JP3075404B1 - 鉗 子 - Google Patents

鉗 子

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JP3075404B1
JP3075404B1 JP11064159A JP6415999A JP3075404B1 JP 3075404 B1 JP3075404 B1 JP 3075404B1 JP 11064159 A JP11064159 A JP 11064159A JP 6415999 A JP6415999 A JP 6415999A JP 3075404 B1 JP3075404 B1 JP 3075404B1
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gripping
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force
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和俊 菅
不二夫 田島
幸司 西澤
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技術研究組合医療福祉機器研究所
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Abstract

【要約】 【課題】 ワイヤに引っ張り張力を付与する操作のみで
鉗子の把持部材の開閉操作を行って狭隘部でも使用で
き、また、把持操作に死点の生じない鉗子を提供する。 【解決手段】 把持部材1,2を有する把持部と、把持
部材1,2に張力を伝達するワイヤWと、ワイヤWに張
力を付与するための駆動部とを備える鉗子において、把
持部材1,2のそれぞれの端部に円周部Q1,Q2を形
成し、この円周部Q1,Q2のそれぞれに掛け廻したワ
イヤを部分的に円周部に固定し、一方のワイヤABの一
端と他方のワイヤC,Dの一端とを結合し、一方のワイ
ヤC,Dの他端と他方のワイヤC,Dの他端とを結合
し、これらの結合部を接続して環状のワイヤWを構成
し、このワイヤWへ駆動部によって引っ張り張力を付与
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療用の術具で、
器官などを挟んだりもしくはとめたりする時に使用する
鉗子に係わり、特に狭隘部の作業空間でも使用できる鉗
子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の鉗子には、ワイヤによって把持部
材を開閉する機構のもの、もしくはリンク機構によって
把持部材を開閉するものがある。
【0003】なお、この種の関連する技術としては、特
開平8−103450号公報や特開平9−24049号
公報記載のものがあり、また、特に座屈防止のための機
構としては、特開平2−295555号公報記載のもの
がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の鉗子におい
て、ワイヤによって把持部材を開閉する機構のもので
は、把持するための圧縮力を把持部材までワイヤによっ
て伝達するため、ワイヤに座屈が起きないようにする必
要がある。このため、ワイヤが座屈しないように剛性の
あるもの(たとえば、プッシュロッド)にしなけれなら
ないが、他方では、剛性があるため、狭い場所で屈曲さ
せなければならないようなところには使用できない、と
いう不都合な点がある。
【0005】また、リンク機構の鉗子では、把持部材が
閉じた場合に死点になり、このため把持トルクが全くな
くなる。したがって、閉じた状態でのトルク保持が困難
になり、把持部材が容易に開き易くなって使用できなく
なる、ということに関して配慮がされていなかった。
【0006】本発明の目的は、ワイヤに引っ張り張力の
みを付与するという操作で鉗子の把持部材の開閉操作を
行うことを可能にして狭隘部でも使用でき、また、閉じ
たときでも把持操作に死点の生じない鉗子を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、一端に被把
持物を挟み他端が回転自在に支持された把持部材を有す
る把持部と、把持部材の開閉を行うための力を伝達する
ワイヤと、このワイヤに力を付与するための駆動部とを
