JP3071354U - ぶら下がり健康器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 手の握力が弱って鉄棒等の棒杆を握ることが
できない人でも、安全に使用することの出来るぶら下が
り健康器具を提供する。 【解決手段】 鉄棒等の棒杆２を握れない人Ｍ１用のぶ
ら下がり健康器具１であって、吊りベルト３で体の一部
５を吊る手段からなり、該吊りベルト３は上部が掛脱自
在の掛合部６と下部が掴持部８とル−プ状の挿通部９と
からなり、上記体の一部５が手首４であるぶら下がり健
康器具１を構成するものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、鉄棒等の棒杆によるぶら下がり健康器具に係り、さらに詳しくは、 鉄棒等の棒杆を握れない人のためのぶら下がり健康器具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

人の躯幹を支持する脊柱は、頚椎、胸椎、腰椎等からなっているが、直立位を とる人間は、常に重い頭を支え、また長時間の前屈位姿勢をとることが多いため に、年をとると背中が曲がって猫背になりがちである。脊柱が曲がると、椎間板 が変形し靭帯に異常緊張を齎らし、筋または内臓のコントロールを司る神経系を 圧迫刺激することになり、場合によっては、椎体周辺の軟骨を変化させることに もなり、やがて筋力の劣化が体力を衰えさせることになる。そこで健康の維持に は、時折、背筋を伸展させる運動をすることが望ましい。そのためには、鉄棒等 の棒杆にぶら下って胸椎等を伸ばす運動が、全身の脊柱を矯正するという点から 、 最も好ましい運動療法といえる。このぶら下がり運動は、筋や靭帯をストレッチ して椎間板を正しい位置に戻して動きをよくし、ひいては筋力を強化させ、全身 の体調を整えるのに非常に有効である。

【０００３】 そのため、特に脳卒中の後遺症等で手の不自由な人にとっては、鉄棒等の棒杆 による「ぶら下がり運動」をすることが良いが、手の握力が弱っているために、 棒杆を安全に握ることができず、従来はこの運動をすることが出来なかった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記の事情に鑑み、本考案は、手の握力が弱って鉄棒等の棒杆を握ることがで きない人でも、安全に使用することの出来るぶら下がり健康器具を提供するもの である。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記目的を達成するために、鉄棒等の棒杆を握れない人のためのぶ ら下がり健康器具であって、吊りベルトで体の一部を吊る手段からなり、該吊り ベルトは、上部が掛脱自在の掛合部で下部が掴持部とル−プ状の挿通部とからな り、上記体の一部が手首であるぶら下がり健康器具と、また鉄棒等の棒杆を握れ ない人のためのぶら下がり健康器具であって、吊りベルトで体の一部を吊る手段 からなり、該吊りベルトは上部が掛脱自在の掛合部で下部が掴持部とル−プ状の 挿通部とからなり、上記体の一部が上腕でありル−プ状の挿通部が桶体であるぶ ら下がり健康器具と、さらに鉄棒等の棒杆を握れない人のためのぶら下がり健康 器具であって、吊りベルトで体の一部を吊る手段からなり、該吊りベルトは上部 が掛脱自在の掛合部で下部がル−プ状の挿通部からなり、上記体の一部が背中か ら脇の下であるぶら下がり健康器具にして、上記の課題を解決するようにした。

【０００６】

【考案の実施の態様】

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて、さらに詳しく説明する。図１は、 本考案のぶら下がり健康器具の一実施例を示す正面図である。図２は、同ぶら下 がり健康器具の使用状態を示す正面図である。

【０００７】 本考案のぶら下がり健康器具１とは、鉄棒や鴨居等の棒杆２に人Ｍ１が、ぶら 下るための掛具に関するものである。健康器具１は、手の握力が弱って鉄棒等の 棒杆２を握って体を支えることは出来ないが、手を副えて掴む程度のことは出来 る人Ｍ１のための、安全に使用することの出来るぶら下がり健康器具である。

【０００８】 健康器具１は、吊りベルト３，３からなり、本実施例の場合は、手首４，４か らなる体の一部５を吊るものである。吊りベルト３，３は、上部には鉄棒や鴨居 等の棒杆２に掛脱自在の、金属製からなる丈夫な鉤状の掛合部６，６を有する。 そして下部には、手を副える位置に紐７を束ねた掴持部８，８を連結している。 掴持部８，８の下には、手首４，４を挿入するためのル−プ状の挿通部９，９を 有し、その間に紐７を束ねる上下動可能なリング１０，１０を付設しており、必 要に応じてル−プの大きさを調節しうるようになっている。勿論吊りベルト３， ３の長さは図示を省略したが、棒杆２の高さが一定の場合は、それに応じて調節 しうるようになっている。

【０００９】 人Ｍ１は、手首４，４を挿通部９，９に挿入し、掴持部８，８に手を副えて、 ぶら下がることにより、頚椎１１、胸椎１２、腰椎１３を伸展させてることにな り、椎間板を正しい位置に戻させることが出来る。なお、ぶら下る高さは、少し 足を曲げてぶら下る程度の低い高さにしておけば、本健康器具１で運動した後、 手首４，４をル−プ状の挿通部９，９から一人で簡単に外すことが出来る。

【００１０】 次の図３は、本考案のぶら下がり健康器具の他の実施例を示す使用状態の斜視 図である。

【００１１】 このぶら下がり健康器具１０１も、鉄棒や鴨居等の棒杆１０２に人Ｍ２がぶら 下るための掛具に関するものである。本実施例の健康器具１０１は、主として手 の麻痺が残る人Ｍ２用のリハビリ器具であって、棒杆１０２を握って体を支える ことは出来ず、手を副えて掴む程度のことは出来る人Ｍ２用の、安全に使用する ことの出来るぶら下がり健康器具である。

【００１２】 健康器具１０１は吊りベルト１０３，１０３からなり、本実施例の場合は、二 の腕１１４，１１４からなる体の一部１０５を吊るものである。吊りベルト１０ ３，１０３は、上部には鉄棒や鴨居等の棒杆１０２に掛脱自在の、金属製からな る丈夫な鉤状の掛合部１０６，１０６を有する。そして下部には、手を副える位 置の掴持部１０８，１０８を有する。掴持部１０８，１０８のさらに下には、本 実施例の場合は、二の腕１１４，１１４を支えるための桶状体１１５，１１５か らなる挿通部１０９，１０９を有する。両桶状体１１５は、紐１０７，１０７， １０７，１０７で吊っており、固定リング１１０，１１０で束ねている。

【００１３】 患者の人Ｍ２がベッド（図示せず）で寝た状態で、あるいは下の方で、桶状体 １１５，１１５を二の腕１１４，１１４に取り付け、患者の人Ｍ２を抱えて棒杆 １０２に掛合部１０６，１０６を掛けるようにしてもよい。人Ｍ２は、二の腕１ １４，１１４に取り付けた桶状体１１５，１１５を介して、健康器具１０１にぶ ら下がることにより、頚椎、胸椎、腰椎の躯幹を支持する脊柱を伸展させてるこ とになり、椎間板を正しい位置に戻させることが出来る。

【００１４】 次の図４は、本考案のぶら下がり健康器具の更に他の実施例を示す使用状態の 背面図である。

【００１５】 このぶら下がり健康器具２０１も、鉄棒や鴨居等の棒杆２０２に人Ｍ３がぶら 下るための掛具に関するものである。本実施例の健康器具２０１は、手が完全に 麻痺している患者Ｍ３を対象にしたリハビリ器具であって、棒杆２０２を握るこ とも手を副えて掴むことも出来ない患者Ｍ３用の、安全に使用することの出来る ぶら下がり健康器具である。

【００１６】 健康器具２０１は吊りベルト２０３からなり、本実施例の場合は、背中２１６ から脇の下２１７，２１７に至る体の一部２０５を吊るものである。吊りベルト ２０３は、上部には鉄棒や鴨居等の棒杆２０２に掛脱自在の、金属製からなる丈 夫な鉤状の掛合部２０６を有する。そして下部には、本実施例の場合は背中２１ ６から脇の下２１７，２１７を支えるための紐２０７からなるル−プ状の挿通部 ２０９を有する。紐２０７は、着脱自在の雌雄嵌合片２１０で束ねられ、本実施 例の場合には、掛合部２０６と挿通部２０９の間に吊り上げクレ−ン２１８を付 設している。

