JP3074764B2 - エレクトレットフィルター - Google Patents

エレクトレットフィルター

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JP3074764B2
JP3074764B2 JP03093174A JP9317491A JP3074764B2 JP 3074764 B2 JP3074764 B2 JP 3074764B2 JP 03093174 A JP03093174 A JP 03093174A JP 9317491 A JP9317491 A JP 9317491A JP 3074764 B2 JP3074764 B2 JP 3074764B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエレクトレットフィルタ
ーに関し、詳細には空気清浄機器用フィルター、空調用
フィルター及び電気掃除機用排気フィルター等のエアフ
ィルターやマスク等に利用できるエレクトレットフィル
ターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】フィルムをエレクトレット化した後割繊
を行って繊維とし、これを不織布状にしてエレクトレッ
トフィルターとする技術は、特公昭56−47299、
特開昭62−102809に開示されている。前者は無
極性高分子物質から成るフィルムを延伸し、荷電による
エレクトレット化を行った後割繊するというものであ
る。後者は、前者の技術に加えて、割繊によって得られ
る繊維の繊維径または繊維幅を制限すると同時に、無極
性高分子物質に極性高分子物質を最高40wt%含有させ
ることを特徴としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの技術によって
得られるエレクトレットフィルターは、長期に亘って使
用するうちにタバコの煙等の粉塵負荷により静電気の中
和減少が起こって帯電量が減少し、経時的に捕集効率が
低下するという問題点があった。
【0004】本発明は上記事情に着目してなされたもの
であって、従来のエレクトレットフィルターと比較し
て、帯電量が高く、タバコの煙等の粉塵負荷による捕集
効率の低下を著しく抑えることのできるエレクトレット
フィルターを提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決した本発
明とはフィルムに金属蒸着層を形成した後、エレクトレ
ット化して割繊,不織布化したものであることを要旨と
するものである。
【0006】
【作用】本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果フィルム
に対して予め金属蒸着処理を施してからエレクトレット
化を行なえば、金属蒸着層とアース電極との密着性を向
上でき、注入電荷量を増加させて極めて高い帯電量を得
ることが可能となり、その結果タバコの煙等の粉塵負荷
に対して性能が安定したエレクトレットフィルターとな
り得ることを知見した。
【0007】エレクトレット化前のフィルムに金属蒸着
処理を施すことが高帯電量につながる理由については解
明されたわけではないが、金属蒸着前のエレクトレット
フィルムと比較すると、金属蒸着後のエレクトレットフ
ィルムでは金属蒸着部のフィルム全面にわたって表面電
位が均一となることから、金属蒸着膜を形成することに
よる電荷注入の均一化が帯電量の向上に好影響を与えて
いるものと推測される。
【0008】本発明に係るフィルム素材としては、帯電
量の経時的な安定をはかる上で無極性の高分子材料が好
ましく、具体的にはポリエチレン,ポリプロピレン,α
−ポリオレフィン,ポリスチレン,ポリ4弗化エチレン
等が挙げられる。また上記フィルムの厚さは50μm 以
下が好ましく、より好ましくは20μm 以下である。
【0009】尚本発明におけるフィルムの割繊とは、フ
ィルムを幅方向に1mm以下の幅で切断して繊維化するこ
とを意味しており、フィルムとしては一軸配向フィルム
が好ましく、これを一定幅でスプリットしてもよく、ラ
ンダムな幅でスプリットしてもよい。
【0010】また高分子材料から成るフィルムの割繊に
よって得られる不織布は、目付10〜300g/m2が適当
であり、さらに30〜100g/m2の範囲内では捕集効率
と圧力損失とのバランスがより実用的なものとなる。該
不織布を構成する繊維の平均繊維幅は300μm 以下が
望ましく、より好ましくは100μm 以下である。
【0011】本発明における金属蒸着処理は、真空下で
金属を蒸気化してフィルムの表面に付着させるという常
法に従って行えばよい。金属蒸着層の厚さは1000Å
〜100Åの範囲が好ましく、700Å〜300Åの範
囲がより好ましい。該金属蒸着層はフィルム全面に形成
してもよく、部分的に形成してもよい。前記金属蒸着処
理に用いられる金属としては、錫、銅、亜鉛、銀、アル
ミニウム等が好ましく、特に銅、銀を用いると抗菌作用
も付与することができる。
【0012】金属蒸着層を有するフィルムへの荷電方法
としては、コロナ荷電、電界荷電、熱間電界荷電が好ま
しく、また電子照射線等も用いることができる。コロナ
荷電、電界荷電を採用する場合の電界強度は、10kV/c
m 以上が好ましく20kV/cm以上がより好ましい。また
電子照射線の場合は0.1 〜1.0Mrad の照射が望ましい。
【0013】本発明に係るエレクトレットフィルター
は、前記金属蒸着層を有するフィルムに電荷を与えた
後、割繊して得られる繊維より構成されているので、帯
電量が極めて高く、高い捕集効率が得られるばかりでは
なく、タバコの煙等の粉塵負荷による捕集効率の低下も
可及的に抑制できるという特徴を有する。
【0014】
【実施例】アルミニウム蒸着加工(厚さ500Å)を行
った厚さ10μm のポリプロピレンフィルムに対して2
0kV/cm の荷電を10秒間行い、これを平均幅40μm
に割繊した後、目付100g/m2のエレクトレットフィル
ターを製作して実施例1とした。
【0015】また上記アルミニウム蒸着加工を行わない
こと以外は実施例と同様にして比較例1のエレクトレッ
トフィルターを得た。
【0016】次にエレクトレット化及び割繊を行った後
アルミニウム蒸着加工を行った以外は実施例1と同様に
してエレクトレットフィルターを製作し、これを比較例
2とした。
【0017】上記実施例1及び比較例1,2のエレクト
レットフィルターに対して、線速10cm/sで粒径0.3 μ
m 以上の大気塵捕集効率を、光散乱式粒子計数機(RION
パーティクルカウンタ KC-OIA)により測定した。結果を
表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】次に上記エレクトレットフィルターの表面
電位を川口電気表面電位計 S-211により測定した。結果
は表2に示す。
【0020】
【表2】
【0021】さらにタバコ煙を300本まで粉塵負荷さ
せ、それに対応した粉塵除去効率を測定した。結果を図
1に示す。
【0022】表1から、実施例1は比較例1、2と比べ
て圧力損失がほとんど同じ値であるにもかかわらず、大
気塵捕集効率が極めて大きいことがわかる。また表2を
見ると、実施例1は比較例2と比較して表面電位が著し
く高くなっている。またアルミニウム蒸着をエレクトレ
ット化処理後に施した比較例2は、捕集効率、表面電位
が比較例1と同程度であり有意な差は見られなかった。
【0023】また図1から実施例1は、比較例2、3と
比較してタバコの煙の負荷による粉塵除去効率の低下を
大幅に抑制できることがわかる。
【0024】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されているので
従来技術と比較して高い帯電量を得ることができ、従っ
てタバコの煙等の粉塵負荷による捕集効率の低下を著し
く抑制するエレクトレットフィルムが提供できることと
なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエレクトレットフィルムと比較例
の粉塵除去効率の変化を示すグラフである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−258714(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 39/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルムに金属蒸着層を形成した後、エ
    レクトレット化して割繊,不織布化したものであること
    を特徴とするエレクトレットフィルター。
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