JP2935322B2 - 高周波電力導入装置 - Google Patents
高周波電力導入装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、荷電粒子加速器に組
み込まれた高周波加速空胴の電力導入部(パワーカプ
ラ)の冷却構造に関するものである。
み込まれた高周波加速空胴の電力導入部(パワーカプ
ラ)の冷却構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】第9図は、例えばPROCEEDINGS OF THE 4
TH WORKSHOP ON RF SUPERCONDUCTIVITY Vol.1(1990年
1月発行)に示された従来の電力導入部(パワーカプ
ラ)及びその冷却構造の断面図を示し、図において、6
は冷却管、22はドアノブ型同軸導波管変換器、23は
矩形導波管、7は高周波加速空胴の電力導入部(パワー
カプラ)、8はパワーカプラの内導体部、24は高周波
加速空胴である。
TH WORKSHOP ON RF SUPERCONDUCTIVITY Vol.1(1990年
1月発行)に示された従来の電力導入部(パワーカプ
ラ)及びその冷却構造の断面図を示し、図において、6
は冷却管、22はドアノブ型同軸導波管変換器、23は
矩形導波管、7は高周波加速空胴の電力導入部(パワー
カプラ)、8はパワーカプラの内導体部、24は高周波
加速空胴である。
【0003】次に動作について説明する。高周波電力は
矩形導波管23を通じて高周波電源より搬送されてき
て、電力導入部7を経て、加速空胴24に供給され、加
速空胴壁面での抵抗による損失、及び荷電粒子ビーム加
速に消費される。ここで矩形導波管の伝送路から同軸構
造のパワーカプラにインピーダンスの整合を保ったまま
構造変換するため、ドアノブ型変換器22が用いられ
る。また、高周波電力導入部7の内導体部8は表面の高
周波電流密度が高いため、発熱が大きい上に、周りが真
空であるため、周囲への対流熱伝達による放熱が行われ
ずに非常に高温となる。このため、ドアノブ構造を利用
して冷却管6を高周波電力導入部7の内導体部8に導入
し、この部分の水冷を行っている。
矩形導波管23を通じて高周波電源より搬送されてき
て、電力導入部7を経て、加速空胴24に供給され、加
速空胴壁面での抵抗による損失、及び荷電粒子ビーム加
速に消費される。ここで矩形導波管の伝送路から同軸構
造のパワーカプラにインピーダンスの整合を保ったまま
構造変換するため、ドアノブ型変換器22が用いられ
る。また、高周波電力導入部7の内導体部8は表面の高
周波電流密度が高いため、発熱が大きい上に、周りが真
空であるため、周囲への対流熱伝達による放熱が行われ
ずに非常に高温となる。このため、ドアノブ構造を利用
して冷却管6を高周波電力導入部7の内導体部8に導入
し、この部分の水冷を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の高周波電力導入
装置においては、その適用が高周波電力が矩形導波管に
より電力が伝送され、ドアノブ型の変換器を示すものの
みに限られており、高周波電源から同軸管により電力を
伝送する場合には、インピーダンスの整合を保ったまま
パワーカプラ内導体側に冷却水を導入することは不可能
であった。このため、同軸管により給電する場合には、
高周波加速空胴に供給できるパワーが内導体部の温度上
昇に対して、機械的健全性が保証される範囲に制限され
てしまうという問題点があった。
装置においては、その適用が高周波電力が矩形導波管に
より電力が伝送され、ドアノブ型の変換器を示すものの
みに限られており、高周波電源から同軸管により電力を
伝送する場合には、インピーダンスの整合を保ったまま
パワーカプラ内導体側に冷却水を導入することは不可能
であった。このため、同軸管により給電する場合には、
高周波加速空胴に供給できるパワーが内導体部の温度上
昇に対して、機械的健全性が保証される範囲に制限され
てしまうという問題点があった。
【0005】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、電子蓄積リング等の加速器にお
いて、高周波加速空胴に同軸管によって電力を供給した
場合でも、高周波電力導入部(パワーカプラ)内導体部
の温度上昇を抑え、高周波加速空胴に大電力を供給する
ことを可能ならしめることを目的とする。
