JP3074321U - 大型のブンゼンバーナーによる備前焼の焼成方法 - Google Patents

大型のブンゼンバーナーによる備前焼の焼成方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 備前焼陶器の焼成にバーナーを使用しガスを
燃焼させて、薪を使用しないか併用して高温度まで焼成
する。 【解決手段】 大型の横置き型単ノズル式のブンゼンバ
ーナーを使用して1000℃以上の高温度域まで焼成す
る。これにより、単純な設備で労力の節減、温度コント
ロール・燃焼効率の改善、煤煙発生の防止をはかること
ができる。

Description

【考案の詳細な説明】 【考案の属する技術分野】
ICPによる、セクションF機械工学、加熱、23燃焼装置、燃焼方法
【産業上の利用分野】
【0001】 本考案は陶磁器の中でも焼締め陶器の一種である備前焼の焼成方法に関するも のである。更に詳しくは、備前焼の製造において、大型の横置き型単ノズル式の ブンゼンバーナーを使用して高温度域まで焼成する方法に関するものである。
【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】
【0002】 登り窯・穴窯・角窯などの単独窯を用いての備前焼の焼成においては、古来、 松などの薪を燃料として使用して来た。これにより焼成をおこなうと同時に、焼 成中に陶器上に付着した薪の灰、あるいは焼成雰囲気の変化などによる窯変と称 する美しい色彩を得ていた。
【0003】 近年、一部においてガス燃料を使用しての焼成がなされるようになったが、小 型の窯においてか、200℃以下の低温時の窯内の水分除去に使用される程度で あり、本格的な大型窯においては実用化されてない。
【0004】 今日も使用されている松などの薪燃料の問題点は、先ず、煙突から排出される 煤煙による公害である。焼成中、薪をくべる度に煤煙は煙突より多大な黒煙とな って放出される。これを防止する方法の無い現状である。 次ぎに松などの薪の不足である。特に近年松くい虫による松枯れにより入手が 困難になりつつある。 更に、焼成中常時薪くべの労力が必要で、その作業は3日から10日以上とな る。
【本考案が解決しようとする手段】
【0005】 考案者は以上の課題を大型のブンゼンバーナーを使用することで解決した。 ブンゼンバーナーは、燃料ガスをノズルから噴出し、燃焼に必要な空気を周囲 の大気から取り込んで燃焼する大気圧バーナーの一種である。ブンゼンバーナー はバーナーノズル基部にある吸気孔から予め空気を吸引し、混合管内でガスと混 合して燃焼させる。 ブンゼンバーナーには種々の型があるが、本考案で使用するバーナーは、混合 管が横型のもので、その根元側のガスノズルから噴出したガスと、その部分に取 り付けられた一次空気孔から吸入された空気とが混合管内で混合され、混合管先 端で燃焼する単ノズルバーナーである。 使用するバーナーの大きさは燃焼に必要な熱量により変わり、主に混合管の長 さと直径により決まる。本考案で言う大型バーナーとは長さ500〜1500m m管径25〜75mmのもので、窯の大きさ焼成温度などに応じて選定する。使 用するバーナーの本数も必要な熱量により1〜5本の中から選定する。 ブンゼンバーナーには送風機などが必要なく、バーナー本体とガス配管の単純 な構成である。バーナーのコントロールは手動でできるが、自動制御装置との連 動により自動制御しても良い。 バーナー燃焼用ガスにはプロパンガス・都市ガス・天然ガスなどがあるが特に 限定しない。
【0006】 ブンゼンバーナーは窯の従来の薪の焚き口部、あるいは専用に設けられた燃焼 用の口に取り付けて使用される。焼成中窯内の温度の変動に応じて燃焼ガス量と 一次空気の吸引量の調整をおこなう。調整の方法はガス配管に設けられた開閉弁 調整弁、一次空気用スリットを手動で調整することでおこなう。この調整方法の 一部又は全部を自動制御装置を使用して自動制御しても良い。 一回の焼成の全工程を本考案の方法で実施しても良いが、松などの薪との併用 焼成、あるいは焼成工程の一部において薪のみを焼成させても良い。
【実施例】
【0007】 一例として本考案の方法により備前焼を焼成した場合を記載する。 焼成窯には角窯を使用した。窯にはバーナー用と薪用の焚き口を設けた。 ブンゼンバーナーは低温域では長さ950mm管径50mmのもの、高温域で は長さ1100mm管径50mmのものを使用した。 陶器素地を入れた窯内の温度を熱電対で測定し、これに連動するプログラム化 された自動制御装置により、自動制御をおこなった。プログラムは従来の薪によ る焼成経験により設定した。燃料ガスはプロパンガスを使用した。
【0008】 焼成には、300℃までは低温域用一本を、それ以上では高温域用二本のバー ナーを使用した。窯内の温度が1150℃に達した後に松の薪を投入し併用焚き をおこなった。火入れから火止めまでの全工程は90時間である。 焼成はプログラム通りに進行し、従来の薪による焼成と同じ時間・温度で完了 することができた。ガス燃焼中にはバーナーの切り替え、ダンパー調整をおこな う以外全く人力を要しなかった。一次空気の調整は初期調整のみで良かった。 ガス単独燃焼中においては、煙突からの煤煙は全く無かった。薪との併用焚き においても、燃焼室の温度が十分に高いために薪の燃焼が良好で、薪単独の場合 に比べて煤煙の発生量が少なかった。 焼成した陶器の焼成度合い、色付き・窯変の度合いなどは薪焼成の場合と全く 変わらなかった。
【0009】 燃料の消費量は、薪単独焚きの場合の薪の必要量2700kgに対して、本考 案の方法では薪1000kg、プロパンガス350kgであった。燃料の総発熱 量薪4200kcal/kg,プロパンガス12000kcal/kgから算出 すると、約75%の消費量となり、熱効率においても優れていた。
【本考案の効果】
【0010】 本考案の方法を実施した結果次ぎのような改善効果が得られた。
【0011】 燃焼装置については、バーナー本体・ガス配管・制御装置のみで構成されてい るため、他のガス燃焼装置に比べ極めて単純である。本考案で使用するブンゼン バーナーは一本で広範囲な温度域に対応できるため、少数で良い。又、騒音を発 する送風機が不要なため、バーナーの運転音は極めて静粛である。
【0012】 ガス燃焼中の調節は手動運転においても容易で軽労働であるが、自動制御装置 との連動により、ほとんど人手を要せずに運転できる。
【0013】 バーナーによる燃焼は微調整ができるため、温度コントロールは薪の場合に比 べスムーズにおこなうことができる。燃焼効率においても優れている。陶器の焼 成で重要な窯内の雰囲気調整も容易である。
【0014】 薪の燃焼においては、煙突より多大の煤煙を発生するが、バーナー単独の燃焼 中は煤煙を全く発生しない。薪との併用焚きにおいても、燃焼室が高温になって いるために、煤煙の発生は低減される。
【0015】 製品の焼成度合い、色付き・窯変具合は薪単独焚きの場合と変わらぬものがで きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】大型の横置き型単ノズル式のブンゼンバーナー
の図である。 1…燃焼部 2…混合管 3…一次空気孔 4…一次空
気調整弁 5…ガス配管
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年3月30日(2000.3.3
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【実用新案登録請求の範囲】

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】焼締め陶器の一種である備前焼の製造にお
    いて、の大型の横置き型単ノズル式のブンゼンバーナー
    を1〜5本使用して、1000℃以上の高温度まで焼成
    する方法。
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