JP3071626B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3071626B2
JP3071626B2 JP33247393A JP33247393A JP3071626B2 JP 3071626 B2 JP3071626 B2 JP 3071626B2 JP 33247393 A JP33247393 A JP 33247393A JP 33247393 A JP33247393 A JP 33247393A JP 3071626 B2 JP3071626 B2 JP 3071626B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタル複写機およ
びファクシミリ装置の印字部や、ディジタルプリンタに
適用され、顕像化粒子を飛翔させて記録媒体に付着させ
るとともに、上記顕像化粒子の飛翔を画像信号に基づい
て制御することにより記録媒体上に画像を直接形成する
画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、画像信号を紙等の記録媒体上に可
視像として出力する画像形成装置には、一般にゼログラ
フィーと呼ばれる手法を使用したものがある。この装置
は、電気−光学特性を有する顕像体、即ち感光体上に、
光学的書き込み手段により静電パターンを形成し、この
静電パターンを顕像化粒子であるトナーを付着させて顕
像化した後、この像を紙等の記録媒体上に転写すること
により、画像信号を記録媒体上に可視像として形成する
ものである。具体的には、画像信号をレーザやLED
(Light Emitting Diode) 等の光発生装置により光信号
に変換し、この光を予め一様に帯電させた感光体に照射
して感光体表面に光強度に応じた静電パターンを形成す
る。次に、この静電パターンに帯電しているトナーを接
触もしくは飛翔させて現像を行い、感光体表面にトナー
像を形成する。次に、このトナー像を記録媒体上に電気
的吸引力もしくは圧力、またはこれら両者により用紙上
に転写させた後、この用紙上のトナー像を圧力もしくは
熱、またはこれら両者により用紙上に定着させている。
【0003】また、他の画像形成装置としては、誘電体
ドラム上に画像信号に応じた電荷像を形成し、この電荷
像を現像することにより記録媒体上に可視像を得るもの
がある。この画像形成装置では、荷電粒子流発生器、荷
電粒子流制御グリッドおよび顕像体としての誘電体ドラ
ムを備え、画像信号に応じて荷電粒子流制御グリッドに
印加する電圧を制御することにより、荷電粒子発生器
が発生する荷電粒子流を制御する。そして、上記荷電粒
子により誘電体ドラムに画像信号に応じた電荷像を形成
し、この電荷像をトナーにより現像し、誘電体ドラム上
にトナー像を形成する。その後、上記画像形成装置と同
様に、トナー像の転写と定着とを行っている。
【0004】しかしながら、この種の画像形成装置で
は、画像信号を一旦静電潜像として感光体もしくは誘電
体等の顕像体に形成した後、上記静電潜像をトナーにて
現像することによりトナー像を得るものとなっている。
従って、上記画像形成装置では、静電潜像を形成するた
めの特殊な構造の顕像体が必要であるとともに、静電潜
像の書き込み手段、および顕像体の残留電荷を消去する
除電手段が必要である。また、顕像体上に形成されたト
ナー像を記録媒体に転写する構造が複雑である。このた
め、装置が複雑であるとともに、装置の小型化に限度が
あるといった問題点を有している。
【0005】一方、特表平1−503221号公報に
は、トナー像を、一旦上記顕像体上に形成することな
く、用紙等の記録媒体上に直接形成する装置が開示され
ている。この装置は、トナー担持体とプレート電極との
間に、トナー担持体からプレート電極方向へトナーを飛
翔させるための電界を付与するとともに、トナー担持体
とプレート電極との間に設けられたメッシュ状のグリッ
ド電極によって上記トナーの飛翔を制御し、プレート電
極におけるトナー担持体との対向面側に設けられた記録
媒体に、直接にトナー像を形成するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公報に
開示された装置においては、トナー担持体からプレート
電極へのトナーの飛翔を良好に制御し、良質の画像を得
るための構成については十分に検討されていない。従っ
て、画像信号に応じた良質の画像を得ることができない
という問題点を有している。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1の発明の画像形成装置は、電気力と磁気
力との少なくとも一方により顕像化粒子を担持する顕像
化粒子担持体と、この顕像化粒子担持体と対向配置され
た対向電極と、これら両者間に配され、顕像化粒子の通
過部となる複数個のゲートを有するとともに、上記顕像
化粒子担持体との距離が、隣接する上記ゲートのピ
ッチよりも短くなるように設けられている制御グリッド
と、上記顕像化粒子担持体と対向電極との間に所定の電
位差を生じさせる電位を付与するとともに、上記制御グ
リッドに電位を付与するための電源部と、上記ゲートを
通じての顕像化粒子担持体から対向電極方向への顕像化
粒子の飛翔を制御し、顕像化粒子をその飛翔方向に配さ
れた記録媒体に付着させて画像を形成するために、上記
電源部から制御グリッドに付与される電位を画像信号に
応じて変化させて上記顕像化粒子担持体と対向電極との
間に存在する電界を変化させるグリッド電位制御手段と
を備えていることを特徴としている。
【0008】また、請求項2の発明の画像形成装置は、
請求項1に記載の画像形成装置において、制御グリッド
の複数個のゲートは、複数の制御電極が一方向に並設さ
れた、上記顕像化粒子担持体に近い側の第1電極層、お
よび複数の制御電極が第1電極層の制御電極と平行かつ
その並びとは異なる方向に並設された、上記顕像化粒子
担持体から遠い側の第2電極層の各制御電極における
両層の対向方向で重なり合う位置にそれぞれ設けられて
いることを特徴としている。
【0009】また、請求項3の発明の画像形成装置は、
請求項1または2の発明の画像形成装置において、上記
制御グリッドと顕像化粒子担持体との間には、制御グリ
ッドのゲートとの対応位置に顕像化粒子通過孔を有する
顕像化粒子付着防止グリッドが設けられ、この顕像化粒
子付着防止グリッドには、上記電源部より顕像化粒子の
帯電極性と同極性の電位が付与されていることを特徴と
している。
【0010】また、請求項4の発明の画像形成装置は、
請求項3の発明の画像形成装置において、上記顕像化粒
子付着防止グリッドの顕像化粒子通過孔が、制御グリッ
ドのゲートの径よりも大きい径で形成されていることを
特徴としている。
【0011】また、請求項5の発明の画像形成装置は、
請求項1から4の何れかの発明の画像形成装置におい
て、上記制御グリッドと対向電極との間に、顕像化粒子
通過孔を有する顕像化粒子飛翔安定化グリッドが設けら
れ、この顕像化粒子飛翔安定化グリッドには、制御グリ
ッドから対向電極方向へのトナーの飛翔を促進する電界
を生じさせる電位が上記電源部より付与されていること
を特徴としている。
【0012】また、請求項6の発明の画像形成装置は、
請求項5の発明の画像形成装置において、上記顕像化粒
子飛翔安定化グリッドと対向電極との間に、顕像化粒子
飛翔安定化グリッドから対向電極方向への顕像化粒子の
飛翔方向を、この飛翔方向に対して直交する方向に電界
と磁界との少なくとも一方により偏向させる飛翔方向偏
向手段が設けられていることを特徴としている。
【0013】また、請求項7の発明の画像形成装置は、
請求項1に記載の画像形成装置において、対向電極は、
顕像化粒子担持体と記録媒体を挟むように対向配置さ
れ、顕像化粒子担持体から飛翔してきた顕像化粒子を通
過させる顕像化粒子通過孔を有しており、グリッド電位
制御手段は、上記ゲートを通じての顕像化粒子担持体か
ら対向電極方向への顕像化粒子の飛翔を制御し、顕像化
粒子通過孔を通して顕像化粒子を対向電極における顕像
化粒子担持体側とは反対側に配された記録媒体に付着さ
せて画像を形成するようになっていることを特徴として
いる。
【0014】また、請求項8の発明の画像形成装置は、
請求項7の発明の画像形成装置において、上記の記録媒
体に対する対向電極側とは反対側には顕像化粒子飛翔安
定化電極が設けられ、この顕像化粒子飛翔安定化電極に
は、顕像化粒子が上記制御グリッドを経て対向電極方向
へ飛翔するときに制御グリッドと対向電極との間に存在
する電界と同方向の電界を生じさせる電位が上記電源部
より付与されていることを特徴としている。
【0015】また、請求項9の発明の画像形成装置は、
請求項1から8の何れかの発明の画像形成装置におい
て、上記の記録媒体における顕像化粒子担持体側とは反
対側面に、顕像化粒子が上記制御グリッドを経て対向電
極方向へ飛翔するときに制御グリッドと対向電極との間
に存在する電界と同方向の電界を生じさせるような電位
を付与する記録媒体電位付与手段を備えていることを特
徴としている。
【0016】また、請求項10の発明の画像形成装置
は、請求項1から9の何れかの発明の画像形成装置にお
いて、上記対向電極、およびこの対向電極と顕像化粒子
担持体との間の制御グリッドを含む電極類が一体化さ
れ、画像形成装置本体に対して一体的に着脱可能に設け
られていることを特徴としている。
【0017】
【作用】請求項1の構成によれば、制御グリッドに画像
信号に応じた電位が付与されることにより、顕像化粒子
担持体と対向電極との間の電界が変化し、制御グリッド
のゲートを通じての顕像化粒子担持体から対向電極方向
への顕像化粒子の飛翔が制御される。この場合、制御グ
リッドは、この制御グリッドと顕像化粒子担持体との距
離が上記ゲートのピッチよりも短くなるように設定され
ているので、各ゲートにより各々独立した顕像化粒子の
飛翔制御が可能となり、良好な画像を得ることができ
る。また、制御グリッドに対しての上記位置設定によ
り、顕像化粒子担持体と制御グリッドとの距離が短くな
り、顕像化粒子の飛翔制御のために制御グリッドに付与
する電位を、顕像化粒子担持体の電位に近い値、即ち低
い値に設定することができる。これにより、制御グリッ
ドに電位を与える電源部の出力電圧を低くできる。従っ
て、この電源部の構成部品および電圧印加部の耐圧が低
くても良くなることから、コストダウン、安全性の向上
および故障率の低下を図ることができる。
【0018】即ち、2次元的に広がるゲートをそれぞれ
独立に制御するためには、隣接するゲートの電界の影響
が顕像化粒子担持体の表面に現れないようにする必要が
ある。このためには、制御グリッドと顕像化粒子担持体
との距離を可能な限り近づける必要がある。また、制御
グリッドに付与する電位は、制御グリッドに電位が付与
される以前に制御グリッドの位置において元々存在した
電位を基準としており、制御グリッドと顕像化粒子担持
体との距離に比例して上昇させる必要がある。従って、
顕像化粒子担持体と制御グリッドとの距離を近くすれ
ば、顕像化粒子の飛翔制御のために制御グリッドに付与
する電位を、顕像化粒子担持体の電位に近い値、即ち低
い値とすることができる。
【0019】一方、電磁気学の教えるところによると、
一般にあるピッチで電位が周期的に変化するような境界
を持つ系において、境界からピッチ分以上離れると、境
界の電位の周期的な変化は無視できる。従って、電位が
周期的に変化するような境界の影響範囲は、電位の周期
的な変化のピッチ程度と考えることができる。故に、2
次元的に広がるゲートを各々独立して制御するために
は、制御グリッドと顕像化粒子担持体との距離を、ゲー
トのピッチよりも小さく設定すればよい。
【0020】請求項2の構成によれば、第1電極層にお
ける所定の制御電極と第2電極層における所定の制御電
極とに、画像信号に応じた電位を付与することにより、
これら両電極の開口部で構成される所定のゲートを制御
することができる。即ち、この所定のゲートを通じての
顕像化粒子担持体から対向電極への顕像化粒子の飛翔を
制御することができる。従って、制御電極の数が少なく
なって、制御グリッドへの付与電位を制御するグリッド
電位制御手段の構成を簡素化することができる。
【0021】請求項3の構成によれば、顕像化粒子の帯
電極性と同極性の電位が付与されている顕像化粒子付着
防止グリッドにより、制御グリッドにおけるゲート以外
の部位への顕像化粒子の飛翔が阻止される。これによ
り、制御グリッドへの帯電した顕像化粒子の付着が防止
され、制御グリッドの電位が不安定になる事態が防止さ
れる。この結果、制御グリッドにより顕像化粒の飛翔
を安定に制御することができ、良好な画像を得ることが
できる。
【0022】請求項4の構成によれば、顕像化粒子付着
防止グリッドにおける顕像化粒子通過孔が、制御グリッ
ドのゲートの径よりも大きい径で形成されているので、
顕像化粒子担持体側から見た制御グリッドと顕像化粒子
付着防止グリッドとの立体角差を大きくすることができ
る。これにより、ゲートから顕像化粒子担持体表面に対
して良好な分布の電界を付与することができ、制御グリ
ッドへの顕像化粒子の付着を防止しつつ、顕像化粒子の
飛翔制御を良好に行うことができる。
