JP3069343B1 - 無呼吸状態防止具 - Google Patents

無呼吸状態防止具

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JP3069343B1
JP3069343B1 JP11099634A JP9963499A JP3069343B1 JP 3069343 B1 JP3069343 B1 JP 3069343B1 JP 11099634 A JP11099634 A JP 11099634A JP 9963499 A JP9963499 A JP 9963499A JP 3069343 B1 JP3069343 B1 JP 3069343B1
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Abstract

【要約】 【課題】 睡眠時の無呼吸状態を容易に低減させること
ができる無呼吸状態防止具を提供する。 【解決手段】 無呼吸状態防止具を構成する着衣25
は、ベスト11の背部中央に空気が充填されたゴム製の
パッド22を備えている。このパッド22は仕切り23
によって複数に分割形成され、各仕切り23の両端部に
は空気が通過することができる通気孔が形成されてい
る。また、ベスト11の肩部14では、後ろ身頃12と
左右前身頃16、17とが切り離されて形成されている
うえ、面ファスナー19によって係脱可能に接合されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、睡眠時の無呼吸
状態を減少させて閉塞型睡眠時無呼吸症候群による弊害
を低減させるための無呼吸状態防止具に関するものであ
る。より詳しくは、就寝時に頭部を所定角度に傾斜した
姿勢を維持させることにより、軟口蓋等が上気道を閉塞
して無呼吸状態に陥るのを防止することができる無呼吸
状態防止具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】睡眠時無呼吸症候群は、様々な原因によ
り睡眠中に呼吸が10秒以上停止する症状を有する疾患
であり、その特徴及び原因から閉塞型、中枢型及び混合
型の3種に分類されている。中枢型は呼吸中枢障害によ
る呼吸リズムの形成機構障害又は脳幹発振中枢異常が原
因である。これに対し、閉塞型は肥満、上気道の形態異
常、アレルギー性鼻炎、咽喉頭軟部組織の腫脹、機能的
異常が原因である。また、混合型は前記中枢型及び閉塞
型の症状的特徴を同時に有する。
【0003】これらの睡眠時無呼吸症候群は、高血圧、
脳血管障害、虚血性心疾患等の原因となる因子として注
目されている。さらに、無呼吸状態に伴う中途覚醒が熟
睡を妨げて睡眠障害を引き起こすうえ、昼間仮眠に伴う
作業能力の低下、性格変化、居眠り運転による交通事故
の発生原因等の社会的な問題をも引き起こす可能性を有
している。加えて、睡眠時無呼吸症候群が原因で突然死
を招くおそれもある。
【0004】これらの睡眠時無呼吸症候群のうち閉塞型
の多くの症例は、生活習慣の改善によって充分に治療す
ることが可能である。すなわち、この閉塞型睡眠時無呼
吸症候群は、鼻翼、軟口蓋、口蓋垂、舌根部、咽頭蓋等
が睡眠中に上気道を閉塞することにより引き起こされ、
特に軟口蓋による閉塞が多く報告されている。そして、
この睡眠中における上気道の閉塞は、前記各器官が上気
道を閉塞しない位置に配置されたときに解消される。こ
の上気道閉塞の最も容易な解消法は、就寝時に頭部を最
適な位置に配置することである。また、中高年男性に多
く見られる習慣性いびきは、閉塞型睡眠時無呼吸症候群
の予備群と考えられており、一般に、この習慣性いびき
を防止することがこの疾患の発生を抑制することにつな
がる。
【0005】従来より、この種の無呼吸状態防止具とし
ては、登録実用新案第3009844号公報に開示され
ている横臥用枕が知られている。この横臥用枕は、主に
睡眠時無呼吸症患者が横臥位で就寝できるようにするこ
とによって、舌根部の下垂等による上喉頭部閉塞を防止
することができるものである。
【0006】この横臥用枕は枕袋体の底部に平板状のプ
レート体が配設されるとともに、そのプレート体上には
形状の異なる3種類の芯体(第1芯体から第3芯体)が
適切な位置に配設されることにより構成されている。こ
れら第1芯体から第3芯体は、袋体内に芯材を充填する
ことによりほぼ楕円柱状に形成されるとともに、プレー
ト体の中央部に配置されている第1芯体は、第2芯体及
