JP3075362B2 - アクティブ式測距方法 - Google Patents

アクティブ式測距方法

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JP3075362B2 JP02331790A JP33179090A JP3075362B2 JP 3075362 B2 JP3075362 B2 JP 3075362B2 JP 02331790 A JP02331790 A JP 02331790A JP 33179090 A JP33179090 A JP 33179090A JP 3075362 B2 JP3075362 B2 JP 3075362B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は被写体に測距光を投光し、被写体からの反射
光を受光して測距を行うアクティブタイプの測距方法に
関するものである。
〔従来の技術〕
最近のコンパクトカメラにはアクティブタイプの測距
装置が利用されている。アクティブタイプの測距装置
は、被写体に向けて近赤外光を投光し、被写体からの反
射光を受光素子で受光する。受光素子上での前記反射光
の入射位置は被写体距離に応じて変化するから、反射光
の入射位置を電気的に調べることで被写体距離を測定す
ることができる。
前記受光素子として、半導体位置検出器(PSD:Positi
on Sensitive Detector)が多く用いれられてきてい
る。PSDは2つの出力端子を備え、入射光の強度と位置
とに応じた電流を各出力端子から発生させる。この2つ
のチャンネルの電流、又はこれらの対応した2つの電圧
の比を求めることによって、光の入射位置にのみ依存し
た信号を得ることができる。
ところで、このようなPSDを測距装置の受光素子とし
て用いた場合、被写体からの反射光の強度は被写体距離
によって変化することか、PSDからの2つの出力信号が
大き過ぎたり小さ過ぎたりすることがある。こうした場
合には、例え2つの出力信号の比をとったとしても、測
定精度を安定に維持することができなくなる。そこで、
PSDからの2つの信号のレベルを適切な範囲に収めるた
めに、各チャンネルにゲインコントロールアンプを接続
しておき、PSDからの各出力信号の大きさに応じてゲイ
ンコントロールアンプにフィードバッグをかけて、その
ゲインを移動調節している。
このようにしてゲインコントロールアンプのゲインを
適切な値に設定してから測距を行えば、PSDからの信号
も適切なレベルになるから、被写体の遠近や測距光の反
射率の変化にかかわらず、測距精度を安定に維持するこ
とが可能となる。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記のようにフィードバッグ制御によりゲインコント
ロールアンプのゲインを決定するに際し、ゲインを低い
値に設定するときには、ノイズの影響が少ないからほぼ
適正な範囲にゲインの値を決定することができるのに対
し、ゲインを高い値に設定しようとする場合には、ゲイ
ンコントロールアンプからの出力信号に重畳されるノイ
ズ成分も増幅されることになるため、ゲインの値が適正
な範囲から外れて決定されてしまうおそれが多くなる。
そして、ゲインコントロールアンプのゲインが高い側で
誤って決められてしまうと、それ以後に測距演算用に測
定データを取り込むときに、測定データがゲインコント
ロールアンプのダイナミックレンジを越えた飽和状態に
なってしまうことがあり、測距の信頼性が著しく低下す
る原因になる。
〔発明の目的〕
本発明は上記背景を考慮してなされたもので、受光素
子からの出力を増幅するゲインコントロールアンプのゲ
インを高い値に設定する場合でも、ノイズの影響をなく
して測距の信頼性の向上を図るとともに、ゲインの値を
最小にした状態でもゲインコントロールアンプから飽和
出力が得られた際には、無駄なゲイン決定処理及び測距
処理を省略して測距の迅速化を図ることができるアクテ
ィブ式測距方法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上記目的を達成するために、ゲインコントロ