【0023】請求項5の構成によれば、制御グリッドを
通過した顕像化粒子が対向電極に達するまでの間に、次
の顕像化粒子の飛翔制御のために制御グリッドの電位が
変化すると、この電位変化により制御グリッドを通過し
て対向電極方向へ向かっている顕像化粒子の飛翔領域の
電界も変化しようとする。しかしながら、この電界の変
化は、顕像化粒子飛翔安定化グリッドへの電位付与によ
って生じる、顕像化粒子の飛翔を促進する電界によって
打ち消される。これにより、制御グリッドを通過後の顕
像化粒子の飛翔が安定化され、移動する記録媒体に対し
て一定の飛翔速度で顕像化粒子が達することになり、印
刷品位を向上することができる。
【0024】請求項6の構成によれば、制御グリッド通
過後の対向電極方向への顕像化粒子の飛翔は、顕像化粒
子飛翔安定化グリッドが生じる電界によって安定化され
る。この飛翔が安定化された顕像化粒子の飛翔方向につ
いては、飛翔方向偏向手段により、上記飛翔方向に対し
て直交する方向に適宜偏向することができる。従って、
ゲートのピッチよりも細かいピッチで顕像化粒子による
ドットを形成することが可能となる。これにより、解像
度を向上することができ、良質の画像を得ることができ
る。
【0025】請求項7の構成によれば、顕像化粒子担持
体から制御グリッドを通過して飛翔して来た顕像化粒子
が、さらに対向電極を通過して飛翔し、対向電極におけ
る顕像化粒子担持体側とは反対側に配された記録媒体に
付着することにより画像が形成される。このように、記
録媒体が対向電極における顕像化粒子担持体側とは反対
側に配された場合、顕像化粒子担持体と対向電極との間
の電界は、記録媒体の電磁気的特性の影響を受けない。
従って、顕像化粒子に対する安定かつ良好な飛翔制御を
行うことができる。また、上記のように顕像化粒子担持
体と対向電極との間での顕像化粒子の飛翔が記録媒体に
おける電磁気的特性の影響を受けないので、記録媒体と
しては、例えば、封筒の裏面等の表面状態が粗いもの、
金属ホイル等の体積抵抗が低いもの、および高湿の紙等
の広範囲のものを使用することができる。
【0026】請求項8の構成によれば、顕像化粒子担持
体から制御グリッドを通過して飛翔して来た顕像化粒子
が、さらに対向電極を通過して飛翔し、対向電極におけ
る顕像化粒子担持体側とは反対側に配された記録媒体に
付着することにより画像が形成される。このとき、記録
媒体における顕像化粒子担持体とは反対側に設けられた
顕像化粒子飛翔安定化電極からは、顕像化粒子が上記制
御グリッドを経て対向電極方向へ飛翔するときに制御グ
リッドと対向電極との間に存在する電界と同方向の電界
が付与されている。従って、対向電極を通過した顕像化
粒子担持体は、記録媒体に向かって安定に飛翔する。こ
れにより、良好な画像を得ることができる。
【0027】請求項9の構成によれば、記録媒体におけ
る顕像化粒子担持体側とは反対側面に、顕像化粒子が制
御グリッドを経て対向電極方向へ飛翔するときに制御グ
リッドと対向電極との間に存在する電界と同方向の電界
を生じさせるような電位が付与される。従って、顕像化
粒子が付着することによって記録媒体上に形成された画
像は、記録媒体が対向電極から離れた場合であっても、
記録媒体に確実に保持される。これにより、その後の処
理工程、例えば記録媒体への顕像化粒子の定着工程が行
われるまでの間に記録媒体から顕像化粒子が脱落して画
質が低下する事態が防止される。
【0028】請求項10の構成によれば、対向電極、お
よびこの対向電極と顕像化粒子担持体との間の制御グリ
ッドを含む電極類が一体化され、画像形成装置本体に対
して一体的に着脱可能に設けられているので、画像形成
装置本体に対して、上記電極類を脱着したときにも、こ
れら各電極類間同士の位置関係、およびこれら電極類と
対向電極との位置関係は変化しない。従って、各電極類
間、およびこれら各電極類と対向電極との間において、
電位分布および電界が変化しない。これにより、例えば
メインテナンスのために、上記電極類を画像形成装置本
体に対して脱着した場合であっても、良好な画像形成機
能を維持することができる。
【0029】
【実施例】
〔実施例1〕本発明の一実施例を図1ないし図13に基
づいて以下に説明する。尚、本実施例においては、本発
明の画像形成装置の構成をディジタル複写機に適用した
場合について説明する。また、以下の説明においては、
負帯電のトナーを使用した構成について説明するが、正
帯電のトナーを使用する場合に、それに応じて適宜各印
加電圧の極性を設定すればよい。
【0030】本実施例のディジタル複写機は、図3に示
すように、トナー供給部2と印刷部3とを有する画像形
成部1を備えている。この画像形成部1は、画像信号に
応じた画像を、顕像化粒子であるトナーを使用して記録
媒体である用紙上に顕像化するものである。
【0031】上記画像形成部1への用紙の入紙側には、
記録媒体としての用紙5を収容した用紙カセット4、こ
の用紙カセット4から用紙を送り出す給紙ローラ6、供
給された用紙5に駆動されて移動する用紙検出部材7、
この用紙検出部材7の移動により用紙が供給されたこと
を検出する給紙センサ8、および用紙カセット4から供
給された用紙を所定タイミングで画像形成部1に供給す
るレジストローラ9が設けられている。また、画像形成
部1からの用紙の出紙側には、画像形成部1にて用紙上
に形成されたトナー像を加熱もしくは加圧、またはこれ
ら両方により用紙に定着させる定着部10、この定着部
10で処理された用紙を排紙トレイ14上に排出する排
紙ローラ11、排出される用紙5に駆動されて移動する
用紙検出部材12、この用紙検出部材12の移動により
用紙が排出されたことを検出する排紙センサ13、およ
び排出された用紙を受ける排紙トレイ14が設けられて
いる。
【0032】また、本ディジタル複写機は、図4に示す
ように、ディジタル複写機全体を制御する主制御部31
と、画像読取り部24から得られた画像データを印刷す
べき画像データの形式に変換する画像処理部32と、画
像形成制御ユニット33と、画像形成部1の各電極部等
に電位を付与するための電部29を備えている。
【0033】上記画像読取り部24は、例えば、透明な
原稿載置台上に載置された原稿を光学的走査手段によっ
て走査し、その反射光をCCD(Charge Coupled Devic
e) によって画像信号に変換し、画像データを得るもの
である。画像処理部32は、例えば半導体メモリ、また
はハードディスク等の磁気的な記録媒体からなる画像メ
モリを備え、画像読取り部24から得られた画像データ
に対して上記処理を行った後、この処理済の画像データ
を画像メモリに記憶する。
【0034】画像形成制御ユニット33は、画像形成制
御部34と、データ処理部35と、これら画像形成制御
部34とデータ処理部35とともにグリッド電位制御手
段を構成する印刷ヘッド制御部36と、プロセス制御部
37とを備えている。画像形成制御部34は、上記画像
処理部32から得られた画像データを印刷ヘッド制御部
36に与えるべき画像データに変換する。具体的には、
画像データによって示される例えば文字コードをドット
の並びに変換する。さらに画像形成制御部34は、電源
部29から出力される電圧を、画像形成部1における各
電極部に与える。データ処理部35は、画像形成制御部
34で処理された画像データを、さらに後述する制御グ
リッド23の列数に応じて分解する。印刷ヘッド制御部
36は、データ処理部35から入力された画像データに
基づいて、制御グリッド23の電位を制御するためのグ
リッド制御信号を生成し、印刷ヘッド22に与える。プ
ロセス制御部37は、画像形成制御部34から与えられ
たコマンドに従って、各部に各プロセスに応じた制御信
号を与える。
【0035】画像形成部1のトナー供給部2は、図5に
示すように、トナー収容槽16の内部に、顕像化粒子と
してのトナー17が収容されるとともに、トナー17を
攪拌して帯電させる攪拌ローラ18、およびトナー17
を電気力もしくは磁気力、またはこれら両者により担持
する円筒状の顕像化粒子担持体であるトナー担持体19
が設けられている。このトナー担持体19の外周面に担
持されるトナー層の厚さは、トナー収容槽16に設けら
れたドクターブレード20にて規制される。
【0036】印刷部3は、トナー担持体19の外周面と
対向する対向電極21と、この対向電極21とトナー担
持体19との間に設けられた印刷ヘッド22とを備えて
いる。上記対向電極21は、例えば、トナー担持体19
の接線方向と平行に設けられた平板状の導電板、または
トナー担持体19と平行に設けられた円弧状の導電板、
もしくは導電性の円筒からなる。トナー担持体19付近
には、トナー担持体19と対向電極21との間に前記電
源部29から印加される電圧によって、トナー担持体1
9に担持されたトナーを対向電極21方向に飛翔させる
のに必要なトナー飛翔開始電界よりも強い電界もしくは
弱い電界が付与される。
【0037】印刷ヘッド22は、制御グリッド23を備
えるとともに、印刷ヘッド制御部36から供給されるグ
リッド制御信号に基づいて、電源部29から制御グリッ
ド23に供給される電圧を制御している。制御グリッド
23は、対向電極21と平行をなしかつ対向電極21と
対向して2次元的に広がったものであり、トナー担持体
19から対向電極21方向へのトナー流が通過可能な構
造となっている。そして、この制御グリッド23に供給
される電位により、トナー担持体19と対向電極21と
の間に付与された電界が変化し、トナー担持体19から
対向電極21へのトナーの飛翔が制御される。
【0038】ここで、グリッド制御信号に基づいて制御
グリッド23に付与される電位は、トナー担持体19と
対向電極21との間の電界が、上記トナー飛翔開始電界
よりも強い電界である場合、トナーの飛翔を阻止する電
位である一方、上記電界がトナー飛翔開始電界よりも弱
い電界である場合、トナーを飛翔させる電位である。
【0039】また、画像形成部1でのトナー17による
画像形成は、以下の原理により行われる。一般に、帯電
粒子を空気(真空)物質境界面に置いた場合、静電気力
により物質境界面と帯電粒子との間に吸引力が発生す
る。これは電磁気学的に周知の事実である。従って、ト
ナー17は、トナー担持体19の表面に静電気力で担持
される。この状態において、トナー担持体19表面にト
ナー17とトナー担持体19との間の電磁気的吸引力を
上回る電界が印加されると、トナー17はトナー担持体
19から離れ、電界による力で加速されて特定の方向へ
移動する。そこで、制御グリッド23に付与する電位と
トナー担持体19および対向電極21との電位関係によ
り、トナー担持体19に担持されているトナー17を対
向電極21に飛翔させることができる電界をトナー担持
体19の表面に発生させ、この電界により、図6に示す
ように、トナー17を制御グリッド23を通過させて対
向電極21に飛翔させている。この場合、制御グリッド
23への付与電位を画像信号に応じて制御し、対向電極
21におけるトナー担持体19との対向面側に用紙5を
配すると、用紙の表面に画像信号に応じたトナー像が形
成される。尚、トナー17が飛翔を開始する電界をトナ
ー飛翔開始電界Ethと呼び、ある実験では1.0M(V/m)
なる値を得ている。
【0040】上記の制御グリッド23は、図7に示すよ
うに、各々独立したリング状の導体、即ち制御電極25
がX方向とこれとの直交方向であるY方向とに複数個並
んだものからなる。各制御電極25の内部は、トナー担
持体19から対向電極21へ飛翔するトナーの通過部と
なり、以下この部分をゲート26と称する。この制御グ
リッド23の構造は、図8に示すように、導電性の制御
電極基板27にゲート26となるための孔が形成され、
制御電極基板27の一方の面における上記孔の周りに、
制御電極基板27とは絶縁された制御電極25が蒸着等
の手法により設けられたものである。
【0041】本実施例において、上記制御電極25は、
図7に示すように、X方向にXm-1、Xm 、Xm+1 、Xm
+2 の4列並び、Y方向にYn-1 、Yn 、Yn+1 、Yn+2
の4列並んでいる。この場合、Xm 列かつYn 列に位
置するゲートはGmnと表される。尚、印刷部3における
用紙5の搬送方向をY方向とした場合、Y方向には少な
くとも2列以上のゲート26が設けられるものとする。
【0042】上記の各制御電極25は、図9に示すよう
に、各制御電極25に接続された給電線28を介して、
高圧ドライバ部38における各制御電極25に個々に対
応して設けられたドライバ39と接続されている。これ
ら各ドライバ39は、前記印刷ヘッド制御部36から供
給されるグリッド制御信号に基づいて各ドライバ39を
制御するグリッド制御部40と接続されている。これら
高圧ドライバ部3およびグリッド制御部40は、前記
印刷ヘッド22が備えている。尚、図9に示す状態で
は、ドライバ39より、ゲートGmnのみにトナー担持体
19から対向電極21へのトナー17の飛翔を可能とす
るトナー飛翔電位c が付与され、その他のゲートに
は、上記トナー17の飛翔を阻止するトナー飛翔抑制電
位Vc-が付与されている。
【0043】また、上記の制御グリッド23は、図1に
示すように、トナー担持体19と制御グリッド23との
距離をDsmとし、ゲート26のピッチをDchとした場