び第3芯体より高さ寸法が高く形成されている。さら
に、一対の第3芯体はプレート体の両端部に配置され、
一対の第2芯体は前記第1及び第3芯体の間に配置され
るとともに、第1芯体及び第3芯体より高さ寸法が低く
形成されている。
【0007】そして、睡眠時にこの横臥用枕に頭部を載
置して就寝用の枕として使用することによって、側頭部
が一方の第2芯体上に載置された状態で、後頭部が第1
芯体と当接され、横臥する姿勢を楽に保持しつつ快適に
就寝することができる。そして、この横臥姿勢を保持す
ることにより、舌根部が下垂した場合でも上喉頭部を閉
塞することがなくなり、無呼吸状態に陥るのを防止する
ことができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来の
横臥用枕では、各芯材は型くずれし難い硬さを有する材
料から構成されているうえ、各芯体の高さが所定高さに
固定して形成されていることから、その硬さや高さを各
人の好みに合わせて自由に調節することができなかっ
た。このため、横臥用枕の硬さや高さが合わなかった場
合には、上記のように横臥する姿勢を保持しながら就寝
するのが非常に困難であり、無呼吸状態に陥るのを充分
に防止することができなかった。
【0009】この発明は、上記のような従来技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、睡眠時の無呼吸状態を容易に低減させる
ことができる無呼吸状態防止具を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明の無呼吸状態防止具は、就
寝時に頭部を所定角度に傾斜して保持するように膨出又
は変形するパッドを備えた枕、及び身体を所定角度に傾
斜して支持することにより、就寝時に頭部を所定角度に
傾斜して保持するように膨出又は変形するパッドを備え
た支持具から構成され、前記支持具は背部にパッドを備
えた着衣であって、前記パッドが前記背部の中央部に縦
方向へ延びるように備えられることによって気道が閉塞
するのを防止するものである。
【0011】
【0012】請求項に記載の発明の無呼吸状態防止具
は、請求項に記載の発明において、前記パッドは複数
に分割して構成され、前記複数のパッド間連通される
とともに、前記パッド内に気体又は液体充填され
ものである。請求項3に記載の発明の無呼吸状態防止具
は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記
着衣は、前記パッド及びベストから構成され、該ベスト
は肩部において背部と左右前身頃とがそれぞれ面ファス
ナーによって接合されるとともに、前記左右前身頃同士
も面ファスナーによって接合されるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、この発明
の第1実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0014】図1に示すように、ベスト11の背部を構
成する後ろ身頃12は、木綿布をほぼ長方形状に裁断す
ることによって形成されている。後ろ身頃12の上端部
中央には、首部13がほぼコの字状に裁断されて形成さ
れている。首部13の両脇には、一対の肩部14がほぼ
長方形状に突出して形成されている。両肩部14の外側
の端縁には、肩回り部15が円弧状に裁断されて形成さ
れている。
【0015】ベスト11の右前身頃16は、木綿布をほ
ぼ長方形状に裁断することによって形成されている。右
前身頃16の上端部には、肩部14がほぼ長方形状に突
出されて形成されている。右前身頃16の上部一側縁に
は、首部13が円弧状に裁断されて形成されている。右
前身頃16の首部13と対向する側縁には、肩回り部1
5が円弧状に裁断されて形成されている。一方、左前身
頃17は木綿布によって、上記右前身頃16と左右対称
となる形状に形成されている。
【0016】ベスト11は、前記後ろ身頃12と左右前
身頃16、17との対応する側縁間に、伸縮可能な布材
からなる長方形状の伸縮部材18を配置し、それらの接
続部分を縫合させることによって一体的に形成され、後
ろ身頃12又は左右前身頃16、17が僅かに前後方向
に伸縮できるように構成されている。さらに、後ろ身頃
12の中央部には、長方形状の伸縮部材18が横方向に
延びるように設けられ、腰を折り曲げたとき等に、後ろ
身頃12が僅かに上下方向に伸縮できるように構成され
