JP3071113B2 - 水素ガスを含む雰囲気ガスを使用する熱処理炉の区画出入口におけるシール方法及び装置 - Google Patents
水素ガスを含む雰囲気ガスを使用する熱処理炉の区画出入口におけるシール方法及び装置Info
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Description
金属帯をその表面に酸化皮膜を形成させない状態で焼鈍
したり歪取り焼きなまししたりする熱処理を行うための
水素ガスを含む還元性の雰囲気ガスを使用する熱処理炉
の区画出入口におけるシール方法及びこの方法を実施す
るのに好適なシール装置に関するものである。
に酸化皮膜を形成させない状態で光輝焼鈍したり歪取り
焼きなまししたりする熱処理を行う熱処理炉は、その内
部に例えば水素ガス75%と窒素ガス25%とより成る
混合ガスの如き水素ガスを含む易燃性の還元性雰囲気ガ
ス(以下、単に炉内ガスと言うことがある)が送気され
ている。
の金属帯の通過部分には、炉内ガスを外気と遮断(以
下、シールと称することがある)するための装置が設置
されており、このシール装置としては例えば特公昭42
−18893号公報に掲載されているように、金属帯を
挾持して金属帯の走行速度と略同速度で回転する弾性回
転ロールと、炉体に固定された可撓性シール板と前記弾
性回転ロールとの間をシールするフエルト等のパッド
(以下、弾性シールパッドと称する)とより成る装置が
紹介されている。
を使用する熱処理炉の1例として一般的なステンレス鋼
帯用の竪型光輝焼鈍炉について説明する。図5は一般的
なステンレス鋼帯用の光輝焼鈍炉の構造説明図であり、
金属帯Sはデフレクタロールを経由して入口側に設けら
れたシール装置2’を通って炉体1内へ入り、所定温度
まで加熱された後に冷却され、再び出て来るときに出口
側に設けられたシール装置2’を通る。炉体1内には前
記した如き水素ガスを含有する易燃性の炉内ガスが常時
注入されており、炉内圧力は外気より10〜50mmH
2O程度高い圧力状態に保たれていて、炉体1内に空気
(酸素)が侵入して炉内ガスと混合することが無いよう
に区画出入口にそれぞれ設けられたシール装置2’,
2’から少しずつ外気へ漏れ出すように配慮されてい
る。
大正面図、図7は同側面図である。このシール装置2’
は、フエルト又はフエルト相当品等から成る弾性シール
パッド5’を、炉体1に固定されている例えば板厚が
0.5mm程度の若干のバネ性を持つステンレス鋼など
の薄板から成るシール板4’の表面に貼り付けたり或は
ボルト・ナットを使用して締め付けたりすることによっ
て固定し、シリンダーにより駆動されるピストンロッド
8aの作動力により弾性回転ロール6’を金属帯Sと弾
性シールパッド5’とに押し付けて炉体1内を外気から
シールする構造になっている。
炉体1に固定されているシール板4’の表面に固定され
ている弾性シールパッド5’とに押し付けるロール開閉
機構8について図6及び図7に基づいて簡単に説明する
と、レバー8bは回転中心となる固定ピン8cに枢着さ
れていて、その先端部には弾性回転ロール6’のロール
軸6a’を支持する軸受6b’が取り付けられており、
後端部にシリンダーにより駆動されるピストンロッド8
aの作動力が加わる構造となっており、2本の弾性回転
ロール6’はその間を通過する金属帯Sへ押し付けられ
ると同時にシール板4’に固定された弾性シールパッド
5’にも押し付けられて炉体1内が外気と遮断され、炉
内ガスがシールされている。この弾性回転ロール6’の
胴長は金属帯Sの幅より長いので、金属帯Sの幅方向両
端部において弾性回転ロール6’の弾性により金属帯S
