JP3073421B2 - 超伝導加速空洞システムのインプットカプラ - Google Patents

超伝導加速空洞システムのインプットカプラ

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JP3073421B2
JP3073421B2 JP07050812A JP5081295A JP3073421B2 JP 3073421 B2 JP3073421 B2 JP 3073421B2 JP 07050812 A JP07050812 A JP 07050812A JP 5081295 A JP5081295 A JP 5081295A JP 3073421 B2 JP3073421 B2 JP 3073421B2
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superconducting
accelerating cavity
input coupler
rectangular
waveguide
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かおり 崎
光一 大久保
雅則 松岡
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超伝導加速空洞システ
ムのインプットカプラに関し、特に超伝導加速空洞の真
空度を保つためシール性能を高くする場合等に適用して
有用なものである。
【0002】
【従来の技術】図3は、超伝導加速空洞システムの一例
を示す説明図である。同図に示す超伝導加速空洞システ
ムは、導波管12、インプットカプラ11、ヘリウム液
化装置20、高周波発生器13、真空槽18、液体ヘリ
ウム槽16、窒素シールド板17、パイプ15a,15
b,19a,19b及び超伝導加速空洞14を有する。
【0003】これらのうち超伝導加速空洞14は、左右
両端が開口した中空の部材であって、液体ヘリウム21
で満された液体ヘリウム槽16の内部に設けられてい
る。また液体ヘリウム槽16は、窒素シールド板17の
内部に設けられている。更に窒素シールド板17は、真
空槽18の内部に設けられている。
【0004】パイプ15a,15bは、その一端が超伝
導加速空洞14の左右両端の各々に接続されるとともに
液体ヘリウム槽16、窒素シールド板17及び真空槽1
8を貫通し、その他端が真空槽18の外部に各々通じて
いる。ヘリウム液化装置20は、ヘリウムを液化すると
ともに、この液化された液体ヘリウム21を液体ヘリウ
ム槽16に接続されたパイプ19a,19bを通じて循
環する。
【0005】インプットカプラ11は、超伝導加速空洞
14の右端部に取り付けられるとともに、その先端部が
導波管12の下端部に接続されており、導波管12によ
って伝搬される高周波を超伝導加速空洞14の内部へ導
入する。また、導波管12は、液体ヘリウム槽16、窒
素シールド板17及び真空槽18を貫通し、真空槽18
の外部にある高周波発生器13にその上端部が接続され
ている。
【0006】上記超伝導加速空洞システムによれば、ヘ
リウム液化装置20によって循環される液体ヘリウム2
1によって冷却された超伝導加速空洞14の内部に、パ
イプ15aを通じて荷電粒子ビーム22aが流入され、
同時に高周波発生器13で発生された高周波が、導波管
12によって伝搬された後インプットカプラ11によっ
て超伝導加速空洞14の内部に導かれる。このため荷電
粒子ビーム22aは、前記高周波に同期し、加速され
る。加速後の荷電粒子ビーム22bは、パイプ15bを
通じて真空槽18の外部に流出される。
【0007】上述の如き超伝導加速空洞システムに用い
られるインプットカプラ11は、この超伝導加速空洞の
性能を左右する重要な部材であって、従来、同軸タイプ
カプラと方形導波管タイプカプラの2種類があった。図
4は、従来技術に係る方形導波管タイプカプラ及び同軸
タイプカプラを示す説明図である。
【0008】同図(a)に示すように方形導波管タイプ
カプラ31は、直方体状で横断面が方形であり、その上
端部が開口した中空の本体31aと、前記上端部に設け
られた方形のフランジ部31bを有する。この方形導波
管タイプカプラ31によれば、高周波は、中空部31c
を伝搬し、超伝導加速空洞14内へ導かれる。
【0009】また同図(b)に示すように同軸タイプカ
プラ41は、横断面が同心円となるように設けられた外
導体41aと内導体41b、及びこれら外導体41aと
内導体41bとの間に設けられた誘電体41cを有す
る。この同軸タイプカプラ41によれば、高周波は、誘
電体41cを伝搬し、超伝導加速空洞14内に導かれ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述の如き従来技術に
係るインプットカプラのうち、方形導波管タイプカプラ
31は、放電が起こりにくく、該放電が起きない範囲で
本体31aの厚みa2 を小さくすることによって超伝導
加速空洞14の全長における加速寄与分14aの長さの
割合を大きくすることができ、また前記全長を短くする
ことができるためその分超伝導加速空洞システム全体を
小型化できるという利点を有するが、その反面フランジ
部31bが方形となるためシール性能が比較的悪いとい
う問題点を有する。つまり超伝導加速空洞14は、その
性能を保持し、荷電粒子ビーム22aを安定して加速す
る目的で内部を高真空(1×10-10 Torr程度)に保つ
必要がある。このため方形導波管タイプカプラ31と方
形導波管との接続に際し、通常インジウム等でできたシ
ール部材をフランジ部31bと前記方形導波管のフラン
ジ部(方形)との間に挾み、両フランジ間のシールを行
う。しかしながら方形のフランジ部31bでは、前記シ
ール部材に対して均一に荷重を加えることが困難である
ため前記シール部材のつぶれ方に片寄りが生じリークの
原因となり易い。
【0011】また同軸タイプカプラ41は、外導体41
aと内導体41bの大きさを調整することによって小型
化が可能であるという利点を有するが、その反面構造が
複雑であるうえ、電界が集中し易い形状であり放電が起
こり易いという問題点を有する。
【0012】本発明は、上記従来技術に鑑み、超伝導加
速空洞の全長を短かくすることができ、しかもシール性
能が良い超伝導加速空洞システムのインプットカプラを
提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の構成は、超伝導加速空洞に取り付けられるととも
に、その先端部が導波管に接続され、該導波管内を伝搬
してくる高周波を前記超伝導加速空洞の内部へ導入する
超伝導加速空洞システムのインプットカプラであって、
超伝導加速空洞に取り付けられるとともに、直方体状で
その一端が開口した中空の方形部と、円筒状のフランジ
部と、前記方形部の開口端から前記フランジ部へと続き
両者を一体的に連結する中空の連結部とを有することを
特徴とする。
【0014】
【作用】上記構成の本発明によれば、インプットカプラ
のフランジ部と導波管のフランジ部とを接続する際、両
フランジ部が円形であるため該両フランジの間に挾むシ
ール部材に対して前記両フランジ部から均一の荷重が加
えられ、前記両フランジ部間がシールされる。
【0015】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。なお、図3と同様の部分には同一記号を付し
て重複する説明は省略する。
【0016】図1は本発明の実施例に係る超伝導加速空
洞システムのインプットカプラを示す説明図である。同
図に示すように本実施例に係るインプットカプラ1は、
方形部1a、連結部1b、及びフランジ部1cを有す
る。
【0017】これらのうち方形部1aは、図4に示す方
形導波管タイプカプラ31の本体31aと同様な形状を
有する部分、すなわち直方体状で横断面が方形であり、
その一端が開口した中空の部分であって、超伝導加速空
洞14への取り付け部である。また方形部1aの厚みa
1 は、方形導波管タイプカプラ31と同様に、放電が起
きない範囲で小さくすることができる。
【0018】フランジ部1cは、円筒状であり、このた
め円形導波管との接続が可能である。図2は、円形導波
管の一例を示す説明図である。同図に示すように円形導
波管42は、円筒状の本体42aと、この本体42aの
両端部に設けられた円形のフランジ部42b,42cと
を有する。
【0019】連結部1bは、方形部1aの開口端からフ
ランジ部1cへと続き、両者を一体的に連結する中空の
部分である。すなわち連結部1bは、方形部1a側の端
部では横断面が方形であって、フランジ部1c側の端部
では横断面が円形である。
【0020】上記実施例によれば、インプットカプラ1
のフランジ部1cと円形導波管42のフランジ部42b
とを接続する場合、両フランジ部1c,42bが円形で
あるため両フランジ部1c,42bの間に挾むインジウ
ム等でできたシール部材に対して、両フランジ部1c,
42bから比較的容易に均一の荷重が加えられ、両フラ
ンジ部1c,42b間がシールされる。
【0021】
【発明の効果】以上実施例とともに具体的に説明したよ
うに本発明は、インプットカプラの先端に円形のフラン
ジ部を設け、円形導波管との接続を可能としたため、シ
ール性能が向上し、超伝導加速空洞の内部を高真空に保
つことができる。
【0022】また、超伝導加速空洞への取り付け部であ
る方形部は、横断面が方形であるため、電界集中が少な
く放電が起こりにくい。従って前記放電が起こらない範
囲で方形部の厚みを小さくすることができるため、超伝
導加速空洞の全長における加速寄与分の長さの割合を大
きくすることができ、また前記全長を短くすることがで
きるためその分超伝導加速空洞システム全体を小型化で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る超伝導加速空洞システム
のインプットカプラを示す説明図である。
【図2】円形導波管を示す説明図である。
【図3】超伝導加速空洞システムの一例を示す説明図で
ある。
【図4】従来技術に係る超伝導加速空洞システムのイン
プットカプラを示す説明図である。
【符号の説明】
1,11 インプットカプラ 1a 方形部 1b 連結部 1c フランジ部 12 導波管 14 超伝導加速空洞 42 円形導波管 42a 本体 42b,42c フランジ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松岡 雅則 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番 1号 三菱重工業株式会社 神戸造船所 内 (56)参考文献 特開 平3−289096(JP,A) 特開 平5−54998(JP,A) 特開 平7−335399(JP,A) 特開 平7−6898(JP,A) 特開 平7−73998(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05H 7/16 - 7/20 H05H 13/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超伝導加速空洞に取り付けられるととも
    に、その先端部が導波管に接続され、該導波管内を伝搬
    してくる高周波を前記超伝導加速空洞の内部へ導入する
    超伝導加速空洞システムのインプットカプラであって、 超伝導加速空洞に取り付けられるとともに、直方体状で
    その一端が開口した中空の方形部と、円筒状のフランジ
    部と、前記方形部の開口端から前記フランジ部へと続き
    両者を一体的に連結する中空の連結部とを有することを
    特徴とする超伝導加速空洞システムのインプットカプ
    ラ。
JP07050812A 1995-03-10 1995-03-10 超伝導加速空洞システムのインプットカプラ Expired - Lifetime JP3073421B2 (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017135372A1 (ja) 2016-02-05 2017-08-10 三菱重工メカトロシステムズ株式会社 加速空洞用入力カプラ及び加速器
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