ためになされたもので、電子蓄積リング等の加速器にお
いて、高周波加速空胴に同軸管によって電力を供給した
場合でも、高周波電力導入部(パワーカプラ)内導体部
の温度上昇を抑え、高周波加速空胴に大電力を供給する
ことを可能ならしめることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の発明に
係る高周波電力導入装置は、同軸の高周波伝送路をT字
型に分岐させ、二端をそれぞれ高周波電源と高周波電力
導入部へ接続し、もう一端は分岐点からλ/4の位置の
終端で短絡させる。冷却管はこの短絡終端部の内導体よ
り高周波電力導入部の内導体へ導入させる。また、短絡
終端部は分岐点におけるインピーダンス整合のため軸方
向に可動な構造としている。
係る高周波電力導入装置は、同軸の高周波伝送路をT字
型に分岐させ、二端をそれぞれ高周波電源と高周波電力
導入部へ接続し、もう一端は分岐点からλ/4の位置の
終端で短絡させる。冷却管はこの短絡終端部の内導体よ
り高周波電力導入部の内導体へ導入させる。また、短絡
終端部は分岐点におけるインピーダンス整合のため軸方
向に可動な構造としている。
【0007】この発明の第2の発明に係る高周波電力導
入装置は、第1の発明に加え、短絡終端部のシールドフ
ィンガー、及び内導体、外導体との接触部を冷却するた
めに短絡終端板に冷却路を持つ構造としている。
入装置は、第1の発明に加え、短絡終端部のシールドフ
ィンガー、及び内導体、外導体との接触部を冷却するた
めに短絡終端板に冷却路を持つ構造としている。
【0008】この発明の第3の発明に係る高周波電力導
入装置は、第1の発明の短絡終端部のシールドフィンガ
ーをなくし、断面がテーパー構造で且つ内導体と外導体
の当り面側にはエッジを付けた構造としている。
入装置は、第1の発明の短絡終端部のシールドフィンガ
ーをなくし、断面がテーパー構造で且つ内導体と外導体
の当り面側にはエッジを付けた構造としている。
【0009】この発明の第4の発明に係る高周波電力導
入装置は、第1の発明に加え、λ/4スタブを途中でさ
らに下向きに曲げた構造としている。
入装置は、第1の発明に加え、λ/4スタブを途中でさ
らに下向きに曲げた構造としている。
【0010】この発明の第5の発明に係る高周波電力導
入装置は、第1の発明の短絡終端部を、非接触のλ/4
のチョーク構造にて置換えた構造としている。
入装置は、第1の発明の短絡終端部を、非接触のλ/4
のチョーク構造にて置換えた構造としている。
【0011】この発明の第6の発明に係る高周波電力導
入装置は、内部に水冷配管を持つλ/4スタブ型のイン
ピーダンス整合器を有し、スタブ端部はロウ付け、溶接
等治金的に接合させ、スタブ途中にスタブ長調節機構を
備えた構造としている。
入装置は、内部に水冷配管を持つλ/4スタブ型のイン
ピーダンス整合器を有し、スタブ端部はロウ付け、溶接
等治金的に接合させ、スタブ途中にスタブ長調節機構を
備えた構造としている。
【0012】この発明の第7の発明に係る高周波電力導
入装置は、内部に水冷配管を持つλ/4スタブ型のイン
ピーダンス整合器を有し、スタブ内の高周波伝送路に低
損失の誘電体中空柱を挿入した構造としている。
入装置は、内部に水冷配管を持つλ/4スタブ型のイン
ピーダンス整合器を有し、スタブ内の高周波伝送路に低
損失の誘電体中空柱を挿入した構造としている。
【0013】この発明の第8の発明に係る高周波電力導
入装置は、第1の発明の短絡終端板とスタブの外内導体
間にRFコンタクターとして金属箔片を溶接接合した構
造としている。
入装置は、第1の発明の短絡終端板とスタブの外内導体
間にRFコンタクターとして金属箔片を溶接接合した構
造としている。
【0014】
【作用】この発明の第1の発明においては、冷却管は高
周波電力導入装置の短絡終端部の内導体を通して高周波
電力導入部の内導体へ導入されるため、同軸管伝送路を
横切ることなく冷却水の導入が可能である。また、短絡
終端部は分岐点からλ/4の位置にあるように調節でき
るため、分岐点から見た短絡終端部のインピーダンスが
無限大となり、分岐点におけるインピーダンス整合が保
たれる。
周波電力導入装置の短絡終端部の内導体を通して高周波
電力導入部の内導体へ導入されるため、同軸管伝送路を
横切ることなく冷却水の導入が可能である。また、短絡
終端部は分岐点からλ/4の位置にあるように調節でき
るため、分岐点から見た短絡終端部のインピーダンスが