の板厚分の隙間ができることが防止されている。
2’において、ロール開閉機構8のシリンダーを駆動し
てピストンロッド8aに作動力を加えると、2本の弾性
回転ロール6’はその間を通過する金属帯Sへ押し付け
られると同時にシール板4’に固定された弾性シールパ
ッド5’にも押し付けられるのであるが、弾性シールパ
ッド5’を弾性回転ロール6’に押し付けるバネ作用を
有するシール板4’が大きな摩擦力を弾性回転ロール
6’と弾性シールパッド5’との間に発生させる使い方
をすると、弾性回転ロール6’はシール性を良くするた
めにロール硬度を小さくしているので、軟らかい弾性回
転ロール6’の表面を弾性シールパッド5’で疵付けた
り、摩擦により摩耗させたりするばかりか、弾性シール
パッド5’の表面が弾性回転ロール6’との摩擦により
毛羽立ってその毛羽が金属帯Sに付着して金属帯Sの表
面性状を悪化させることになる。従って、このようなシ
ール板4’は前述した如くそのバネ作用が小さい非常に
薄いステンレス鋼などの薄板から成るものでなければな
らず、その結果弾性回転ロール6’と弾性シールパッド
5’との接触圧を弾性回転ロール6’の全長に亘って均
一にすることは元来弾性シールパッド5’が機械加工品
の如く寸法精度が精密なものでないこともあって非常に
困難であり、弾性回転ロール6’と弾性シールパッド
5’との接触圧が低い部分から炉内ガスが集中的に漏れ
出る現象が生じる。
性を良くするためにロール硬度が小さいので、その間を
通過する金属帯Sの鋭利なエッジ部と常時接触する部分
が集中的に摩耗又は損傷して図8に示す如く小径とな
り、この摩耗又は損傷部分(以下、単に摩耗部分と言
う)と金属帯Sとの隙間から炉内ガスが集中的に漏れ出
る現象が生じることがあった。
的に漏れ出る現象が発生するのを防止するためには、弾
性回転ロール6’と金属帯Sのみの関係で考えれば、弾
性回転ロール6’を金属帯Sに強く押し付けて摩耗部分
に生じた間隙を閉塞させれば良いが、弾性回転ロール
6’と弾性シールパッド5’との関係で考えれば、ロー
ル径が他の部分より小さくなり、弾性回転ロール6’と
弾性シールパッド5’との間に間隙が生じてシール性が
悪くなる。弾性シールパッド5’は例えばフエルトの如
き素材で構成されているので弾力性があるから、弾性シ
ールパッド5’全体を強く圧下すればシール性は良くな
るが、必要の無い部分まで圧下することで軟らかい弾性
回転ロール6’の表面を弾性シールパッド5’で疵付け
るばかりでなく、弾性回転ロール6’の回転抵抗が大き
くなって炉内における金属帯Sの張力制御に悪影響を与
え、場合によっては弾性回転ロール6’の回転力が弾性
シールパッド5’の摩擦抵抗で消費されてしまい弾性回
転ロール6’への回転トルクが不足して弾性回転ロール
6’の表面と金属帯Sとがスリップして、金属帯Sの表
面に疵を付けることもある。
して、弾性回転ロール6’の金属帯Sへの押付力を大き
くせずに弾性回転ロール6’と金属帯Sのエッジ部との
間隙が生じることを防止するために、本出願人は特開平
2−54723号公報において弾性回転ロール6’の胴
部の形状を従来のフラットロールとは異なりロール中央
部が小径でテーパ部を介して両端部が大径の異径形状と
することを提案したが、このように弾性回転ロール6’
の胴部の形状を異径形状とすると、金属帯Sを挾持する
弾性回転ロール6’の押付力が小さくて済みシール効果
も上がったが、一方ではこの弾性回転ロール6’と弾性
シールパッド5’との接触部分から炉内ガスが漏れ出る
現象を防止するために弾性シールパッド5’の形状をそ
の幅方向において弾性回転ロール6’の胴部の形状と合
致するように弾性シールパッド5’に充分な弾力性を持
