JPH0662823A - カ−トリッジ式タバコフィルタ−および中空糸膜フィ ルタ−付きタバコ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カ−トリッジ式タバコフィルタ−およびフィ
ルタ−付きタバコの改良に関するもので、フィルタ−と
して複数本の中空糸膜フィルタ−を装着したカ−トリッ
ジ式タバコフィルタ−およびフィルタ−付きタバコを提
供する。 【構成】 中央に中空部を有し、その外側に細孔を形成
した壁面を有し、この壁面は内側から外側に向けて細孔
分布が傾斜的に大きくなるように形成されてなる中空糸
膜フィルタ−を、複数本束ねてフィルタ−部を構成し、
これをハウジング内に装填したカ−トリッジ式タバコフ
ィルタ−。中空糸膜フィルタ−はル−プ状に収束され、
中空糸膜フィルタ−の吸口部側の端部は開口されるとと
もに中空糸膜フィルタ−の壁面間がシ−ルされている中
空糸膜フィルタ−付きタバコ。 【効果】 タバコ中の有害成分をほぼ完璧に捕集するこ
とが可能であるから喫煙者の健康に優れたタバコを提供
することができる。またタバコ成分の分離、除去をコン
トロ−ルすることができるので、味に特徴をもたせたタ
バコを提供することが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、カ−トリッジ式タバコ
フィルタ−およびフィルタ−付きタバコの改良に関する
もので、フィルタ−として複数本の中空糸膜フィルタ−
を装着したカ−トリッジ式タバコフィルタ−およびフィ
ルタ−付きタバコを提供するものである。

【０００２】

【従来技術及び発明が解決しようとする課題】現在、ア
セテ−ト繊維若しくはパルプをモノフィラメント（長繊
維）状若しくはフィブリル（短繊維）状に加工したフィ
ルタ−を装着したカ−トリッジ式タバコフィルタ−およ
びタバコが多量に市販されている。

【０００３】これらのフィルタ−は、タバコ並びに紙巻
タバコ用の紙材中の有害成分であるニコチンやタ−ル、
その他が人体に吸い込まれないように設けられている
が、例えばパルプ製フィルタ−の場合は、短繊維状にほ
ぐしたものを、バインダ−で固め乾式法で柔いシ−ト状
に成形し、これを棒状に巻きあげたものをフィルタ−と
して使用し、またアセテ−ト繊維の場合は、長繊維をバ
インダ−で棒状に束ねて使用しているが、いずれにして
も繊維の間から、かなりの大粒子物質若しくは大分子量
物質の一部リ−クによる通過があり、人体へ吸入され、
蓄積を生じることが予想されこれらの有害物質の人体へ
の影響は、肺癌等の原因になるので極力さけるべきであ
る。そこで本発明者は以上の課題を解決するため鋭意検
討を重ねた結果次の発明に到達した。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、中央に中空部
を有し、その外側に細孔を形成した壁面を有し、この壁
面は内側から外側に向けて細孔分布が傾斜的に大きくな
るように形成されてなる中空糸膜フィルタ−を、複数本
束ねてフィルタ−部を構成し、これをハウジング内に装
填したカ−トリッジ式タバコフィルタ−を提供するもの
である。

【０００５】また本発明は、中空糸膜フィルタ−はル−
プ状に収束してハウジング内に装填され、中空糸膜フィ
ルタ−の吸口部側の端部は開口されるとともに中空糸膜
フィルタ−の壁面間がシ−ルされている前記記載のカ−
トリッジ式タバコフィルタ−を提供するものである。

【０００６】また本発明は、中空糸膜フィルタ−はバン
ドル状に収束してハウジング内に装填され、タバコ装着
部側において端部がシ−ルされ、吸口部側においてその
端部は開口されるとともに各中空糸膜フィルタ−の壁面
間がシ−ル固定された前記記載のカ−トリッジ式タバコ
フィルタ−を提供するものである。

【０００７】また本発明は、タバコ部にフィルタ−部を
装着することにより構成されるタバコであって、フィル
タ−部は複数本の中空糸膜フィルタ−よりなり、中空糸
膜フィルタ−は、中央に中空部を有し、その外側に細孔
を形成した壁面を有し、この壁面は内側から外側に向け
て細孔分布が傾斜的に大きくなるように形成され、中空
糸膜フィルタ−はル−プ状に収束され、中空糸膜フィル
タ−の吸口部側の端部は開口されるとともに中空糸膜フ
ィルタ−の壁面間がシ−ルされている中空糸膜フィルタ
−付きタバコを提供するものである。

【０００８】

【作用】タバコ中の有害成分は、中空糸膜フィルタ−の
壁面にほぼ完璧に捕捉することが可能であり、人体内へ
の吸引、蓄積を防止することができる。尚、壁面の平均
細孔径もしくは細孔径分布を適当にコントロ−ルするこ
とにより有害成分を選択的に捕捉することも可能であ
る。

【０００９】

【実施例】図１は本発明のカ−トリッジ式タバコフィル
タ−１（以下、フィルタ−１と略記する）の概略図であ
る。フィルタ−１は、ハウジング２とこれに装着される
フィルタ−部３とから構成される。フィルタ−部３は複
数本の中空糸膜フィルタ−４を束ねることにより構成さ
れている。

【００１０】中空糸膜フィルタ−４は発泡技術により製
造され、その形状は図２（図１のＡ−Ａ断面図）に示す
ように、中央に中空部９を有し、その外側には複数の細
孔１０を有する壁面１１が形成されている。この壁面１
１は最内層がもっとも緻密で内側から外側に向けて傾斜
分布が大きくなるように所謂発泡状に形成されている。

