JP3074844B2 - 空気浄化用フィルタ - Google Patents
空気浄化用フィルタInfo
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Description
空調器等に用いられる、空気浄化用フィルタに関するも
のである。
等の除去を目的として、活性炭を用いた各種フィルタが
提案されている。そのようなフィルタの一つとしてアル
カリ吸着剤或いは酸吸着剤を含有させた活性炭含有フィ
ルタがある。これらのフィルタは物理的に活性炭に吸着
されにくい硫化水素、アルデヒド、メルカプタン等の酸
性物質或いはアンモニア、アミン等のアルカリ性物質の
吸着に優れた効果を有している。しかし酸性かアルカリ
性かいずれかの物質しか吸着できないため、いずれの物
質も吸着させようとすると2種類のフィルタを積層する
必要があり、ルームエアコン等のスペースの限られた場
所に設置することは困難であった。またフィルタを積層
することは圧損を増大させる原因となり、ブロワの負荷
が高くなるという問題がある。
事情に鑑みてなされたものであり、酸性物質及びアルカ
リ性物質のいずれをも効率よく吸着できる小容積の活性
炭含有フィルタを提供しようとするものである。
のできた本発明の空気浄化用フィルタは活性炭を含有す
るハニカム状の空気浄化用フィルタであって、ハニカム
を構成するフルート部及びライナー部のいずれか一方が
アルカリ吸着剤を含有し、他方が酸吸着剤を含有するこ
とに要旨がある。
ニカム状のフィルタを提案した(特公昭59-51423) 。該
フィルタは吸着容量の容積効率が高く、しかも圧力損失
が低いという優れた特徴を有している。そこで本発明者
等が前記問題点を解決することを目的として種々検討し
た結果、ハニカム状フィルタに酸吸着剤及びアルカリ吸
着剤を区分含有させることにより問題を解決できること
を見出した。この場合特に大切なことは酸吸着剤および
アルカリ吸着剤を混合するのではなく、ハニカムを構成
するフルート部及びライナー部に夫々分けて含有させる
ことである。両者を混合した状態で含有させた場合には
両者が化学的に反応して夫々の化学的性質が変化してし
まうため、充分な効果を得ることができない。
れるハニカム状活性炭含有フィルタは活性炭素繊維及び
/又は粉状乃至粒状活性炭を含有する活性炭含有紙より
構成される。活性炭含有紙は活性炭素繊維単独で構成す
ることもできるが、保形性を高めるために他に天然或い
は合成のパルプ材料更にはPVA繊維等の抄紙用バイン
ダー等を加えられていてもよい。尚この時は活性炭を少
なくとも10重量%以上含有していることが望まれる。
また活性炭含有紙は気体中の被吸着物質が速やかにシー
ト内部まで浸透拡散する程度に薄く、且つ充分な多孔性
を有している必要がある。そのための好ましい嵩密度は
0.1〜0.4g/cm3、より好ましくは0.15〜0.30g/cm3 であ
り、好ましい厚みは0.05〜0.80mm、より好ましくは 0.1
〜0.6mmである。
リ吸着物質を含有させる。酸吸着物質は特に限定される
ものではなく、酸性物質を吸着することができ且つ揮発
性が小さく、ある程度安定性の高いものであればよく、
例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ポ
リアルキレンポリアミン等の有機アミン類あるいはリン
酸グアニジンやスルファミン酸グアニジンの如きグアニ
ジン類等を用いることができる。アルカリ吸着物質も特
に限定されるものではなく、アルカリを吸着することが
でき且つ揮発性が小さく、ある程度安定性の高いもので
あればよく、例えばリンゴ酸やクエン酸、酒石酸等の有
機モノ及びポリカルボン酸等を挙げることができる。こ
れらの吸着剤は活性炭含有紙を作るときに添加してもよ
いし、抄紙後に添着乾燥させてもよい。添着量は活性炭
含有紙に対し1〜50重量%が好ましい。
に当たっては、フルート部とライナー部のいずれか一方
にアルカリ吸着剤を含有する活性炭含有紙を用い、他方
に酸吸着剤を含有する活性炭含有紙を用いる。このよう
な構成とすることによって、フルート部とライナー部に
囲まれた管状路を被処理空気が渦を巻きながら通る時
に、アルカリ吸着剤及び酸吸着剤のいずれにも接するこ
ととなり、アルカリ性物質及び酸性物質のいずれもが吸
着される。尚フルート部の方が管状路に占める面積割合
が大きいので、処理する空気に含まれる物質の性質によ
って、アルカリ吸着剤或いは酸吸着剤のいずれを含有す
る活性炭含有紙をフルート部に用いるかを決定すること
が好ましい。
を用いることができる。即ち波形に賦形した波形シート
(フルート部となる)の片面或いは両面に平らなシート
(ライナー部となる)を接合して段ボールを形成し、更
に得られた段ボールを水平或いはロール状に積層するこ
とによってハニカム状に成形する。図1に片面に平らな
シートを積層した片段ボールの断面図を、図2に片段ボ
ールを積層したハニカム状空気浄化フィルタの斜視図を
示す。尚段ボールを成形する際は波形の頂点に接着剤を
付けて固定するのが一般的であるが、次工程で積層する
ことによってある程度固定されるので、接着剤を用いな
くてもよい。
て、積層体とした際に形成される管状路の太さが決ま
る。細くなるほど流体を流した時の圧損が大きくなる