たせると共にその異径形状部分での弾性回転ロール6’
と弾性シールパッド5’とのシールを適切にするため
に、弾性シールパッド5’全体の弾性回転ロール6’に
対する押付圧力を若干大きめにすることが好ましかっ
た。
術の欠点を解消し、水素ガスを含む雰囲気ガスを使用す
る熱処理炉の易燃性の炉内ガスを使用する区画出入口に
設けられているシール装置における弾性シールパッドと
弾性回転ロールとの間から炉内ガスが漏れ出る量を可及
的に少なくすることができるシール方法と、このシール
方法を実施するのに好適なシール装置を提供することを
課題とする。
を解決すべく鋭意検討の結果、水素ガスを含む雰囲気ガ
スを炉内ガスとして使用する熱処理炉の区画出入口に設
けられており、一端を炉壁の側板に固定されて可撓性を
持つように支持されているシール板と、このシール板の
表面に固定された弾性シールパッドと、通板される金属
帯の幅方向両側方に位置する炉壁に保持されており前記
弾性シールパッドと金属帯とに押し付けられて炉内ガス
をシールする弾性回転ロールとを備えているシール装置
によって炉内ガスをシールするに際し、炉壁の側板外か
ら操作される押圧機構を弾性回転ロールの軸方向に複数
組設置し、この押圧機構の押圧体により炉内側からシー
ル板を介して弾性シールパッドの必要部分のみを弾性回
転ロール方向に押圧させれば、弾性シールパッドと弾性
回転ロールとの間の炉内ガスが漏れ出る部分のみを積極
的に閉塞して炉内ガスが漏れ出る量を可及的に少なくす
ることができることを究明して本発明を完成したのであ
る。
含む雰囲気ガスを使用する熱処理炉の区画出入口におけ
るシール方法及び装置について詳細に説明する。図1は
光輝焼鈍炉の出口側に設けられた本発明方法を実施する
本発明装置の1実施例を示す正面図、図2は図1におけ
るA部拡大断面説明図、図3は図2におけるB−B線拡
大断面説明図、図4は光輝焼鈍炉の出口側に設けられた
本発明方法を実施する本発明装置の他の実施例における
図2に相当する拡大断面説明図である。
帯Sをその表面に酸化皮膜を形成させない状態で焼鈍し
たり歪取り焼きなまししたりする熱処理を行うために、
水素ガスを含む還元性の易燃性雰囲気ガスを炉内ガスと
して使用する熱処理炉の炉体であって、この炉体1内に
は炉内ガスが供給されて外気より10〜50mmH2O
程度高い圧力状態に保たれている。
及び入口部にそれぞれ設けられている本発明に係る水素
ガスを含む雰囲気ガスを使用する熱処理炉の区画出入口
におけるシール装置であって、一端を炉壁3の側板3a
に固定されて可撓性を持つように支持されていて、例え
ば板厚が0.5mm程度の若干のバネ性を持つステンレ
ス鋼や塩化ビニル樹脂等の合成樹脂などの薄板から成る
シール板4と、このシール板4の表面に接着剤やボルト
・ナット等によってに固定された弾性シールパッド5
と、通板される金属帯Sの幅方向両側方に位置する炉壁
3に保持されており弾性シールパッド5と金属帯Sとに
押し付けられて炉内ガスをシールする弾性回転ロール6
とを備えている。
6の軸方向と直角方向にスリットや分割断面が存在しな
い1枚の薄い金属板や合成樹脂板から成っているのであ
るが、図3に示す如く、炉壁3の側板3aに固定されて
可撓性を持つように支持されており、その一端部は連続
した一体構造であるが、弾性シールパッド5を介して弾
性回転ロール6を押圧する側が、後述する押圧機構7の
組毎に対応して弾性回転ロール6の軸方向と直角方向に
スリットで分割されている態様や、炉壁3の側板3aに
固定されて可撓性を持つように支持されており、端部か
ら始まって弾性シールパッド5を介して弾性回転ロール
6を押圧する側が後述する押圧機構7の組毎に対応して