備える鉗子において、前記把持部材のそれぞれの前記他
端に円周部を形成し、この円周部のそれぞれに掛け廻し
たワイヤを部分的に円周部に固定し、一方のワイヤの一
端と他方のワイヤの一端とを結合し、一方のワイヤの他
端と他方のワイヤの他端とを結合し、これらの結合部を
接続して環状のワイヤを構成し、この環状のワイヤを駆
動部に掛け廻してワイヤに引っ張り張力を付与する、こ
とによって達成される。
【0008】また、上記目的は、一端に被把持物を挟み
他端が回転自在に支持された把持部材を有する把持部
と、把持部材の開閉を行うための力を伝達するワイヤ
と、このワイヤに力を付与するための駆動部とを備える
鉗子において、前記把持部材のそれぞれの前記他端に円
周部を形成し、一端に前記把持部材を回転自在に取り付
ける第1部材と、この第1部材を回転自在に取り付ける
第2部材とからなる関節部と、駆動源によって駆動され
る駆動プーリを有する駆動部とを設け、前記円周部のそ
れぞれにワイヤを掛け廻し、一方のワイヤの一端と他方
のワイヤの一端とを結合し、一方のワイヤの他端と他方
のワイヤの他端とを結合して環状ワイヤを構成し、この
環状ワイヤの前記結合部分を駆動プーリに掛け廻してワ
イヤに引っ張り張力を付与する、ことによって達成され
る。
【0009】さらにまた、上記目的は、一端に被把持物
を挟み他端が回転自在に支持された把持部材を有する複
数の把持部と、把持部材の開閉を行うための力を伝達す
るワイヤと、このワイヤに力を付与するための駆動部と
を備えた鉗子において、一端に前記複数の把持部材が回
転自在に取り付けられた第1部材とこの第1部材が回転
自在に取り付けられた第2部材とを接続する関節部と、
前記駆動手段により駆動される第1のプーリ及び第2の
プーリと、前記複数の把持部のうちの一方の他端側に設
けられこの把持部の回転にともなって回転する第1の回
転部と前記第1のプーリとに掛け廻されて繋がった第1
のワイヤと、前記複数の把持部のうちの他方の他端側に
設けられこの把持部の回転にともなって回転する第2の
回転部と前記第2のプーリとに掛け廻されて繋がった第
2のワイヤとを備えた、ことによって達成される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。図1は本発明に係る鉗子の基本原理
を説明するための図、図2の(a)は把持部材の側面
図、(b)は把持部材の平面図である。
【0011】図において、1および2は把持部を構成す
る把持部材で、一端(図示上部)には被把持物を挟むた
めの把持部分を有し、他端(図示下部)にはその内側の
それぞれに円周部Q1およびQ2が形成され対向して配
置されている。3は支持軸で、前記把持部材1および2
の他端に嵌め込まれ把持部材1および2を互いに独立し
て回転できるように支持している。円周部Q1およびQ
2のそれぞれには、ワイヤA部およびB部からなるワイ
ヤABと、ワイヤC部およびD部からなるワイヤCDと
が掛け廻されている。ワイヤABおよびCDは、円周部
Q1およびQ2のF1もしくはF2部に部分的に固定さ
れ、円周部Q1およびQ2の回転にともなってワイヤA
BおよびCDが、より確実に回転するように掛け廻され
ている。ワイヤABの一端すなわちA部の端部とワイヤ
CDの一端すなわちD部の端部とを結合(たとえば、束
ねる)し、またワイヤABの他端すなわちB部の端部と
ワイヤCDの他端すなわちC部の端部とを結合(たとえ
ば、束ねる)し、さらにこれら結合した部分を接続して
環状のワイヤWを構成し、このワイヤWを把持部材駆動
プーリ4に掛け廻してワイヤに引っ張り張力を付与する
構成になっている。
【0012】上記基本的構成において、角度θ1,θ2
(等角度)で開いているときに把持部材1および2を閉
じる場合は、実線矢印方向にワイヤWを移動させること
で実現できる。すなわち、把持部材駆動プーリ4を回転
駆動しワイヤWを実線矢印方向へ移動させることによっ
てワイヤBおよびCを引っ張る。これにともない、ワイ
ヤAおよびDはワイヤBおよびCの移動方向とは逆方向
に移動し、円周部Q1は反時計方向に角度θ1の回転を
行い、また円周部Q2は時計方向に角度θ2の回転を行
って把持部材1および2は閉じられる。
【0013】逆に、把持部材1および2を開く場合には
上記操作とは逆方向に、すなわち破線矢印方向へワイヤ
Wを移動させることでそれぞれ円周部Q1およびQ2は
