JP3073412B2 - ニトリルを製造するのに用いる固体触媒およびその製造方法並びにこの触媒を用いてニトリルを製造する方法 - Google Patents
ニトリルを製造するのに用いる固体触媒およびその製造方法並びにこの触媒を用いてニトリルを製造する方法Info
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- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ニトリルを製造するの
に用いる固体触媒およびこの触媒の製造方法並びにこの
触媒を用いてニトリルを製造する方法に関する。
に用いる固体触媒およびこの触媒の製造方法並びにこの
触媒を用いてニトリルを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】複素環式芳香族ニトリル、例えばシアノ
ピラジンまたはシアノピリジンを製造する一般的方法
は、アルキル置換複素環式芳香族化合物をアンモキシデ
ーションし、次に酸化バナジウム[Applied Catalysis,
第83巻、第 103ページ(1992)]、酸化バナジウム/ア
ルミナまたは他の種々の金属酸化物を含むこれらの混合
物を触媒として用いることにより与えられる。
ピラジンまたはシアノピリジンを製造する一般的方法
は、アルキル置換複素環式芳香族化合物をアンモキシデ
ーションし、次に酸化バナジウム[Applied Catalysis,
第83巻、第 103ページ(1992)]、酸化バナジウム/ア
ルミナまたは他の種々の金属酸化物を含むこれらの混合
物を触媒として用いることにより与えられる。
【0003】遷移金属酸化物、例えば酸化アンチモン、
酸化モリブデン、酸化鉄および酸化スズ等は、アルキル
置換複素環式芳香族化合物をアンモキシデーションする
際に活性を有することが知られている。
酸化モリブデン、酸化鉄および酸化スズ等は、アルキル
置換複素環式芳香族化合物をアンモキシデーションする
際に活性を有することが知られている。
【0004】さらに、多元素酸化物、例えばアルミナに
支持されたアンチモン/バナジウム/マンガン酸化物は
しばしば触媒として用いられる。
支持されたアンチモン/バナジウム/マンガン酸化物は
しばしば触媒として用いられる。
【0005】これらの場合においては、反応物に対する
90%の転化率およびシアノピラジンに対する75%の
選択性が与えられることが知られている[Applied Cata
lysis, 第20巻、第 219ページ(1986)]。
90%の転化率およびシアノピラジンに対する75%の
選択性が与えられることが知られている[Applied Cata
lysis, 第20巻、第 219ページ(1986)]。
【0006】一方、触媒存在下のアルキル置換複素環式
芳香族化合物の反応性は、" Applied Catalysis, 第85
巻、第47ページ" において、以下のように分析された;
Cu−Na/ゼオライト触媒を用いた際には、3−メチ
ルピリジンの転化率は82%であり、その際ピリジンに
対する選択性は4%であり、3−シアノピリジンは96
%である。1986年に、ShimizおよびShinkichi 等
は、VPx Sby Oz 触媒を用いた際には、3−メチル
ピリジンの転化率は98.7%であり、3−シアノピリ
ジンの選択性は80%であることを開示した[欧州特許
第253,360号明細書]。しかし、上記文献には、
ピリジン、タール、一酸化炭素、二酸化炭素等に関する
選択性が開示されていない。
芳香族化合物の反応性は、" Applied Catalysis, 第85
巻、第47ページ" において、以下のように分析された;
Cu−Na/ゼオライト触媒を用いた際には、3−メチ
ルピリジンの転化率は82%であり、その際ピリジンに
対する選択性は4%であり、3−シアノピリジンは96
%である。1986年に、ShimizおよびShinkichi 等
は、VPx Sby Oz 触媒を用いた際には、3−メチル
ピリジンの転化率は98.7%であり、3−シアノピリ
ジンの選択性は80%であることを開示した[欧州特許
第253,360号明細書]。しかし、上記文献には、
ピリジン、タール、一酸化炭素、二酸化炭素等に関する
選択性が開示されていない。
【0007】1979年に、A. Anderson は、V6 O13
触媒を用いた際には、3−メチルピリジンの転化率は1