が、流体中の被吸着物質の管壁への移動速度が大きくな
り、処理に必要な積層体の長さを短くすることができ
る。従って適度な管状路太さが必要であり、好ましい波
ピッチは30cmあたり30〜150であり、好ましい波
高は 0.6〜3.0 mm、より好ましくは 0.8〜2.5 mmであ
る。また波高を活性炭含有紙の厚みで割った値が3以上
であることが好ましい。
が、下記実施例は本発明を制限するものではなく、前・
後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することは全て
本発明の技術範囲に包含される。
性を調べた。 実施例1 粉末活性炭含有紙(活性炭含有量60%、かさ密度0.3g
/cm3、厚み0.35mm) に抄紙後リン酸ジグアニジン30重
量%を添着乾燥させたものをフルート部とし、リンゴ酸
10重量%を添着乾燥させたものをライナー部として、
波ピッチ約 3.1mm、 波高約2mmの片段ボールを成形し
た。 尚この片段ボールのフルートとライナーの長さの比
は1.5:1であった。得られた片段ボールを32段積層し
て高さ65mmのハニカム状空気清浄用フィルタを作成し
た。空気浄化用フィルタの層長は12mmであった。
重量%を添着乾燥させたものを、フルート部及びライナ
ー部に用いた以外は実施例1と同様にして空気浄化用フ
ィルタを作成した。
着乾燥させたものを、フルート部及びライナー部に用い
た以外は実施例1と同様にして空気浄化用フィルタを作
成した。
を、フルート部及びライナー部に用いた以外は実施例1
と同様にして空気浄化用フィルタを作成した。
タを直径65mmの円筒状ガラス管内に設置して、該ガラ
ス管にアンモニアガス5ppm とメチルメルカプタンガス
5ppm を含有する空気(温度25℃、相対湿度50%)
を空塔線速度25cm/sで流した。その時の空気浄化用フ
ィルタ入口側及び出口側のガス濃度をガス感知管で測定
した(図3参照)。結果を表1に示す。
ィルタは酸吸着剤及びアルカリ吸着剤を含有しており、
アンモニアに対してもメチルメルカプタンに対しても優
れた吸着能を示したが、比較例1〜3の空気清浄用フィ
ルタは酸吸着材及びアルカリ吸着剤のいずれか又は両方
を含有しておらず、アンモニア及びメチルメルカプタン
の両方共を吸着できるものはなかった。
酸性物質及びアルカリ性物質のいずれをも効率よく吸着
できる、容積の小さい空気浄化用フィルタを提供するこ
とができる様になった。
ルタの斜視図。
示す図。
Claims (1)
- 【請求項1】 活性炭を含有するハニカム状の空気浄化
用フィルタであって、ハニカムを構成するフルート部及
びライナー部のいずれか一方がアルカリ吸着剤を含有
し、他方が酸吸着剤を含有することを特徴とする空気浄
化用フィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03259732A JP3074844B2 (ja) | 1991-09-10 | 1991-09-10 | 空気浄化用フィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03259732A JP3074844B2 (ja) | 1991-09-10 | 1991-09-10 | 空気浄化用フィルタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0568832A JPH0568832A (ja) | 1993-03-23 |
JP3074844B2 true JP3074844B2 (ja) | 2000-08-07 |
Family
ID=17338179
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03259732A Expired - Fee Related JP3074844B2 (ja) | 1991-09-10 | 1991-09-10 | 空気浄化用フィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3074844B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10263395A (ja) * | 1997-03-26 | 1998-10-06 | Nichias Corp | 有機溶剤ガス吸着素子 |
US6273938B1 (en) | 1999-08-13 | 2001-08-14 | 3M Innovative Properties Company | Channel flow filter |
US20070243112A1 (en) * | 2003-10-20 | 2007-10-18 | Suminoe Textile Co., Ltd. | Deodorizing Filter |
-
1991
- 1991-09-10 JP JP03259732A patent/JP3074844B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0568832A (ja) | 1993-03-23 |
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