JP3075794U - 農作物被覆用シートの巻取機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 若葉茶や野菜等の農作物に被せた寒冷紗やビ
ニールシート等の各種シートを労力や手間を要すること
なく、迅速に巻取るようにする。 【解決手段】 農作物の畝を跨いで移動できるようにし
た架台１の左右両端部に軸受２、２を取付けて、円板
３、３の中心を貫通させた長短二本の角パイプシャフト
４、４Ａの外端部を角嵌合スリーブ２Ａ、２Ａを介在さ
せて軸支し、軸受２、２は角パイプシャフト４、４Ａの
向きを自在に変えられるように、例えば自動調心型の玉
軸受を使用する。そして短い角パイプシャフト４Ａの外
側より手回しハンドル５の角シャフト５Ａを嵌入して、
長短二本の角パイプシャフト４、４Ａを水平に接合する
と共に、該長短二本の角パイプシャフトとに間隙を設け
て係止用角パイプシャフト６を左右両円板３、３の側面
に貫通させて着脱自在に装着し、巻取るようにした農作
物被覆用シートの巻取機である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、若葉茶や野菜等の農作物に被せた寒冷紗やビニールシート等の各種 シートを労力を要することなく、迅速に巻取るようにした農作物被覆用シートの 巻取機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

若葉茶や野菜等の農作物の生産においては、生育期に直射日光や冷害及び害虫 から保護して品質の向上を図る目的で、ネット状の寒冷紗やビニールシート等の シートを被せて生産するやる方が一般的に行われている。

【０００３】 しかしながら、前記シートは幅が２メートル前後、長さが数十メートルにも及 ぶ長いものが一般的で、数多くの畝の農作物に被せてあり、該農作物に被せたシ ートを使用済後に巻取ったり、畳んだりしているが、このように使用済後に巻取 ったり、畳んだりする作業を、従来より人海戦術的なやり方で行っており、重量 もあり多くの労力と手間を要するなどの解決すべき課題がある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記従来の課題に鑑みてなされたもので、以下に記載する解決手段 により構成された農作物被覆用シートの巻取機を提供する。 すなわち、 （１）農作物の畝を跨いで移動できるようにした架台の左右両端部に、シャフ トの向きを自在に変えられるように軸支し得る軸受を取付けて、円板の中心を貫 通させた長短二本の角パイプシャフトの外端部をそれぞれ軸支し、短い角パイプ シャフトの外側より手回しハンドル付きの角シャフトを嵌入して、前記長短二本 の角パイプシャフトを水平に接合してなることを特徴とする農作物被覆用シート の巻取機である。 （２）円板の中心を貫通させた長短二本の角パイプシャフトとに間隙を設け、 係止用角パイプシャフトを左右両円板の側面に貫通させて着脱自在に装着してな ることを特徴とする前項（１）記載の農作物被覆用シートの巻取機である。 （３）円板の中心を貫通させて軸受で外端部を軸支した長短二本の角パイプシ ャフトの前方に、巻取りに応じて被巻取物が幅の中心部より左右外側へ延ばされ るようにガイドするガイドローラーと、該ガイドローラーの前後にガイドシャフ トを装着してなることを特徴とする前項（１）又は（２）記載の農作物被覆用シ ートの巻取機である。 （４）ガイドローラーを回転方向に対して中心部より左右外側へ螺旋状の溝を 加工してなることを特徴とする前項（３）記載の農作物被覆用シートの巻取機で ある。

【０００５】

【考案の実施の形態】

本考案の実施の形態を実施例を示す図面に基づいて説明すると、本考案は図１ に示すように架台１の左右両端部に軸受２、２を取付けて、円板３、３の中心を 貫通させた長短二本の角パイプシャフト４、４Ａの外端部を軸支してあり、短い 角パイプシャフト４Ａの外側より手回しハンドル５を付けた角シャフト５Ａを嵌 入して、前記長短二本の角パイプシャフト４、４Ａを水平に接合して巻取るよう にしてある。

【０００６】 架台１は農作物の畝を跨いで移動できるようにするため、左右の側枠体１Ａ、 １Ａとに繋ぎ棒１Ｂ、１Ｂを嵌入してロックねじ１Ｃ、１Ｃ、・・・により幅を 調整できるようにして一体としてあり、下端部には脚輪（キャスター）１Ｄをロ ックねじ１Ｃで高さ調整できるようにして取付け、農作物の畝を跨いで移動でき るようにしてある。

【０００７】 軸受２は、例えば自動調心型の玉軸受を使うなどして、角パイプシャフト４、 ４Ａの向きを自在に変えられるようにしてあり、軸受２と角パイプシャフト４、 ４Ａとには角嵌合アダプター２Ａを介在させて軸支してある。

【０００８】 前記円板３の中心を貫通させた長短二本の角パイプシャフト４、４Ａとには、 図２に示すように間隙Ｓを設け、係止用角パイプシャフト６を左右の円板３、３ の側面に貫通させて着脱自在に装着できるようにしてあり、前記間隙Ｓに巻取ろ うとするシート（以下被巻取物という）の一端を入れて前記手回しハンドル５を 回すことにより被巻取物Ｍの一端が係止されて巻取れるようにしてある。

【０００９】 上記のようにして被巻取物Ｍを巻取れるようにした前方には、巻取りに応じて 被巻取物Ｍが幅の中心部より左右外側へ延ばされるように外周に螺旋状の溝を加 工したガイドローラー７、７を回転自在に軸支して装着してあり、該ガイドロー ラー７、７の前後にガイドシャフト８、８を装着してある。 そして、被巻取物Ｍをガイドローラー７、７の下面と、ガイドシャフト８、８ の上面で挟むようにして通してある。