00%であり、3−シアノピリジンの選択性は80%で
あり、一酸化炭素および二酸化炭素の選択性は15%で
あり、タールの選択性は5%であることを開示した[Jo
urnal of Catalyst, 第58巻、第 283ページ]。
触媒を用いた際には、3−メチルピリジンの転化率は1
00%であり、3−シアノピリジンの選択性は80%で
あり、一酸化炭素および二酸化炭素の選択性は15%で
あり、タールの選択性は5%であることを開示した[Jo
urnal of Catalyst, 第58巻、第 283ページ]。
【0008】1989年に、Andersonは、バナジウム−
チタン−酸素触媒を用いた際には、3−メチルピリジン
の転化率は100%であり、3−シアノピリジンの選択
性は80%であり、一酸化炭素および二酸化炭素の選択
性は5%であり、タールの選択性は15%であることを
開示した[Journal of Catalyst, 第65巻、第 9ペー
ジ]。
チタン−酸素触媒を用いた際には、3−メチルピリジン
の転化率は100%であり、3−シアノピリジンの選択
性は80%であり、一酸化炭素および二酸化炭素の選択
性は5%であり、タールの選択性は15%であることを
開示した[Journal of Catalyst, 第65巻、第 9ペー
ジ]。
【0009】最後に、1989年に、A. Martin 等は、
バナジウム−リン−酸素触媒を用いた際には、3−メチ
ルピリジンの転化率は98%であり、3−シアノピリジ
ンの選択性は93%であり、一酸化炭素および二酸化炭
素の選択性は15%であることを開示した[Applide Ca
talyst, 第49巻、第 205ページ]。
バナジウム−リン−酸素触媒を用いた際には、3−メチ
ルピリジンの転化率は98%であり、3−シアノピリジ
ンの選択性は93%であり、一酸化炭素および二酸化炭
素の選択性は15%であることを開示した[Applide Ca
talyst, 第49巻、第 205ページ]。
【0010】上記の既知の触媒を用いることによる3−
メチルピリジンの転化率および3−シアノピリジンの選
択性は以下のようにして比較することができる;3−メ
チルピリジンの転化率が80〜100%である際には、
3−シアノピリジンの選択性は約80%である。これに
より、ピリジン、一酸化炭素、二酸化炭素およびタール
のみの選択性が高いことが示される。この結果、上記触
媒の存在下で副反応が発生し、同時に大量の副産物が生
成したことが見出された。上記において、2−メチルピ
ラジンおよび3−メチルピリジンの場合を例示したが、
2−メチルピリジンおよび4−メチルピリジンの場合も
また分析されており、同様の結果が得られている。
メチルピリジンの転化率および3−シアノピリジンの選
択性は以下のようにして比較することができる;3−メ
チルピリジンの転化率が80〜100%である際には、
3−シアノピリジンの選択性は約80%である。これに
より、ピリジン、一酸化炭素、二酸化炭素およびタール
のみの選択性が高いことが示される。この結果、上記触
媒の存在下で副反応が発生し、同時に大量の副産物が生
成したことが見出された。上記において、2−メチルピ
ラジンおよび3−メチルピリジンの場合を例示したが、
2−メチルピリジンおよび4−メチルピリジンの場合も
また分析されており、同様の結果が得られている。
【0011】アルキル置換複素環式芳香族化合物のアン
モキシデーションを、以下の方法により実施する;所望
の化合物としてのシアノピラジンまたはシアノピリジン
を、中間体としての酸およびアミドから得[Int. Chem.
Eng. 8, 888(1968)]、その際に、シアノピラジンまた
はシアノピリジンの選択性は酸およびアミドの選択性と
密接に相関する。一般に、メチルピラジンまたはメチル
ピリジンの主要反応生成物としてのシアノピラジンおよ
びシアノピリジンの選択性が増大するに従って、酸およ
びアミドの選択性は低下する。一方、シアノピラジンお
よびシアノピリジンの選択性が低下するに従って、酸お
よびアミドの選択性は増大する。しかし、既知の触媒の
下での反応の場合は、第1の中間体、例えば酸およびア
ミド、例えば蒸気相における3−メチルピリジンのアン
モキシデーションの間に生成したニコチンアミドおよび
ニコチン酸の選択性に関しては分析されていない。
モキシデーションを、以下の方法により実施する;所望
の化合物としてのシアノピラジンまたはシアノピリジン
を、中間体としての酸およびアミドから得[Int. Chem.
