
先ず、鉄筋12a、12bの圧接面78をそれぞれ軸心
方向に垂直で平坦且つ酸化物が存在しないように加工す
る。この加工には、例えば、外周面に超硬合金等から成
る加工刃を有する円板状回転切削工具を備えた切断機等
が好適に用いられる。なお、アセチレンバーナ等によっ
て溶断した後、サンダー等でその端面(すなわち圧接面
78)を平坦に加工した鉄筋12も同様にガス圧接可能
であるが、接合強度を高くするためには圧接面78が可
及的に平坦であることが望まれるため、上記のような切
断機を用いることが好ましい。
10により鉄筋12a、12bを接続するに際しては、
先ず、鉄筋12a、12bの圧接面78をそれぞれ軸心
方向に垂直で平坦且つ酸化物が存在しないように加工す
る。この加工には、例えば、外周面に超硬合金等から成
る加工刃を有する円板状回転切削工具を備えた切断機等
が好適に用いられる。なお、アセチレンバーナ等によっ
て溶断した後、サンダー等でその端面(すなわち圧接面
78)を平坦に加工した鉄筋12も同様にガス圧接可能
であるが、接合強度を高くするためには圧接面78が可
及的に平坦であることが望まれるため、上記のような切
断機を用いることが好ましい。
【0026】接続する一対の鉄筋12a、12bを上述
のように切断加工した後、図1に示されるように、その
軸心が略一致した状態でその端面が突き合わされるよう
に鉄筋保持装置14で保持し、ソケットフランジ44に
押圧シリンダ16を装着する。次いで、加熱装置18を
鉄筋12bに固定し、鉄筋保持装置14により保持され
た一対の鉄筋12a、12bを、押圧シリンダ16によ
って互いに押圧する方向に加圧すると共に、パイロット
バーナ50により加熱トーチ46を点火して、それら一
対の鉄筋12a、12bの圧接面78近傍をその外周側
から加熱する。続いて、この加熱によって圧接面78近
傍が軟化させられることにより、その圧接面78近傍が
径方向に膨らむと同時に軸心方向の加圧力が予め定めら
れた所定圧力まで低下した後、押圧シリンダ16によっ
て再度加圧すると共に、加熱トーチ46により更に加熱
する。そして、圧接面78近傍の膨らみ部が所定の大き
さとなった後、加熱を停止することにより一対の鉄筋1
2a、12bが接合される。
のように切断加工した後、図1に示されるように、その
軸心が略一致した状態でその端面が突き合わされるよう
に鉄筋保持装置14で保持し、ソケットフランジ44に
押圧シリンダ16を装着する。次いで、加熱装置18を
鉄筋12bに固定し、鉄筋保持装置14により保持され
た一対の鉄筋12a、12bを、押圧シリンダ16によ
って互いに押圧する方向に加圧すると共に、パイロット
バーナ50により加熱トーチ46を点火して、それら一
対の鉄筋12a、12bの圧接面78近傍をその外周側
から加熱する。続いて、この加熱によって圧接面78近
傍が軟化させられることにより、その圧接面78近傍が
径方向に膨らむと同時に軸心方向の加圧力が予め定めら
れた所定圧力まで低下した後、押圧シリンダ16によっ
て再度加圧すると共に、加熱トーチ46により更に加熱
する。そして、圧接面78近傍の膨らみ部が所定の大き
さとなった後、加熱を停止することにより一対の鉄筋1
2a、12bが接合される。
【0027】上述のように本実施例によれば、ソケット
フランジ44が大径スリーブ22および小径スリーブ2
4の軸心と、大径スリーブ22および小径スリーブ24
にそれぞれ径方向へ突き出すように一体的に固設された
第1鉄筋保持部26および第2鉄筋保持部28により保
持される一対の鉄筋12の軸心との間の中間位置に設け
られ、その中間位置において押圧シリンダ16により大
径スリーブ22および小径スリーブ24に加圧荷重が加
えられるようになっていることから、図9に示されるよ
うに、大径スリーブ22と小径スリーブ24との嵌合部
分にかかる負荷F6 が小さくなり、それらのスリーブの
必要強度が緩和されるため、肉厚を薄くするなどして軽
量化でき、持ち運びなどの作業性が向上する。また、押
圧シリンダ16に要求される加圧荷重F5 も小さくなる
ため、押圧シリンダ16を小型化できるようになる。更
に、大径スリーブ22と小径スリーブ24との間の摩擦
やこじりが軽減されるため、それ等の磨耗が軽減されて
寿命が向上する。
フランジ44が大径スリーブ22および小径スリーブ2
4の軸心と、大径スリーブ22および小径スリーブ24
にそれぞれ径方向へ突き出すように一体的に固設された
第1鉄筋保持部26および第2鉄筋保持部28により保
持される一対の鉄筋12の軸心との間の中間位置に設け
られ、その中間位置において押圧シリンダ16により大
径スリーブ22および小径スリーブ24に加圧荷重が加
えられるようになっていることから、図9に示されるよ
うに、大径スリーブ22と小径スリーブ24との嵌合部
分にかかる負荷F6 が小さくなり、それらのスリーブの