無限大となり、分岐点におけるインピーダンス整合が保
たれる。
【0015】この発明の第2の発明においては、短絡終
端板のシールドフィンガー部を冷却しているため、シー
ルドフィンガーと同軸管内外導体接触部で発熱しても冷
却されるためにシールドフィンガーと内外導体とが焼き
付かない。
端板のシールドフィンガー部を冷却しているため、シー
ルドフィンガーと同軸管内外導体接触部で発熱しても冷
却されるためにシールドフィンガーと内外導体とが焼き
付かない。
【0016】この発明の第3の発明においては、短絡終
端板を高周波伝送路の内面に傷をつけることなく移動さ
せることができる。
端板を高周波伝送路の内面に傷をつけることなく移動さ
せることができる。
【0017】この発明の第4の発明においては、冷却管
継手から水漏れが生じても高周波電力導入部に冷却水が
流入しないため、λ/4のスタブのみ保守作業すれば良
く、保守作業性が向上し、また全体スペースが小さくな
り小型化できる。
継手から水漏れが生じても高周波電力導入部に冷却水が
流入しないため、λ/4のスタブのみ保守作業すれば良
く、保守作業性が向上し、また全体スペースが小さくな
り小型化できる。
【0018】この発明の第5の発明においては、終端板
部での発熱を小さくすることができ、また、短絡終端板
と内外導体が接触しないので、内外導体を傷つけない。
部での発熱を小さくすることができ、また、短絡終端板
と内外導体が接触しないので、内外導体を傷つけない。
【0019】この発明の第6の発明においては、短絡板
端部での発熱を小さくすることができる。
端部での発熱を小さくすることができる。
【0020】この発明の第7の発明においては、λ/4
のスタブの長さを短くし、冷却水導入器をコンパクトな
ものとすることが可能である。
のスタブの長さを短くし、冷却水導入器をコンパクトな
ものとすることが可能である。
【0021】この発明の第8の発明においては、RFコ
ンタクターとして金属箔片を短絡終端板と内外導体間に
溶接接合したため、高周波接触を確実にできる。
ンタクターとして金属箔片を短絡終端板と内外導体間に
溶接接合したため、高周波接触を確実にできる。
【0022】
実施例1.図1はこの発明の一実施例を示し、図におい
て、1は高周波電力導入装置、2は短絡終端部、3は分
岐点、4は内導体、5は外導体、6は冷却管、7は高周
波電力導入部、8は高周波電力導入部の内導体部、9は
高周波電源、10は高周波伝送路である。高周波電力導
入装置1はT字型に分岐した構造をし、二端はそれぞれ
高周波電源9、高周波電力導入部7に接続され、短絡終
端部2からは内導体4を通して高周波電力導入部の内導
体部8へ冷却管6が導入できる構造となっている。短絡
終端部2は、分岐点3からλ/4の位置にあり、導体部
との電気的接触を確保した上で軸方向に可動な構造とし
ている。また、短絡終端部2と高周波電力導入部7は一
軸上に配置されている。以上の構造では、短絡終端部2
と高周波電力導入部7が一軸上にあるので、冷却管6は
短絡終端部2の内導体4を通して高周波電力導入部の内
導体8へ導入されるため、高周波伝送路10を横切るこ
となく冷却水の導入が可能である。また、短絡終端部2
は軸方向に可動であるため分岐点3からλ/4の位置と
なるように調節可能であるため、分岐点3から見た短絡
終端部2のインピーダンスが無限大となり、分岐点3に
おけるインピーダンス整合が保たれる。
て、1は高周波電力導入装置、2は短絡終端部、3は分
岐点、4は内導体、5は外導体、6は冷却管、7は高周
波電力導入部、8は高周波電力導入部の内導体部、9は
高周波電源、10は高周波伝送路である。高周波電力導
入装置1はT字型に分岐した構造をし、二端はそれぞれ
高周波電源9、高周波電力導入部7に接続され、短絡終
端部2からは内導体4を通して高周波電力導入部の内導
体部8へ冷却管6が導入できる構造となっている。短絡
終端部2は、分岐点3からλ/4の位置にあり、導体部
との電気的接触を確保した上で軸方向に可動な構造とし
ている。また、短絡終端部2と高周波電力導入部7は一
軸上に配置されている。以上の構造では、短絡終端部2
と高周波電力導入部7が一軸上にあるので、冷却管6は
短絡終端部2の内導体4を通して高周波電力導入部の内
導体8へ導入されるため、高周波伝送路10を横切るこ
となく冷却水の導入が可能である。また、短絡終端部2
は軸方向に可動であるため分岐点3からλ/4の位置と