Eng. 8, 888(1968)]、その際に、シアノピラジンまた
はシアノピリジンの選択性は酸およびアミドの選択性と
密接に相関する。一般に、メチルピラジンまたはメチル
ピリジンの主要反応生成物としてのシアノピラジンおよ
びシアノピリジンの選択性が増大するに従って、酸およ
びアミドの選択性は低下する。一方、シアノピラジンお
よびシアノピリジンの選択性が低下するに従って、酸お
よびアミドの選択性は増大する。しかし、既知の触媒の
下での反応の場合は、第1の中間体、例えば酸およびア
ミド、例えば蒸気相における3−メチルピリジンのアン
モキシデーションの間に生成したニコチンアミドおよび
ニコチン酸の選択性に関しては分析されていない。
【0012】従って、上記した既知の触媒の使用におけ
る問題を解決するために、高温における熱安定性に関す
る研究および新規な触媒の開発が活発に行われている。
現在、バナジウム−リン−酸素触媒が主に用いられてい
る。
る問題を解決するために、高温における熱安定性に関す
る研究および新規な触媒の開発が活発に行われている。
現在、バナジウム−リン−酸素触媒が主に用いられてい
る。
【0013】これらの発明者は、複素環式芳香族ニトリ
ルを製造する工程の間の転化率および選択性を増大させ
ることにより、副産物の生成が調整可能である新規な触
媒に関して研究した。この結果、主成分として適切な比
率を有するモリブデンおよびリンを含む触媒が高い活性
および選択性を有し、特に大気中での熱安定性または吸
湿性および反応性が、リンの含量に従って大きく変化す
ることが見出された。
ルを製造する工程の間の転化率および選択性を増大させ
ることにより、副産物の生成が調整可能である新規な触
媒に関して研究した。この結果、主成分として適切な比
率を有するモリブデンおよびリンを含む触媒が高い活性
および選択性を有し、特に大気中での熱安定性または吸
湿性および反応性が、リンの含量に従って大きく変化す
ることが見出された。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、蒸気
相におけるアルキル置換複素環式芳香族化合物のアンモ
キシデーションにより複素環式芳香族ニトリルを製造す
る工程の間の転化率および選択性を増大させることによ
り、副産物の生成を効果的に調整することができる、ニ
トリルを製造するのに用いる固体触媒を提供することに
ある。
相におけるアルキル置換複素環式芳香族化合物のアンモ
キシデーションにより複素環式芳香族ニトリルを製造す
る工程の間の転化率および選択性を増大させることによ
り、副産物の生成を効果的に調整することができる、ニ
トリルを製造するのに用いる固体触媒を提供することに
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、次式 Mox・Py・Oz・X・Y (式中Moはモリブデンであり;Pはリンであり;Oは
酸素であり;Xはアンモニウム塩またはイオンであり;
Yは水であり;x,yおよびzはそれぞれ原子の数であ
り、xが1の場合にはyは0.01〜5でありzは触媒
中の他の元素の酸化状態により決定される)で表され、
特に主成分としてモリブデンおよびリン等を含み、複素
環式芳香族ニトリルを製造する工程の間に触媒として用
いられる際に転化率および選択性を改善することができ
る、ニトリルを製造するのに用いる固体触媒に関する。
酸素であり;Xはアンモニウム塩またはイオンであり;
Yは水であり;x,yおよびzはそれぞれ原子の数であ
り、xが1の場合にはyは0.01〜5でありzは触媒
中の他の元素の酸化状態により決定される)で表され、
特に主成分としてモリブデンおよびリン等を含み、複素
環式芳香族ニトリルを製造する工程の間に触媒として用
いられる際に転化率および選択性を改善することができ
る、ニトリルを製造するのに用いる固体触媒に関する。
【0016】本発明は、アルキル置換複素環式芳香族化
合物のアンモキシデーションにより複素環式芳香族シア
ニドを製造する工程の間の転化率および選択性を改善す
ることができる新規な固体触媒およびその製造に関す
る。本発明において、固体触媒を以下の方法により製造
することができる。
合物のアンモキシデーションにより複素環式芳香族シア
ニドを製造する工程の間の転化率および選択性を改善す
ることができる新規な固体触媒およびその製造に関す
る。本発明において、固体触媒を以下の方法により製造
することができる。
【0017】第1に、モリブデンを含む塩、例えばモリ
ブデン酸アンモニウム四水和物((NH4 )6 Mo7 O
24・4H2 O)を水に加え、反応温度をゆっくり上昇さ
せながら100℃の最高温度で完全に溶解させる。次
に、リン酸を溶液中に、y/x、リン対モリブデンの原
子比が0.01〜5になるように加える。その際に、y
/xが0.01より小さい場合には所望の反応活性を得