前述の閉じるときと逆方向にθ1およびθ2の等角度の
回転をして把持部材1および2を開く。
【0014】ワイヤWの実線矢印方向もしくは破線矢印
方向への移動は把持部材駆動プーリ4の回転によって行
われており、明らかに、ワイヤWをいずれも引っ張るこ
とで開閉操作がなされ、ワイヤWを「押す」という操作
を不要にしている。
【0015】なお、ワイヤWを移動させる(引っ張る)
ことのできる距離には限度があり、したがって移動を制
限するための、たとえばストッパなどを設けることによ
って、把持部材1および2の過剰操作による損傷を防止
できて安全性が向上し、鉗子の信頼性も向上する。
【0016】上述するように、鉗子の把持部材1および
2を開く場合には、ワイヤWを引っ張ればよく、また、
閉じる場合にもワイヤWを引っ張ればよく、したがっ
て、開閉操作のどちらも引っ張ることで実現できる。ワ
イヤWは張力に耐えるものであればよく、そのため、ワ
イヤWの経路は張力さえ伝達できればよく、途中に屈曲
部があっても鉗子の把持部材の開閉操作を行うことがで
きる。
【0017】図3は鉗子の関節部の具体的実施例で、
(a)は分解図、(b)は組立後の側面図、(c)は組
立後の平面図である。
【0018】図1と同一部分には同一符合を付して説明
を省略する。5は取付台(第1部材)で、把持部材1お
よび2を回転自在に取り付けるためのものであって、把
持部材1および2側の端部にはヒンジ6(2箇所)が形
成され、ヒンジ6には把持部材1および2を回転自在に
取り付けるための孔7が設けられている。また、取付台
5の把持部材1および2と反対側にはヒンジ8が形成さ
れ、このヒンジ8には取付台5を回転自在に取り付ける
ための孔9が設けられている。10は固定管(第2部
材)で、ヒンジ11(2箇所)と、このヒンジ11に設
けられた孔12とを有している。ヒンジ11が設けられ
ない部分の固定管10の相対する壁面の前壁13(図面
手前側)と後壁14(図面後方側)とには高低差が設け
られ、前壁13は後壁14より低く形成されている。
【0019】把持部材1および2は取付台5のヒンジ6
内に挿入され、ヒンジ6の孔7に軸3を挿入し、また、
取付台5のヒンジ8と固定管10のヒンジ11とは嵌め
合わされ、孔9および12に支持軸15が挿入され、こ
れら取付台5および固定管10は関節部を構成して、そ
れぞれ所定の角度内で回転自在になっている。
【0020】16は中継管で中空となっており、後述す
る駆動部との間にあってワイヤWを内部に導入、保持す
るためのもので、取付台5および固定管10と同程度の
太さで形成されている。xおよびyはワイヤで、取付台
5を関節の回転中心すなわち支持軸15を中心にして所
定の角度内で回転するようにするためのもので、回転中
心の近傍を通り、取付台5の位置GおよびHにそれぞれ
固定されている。
【0021】このワイヤxおよびyのうち、ワイヤxの
みを実線矢印方向に引っ張ることにより、取付台5は関
節部の回転中心を中心にして実線矢印で示す上方へ屈曲
する。また、屈曲状態でワイヤyのみを実線矢印方向に
引っ張ることで取付台5は実線矢印で示す下方へ移動し
て屈曲角がゼロになり、取付台5は固定管10と一直線
となって元の位置に戻る。取付台5が屈曲する場合、固
定管10に形成された前壁13および後壁14のうち、
低い前壁13側すなわちワイヤx側では所定の角度内で
屈曲可能であるが、後壁14側すなわちワイヤy側では
後壁14がストッパとなる。このため、取付台5は上記
するようにほぼ一直線となった位置で停止し、それ以上
に屈曲することはない。
【0022】図3(c)は屈曲した把持部材1および2
を開閉操作させるときのワイヤWの状況を示す。ワイヤ
Wは関節中心の近傍で関節の外側となる側(図示関節の
下方)を通すことで、屈曲時のワイヤWの長さの変化を
極力少なく抑えることができる。これにより、把持部材
1および2の開閉角をワイヤWの引っ張り量にほぼ比例
させることができる。
【0023】図4(a)(b)(c)は、取付台5の回
転方向と把持部材1および2の開閉方向との関係を示す
図である。
【0024】図において、実線矢印のVは紙面に垂直方
向の回転を示し、Hは紙面に平行方向の回転が可能であ
ることを示す。取付台5および固定管10を紙面に垂直
方向もしくは水平方向に回転させることによって、
(a)(b)に示すように、把持部材1および2を任意