【００１０】 前記ガイドローラー７、７は、図３に示すように中心部の間座７Ａを挟んで左 と右に螺旋状の溝の方向を逆にして２個ずつ装着され、被巻取物Ｍを巻取る際し ガイドローラー７、７の回転により被巻取物Ｍが幅の中心より左右へ延ばされる ようにしてある。 本実施例では、ガイドローラー７、７を左右に２個ずつ装着してあるが、これ に限定されるものではなく、被巻取物の幅の広さに応じて増減しても良い。 又、ガイドローラー７、７を、外周に螺旋状の溝を加工する代りに、螺旋状に 巻いたコイルバネを装着しても良い。

【００１１】 次に、以上のようにしてなる本考案により被巻取物Ｍを巻取る動作を図４にお いて説明する。 被巻取物Ｍは、ガイドローラー７、７の下面と、ガイドシャフト８、８の上面 で挟むようにして通してあり、両側の円板３の中心を貫通させた角パイプシャフ ト４、４Ａと、該角パイプシャフト４、４Ａとに間隙Ｓを設けて着脱自在に装着 した係止用角パイプシャフト６との間に前記被巻取物Ｍの一端を通した（ａ）の 状態で右（矢印イの方向）に回し、（ｂ）、（ｃ）に示すような状態にして、被 巻取物Ｍを角パイプシャフト４、４Ａ及び係止用角パイプシャフト６に巻取るよ うにしてあり、図２に示した手回しハンドル５を回すことにより行うようにして ある。

【００１２】 前記角パイプシャフト４、４Ａ及び係止用角パイプシャフト６で巻取ることに より、丸パイプシャフトに較べ被巻取物Ｍをスリップしにくくして確実に巻取る ことができるが、被巻取物Ｍの一端を前記間隙Ｓに通した（ａ）の状態では、ガ イドローラー７、７と係止用角パイプシャフト６との間は被巻取物Ｍが多少たる むようにしておくのが好ましい。

【００１３】 被巻取物Ｍを巻取り終えると、係止用角パイプシャフト６を引き抜き、手回し ハンドル５の角シャフト５Ａを引抜くと、軸受２、２がシャフト４、４Ａの向き を自在に変えられるように軸支しているから、シャフト４、４Ａの先端が落ちて 斜め下方へ向けられ、巻き取ったものを取り外すことができる。

【００１４】 本考案は、上記のように被巻取物Ｍを巻取る作業を、農作物の畝を跨らせて移 動しながら行うようにしてある。

【００１５】

【考案の効果】

以上記述した如く、本考案によれば、架台の下端部に脚輪を設け、農作物の畝 を跨いで移動できるように構成し、移動させながら農作物に被せたシートを巻取 るようにしたから、多くの労力や手間を要することなく、迅速に巻取ることがで きる。

【００１６】 又、巻取りは角パイプシャフトにより行うから、丸パイプシャフトに較べスリ ップしにくく巻取りやすいこと、及び幅中心部より左右外側へ被巻取物が延ばさ れるように加工したガイドローラーと、該ガイドローラーの前後に設けたガイド シャフトの間を通して巻取るようにしたから、スムーズにして且つきれいに巻取 ることができる。 などの効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す斜視図である。

【図２】巻取部の要部断面図である。

【図３】ガイドローラー部の要部断面図である。

【図４】被巻取物Ｍを巻取る動作を示す説明図である。

【符号の説明】

１ 架台 １Ａ 側枠体 １Ｂ 繋ぎ棒 １Ｃ ロックねじ １Ｄ 脚輪 ２ 軸受 ２Ａ 角嵌合アダプター ３ 円板 ４、４Ａ 角パイプシャフト ５ 手回しハンドル ５Ａ 角シャフト ６ 係止用角パイプシャフト ７ ガイドローラー ７Ａ 間座 ８ ガイドシャフト Ｓ 間隙 Ｍ 被巻取物

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 農作物の畝を跨いで移動できるようにし
   た架台の左右両端部に、シャフトの向きを自在に変えら
   れるように軸支し得る軸受を取付けて、円板の中心を貫
   通させた長短二本の角パイプシャフトの外端部をそれぞ
   れ軸支し、短い角パイプシャフトの外側より手回しハン
   ドル付きの角シャフトを嵌入して、前記長短二本の角パ
   イプシャフトを水平に接合してなることを特徴とする農
   作物被覆用シートの巻取機。
2. 【請求項２】 円板の中心を貫通させた長短二本の角パ
   イプシャフトとに間隙を設け、係止用角パイプシャフト
   を左右両円板の側面に貫通させて着脱自在に装着してな
   ることを特徴とする請求項１記載の農作物被覆用シート
   の巻取機。
3. 【請求項３】 円板の中心を貫通させて軸受で外端部を
   軸支した長短二本の角パイプシャフトの前方に、巻取り
   に応じて被巻取物が幅の中心部より左右外側へ延ばされ
   るようにガイドするガイドローラーと、該ガイドローラ
   ーの前後にガイドシャフトを装着してなることを特徴と
   する請求項１又は請求項２記載の農作物被覆用シートの
   巻取機。
4. 【請求項４】 ガイドローラーを回転方向に対して中心
   部より左右外側へ螺旋状の溝を加工してなることを特徴
   とする請求項３記載の農作物被覆用シートの巻取機。