合、 Dsm<Dch となるように設けられている。これは、以下の理由によ
る。
【0044】2次元的に広がるゲート26をそれぞれ独
立に制御するためには、隣接するゲート26の電界の影
響がトナー担持体19の表面に現れないようにする必要
がある。このためには、制御グリッド23とトナー担持
体19との距離を可能な限り近づける必要がある。ま
た、制御グリッド23に付与する電位は、制御グリッド
23に電位が付与される以前に制御グリッド23の位置
において元々存在した電位を基準とするため、制御グリ
ッド23とトナー担持体19との距離に比例して上昇さ
せる必要がある。従って、トナー担持体19と制御グリ
ッド23との距離を近くすることにより、トナー17の
飛翔制御のために制御グリッド23に付与する電位を、
トナー担持体19の電位に近い値とすることができる。
【0045】一方、電磁気学の教えるところによると、
一般にあるピッチで電位が周期的に変化するような境界
を持つ系において、境界からピッチ分以上離れると、境
界の電位の周期的な変化は無視できる。従って、電位が
周期的に変化するような境界の影響範囲は、電位の周期
的な変化のピッチ程度と考えることができる。故に、2
次元的に広がるゲート26を各々独立して制御するため
には、隣接するゲート26の電位、即ち電界の影響がト
ナー担持体19の表面に現れないように、制御グリッド
23とトナー担持体19との距離Dsmを、ゲート26の
ピッチDchよりも小さく設定すればよい。
【0046】さらに、上記の制御グリッド23は、図2
に示すように、トナー担持体19と制御グリッド23と
の距離をDsmとし、ゲート26の径をDr とした場合、 Dsm<Dr となるように設けられている。尚、ゲート26の径と
は、図8に示した制御電極基板27に形成された孔径な
どではなく、ゲート26の電位的な径、即ち制御電極2
5の内径である。このような設定により、制御グリッド
23への電位付与によるゲート26の電界の変化の影響
をトナー担持体19の表面まで確実に及ぼすようにし、
トナー担持体19から対向電極21へのトナーの飛翔の
制御を良好に行うようにしている。
【0047】次に、本ディジタル複写機による画像形成
動作を以下に説明する。図4に示す画像読取り部24に
複写する原稿が載置され、コピースタートボタンが操作
されると、この入力を受けた主制御部31は画像形成動
作を開始させる。即ち、画像読取り部24によって原稿
画像が読み取られ、その画像データが画像処理部32で
処理される。また、図示しないメインモータが作動し、
このメインモータに駆動される給紙ローラ6により、用
紙カセット4内の用紙5が画像形成部1方向へ送り出さ
れる。この用紙5により用紙検出部材7が押し上げられ
ると、この動作により正常な給紙状態であることが給紙
センサ8にて検出される。その後、用紙は静止している
レジストローラ9に先端部が当接し、一旦停止する。
【0048】給紙センサ8により正常な給紙が検出され
ると、画像メモリに記憶された画像データが、画像形成
制御ユニット33に転送される。画像形成制御ユニット
33では、入力された画像データを印刷ヘッド22に与
えるグリッド制御信号に変換し始める。また、画像形成
制御ユニット33は、所定量の上記グリッド制御信号を
得ると、レジストローラ9を作動させて用紙5を画像形
成部1の印刷部3における対向電極21のトナー担持体
19との対向面側に搬送する。尚、グリッド制御信号の
上記所定量は、ディジタル複写機の構成等によって異な
る。
【0049】その後、画像形成制御ユニット33は上記
グリッド制御信号を印刷ヘッド22に供給する。このグ
リッド制御信号の供給は、上記レジストローラ9による
印刷部3への用紙5の供給に同期したタイミングで行わ
れる。印刷ヘッド22では、グリッド制御部40が上記
グリッド制御信号に基づいて高圧ドライバ部38の各ド
ライバ39を制御する。これにより、ドライバ39から
適宜所定の制御電極25に電圧が印加され、印刷ヘッド
22付近の電界が制御される。即ち、制御グリッド23
のゲート26において、画像データに応じてトナー担持
体19から対向電極21へのトナーの飛翔の阻止とその
解除とが適宜行われる。これにより、用紙5に画像信号
に応じたトナー像が形成される。
【0050】トナー像が形成された用紙5は定着部10
に搬送され、この定着部10でトナー像が用紙に定着さ
れる。トナー像が定着された用紙5は、排紙ローラ11
にて排紙トレイ14上に排出される。このとき、この用
紙5により用紙検出部材12が押し上げられ、この動作
により用紙5が正常に排出されたことが排紙センサ13
にて検出される。この検出動作に基づいて、主制御部3
1が印刷動作の正常終了を判断する。
【0051】ここで、トナー担持体19と対向電極21
との間への電圧印加により生じるトナー担持体19と対
向電極21との間の電界がトナー飛翔開始電界Ethよ
りも弱い電界である場合、グリッド制御信号に基づいて
制御グリッド23に付与される電位は、トナーを飛翔さ
せる電位である。即ち、図10(a)に示す画像形成部
1において、同図(b)に示すように、トナー担持体1
9の電位をVs、対向電極21の電位をVb、制御グリ
ッド23に印加する電位をVm、トナー担持体19と対
向電極21との間への電圧印加によって生じる制御グリ
ッド23の位置の電位であって、制御グリッド23に電
位Vmを与える以前の電位をVoとすると、電位Vmは
電位Voよりも高いものとなる。従って、電位Vmを印
加したとき、トナー担持体19から対向電極21に至る
電位変化は、電位Vmを印加する以前の電位変化線Aに
対して変化し、電位変化線Bに示すものとなる。
【0052】また、このような電位変化に応じて、同図
(c)に示すように、トナー飛翔開始電界をEth、制御
グリッド23に電位Vmを与えたときの電界の強さをE
m、制御グリッド23に電位Vmを与える以前の電界の
強さをEoとすると、トナー担持体19付近の電界の強
さEmは、トナー飛翔開始電界Ethよりもいものとな
る。
【0053】一方、トナー担持体19と対向電極21と
の間への電圧印加により生じるトナー担持体19と対向
電極21との間の電界がトナー飛翔開始電界Ethよりも
強い電界である場合、制御グリッド23に付与される電
位は、トナーの飛翔を阻止する電位である。即ち、図1
1(a)に示す画像形成部1において、同図(b)に示
すように、上記の電位Vmは上記の電位Voよりも低い
ものとなる。従って、電位Vmを印加したとき、トナー
担持体19から対向電極21に至る電位変化は電位変化
線Cに示すものとなる。また、このような電位変化に応
じて、同図(c)に示すように、トナー担持体19付近
の上記電界の強さEmは、トナー飛翔開始電界Ethより
小さくなる。
【0054】尚、図10に示した制御と図11に示した
制御とを比較して分かるように、図11に示した制御の
方が、制御グリッド23への付与電位を低く設定するこ
とができる。従って、制御グリッド23への付与電位か
ら見たトナー飛翔制御においては、制御グリッド23に
電位を付与する電源部29の出力電圧低下、この電源構
成部品および電圧印加部の耐圧等の点から、図11に示
す制御の方が有利である。これに対し、制御グリッド2
3の電位不良による故障時の影響度から見たトナー飛翔
制御においては、図11の制御では黒べた画像となって
しまう一方、図10の制御では白紙画像ですむ点から、
図10の制御の方が有利である。
【0055】また、本ディジタル複写機では、上記のよ
うに、トナー担持体19と制御グリッド23との距離D
smがゲート26のピッチDchよりも小さくなるように設
定されているので、所定のゲート26に対応するトナー
担持体19の表面に、隣接するゲート26の電界の影響
が現れないようになっている。従って、各ゲート26に
より各々独立したトナー飛翔制御が可能となり、良好な
画像を得ることができる。
【0056】また、制御グリッド23に対しての上記位
置設定により、トナー担持体19と制御グリッド23と
の距離が近くなり、トナー17の飛翔制御のために制御
グリッド23に付与する電位を、トナー担持体19の電
位に近い値、即ち低い値に設定することができる。
【0057】この原理を図12に示す。尚、同図におい
て、Voは、前記のようにトナー担持体19と対向電極
21との間への電圧印加によって生じる制御グリッド2
3の位置の電位(以下、基準電位と称する)である。V
ONはトナー担持体19から対向電極21へトナー17を
飛翔させる制御グリッド23への付与電位、即ちゲート
ON電位である。VOFF はトナー17の上記飛翔を阻止
する制御グリッド23への付与電位、即ちゲートOFF
電位である。また、ΔVはゲートON電位VONとゲート
OFF電位VOFF との電位差、即ちスイッチング電位差
である。
【0058】図12に示すように、制御グリッド23が
トナー担持体19の近くに設けられている場合、上記基
準電位Voは、トナー担持体19への付与電位に近づ
き、低くなる。従って、これに応じてゲートON電位V
ONおよびゲートOFF電位VOF F が低くなり、スイッチ
ング電位差ΔVも小さくなる。一方、制御グリッド23
がトナー担持体19から離れるに従い、上記基準電位V
oは高くなり、これに応じてゲートON電位VONおよび
ゲートOFF電位VOFF が高くなり、スイッチング電位
差ΔVも大きくなる。
【0059】そして、上記のように、ゲートON電位V
ONおよびゲートOFF電位VOFF が低くなり、スイッチ
ング電位差ΔVが小さくなれば、電源部29の出力電圧
を低くでき、この電源構成部品および電圧印加部の耐圧
が低くても良くなることから、コストダウン、安全性の
向上および故障率の低下を図ることができる。
【0060】さらに、本ディジタル複写機では、トナー
担持体19と制御グリッド23との距離がゲート26の
径よりも小さくなるように設定されているので、これに
よっても、制御グリッド23がトナー担持体19に対し
て近い位置に設けられることになり、上記の場合と同
様、コストダウン、安全性の向上および故障率の低下を
図ることができる。また、上記の設定により、制御グリ
ッド23への電位付与によるゲート26での電界の変化
の影響をトナー担持体19の表面まで確実に及ぼすこと
ができ、トナー担持体19から対向電極21へのトナー
の飛翔制御を良好に行うことができる。
【0061】尚、対向電極21の形状としては、図1に
示した平板状、図3に示した円弧状の他、図13に示す
ように、円筒状であってもよい。そして、これら対向電
極21は、画像形成時に、対向電極21におけるトナー
担持体19との対向面側を搬送される用紙5に対し、搬
送ガイドとして機能することができる。これにより、専
用の搬送ガイドが不要となり、装置の小型化および構造
の簡素化を図ることができる。
【0062】〔実施例2〕本発明の他の実施例を図14
および図15に基づいて以下に説明する。尚、説明の便
宜上、前記の実施例に示した手段と同一の機能を有する
手段には同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0063】本実施例のディジタル複写機は、前記実施
例1に示した画像形成部1において、前記制御グリッド
23に代えて図14に示す2層メッシュ構造の制御グリ
ッド41を備えたものとなっている。
【0064】上記制御グリッド41は、一端部で折り返
され、この折り返し点から他方へ平行に延びる線材から
なる制御電極42を複数個それぞれ平行に並設して形成
されている。即ち、上記制御電極42をX方向に並設す
ることにより第1電極層としてのXチャンネル層41a
が形成されるとともに、上記制御電極42をY方向に並
設することにより第2電極層としてのYチャンネル層4
1bが形成され、これらXチャンネル層41aとYチャ
ンネル層41bとによりメッシュ構造を構成している。
上記制御電極42における両線材間はゲート26を構成
するための開口部42aとなっている。尚、これら両層
41a・41bの上下関係については特に限定されな
い。
【0065】このような制御グリッド41では、Xチャ
ンネル層41aの1個の制御電極42における互いに平
行な2本の線、およびこの制御電極42と交叉するYチ
ャンネル層41bの制御電極42の1個の制御電極42
における互いに平行な2本の線にて囲まれる領域がゲー
ト26となっている。本実施例において、上記制御電極
25は、X方向にXm-1 、Xm 、Xm+1 、Xm+2 の4個
並び、Y方向にYn-1、Yn 、Yn+1 、Yn+2 の4個並
んでいる。尚、印刷部3における用紙5の搬送方向をY
方向とした場合、Y方向には少なくとも2列以上のゲー
ト26が設けられるものとする。上記の各制御電極42
は、図15に示すように、高圧ドライバ部38における
各制御電極42に個々に対応して設けられたドライバ3
9と接続されている。
【0066】次に、上記制御グリッド41におけるゲー
ト26の制御について説明する。前記電位Vo、即ちト
ナー担持体19と対向電極21との間への電圧印加によ
って生じる制御グリッド23の位置の電位であって、制
御グリッド23に制御電位(電位Vm)を与える以前の
電位は、Xチャンネル層41aとYチャンネル層41b
とで、それらの位置が異なることにより、異なる。従っ