ールアンプのゲインを自動調節するにあたり、特にゲイ
ンの値を高い側に決めるときには、ゲインコントロール
アンプから複数個の出力信号を検出してこれらを平均
し、その平均値をもとにしてゲインの値を調節するよう
にしたものである。一方、ゲインの値を最小値にしても
ゲインコントロールアンプからの出力信号が飽和状態に
あるときには、以後のゲイン決定処理や測距演算のため
の測定データの取り込み処理を省略し、距離信号として
撮影可能な至近距離を得るようにしている。
〔作用〕
測距演算用の測定データを取り込む前に、ゲインコン
トロールアンプのゲインを適切な値に設定する際、ゲイ
ンの値を最小にしてもゲインコントロールアンプの出力
信号が飽和状態にあるときには、適切なゲイン決定が不
可能であるから、被写体が極近距離にあると判断して距
離信号は至近距離に対応した値に設定される。
ゲインコントロールアンプからの出力信号を適切なレ
ベルにするために、ゲインの値を高い値に設定する必要
がある場合には、ゲインコントロールアンプから複数の
出力信号をサンプリングし、これらの平均値に基づいて
ゲインの値を決める。したがって、サンプリングされた
複数の出力信号のいくつかのノイズが重畳されたとして
もその影響を低くすることができ、測距精度を向上させ
ることができる。
以下、図示した実施例に基づいて本発明について詳述
する。
〔実施例〕
本発明の測距装置の構成を概略的に示した第1図にお
いて、投光部2は光源部3と投光レンズ4とから構成さ
れ、投光レンズ4の光軸4aは撮影レンズ5の光軸5aとほ
ぼ平行となっている。光源部3は、それぞれ近赤外光を
発する3個のLED(発行ダイオード)3a,3b,3cからな
る。これらのLED3a,3b,3cは水平に配列され、中央のLED
3aは光軸4a上に、またLED3b,3cはその左右にそれぞれ位
置しており、撮影画面内の3個所に向けて各々ビーム状
の測距光を順次に投光する。
受光部7は受光レンズ8とPSD9とから構成され、受光
レンズ8の光軸8aも撮影レンズ光軸5aとほぼ平行になっ
ている。PSD9は、入射光の光量及び入射位置に応じた信
号を各々の出力端子9a,9bから出力する。第1図から明
らかなように、近距離被写体が近いほど被写体からの反
射光はPSD9の端子9b側に入射することになるが、出力端
子9a,9bからの出力信号の比の和と差の比もとにして、
入射光の光量に依存せずに、その入射位置に対応した信
号を得ることができる。なお、PSD9は水平芳香に関して
は識別作用をもっておらず、垂直方向での入射高さが同
じであれば、水平方向での入射位置が異なっても出力端
子9a,9bからの出力信号の比は等価なものとなる。
LED3a〜3cはオートフォーカスIC12からの信号によ
り、LEDドライバ11を介して発光制御される。オートフ
ォーカスIC12は、マイクロコンピュータ14からのコマン
ドにしたがって予め決められた測距シーケンスを実行
し、LEDドライバ11を作動させる他に、PSD9の出力端子9
a,9bからのそれぞれの信号増幅やサンプルホールド処理
してマイクロコンピュータ14に出力する。マイクロコン
ピュータ14は、前述のようにして得られる第1,第2チャ
ンネルの出力信号をもとに演算を行い、被写体距離と相
関をもった距離信号を算出する。そして、マイクロコン
ピュータ14によって算出された距離信号に対応して撮影
レンズ5のセット位置が決定される。
マイクロコンピュータ14には汎用型のものが使用さ
れ、測光回路51で検出されてからA/Dコンバータ52でデ
ジタル変換される。
マイクロコンピュータ14には汎用型のものが使用さ
れ、測光回路51で検出されてからA/Dコンバータ52でデ
ジタル変換された測光データも入力される。マイクロコ
ンピュータ14は測光データに基づいて最適露光条件を算
出し、露出制御回路53を介してステッピングモータ54を
駆動し、プログラムシャッタ55を前記最適露光条件が満
足される絞り値,シャッタ速度でプログラムシャッタ55
を開閉させる。また、撮影後にはフイルム移送回路56に
よりフイルム給送モータ57を駆動してフイルム1コマ送
りを行わせる。なお、プログラムシャッタ55が開閉され