必要強度が緩和されるため、肉厚を薄くするなどして軽
量化でき、持ち運びなどの作業性が向上する。また、押
圧シリンダ16に要求される加圧荷重F5 も小さくなる
ため、押圧シリンダ16を小型化できるようになる。更
に、大径スリーブ22と小径スリーブ24との間の摩擦
やこじりが軽減されるため、それ等の磨耗が軽減されて
寿命が向上する。
【0028】なお、大径スリーブ22と小径スリーブ2
4との嵌合部分にかかる負荷F6 が小さくても、それに
応じて撓み変形するため、鉄筋12に加える加圧力を考
慮して、その加圧時に一対の鉄筋12a、12bの軸心
が一直線となるように、加圧前の状態では一対の鉄筋1
2a、12bの当接部が図1において僅かに右側(図を
裏返しにした場合は逆)へ突き出す姿勢で保持されるよ
うになっている。
4との嵌合部分にかかる負荷F6 が小さくても、それに
応じて撓み変形するため、鉄筋12に加える加圧力を考
慮して、その加圧時に一対の鉄筋12a、12bの軸心
が一直線となるように、加圧前の状態では一対の鉄筋1
2a、12bの当接部が図1において僅かに右側(図を
裏返しにした場合は逆)へ突き出す姿勢で保持されるよ
うになっている。
【0029】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適
用され得るものである。
詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適
用され得るものである。
【0030】例えば、本実施例においては、加熱トーチ
46を鉄筋12から離隔させる移動装置48には、駆動
用モータ88、ピニオンギア89、およびラックギアか
ら成る歯車装置が用いられていたが、移動装置48は、
例えば、ボールネジ機構や油圧シリンダ等により構成さ
れていても良いし、作業者が手動操作で移動するもので
も良い。
46を鉄筋12から離隔させる移動装置48には、駆動
用モータ88、ピニオンギア89、およびラックギアか
ら成る歯車装置が用いられていたが、移動装置48は、
例えば、ボールネジ機構や油圧シリンダ等により構成さ
れていても良いし、作業者が手動操作で移動するもので
も良い。
【0031】また、本実施例においては、鉄筋保持装置
14と加熱装置18とが別体とされてそれぞれ鉄筋12
に取り付けられていたが、これらは一体的に構成されて
いても差し支えない。
14と加熱装置18とが別体とされてそれぞれ鉄筋12
に取り付けられていたが、これらは一体的に構成されて
いても差し支えない。
【0032】また、本実施例においては、鉛直に立設さ
れた鉄筋12aに鉄筋12bを接続する作業に適用され
た場合について説明したが、水平方向に配設された鉄筋
12の接続作業や、未だ施工されていない鉄筋12の接
続作業等にも同様に適用することも勿論可能である。
れた鉄筋12aに鉄筋12bを接続する作業に適用され
た場合について説明したが、水平方向に配設された鉄筋
12の接続作業や、未だ施工されていない鉄筋12の接
続作業等にも同様に適用することも勿論可能である。
【0033】また、本実施例では複数のピン部材113
がL字形の係止溝114に係止されることにより、押圧
シリンダ16がソケットフランジ44に取り付けられる
ようになっていたが、この押圧シリンダ16の装着形態
は適宜変更され得る。ソケットフランジ44の大径スリ
ーブ22に対する配設形態についても適宜変更できる。
がL字形の係止溝114に係止されることにより、押圧
シリンダ16がソケットフランジ44に取り付けられる
ようになっていたが、この押圧シリンダ16の装着形態
は適宜変更され得る。ソケットフランジ44の大径スリ
ーブ22に対する配設形態についても適宜変更できる。
【0034】また、本実施例では大径スリーブ22にソ
ケットフランジ44が配設されていたが、例えば小径ス
リーブ24を図1において大径スリーブ22の上端より
も上方へ突き出させ、その突き出た小径スリーブ22に
ソケットフランジ44等の加圧手段結合部材を設けて加
圧手段を取り付け、第1鉄筋保持部26を下方へ押圧す
るようにしても良い。第1鉄筋保持部26と第2鉄筋保
持部28との間に加圧手段が装着されるようにすること
もできる。
ケットフランジ44が配設されていたが、例えば小径ス
リーブ24を図1において大径スリーブ22の上端より
も上方へ突き出させ、その突き出た小径スリーブ22に
ソケットフランジ44等の加圧手段結合部材を設けて加
圧手段を取り付け、第1鉄筋保持部26を下方へ押圧す
るようにしても良い。第1鉄筋保持部26と第2鉄筋保
持部28との間に加圧手段が装着されるようにすること
もできる。
【0035】また、本実施例では一対の鉄筋保持部2
6、28を離間させるように付勢する圧縮コイルスプリ
ング42が配設されていたが、それらの鉄筋保持部2