の方向に回転操作をすることができる。
【0025】図5は、把持部材1および2を開閉操作す
る駆動部の基本的構成図である。把持部材駆動プーリ4
にワイヤWを掛け廻し、ワイヤWは部分的にF3で固定
されている。17は回転駆動プーリで、把持部材駆動プ
ーリ4が固定され、駆動手段(図示せず)によって回転
駆動されることによって把持部材駆動プーリ4を回転さ
せてワイヤWに引っ張り張力を付与し、この引っ張り張
力によって把持部材1および2の開閉操作をできる。な
お、18および19はガイドプーリで、ワイヤWを案内
するためのものであるが、ワイヤWに張力を付与して張
力の調整もできる機能を兼備させることができる。
【0026】図6は、図5で示す基本的構成に基づい
て、把持部材駆動プーリ4を手動で駆動する実施例で、
図1ないし5と同一部分には同一符合を付してある。
【0027】20は把持台で、把持部材駆動プーリ4お
よび回転駆動プーリ17が回転できるように取り付けら
れ、またこれら把持部材駆動プーリ4および回転駆動プ
ーリ17の操作とは独立して手動操作をすることのでき
る関節駆動プーリ21および関節回転プーリ22も回転
可能に取り付けられている。23はレバーで、関節回転
駆動プーリ22に固定して取り付けられている。24お
よび25はガイドプーリで、ワイヤxおよびyを案内す
るためのものであるが、ワイヤWに張力を付与し張力の
調整もできる機能を兼備させることができる。26はノ
ブで、把持台20に取り付けられ所定の角度内で回転可
能になっている。このノブ26の先端と把持部材回転駆
動プーリ17のそれぞれの外周面とにはピニオンギヤG
1が形成され、このピニオンギヤG1を介して噛み合っ
ている。28はバネで、把持台20とノブ26のピニオ
ンギヤG1側との間に取り付けられ、ノブ26に実線矢
印方向の引っ張り力を常時付与しており、したがってノ
ブ26の開放時(握力を全く加えない時)には把持部材
1および2は閉じた状態になっている。
【0028】上記構成において、ノブ26を握り実線矢
印方向に引くことによって先端が破線矢印方向に移動
し、ピニオンギヤG1を介して把持部材回転プーリ17
と把持部材駆動プーリ4とを実線矢印方向に回転させ
る。この操作により、ワイヤW(AB)およびW(C
D)は前述の図1の基本原理で説明したように引っ張ら
れて、把持部材1および2の開く操作が行われる。握力
を弱めると、バネ28によってノブ26は実線矢印方向
と逆方向へ移動し、把持部材1および2は閉じる操作と
なる。 また、レバー23を実線矢印方向に引くことに
よってワイヤxは引っ張られ、取付台5は上方へ屈曲す
る。また、実線矢印方向と逆方向に戻せばワイヤyが引
っ張られ、取付台5は中継管16とほぼ一直線となり、
元の位置に戻る。
【0029】本実施によれば、把持部材1および2の開
閉操作をワイヤWに引っ張り張力を手動で付与すること
ができ、また、レバー23の操作を併用して行うことに
よって、取付台5を屈曲させた状態で把持部材1および
2の開閉操作を行うことができる。
【0030】図7は、把持部材駆動プーリ4を機械的手
段で駆動する実施例で、図1ないし図5と同一部分には
同一符合を付してある。29はパルスモータ(駆動源)
で、駆動軸にプーリ30が取り付けられている。このプ
ーリ30および把持部材回転プーリ17の外周にはピニ
オンギヤG2が形成されて噛み合っており、プーリ29
から把持部材回転プーリ17へ駆動力を伝達できる構造
になっている。
【0031】上記構成において、パルスモータ29の回
転駆動によって図6に示す手動操作機構と同様に、把持
部材1および2の開閉操作を行うことができる。
【0032】図8は、同様に機械的手段で駆動する他の
実施例である。31は圧電素子で、基台32に取り付け
られ、駆動接点Tを有している。33,34および35
は駆動片で、それぞれ基台32に支点P1,P2および
P2で回転可能に取り付けられている。詳細には、圧電
素子31の駆動接点Tは駆動片33の支点P1の近傍に
接し、駆動片33の先端は駆動片34の支点P2の近傍
に接し、駆動片34の先端は駆動片35の支点P3の近
傍に接している。36は把持部材駆動プーリで、駆動片
35に固定して取り付けられ、ワイヤWが掛け廻される
とともに、ワイヤWは把持部材駆動プーリ36の点F4
で部分的に固定されている。37はプーリで、基台32