ることができず、y/xが5より大きい場合には、リン
酸を過剰に添加したために触媒自体の吸湿性が高くなり
すぎ、反応性が低下する。従って、本発明において、反
応速度を上昇させ、残留物を容易に除去するために、上
記の反応溶液の温度を50〜100℃上昇させなければ
ならず、次に水を反応の間かきまぜながら除去して反応
体を濃縮し、これにより所望の生成物が塊状固体として
得られる。
ブデン酸アンモニウム四水和物((NH4 )6 Mo7 O
24・4H2 O)を水に加え、反応温度をゆっくり上昇さ
せながら100℃の最高温度で完全に溶解させる。次
に、リン酸を溶液中に、y/x、リン対モリブデンの原
子比が0.01〜5になるように加える。その際に、y
/xが0.01より小さい場合には所望の反応活性を得
ることができず、y/xが5より大きい場合には、リン
酸を過剰に添加したために触媒自体の吸湿性が高くなり
すぎ、反応性が低下する。従って、本発明において、反
応速度を上昇させ、残留物を容易に除去するために、上
記の反応溶液の温度を50〜100℃上昇させなければ
ならず、次に水を反応の間かきまぜながら除去して反応
体を濃縮し、これにより所望の生成物が塊状固体として
得られる。
【0018】本発明において、塊状固体を1〜15時
間、30〜150℃のオーブン中で乾燥し、触媒として
有効に用いることができるように微粉砕する。微粉砕し
た粉末を気密性デシケーター中に保持して、大気中の水
分と接触するのを防止する。微粉砕した粉末のy/xが
低下するに従って色が白くなり、y/xが増大するに従
って、色が淡緑色となり、吸湿性が増大する。
間、30〜150℃のオーブン中で乾燥し、触媒として
有効に用いることができるように微粉砕する。微粉砕し
た粉末を気密性デシケーター中に保持して、大気中の水
分と接触するのを防止する。微粉砕した粉末のy/xが
低下するに従って色が白くなり、y/xが増大するに従
って、色が淡緑色となり、吸湿性が増大する。
【0019】上記方法により製造した本発明の固体触媒
をBET表面積測定、孔容積測定、赤外線分光計、熱重
量測定(thermal gravimetric) 分光計、X線回折分光
器、X線蛍光分光器、元素アナライザー、モリブデン、
リンの湿式分析等により確認した。触媒に関する熱重量
測定の結果、触媒の重量は350℃において窒素の下
で、アンモニウム塩またはイオン(X)、水(Y)およ
び他の不純物の除去により減少した。
をBET表面積測定、孔容積測定、赤外線分光計、熱重
量測定(thermal gravimetric) 分光計、X線回折分光
器、X線蛍光分光器、元素アナライザー、モリブデン、
リンの湿式分析等により確認した。触媒に関する熱重量
測定の結果、触媒の重量は350℃において窒素の下
で、アンモニウム塩またはイオン(X)、水(Y)およ
び他の不純物の除去により減少した。
【0020】上記方法により製造した固体触媒を、反応
触媒として有効に用いることができるように前処理し、
窒素の下で350℃より高い温度、好ましくは400〜
600℃の温度で活性化させる。X線回折分析の結果、
熱安定性を有する相がアモルファス形態として存在する
ことが見出された。
触媒として有効に用いることができるように前処理し、
窒素の下で350℃より高い温度、好ましくは400〜
600℃の温度で活性化させる。X線回折分析の結果、
熱安定性を有する相がアモルファス形態として存在する
ことが見出された。
【0021】触媒を活性化させるために、焼結した石英
を含む石英反応器に触媒を充填し、次に窒素ガスを4リ
ットル/時の流量で流入させ、前処理を400〜600
℃で2〜6時間実施した。この結果、活性化した触媒の
転化率および選択性が、既知の触媒と比較して改善され
た。本発明の固体触媒は、複素環式芳香族ニトリルを製
造する工程の間高い活性を有する。
を含む石英反応器に触媒を充填し、次に窒素ガスを4リ
ットル/時の流量で流入させ、前処理を400〜600
℃で2〜6時間実施した。この結果、活性化した触媒の
転化率および選択性が、既知の触媒と比較して改善され
た。本発明の固体触媒は、複素環式芳香族ニトリルを製
造する工程の間高い活性を有する。
【0022】
【実施例】以下本発明を実施例、比較例および試験例に
より説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。 実施例1 18.54gのモリブデン酸アンモニウム四水和物
[(NH4 )6 Mo7 O24・4H2 O]を100ミリリ
ットルの水に溶解し、溶液をかきまぜながらゆっくり加
熱した。3.63gの85%リン酸(y/x=0.3)
を加えた後、溶液を80℃においてかきまぜ、濃縮して
水を除去した。
より説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。 実施例1 18.54gのモリブデン酸アンモニウム四水和物