弾性回転ロール6の軸方向と直角方向に完全に分割され
ている態様など、種々の態様がある。
如く一様な厚さのものの他に、図4に示す如くその表面
の弾性回転ロール6との接触部分を長くするために一部
厚みを変えた態様もある。いずれの態様のものも弾性シ
ールパッド5に弾性回転ロール6の胴部と略同じ曲率の
凹部が形成されていてその接触部分が弾性回転ロール6
の周長の1/15以上となるように構成されていると弾
性シールパッド5と弾性回転ロール6との接触周長が長
くなって流出する炉内ガスの流路抵抗が大きくなって炉
内ガスのシール効果がより向上する。図4の構造の場合
には、弾性シールパッド5の厚さが比較的厚いため弾性
シールパッド5自体が剛性を有するようになる。従っ
て、シール板4は押圧機構7の押力が弾性シールパッド
5に容易に且つ適切に伝達されるように、弾性回転ロー
ル6を押圧する側が押圧機構7の組毎に対応して弾性回
転ロール6の軸方向と直角方向にスリットで分割されて
いるか又は完全に分割断面が形成されていることが好ま
しい。
有するようにシリコンゴム,フッ素ゴム,クロロプレン
ゴム,塩素化ポリエチレン,NBR,EPDM,ウレタ
ンゴム等の弾性体より成るロールや、金属製のロールの
周面に前記した如き弾性体を装着されているロールが使
用される。
設置されており炉壁3の側板3a外から操作されて炉内
側からシール板4を介して弾性シールパッド5の必要部
分のみを弾性回転ロール6方向に押圧せしめる押圧機構
であり、炉壁3の側板3aに穿設されている貫通穴3b
の炉外側に固着されているスリーブ3cの内面に螺設さ
れているメネジに螺着されていて貫通穴3bから離れた
端部内面にメネジが螺設されているホルダー7aと、こ
のホルダー7a内に挿入されており炉壁3の側板3aに
穿設されている貫通穴3bに嵌挿されていてシール板4
の炉内側を直接に押圧せしめるか又はシール板4の炉内
側に接して突出してヒンジ7fにより回転自在に支持さ
れている押圧板7gの突起部7eを押圧せしめる押圧体
7bと、同じくホルダー7a内に挿入されており押圧体
7bの中途に設けた段付部を炉内方向に向けて付勢する
コイルスプリング7cと、ホルダー7aの貫通穴3bか
ら離れた端部内面に螺設されているメネジに螺着されて
おり前記コイルスプリング7cを炉内方向に付勢する付
勢ボルト7dとを備えている。
係る水素ガスを含む雰囲気ガスを使用する熱処理炉の区
画出入口におけるシール装置を使用して本発明に係る水
素ガスを含む雰囲気ガスを使用する熱処理炉の区画出入
口におけるシール方法を実施すると、次の如くなる。一
端を炉壁3の側板3aに固定されて可撓性を持つように
支持されているシール板4と、このシール板4の表面に
固定された弾性シールパッド5と、金属帯Sの幅方向両
側方に位置する炉壁3に保持されており弾性シールパッ
ド5と金属帯Sとに押し付けられて炉内ガスをシールす
る弾性回転ロール6とを備えているシール装置2によっ
て炉内ガスをシールするに際し、先ず弾性シールパッド
5と弾性回転ロール6とが接触してシールしている箇所
のうち炉内ガスが漏れ出る箇所の有無を炉外からの目視
や炉内圧力計の指示によって調査する。
転ロール6との間の炉内ガスが漏れ出る部分に対応する
位置に設置されている押圧機構7を炉壁3の側板3a外
から操作してこの押圧機構7の押圧体7bにより炉内側
からシール板4を介して弾性シールパッド5の必要部分
のみを弾性回転ロール6方向に押圧させることにより、
その弾性シールパッド5を変形させて弾性シールパッド
5と弾性回転ロール6との間の炉内ガスが漏れ出る部分
のみを積極的に閉塞するのである。
は、前記対応する位置に設置されている押圧機構7の炉
壁3の側板3a外に位置している付勢ボルト7dを回転
させて付勢ボルト7dのオネジ部をホルダー7a内にお
いて炉壁3の側板3aに穿設されている貫通穴3b方向
に移動させるか、又はスリーブ3cの内面に螺着されて
いるホルダー7a自体を回転させて貫通穴3b方向に移
動させると、コイルスプリング7cが縮んでその付勢力
が増して貫通穴3bに嵌挿されている押圧体7bがシー
ル板4の炉内側を直接押圧するか又はシール板4の炉内
側に接して突出してヒンジ7fにより回転自在に支持さ
れている押圧板7gの突起部7eを押圧するので、その
押圧されたシール板4を介して弾性シールパッド5の必
要部分のみが弾性回転ロール6方向に押圧せしめられて
弾性シールパッド5と弾性回転ロール6との間の炉内ガ
スが漏れ出る部分を閉塞することができるのである。押
圧板7gがシール板4を押圧する範囲は、弾性シールパ
ッド5と弾性回転ロール6との接触部分の上部全部であ
っても、炉壁3の側板3a側に所定位置ずらした位置
で、接触部分の上部の一部であっても、また接触部分の
上部を外れる位置であっても良い。
3の側板3aに穿設されている貫通穴3bの炉外側に固
着されているスリーブ3cとホルダー7aとは互いに螺
着されているネジ部によって、またホルダー7aと付勢
ボルト7dとは互いに螺着されているネジ部によってそ
れぞれシールされているから、炉壁3の側板3aに穿設
されている貫通穴3bと押圧体7bとの間を通ってホル
ダー7a内に侵入してきた炉内ガスが押圧機構7から炉
外に漏れ出ることはないのである。
一様な厚さの態様であっても、図4に示す如く接触周長
を長くするために一部厚みを変えた態様であっても、そ
の表面の弾性回転ロール6との接触部分に弾性回転ロー
ル6の胴部と略同じ曲率の凹部が形成されていてその接
触部分が弾性回転ロール6の周長の1/15以上となる
ように構成されていると弾性シールパッド5と弾性回転
ロール6との接触周長が長くなって流出する炉内ガスの
流路抵抗が大きくなって炉内ガスのシール効果がより向
上して好ましい。この構造の場合には弾性シールパッド
5の厚さが比較的厚いために、弾性シールパッド5自体
が剛性を有するようになる。従って、シール板4は押圧
機構7の押力が弾性シールパッド5に容易に伝達される
ように弾性回転ロール6を押圧する側が押圧機構7の組
毎に対応して弾性回転ロール6の軸方向と直角方向にス
リットで分割されているか又は完全に分割断面が形成さ
れていて、押圧機構7も組毎に弾性回転ロール6の周方
向で2箇所以上設けられていることが好ましい。
って、熱処理炉の区画出入口に設けられているシール装
置2における弾性シールパッド5と弾性回転ロール6と
の間の炉内ガスが漏れ出る部分を閉塞することができる
ので、漏れ出す炉内ガスの量が減少するため、雰囲気ガ
スの消費量が少なくなりコストダウンになることや、漏
れ出した炉内ガスに着火して爆発や火災が発生する危険
性が著しく減少するのである。また、テーパ部やクラウ
ン形状を持つ前述の特開平2−54723号公報に開示
されている異径形状ロールにも容易に対応ができる。そ
して、押圧機構7は比較的簡単な構造であるから安価且
つ容易に製作でき、従来から存在する水素ガスを含む雰
囲気ガスを使用する熱処理炉におけるシール装置に設置
して直ちに本発明方法を実施することができるのであ
り、シール板4は、炉壁3の側板3aに一端が固定され
て可撓性を持つように支持されていて、連続した一体構
造であったり、弾性シールパッド5を介して弾性回転ロ
ール6を押圧する側のみが押圧機構7の組毎に対応して
弾性回転ロール6の軸方向と直角方向にスリットで分割
されている構造や、押圧機構7の組毎に対応して弾性回
転ロール6の軸方向と直角方向に完全に分割されている
構造にすれば、前記効果はより確実になるのである。
る水素ガスを含む雰囲気ガスを使用する熱処理炉の区画
出入口におけるシール方法及び装置の工業的価値は非常
に大きなものがある。
実施する本発明装置の1実施例を示す正面図である。
実施する本発明装置の他の実施例における図2に相当す
る拡大断面説明図である。
説明図である。
面図である。
ルの状態を示す説明図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 水素ガスを含む雰囲気ガスを炉内ガスと
して使用する熱処理炉の区画出入口に設けられており、
一端を炉壁(3)の側板(3a)に固定されて可撓性を
持つように支持されているシール板(4)と、該シール
板(4)の表面に固定された弾性シールパッド(5)
と、通板される金属帯(S)の幅方向両側方に位置する
炉壁(3)に保持されており前記弾性シールパッド
(5)と金属帯(S)とに押し付けられて炉内ガスをシ
ールする弾性回転ロール(6)とを備えているシール装
置(2)によって炉内ガスをシールするに際し、炉壁
(3)の側板(3a)外から操作される押圧機構(7)
を弾性回転ロール(6)の軸方向に複数組設置し、この
押圧機構(7)の押圧体(7b)により炉内側からシー
ル板(4)を介して弾性シールパッド(5)の必要部分
のみを弾性回転ロール(6)方向に押圧させることによ
り、弾性シールパッド(5)と弾性回転ロール(6)と
の間の炉内ガスが漏れ出る部分のみを積極的に閉塞する
ことを特徴とする水素ガスを含む雰囲気ガスを使用する
熱処理炉の区画出入口におけるシール方法。 - 【請求項2】 押圧機構(7)の押圧体(7b)により
炉内側からシール板(4)を押圧する範囲を、弾性シー
ルパッド(5)と弾性回転ロール(6)との接触部分直
上とする請求項1に記載の水素ガスを含む雰囲気ガスを
使用する熱処理炉の区画出入口におけるシール方法。 - 【請求項3】 押圧機構(7)の押圧体(7b)により
炉内側からシール板(4)を押圧する範囲を、弾性シー
ルパッド(5)と弾性回転ロール(6)との接触部分直
上より炉壁(3)の側板(3a)側に所定距離だけずら
した位置とする請求項1に記載の水素ガスを含む雰囲気
ガスを使用する熱処理炉の区画出入口におけるシール方
法 - 【請求項4】 水素ガスを含む雰囲気ガスを炉内ガスと
して使用する熱処理炉の区画出入口に設けられており、
一端を炉壁(3)の側板(3a)に固定されて可撓性を
持つように支持されているシール板(4)と、該シール
板(4)の表面に固定された弾性シールパッド(5)
と、通板される金属帯(S)の幅方向両側方に位置する
炉壁(3)に保持されており前記弾性シールパッド
(5)と金属帯(S)とに押し付けられて炉内ガスをシ
ールする弾性回転ロール(6)とを備えているシール装
置(2)において、炉壁(3)の側板(3a)に穿設さ
れている貫通穴(3b)の炉外側に固着されているスリ
ーブ(3c)の内面に螺設されているメネジに螺着され
ていて貫通穴(3b)から離れた端部内面にメネジが螺
設されているホルダー(7a)と、このホルダー(7
a)内に挿入されており前記貫通穴(3b)に嵌挿され
ていてシール板(4)の炉内側を直接に押圧せしめるか
又はシール板(4)の炉内側に接して突出して回転自在
に支持されている押圧板(7g)の突起部(7e)を押
圧せしめる押圧体(7b)と、同じくホルダー(7a)
内に挿入されており押圧体(7b)の中途に設けた段付
部を炉内方向に向けて付勢するコイルスプリング(7
c)と、前記ホルダー(7a)の貫通穴(3b)から離
れた端部内面に螺設されているメネジに螺着されており
前記コイルスプリング(7c)を炉内方向に付勢する付
勢ボルト(7d)とを備えている押圧機構(7)が弾性
回転ロール(6)の軸方向に複数組設置されていること
を特徴とする水素ガスを含む雰囲気ガスを使用する熱処
理炉の区画出入口におけるシール装置。 - 【請求項5】 押圧機構(7)の押圧体(7b)がシー
ル板(4)の炉内側又はシール板(4)の炉内側に接し
て突出して回転自在に支持されている押圧板(7g)の
突起部(7e)を押圧せしめ、その押圧板(7g)がシ
ール板(4)を押圧する範囲が弾性シールパッド(5)
と弾性回転ロール(6)との接触部分の上部全部に設定
されている請求項4に記載の水素ガスを含む雰囲気ガス
を使用する熱処理炉の区画出入口におけるシール装置。 - 【請求項6】 押圧機構(7)の押圧体(7b)がシー
ル板(4)の炉内側又はシール板(4)の炉内側に接し
て突出して回転自在に支持されている押圧板(7g)の
突起部(7e)を押圧せしめ、その押圧板(7g)がシ
ール板(4)を押圧する範囲が弾性シールパッド(5)
と弾性回転ロール(6)との接触部分の上部より炉壁
(3)の側板(3a)側に所定距離だけずらした位置に
設定されている請求項4に記載の水素ガスを含む雰囲気
ガスを使用する熱処理炉の区画出入口におけるシール装
置。 - 【請求項7】 シール板(4)が、弾性回転ロール
(6)の軸方向と直角方向にスリットや分割断面が存在
しない1枚の板から成っている請求項4から6までのい
ずれか1項に記載の水素ガスを含む雰囲気ガスを使用す
る熱処理炉の区画出入口におけるシール装置。 - 【請求項8】 シール板(4)が、一端部が炉壁(3)
の側板(3a)に固定されて可撓性を持つように支持さ
れており、その一端部は連続した一体構造であるが、弾
性シールパッド(5)を介して弾性回転ロール(6)を
押圧する側が押圧機構(7)の組毎に対応して弾性回転
ロール(6)の軸方向と直角方向にスリットで分割され
ている請求項4から6までのいずれか1項に記載の水素
ガスを含む雰囲気ガスを使用する熱処理炉の区画出入口
におけるシール装置。 - 【請求項9】 シール板(4)が、一端部が炉壁(3)
の側板(3a)に固定されて可撓性を持つように支持さ
れており、その一端部から始まって弾性シールパッド
(5)を介して弾性回転ロール(6)を押圧する側まで
が、押圧機構(7)の組毎に対応して弾性回転ロール
(6)の軸方向と直角方向に完全に分割されている請求
項4から6までのいずれか1項に記載の水素ガスを含む
雰囲気ガスを使用する熱処理炉の区画出入口におけるシ
ール装置。 - 【請求項10】 シール板(4)が、金属又は合成樹脂
から成る請求項4から9までのいずれか1項に記載の水
素ガスを含む雰囲気ガスを使用する熱処理炉の区画出入
口におけるシール装置。 - 【請求項11】 弾性シールパッド(5)の表面の弾性
回転ロール(6)との接触部分に、弾性回転ロール
(6)の胴部と略同じ曲率の凹部が形成されており、該
接触部分が弾性回転ロール(6)の周長の1/15以上
となるように構成されている請求項4から10までのい
ずれか1項に記載の水素ガスを含む雰囲気ガスを使用す
る熱処理炉の区画出入口におけるシール装置。
Priority Applications (9)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6278641A JP3071113B2 (ja) | 1994-06-01 | 1994-10-19 | 水素ガスを含む雰囲気ガスを使用する熱処理炉の区画出入口におけるシール方法及び装置 |
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