て、これに応じてトナー飛翔電位とトナー飛翔抑制電位
もXチャンネル層41aとYチャンネル層41bとで異
なったものとなる。ここで、図14において、トナー担
持体19に近いXチャンネル層41aとトナー担持体1
9に遠いYチャンネル層41bとのトナー飛翔電位をそ
れぞれVc1、Vc2とし、トナー飛翔抑制電位をVc1- 、
Vc2- とする。このとき、各ゲート26に付与される電
位の組み合わせは、(Vc1、Vc2)、(Vc1、Vc2-
)、(Vc1- 、Vc2)、(Vc1- 、Vc2- )の4通り
となる。この組み合わせのうち、(Vc1、Vc2)は両チ
ャンネル層41a・41bともトナー17を飛翔させる
電位であり、トナー17はこのゲート26を通過して飛
翔する。一方、残りの3通りの組み合わせは、トナー1
7の飛翔を抑制する電位を少なくとも一方のチャンネル
層の制御電極42に与えているため、トナー17が飛翔
できない。つまり、ゲートGmnにおいてのみトナー17
の飛翔を行うには、電極Xm 、電極Yn にそれぞれVc
1、Vc2を与えるとともに、それ以外のXチャンネル層
41aの制御電極42、Yチャンネル層41bの制御電
極42にはVc1- 、Vc2- を与えればよい。即ち、各制
御電極42への付与電位および各ゲート26のON/O
FFは下記のようになる。
【0067】 Xm-1 =Vc1- Yn-1 =Vc2- Xm =Vc1 Yn =Vc2 Xm+1 =Vc1- Yn+1 =Vc2- Xm+2 =Vc1- Yn+2 =Vc2- ↓ Gm-1,n+2:OFF Gm,n+2:OFF Gm+1,n+2:OFF Gm+2 n+2:OFF Gm-1,n+1:OFF Gm,n+1:OFF Gm+1,n+1:OFF Gm+2 n+1:OFF Gm-1,n :OFF Gm,n :ON Gm+1,n :OFF Gm+2 n :OFF Gm-1,n-1:OFF Gm,n-1:OFF Gm+1,n-1:OFF Gm+2 n-1:OFF 上記の制御グリッド41では、2層構造となるものの、
制御電極42の数が実施例1に示した制御グリッド23
と比較して少なくなる。これにより、ドライバ39の数
を減らすことができ、高圧ドライバ部38の構成および
高圧ドライバ部38に対する制御も簡単になる。また、
給電線28による配線数も減少する。尚、2層構造を構
成するXチャンネル層41aとYチャンネル層41bと
の制御電極42は、各々絶縁されたものを互いに網込む
ことにより、形状的には1層構造に近い構造にすること
ができる。従って、製造時においては単体として取り扱
うことができる。
【0068】尚、上記以外の構成については、実施例1
のディジタル複写機と同様であり、本ディジタル複写機
においても、実施例1に記載したその他の各構成を同様
に適用することができる。
【0069】〔実施例3〕本発明のさらに他の実施例を
図16および図17に基づいて以下に説明する。尚、説
明の便宜上、前記の実施例に示した手段と同一の機能を
有する手段には同一の符号を付記し、その説明を省略す
る。
【0070】本実施例のディジタル複写機は、前記実施
例1に示した画像形成部1において、前記制御グリッド
23に代えて図16に示す2層の孔開き板構造の制御グ
リッド51を備えたものとなっている。
【0071】上記制御グリッド51は、細長い板状の制
御電極52を複数個それぞれ平行に並設して形成されて
いる。即ち、上記制御電極52にはその長手方向にゲー
ト26を構成するための円形の開口部52aが形成さ
れ、この制御電極52をX方向に並設することにより第
1電極層としてのXチャンネル層51aが形成されると
ともに、上記制御電極52をY方向に並設することによ
り第2電極層としてのYチャンネル層51bが形成され
ている。そして、制御グリッド51は、Xチャンネル層
51aとYチャンネル層51bとを上下に平行に配する
ことより形成されている。この場合、Xチャンネル層5
1aとYチャンネル層51bとの制御電極52における
開口部52a・52a同士は上下方向で一致している。
尚、印刷部3における用紙5の搬送方向をY方向とした
場合、Y方向には少なくとも2列以上のゲート26が設
けられるものとする。
【0072】上記の各制御電極52は、図17に示すよ
うに、高圧ドライバ部38における各制御電極52に個
々に対応して設けられたドライバ39と接続されてい
る。この構成は、前記制御グリッド41と同様である。
従って、制御グリッド51のゲート26の制御は、前記
制御グリッド41と同様にして行われる。
【0073】上記の制御グリッド51では、前記制御グ
リッド41と同様、2層構造となるものの、制御電極5
2の数が実施例1に示した制御グリッド23と比較して
少なくなる。これにより、ドライバ39の数を減らすこ
とができ、高圧ドライバ部38の構成および高圧ドライ
バ部38に対する制御も簡単になる。また、給電線28
による配線数も減少する。
【0074】尚、上記以外の構成については、実施例1
のディジタル複写機と同様であり、本ディジタル複写機
においても、実施例1に記載したその他の各構成を同様
に適用することができる。
【0075】〔実施例4〕本発明のさらに他の実施例を
図18ないし図22に基づいて以下に説明する。尚、説
明の便宜上、前記の実施例に示した手段と同一の機能を
有する手段には同一の符号を付記し、その説明を省略す
る。
【0076】本実施例のディジタル複写機は、図18に
示すように、前記画像形成部1において、前記制御グリ
ッド23、41または51におけるトナー担持体19側
の位置に、上記制御グリッド23、41または51と平
行をなし2次元的に広がる顕像化粒子付着防止グリッド
としてのトナー付着防止グリッド61を設けたものとな
っている。
【0077】上記トナー付着防止グリッド61には、対
応する制御グリッド23、41または51におけるゲー
ト26と上下方向で一致する位置に、ゲート26と同一
径の顕像化粒子通過孔であるトナー通過孔61aが形成
されている。また、トナー付着防止グリッド61には、
トナー担持体19から対向電極21へ飛翔するトナー1
7の付着を防止するため、トナー17と同極性の電位が
印加されている。トナー付着防止グリッド61への電位
付与は前記電源部29により行われる。
【0078】上記ゲート26への電圧印加によりトナー
担持体19表面に生じる電界は、ゲート26の径に応じ
て図18に示すグラフのようになる。これは理想的な電
界分布である。一方、実際上のトナー担持体19表面に
生じる電界の分布は、トナー付着防止グリッド61の作
用により、図19(a)に示すように、領域が狭くな
る。この場合のトナー担持体19から対向電極21に至
る電位の変化は、同図(b)に示すものとなる。即ち、
ゲート26の中央部の電位は、トナー担持体19と対向
電極21との間に印加される電圧、および制御グリッド
23、41または51に付与される電位によりトナーが
飛翔可能な電位の領域で変化するが、ゲート26の外周
部の電位は、トナー付着防止グリッド61に印加される
トナー17と同極性の電位、即ち負極性の電位の影響
で、トナー付着防止グリッド61付近の上下位置におい
て、一旦、トナーが飛翔不可の電位の領域に振れた後、
制御グリッド23、41または51に近づく位置からト
ナーが飛翔可能な電位の領域で変化する。
【0079】上記トナー付着防止グリッド61を実施例
1に示した制御グリッド23に対応して設けた構成は、
図20(a)(b)に示すものとなる。この場合、トナ
ー付着防止グリッド61は、例えば金属板に制御グリッ
ド23のゲート26に対応したトナー通過孔61aを形
成したものとなる。
【0080】上記トナー付着防止グリッド61を実施例
2に示した制御グリッド41に対応して設けた構成は、
図21(a)(b)に示すものとなる。この場合、トナ
ー付着防止グリッド61は、制御グリッド41と同様、
制御グリッド41の制御電極42との対応位置に線材が
設けられたメッシュ構造となる。
【0081】また、上記トナー付着防止グリッド61を
実施例3に示した制御グリッド51に対応して設けた構
成は、図22(a)(b)に示すものとなる。この場
合、トナー付着防止グリッド61は、図20(b)に示
したトナー付着防止グリッド61と同様のものとなる。
【0082】上記のように、トナー付着防止グリッド6
1が設けられた構成では、このトナー付着防止グリッド
61にトナー17と同極性の電圧が印加されることによ
り、制御グリッド23、41または51へのトナーの付
着が防止される。従って、帯電したトナー17が制御グ
リッド23、41または51に付着して制御グリッド2
3、41または51の電位が不安定になる事態が防止さ
れる。この結果、トナーの飛翔制御が安定に行われ、良
好な画像を得ることができる。
【0083】特に、図21および図14に示した制御グ
リッド41がXチャンネル層41aとYチャンネル層4
1bとを網込んで形成されている場合には、トナー付着
防止グリッド61が有効に作用する。即ち、制御グリッ
ド41のXチャンネル層41aに付与するXチャンネル
層トナー飛翔電位Vc1と、Yチャンネル層41bに付与
するYチャンネル層トナー飛翔電位Vc2との差、および
Xチャンネル層トナー飛翔抑制電位Vc1- とYチャンネ
ル層トナー飛翔抑制電位Vc2- との差が小さく、制御グ
リッド41への付与電位の組み合わせのうち、(Vc1、
Vc2- )、(Vc1- 、Vc2)については、ゲート26の
位置によってVc がVc-に打ち勝つことがある。この場
合には、ゲート26にトナー17が飛翔して付着するこ
とになり、このような事態は、トナー付着防止グリッド
61を設けることによって確実に防止することができ
る。
【0084】尚、上記以外の構成については、実施例1
ないし実施例3のディジタル複写機と同様である。
【0085】〔実施例5〕本発明のさらに他の実施例を
図23ないし図28に基づいて以下に説明する。尚、説
明の便宜上、前記の実施例に示した手段と同一の機能を
有する手段には同一の符号を付記し、その説明を省略す
る。
【0086】本実施例のディジタル複写機は、図23に
示すように、前記画像形成部1において、前記制御グリ
ッド23、41または51におけるトナー担持体19側
の位置に、上記制御グリッド23、41または51と平
行をなし2次元的に広がる顕像化粒子付着防止グリッド
としてのトナー付着防止グリッド62を設けたものとな
っている。このトナー付着防止グリッド62は前記実施
例4に示した画像形成部1におけるトナー付着防止グリ
ッド61に代わるものである。
【0087】上記トナー付着防止グリッド62には、対
応する制御グリッド23、41または51におけるゲー
ト26と上下方向で一致する位置に、ゲート26よりも
径の大きい顕像化粒子通過孔であるトナー通過孔62a
が形成されている。この場合のトナー通過孔62aの径
は、構造上の孔径ではなく、トナー付着防止グリッド6
2の電極の孔径である。また、トナー付着防止グリッド
62には、トナー担持体19から対向電極21へ飛翔す
るトナー17の付着を防止するため、トナー17と同極
性の電位が印加されている。トナー付着防止グリッド6
2への電位付与は前記電源部29により行われる。
【0088】上記トナー付着防止グリッド62を、前記
制御グリッド23に対応して設けた構成、前記制御グリ
ッド41に対応して設けた構成、前記制御グリッド51
に対応して設けた構成は、それぞれ、図24(a)
(b)に示すもの、図25(a)(b)に示すもの、図
26(a)(b)に示すものとなり、各トナー付着防止
グリッド62は、トナー通過孔62aを除いて、それぞ
れ前記トナー付着防止グリッド61と同様の形状とな
る。尚、図25(b)に示したトナー付着防止グリッド
62とXチャンネル層41aとの位置関係は、例えば図
27に示すものとなる。
【0089】上記のようなトナー付着防止グリッド62
の構成により、図28(b)に示す、トナー担持体19
側から見た制御グリッド23、41または51とトナー
付着防止グリッド62との立体角差θ2 は、同図(a)
に示す、前記トナー付着防止グリッド61を備えた場合
の制御グリッド23、41または51とトナー付着防止
グリッド61との立体角差θ1 よりも大きくなる。従っ
て、上記トナー付着防止グリッド62を備えた場合、上
記ゲート26への電位付与によりトナー担持体19表面
に生じる電界の分布は、図23に示すものとなり、前記
トナー付着防止グリッド61を備えた場合の図19に示
すものと比較して、ゲート26の領域に対応して適切に
広がった理想的なものとなる。このような構成により、
本ディジタル複写機では、制御グリッド23、41また
は51へのトナー17の付着を防止しつつ、ゲート26
による良好な電界の付与を容易に行うことができる。
【0090】即ち、前記トナー付着防止グリッド61を
備えた構成では、上記のように制御グリッド23、41
または51とトナー付着防止グリッド61との立体角差
θ1が小さくなる。従って、ゲート26の径とほぼ同等
の大きさの領域のトナー17のみを対向電極21方向へ
飛翔させるような電界をトナー担持体19の表面に発生
させるためには、トナー17の飛翔を促進する電位とし
てかなり高い電位を付与すること、あるいは制御グリッ
ド23、41または51とトナー担持体19との距離を