に回転可能に取り付けられている。
【0033】上記構成により、圧電素子31に電圧が印
加されると駆動接点Tが軸方向に微小変位し、この微小
変位は「てこ」の原理で駆動片33から35まで順次拡
大されて伝達される。変位が駆動片35まで伝達される
と把持部材駆動プーリ36は支点P3を中心に反時計方
向に回転(微小角)し、これにともない、把持部材駆動
プーリ36に固定されているワイヤWも引っ張られる。
したがって、印加電圧ゼロのときに把持部材1および2
を閉じた状態になるようにワイヤWの掛け廻しを考慮す
ることにより、完全に閉じた状態を起点にして印加電圧
に比例して把持部材1および2の開く角度を変えること
ができる。すなわち、印加電圧の加減によって把持部材
1および2の開閉操作を行うことができる。
【0034】図9は、駆動部のさらに他の実施例であ
る。すなわち、ワイヤWの部分にバネ38および39を
介在させ、過剰操作によりワイヤWに過大な張力が掛か
った場合に、バネ38および39に張力を吸収させるこ
とによってワイヤWの切断、損傷の防止を図れるように
したものである。
【0035】図10は、駆動部のさらに他の実施例であ
る。図5に示す実施例と異なる点は、2本のワイヤAB
およびCDを結合することなく、それぞれのワイヤAB
およびCDを個別に駆動することができる把持部材駆動
プーリ4および40を設けるものである。
【0036】すなわち、一方のワイヤABを駆動する把
持部材駆動プーリ4(第1駆動プーリ)に掛け廻し、別
に設けた他方のワイヤCDを把持部材駆動プーリ40
(第2駆動プーリ)に掛け廻し、これら把持部材駆動プ
ーリ4および40の回転に連動して回転する把持部材回
転プーリ17および41を回転させてワイヤABおよび
CDを引っ張るようにしたものである。なお、42およ
び43はワイヤCDを案内するためのガイドプーリであ
る。
【0037】上記構成により、2本のワイヤABおよび
CDをそれぞれ独立して駆動することができ、したがっ
て、ワイヤABおよびCDを結合して駆動する場合に比
較してワイヤWに付加される張力を半分に軽減すること
ができ、ワイヤへの過大な張力の付加を防止することが
できる。
【0038】また、把持部材回転プーリ17および41
の回転を独立に行うことができるため、取付台5を屈曲
させた状態で把持部材1および2の開閉角度θ1および
θ2を任意に変えることができる。したがって、把持部
材1および2の開閉位置を任意に変えることができ、図
5に示す実施例に比較して開閉操作の自由度を1自由度
増やすことができる。
【0039】図11は、把持部材のさらに他の実施例で
ある。本実施例は、把持部材に歪みを検出する手段を固
定し、把持による反力を検出できるようしたものであ
る。図において、44はセンサで、たとえば歪みゲージ
や半導体ゲージを把持部材1に貼り付け、両端の点R1
およびR2からそれぞれリード線45および46を引き
出すものである。リード線45および46は把持部材1
を駆動するワイヤABに巻き廻して所望の箇所まで引き
出す。なお、ワイヤABには絶縁被覆を施し、このワイ
ヤABにリード線45および46を巻き廻すことでリー
ド線45および46の可動部分を少なくすることができ
る。
【0040】上記構成により、把持部材1および2へ入
力した把持操作に応じて把持部材1および2から反力が
検出され、力フィードバックの制御を採用してバイラテ
ラル制御(双方向制御)を行えば把持操作時の過大な入
力を防止することができる。
【0041】なお、反力は操作画面に表示したり、音や
光の変化に変えて操作者に提示することもできる。本実
施例によれば、把持部材1および2への過大な把持力の
入力を防止することができ、把持部材1および2の損傷
がなくなって信頼性の向上を図れる。また、信号線を固
定できるため、テンションワイヤと信号ケーブルを兼ね
ることも可能であり、製作が容易になる。
【0042】図12は、把持部材1および2を駆動する
ときの制御系の説明図である。図において、47は把持
部材1および2と関節部などの機構部、48は機構部4
5を駆動する駆動部を示す。49は駆動部48を制御す
るための制御部、50は制御部49を制御する信号を入
力する把持入力部を示す。
【0043】上記構成において、操作者が把持入力部5
0から把持部材1および2の開閉角度および取付台5の
屈曲角等のそれぞれの所望の動作を指令すると、指令信