ている。
【0017】後ろ身頃12の肩部14内側には、長方形
状の面ファスナー19が縦方向に延びるように縫合さ
れ、図1に点線で示される左右前身頃16、17の肩部
14外側には、長方形状の面ファスナー19が縦方向に
延びるように縫合されている。そして、このベスト11
は、これらの対応する面ファスナー19同士を接合する
ことによって、通常のベストと同様に着衣できるように
なっている。
【0018】左前身頃17の一側部内側面には、長方形
状の面ファスナー19が横方向に延びるように縫合さ
れ、図1に点線で示される右前身頃16の一側部外側面
には、四角形状の面ファスナー19が縫合されている。
そして、このベスト11は、肩部14を接合した状態
で、前記面ファスナー19同士を適切な位置で接合させ
ることによって、身体の胴部の周囲を覆うとともに、胴
部に対してずれ難いように固定できるようになってい
る。
【0019】後ろ身頃12の中央部には、木綿布により
長方形状に形成された背部カバー20が縦方向に延びる
ように配設されている。さらに、この背部カバー20の
一側縁は後ろ身頃12に縫合され、その側縁を軸にして
折り返せるようになっている。加えて、背部カバー20
の周縁部には、長方形状の面ファスナー19が所定間隔
をおいて縫合されている。一方、後ろ身頃12の中央部
には複数の面ファスナー19が縫合され、背部カバー2
0を折り返して配置したとき、対応する面ファスナー1
9同士が接合されるようになっている。また、ベスト1
1の首部13及び両肩回り部15の周縁には、ニットに
より帯状に形成された周縁部材21が縫合され、首及び
肩が接触したときに不快感を与え難くなっている。
【0020】図1及び図3に示すように、パッド22は
上記ベスト11とは別体で、ゴムにより長方形状に形成
され、その内部は中空になっている。このパッド22
は、ベスト11の後ろ身頃12の中央部において、後ろ
身頃12と背部カバー20との間に固定されるようにな
っている。
【0021】パッド22の長さ方向を3等分する位置に
設けられた2つの仕切り23は、パッド22の上面と下
面とを融着させることにより、パッド22を幅方向に仕
切っている。さらに、この仕切り23はパッド22の幅
方向の中央部のみに設けられ、その外側両端部のパッド
22の上下面は融着されておらず、空気が自由に通過す
るための通気孔となっている。また、パッド22上面の
一方のコーナ部に設けられた円孔状の空気注入口24
は、空気を注入して膨出させることができる一方、パッ
ド22内の空気を除去できるようになっている。
【0022】そして、上記のように構成されるベスト1
1とパッド22とによって、第1実施形態の無呼吸状態
防止具の着衣25は構成されている。図2及び図4に示
すように、枕パッド31はゴムにより長方形状に形成さ
れ、その内部は中空になっている。枕パッド31の長さ
方向を4等分する位置に設けられた3つの仕切り23
は、枕パッド31の上面と下面とを融着することによ
り、枕パッド31を幅方向に仕切っている。さらに、こ
の仕切り23は枕パッド31の幅方向の中央部のみに設
けられ、その外側両端部の枕パッド31の上下面は融着
されておらず、空気が自由に通過するための通気孔とな
っている。また、枕パッド31上面の一方のコーナ部に
は、空気注入口24が設けられている。
【0023】枕パッド31を収容するための袋体32
は、木綿布によりほぼ長方形状に形成されるとともに袋
状の構造を有し、その内部は中空になっている。さら
に、袋体32の長さ方向の一側縁は開口され、枕パッド
31の挿入口33を形成している。この挿入口33の上
下の対向位置には、4対の面ファスナー19が所定間隔
をおいて縫合され、袋体32の開口部を係脱可能に閉塞
できるようになっている。
【0024】袋体32の外側を覆うための覆い布34
は、木綿布により帯状に形成されている。さらに、覆い
布34の長さ方向の両端部には、その表面又は裏面に面
ファスナー19が縫合され、それらの接合位置を調節す
ることによって、袋体32の長さを調節できるようにな
っている。また、覆い布34の外側を覆うための枕カバ
ー35は、木綿布によりほぼ円筒状に形成されている。
【0025】そして、上記のように構成される枕パッド
31、袋体32、覆い布34及び枕カバー35によっ
て、第1実施形態の無呼吸状態防止具の枕36は構成さ
れている。また、この枕36において、例えば、枕カバ
ー35の長さを65cm、幅を31cmの大きさに形成