非常に短くすることが必要がある。しかしながら、上記
のようにトナー17飛翔のための電位を高くすること
は、絶縁破壊を生じ易くなることから困難さを伴う。一
方、トナー担持体19に対して制御グリッド23、41
または51を近づけることにも限界があり、制御グリッ
ド23、41または51の位置設定が厳しくなる。そこ
で、本ディジタル複写機では、ゲート26の径よりもト
ナー通過孔62aの径が大きいトナー付着防止グリッド
62を設けることにより、制御グリッド23、41また
は51へのトナー17の付着を防止しつつ、ゲート26
による良好な電界の付与を容易に行うことがでるように
している。
【0091】尚、上記以外の構成については、実施例1
ないし実施例3のディジタル複写機と同様である。
【0092】〔実施例6〕本発明のさらに他の実施例を
図29ないし図34に基づいて以下に説明する。尚、説
明の便宜上、前記の実施例に示した手段と同一の機能を
有する手段には同一の符号を付記し、その説明を省略す
る。
【0093】本実施例のディジタル複写機は、図29に
示すように、前記画像形成部1において、前記制御グリ
ッド23、41または51における対向電極21側の位
置に、制御グリッド23、41または51と平行をなし
2次元的に広がる顕像化粒子飛翔安定化グリッドとして
のトナー飛翔安定化グリッド71を設けたものとなって
いる。
【0094】上記トナー飛翔安定化グリッド71は、対
応する制御グリッド23、41または51におけるゲー
ト26と上下方向で一致する位置に、顕像化粒子通過孔
としてのトナー通過孔71aが形成されている。本実施
例において、このトナー通過孔71aの径は、上記ゲー
ト26の径と同一としているが、ゲート26の径以上で
あってもよい。また、トナー飛翔安定化グリッド71に
は、制御グリッド23、41または51を通過したトナ
ー17の飛翔の安定化を図るため、トナーの飛翔を促進
する電界を生じるための一定電位(Vconst )が付与さ
れている。この電位付与は前記電源部29により行われ
る。
【0095】上記トナー飛翔安定化グリッド71を実施
例1に示した制御グリッド23に対応して設けた構成
は、図30(a)(b)に示すものとなる。この場合、
トナー飛翔安定化グリッド71は、例えば金属板に制御
グリッド23のゲート26に対応したトナー通過孔71
aを形成したものとなる。
【0096】上記トナー飛翔安定化グリッド71を実施
例2に示した制御グリッド41に対応して設けた構成
は、図31(a)(b)に示すものとなる。この場合、
トナー飛翔安定化グリッド71は、制御グリッド41と
同様、制御グリッド41の制御電極42との対応位置に
線材が設けられたメッシュ構造となる。
【0097】また、上記トナー飛翔安定化グリッド71
を実施例3に示した制御グリッド51に対応して設けた
構成は、図32(a)(b)に示すものとなる。この場
合、トナー飛翔安定化グリッド71は、図30(b)に
示したトナー飛翔安定化グリッド71と同様のものとな
る。
【0098】上記のようなトナー飛翔安定化グリッド7
1を備えた構成により、制御グリッド23、41または
51を通過した後の対向電極21へのトナーの飛翔を安
定化させることができ、これにより良好な画像を得るこ
とができる。これは以下の理由による。尚、ここでは、
仮に制御グリッド23を備えた構成を例として説明す
る。
【0099】本ディジタル複写機において、トナー担持
体19から対向電極21へのトナー17の飛翔は、画像
信号に応じた制御グリッド23への電位付与制御により
行われる。従って、制御グリッド23への電位付与はパ
ルス的なものであり、上記トナー17の飛翔もパルス的
になる。
【0100】一方、制御グリッド23とトナー担持体1
9との距離は、トナーの飛翔制御を良好に行うため、前
記実施例1で説明したように抑えられているものの、制
御グリッド23と対向電極21との距離は、用紙5の厚
さや用紙5の搬送時のたわみ等を考慮して、比較的広く
設定されている。従って、トナー17の飛翔時間は、ト
ナー担持体19と制御グリッド23との間に比べ、制御
グリッド23と対向電極21との間の方が長くなる。こ
の結果、図33(a)に示すように、仮に上記トナー飛
翔安定化グリッド71を備えていない場合、トナー17
が制御グリッド23と対向電極21との間を飛翔中に制
御グリッド23の電位が変化することになり、この電位
の変化によって、同図(b)に示すように、制御グリッ
ド23と対向電極21との間の電界が変化する。このた
め、トナー17の飛翔速度が変化する。この場合には、
対向電極21におけるトナー担持体19との対向面側を
移動する用紙5の移動速度との関係で、印刷ドットの乱
れが生じ、印刷品位の低下を招来する。
【0101】これに対し、図34(a)に示すように、
上記トナー飛翔安定化グリッド71が設けられ、このト
ナー飛翔安定化グリッド71にトナーの飛翔を促進する
電界を生じるための一定電位が印加されている場合に
は、同図(b)に示すように、制御グリッド23の電位
変化による制御グリッド23と対向電極21との間の電
界の変化が、上記トナーの飛翔を促進する電界により打
ち消される。これにより、制御グリッド23を通過後の
トナー17の飛翔が安定化され、移動する上記用紙5に
対して一定の飛翔速度でトナー17が達することにな
り、印刷品位を向上することができる。
【0102】尚、上記以外の構成については、実施例1
ないし実施例3のディジタル複写機と同様である。ま
た、本実施例に示したトナー飛翔安定化グリッド71を
実施例4および実施例5の構成に加えて画像形成部1を
構成することも可能である。
【0103】〔実施例7〕本発明のさらに他の実施例を
図35に基づいて以下に説明する。尚、説明の便宜上、
前記の実施例に示した手段と同一の機能を有する手段に
は同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0104】本実施例のディジタル複写機は、図35に
示すように、前記画像形成部1において、前記制御グリ
ッド23、41または51おける対向電極21側の位置
に、前記トナー飛翔安定化グリッド71を備えるととも
に、このトナー飛翔安定化グリッド71における対向電
極21側の位置に、一対の偏向電極81・81と一対の
偏向磁極82・82とを備えている。これら偏向電極8
1・81および偏向磁極82・82への電位付与は前記
電源部29により行われる。従って、偏向電極81・8
1と電源部29、および偏向磁極82・82と電源部2
9とにより、それぞれ、飛翔方向偏向手段が構成され
る。
【0105】上記の各偏向電極81は、用紙5の搬送方
向をY方向とした場合、Y方向に並ぶゲート26の一端
側と他端側とのゲート26の外側位置に、これら一端側
と他端側とで互いに対向するように平行に配置されてい
る。また、各偏向磁極82は、上記各偏向電極81の外
側位置に、互いに対向するように平行に配置されてい
る。また、上記のゲート26は、千鳥状に並んだ状態で
設けられている。
【0106】上記の構成により、飛翔するトナー17の
粒子が受ける力F、即ちローレンツ力は、トナー17を
トナー担持体19から対向電極21へ飛翔させるために
トナー担持体19と対向電極21との間に当初から印加
されている電界をEt、上記偏向電極81・81による
偏向電界をEs、上記偏向磁極82・82による偏向磁
界をBs、トナー17の電荷をq、トナー17の飛翔速
度をvとすると、磁気学の教えるところにより、下式で
示される。
【0107】
【数1】
【0108】また、トナー17に対する偏向電界Esに
よる偏向方向はY方向である一方、偏向磁界Bsによる
偏向方向は、Y方向とトナー17の飛翔方向であるZ方
向とに垂直なX方向となる。
【0109】ここで、本印刷方式のディジタル複写機で
は、解像度がゲート26のピッチと制御グリッド、例え
ば制御グリッド23の構造とに大きく依存する。従っ
て、解像度を上げるにはゲート26のピッチを細かくす
ればよいものの、前記実施例1において説明したよう
に、トナー担持体19と制御グリッド23との距離は、
ゲート26のピッチとの関係で規定される。このため、
ゲート26のピッチを細かくすることには限界があり、
現有技術では、0.2mm程度である。そこで、本ディジ
タル複写機においては、前記のようにゲート26を千鳥
状に並べること、およびトナー17の飛翔方向を偏向す
ることにより解像度を向上している。
【0110】上記の構成において、制御グリッド23、
41または51を通過して対向電極21方向へ飛翔する
トナー17は、トナー飛翔安定化グリッド71よる電界
によって、前述のように飛翔が安定化される。また、ト
ナー17は、偏向電極81・81による偏向電界Esと
偏向磁極82・82による偏向磁界Bsによって、Y方
向およびX方向へ適宜飛翔方向が偏向される。この場
合、上記トナー飛翔安定化グリッド71の電界による安
定化によって上記偏向制御が可能となる。
【0111】上記の制御では、各ゲート26毎による偏
向制御はできないものの、偏向電極81・81および偏
向磁極82・82を通過するときに、全てのトナー17
が同時に偏向を受け、ゲート26のピッチよりも細かい
ピッチでトナー17によるドットを形成することができ
るので、解像度を向上することができ、良質の画像を得
とができる。
【0112】また、トナー17による画像形成は、用紙
5の搬送方向へのゲート26の列が用紙5の全長分存在
していない場合、用紙5を移動させながら行われる。こ
の場合、用紙5の搬送方向がY方向であると、飛翔して
いるトナー17と用紙5との間にはY方向において相対
速度が存在する。このため、印刷されるドット形状は、
用紙5が静止しているときに印刷されるドット形状が円
形であるときに長円形となり、正方形であるときに長方
形となる。
【0113】この点に関し、本ディジタル複写機では、
移動する用紙5に印刷されるドット形状を偏向電界Es
の強さにより決定することができるので、飛翔している
トナー17に対するY方向への偏向量を調整して、トナ
ー17と用紙5との相対速度を0にすることができる。
従って、用紙5を移動させて印刷を行う場合であって
も、用紙5が静止している場合に印刷されるドット形状
で印刷を行うことができる。
【0114】また、飛翔しているトナー17をX方向へ
偏向させた場合には、上記のように、ドットにおけるX
方向のピッチを小さくして解像度を向上することができ
るとともに、偏向磁界Bsの大きさを短時間のうちに変
更する制御により、X方向へのドット形成位置を振動さ
せ、その振動幅に応じてX方向へのドットの大きさを変
更するといった処理も可能である。
【0115】尚、本実施例においては、偏向電界Esお
よび偏向磁界Bs共、Y方向に印加しているが、偏向電
極81・81と偏向磁極82・82との配置を適宜変更
することにより、その他、下記の偏向制御を行うことが
できる。
【0116】・Y方向に偏向電界Esを印加し、X方向
に偏向磁界Bsを印加する。この場合、Y方向の偏向電
界EsによりZ方向に飛翔するトナー17がY方向に偏
向され、X方向の偏向磁界BsによりZ方向に飛翔する
トナー17がY方向に偏向される。即ち、この場合に
は、偏向電界Esと偏向磁界Bsによる偏向方向が同一
となり、用紙5の搬送方向をY方向とすると、上記両者
によってトナー17を用紙5の搬送方向に大きく偏向さ
せることができる。
【0117】・X方向に偏向電界Esを印加し、Y方向
に偏向磁界Bsを印加する。この場合、X方向の偏向電
界EsによりZ方向に飛翔するトナー17がX方向に偏
向され、Y方向の偏向磁界BsによりZ方向に飛翔する
トナー17がX方向に偏向される。この場合には、偏向
電界Esと偏向磁界Bsによる偏向方向が同一となり、
上記両者によってトナー17をX方向に大きく偏向させ
ることができる。
【0118】・X方向に偏向電界Esと偏向磁界Bsと
を印加する。この場合、X方向の偏向電界EsによりZ
方向に飛翔するトナー17がX方向に偏向され、X方向
の偏向磁界BsによりZ方向に飛翔するトナー17がY
方向に偏向される。この場合には、トナー17の偏向方
向が上記実施例で説明したのと同じ方向になる。
【0119】また、以上の説明においては、偏向電極8
1・81と偏向磁極82・82との両者を使用したもの
としているが、必要に応じて、何れか一方を備える構成
としてもよい。
【0120】また、上記以外の構成については、実施例
1ないし実施例3のディジタル複写機と同様である。さ
らに、本実施例に示した構成を実施例4および実施例5
の構成に加えて画像形成部1を構成することも可能であ
る。
【0121】〔実施例8〕本発明のさらに他の実施例を
図36に基づいて以下に説明する。尚、説明の便宜上、
前記の実施例に示した手段と同一の機能を有する手段に
は同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0122】本実施例のディジタル複写機は、図36に
示すように、前記対向電極21に代えて、顕像化粒子通
過孔としてのトナー通過孔91aを有する板状の対向電
極91を備えるとともに、この対向電極91におけるト
ナー17の飛翔方向側に用紙搬送ガイド92を備えたも
のとなっている。従って、本ディジタル複写機では、用
紙5が、対向電極91と用紙搬送ガイド92との間にお
いて、用紙搬送ガイド92に沿って搬送されるととも
に、トナー担持体19から飛翔したトナー17が対向電
極91をトナー通過孔91aにより通過してさらに飛翔
し、上記用紙5に達することにより用紙5上に画像が形
成されるものとなっている。
【0123】上記対向電極91の形状としては、例えば
実施例7の図32に示したトナー飛翔安定化グリッド7
2と同様のものとすることができる。この場合、対向電
極91のトナー通過孔91aは、制御グリッド23、4
1または51におけるゲート26との対応位置に形成さ
れるとともに、トナー17の飛翔方向の偏向等を考慮し
て、ゲート26の径よりも大きい径に設定される。ま
た、対向電極91に印加される電圧は前記の各実施例で
説明したものと同様である。
【0124】上記の構成では、用紙5が対向電極91に
おけるトナー担持体19側とは反対側に配されることに
なるので、トナー担持体19と対向電極91との間の電
位分布、即ち電界が用紙5の電磁気的特性に左右される
ことがない。また、対向電極91を通過したトナー17
もトナー担持体19と対向電極91との間の電界の影響
をほとんど受けない。従って、トナー17に対する安定
かつ良好な飛翔制御を行うことができる。
【0125】また、上記の構成では、トナー17の飛翔
が用紙5の電磁気的特性による影響を受けないので、用
紙5、即ち記録媒体としては広範囲のものを使用するこ
とができる。例えば、例えば封筒の裏面等、表面状態が
粗く凹凸を有するもの、金属ホイル等の体積抵抗が低い
もの、および高湿の紙などを使用することができる。
【0126】尚、上記実施例においては、対向電極91
として板状のものを使用しているが、その他、メッシュ
構造等であってもよく、トナー通過孔91aの位置も、
トナー17の飛翔を妨げなければ特に限定されない。ま
た、用紙搬送ガイド92の形状は、平板状に限定され
ず、円弧状あるいは円筒状等、用紙の搬送に適した形状
であってもよい。
【0127】また、上記以外の構成については、実施例
1ないし実施例3のディジタル複写機と同様である。さ
らに、本実施例に示した構成を実施例4ないし実施例7
の構成に加えて画像形成部1を構成することも可能であ
る。
【0128】〔実施例9〕本発明のさらに他の実施例を
図37に基づいて以下に説明する。尚、説明の便宜上、
前記の実施例に示した手段と同一の機能を有する手段に
は同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0129】本実施例のディジタル複写機は、図37に
示すように、前記実施例8のディジタル複写機における
図36に示した画像形成部1において、顕像化粒子飛翔
安定化電極としての用紙搬送ガイド92にトナー17の
飛翔を安定化させる電界を発生させるための電位を印加
している。この電位は、少なくとも制御グリッド23、
41または51と対向電極91との間に存在する電界と
同方向の電界を発生させる電位であり、例えば対向電極
91に印加している電位と同電位である。本実施例にお
いては、対向電極電位をVtとし、用紙搬送ガイド電位
をVhとした場合、これら両者の関係は、Vt<Vhに
設定されている。上記用紙搬送ガイド92への電位付与
は前記電源部29により行われる。また、本ディジタル
複写機では、用紙5の搬送をさらに安定化させるための
上下一対の用紙搬送専用ガイド93を用紙搬送ガイド9
2の側方に設けている。
【0130】上記の構成では、用紙5が用紙搬送専用ガ
イド93により用紙搬送ガイド92における対向電極9
1との対向面側に案内され、用紙搬送ガイド92に案内
されて搬送される。また、トナー担持体19から対向電
極91方向へ飛翔し、さらに対向電極91のトナー通過
孔91aを通過したトナー17は、上記用紙5の方向へ
飛翔する。
【0131】このとき、用紙搬送ガイド92に上記用紙
搬送ガイド電位Vhが印加されていない場合、対向電極
91を通過したトナー17は慣性力のみによって飛翔す
るので、その飛翔が不安定になり易い。従って、例えば
制御グリッド23、41または51と対向電極91との
間に存在する電界とは反対方向の電界が加わるようなこ
とがあれば、トナー17の飛翔軌跡が大きく乱れること
になる。
【0132】これに対し、本ディジタル複写機では、用
紙搬送ガイド92に用紙搬送ガイド電位Vhが印加さ
れ、対向電極91と用紙搬送ガイド92との間に制御グ
リッド23、41または51と対向電極91との間に存
在する電界と同方向の電界が存在しているので、トナー
17は用紙5に向かって安定に飛翔する。これにより、
良好な画像を得ることができる。その他の機能について
は、前記実施例8に示した構成と同様である。
【0133】また、上記以外の構成については、実施例
1ないし実施例3のディジタル複写機と同様である。さ
らに、本実施例に示した構成を実施例4ないし実施例7
の構成に加えて画像形成部1を構成することも可能であ
る。
【0134】〔実施例10〕本発明のさらに他の実施例
を図38に基づいて以下に説明する。尚、説明の便宜
上、前記の実施例に示した手段と同一の機能を有する手
段には同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0135】本実施例のディジタル複写機は、図38に
示すように、前記実施例1ないし実施例3に示したディ
ジタル複写機の画像形成部1において、それらの対向電
極21に代えて、用紙搬送ガイドとしての機能を備えた
対向電極101を備えている。従って、用紙5はこの対
向電極101におけるトナー担持体19との対向面側に
沿って搬送される。また、本ディジタル複写機は、用紙
5に電荷を注入するための一対の帯電ローラ102・1
02を備えている。
【0136】これら両帯電ローラ102・102のう
ち、用紙5における対向電極91側の面に圧接される記
録媒体電位付与手段としての帯電ローラ102には、少
なくとも制御グリッド23、41または51と対向電極
101との間に存在する電界と同方向の電界を生じさせ
る電位が与えられる。本実施例において、上記帯電ロー
ラ102には、対向電極101に与えられる対向電極電
位Vtと同じ電位が与えられる。一方、上記帯電ローラ
102とは反対側の帯電ローラ102には、例えば、ト
ナー担持体19の電位と対向電極電位Vtとの間の適当
な電位が与えられる。尚、この帯電ローラ102への電
位の付与は無くてもよい。上記対向電極101および帯
電ローラ102への電位付与は前記電源部29により行
われる。
【0137】上記の構成では、対向電極101における
トナー担持体19との対向面側位置である画像形成位置
に搬送される用紙5に対して、帯電ローラ102・10
2により用紙5裏面への電荷注入が行われる。従って、
トナー像の形成された用紙5が対向電極101を通過し
た後、図3に示した定着部10に移動する間において
も、用紙5に注入された電荷によってトナー17が確実
に保持される。これにより、用紙5からのトナー17の
脱落による画質の低下が防止されている。
【0138】即ち、仮に上記帯電ローラ102による用
紙5への電荷注入が行われない場合、トナー担持体19
から対向電極101方向へ飛翔したトナー17が用紙5
に担持される力は、制御グリッド23、41または51
と対向電極101との間に存在する電界によって生じて
いる。従って、高抵抗体である用紙5が、上記電界の及
ぶ範囲外に搬送された場合、トナー17を用紙5の表面
に担持する力が消滅する可能性がある。そこで、本ディ
ジタル複写機のように、帯電ローラ102により用紙5
に対して予め電荷を注入しておけば、上記電界の及ぶ範
囲外に用紙5が搬送された場合であっても、用紙5にト
ナー17を担持する力が保持され、トナー脱落による画
質の低下が防止される。
【0139】尚、本実施例においては、上記帯電ローラ
102により用紙5に電荷注入を行うものとしている
が、対向電極101における用紙5との対向側面を絶縁
されていないものとし、対向電極101から用紙5に対
して電荷注入を行うようにすることも可能である。この
場合には、上記帯電ローラ102への電位付与が不要と
なる。
【0140】また、上記以外の構成については、実施例
1ないし実施例3のディジタル複写機と同様である。さ
らに、本実施例に示した構成を実施例4ないし実施例7
の構成に加えて画像形成部1を構成することも可能であ
る。
【0141】〔実施例11〕本発明のさらに他の実施例
を図39および図40に基づいて以下に説明する。尚、
説明の便宜上、前記の実施例に示した手段と同一の機能
を有する手段には同一の符号を付記し、その説明を省略
する。
【0142】本実施例のディジタル複写機は、前記実施
例8の図37に示した画像形成部1において、用紙搬送
専用ガイド93に代えて前記図38に示した帯電ローラ
102・102を備えたものとなっている。これら帯電
ローラ102・102のうち、用紙5における用紙搬送
ガイド92側の面に圧接される帯電ローラ102には、
対向電極91に与えられる対向電極電位Vtよりも高
く、用紙搬送ガイド92に与えられる電位と同じ搬送ガ
イド電位Vhが与えれられる。一方、上記帯電ローラ1
02とは反対側の帯電ローラ102には、上記対向電極
電位Vtが与えられる。上記のような電位設定により、
対向電極91と用紙搬送ガイド92との間には、制御グ
リッド23、41または51と対向電極911との間に
存在する電界と同方向の電界が生じる。一方、用紙5に
は、用紙搬送ガイド電位Vhと対向電極電位Vtとの電
位差に基づく電荷注入が行われる。また、上記の各電位
付与は前記電源部29により行われる。
【0143】上記の構成では、前述のように、帯電ロー
ラ102・102により用紙5に対して予め電荷注入が
行われるととも、対向電極91を通過したトナー17
が、用紙搬送ガイド92に付与された用紙搬送ガイド電
位Vhにて生じる電界により、安定した状態で用紙5方
向へ飛翔し、用紙5に付着する。この用紙5に付着した
トナー17は、上記帯電ローラ102・102から用紙
5に注入された電荷により、前記実施例10において説
明したように、その後の用紙5の搬送においても脱落す
ることなく保持される。
【0144】また、上記以外の構成については、実施例
1ないし実施例3のディジタル複写機と同様である。さ
らに、本実施例に示した構成を実施例4ないし実施例7
の構成に加えて画像形成部1を構成することも可能であ
る。この構成例を示すと例えば図40に示すものとな
る。
【0145】この構成によれば、トナー担持体19から
対向電極21方向へのゲート26を通じてのトナー17
の飛翔が、トナー担持体19および対向電極21の電位
に対する制御グリッド51の電位により制御される。こ
のとき、制御グリッド51へのトナー17の付着がトナ
ー付着防止グリッド62により防止され、制御グリッド
51通過後のトナー17の飛翔が、トナー飛翔安定化グ
リッド71により安定されるとともに、偏向電極81・
81および偏向磁極82・82により、Y方向およびX
方向に適宜偏向される。その後、トナー17は、対向電
極91を通過して、用紙搬送ガイド92により搬送を案
内されている用紙5の表面に付着する。このとき、対向
電極91通過後のトナー17の飛翔が、用紙搬送ガイド
92への電位付与によって生じる電界により安定化され
る。また、用紙5に付着したトナー17は、帯電ローラ
102から用紙5に与えられた電荷により用紙5上に確
実に担持されて、定着部10に送られる。
【0146】〔実施例12〕本発明のさらに他の実施例
を図41および図43に基づいて以下に説明する。尚、
説明の便宜上、前記の実施例に示した手段と同一の機能
を有する手段には同一の符号を付記し、その説明を省略
する。
【0147】本実施例のディジタル複写機は、例えば図
41に示すように、以上の実施例1ないし実施例11に
示した、印刷ヘッド22と対向電極21または101と
を一体化し、印刷ヘッドユニット111として備えてい
る。尚、この印刷ヘッドユニット111は、前記帯電ロ
ーラ102も一体化している。
【0148】このような構成では、複写機本体に対して
印刷ヘッド22および対向電極21・101を脱着した
ときにも、印刷ヘッド22内における各電極間同士の位
置関係、および印刷ヘッド22と対向電極21・101
との位置関係が変化することがない。従って、印刷ヘッ
ド22内、および印刷ヘッド22と対向電極21・10
1との間において、電位分布および電界が変化しない。
これにより、例えばメインテナンスのために、印刷ヘッ
ド22および対向電極21・101を複写機本体に対し
て脱着した場合であっても、良好な画像形成機能を維持
することができる。
【0149】即ち、以上の各実施例で説明したように、
画質の良好な画像形成を行うためには、印刷ヘッド22
付近の電位分布が非常に重要であり、この電位分布が設
定値からずれると、トナー17が飛翔しなかったり、逆
に不必要な部分へトナーが飛翔するといった事態を生じ
る。従って、画像形成部1においては、印刷ヘッド22
付近の電位分布が設定値かられないようにする施策が
必要となる。
【0150】一方、本印刷方式のディジタル複写機で
は、印刷ヘッド22における制御グリッド23、41ま
たは51のトナー17による汚れおよび目詰まりが最大
の問題となる。そして、上記ような汚れあるいは目詰ま