る前には、レンズ移動回路58により前記距離信号に対応
した回転角でステッピングモータ60が駆動され、撮影レ
ンズ5は合焦位置に繰り出し制御される。
オートフォーカスIC12,マイクロコンピュータ14は概
略的に第2図に示したように構成されている。オートフ
ォーカスIC12は1チップのICからなり、ロジック回路1
5,ゲインコントローラ16の他、PSD9の出力端子9a,9bか
ら出力されてくる第1,第2チャンネルの信号電流を電圧
に変換するプリアンプ17a,17b、ゲインコントロールア
ンプ18a,18b、サンプルホールド回路20a,20b、バッファ
アンプ21a,21b等からなっている。
ゲインコントロールアンプ18a,18bは、被写体距離が
遠距離の場合、PSD9に入射してくる反射光の光量が低下
して出力端子9a,9bからの信号電流の絶対値が小さくな
ることを考慮して設けられたもので、後述するゲインコ
ントロール処理によって適切な増幅率が与えられる。サ
ンプルホールド回路20a,20bは、ロジック回路15からの
サンプリングパルスを受けてゲインコントロールアンプ
18a,18bで増幅された信号をサンプルホールドし、これ
らの信号をバッファアンプ21a,21bを介してマイクロコ
ンピュータ14に出力する。なお、前記ロジック回路15は
基本的にシリアルイン−パラレルアウトのシフトレジス
タからなり、ゲインコントローラ16はそのシフトレジス
タの所定ビット位置に設定されたゲインコントロールデ
ータを読み出し、これに基づいてゲインコントロールア
ンプ18a,18bのゲインを可変する。
マイクロコンピュータ14は、CPU24,シリアルポート2
5,A/Dコンバータ26の他、測距シーケンス実行用のプロ
グラムを格納したROM27及び測距シーケンス実行に際し
て得られるデータや各種フラグを一時的に格納するRAM2
8からなる。シリアルポート25は、CPU24からのコマンド
をシリアルデータパルス(AFSD)に変換してロジック回
路15に供給するとともに、このシリアルデータの転送パ
ルス(AFSCK),シリアルデータのラッチやLED3a〜3cの
発光タイミングを決定する制御パルス(AFLCK)を出力
する。また、A/Dコンバータ26は、オートフォーカスIC1
2から供給されてくるアナログ信号を、その信号電圧レ
ベルに対応して8ビットのデジタル値(十進数で0〜25
5を表す)に変換する。
第3図は、ロジック回路15に用いられている8ビット
のシリアルイン−パラレルアウトのシフトレジスタ30を
概念的に示している。D0〜D4の5ビットにはゲインコン
トロールデータ(GAIN)が、D5〜D6の2ビットにはLED
発光データ(LED)が、またD7の1ビットにはLEDの発光
/リセットの切替えデータ(SET)が設定されている。
5ビットのゲインコントロールデータは、「0」レベル
から「31」レベルまでのゲインレベルを表すことができ
る。また、2ビットのLED発光データは「0」,
「1」,「2」,「3」の4状態を表すことができ、
「0」のときにはLED3a〜3cの全てをオフ、「1」のと
きにはLED3aのみ点灯、「2」,「3」のときにはそれ
ぞれLED3b,LED3cを点灯させることを表す。
第4図は基本的な測距シーケンスの手順を示すフロー
チャートで、オートフォーカスIC12のアンプ系のオフセ
ット値を検出する処理、LED3a〜3cを順番に点灯させな
がら、そのときに得られる出力信号をゲインコントロー
ルアンプを通して得、その信号レベルに応じてゲインコ
ントロールアンプのゲインを最適値に決めるゲイン決定
処理、こうして決められたゲインのもとで改めて測定デ
ータを取り込み、その測定データに基づいて測距演算を
行う処理が順次に実行される。
以下、上記構成による作用について説明する。
シャッタボタンの半押し信号によって測距シーケンス
が開始されると、まず第5図に示したオフセット値の検
出処理が実行される。オフセット値検出処理が行われる
ときには、シフトレジスタ30の「D0〜D7」の各ビット位
置に「01000000」(2進数)が設定される。これによ
り、「GAIN=8」,「LED=0」,「SET=0」の各コマ