なるように調節可能であるため、分岐点3から見た短絡
終端部2のインピーダンスが無限大となり、分岐点3に
おけるインピーダンス整合が保たれる。
【0023】実施例2. 図2bはこの発明の実施例2を示し、その平面図を図2
c、A部の拡大図を図2aに示す。図2において図1に
示した実施例1と同一または相当部分には同一符号を付
し、その説明を省略する。図において、2Aは内部に冷
却路11を持つ短絡終端板であり、外・内導体間にシー
ルドフィンガー12が取り付けられている。この実施例
においても、実施例1と同様T字型分岐構造を採用する
ことにより、冷却管6を高周波伝送路を横切ることなく
高周波電力導入部内導体8側に導入することが可能であ
り、大電力を高周波加速空胴に供給することができる。
また、短絡終端板で高周波電流が最大で、シールドフィ
ンガーと外内導体が点接触しているために接触部では電
流密度が大きく発熱が大きくなるが、短絡終端板2A内
に冷却路11を設けて冷却しているために発熱によるシ
ールドフィンガーと内外導体間の焼き付けを防止でき
る。
c、A部の拡大図を図2aに示す。図2において図1に
示した実施例1と同一または相当部分には同一符号を付
し、その説明を省略する。図において、2Aは内部に冷
却路11を持つ短絡終端板であり、外・内導体間にシー
ルドフィンガー12が取り付けられている。この実施例
においても、実施例1と同様T字型分岐構造を採用する
ことにより、冷却管6を高周波伝送路を横切ることなく
高周波電力導入部内導体8側に導入することが可能であ
り、大電力を高周波加速空胴に供給することができる。
また、短絡終端板で高周波電流が最大で、シールドフィ
ンガーと外内導体が点接触しているために接触部では電
流密度が大きく発熱が大きくなるが、短絡終端板2A内
に冷却路11を設けて冷却しているために発熱によるシ
ールドフィンガーと内外導体間の焼き付けを防止でき
る。
【0024】実施例3. 図3aはこの発明の実施例3を示し、図において図1に
示した実施例1と同一または相当部分には同一符号を付
し、その説明を省略する。また図3bは本発明の短絡終
端板付近を拡大したものである。図において、2Bは短
絡終端板であり、断面にテーパーを入れた半割れのリン
グを2つ合わせた構造になっている。また、内導体4と
外導体5の当り面側にはエッジを付けた構造となってい
る。13は締付ボルトである。本実施例においても、実
施例1と同様T字型分岐構造を採用することにより、冷
却管6を高周波伝送路を横切ることなく高周波電力導入
部7の内導体側に導入することが可能であり、大電力を
高周波加速空胴に供給することができる。また、短絡終
端板2Bは断面がテーパー構造のため、締付ボルト13
を締めることで半割れのリングが内導体4と外導体5を
押し固定される。更に当り面がエッジ構造のため、接触
面積が小さく高い面圧が得られる。短絡終端板2Bを移
動させる場合は、ボルトを緩め接触面の面圧をなくすこ
とで可能であり、このため高周波伝送路の内面に傷をつ
けることがない。
示した実施例1と同一または相当部分には同一符号を付
し、その説明を省略する。また図3bは本発明の短絡終
端板付近を拡大したものである。図において、2Bは短
絡終端板であり、断面にテーパーを入れた半割れのリン
グを2つ合わせた構造になっている。また、内導体4と
外導体5の当り面側にはエッジを付けた構造となってい
る。13は締付ボルトである。本実施例においても、実
施例1と同様T字型分岐構造を採用することにより、冷
却管6を高周波伝送路を横切ることなく高周波電力導入
部7の内導体側に導入することが可能であり、大電力を
高周波加速空胴に供給することができる。また、短絡終
端板2Bは断面がテーパー構造のため、締付ボルト13
を締めることで半割れのリングが内導体4と外導体5を
押し固定される。更に当り面がエッジ構造のため、接触
面積が小さく高い面圧が得られる。短絡終端板2Bを移
動させる場合は、ボルトを緩め接触面の面圧をなくすこ
とで可能であり、このため高周波伝送路の内面に傷をつ
けることがない。
【0025】実施例4.図4はこの発明の実施例4を示
し、図において図1に示した実施例1と同一または相当
部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図にお
いて、4A,5A,6Aは、それぞれ内導体、外導体、
冷却水導入管であり、途中で鉛直下方向に曲げてある。
また、14は冷却管継手である。本実施例においても、
実施例1と同様T字型分岐構造を採用することにより、
冷却管6Aを高周波伝送路を横切ることなく高周波電力
導入部の内導体8側に導入することが可能であり、大電
力を高周波加速空胴に供給することができる。また、λ
/4スタブを途中で鉛直下向きに曲げたことにより、冷
却管継手14での冷却水漏れが高周波電力導入部7へ流
れ込まない。
し、図において図1に示した実施例1と同一または相当
部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図にお
いて、4A,5A,6Aは、それぞれ内導体、外導体、
冷却水導入管であり、途中で鉛直下方向に曲げてある。
また、14は冷却管継手である。本実施例においても、
実施例1と同様T字型分岐構造を採用することにより、
冷却管6Aを高周波伝送路を横切ることなく高周波電力
導入部の内導体8側に導入することが可能であり、大電
力を高周波加速空胴に供給することができる。また、λ
/4スタブを途中で鉛直下向きに曲げたことにより、冷
却管継手14での冷却水漏れが高周波電力導入部7へ流
れ込まない。
【0026】実施例5.図5はこの発明の実施例5を示
し、図において図1に示した実施例1と同一または相当
部分には同一符号を付し、この説明を省略する。図にお
いて、15は非接触終端部であり、この非接触終端部1
5は、ab〜bc〜λ/4を満たすチョーク構造になっ
ている。本実施例においても、実施例1と同様T字型分
岐構造を採用することにより、冷却管6を高周波伝送路
を横切ることなく高周波電力導入部の内導体8側に導入
することが可能であり、大電力を高周波加速空胴に供給
することができる。また、非接触終端部15はチョーク
構造のため、非接触であるが、a点では実効的に短絡し
たように働くため、分岐点3から見た非接触終端部15
のインピーダンスが無限大となり、分岐点3におけるイ
ンピーダンス整合が保たれる。更に、終端部が非接触で
あるため接触部での熱の集中のような問題がない。
し、図において図1に示した実施例1と同一または相当
部分には同一符号を付し、この説明を省略する。図にお
いて、15は非接触終端部であり、この非接触終端部1
5は、ab〜bc〜λ/4を満たすチョーク構造になっ
ている。本実施例においても、実施例1と同様T字型分
岐構造を採用することにより、冷却管6を高周波伝送路
を横切ることなく高周波電力導入部の内導体8側に導入
することが可能であり、大電力を高周波加速空胴に供給
することができる。また、非接触終端部15はチョーク
構造のため、非接触であるが、a点では実効的に短絡し
たように働くため、分岐点3から見た非接触終端部15
のインピーダンスが無限大となり、分岐点3におけるイ
ンピーダンス整合が保たれる。更に、終端部が非接触で
あるため接触部での熱の集中のような問題がない。
【0027】実施例6.図6はこの発明の実施例6を示
し、図において図1に示した実施例1と同一または相当
部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図にお
いて、16はロウ付けあるいは溶接等の治金的な方法に
よって端部を接合した短絡同軸管、17は内導体部を高
周波的に接触させるためのインナーコネクタ、18及び
19は外導体部を高周波的に接触させるためのストレー
トカップリング及びホースバンドである。本実施例にお
いても、実施例1と同様T字型分岐構造を採用すること
により、冷却管6を高周波伝送路を横切ることなく高周
波電力導入部の内導体8側に導入することが可能であ
り、大電力を高周波加速空胴に供給することができる。
また、λ/4のスタブ中には定在波がたっており、電流
分布は短絡面にて最大、スタブの付け根において最小と
なっている。ここで本実施例によれば、電流値が最大と
なる短絡面において治金的に接合させることにより、高
周波接触を確実に行うことで、短絡面での発熱を小さく
することができる。
し、図において図1に示した実施例1と同一または相当
部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図にお
いて、16はロウ付けあるいは溶接等の治金的な方法に
よって端部を接合した短絡同軸管、17は内導体部を高
周波的に接触させるためのインナーコネクタ、18及び
19は外導体部を高周波的に接触させるためのストレー
トカップリング及びホースバンドである。本実施例にお
いても、実施例1と同様T字型分岐構造を採用すること
により、冷却管6を高周波伝送路を横切ることなく高周
波電力導入部の内導体8側に導入することが可能であ
り、大電力を高周波加速空胴に供給することができる。
また、λ/4のスタブ中には定在波がたっており、電流
分布は短絡面にて最大、スタブの付け根において最小と
なっている。ここで本実施例によれば、電流値が最大と
なる短絡面において治金的に接合させることにより、高
周波接触を確実に行うことで、短絡面での発熱を小さく
することができる。
【0028】実施例7. 図7はこの発明の実施例7を示し、図において図1に示
した実施例1と同一または相当部分には同一符号を付
し、その説明を省略する。図において、20は低損失の
誘電体(例えばテフロン等)の中空柱、2は短絡終端板
である。本実施例においても、実施例1と同様T字型分
岐構造を採用することにより、冷却管6を高周波伝送路
を横切ることなく高周波電力導入部の内導体8側に導入
することが可能であり、大電力を高周波加速空胴に供給
することができる。また、同軸管の高周波伝送路が比誘
電率εr、比透磁率μrの媒質により充填されている場
合の電磁波の波長λ1は、高周波伝送路が真空(大気)
の場合の波長λと比較して、下記の数式で与えられる。 λ1=λ/(εr・μr)1/2 上記の数式において、例えば低損失な誘電体としてテフ
ロン(εr=2.0)を取り上げ、周波数100MHzの高周
波電力を高周波加速空胴に供給する場合を考えると、下
記の数式で波長は与えられる。 λ/4=750mm、λ1/4=530mm 上記のように本実施例によれば、コンパクトな冷却水導
入器を得ることができる。
した実施例1と同一または相当部分には同一符号を付
し、その説明を省略する。図において、20は低損失の
誘電体(例えばテフロン等)の中空柱、2は短絡終端板
である。本実施例においても、実施例1と同様T字型分
岐構造を採用することにより、冷却管6を高周波伝送路
を横切ることなく高周波電力導入部の内導体8側に導入
することが可能であり、大電力を高周波加速空胴に供給
することができる。また、同軸管の高周波伝送路が比誘
電率εr、比透磁率μrの媒質により充填されている場
合の電磁波の波長λ1は、高周波伝送路が真空(大気)
の場合の波長λと比較して、下記の数式で与えられる。 λ1=λ/(εr・μr)1/2 上記の数式において、例えば低損失な誘電体としてテフ
ロン(εr=2.0)を取り上げ、周波数100MHzの高周
波電力を高周波加速空胴に供給する場合を考えると、下
記の数式で波長は与えられる。 λ/4=750mm、λ1/4=530mm 上記のように本実施例によれば、コンパクトな冷却水導
入器を得ることができる。
【0029】実施例8.図8bはこの発明の実施例8を
示し、B部の拡大図を図8a、金属箔片21を図8cに
示す。各図において図1に示した実施例1と同一または
相当部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図
において、2Cは外内導体4,5間に溶接接合で金属箔
片を取り付けた可動短絡終端板である。本実施例におい
ても、実施例1と同様T字型分岐構造を採用することに
より、冷却管6を高周波伝送路を横切ることなく高周波
電力導入部7の内導体側に導入することが可能であり、
大電力を高周波加速空胴に供給することができる。ま
た、溶接またはロウ付け等の治金的接合方法により金属
箔片21を取り付けたため、完全に導通状態になると同
時に、短絡板が内外導体と摩擦しないために、内外導体
を傷つけることはない。
示し、B部の拡大図を図8a、金属箔片21を図8cに
示す。各図において図1に示した実施例1と同一または
相当部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図
において、2Cは外内導体4,5間に溶接接合で金属箔
片を取り付けた可動短絡終端板である。本実施例におい
ても、実施例1と同様T字型分岐構造を採用することに
より、冷却管6を高周波伝送路を横切ることなく高周波
電力導入部7の内導体側に導入することが可能であり、
大電力を高周波加速空胴に供給することができる。ま
た、溶接またはロウ付け等の治金的接合方法により金属
箔片21を取り付けたため、完全に導通状態になると同
時に、短絡板が内外導体と摩擦しないために、内外導体
を傷つけることはない。
【0030】
【発明の効果】以上のようにこの発明の第1の発明によ
れば、高周波の伝送路を横切ることなく冷却管を高周波
電力導入部の内導体へ導入させることができ、かつ分岐
点から見た短絡終端部のインピーダンスが無限大である
ように調節可能なため、分岐点におけるインピーダンス
整合が保たれる。
れば、高周波の伝送路を横切ることなく冷却管を高周波
電力導入部の内導体へ導入させることができ、かつ分岐
点から見た短絡終端部のインピーダンスが無限大である
ように調節可能なため、分岐点におけるインピーダンス
整合が保たれる。
【0031】この発明の第2の発明によれば、可動短絡
終端板に取り付けられたシールドフィンガーと外内導体
間の焼き付けが防止される。
終端板に取り付けられたシールドフィンガーと外内導体
間の焼き付けが防止される。
【0032】この発明の第3の発明によれば、短絡終端
板を高周波伝送路の内面に傷をつけることなく移動させ
ることができる。
板を高周波伝送路の内面に傷をつけることなく移動させ
ることができる。
【0033】この発明の第4の発明によれば、高周波電
力導入部への冷却管継手からの水漏れが生じた場合に高
周波電力部へ冷却水が流入しないために、λ/4スタブ
の保守作業だけで良い。
力導入部への冷却管継手からの水漏れが生じた場合に高
周波電力部へ冷却水が流入しないために、λ/4スタブ
の保守作業だけで良い。
【0034】この発明の第5の発明によれば、終端板部
での発熱を小さくすることができ、また、高周波伝送路
の内面を傷つけることなく、終端板の移動が可能であ
る。
での発熱を小さくすることができ、また、高周波伝送路
の内面を傷つけることなく、終端板の移動が可能であ
る。
【0035】この発明の第6の発明によれば、短絡終端
部での発熱を小さくすることができる。
部での発熱を小さくすることができる。
【0036】この発明の第7の発明によれば、λ/4の
スタブの長さを短くし、冷却水導入器をコンパクトなも
のとすることが可能である。
スタブの長さを短くし、冷却水導入器をコンパクトなも
のとすることが可能である。
【0037】この発明の第8の発明によれば、高周波電
流最大の可動短絡終端板部で完全なRFコンタクトが得
られると同時に、高周波伝送路の内面を傷つけることな
く、短絡板の移動が可能である。
流最大の可動短絡終端板部で完全なRFコンタクトが得
られると同時に、高周波伝送路の内面を傷つけることな
く、短絡板の移動が可能である。
【図1】この発明の実施例1による高周波電力導入装置
の断面図である。
の断面図である。
【図2】この発明の実施例2による高周波電力導入装置
を示すもので、同図bのA部拡大図aと断面図bと平面
図cである。
を示すもので、同図bのA部拡大図aと断面図bと平面
図cである。
【図3】この発明の実施例3による高周波電力導入装置
の断面図aと短絡終端板の拡大図bである。
の断面図aと短絡終端板の拡大図bである。
【図4】この発明の実施例4による高周波電力導入装置
の断面図である。
の断面図である。
【図5】この発明の実施例5による高周波電力導入装置
の断面図である。
の断面図である。
【図6】この発明の実施例6による高周波電力導入装置
の断面図である。
の断面図である。
【図7】この発明の実施例7による高周波電力導入装置
の断面図である。
の断面図である。
【図8】この発明の実施例8による高周波電力導入装置
を示すもので、同図bのB部拡大図aと断面図bと金属
箔片外形図cである。
を示すもので、同図bのB部拡大図aと断面図bと金属
箔片外形図cである。
【図9】従来の高周波電力導入装置の断面図である。
1 高周波電力導入装置 2,2A,2B,2C 短絡終端板 3 分岐点 4,4A 内導体 5,5A 外導体 6,6A 冷却管 7 高周波電力導入部 8 高周波電力導入部の内導体部 9 高周波電源 11 冷却路 12 シールドフィンガー 13 締付ボルト 14 冷却管継手 15 非接触終端板 16 短絡同軸筒 17 インナーコネクタ 18 ストレートカップリング 19 ホースバンド 20 低損失誘電体中空柱 21 金属箔片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松井 重明 神戸市兵庫区和田崎町1丁目1番2号 三菱電機株式会 社 神戸製作所内 (56)参考文献 特表 平7−502393(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05H 7/00 - 15/00