6、28を離間させた状態で鉄筋12b、12aに固定
するようにすれば、圧縮コイルスプリング42のような
付勢手段は必ずしも必要でない。
6、28を離間させるように付勢する圧縮コイルスプリ
ング42が配設されていたが、それらの鉄筋保持部2
6、28を離間させた状態で鉄筋12b、12aに固定
するようにすれば、圧縮コイルスプリング42のような
付勢手段は必ずしも必要でない。
【0036】その他一々例示はしないが、本発明はその
主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものであ
る。
主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものであ
る。
【図1】本発明の一実施例である圧接用鉄筋保持装置を
有する自動ガス圧接装置の使用状態を模式的に示す図で
ある。
有する自動ガス圧接装置の使用状態を模式的に示す図で
ある。
【図2】図1におけるII−II断面を示す図である。
【図3】図1の大径スリーブを示す図であって、(a) は
正面図、(b) は(a) の右側面図、(c) は(a) の底面図で
ある。
正面図、(b) は(a) の右側面図、(c) は(a) の底面図で
ある。
【図4】図1の第2鉄筋保持部が固設された小径スリー
ブを示す図であって、(a) は縦断面図、(b) は(a) の底
面図である。
ブを示す図であって、(a) は縦断面図、(b) は(a) の底
面図である。
【図5】図1の第1鉄筋保持部とU字状部材が固設され
た大径スリーブを示す図であって、(a) は(b) の平面
図、(b) は正面図である。
た大径スリーブを示す図であって、(a) は(b) の平面
図、(b) は正面図である。
【図6】図1のスペーサーを示す図であって、(a) は正
面図、(b) は(a) の平面図である。
面図、(b) は(a) の平面図である。
【図7】図1のソケットフランジを示す図であって、
(a) は正面図、(b) は(a) の底面図、(c) は(b) のVII-
VII 断面を示す図である。
(a) は正面図、(b) は(a) の底面図、(c) は(b) のVII-
VII 断面を示す図である。
【図8】従来の鉄筋保持装置に作用する力の関係を説明
する図である。
する図である。
【図9】図1の鉄筋保持装置に作用する力の関係を説明
する図である。
する図である。
12:鉄筋 14:鉄筋保持装置(圧接用鉄筋保持装置) 16:押圧シリンダ(加圧手段) 22:大径スリーブ(第1保持部材) 24:小径スリーブ(第2保持部材) 26:第1鉄筋保持部(第1保持部材) 28:第2鉄筋保持部(第2保持部材) 44:ソケットフランジ(加圧手段結合部材)
Claims (1)
- 【請求項1】 円筒形状の大径スリーブと、該大径スリ
ーブに径方向へ突き出すように一体的に設けられ、軸心
方向に垂直な圧接面をそれぞれ備えた一対の鉄筋の一方
を該大径スリーブの軸心から所定寸法だけ離間した該軸
心と平行な一直線上において一体的に保持する第1鉄筋
保持部とを有する第1保持部材と、 前記大径スリーブ内に同心に且つ軸方向の相対移動可能
に嵌合された円筒形状の小径スリーブと、該小径スリー
ブに径方向へ突き出すように一体的に設けられ、前記一
対の鉄筋の他方を前記一直線上において一体的に保持す
る第2鉄筋保持部とを有する第2保持部材と、 前記第1保持部材および前記第2保持部材の何れか一方
に一体的に設けられ、前記一対の鉄筋を軸心方向に加圧
するようにそれらの保持部材を前記大径スリーブおよび
小径スリーブの嵌合をガイドとして前記一直線と平行な
方向へ相対移動させる加圧手段が着脱可能に取り付けら
れる加圧手段結合部材とを有する圧接用鉄筋保持装置に
おいて、 前記加圧手段結合部材を、前記大径スリーブおよび小径
スリーブの軸心と前記一直線との間の中間位置に設け、
該中間位置において前記加圧手段により前記第1保持部
材および前記第2保持部材に加圧荷重が加えられるよう
にし、加圧時に前記一対の鉄筋の軸心が一直線状となる
ように、加圧前の状態では該一対の鉄筋の当接部が前記
大径スリーブおよび小径スリーブ側へ僅かに突き出す姿
勢で前記第1鉄筋保持部および前記第2鉄筋保持部によ
り保持されるようにしたことを特徴とする圧接用鉄筋保
持装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09281600A JP3076285B2 (ja) | 1997-10-15 | 1997-10-15 | 圧接用鉄筋保持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09281600A JP3076285B2 (ja) | 1997-10-15 | 1997-10-15 | 圧接用鉄筋保持装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11117531A JPH11117531A (ja) | 1999-04-27 |