するとよい。以下同様に、覆い布34の長さを120c
m、幅を27cm、袋体32の長さを64cm、幅を2
8cmとするとよい。
【0026】次に、上記第1実施形態の無呼吸状態防止
具の作用について説明する。着衣25を使用する前に
は、まず、パッド22の空気注入口24から空気を注入
して所定硬さまで膨出させ、ベスト11の後ろ身頃12
中央部に配置した後、背部カバー20によってパッド2
2をベスト11に固定する。次に、ベスト11の左右前
身頃16、17と後ろ身頃12とを肩部14の位置で接
続し、着衣25を就寝時の形態に組み立てる。
【0027】上記のように組み立てられた着衣25は、
図5に示すように、左右の肩回り部15に両腕を挿通さ
せた後、左前身頃17と右前身頃16とを腹部に設けら
れた面ファスナー19によって接合し、身体の胴部を覆
うように固定する。さらにこのとき、着衣25は身体の
胴部とぴったりとフィットするように、左右前身頃1
6、17の腹部の面ファスナー19の接合位置を調節し
て固定される。そして、この着衣25を着用した状態で
就寝する。
【0028】さて、この着衣25を着用して就寝する場
合、膨出されたパッド22が身体の背骨に沿うように密
着され、身体の背部中央は背骨に沿ってほぼ凸状に突出
している。従って、図6に示すように、仰向け状態でベ
ッド40上に横たわろうとする場合には、パッド22が
ベッド40の上面に当接するとともに身体の背部中央を
支持し、左肩又は右肩がベッド40から離間する姿勢、
すなわち、上半身が所定角度に傾斜する姿勢で横たえら
れる。このとき、頭部は上半身とほぼ同じ方向である水
平面に対して所定角度をなす方向に傾斜され、楽な姿勢
で就寝できる。このため、鼻翼、軟口蓋、口蓋垂、舌根
部、咽頭蓋等の各器官が上気道から反れて垂下され、睡
眠時に無呼吸状態に陥るのが防止される。なお、上半身
が上記のように傾斜した姿勢を容易に保持できるよう
に、ベッド40の上面は可能な限り硬く平坦に形成され
ているのが望ましい。
【0029】また、この着衣25を着用して就寝する場
合であって、横臥した姿勢で就寝する場合にも、同様に
頭部が横方向に向かって配置されて、各器官が上気道を
閉塞しない位置に垂下される。さらに、就寝時に寝返り
をうつ場合には、ベッド40の上面と当接している一方
の肩をベッド40から離間させるように上半身を反転さ
せることによって、パッド22内の空気が適当に移動し
ながら、着衣25を着用していない場合とほぼ同様に寝
返りをうつことができる。
【0030】着衣25を脱衣する場合、或いは入院患者
や要介護者が診察等のために一時的に着衣25を身体の
胴部から取り外すような場合には、ベッド40上に横た
わったままの姿勢で脱衣又は取り外すことができる。す
なわち、ベスト11の肩部14において、後ろ身頃12
と左右前身頃16、17とを接合している面ファスナー
19同士を離間させるとともに、ベスト11の左右前身
頃16、17を接合している面ファスナー19同士を離
間させることによって、着衣25は図1に示されるよう
な展開状態となり、脱衣又は取り外される。
【0031】一方、枕36を使用する前には、まず、枕
パッド31の空気注入口24から空気を注入して所定硬
さまで膨出させ、袋体32の挿入口33から袋体32内
に挿入した後、挿入口33の上下の対応する面ファスナ
ー19同士を接合させ、枕パッド31を袋体32内に装
着する。次に、拡げられた覆い布34上の中央位置に袋
体32を載置した後、覆い布34両端部の対応する面フ
ァスナー19同士を接合させ、覆い布34により袋体3
2を被覆する。このとき、好みに応じて、袋体32内の
枕パッド31が所定の凹凸形状を有するように、覆い布
34の両端を引き絞って枕パッド31を折り曲げ、対応
する面ファスナー19同士を接合させてもよい。最後
に、枕カバー35の一端縁から、枕パッド31及び袋体
32を被覆した覆い布34を挿入し、それらを枕カバー
35の中央に配置させることにより、枕36は就寝時の
形態に組み立てられる。
【0032】上記のように組み立てられた枕36は、例
えば、図7に示すように、枕パッド31の左端に位置す
る仕切り23の上に、右側頭部を載置した状態で就寝す
る。さて、この枕36を使用して就寝することによっ
て、枕36上に載置されている頭部を、水平面に対して
所定角度をなす方向又は横方向に容易に傾斜させて就寝
できる。すなわち、就寝する直前に、例えば、図7に示
すように、右側頭部を枕パッド31の左端に位置する仕
切り23上に載置することにより、その仕切り23の周
辺には頭部による荷重が加えられ、その周辺の空気が押
しのけられる。この押しのけられた空気の大半は、荷重
が加えられていない枕パッド31の中央部から右端部へ
と通気孔を通って移動し、枕パッド31の中央部及び右
端部の高さ寸法が増大する。
【0033】従って、睡眠中には、右側頭部が高さ寸法
の低い枕パッド31の左端部に安定に支持されているう
え、後頭部が高さ寸法の高い枕パッド31の中央部に当
接していることから、この状態をさらに安定に保持し、
頭部は水平面に所定角度をなす方向又は横方向に傾斜し
て安定化される。さらに、上記の着衣25により、上半
身が右前方に傾斜していることから、頭部はこの状態で
より一層安定化される。また、覆い布34の両端を引き
絞ることにより、枕パッド31の凹凸形状を変化させて
枕36を組み立てた場合でもほぼ同様に、頭部は水平面
に対して所定角度をなす方向又は横方向に傾斜して安定
化される。
【0034】さらに、睡眠中に寝返りをうつ場合には、
上記のように安定化されている頭部を反転させる。する
と、頭部が載置されている部分の枕パッド31内の空気
が通気孔を通って枕パッド31の反対側に移動され、容
易に寝返りをうつことができる。このとき、頭部は左側
頭部を枕パッド31の右端に位置する仕切り23上に載
置した状態で、上記と同様に、水平面に対して所定角度
をなす方向又は横方向に傾斜して安定化される。さらに
このとき、上記着衣25によって上半身が左前方に傾斜
していることから、頭部はこの状態でより一層安定化さ
れる。
【0035】上記第1実施形態によって発揮される効果
について、以下に記載する。 ・ 無呼吸状態防止具は、ベスト11の背部中央にパッ
ド22を備えた着衣25と、通気孔を有する仕切り23
によって分割形成された枕パッド31を備えた枕36と
より構成されている。このため、睡眠時に頭部及び上半
身を水平面に対して所定角度をなす方向又は横方向に容
易に傾斜させることができ、睡眠時の無呼吸状態を低減
させることができる。さらに、頭部をその方向に傾斜さ
せるために、枕36によって頭部を適切に保持すること
ができるうえ、着衣25によって上半身を適切に支持す
ることができ、両者の相乗効果によって確実に無呼吸状
態を低減させることができる。また、着衣25及び枕3
6の構成が簡単であることから、容易かつ安価に製造す
ることができるとともに、市販の枕とほぼ同様に取り扱
うことができ、メンテナンスを容易に行うことができ
る。また、いびきの発生を効果的に抑制する効果も発揮
することができる。
【0036】・ パッド22に仕切り23を設けて分割
形成したことから、着衣25を着用した状態において、
例えば上半身を丸めた姿勢をとる際にも、仕切り23部
分で屈曲して無理なく姿勢を変えることができ、上半身
を容易に動かすことができる。また、枕パッド31に仕
切り23を設けて分割形成したことから、高さ寸法の低
い仕切り23の周辺に側頭部を安定に載置することがで
きる。さらに、覆い布34の両端を引き絞って枕パッド
31及び袋体32を被覆することによって、枕パッド3
1の凹凸形状を任意に変化させることができることか
ら、枕36を所望とする凹凸形状となるように変形させ
ることができる。このため、好みの凹凸形状に変形させ
た枕36を使用して、快適な睡眠をとることが可能であ
る。
【0037】・ パッド22内に空気を充填するように
構成するとともに通気孔を設けたことによって、ベッド
40と身体の形状に合わせてパッド22を柔軟に変形さ
せることができる。このため、上半身を水平面に対して
所定角度をなす方向又は横方向に傾斜させたとき、身体
の背部とベッド40との隙間を無理なく支持することが
できるとともに、身体の凹凸形状にフィットさせること
ができることから、就寝時の腰痛等を防止することが可
能である。また、枕パッド31内に空気を充填するよう
に構成するとともに通気孔を設けたことによって、枕3
6と当接している頭部の形状に合わせて枕パッド31を
柔軟に変形させることができる。このため、例えば右側
頭部を枕パッド31の左端に位置する仕切り23上に載
置することによって、その仕切り23周辺の高さ寸法が
低くなるように変形し、右側頭部をより安定に枕36上
に載置することができる。さらに、中央の仕切り23周
辺の高さ寸法が高くなるように変形することから、その
部分が後頭部を保持し、頭部をより一層安定に枕36上
に載置することができる。