ンドデータが設定される。このコマンドデータの設定
は、第6図のタイミングチャートに示したP1の時点、す
なわち転送パルスAFSCKが8個のパルスを送出した後、
制御パルスAFLCKがローレベルになったときにラッチさ
れる。なお、シリアルデータパルスの転送は、転送パル
スAFSCKの立ち上がりによってシフトレジスタ30の順次
に転送される。さらに上記コマンドデータの転送後に
は、CPU24内の所定レジスタに「COUNT=8」がセットさ
れる。
シフトレジスタ30にセットされたコマンドデータの
内、「GAIN=8」のデータはゲインコントローラ16を介
してゲインコントロールアンプ18a,18bに供給され、ゲ
インコントロールアンプ18a,18bのゲインは各々「8」
に設定される。なお、「GAIN=31」が最大増幅率、「GA
IN=0」が最小増幅率に対応している。
このシリアルデータの転送後、第1,第2チャンネルか
らの出力信号をサンプルホールドし、これをA/D変換し
たデジタル値AFD1,AFD2が8ビットの2進データとして
マイクロコンピュータ14に読み込まれる。この読み込み
処理の手順は、第7図のフローチャートに示したよう
に、まず制御パルスAFLCKがΔT1の期間中ローレベルに
される。この期間中にシリアルデータパルスAFSDが変化
すると、そのタイミングでLED3a〜3c、サンプホールド
回路20a,20b等の制御が行われる。まず、AFSDがローレ
ベルになったP2の時点はLED3a〜3cの点灯タイミングに
利用される。ただし、オフセット値検出処理時において
は、「LED=0」のコマンドになっているため、いずれ
のLED3a〜3cも点灯されない。
P2の時点からΔT2経過するとAFSDがハイレベルにな
り、このタイミングでサンプルホールド回路20a,20bが
ゲインコントロールアンプ18a,18bそれぞれからの出力
信号をホールドする。なお、これらの出力信号はゲイン
コントロールアンプ18a,18bによりそれぞれ初期設定の
「GAIN8」で増幅された値となっている。さらにΔT3経
過後、AFSDはローレベルとなりLED3a〜3cの発光停止信
号として用いられ、ΔT4後にはハイレベルに復帰する。
AFLCKは、ΔT1のローレベル期間経過後に再びハイレベ
ルになり、このハイレベル期間ΔT5が経過して1サイク
ルの完了となる。
AFSDがローレベルとなったP3の時点からΔT6経過する
と、サンプルホールド回路20a,20bにホールドされてい
た出力信号は、バッファアンプ21a,21bを介してA/Dコン
バータ26で7ビットのデジタル値に変換され、これらが
第1,第2チャンネルの測定データAFD1,AFD2としてCPU24
に取り込まれ、そしてRAM28内の所定アドレス位置に格
納される。
上記測定データAFD1,AFD2の取り込み処理は8回繰り
返される。そして、これらの8個の測定データはチャン
ネルごとに平均され、これらの平均値がオフセット値OF
1,OF2として決定される。このオフセット値検出処理
は、LED3a〜3cを消灯させたままで実行されることか
ら、これらの平均値はPSD9に入射している周囲光による
ノイズや、プリアンプ17a,17b以降のアンプ,信号処理
系によって生じるノイズ等による値を意味している。
オフセット値検出の後は、第8図及び第9図のフロー
チャートに示したゲイン決定処理が行われる。ゲイン決
定処理が開始されるときには、RAM28内に設定された「G
SNGフラグ」が初期状態にリセットされ、「GCOUNT」が
初期値「0」にセットされる。しかる後にシリアルポー
ト25からロジック回路15に新たなコマンドを表すシリア
ルデータが転送され、シフトレジスタ30の各ビット位置
には「01000011」の2進データがセットされる。これに
より、ゲインコントロールアンプ18a,18bのゲインが初
期値「8」にセットされ、また「LED=1」,「SET=
1」の各コマンドの設定が行われ、LED3aのみが点灯可
能状態となる。
上記コマンド設定の後、オフセット値検出処理と同様
に測定データAFD1,AFD2の読み込み処理が随行される
が、この場合にはLED3aが第6図のタイムチャートから
