JP3072238U - 作業用エプロン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】胴回りのサイズを着用者の体型に合わせ任意に
調整でき、常にその着用者の身体にフイットさせて作業
を軽快かつ能率よく行なうことができる作業用エプロン
を提供する。 【解決手段】胴巻き部２と胸当て部３とからなる身頃４
を有し、胴巻き部２にはサイズ調整手段１１が設けら
れ、このサイズ調整手段１１は、胴巻き部２の左右方向
に沿って設けられた袋状の通し部１３と、この通し部１
３内に挿入されたスピンドル１４と、このスピンドル１
４の通し部１３の外部への導出部分に移動可能に係止さ
れた止め具１５とで構成され、止め具１５をスピンドル
１４に沿って移動させてその位置を選択することにより
スピンドル１４の固定端と止め具１５との区間のスピン
ドル１４の長さを変え、その区間に対応する胴巻き部２
の布地を伸縮させて胴巻き部２の胴回りサイズの調整を
可能としてある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、調理やその他の作業時に衣服の汚れを防ぐために着用する作業用 エプロンに関する。

【０００２】

【従来の技術】

各家庭で調理やその他の作業を行なうときには、衣服の汚れを防止し、またそ の作業を安全かつ能率よく行なえるように作業用エプロンを着用するのが一般的 である。

【０００３】 この種の作業用エプロンは、胴巻き部と胸当て部とからなる身頃を有し、この 身頃を肩掛け紐で支え、胴巻き部の左右の両側を着用者の背中側に回し、その両 側部をボタンやフック等の締結具で互いに締結して着用するようになっている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

このような作業用エプロンを着用して作業を行なうときに、その作業を軽快か つ能率よく行なえるようにするにはエプロンの身頃が着用者の身体に的確にフイ ットしていることが重要である。

【０００５】 すなわち、身頃のサイズ、特に胴回りのサイズが着用者の身体のサイズに適合 していることが必要で、胴回りのサイズが着用者の身体のサイズより大きすぎる と、身頃がだぶついて作業がしずらくなり、逆に胴回りのサイズが着用者の身体 のサイズより小さすぎると、窮屈感が生じ、身体の動きが阻害され、やはり作業 がしずらくなる。

【０００６】 また、例えば各家庭の家族間で共通して一つの作業用エプロンを使用するよう な場合、その家族の各人の体型がそれぞれ異なるのが普通であるから、その家族 の一人の体型に合ったサイズの作業用エプロンを備えておいても他の家族が使用 するときにはサイズが合わず、結局、各人ごとに適応したサイズの作業用エプロ ンが必要となってしまうことになる。

【０００７】 この考案はこのような点に着目してなされたもので、その目的とするところは 、胴回りのサイズを着用者の体型に合わせ任意に調整でき、常にその着用者の身 体にフイットさせて作業を軽快かつ能率よく行なうことができる作業用エプロン を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

この考案はこのような目的を達成するために、胴巻き部と胸当て部とからなる 身頃を有し、この身頃を肩掛け紐で支え、胴巻き部の左右の両側を着用者の背中 側に回し、その両側部を締結具で互いに脱着可能に締結して着用する作業用エプ ロンにおいて、前記胴巻き部にサイズ調整手段が設けられ、このサイズ調整手段 は、胴巻き部にその左右方向に沿って設けられた一端側端部に開口部を有する袋 状の通し部と、この通し部内に挿入され、一端側端部が胴巻き部に固定され、他 端側端部が前記開口部を通して外部に導出されたスピンドルと、このスピンドル の前記外部への導出部分に移動可能に係止された止め具とで構成され、前記止め 具をスピンドルに沿って移動させてその位置を選択することによりスピンドルの 固定端と止め具との区間のスピンドルの長さを変え、その区間に対応する胴巻き 部の布地を伸縮させて胴巻き部の胴回りサイズを調整することができるようにし たものである。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下、この考案の一実施形態について図面を参照して説明する。

【００１０】 図１には作業用エプロンの正面図を、図２には作業用エプロンの背面図をそれ ぞれ示してあり、この作業用エプロン１は胴巻き部２と胸当て部３とからなる身 頃４を有し、胸当て部３は胴巻き部２の上端縁の中間部からその上方側に延び出 る形態となっている。

【００１１】 胴巻き部２の前面には一対のポケット５が設けられ、また胸当て部３の上端縁 の両側には肩掛け紐６の一端部が縫着されている。そして各肩掛け紐６の他端部 にボタン７が取り付けられ、これらボタン７に対応するボタン穴８が胴巻き部２ の両側の上部に形成されている。

【００１２】 また、胴巻き部２の一方側の側縁上部には締結具としてのボタン９が取り付け られ、このボタン９に対応するボタン穴１０が胴巻き部２の他方側の側縁上部に 形成されている。

【００１３】 さらに胴巻き部２には、左右側に離間してそれぞれサイズ調整手段１１が設け られ、これらサイズ調整手段１１は図３に示すように、胴巻き部２の裏面にテー プ状の布地を胴巻き部２の左右方向に沿って縫着して一端側に開口部１２を有す る袋状の通し部１３を形成し、この通し部１３内に例えばゴム紐からなる弾性的 な伸縮が可能なスピンドル１４を通し、このスピンドル１４の一端部を通し部１ ３の端部に固定し、他端部を通し部１３の開口部１２から導出させ、かつその導 出部に止め具１５を設けてなる。

【００１４】 止め具１５は図４に示すように、有底筒状の本体１６と、この本体１６内にス ライド自在に挿入された可動軸１７とからなり、本体１６および可動軸１７には その軸方向と直角の方向に貫通穴１８，１９が形成され、これら貫通穴１８，１ ９内にスピンドル１４が差し通されている。

