JP3075767B2 - 空気調和機の故障診断方法 - Google Patents

空気調和機の故障診断方法

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JP3075767B2 JP03122129A JP12212991A JP3075767B2 JP 3075767 B2 JP3075767 B2 JP 3075767B2 JP 03122129 A JP03122129 A JP 03122129A JP 12212991 A JP12212991 A JP 12212991A JP 3075767 B2 JP3075767 B2 JP 3075767B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気調和機の故障診断
方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の空気調和機における故障診断は、
例えば、3個程度のランプの点灯組み合わせによって幾
つかの異なる異常原因を表示するようにしていた。
【0003】そして、これらランプ数やその点灯組合せ
と、異常原因との対応は機種によって異なっていた。そ
のため、サービスマンはこれら機種毎に異なるランプ点
灯と異常原因間の対応表を常に持ち歩いて、それにより
異常原因を判断せざるを得なかった。それと共に、異常
が発生した機種が特定できないようなときは可能性のあ
る複数の機種の対応表を持ち歩く必要があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般
に、空気調和機の寿命は10年以上であり、1年間に数
10種の機種が発売されている現状を考えると、サービ
スマンが全ての対応表を持ち歩くことは実質的に不可能
であった。よって、従来では、サービスマンの経験に基
づいて修理が行われているのが現状であった。
【0005】そこで、本発明の目的は、上述した従来の
技術が有する問題点を解消し、そうした対応表に頼らず
に、容易、かつ確実に種々の機種の故障診断が行えるよ
うにした空気調和機の故障診断方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、空気調和機本体と、この空気調和機本体
と双方向通信が可能な第1のリモートコントローラとを
有し、このリモートコントローラからの信号に応じて空
調運転を制御するように成すと共に、空気調和機に異常
状態が生じた際にこの異常状態を順に記憶する機能を有
した空気調和機において、この空気調和機本体と双方向
通信が可能な第2のリモートコントローラを有し、空気
調和機本体は第2のリモートコントローラからの信号に
応じて異常状態の記録を返信し、第2のリモートコント
ローラは返信信号に応じて異常状態の種類の表示を行う
ことを特徴とするものである。
【0007】
【作用】本発明によれば、故障などの異常状態が発生し
た場合に、空気調和機はその異常状態をその都度記憶す
る。そしてその後に、第2のリモートコントローラから
要求があると、空気調和機はそれら異常状態の記録を第
2のリモートコントローラへ送信する。この第2のリモ
ートコントローラはその信号を受けて異常状態の種類を
表示する。
【0008】
【実施例】図1は本発明の方法の一実施例が適用される
空気調和機の設置状態を示す。
【0009】空気調和機は、室内ユニット1と室外ユニ
ット2とに分かれ、室内ユニット1は室内の壁3の適当
な位置に設置され、冷媒配管及び制御信号路4を介し
て、室外ユニット2に接続される。
【0010】そして、ユーザのために、第1のリモート
コントローラ5が用意され、この第1のリモートコント
ローラ5を操作することによって、空気調和機の通常運
転が行われる。例えば、冷房運転であれば室温が設定温
度になるように冷凍サイクルの運転が制御されると共
に、タイマ運転であれば設定時刻になると冷房運転を開
始するように冷凍サイクルの運転が制御される。
【0011】また、主としてサービスマン用に第2のリ
モートコントローラ6が用意されている。この第2のリ
モートコントローラ6は、室内ユニット1に対して異常
原因の送信を要求する信号を送ることができる。また、
第2のリモートコントローラ6は、この要求信号に応答
して室内ユニット1から返送される異常原因の情報を受
けて、これを文字の形態で可視表示する機能を有する。
【0012】図2は第2のリモートコントローラ6の正
面外観を示す。
【0013】主スイッチ9を押すことによって上記要求
信号を送信し、室内ユニット1からの異常原因の送信を
待つ。室内ユニット1は、例えば最新4回の異常につい
ての原因情報を第2のリモートコントローラ6に送信す
る。この情報を受信すると、第2のリモートコントロー
ラ6は異常原因を日時と共に発生した順に液晶表示部8
に表示する。
【0014】さらに副スイッチ群(蓋10を開けた中に
ある)を操作することにより室内ユニット1と以下の対
話を行うことができる。
【0015】(1) センサチェック信号を送信する。
【0016】この信号を受けると、室内ユニット1は室
内ユニット1内の室内温度センサ、室内熱交換器温度セ
ンサ、室内湿度センサ、圧縮機吐出温度センサ、室外熱
交換器温度センサ、外気温度センサ、室外電流センサの
オープン/ショートの検査を行い、異常があるセンサ名
と異常状況を送信する。第2のリモートコントローラ6
はこのデータを受信して液晶表示部8に表示する。
【0017】(2) ファンの動作確認信号を送信する。
【0018】この信号を受けると、室内ユニット1はフ
ァンモータに通電を行い電流の変化からモータの動作を
判断し、モータ異常/正常の信号を送信する。第2のリ
モートコントローラ6はこのデータを受信して液晶表示
部8に表示する。
【0019】(3) (1),(2) と同様にして、室内外ユニ
ット1,2内の他の機器の状態チェックを行なう。
【0020】この第2のリモートコントローラ6の室内
ユニット1との交信は、例えば、赤外線信号により行わ
れ、そのためにこのコントローラ6は送信用LED12
及び受信用光センサ13を有し、さらに送受信が行われ
たことの確認音を発生する発音体11も備えている。
【0021】図3は、室内ユニット1内の制御装置の構
成を示す。
【0022】マイクロプロセッサ20は、室内ユニット
1の通常運転時の制御及び異常発生時の制御のための情
報処理を司る。ワイヤレス信号受信部21は、第1のリ
モートコントローラ5及び第2のリモートコントローラ
6から送信されたワイヤレス信号を受信し復調した後マ
イクロプロセッサ20に出力する。ワイヤレス信号とし
ては前述の赤外線信号の他、超音波信号電波などを用い
ることもできる。
【0023】ワイヤレス信号送信部22は、マイクロプ
ロセッサ20から出力されたリモートコントローラ5,
6に対する信号を所定の周波数で変調した後ワイヤレス
信号として出力する。
【0024】機器駆動部23は、マイクロプロセッサ2
0からの信号に応じて機器(送風装置、フラップの角
度、空気清浄器、加湿器など)の運転を制御する。表示
部24は、運転ランプ、室温表示、設定温度表示、運転
モード(冷房、暖房、除湿)の表示などを行なう。デー
タ記憶部25は、運転モード、室温設定値、タイマ運転
の動作時間、異常状態のヒストリーなどをマイクロプロ
セッサ20から受けて記憶する。
【0025】尚、室外ユニットへは圧縮機の運転信号
(または運転能力を示す信号)、室外送風機の送風量設
定信号、四方弁の切換え信号などがマイクロプロセッサ
20から出力される。
【0026】さて、通常運転を行っているうちに空気調
和機に異常が生じると、空気調和機は運転を停止すると
共に所定時間後に再運転を行う。この時、マイクロプロ
セッサ20は、運転停止に至った原因(異常状態の種
類)を順にデータ記憶部25に記憶する。
【0027】ここで、空気調和機が停止に至る異常状態
としては、 (1)室内ユニットと室外ユニットとの通信異
常、誤配戦、室外ユニットへの電力供給線の断線、 (2)
室外ユニット1の温度異常(圧縮機温度、パワートラン
ジスタの温度、室外送風機の温度)、 (3)室外ユニット
1のオーバーロードリレーの作動(異常が解消されると
自動復帰する)、 (4)空気調和機の消費電流の上昇(所
定値例えば20Aを超えた時)、 (5)圧縮機の能力低下
の異常低下(ロックによる圧縮機の停止)、 (6)高負荷
などが主なものである。
【0028】図4はマイクロプロセッサ20の主な動作
を示すフローチャートである。
【0029】作動開始時のイニシャライズ処理(ステッ
プS1 )の後、まず第1のリモートコントローラ5から
の運転指令が入ってたか(又は既に入っているか)を判
断し(ステップS2 )、そうであればその運転部分に応