JP3076285B2 true JP3076285B2 (ja) | 2000-08-14 |
Family
ID=17641416
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09281600A Expired - Fee Related JP3076285B2 (ja) | 1997-10-15 | 1997-10-15 | 圧接用鉄筋保持装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3076285B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102528360A (zh) * | 2011-12-31 | 2012-07-04 | 无锡曙光模具有限公司 | 新型汽车废气再循环冷却系统扩散器的支架焊接夹具 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5302249B2 (ja) * | 2010-03-16 | 2013-10-02 | 東海ガス圧接株式会社 | 鉄筋のガス圧接器 |
-
1997
- 1997-10-15 JP JP09281600A patent/JP3076285B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102528360A (zh) * | 2011-12-31 | 2012-07-04 | 无锡曙光模具有限公司 | 新型汽车废气再循环冷却系统扩散器的支架焊接夹具 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11117531A (ja) | 1999-04-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6758382B1 (en) | Auto-adjustable tool for self-reacting and conventional friction stir welding | |
US6450395B1 (en) | Method and apparatus for friction stir welding tubular members | |
WO2004018141A1 (ja) | 摩擦撹拌接合装置 | |
JP3076285B2 (ja) | 圧接用鉄筋保持装置 | |
JP4467895B2 (ja) | ボビンツールを用いた摩擦攪拌接合による中空パネルの生産方法 | |
JP2010120076A (ja) | 配管の位置合わせ装置、配管の溶接方法、及び配管部材の製造方法 | |
JP2010155264A (ja) | 接合治具 | |
JPS6056612B2 (ja) | バツト溶着装置 | |
JP3336430B2 (ja) | 鋼管矢板等の縦継ぎ装置 | |
US20050087581A1 (en) | Welding Alignment Device, and Methods of Using Same | |
JP4625315B2 (ja) | 摩擦攪拌接合装置および摩擦攪拌接合方法 | |
JP4648890B2 (ja) | 管内用穿孔装置 | |
JP2839474B2 (ja) | ガス圧接方法 | |
JPH0654479U (ja) | 仕口溶接用ポジッショナ及びその治具 | |
JP2724127B2 (ja) | ガス圧接装置およびガス圧接用加熱トーチの保持装置 | |
JP3146837U (ja) | ガス圧接用鉄筋保持装置 | |
WO1997048518A2 (en) | Portable friction welding apparatus and method | |
JPS63137597A (ja) | 鉄骨部材溶接用ポジシヨナ | |
JP3706629B1 (ja) | 鉄骨柱の仕口コアに係る溶接装置及び溶接用治具 | |
JPH11138403A (ja) | 管端加工機 | |
JP2736244B2 (ja) | ガス圧接装置用加熱トーチ | |
KR20240162645A (ko) | 배관용접시 가접이 필요 없는 진원도확보장치 | |
JPH0454270Y2 (ja) | ||
JPS5919587Y2 (ja) | ガス圧接用クランプ装置 | |
JP4369813B2 (ja) | ガス圧接に用いるバーナー装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |