JP3071413U - 保冷ポット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワイン等のボトルをそのまま保冷することの
できる保温容器を提供することを目的とする。 【解決手段】 ワイン等のボトル用保冷ポットであっ
て、ボトル１を着脱自在に収納できる筒部２ａと底部２
ｂとを有し、合成樹脂製発泡材で形成する。これにより
テーブル上で長時間低温を保持することが可能となる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ワイン、ビール、各種飲料をボトル入りのまま保冷することのでき る保温容器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、飲料液体をボトルに入れたまま保冷するにはポットとかバケツ等の容器 に氷と共に投入して直接冷却するか、あるいはクーラーボックス等の断熱材で囲 まれた容器内に冷温材と共に収納して冷温を維持せしめており、飲用に際しては このボトルを取出し温度が上昇しないうちに早期に飲み切るような使い方が一般 的に行なわれていた保冷方法である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このようなバケツあるいはクーラーボックス等の容器をもって 直接的に加冷し冷温度を維持せしめる方法では、飲用に際しいちいち容器から取 出してコップに注ぐ必要が有り、ワイン、シャンペあるいはビール等の食事と共 に飲用する飲用酒にあってはテーブル上に常設して客間を行き来するものである から前記のような収納容器では実用に耐えないものとなる。 このような欠点を嫌ってボトルを収納して保冷する小型のボトル保冷容器とか 保冷カバー（例えば、実開昭５８−１１８９８５号公報、あるいは実開昭５８− １１４１８０号公報）が開発されており、実用に付されているが、これらはいず れも成型性に難点が有り安価に形成できない欠点を有しており、また保冷性能に おいても露出面積の広さあるいは外皮材の材質などの問題で多くを期待できない ことが知れるものであった。

【０００４】 本考案はこのような欠点に鑑み、成型性と保冷性能に優れ軽量で安価に形成で きる保冷ポットを提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決しようとする手段】

本考案を図面に基づいて説明すると、図１及び図２に示すように、ワインとか ビールなどのボトル用保冷ポットであって、ボトル１を着脱自在に収納できる筒 部２ａと底部２ｂとを有し、これが一定の強度を有する合成樹脂製発泡材で形成 されたことを特徴としている。 また、前記保冷ポットの合成樹脂製発泡材は発泡倍率が１０〜４０倍で、筒部 と底部の肉厚が１０〜２０ｍｍに形成されることを特徴としている。

【０００６】

【考案の実施の形態】

本考案は上記したように、ワインとかビールなどの保冷を要する飲料をテーブ ル上でボトル１毎に収納してその持てる低温を長時間保持せしめるために開発さ れたものであって、この考案によって軽量で見映えの良い外観と高い保温性能を 両立させ得た保冷ポットを提供できる。 すなわち、本考案の保冷ポットは、ボトル１の周縁と隙間の少ない内周寸法を 持つ筒部２ａと、該ボトルの全重量を受けこれを下方から包み込む底部２ｂを有 しており、これを円筒（図示していない）あるいは図１及び図２に示すような角 柱形状に合成樹脂材料をもって一体的に発泡形成せしめる。

【０００７】

【実施例】

本考案の保冷ポットは前記のように最もシンプルで簡素な形状の円筒形から、 三角、四角、五角、六角、七角、八角等の多角柱形状に発泡形成でき、それぞれ の好みと配置場所によって種々選択されるが、抜栓前の状態において横倒して転 がり移動の虞のない角柱形状が薦められる。 尚、実施の説明では図１及び図２の如く瓶状のボトル１をイメージして説明し たが、図３に示すような金属からなる缶状の容器に対しても本考案の保冷ポット は有効であって、この場合、直接金属製の缶容器に手が触れることなく飲用でき るのでその保冷効果は大きいものとなる。

【０００８】 この保冷ポットの形成においては、スチレンあるいはウレタンなどの合成樹脂 材を発泡倍率１０〜４０倍に発泡造形した合成樹脂製発泡材で形成するのが、充 分な強度を有し軽量で造形性に優れ、かつ製造コストも抑えられるので勧められ る。 その造形肉厚においては、前記発泡倍率によって１０〜２０ｍｍに設定し強度 を確保しつつ軽量化を進めなければならない。

【０００９】 以下に、表１の実施例をもって低温保持性能の比較テストを行ない考察する。 資料１ 発泡倍率１８倍、肉厚１２ｍｍの８角ポット 資料２ 発泡倍率３０倍、肉厚１２ｍｍの８角ポット 資料３ 発泡倍率３０倍、肉厚１５ｍｍの８角ポット 試験方法 ワインボトル（７２０ｍｌ）に冷水（６℃）５００ｃｃ、６００ｃｃを入れ、 １５分後とに液体温度を測定する。※室温２７℃

【表１】

【００１０】 考察 １．形状による優位さは、８角柱、円筒形とかの形状あるいは、ボトルとポッ トの間隙にもよるが、資料では１時間で０．５℃の差が出ている。 ２．発泡倍率の優位さは大きくない。使用される質感、強度で考慮すればよい もので、１５倍から２０倍程度が好ましく思われた。 ３．肉厚の設定は、１２ｍｍから１３ｍｍが好ましくその優位差は少ない。 ４．ボトル内の液体残量の多少による差は、残量が少なくなる程大きくなるも のと考えられるが、保冷ポットの効果も大きくなると推測される。

【００１１】

【考案の効果】

本考案によると、保冷ポットを合成樹脂製発泡材で形成することによりワイン 等の保冷を要する飲料をテーブル上でボトル毎収納してその低温を長時間保持す ることが可能となり、外観的にも様々な造形を可能として一体的に成型すること ができるなど、軽量で安価な保冷ポットを提供できる。 また、その外周面にラベルの貼付け、あるいは印刷とか着彩など施すことによ りさらに商品性が増し、各種のキャンペーンあるいは贈答用として用いることが できる。また、包装容器としてはケース内に緩衝材として同包するとより利用度 が増すものとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の装着状態を示す断面図である。

【図２】図１の平面図である。

【図３】金属からなる缶容器に保冷ポットを装着した状
態を示す断面図である。

【符号の説明】

１ ボトル ２ａ 筒部 ２ｂ 底部

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ワイン、ビール、各種飲料などのボトル
   を収納する筒部と底部とを有し合成樹脂製発泡材で形成
   されたことを特徴とする保冷ポット。
2. 【請求項２】 前記保冷ポットは発泡倍率が１０〜４０
   倍で、肉厚が１０〜２０ｍｍの合成樹脂製発泡材で形成
   されたことを特徴とする請求項１の保冷ポット。
3. 【請求項３】 前記保冷ポットの筒部を多角筒形状に形
   成したことを特徴とする請求項１ないし２の保冷ポッ
   ト。