りが発生した場合には、制御グリッド23、41または
51のクリーニング処理が必要になる。また、印刷ヘッ
ド22がクリーニング不良となった場合には、資源の有
効利用の点からも印刷ヘッド22のみの交換が望まし
い。これらのことから、印刷ヘッド22を複写機本体か
ら容易に脱着する構造が要望される。
【0151】そこで、本ディジタル複写機においては、
印刷ヘッド22を脱着した場合にも印刷ヘッド22内に
おける各電極間同士の位置関係、および印刷ヘッド22
と対向電極21・101との位置関係が変化せず、印刷
ヘッド22付近の電位分布が設定値からずれないように
するとともに、上記クリーニング処理を行い易くするた
め、上記の印刷ヘッドユニット111を備えている。
【0152】また、上記の図41に示した構成は、対向
電極21・101におけるトナー担持体19との対向面
側で用紙5の搬送を案内するものである。一方、上記対
向電極21・101に代えて、トナー通過孔91aを有
する対向電極91および用紙搬送ガイド92を備えてい
る場合には、図42または図43に示すように、それぞ
れ、印刷ヘッドユニット112または印刷ヘッドユニッ
ト113を備えた構成とすることができる。
【0153】印刷ヘッドユニット112は、印刷ヘッド
22、対向電極91、用紙搬送ガイド92および帯電ロ
ーラ102を一体化したものである。また、印刷ヘッド
ユニット113は、印刷ヘッド22、対向電極91およ
び帯電ローラ102の一方を一体化したものである。こ
れらの構成による機能は、前記図41に示した構成の場
合と同様である。
【0154】ここで、本印刷方式のディジタル複写機に
よる印刷例を図44ないし図51示しておく。この印刷
には図44に示す印刷ヘッド22が使用されている。こ
の印刷ヘッド22は、用紙の搬送方向(Y方向)に4列
のゲート26を有し、各ゲート26は千鳥状に設けられ
ている。従って、前記データ処理部35では、画像形成
制御部34で処理された画像データを、上記ゲート26
の列に応じて4列に分解している。ここでは文字ABを
印刷しており、印刷上がりの状態は図45に示すものと
なる。
【0155】印刷に際して、図46に示すステップ1で
は、4列のゲート26とも共全くドットを形成しておら
ず、ステップ2では、同図において最下部の第1列のみ
ドットを形成している。各ステップ毎の用紙5の送り量
はドット1個の直径分である。以下、同図および図47
ないし図51に示す各ステップを経て印刷が完了する。
【0156】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明の画像形
成装置は、電気力と磁気力との少なくとも一方により顕
像化粒子を担持する顕像化粒子担持体と、この顕像化粒
子担持体と対向配置された対向電極と、これら両者間に
配され、顕像化粒子の通過部となる複数個のゲートを有
するとともに、上記顕像化粒子担持体との距離が、隣接
する上記ゲートのピッチよりも短くなるように設け
られている制御グリッドと、上記顕像化粒子担持体と対
向電極との間に所定の電位差を生じさせる電位を付与す
るとともに、上記制御グリッドに電位を付与するための
電源部と、上記ゲートを通じての顕像化粒子担持体から
対向電極方向への顕像化粒子の飛翔を制御し、顕像化粒
子をその飛翔方向に配された記録媒体に付着させて画像
を形成するために、上記電源部から制御グリッドに付与
される電位を画像信号に応じて変化させて上記顕像化粒
子担持体と対向電極との間に存在する電界を変化させる
グリッド電位制御手段とを備えている構成である。
【0157】これにより、隣接するゲートの電界の影響
が顕像化粒子担持体の表面に現れることがなく、各ゲー
トにより各々独立した顕像化粒子の飛翔制御が可能とな
る。従って、良好な画像を得ることができる。また、制
御グリッドに対しての上記位置設定により、顕像化粒子
担持体と制御グリッドとの距離が短くなり、顕像化粒子
の飛翔制御のために制御グリッドに付与する電位を、顕
像化粒子担持体の電位に近い値、即ち低い値に設定する
ことができる。これにより、制御グリッドに電位を与え
る電源部の出力電圧を低くできる。従って、この電源部
の構成部品および電圧印加部の耐圧を低くすることがで
き、コストダウン、安全性の向上および故障率の低下を
図ることができるという効果を奏する。
【0158】また、請求項2の発明の画像形成装置は、
請求項1に記載の画像形成装置において、制御グリッド
の複数個のゲートは、複数の制御電極が一方向に並設さ
れた、上記顕像化粒子担持体に近い側の第1電極層、お
よび複数の制御電極が第1電極層の制御電極と平行かつ
その並びとは異なる方向に並設された、上記顕像化粒子
担持体から遠い側の第2電極層の各制御電極における
両層の対向方向で重なり合う位置にそれぞれ設けられて
いる構成である。
【0159】これにより、制御電極の数が少なくなっ
て、制御グリッドへの付与電位を制御するグリッド電位
制御手段の構成を簡素化することができるという効果を
奏する。
【0160】また、請求項3の発明の画像形成装置は、
請求項1または2の発明の画像形成装置において、上記
制御グリッドと顕像化粒子担持体との間には、制御グリ
ッドのゲートとの対応位置に顕像化粒子通過孔を有する
顕像化粒子付着防止グリッドが設けられ、この顕像化粒
子付着防止グリッドには、上記電源部より顕像化粒子の
帯電極性と同極性の電位が付与されている構成である。
【0161】これにより、請求項1または2の発明の効
果に加えて、顕像化粒子の帯電極性と同極性の電位が付
与されている顕像化粒子付着防止グリッドにより、制御
グリッドにおけるゲート以外の部位への顕像化粒子の飛
翔が阻止される。従って、制御グリッドへの帯電した顕
像化粒子の付着が防止され、制御グリッドの電位が不安
定になる事態が防止される。この結果、制御グリッドに
より顕像化粒の飛翔を安定に制御することができ、良
好な画像を得ることができるという効果を奏する。
【0162】また、請求項4の発明の画像形成装置は、
請求項3の発明の画像形成装置において、上記顕像化粒
子付着防止グリッドの顕像化粒子通過孔が、制御グリッ
ドのゲートの径よりも大きい径で形成されている構成で
ある。
【0163】これにより、請求項3の発明の効果に加え
て、ゲートから顕像化粒子担持体表面に対して良好な分
布の電界を付与することができる。従って、制御グリッ
ドへの顕像化粒子の付着を防止しつつ、顕像化粒子の飛
翔制御を良好に行うことができるという効果を奏する。
【0164】また、請求項5の発明の画像形成装置は、
請求項1から4の何れかの発明の画像形成装置におい
て、上記制御グリッドと対向電極との間に、顕像化粒子
通過孔を有する顕像化粒子飛翔安定化グリッドが設けら
れ、この顕像化粒子飛翔安定化グリッドには、制御グリ
ッドから対向電極方向へのトナーの飛翔を促進する電界
を生じさせる電位が上記電源部より付与されている構成
である。
【0165】これにより、請求項1から4の何れかの発
明の効果に加えて、制御グリッドを通過後の顕像化粒子
に対しての制御グリッドの電位変化による電界の変化の
影響を打ち消すことができる。従って、制御グリッドを
通過後の顕像化粒子の飛翔を安定化させ、移動する記録
媒体に対して一定の飛翔速度で顕像化粒子を到達させる
ことができ、良質の画像を得ることができるという効果
を奏する。
【0166】また、請求項6の発明の画像形成装置は、
請求項5の発明の画像形成装置において、上記顕像化粒
子飛翔安定化グリッドと対向電極との間に、顕像化粒子
飛翔安定化グリッドから対向電極方向への顕像化粒子の
飛翔方向を、この飛翔方向に対して直交する方向に電界
と磁界との少なくとも一方により偏向させる飛翔方向偏
向手段が設けられている構成である。
【0167】これにより、請求項5の発明の効果に加え
て、制御グリッド通過後の顕像化粒子の飛翔方向をこの
飛翔方向に対して直交する方向に適宜偏向することがで
きる。従って、ゲートのピッチよりも細かいピッチで顕
像化粒子によるドットを形成することが可能となり、解
像度を向上することができ、良質の画像を得るとができ
るという効果を奏する。
【0168】また、請求項7の発明の画像形成装置は、
請求項1に記載の画像形成装置において、対向電極は、
顕像化粒子担持体と記録媒体を挟むように対向配置さ
れ、顕像化粒子担持体から飛翔してきた顕像化粒子を通
過させる顕像化粒子通過孔を有しており、グリッド電位
制御手段は、上記ゲートを通じての顕像化粒子担持体か
ら対向電極方向への顕像化粒子の飛翔を制御し、顕像化
粒子通過孔を通して顕像化粒子を対向電極における顕像
化粒子担持体側とは反対側に配された記録媒体に付着さ
せて画像を形成するようになっている構成である。
【0169】これにより、顕像化粒子担持体と対向電極
との間の電界は、記録媒体の電磁気的特性の影響を受け
ないので、顕像化粒子に対する安定かつ良好な飛翔制御
を行うことができる。また、このようなことから、記録
媒体としては、例えば、封筒の裏面等の表面状態が粗い
もの、金属ホイル等の体積抵抗が低いもの、および高湿
の紙等の広範囲のものを使用することができるという効
果を奏する。
【0170】また、請求項8の発明の画像形成装置は、
請求項7の発明の画像形成装置において、上記の記録媒
体に対する対向電極側とは反対側には顕像化粒子飛翔安
定化電極が設けられ、この顕像化粒子飛翔安定化電極に
は、顕像化粒子が上記制御グリッドを経て対向電極方向
へ飛翔するときに制御グリッドと対向電極との間に存在
する電界と同方向の電界を生じさせる電位が上記電源部
より付与されている構成である。
【0171】これにより、請求項7の発明の効果に加え
て、対向電極を通過した顕像化粒子担持体は、記録媒体
に向かって安定に飛翔することができるので、良好な画
像を得ることができるという効果を奏する。
【0172】また、請求項9の発明の画像形成装置は、
請求項1から8の何れかの発明の画像形成装置におい
て、上記の記録媒体における顕像化粒子担持体側とは反
対側面に、顕像化粒子が上記制御グリッドを経て対向電
極方向へ飛翔するときに制御グリッドと対向電極との間
に存在する電界と同方向の電界を生じさせるような電位
を付与する記録媒体電位付与手段を備えている構成であ
る。
【0173】これにより、請求項1から8の何れかの発
明の効果に加えて、顕像化粒子が付着することによって
記録媒体上に形成された画像は、記録媒体が対向電極か
ら離れた場合であっても、記録媒体に確実に保持され
る。従って、その後の処理工程、例えば記録媒体への顕
像化粒子の定着工程が行われるまでの間に記録媒体から
顕像化粒子が脱落して画質が低下する事態を防止するこ
とができるという効果を奏する。
【0174】また、請求項10の発明の画像形成装置
は、請求項1から9の何れかの発明の画像形成装置にお
いて、上記対向電極、およびこの対向電極と顕像化粒子
担持体との間の制御グリッドを含む電極類が一体化さ
れ、画像形成装置本体に対して一体的に着脱可能に設け
られている構成である。
【0175】これにより、対向電極、およびこの対向電
極と顕像化粒子担持体との間の制御グリッドを含む電極
類を画像形成装置本体に対して脱着したときにも、これ
ら各電極類間同士の位置関係、およびこれら電極類と対
向電極との位置関係は変化しない。従って、各電極類
間、およびこれら各電極類と対向電極との間において、
電位分布および電界が変化しない。この結果、例えばメ
インテナンスのために、上記電極類を画像形成装置本体
に対して脱着した場合であっても、良好な画像形成機能
を維持することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のディジタル複写機における
画像形成部の構成を示す説明図である。
【図2】上記画像形成部の他の例を示す説明図である。
【図3】上記ディジタル複写機の全体構成を示す概略の
説明図である。
【図4】上記ディジタル複写機が備える制御回路の構成
を示すブロック図である。
【図5】図3に示した画像形成部に対応する部分の拡大
図である。
【図6】上記画像形成部における画像形成動作の説明図
である。
【図7】上記画像形成部が備える制御グリッドの構成を
示す斜視図である。
【図8】上記制御グリッドの具体的な構成を示す斜視図
である。
【図9】上記制御グリッドに電位を付与する構成を示す
説明図である。
【図10】同図(a)は画像形成部の概略図、同図
(b)は同図(a)に示した画像形成部におけるトナー
飛翔制御のための各部への印加電位の説明図、同図
(c)は同図(b)に示した電位による各部の電界の強
さの説明図である。
【図11】同図(a)は画像形成部の概略図、同図
(b)は同図(a)に示した画像形成部における、図1
0(b)に示したものとは別のトナー飛翔制御のための
各部への印加電位の説明図、同図(c)は同図(b)に
示した電位による各部の電界の強さの説明図である。
【図12】上記画像形成部における制御グリッドの配設
位置と、ゲートのスイッチング電位と、トナー担持体表
面電界との関係を示す説明図である。
【図13】上記画像形成部における対向電極の形状例を
示す説明図である。
【図14】本発明の他の実施例のディジタル複写機が備
える画像形成部の制御グリッドの構成を示す斜視図であ
る。
【図15】上記制御グリッドに電位を付与する構成を示