【００１１】中空糸膜フィルタ−４は図３（図４は図３
のＡ矢視図）に示すようにル−プ状に収束してフィルタ
−部材３として、ハウジング２内に装填される。中空糸
膜フィルタ−４の吸口部８側の端部は開口されるととも
に中空糸膜フィルタ−４の壁面１１間がシ−ルされ（図
４において６は中空糸間シ−ル部である）ている。

【００１２】タバコの煙は、図５に示すように各中空糸
膜フィルタ−４の壁面１１の細孔１０を透過して中空部
９に吸引され、吸口部８を経て人体の口中に導かれる。
煙中の有害な物質は前述のように発泡状に形成された壁
面１１によりロ過並びに一部吸着されるので人体内に吸
引、蓄積される量は軽減される。

【００１３】また中空糸膜フィルタ−４は、図６（図１
の一部拡大図）に示すように、バンドル状に束ねて、フ
ィルタ−部材３ａとして、ハウジング２に装填すること
ができる。この場合タバコ装着部７側の端部はシ−ルさ
れ、中空部９は閉塞されている。他方、吸口部８側の端
部において各中空糸膜フィルタ−４の壁面１１間はシ−
ル固定され、中空部９は開口されている。

【００１４】タバコの煙は、図７に示すように各中空糸
膜フィルタ−４の外側の壁面１１の細孔１０を透過して
中空部９に吸引され、吸口部８を経て人体の口中に導か
れる。煙中の有害な物質は図５の場合と同様に発泡状に
形成された壁面１１によりロ過並びに一部吸着される。

【００１５】図８は本発明の中空糸膜フィルタ−付きタ
バコ２１（以下、タバコ２１と略記する）の概略図であ
る。タバコ２１は、タバコ部２とこれに装着されるフィ
ルタ−部２３とから構成される。フィルタ−部２３は前
記した複数本の中空糸膜フィルタ−４をル−プ状に収束
することにより構成される。タバコの煙は、図５の場合
と同様にフィルタ−部２３により捕集することができ
る。

【００１６】本発明に使用される中空糸膜は、現在使用
されている工業用、医療用すべてのものが使用可能であ
り、平均細孔径分布の選択により、分子サイズの領域で
目的成分（有害物質）をほぼ完璧に捕集することが可能
である。また孔径分布を直径方向に傾斜させ煙の入口側
の孔径を大きくし、ニコチン、タ−ル等のミストを予め
捕集、除去することにより性能を高めることが可能であ
る。

【００１７】

【発明の効果】本発明は、タバコ中の有害成分をほぼ完
璧に捕集することが可能であるから喫煙者の健康に優れ
たフィルタ−およびタバコを提供することができる。ま
たタバコ成分の分離、除去をコントロ−ルすることがで
きるので、味に特徴をもたせたタバコを提供することが
可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のカ−トリッジ式タバコフィルタ−概略
図

【図２】中空糸膜フィルタ−の断面図

【図３】ル−プ状に収束した中空糸膜フィルタ−の概略
図

【図４】図３のＡ矢視図

【図５】図３の一部拡大図

【図６】バンドル状に収束した中空糸膜フィルタ−の概
略図

【図７】図６の一部拡大図

【図８】本発明のフィルタ−付きタバコの概略図

【符合の説明】

１ カ−トリッジ式タバコフィルタ− ２ ハウジング ３、３ａ、２３ フィルタ−部 ４、４ａ 中空糸膜フィルタ− ５ 中空糸末端シ−ル部 ６、６ａ 中空糸間シ−ル部 ７ タバコ装着部 ８、２８ 吸口部 ９ 中空部 １０ 細孔 １１ 壁面 ２１ 中空糸膜フィルタ−付きタバコ ２２ タバコ部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】中央に中空部を有し、その外側に細孔を形
   成した壁面を有し、この壁面は内側から外側に向けて細
   孔分布が傾斜的に大きくなるように形成されてなる中空
   糸膜フィルタ−を、複数本束ねてフィルタ−部を構成
   し、これをハウジング内に装填したことを特徴とするカ
   −トリッジ式タバコフィルタ−。
2. 【請求項２】中空糸膜フィルタ−はル−プ状に収束して
   ハウジング内に装填され、中空糸膜フィルタ−の吸口部
   側の端部は開口されるとともに中空糸膜フィルタ−の壁
   面間がシ−ルされていることを特徴とする請求項１記載
   のカ−トリッジ式タバコフィルタ−。
3. 【請求項３】中空糸膜フィルタ−はバンドル状に収束し
   てハウジング内に装填され、タバコ装着部側において端
   部がシ−ルされ、吸口部側においてその端部は開口され
   るとともに各中空糸膜フィルタ−の壁面間がシ−ル固定
   されたことを特徴とする請求項１記載のカ−トリッジ式
   タバコフィルタ−。
4. 【請求項４】タバコ部にフィルタ−部を装着することに
   より構成されるタバコであって、フィルタ−部は複数本
   の中空糸膜フィルタ−よりなり、中空糸膜フィルタ−
   は、中央に中空部を有し、その外側に細孔を形成した壁
   面を有し、この壁面は内側から外側に向けて細孔分布が
   傾斜的に大きくなるように形成され、中空糸膜フィルタ
   −はル−プ状に収束され、中空糸膜フィルタ−の吸口部
   側の端部は開口されるとともに中空糸膜フィルタ−の壁
   面間がシ−ルされていることを特徴とする中空糸膜フィ
   ルタ−付きタバコ。