号に応じて把持部材1および2および取付台5は開閉動
作もしくは屈曲動作を行う。
【0044】図13は、把持入力部50の具体的構成の
実施例である。
【0045】図において、51は基台で、リニアポテン
ショメータ52および板状部材53が取り付けられてい
る。54は可動子で、リニアポテンショメータ52上の
抵抗体55にスライド可能に取り付けられている。56
は把持入力部材で、ステンレス板バネで作られており、
点Sで板状部材53に固定され、両端部は可動子54に
固定されている。ステンレス板バネ53の中央部間隔は
端部より大きくなるように「く」の字状に屈曲してい
る。57a、57bは電圧印加用のリード線、57cは
可動子54に固定されている任意中間電圧を引き出すた
めのリード線である。
【0046】上記構成において、リード線57aおよび
57b間に所定の電圧を印加した状態で、操作者が把持
入力部材56を把持して矢印fで示す狭める方向に移動
させると可動子54は矢印m方向に移動し、リード線5
7bおよび57c間から前記所定の低い中間電圧が制御
部46に入力される。すなわち、制御部49に入力され
る電圧分に応じて把持部材1および2の開閉操作が行わ
れるものである。
【0047】図14は、制御部49における制御プロセ
スを示す図である。把持入力部材56を掴む操作(6
3)によってリニアポテンショメータ52がスライドし
(64)、スライドによる抵抗変化により電圧変化し
(65)、この電圧変化が制御部49に入力されるとA
D変換され、その入力分の操作量が得られる(66)。
さらに、1つ前のサンプル時の値と現在値との差が演算
され(67)、この差に増幅度をかけてパルスモータ2
9の回転量が演算される(68)。この演算結果に基づ
いてパルスモータ29に回転指令をだす。この回転指令
に基づく現在の操作量をストアして、1つ前のサンプル
値とし、前記プロセス(66)へ戻す。一方、前記プロ
セス(69)の回転指令によってパルスモータ29は回
転し(71)、この回転によってワイヤWに引っ張り張
力が付与されて把持部材1および2の開閉操作が行われ
る。
【0048】本実施によれば、把持部材1および2の開
閉操作をワイヤWに引っ張り張力を付与するのみで行う
ことができ、また、レバー23の操作を併用して行うこ
とによって、取付台5を屈曲させた状態で把持部材1お
よび2の開閉操作を行うことができる。
【0049】また、本実施例によれば、ワイヤWに過大
な張力を付加することがなくなる。さらに、把持部材1
および2の開閉位置の自由度の増加を図ることができ
る。
【0050】さらに、把持部材1および2への過大な把
持力の入力を防止することができ、把持部材1および2
の損傷がなくなって信頼性が向上する。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、屈曲部のある伝達経路
であっても、ワイヤに引っ張り張力を付与するのみで把
持部材の開閉操作を行うことができる。このため、ワイ
ヤを剛体にする必要がなく、狭隘部での使用ができる。
また、閉じたときでも把持操作に死点が生じことはない
ため、把持の信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鉗子に係る基本原理を説明するための
図である。
【図2】(a)は把持部材の側面図、(b)は把持部材
の平面図である。
【図3】鉗子の関節部を構成する具体的実施例で、
(a)は分解図、(b)は組立後の側面図、(c)は組
立後の平面図である。
【図4】(a)(b)(c)は、取付台の回転方向と把
持部材開閉方向との関係を示す図である。
【図5】駆動部の実施例の説明図である。
【図6】駆動部の操作を手動で行う構成図である。
【図7】駆動部の操作を機械的操作で行う実施例であ
る。
【図8】駆動部の操作を機械的操作で行う他の実施例で
ある。
【図9】駆動部のさらに他の実施例の説明図である。
【図10】駆動部のさらに他の実施例の説明図である。
【図11】鉗子部材のさらに他の実施例である。
【図12】把持部材を駆動するときの制御系の説明図で
ある。
【図13】把持入力部の具体的構成の実施例である。
【図14】制御部における制御プロセスを示す図であ
る。
【符号の説明】
1,2…把持部材3,15,27…支持軸4,36,4
0…把持部材駆動プーリ5…取付台6,8,11…ヒン