明らかなように、「ΔT2+ΔT3」の期間点灯される。し
たがって、第1図の状態ではLED3aからの測距光が主要
被写体S1に照射され、その反射光が受光レンズ8を通っ
てPSD9に入射する。そして、このときにPSD9の両端子9
a,9bから出力される信号は、PSD9に入射した光の強度及
び入射位置の情報を含んでいる。また、各々のLED3a〜3
cの点灯周期は1msecに決められている。
これらの信号が各々デジタル変換された後、測定デー
タAFD1,AFD2として取り込まれると、そのいずれかが16
進数で「F0」(十進数では「240」)に達しているか否
かが判断される。そして、そのいずれかが「F0」以上で
ある場合には、レベルが高すぎてほぼオーバーフロー
(飽和)状態であると判定される。このように一方の測
定データが飽和状態に達していることは、PSD9への入射
光光量が極めて大きく、測定データとしては信頼性に欠
けることを意味していると同時に、画面中央の被写体が
かなり接近した位置にあり、「GAIN=8」の最小ゲイン
でも反射光が強過ぎる場合である。したがって、このと
きのゲインの値が初期値(最小値)「8」であることが
確認されると、「AFRESULTa←127」(「AFRESULTa」に
ついては後述する)の処理を行い、撮影レンズ5を撮影
可能な至近距離に移動させるための距離信号を得、LED3
aによる測距はこの時点で終了する。また、上記ゲイン
の最小値を「8」以下に設定することも可能で、この値
はカメラの仕様,LEDの光量に応じて適宜決めることがで
きる。なお、測定データADF1,AFD2の一方にオーバーフ
ローが認められ、ゲインの値が「8」でない状態はゲイ
ン決定処理の最初には生じることはなく、後述する繰り
返しルーチンの中で発生する。
ゲインが初期値「8」の状態で測定データAFD1,AFD2
にオーバーフローが認められない場合には、これらの測
定データに基づき、第10図に示した加算測定データAFAD
D,減算測定データAFDIFの算出処理が行われる。この処
理では、ノイズ成分除去のために測定データAFD1,AFD2
に対してオフセット値OF1,OF2の減算が行われる。そし
て、算出された加算測定データAFADDについて、その値
が十進数の「136」以上であるか否かが判断される。こ
の値が「136」以上であるときには、加算測定データAFD
1,AFD2の値が以後の測距演算の実行に適切なレベルにあ
ると判定される。そして、ゲインコントロールアンプ18
a,18bのゲインはそのときの「GAIN」の値(初期値
「8」)として決定され、引続きLED3aによる測距処理
が実行されることになる。なお、オフセット値の減算処
理の結果が負の値になったときや、減算測定データAFDI
Fの値が負の値になったときには、これらの値を「0」
にして以後の演算を簡略化することができる。
一方、加算測定データAFADDの値が「136」未満である
場合には、以後の測距演算を行うことを考慮したときに
加算測距データADADDのレベルを低すぎること、すなわ
ち初期ゲイン「8」では測定データAFD1,AFD2のレベル
が低いことを意味している。そして、このときには測定
データAFD1,AFD2の絶対値を大きくすべく、「GAIN」の
値に「N」を加算する。こうして加算される「N」の値
は、その時点での加算測定データAFADDの大きさに応じ
て次の表のように設定されている。
「GAIN」の値を変更する過程ではコマンドが設定し直
されるが、シフトレジスタ30の「D0」〜「D4」のビット
位置のデータだけが変化し、他のビット位置のデータは
そのままとなっている。そして、ゲインコントロール16
は新たな「GAIN」の値にしたがってゲインコントロール
アンプ18a,18bのゲインを調節し、またゲイン決定処理
の度数を表す「GCOUNT」を「1」アップして同様の処理
を繰り返す。この操り返し処理時に「GAIN>8」でオー
バーフローすることがあるが、「GSNGフラグ」がセット
状態にあると「GAIN←GAIN−1」によってゲインを決定
して測距処理が実行される。
上記によれば、ゲインコントロールアンプ18a,18bが