【００１５】 本体１６の内底部にはスプリング２０が設けられ、このスプリング２０により 可動軸１７が本体１６から突出する方向に弾性的に付勢され、この付勢力で本体 １６を貫通するスピンドル１４がその長手方向と直角の方向に押圧され、この押 圧による剪断力でスピンドル１４に対して止め具１５が所定の位置に係止される ようになっている。

【００１６】 そして可動軸１７をスプリング２０に抗して押し込むことによりスピンドル１ ４に対する剪断力を解除し、止め具１５をスピンドル１４の長手方向に移動して 所定の位置に止め具１５を係止することができるようになっている。なお、２１ はスピンドル１４の端部に設けられた抜け止め用の結び節である。

【００１７】 この作業用エプロン１を着用する際には、胴巻き部２を着用者の腹部に、胸当 て部３を胸部に当てるとともに、胴巻き部２の両側を背中側に回し、その一方側 の縁部のボタン９を他方側の縁部のボタン穴１０内に差し込んで胴巻き部２の両 側の縁部を互いに締結し、また両肩掛け紐６をたすき状に肩に掛け、これら肩掛 け紐６の端部のボタン７を胴巻き部２の両側のボタン１０内に差し込んで締結す る。

【００１８】 このようにして作業用エプロン１０を着用して調理あるいはその他の作業を行 なうわけであるが、この際、胴巻き部２の胴回りサイズが大きすぎて身頃４がだ ぶつくときには、サイズ調整手段１１のスピンドル１４に設けられている止め具 １５の位置を変えてそのサイズを縮める。

【００１９】 すなわち、通し部１３の開口部１２から導出した部分のスピンドル１４に設け られている止め具１５をその可動軸１７をスプリング２０に抗して押し込んでス ピンドル１４の固定端側に移動させてその移動させた位置に止め具１５を係止す る。

【００２０】 これに伴い、止め具１５とスピンドル１４の固定端との区間の長さが短くなり 、止め具１５が通し部１３の開口部１２の縁に引っ掛かり、前記区間に対応する 胴巻き部２の布地が図３（Ｂ）に示すように蛇腹状に絞られて縮み、この縮みで 胴回りのサイズが縮小する。そしてその縮小幅は止め具１５を移動させる範囲を 選択することにより調整することができる。

【００２１】 このように胴回りサイズを縮小することにより、胴巻き部２が着用者の身体に 的確にフイットし、したがって胴巻き部２のだぶつきを抑えて調理やその他の作 業を軽快に能率よく行なうことができる。

【００２２】 また、作業用エプロン１０を着用した際に、胴巻き部２の胴回りサイズが小さ すぎて窮屈感があるときには、止め具１５をスピンドル１４の自由端側の所定の 位置まで移動させてその位置に係止する。

【００２３】 これに伴い、スピンドル１４の固定端と止め具１５との間の区間の長さが長く なり、この区間に対応する胴巻き部２の布地の縮み量が減少もしくは零となり、 これにより胴回りのサイズが拡張し、窮屈感が解消され、調理やその他の作業を 軽快に能率よく行なうことができる。

【００２４】 そしていずれの場合においても、スピンドル１４が弾性的に伸縮するゴム紐で あるから、着用者の姿勢が大きく変化したようなときにはそれに応じて胴回りの サイズが伸縮してより一層軽快に作業を行なうことができる。

【００２５】 また、この作業用エプロンにおいては、胴回りのサイズを任意に調整できるか ら、そのサイズの調整により一つの作業用エプロンを各家庭の複数の家族間で共 通して使用することができ、経済的にも有利となる。

【００２６】

【考案の効果】

以上説明したようにこの考案の作業用エプロンによれば、胴回りのサイズを着 用者の体型に合わせ任意に調整でき、したがって常にその着用者の身体にフイッ トさせて作業を軽快かつ能率よく行なうことができ、また各家庭の家族間でも共 通して便利にかつ実用的に使用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施形態に係る作業用エプロンを
示す正面図。

【図２】その作業用エプロンの背面図。

【図３】その作業用エプロンのサイズ調整手段を示す正
面図。

【図４】そのサイズ調整手段における止め具の構造を示
す断面図。

【符号の説明】

１…作業用エプロン ２…胴巻き部 ３…胸当て部 ４…身頃 ６…肩掛け紐 ９…ボタン（締結具） １１…サイズ調整手段 １２…開口部 １３…通し部 １４…スピンドル １５…止め具

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】胴巻き部と胸当て部とからなる身頃を有
   し、この身頃を肩掛け紐で支え、胴巻き部の左右の両側
   を着用者の背中側に回し、その両側部を締結具で互いに
   脱着可能に締結して着用する作業用エプロンにおいて、 前記胴巻き部にサイズ調整手段が設けられ、このサイズ
   調整手段は、胴巻き部にその左右方向に沿って設けられ
   た一端側端部に開口部を有する袋状の通し部と、この通
   し部内に挿入され、一端側端部が胴巻き部に固定され、
   他端側端部が前記開口部を通して外部に導出されたスピ
   ンドルと、このスピンドルの前記外部への導出部分に移
   動可能に係止された止め具とで構成され、前記止め具を
   スピンドルに沿って移動させてその位置を選択すること
   によりスピンドルの固定端と止め具との区間のスピンド
   ルの長さを変え、その区間に対応する胴巻き部の布地を
   伸縮させて胴巻き部の胴回りサイズの調整を可能として
   あることを特徴とする作業用エプロン。