Claims (8)
- 【請求項1】 リング型加速器等の高周波加速空胴の高
周波電力導入部と高周波電源間の伝送路中に設けられて
いる高周波電力導入装置において、λ/4のスタブをT
字型に分岐することにより、高周波電力導入部の内導体
部内に冷却管を設けると共に、λ/4スタブの端部を可
動式にしたことを特徴とする高周波電力導入装置。 - 【請求項2】 λ/4スタブの短絡終端部にシールドフ
ィンガーを設けると共に、短絡終端板に冷却路を設けた
ことを特徴とする請求項1記載の高周波電力導入装置。 - 【請求項3】 λ/4スタブの短絡終端部の短絡終端板
の断面がテーパー構造で且つ内導体と外導体との当たり
面側にはエッジをつけたことを特徴とする請求項1記載
の高周波電力導入装置。 - 【請求項4】 λ/4スタブが途中で鉛直下向きに曲げ
られていることを特徴とする請求項1記載の高周波電力
導入装置。 - 【請求項5】 λ/4スタブの端部を非接触のλ/4チ
ョーク構造としたことを特徴とする請求項1記載の高周
波電力導入装置。 - 【請求項6】 λ/4スタブの端部が治金的に接合され
ると共に、スタブ途中にスタブ長調節機構を備えたこと
を特徴とする請求項1記載の高周波電力導入装置。 - 【請求項7】 λ/4スタブの高周波伝送路に低損失の
誘電体が充填されていることを特徴とする請求項1記載
の高周波電力導入装置。 - 【請求項8】 λ/4スタブの短絡板と内外導体間に、
金属箔片を治金的方法により接合したRFコンタクタを
設けたことを特徴とする請求項1記載の高周波電力導入
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2610093A JP2935322B2 (ja) | 1993-01-20 | 1993-01-20 | 高周波電力導入装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2610093A JP2935322B2 (ja) | 1993-01-20 | 1993-01-20 | 高周波電力導入装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06215898A JPH06215898A (ja) | 1994-08-05 |
JP2935322B2 true JP2935322B2 (ja) | 1999-08-16 |
Family
ID=12184181
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2610093A Expired - Fee Related JP2935322B2 (ja) | 1993-01-20 | 1993-01-20 | 高周波電力導入装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2935322B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6207849B2 (ja) * | 2013-03-08 | 2017-10-04 | 東芝電子管デバイス株式会社 | 同軸型高周波カプラおよびその製造方法 |
JP6612143B2 (ja) * | 2016-02-05 | 2019-11-27 | 三菱重工機械システム株式会社 | 加速空洞用入力カプラ及び加速器 |
JP6814088B2 (ja) * | 2017-04-21 | 2021-01-13 | 三菱重工機械システム株式会社 | 高周波カプラ |
CN109168245A (zh) * | 2018-10-22 | 2019-01-08 | 北京航天广通科技有限公司 | 一种驻波比调节装置 |
CN109275256A (zh) * | 2018-11-05 | 2019-01-25 | 中国原子能科学研究院 | 射频输入耦合器 |
-
1993
- 1993-01-20 JP JP2610093A patent/JP2935322B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH06215898A (ja) | 1994-08-05 |
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