ジ7,9,12…孔10…固定管13…前壁14…後壁
16…中継管17,41…把持部材回転プーリ18,1
9,24,25,42,43…ガイドプーリ20…把持
台21…関節駆動プーリ22…関節回転プーリ23…レ
バー26…ノブ28,38,39…バネ29…パルスモ
ータ30,37…プーリ31…圧電素子32,51…基
台33,34,35…駆動片44…センサ45,46,
57a,57b,57c…リード線47…機構部48…
駆動部49…制御部50…把持入力部52…リニアポテ
ンショメータ53…板上部材54…可動子55…抵抗隊
体56…把持入力部材Q1,Q2…円周部W…ワイヤG
1,G2…ピニオンギヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−206120(JP,A) 特開 平10−94990(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 17/28 A61B 10/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端に被把持物を挟み他端が回転自在に
    支持された把持部材を有する把持部と、把持部材の開閉
    を行うための力を伝達するワイヤと、このワイヤに力を
    付与するための駆動部とを備える鉗子において、 前記把持部材のそれぞれの前記他端に円周部を形成し、 この円周部のそれぞれに掛け廻したワイヤを部分的に円
    周部に固定し、 一方のワイヤの一端と他方のワイヤの一端とを結合し、
    一方のワイヤの他端と他方のワイヤの他端とを結合し、 これらの結合部を接続して環状のワイヤを構成し、 この環状のワイヤを駆動部に掛け廻してワイヤに引っ張
    り張力を付与することを特徴とする鉗子。
  2. 【請求項2】 一端に被把持物を挟み他端が回転自在に
    支持された把持部材を有する把持部と、把持部材の開閉
    を行うための力を伝達するワイヤと、このワイヤに力を
    付与するための駆動部とを備える鉗子において、 前記把持部材のそれぞれの前記他端に円周部を形成し、 一端に前記把持部材を回転自在に取り付ける第1部材
    と、この第1部材を回転自在に取り付ける第2部材とか
    らなる関節部と、 駆動源によって駆動される駆動プーリを有する駆動部と
    を設け、 前記円周部のそれぞれにワイヤを掛け廻し、 一方のワイヤの一端と他方のワイヤの一端とを結合し、
    一方のワイヤの他端と他方のワイヤの他端とを結合して
    環状ワイヤを構成し、 この環状ワイヤの前記結合部分を駆動プーリに掛け廻し
    てワイヤに引っ張り張力を付与することを特徴とする鉗
    子。
  3. 【請求項3】 一端に被把持物を挟み他端が回転自在に
    支持された把持部材に歪みを検出する手段を固定し、把
    持による反力を検出することを特徴とする請求項2記載
    の鉗子。
  4. 【請求項4】 前記駆動プーリは第1の駆動プーリとこ
    の第1の駆動プーリとともに回転する第2の駆動プーリ
    とからなり、第2の駆動プーリをパルスモータで回転駆
    動することによってワイヤに張力を付与することを特徴
    とする請求項3記載の鉗子。
  5. 【請求項5】 一端に被把持物を挟み他端が回転自在に
    支持された把持部材を有する複数の把持部と、把持部材
    の開閉を行うための力を伝達するワイヤと、このワイヤ
    に力を付与するための駆動部とを備えた鉗子において、一端に前記複数の把持部材が回転自在に取り付けられた
    第1部材とこの第1部材が回転自在に取り付けられた第
    2部材とを接続する関節部と前記駆動手段により駆動される第1のプーリ及び第2の
    プーリと前記複数の把持部のうちの一方の他端側に設けられこの
    把持部の回転にともなって回転する第1の回転部と前記
    第1のプーリとに掛け廻されて繋がった第1のワイヤ
    前記複数の把持部のうちの他方の他端側に設けられこの
    把持部の回転にともなって回転する第2の回転部と前記
    第2のプーリとに掛け廻されて繋がった第2のワイヤと
    を備えた ことを特徴とする鉗子。
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