初期ゲイン「8」の状態で測定データAFD1,AFD2にオー
バーフローが生じると、即座に距離信号が至近距離に対
応した値に決定され、またオーバーフローが生じなくと
も、加算測定データAFADDが適切なレベルであるときに
は、ゲインコントロールアンプ18a,18bのゲインを初期
ゲイン「8」にして測距処理が実行される。このよう
に、「GCOUNT」の値が「1」までの間、すなわちゲイン
コントロール18a,18bのゲインが小さい状態のときには
ノイズの影響も少ないから、早めにゲインを決定して測
距処理を行うのが有利である。
一方、ゲイン決定の繰り返しルーチンを行う間に「GC
OUNT≧2」になり、ゲインの値がその都度高く設定され
てゆく場合には、第9図に示したように、「GCOUNT=
6」に達するまで測定データAFD1,AFD2の検出が行わ
れ、これらの測定データは「SUM1」,「SUM2」として順
次に積算されてゆく。そして、「GCOUNT=6」に達する
と、積算された「SUM1」,「SUM2」から各々のチャンネ
ルの測定データAFD1,AFD2の最大値を減算してから平均
値が算出され、それぞれ「AFD1」,「AFD2」として置き
換えられる。
こうして得られた測定データAFD1,AFD2については、
第10図に示したように、オフセット補正処理の後、加算
測定データAFADD,減算測定データAFDIFが算出される。
そして、「AFADD≧136」が満足される場合には測距処理
に移行する。なお、「AFADD≧136」が満足されず、しか
もゲインコントロールアンプ18a,18bのゲインが最大値
「31」を越えたときには、PSD9に反射光が殆ど入射しな
いような遠距離に被写体が位置していることを意味して
いるから、撮影レンズ5を無限遠にセットするための距
離信号「AFRESULT=0」を得、この時点でLED3aによる
測距が終了する。
このように、ゲインコントロールアンプ18a,18bのゲ
インが高く設定されるときには、測定データAFD1,AFD2
を複数個取り込み、これらの平均値を考慮してゲインを
決めることによって、ノイズの影響をほとんど受けずに
ゲイン設定を行うことができる。また、測定データAFD
1,AFD2の積算値SUM1,SUM2から平均値を算出する際に
は、AFD1,AFD2の中の最大値を減算してある。したがっ
て、商用周波数の2倍の周波数で断続した発光を行う蛍
光灯の照明下で測定データAFD1,AFD2の取り込みが行わ
れ、第13図に示したような周期的なノイズ成分が測定デ
ータAFD1,AFD2に重畳されたとしても、t=t1の時点で
取り込まれた測定データAFD1,AFD2については、これを
平均値算出時に除くことができ、適切なゲイン設定を行
う上で非常に有効である。もちろん、t=t2のようなア
ンダーシュートの時点で取り込まれる測定データAFD1,A
FD2も考慮し、平均値を算出する前に測定データの最小
値も積算値SUM1,SUM2から減算しておうようにしてもよ
い。
以上の処理によって「GAIN」の値が決定されると、ゲ
インコントロールアンプ18a,18bのゲインがその値に設
定された状態で引続きLED3aによる測距処理が実行され
る。第11図及び第12図はこの測距処理手順を表すもので
ある。この測距処理は、LED3aを1msecの時間間隔で18回
点灯させ、その都度、AFD1,AFD2を読み込む。そして毎
回のAFD1,AFD2の読み込み時には、そのいずれかがオー
バーフローしているか、もしくはその値が「15」未満で
測定データの絶対値として不充分なものであるかが判定
され、該当するときには不適切測距であることを表す
「OVCOUNT」を「1」ずつカウントアップしてゆく。
「OVCOUNT」が「3」に達したときには、ゲイン決定
処理で決めたゲインの値が不適切であるものと判定し、
「OVFLAG」を「1」にセットした上で「GAIN」を「1」
低く再設定して最初から測距処理をやり直す。また、測
距処理が何度も繰り返されることを防止するために、一
旦「OVFLAG」が「1」にセットされた後に、再び「OVCO
UNT」が「3」に達したときには、そのときの「GAIN」