[(NH4 )6 Mo7 O24・4H2 O]を100ミリリ
ットルの水に溶解し、溶液をかきまぜながらゆっくり加
熱した。3.63gの85%リン酸(y/x=0.3)
を加えた後、溶液を80℃においてかきまぜ、濃縮して
水を除去した。
【0023】得られた塊状固体をオーブン中で完全に乾
燥し、微粉砕し、次に最終生成物をデシケーター中に保
持して水に接触するのを防止した。
燥し、微粉砕し、次に最終生成物をデシケーター中に保
持して水に接触するのを防止した。
【0024】実施例2 200ミリリットルの水および9.08gの85%リン
酸(y/x=0.75)を用いた以外は上記の実施例1
に記載した方法を用いることにより触媒を製造した。
酸(y/x=0.75)を用いた以外は上記の実施例1
に記載した方法を用いることにより触媒を製造した。
【0025】実施例3 12.11gの85%リン酸(y/x=1.0)を用い
た以外は上記の実施例1に記載した方法を用いることに
より触媒を製造した。
た以外は上記の実施例1に記載した方法を用いることに
より触媒を製造した。
【0026】実施例4 18.16gの85%リン酸(y/x=1.5)を用い
た以外は上記の実施例1に記載した方法を用いることに
より触媒を製造した。
た以外は上記の実施例1に記載した方法を用いることに
より触媒を製造した。
【0027】比較例1 72.66gの85%リン酸(y/x=6.0)を用い
た以外は上記の実施例1に記載した方法を用いることに
より触媒を製造した。
た以外は上記の実施例1に記載した方法を用いることに
より触媒を製造した。
【0028】比較例2 0.06gの85%リン酸を用いた以外は上記の実施例
1に記載した方法を用いることにより触媒を製造した。
1に記載した方法を用いることにより触媒を製造した。
【0029】試験例 実施例1〜4および比較例1、2で製造した触媒を活性
化させるために、焼結石英を含む石英反応器(直径16
mm、長さ200mm)に、製造した触媒500mgを
充填し、次に500℃において前処理した。窒素ガスを
反応器中に4リットル/時の流量で4時間にわたり流入
させた。
化させるために、焼結石英を含む石英反応器(直径16
mm、長さ200mm)に、製造した触媒500mgを
充填し、次に500℃において前処理した。窒素ガスを
反応器中に4リットル/時の流量で4時間にわたり流入
させた。
【0030】アルキル置換複素環式芳香族化合物、例え
ば2−メチルピラジン、2−メチルピリジン、3−メチ
ルピリジンまたは4−メチルピリジンを0.06の時間
間隔で加えた後、10モルのアンモニアおよび13.5
モルの酸素を1モルのアルキル置換複素環式芳香族化合
物あたり加え、次にアンモキシデーションを24時間に
わたり400℃で実施した。結果を表1に示す。
ば2−メチルピラジン、2−メチルピリジン、3−メチ
ルピリジンまたは4−メチルピリジンを0.06の時間
間隔で加えた後、10モルのアンモニアおよび13.5
モルの酸素を1モルのアルキル置換複素環式芳香族化合
物あたり加え、次にアンモキシデーションを24時間に
わたり400℃で実施した。結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】上記の結果の通り、各触媒における転化率
および選択性は大きな差異を示した。複素環式芳香族ニ
トリルを本発明の触媒により製造した場合には、副産
物、例えば二酸化炭素およびタール等の選択性はこれら
の合計で1%より低く、転化率は100%まで増大し
た。本発明により製造した触媒は、複素環式芳香族ニト
リルの製造において高い活性を示した。
および選択性は大きな差異を示した。複素環式芳香族ニ
トリルを本発明の触媒により製造した場合には、副産
物、例えば二酸化炭素およびタール等の選択性はこれら
の合計で1%より低く、転化率は100%まで増大し
た。本発明により製造した触媒は、複素環式芳香族ニト
リルの製造において高い活性を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 チェー−ホー シン 大韓民国 テジョン ユスン−グ ドリ ョン−ドン 431 (72)発明者 テー−スン チャン 大韓民国 テジョン ユスン−グ イァ ウン−ドン ハン−ビット アパートメ ント 120−1206 (72)発明者 デウ−ヘー チョ 大韓民国 テジョン ユスン−グ シン セオン−ドンハン−ウール アパートメ ント 105−1102 (72)発明者 ドン−ク リー 大韓民国 テジョン ユスン−グ イァ ウン−ドン ハン−ビット アパートメ ント 133−1006 (56)参考文献 特開 昭64−31769(JP,A) 特公 平2−15255(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 38/74
Claims (6)