【００１７】 患者の人Ｍ３がベッドで寝た状態で、あるいは下の方で、吊りベルト２０３の ル−プ状の挿通部２０９を、背中２１６から脇の下２１７，２１７に回して取り 付けるが、上部には雌雄嵌合片２１０の一端を取着している。一方、予め棒杆２ ０２に掛けている掛合部２０６の下には、雌雄嵌合片２１０の他端を取着してい る。従って、患者の人Ｍ３を抱えて雌雄嵌合片２１０に嵌合させるようにして吊 り下げてもよい。人Ｍ３は、健康器具２０１にぶら下がることにより、首椎、胸 椎、腰椎の躯幹を支持する脊柱を伸展させてることになり、椎間板を正しい位置 に戻させることが出来る。

【００１８】

【考案の効果】

本考案のぶら下がり健康器具は、手の握力が弱って鉄棒等の棒杆を握ることが できない人でも、安全に使用することの出来る。

【００１９】 本考案のぶら下がり健康器具は、手の麻痺した人でもリハビリ用に使用するこ とが出来るようになっている。

【００２０】 本考案のぶら下がり健康器具を利用すると、頚椎、胸椎、腰椎の躯幹を支持す る脊柱を伸展させ、筋や靭帯をストレッチして椎間板を正しい位置に戻させるこ とができ、猫背が直り、ひいては筋力を強化させ、全身の体調を整えることがで きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のぶら下がり健康器具の一実施例を示す
正面図である。

【図２】図１のぶら下がり健康器具の使用状態を示す正
面図である。

【図３】本考案のぶら下がり健康器具の他の実施例を示
す使用状態の斜視図である。

【図４】本考案のぶら下がり健康器具の、更に他の実施
例を示す使用状態の背面図である。

【符号の説明】

１ ぶら下がり健康器具 ２ 鉄棒等の棒杆 ３ 吊りベルト ４ 手首 ５ 体の一部 ６ 掛合部 ７ 紐 ８ 掴持部 ９ 挿通部 １０ 上下動可能なリング １１ 頚椎 １２ 胸椎 １３ 腰椎 １０１ ぶら下がり健康器具 １０２ 鉄棒等の棒杆 １０３ 吊りベルト １０５ 体の一部 １０６ 掛合部 １０７ 紐 １０８ 掴持部 １０９ 挿通部 １１０ 固定リング １１４ 上腕 １１５ 桶体 ２０１ ぶら下がり健康器具 ２０２ 鉄棒等の棒杆 ２０３ 吊りベルト ２０５ 体の一部 ２０６ 掛合部 ２０７ 紐 ２０９ 挿通部 ２１０ 雌雄嵌合片 ２１６ 背中 ２１７ 脇の下 ２１８ 吊り上げクレ−ン Ｍ１ ぶら下がり健康器具を利用する人 Ｍ２ ぶら下がり健康器具を利用する人 Ｍ３ ぶら下がり健康器具を利用する人

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 鉄棒等の棒杆を握れない人のためのぶら
   下がり健康器具であって、吊りベルトで手首を吊る手段
   からなり、該吊りベルトは上部が掛脱自在の掛合部と下
   部が掴持部とル−プ状の挿通部とからなることを特徴と
   するぶら下がり健康器具。
2. 【請求項２】 鉄棒等の棒杆を握れない人のためのぶら
   下がり健康器具であって、吊りベルトで上腕を吊る手段
   からなり、該吊りベルトは上部が掛脱自在の掛合部と下
   部が掴持部とル−プ状の挿通部とからなり、ル−プ状の
   挿通部が桶体であることを特徴とするぶら下がり健康器
   具。
3. 【請求項３】 鉄棒等の棒杆を握れない人のためのぶら
   下がり健康器具であって、吊りベルトで背中から脇の下
   を吊る手段からなり、該吊りベルトは上部が掛脱自在の
   掛合部と下部がル−プ状の挿通部とからなることを特徴
   とするぶら下がり健康器具。