の値に対応して「AFRESULTa」の値を「M」として決定
する。この決定時には、次のテーブルが参照される。
上記のように、「OVERCOUNT」の値が「3」未満であ
る場合には、引続きそのままのゲインで測距が断続され
ることになる。しかし、後段での処理において、測定デ
ータAFD1,AFD2の中の最大値,最小値の除去及び複数の
測定データの平均化が行われるから、測定データ中に2
個程度のオーバーフローによる異常データがあっても、
測距演算においてはその影響はほとんど現れることはな
い。
このようにして18回の測定データAFD1,AFD2の取り込
みを行う過程で、その中の最小値と最大値とを識別した
上で、AFD1,ADF2は各々「SUM1」,「SUM2」として合計
されてゆく。そして、これらの合計値「SUM1」,「SUM
2」から、AFD1,AFD2の各々の最大値,最小値を減算した
後、平均値の算出が行われる。なお、平均値の信頼性を
高めるために前記最大値,最小値を減算したが、これら
の減算を省略するようにしてもよい。
こうしてチャンネルごとに得られた平均値は、新たに
平均後の測定データAFD1,AFD2として更新され、第10図
の処理にしたがって、オフセット値の補正の後、加算測
定データADADD,減算測定データAFDIFに変換される。そ
して、これらの比の値に「128」を乗じて「AFRESULTa」
を算出し、LED3aを用いた測距処理が終了する。
引続き、LED3bを点灯させながらのゲイン決定処理−
測距処理、LED3cを点灯させながらのゲイン決定処理−
測距処理が全く同様に繰り返される。そして、各々「AF
RESULTb」,「AFRESULTc」の値が求められる。
これらの「AFRESULT」の値は、LED3a〜3cでの測距ご
とに得られた被写体距離に対応した値となっている。第
1図に示した被写体配置では、「AFRESULTa」が主要被
写体S1までの距離、「AFRESULTb」が背景被写体S2まで
の距離に対応した値を示し、さらに「AFRESULTc」は測
距光が反射されてきていないことから「0」(第8図参
照)となっている。このような場合マイクロコンピュー
タ14は、ROM27に格納してあるプログラムに従い、「AFR
ESULTa」,「AFRESULTb」,「AFRESULTc」の中で最も近
い被写体距離に対応した値を最終的な距離信号として決
定し、測距シーケンスが完了する。なお、測定データAF
D1,AFD2がオーバーフローした状態では「AFESULT」の値
が「127」となり、これが最も近い被写体距離に対応す
ることになるが、この特異値は最終的な距離信号を決定
するときには無視される。こうして距離信号が決定され
た後は、レンズ移動回路28を介してステッピングモード
60が駆動され、撮影レンズ5は前記距離信号に対応した
合焦位置に移動される。
以上3個のLED3a,3b,3cを用い、撮影画面内の3個所
を順次に測距してゆく実施例について説明したが、本発
明はLEDを1個あるいは2個、さらには4個以上用いて
被写体に測距光を投光するものについても同様に適用す
ることができる。また、本発明を実施する上では、オフ
セット値検出処理を省略したり、ゲイン決定処理手順や
測距処理手順を部分的に変更することも可能で、受光素
子としても例えばCCDイメージセンサ等、PSD以外のもの
を利用したり、マイクロコンピュータ以外のロジック回
路により各種の制御を行わせることも可能である。
〔発明の効果〕
上述したように、本発明の測距方法によれば、ゲイン
の初期値を最小値に設定したゲインコントロールアンプ
から得られた受光素子の出力信号がすでに飽和している
ときには、被写体が至近距離であると判断してそのまま
至近距離に対応した距離信号を得、また前記ゲインの値
が高く設定される場合には、ゲインを順次高く変更しな
がら複数個の出力信号を得た後、これらを平均した値を
もとにしてゲインを決定するから、ゲイン決定処理の最
初の段階で出力信号が飽和したときには測距処理を迅速
に完了させることができるだけでなく、高ゲイン時には
ノイズの影響を受けずに適切なゲイン設定が行われ、結