す説明図である。
【図16】本発明のさらに他の実施例のディジタル複写
機が備える画像形成部の制御グリッドの構成を示す斜視
図である。
【図17】上記制御グリッドに電位を付与する構成を示
す説明図である。
【図18】本発明のさらに他の実施例のディジタル複写
機が備える画像形成部の構成とそのゲートによる理想的
な電界分布とを示す説明図である。
【図19】同図(a)は上記画像形成部の構成とそのゲ
ートによる実際の電界分布とを示す説明図、同図(b)
は同図(a)に示したトナー担持体から対向電極に至
る、ゲート中央部とゲート外周部との電位変化を示すグ
ラフである。
【図20】同図(a)は図18に示したトナー付着防止
グリッドを図7に示した制御グリッドに対応して設けた
構成を示す説明図、同図(b)はこのトナー付着防止グ
リッドの形状を示す斜視図である。
【図21】同図(a)は上記トナー付着防止グリッドを
図14に示した制御グリッドに対応して設けた構成を示
す説明図、同図(b)はこのトナー付着防止グリッドの
形状を示す斜視図である。
【図22】同図(a)は上記トナー付着防止グリッドを
図16に示した制御グリッドに対応して設けた構成を示
す説明図、同図(b)はこのトナー付着防止グリッドの
形状を示す斜視図である。
【図23】本発明のさらに他の実施例のディジタル複写
機が備える画像形成部の構成とそのゲートによる電界分
布とを示す説明図である。
【図24】同図(a)は図23に示したトナー付着防止
グリッドを図7に示した制御グリッドに対応して設けた
構成を示す説明図、同図(b)はこのトナー付着防止グ
リッドの形状を示す斜視図である。
【図25】同図(a)は上記トナー付着防止グリッドを
図14に示した制御グリッドに対応して設けた構成を示
す説明図、同図(b)はこのトナー付着防止グリッドの
形状を示す斜視図である。
【図26】同図(a)は上記トナー付着防止グリッドを
図16に示した制御グリッドに対応して設けた構成を示
す説明図、同図(b)はこのトナー付着防止グリッドの
形状を示す斜視図である。
【図27】図25に示したXチャンネル層とトナー付着
防止グリッドとの位置関係を示す縦断面図である。
【図28】同図(a)は図18に示したトナー付着防止
グリッドを備えた画像形成部におけるトナー担持体側か
ら見た制御グリッドとトナー付着防止グリッドとの立体
角差を示す説明図、同図(b)は図23に示したトナー
付着防止グリッドを備えた画像形成部における上記立体
角を示す説明図である。
【図29】本発明のさらに他の実施例のディジタル複写
機が備える画像形成部の構成とそのゲートによる電界分
布とを示す説明図である。
【図30】同図(a)は図29に示したトナー飛翔安定
化グリッドを図7に示した制御グリッドに対応して設け
た構成を示す説明図、同図(b)はこのトナー飛翔安定
化グリッドの形状を示す斜視図である。
【図31】同図(a)は上記トナー飛翔安定化グリッド
を図14に示した制御グリッドに対応して設けた構成を
示す説明図、同図(b)はこのトナー飛翔安定化グリッ
ドの形状を示す斜視図である。
【図32】同図(a)は上記トナー飛翔安定化グリッド
を図16に示した制御グリッドに対応して設けた構成を
示す説明図、同図(b)はこのトナー飛翔安定化グリッ
ドの形状を示す斜視図である。
【図33】同図(a)は上記トナー飛翔安定化グリッド
を備えていない画像形成部の例を示す説明図、同図
(b)は同図(a)に示した画像形成部での電位分布を
示す説明図である。
【図34】同図(a)は上記トナー飛翔安定化グリッド
を備えた画像形成部の構成を示す説明図、同図(b)は
同図(a)に示した画像形成部での電位分布を示す説明
図である。
【図35】同図(a)は本発明のさらに他の実施例のデ
ィジタル複写機における画像形成部の構成を示す説明
図、同図(b)は同図(a)に示した構成の斜視図であ
る。
【図36】本発明のさらに他の実施例のディジタル複写
機が備える画像形成部の構成を示す説明図である。
【図37】本発明のさらに他の実施例のディジタル複写
機が備える画像形成部の構成を示す説明図である。
【図38】本発明のさらに他の実施例のディジタル複写
機が備える画像形成部の構成を示す説明図である。
【図39】本発明のさらに他の実施例のディジタル複写
機が備える画像形成部の構成を示す説明図である。
【図40】同図(a)は上記画像形成部の他の例を示す
説明図、同図(b)は同図(a)に示した各部の構造例
を示す斜視図である。
【図41】本発明のさらに他の実施例のディジタル複写
機が備える画像形成部の構成を示す説明図である。
【図42】図41に示した画像形成部の他の例を示す説
明図である。
【図43】図41に示した画像形成部のさらに他の例を
示す説明図である。
【図44】本発明のディジタル複写機による印刷例、お
よびこの印刷に使用される印刷ヘッドを示す説明図であ
る。
【図45】上記印刷例における印刷上がりの状態を示す
説明図である。
【図46】上記印刷ヘッドを使用しての上記印刷例にお
ける印刷動作の説明図である。
【図47】図46の動作に続く印刷動作の説明図であ
る。
【図48】図47の動作に続く印刷動作の説明図であ
る。
【図49】図48の動作に続く印刷動作の説明図であ
る。
【図50】図49の動作に続く印刷動作の説明図であ
る。
【図51】図50の動作に続く印刷動作の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 画像形成部 2 トナー供給部 3 印刷部 5 用紙(記録媒体) 17 トナー(顕像化粒子) 19 トナー担持体(顕像化粒子担持体) 21 対向電極 22 印刷ヘッド 23 制御グリッド 25 制御電極 26 ゲート 29 電源部 33 画像形成制御ユニット 34 画像形成制御部(グリッド電位制御手段) 35 データ処理部(グリッド電位制御手段) 36 印刷ヘッド制御部(グリッド電位制御手段) 38 高圧ドライバ部 40 グリッド制御部 41 制御グリッド 41a Xチャンネル層(第1電極層) 41b Yチャンネル層(第2電極層) 42 制御電極 42a 開口部 51 制御グリッド 51a Xチャンネル層(第1電極層) 51b Yチャンネル層(第2電極層) 52 制御電極 52a 開口部 61 トナー付着防止グリッド(顕像化粒子付着防止
グリッド) 61a トナー通過孔(顕像化粒子通過孔) 62 トナー付着防止グリッド 62a トナー通過孔(顕像化粒子通過孔) 71 トナー飛翔安定化グリッド(顕像化粒子飛翔安
定化グリッド) 71a トナー通過孔(顕像化粒子通過孔) 81 偏向電極(飛翔方向偏向手段) 82 偏向磁極(飛翔方向偏向手段) 91 対向電極 91a トナー通過孔(顕像化粒子通過孔) 92 用紙搬送ガイド(顕像化粒子飛翔安定化電極) 101 対向電極 102 帯電ローラ(記録媒体電位付与手段) 111 印刷ヘッドユニット 112 印刷ヘッドユニット 113 印刷ヘッドユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−34454(JP,A) 特開 平4−34450(JP,A) 特開 平4−51161(JP,A) 特開 平5−124246(JP,A) 特開 平4−329156(JP,A) 特開 平4−83658(JP,A) 特開 平4−36771(JP,A) 特開 昭62−248662(JP,A) 特開 平4−36772(JP,A) 特開 平4−144758(JP,A) 特開 平2−84354(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/385 G03G 15/05

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気力と磁気力との少なくとも一方により
    顕像化粒子を担持する顕像化粒子担持体と、 この顕像化粒子担持体と対向配置された対向電極と、 これら両者間に配され、顕像化粒子の通過部となる複数
    個のゲートを有するとともに、上記顕像化粒子担持体と
    の距離が、隣接する上記ゲートのピッチよりも短く
    なるように設けられている制御グリッドと、 上記顕像化粒子担持体と対向電極との間に所定の電位差
    を生じさせる電位を付与するとともに、上記制御グリッ
    ドに電位を付与するための電源部と、 上記ゲートを通じての顕像化粒子担持体から対向電極方
    向への顕像化粒子の飛翔を制御し、顕像化粒子をその飛
    翔方向に配された記録媒体に付着させて画像を形成する
    ために、上記電源部から制御グリッドに付与される電位
    を画像信号に応じて変化させて上記顕像化粒子担持体と
    対向電極との間に存在する電界を変化させるグリッド電
    位制御手段とを備えていることを特徴とする画像形成装
    置。
  2. 【請求項2】制御グリッドの複数個のゲートは、複数の
    制御電極が一方向に並設された、上記顕像化粒子担持体
    に近い側の第1電極層、および複数の制御電極が第1電
    極層の制御電極と平行かつその並びとは異なる方向に並
    設された、上記顕像化粒子担持体から遠い側の第2電極
    層の各制御電極における両層の対向方向で重なり合う
    位置にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項
    1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】上記制御グリッドと顕像化粒子担持体との
    間には、制御グリッドのゲートとの対応位置に顕像化粒
    子通過孔を有する顕像化粒子付着防止グリッドが設けら
    れ、この顕像化粒子付着防止グリッドには、上記電源部
    より顕像化粒子の帯電極性と同極性の電位が付与されて
    いることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形
    成装置。
  4. 【請求項4】上記顕像化粒子付着防止グリッドの顕像化
    粒子通過孔は、制御グリッドのゲートの径よりも大きい
    径で形成されていることを特徴とする請求項3に記載の
    画像形成装置。
  5. 【請求項5】上記制御グリッドと対向電極との間には、
    顕像化粒子通過孔を有する顕像化粒子飛翔安定化グリッ
    ドが設けられ、この顕像化粒子飛翔安定化グリッドに
    は、制御グリッドから対向電極方向へのトナーの飛翔を
    促進する電界を生じさせる電位が上記電源部より付与さ
    れていることを特徴とする請求項1から4の何れかに記
    載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】上記顕像化粒子飛翔安定化グリッドと対向
    電極との間には、顕像化粒子飛翔安定化グリッドから対
    向電極方向への顕像化粒子の飛翔方向を、この飛翔方向
    に対して直交する方向に電界と磁界との少なくとも一方
    により偏向させる飛翔方向偏向手段が設けられているこ
    とを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】対向電極は、顕像化粒子担持体と記録媒体
    を挟むように対向配置され、顕像化粒子担持体から飛翔
    してきた顕像化粒子を通過させる顕像化粒子通過孔を有
    しており、 グリッド電位制御手段は、 上記ゲートを通じての顕像化
    粒子担持体から対向電極方向への顕像化粒子の飛翔を制
    御し、顕像化粒子通過孔を通して顕像化粒子を対向電極
    における顕像化粒子担持体側とは反対側に配された記録
    媒体に付着させて画像を形成するようになっていること
    を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】上記の記録媒体に対する対向電極側とは反
    対側には顕像化粒子飛翔安定化電極が設けられ、この顕
    像化粒子飛翔安定化電極には、顕像化粒子が上記制御グ
    リッドを経て対向電極方向へ飛翔するときに制御グリッ
    ドと対向電極との間に存在する電界と同方向の電界を生
    じさせる電位が上記電源部より付与されていることを特
    徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】上記の記録媒体における顕像化粒子担持体
    側とは反対側面に、顕像化粒子が上記制御グリッドを経
    て対向電極方向へ飛翔するときに制御グリッドと対向電
    極との間に存在する電界と同方向の電界を生じさせるよ
    うな電位を付与する記録媒体電位付与手段を備えている
    ことを特徴とする請求項1から8の何れかに記載の画像
    形成装置。
  10. 【請求項10】上記対向電極、およびこの対向電極と顕
    像化粒子担持体との間の制御グリッドを含む電極類が一
    体化され、画像形成装置本体に対して一体的に着脱可能
    に設けられていることを特徴とする請求項1から9の何
    れかに記載の画像形成装置。
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