JP3072029U - ニットトランクス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 足の付け根付近のごわつきや引きつりを解消
し、着用者に対して優れた運動機能や安定的な着用感な
どの付加価値を向上ならしめることができるニットトラ
ンクスの提供。 【解決手段】 ニット生地によるトランクスに於いて、
後身頃生地の股上寸法を、前身頃生地のそれよりも一定
寸法（Ｌ）長くなして、両者の縫合部をトランクスの前
面側へ構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ニットトランクスに関し、詳しくは尻部をその膨らみに沿う如くし て安定的に保持するようになしたニットトランクスに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、男性用下着としてブリーフ型或いはトランクス型のものが知られて いる。中でも脚口にニット製のテープを縫着したニットトランクスは、肌触りの 良さや適度なフィット感が得られるため広く普及している。この脚口にテープ体 を備えた一般的なニットトランクス１’は、前身頃生地２’ａの股上寸法を後身 頃生地２’ｂのそれよりも長くなして、両者を縫合ｍしてあるため、その縫合部 ６’はニットトランクスの背面側に配設されるものとなる（図４参照：Ａ図は正 面図、Ｂ図は背面図である）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記の如き構成のニットトランクス１’では、股間部の襠巾がトランクス１’ の前面側に於いて後面側のそれよりｑ’＞ｑ”の如く広くなされ、また背面側の 尻部付近が膨らみを持たない平面的になされることから、着用者は足の付け根付 近にごわつきを感じたり、逆に尻部に窮屈感を感じることがあった。特に股下が 短いトランクスの場合には、尻部が脚口よりはみ出したり、将叉、トランクスの 脚口テープが尻部の割部に食い込むこともあった。本考案は、これら問題点を解 決せんとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、ニット生地によるトランクスに於いて、後身頃生地の股上寸法を、 前身頃生地のそれよりも一定寸法（Ｌ）長くなし、両者の縫合部がトランクスの 前面側へ構成されるようになす。

【０００５】 この際、一定寸法（Ｌ）を２ｃｍ〜８ｃｍ程度になすのである。

【０００６】

【考案の実施の形態】

本考案に係るニットトランクスの実施の形態を以下図示例によって説明する。 図１は、本考案に係るニットトランクス１の股部分を縫着する前の状態を示し たものである。該図に於いて、２ａは前身頃生地、２ｂは後身頃生地、３は腰部 に縫着されたベルト体、４は脚口に縫着されたテープ体であり、共にニット生地 で構成されている。尚、５は前身頃生地２ａのほぼ中央に設けられた前開き部で ある。

【０００７】 図１に示す如く、本考案では、後身頃生地２ｂの股上寸法Ｌ’は前身頃生地２ ａのそれＬ”よりも一定寸法Ｌだけ長くなしてある。従って、この前後身頃生地 ２ａ、２ｂの股部ｒ１，ｒ２を縫合ｍすると、その縫合部６はニットトランクス １の前面側に形成されるものとなる（図２参照）。ここに、股上寸法の差Ｌは任 意に設計できるが、一般的な使用で２ｃｍ〜８ｃｍ程度となされる。この場合、 図３に示す如く、前後身頃生地の股上寸法の差Ｌが大きいほどトランクス１の背 面側の尻部分に大きなゆとりｐが形成されるものとなる。而して、このゆとりｐ が、着用者の尻部を安定的に包込むのである。従って、尻部が脚口よりはみ出し たり、将叉、トランクスの脚口が尻部の割部に食い込んだりすることはなくなる 。

【０００８】 また、上記に於ける股部ｒ１、ｒ２の縫合に際し、各股部ｒ１，ｒ２は共に一 定巾寸法で且つ緩やかな凹状になして縫合される。而して、該股部ｒ１，ｒ２の 巾寸法Ｗや凹部の深さ寸法Ｈを適宜調整することにより、ニットトランクスの股 下の長さや襠巾の広さを調整することができる。

【０００９】 本考案に於いて、縫合部６がニットトランクス１の前面側に形成されることは 、後身頃生地２ｂの股部ｒ２がその巾全体に亘ってトランクス１の背面側から前 面側へ廻り込んで前身頃生地２ａの股部ｒ１に縫合ｍされることになる。斯くの 如く、股部箇所での縫合部６を、そのテープ体箇所の縫着部６’を含めてトラン クス１の前面側へ形成させることは、トランクス１に於ける脚ぐりｎの形成を従 来品に比して、尻の膨らみなどに影響されることなく大きなゆとりを持って自由 に形成させることができるものとなる（図２，図４Ａ参照）。これにより、本考 案品を着用したときには、脚の付け根部分がごわついたり引きつったりしないの であり、動作機能に支障を生じさせなくなる。

【００１０】 また、上述したニットトランクス１の製造で、テープ体４は図１の通り既に前 後身頃生地に縫着させたものを示したが、この如く予め縫着したりすることなく 、股部ｒ１、ｒ２の縫合後に別途縫着するようになしても良い。この際、テープ 体４の縫い合わせ箇所は内股側に限らず外股側に形成されるものとなしても差支 えない。

【００１１】

【考案の効果】

本考案品は以上の通り構成するのであり、着用者に対して、優れた運動機能と 安定的な着用感を付与できる上で著効を奏するものとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案品に係るニットトランクスの股部を縫着
する前の状態を示す説明図である。

【図２】本考案品であるニットトランクスの正面図であ
る。

【図３】本考案品に係るニットトランクスの背面図であ
る。

【図４】従来からのニットトランクスの状態を示す図で
ある。

【符号の説明】

１ ニットトランクス ２ａ 前身頃生地 ２ｂ 後身頃生地 ３ ベルト体 ４ テープ体 ５ 前開き部 ６ 縫合部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ニット生地によるトランクスに於いて、
   後身頃生地の股上寸法を、前身頃生地のそれよりも一定
   寸法（Ｌ）長くなし、両者の縫合部がトランクスの前面
   側へ構成されるようになしたことを特徴とするニットト
   ランクス。
2. 【請求項２】 一定寸法（Ｌ）を２ｃｍ〜８ｃｍになし
   たことを特徴とする請求項１記載のニットトランクス。