果的に測距精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の測距装置の構成を示す概略図である。 第2図はオートフォーカスICの構成を示すブロック図で
ある。 第3図はロジック回路に用いられているシフトレジスタ
の概念図である。 第4図は全体的な測距シーケンスを表すフローチャート
である。 第5図はオフセット値検出の処理手順を示すフローチャ
ートである。 第6図は測定データの読み込みタイミングを説明するタ
イムチャートである。 第7図は測定データの読み込み手順を示すフローチャー
トである。 第8図及び第9図はゲイン決定の処理手順を示すフロー
チャートである。 第10図は加算測定データ及び減算測定データの算出処理
手順を示すフローチャートである。 第11図及び第12図は測距処理手順を示すフローチャート
である。 第13図は蛍光灯の点滅に伴って測定データに重畳される
ノイズ成分を示す波形図である。 2……投光部 7……受光部 9……PSD 12……オートフォーカスID 14……マイクロコンピュータ 15……ロジック回路 16……ゲインコントローラ 18,18b……ゲインコントロールアンプ 20a,20b……サンプルホールド回路 26……A/Dコンバータ。
フロントページの続き (72)発明者 小谷 高秋 東京都港区西麻布2―26―30 富士写真 フイルム株式会社内 (72)発明者 高田 誠司 東京都港区西麻布2―26―30 富士写真 フイルム株式会社内 (72)発明者 後藤 繁謙 埼玉県大宮市植竹町1丁目324番地 富 士写真光機株式会社内 (72)発明者 斉藤 竜夫 埼玉県大宮市植竹町1丁目324番地 富 士写真光機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−165613(JP,A) 特開 昭62−163009(JP,A) 特開 昭62−157006(JP,A) 特開 昭60−73314(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被写体に測距光を投光してその反射光を入
    射位置検出型の受光素子で受け、この受光素子から反射
    光の入射位置に応じて出力レベルが相対的に異なる一対
    の信号を出力させ、この一対の信号をゲインの値が調節
    できるゲインコントロールアンプでそれぞれ同じゲイン
    のもとで増幅し、これらのゲインコントロールアンプか
    らの一対の出力信号に基づいて被写体距離に対応した距
    離信号を算出するアクティブ式測距方法において、 前記ゲインコントロールアンプのそれぞれの初期ゲイン
    を最小ゲインに設定して測距光の投光を行い、その状態
    でゲインコントロールアンプから得られる一対の出力信
    号の少なくともいずれかが飽和レベルに達しているとき
    には、撮影可能な至近距離に対応した距離信号をセット
    して測距処理を終え、前記一対の出力信号のいずれもが
    前記飽和レベルに達していないときには、測距光を投光
    しながら各々のゲインイコントロールアンプからの出力
    信号をチャンネルごとに複数回ずつ検出し、検出された
    複数個ずつの出力信号をチャンネルごとに平均した平均
    値の和が適正レベルに達するまでは、各ゲインコントロ
    ールアンプのゲインを漸増させながらこれを繰り返して
    行い、前記平均値の和が適正レベルに達した時点で各ゲ
    インコントロールアンプのゲインを決定した後に再度測
    距光を投光しながら各ゲインコントロールアンプから一
    対の出力信号を複数回ずつ読み出し、こうして読み出さ
    れた一対の出力信号に基づいて距離信号を算出すること
    を特徴とするアクティブ式測距方法。
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JPS62157006A (ja) * 1985-12-28 1987-07-13 Fuji Photo Optical Co Ltd オ−トフォ−カス装置
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