- 【請求項1】 ニトリルを製造するのに用いる固体触媒
において、次式 Mox・Py・Oz・X・Y (式中Moはモリブデンであり; Pはリンであり; Oは酸素であり; Xはアンモニウム塩またはイオンであり; Yは水であり; x,yおよびzはそれぞれ原子の数であり、xが1の場
合にはyは0.01〜5でありzは触媒中の他の元素の
酸化状態により決定される)で表されることを特徴とす
るニトリルを製造するのに用いる固体触媒。 - 【請求項2】 次式 Mox ・Py ・Oz ・X・Y (式中Mo、P、O、X、Y並びにx、y及びzはそれ
ぞれ上記の請求項1に定義したものと同一のものを示
す)で表される固体触媒を製造するにあたり、 モリブデン塩を水に加え、室温〜100 ℃の範囲内の温度
で溶解し、かきまぜながらリン酸を加え、反応の間固体
沈殿物を得、乾燥し、微粉砕して固体を得た後、窒素の
下で前処理を行うことを特徴とする固体触媒の製造方
法。 - 【請求項3】 上記モリブデン塩がモリブデン酸アンモ
ニウム四水和物[(NH4 )6 Mo7 O24・4H2 O]
であることを特徴とする請求項2記載の方法。 - 【請求項4】 上記モリブデンおよび上記リン酸を、リ
ン対モリブデンの原子比が0.01〜5となるように加
えることを特徴とする請求項2記載の方法。 - 【請求項5】 複素環式芳香族ニトリルを製造するにあ
たり、次式 Mox ・Py ・Oz ・X・Y (式中Mo、P、O、X、Y並びにx,yおよびzはそ
れぞれ上記の請求項1に定義したものと同一のものを示
す)で表される固体触媒を用いて、アルキル置換複素環
式芳香族化合物からのアンモキシデーションにより上記
ニトリルを製造することを特徴とする複素環式芳香族ニ
トリルの製造方法。 - 【請求項6】 上記アルキル置換複素環式芳香族化合物
を2−メチルピラジン、2−メチルピリジン、3−メチ
ルピリジンおよび4−メチルピリジンから成る群から選
択することを特徴とする請求項5記載の方法。
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KR94-8961 | 1994-04-27 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08309195A JPH08309195A (ja) | 1996-11-26 |
JP3073412B2 true JP3073412B2 (ja) | 2000-08-07 |
Family
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
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Country | Link |
---|---|
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JP (1) | JP3073412B2 (ja) |
KR (1) | KR0124970B1 (ja) |
DE (1) | DE69518792T2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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DE3369912D1 (en) * | 1983-01-05 | 1987-04-09 | Mitsubishi Rayon Co | Process for the calcination of phosphorus-molybdenum catalyst |
US4931561A (en) * | 1987-07-29 | 1990-06-05 | Koei Chemical Co., Ltd. | Process for preparing nitriles |
JPS6431769A (en) * | 1987-07-29 | 1989-02-02 | Koei Chemical Co | Process for production of nitriles |
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1995
- 1995-01-05 JP JP07000310A patent/JP3073412B2/ja not_active Expired - Fee Related
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DE69518792T2 (de) | 2001-01-25 |
EP0684074A1 (en) | 1995-11-29 |
KR0124970B1 (ko) | 1997-11-27 |
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