じて通常運転を行なう(ステップS3 )。この運転中、
異常が発生したか否かを周期的にチェックし(ステップ
4 )、異常発生の場合には運転を停止する(ステップ
5 )。続いて、異常原因を調べてこれをデータ記憶部
25に記録する(ステップS6 )。
【0030】運転停止後、3分間待った後(ステップS
7 )、再運転を開始する(ステップS8 )。尚、この3
分間とは、圧縮機の再起動防止のための遅延時間であ
る。再運転開始により通常運転に入り(ステップ
9 )、再び異常発生するかどうかを周期的にチェック
する(ステップS10)。
【0031】予め設定した判断時間(3〜5分程度)が
経過しても(ステップS11)、異常が再発生しなけれ
ば、異常原因は解消したものと判断して、ステップS2
へ戻り通常運転を続行する。例えば一時的に室外ユニッ
トの送風口が塞がれて温度異常が生じた場合は、ステッ
プ8の再運転開始までに、この原因が取り除かれていれ
ば異常原因はなくなり、通常運転が続行できる。
【0032】一方、上記判断時間内に再び異常が発生し
た場合は、再び運転を停止し(ステップS12)、異常表
示を表示部24で行ない(ステップS13)、そして第2
のリモートコントローラ6からの要求信号を待つ状態と
なる(ステップS14)。尚、異常表示はサービスマンに
よる点検を促す役割を果たす。
【0033】その後、サービスマンにより操作される第
2のリモートコントローラ6から要求信号が入力される
と、今までにデータ記憶部25に記録した最新4回の異
常における異常原因を送信する。この異常原因は異常発
生日時と共に第2のリモートコントローラ6に文字形式
で表示されるので、サービスマンはこれを容易かつ確実
に認識することができる。
【0034】尚、上記実施例はスプリット型空気調和機
を例に説明したが、本発明はこれのみに限定されるもの
でなく、種々のバリエーションで実施できることは言う
までもない。
【0035】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、異常状態の原因を空気調和機本体に記憶し、
第2のリモートコントローラにこの異常原因を表示させ
るので、空気調和機の機種毎に表示の異なる異常原因を
容易に知ることができる。また、第2のリモートコント
ローラを設けることにより、サービスマン以外の者の操
作により、不用意に空気調和機が修理点検モードになる
ことを防止することができるなど種々の効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例が適用される空気調和機の設
置状態を示す図である。
【図2】図1の第2のリモートコントローラの外観を示
す正面図である。
【図3】図1の室内ユニット内の制御装置の構成を示す
ブロック線図である。
【図4】図3のマイクロプロセッサの主な動作を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1 室内ユニット 2 室外ユニット 5 第1のリモートコントローラ 6 第2のリモートコントローラ 8 液晶表示部 9 主スイッチ 20 マイクロプロセッサ 25 データ記憶部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気調和機本体と、この空気調和機本体
    と双方向通信が可能な第1のリモートコントローラとを
    有し、このリモートコントローラからの信号に応じて空
    調運転を制御するように成すと共に、空気調和機に異常
    状態が生じた際にこの異常状態を順に記憶する機能を有
    した空気調和機において、この空気調和機本体と双方向
    通信が可能な第2のリモートコントローラを有し、空気
    調和機本体は第2のリモートコントローラからの信号に
    応じて異常状態の記録を返信し、第2のリモートコント
    ローラは返信信号に応じて異常状態の種類の表示を行う
    ことを特徴とする空気調和機の故障診断方法。
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JP5460360B2 (ja) * 2010-02-01 2014-04-02 三菱電機株式会社 空気調和システム

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