【0038】・ 空気注入口24によりパッド22及び
枕パッド31内の空気の充填量を調節できるように構成
されていることから、パッド22及び枕パッド31を任
意の硬さ及び高さに形成することが可能である。このた
め、所望とする硬さ及び高さに形成したパッド22及び
枕パッド31を使用することによって、快適な睡眠をと
ることができる。
【0039】・ 着衣25のベスト11とパッド22と
を別体で構成したことから、パッド22をベスト11か
ら取り外すことによって、着衣25を容易に持ち運ぶこ
とが可能である。さらに、パッド22から空気を除去す
ることによって、さらに容易に着衣25を持ち運ぶこと
ができる。また、枕36を構成する枕パッド31から空
気を除去することによって、枕36も容易に持ち運ぶこ
とができる。
【0040】・ 無呼吸状態防止具は、ベスト11の後
ろ身頃12と左右前身頃16、17とを肩部14で切り
離すことができるように構成されている。このため、ベ
スト11を脱衣する場合、或いは入院患者や要介護者等
が、例えば診察時等に一時的にベスト11を身体の胴部
から取り外す場合に、ベッド40上に横たわったままの
姿勢で脱衣又は取り外しを行うことができる。従って、
これらの作業にかかる負担を軽減させることが可能であ
る。
【0041】・ 無呼吸状態防止具は、ベスト11の肩
部14及び左右前身頃16、17の一側部に面ファスナ
ー19を縫合させ、対応する面ファスナー19同士を最
適な位置で接合させることができるように構成されてい
ることから、ベスト11を身体の胴部に確実にフィット
するように着衣することができる。さらに、各面ファス
ナー19の接合位置を変化させることによって、様々な
体型の人にフィットさせることができる。また、面ファ
スナー19は身体の表面に食い込むことがほとんどない
ことから、長時間に渡って同じ姿勢で就寝する場合で
も、ほとんど痛み等の不快感を感じることなく快適な睡
眠をとることができる。
【0042】・ 無呼吸状態防止具は、主として木綿布
により構成されていることから、吸水性及び通気性に優
れているうえ、容易に洗濯ができて経済的である。ま
た、着衣25を構成するベスト11は、通常のベスト1
1と同様に使用できることから、就寝時以外でも普段着
として利用することが可能である
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】なお、上記各実施形態は、次のように変更
して具体化することも可能である。 ・ 各実施形態の着衣25において、図1に二点鎖線で
示すように、ベスト11の後ろ身頃12及び左右前身頃
16、17にベルト吊り26を設け、両端部に面ファス
ナー19を備えた帯状のベルト27をパッド22の裏側
及びベルト吊り26を挿通させ、身体の腹部でベルト2
7両端部の面ファスナー19同士を接合させること。
【0053】このように構成した場合、就寝中にパッド
22が身体背部の所定位置からずれるのを効果的に防止
することができる
【0054】
【0055】・ パッド22及び枕パッド31の少なく
とも1方に、空気を充填する代わりに液体を充填するこ
と。なお、前記液体としては適度な粘性及び流動性を同
時に有するものであるのが好ましい。
【0056】・ ベスト11は上記の構成に限定される
必要はなく、例えば木綿布の代わりにポリエステル、ナ
イロン、アクリル等の化学繊維を使用して形成してもよ
い。また、例えば、肩部14を切り離しできないように
形成したり、肩部14及び左右前身頃16、17の少な
くとも1種の面ファスナー19の代わりにボタンを使用
したり、背部カバー20の長さ方向の両側縁を縫合させ
てパッド22を上下いずれかの端縁から着脱できるよう
に構成したり、或いは伸縮部材18及び周縁部材21の
少なくとも1種を省略したりしてもよい。さらに、これ
らの構成を適宜組み合わせてもよい。また、ファッショ
ン性を高めて形成することも好ましい。
【0057】・ パッド22及び枕パッド31の少なく
とも1種は、上記の構成に限定される必要はなく、例え
ば円筒状等に形成してもよい。また、パッド22及び枕
パッド31の仕切り23の個数は上記の構成に限定され
る必要はなく、例えば1個又は4個以上であってもよ
く、さらに、これらの仕切り23はパッド22又は枕パ
ッド31の幅方向の中央部のみに形成されても、幅方向
全体に形成されてもよい。また、パッド22又は枕パッ
ド31を仕切り23の部分で切り離して分割形成しても
よい。また、パッド22をベスト11背部の上部のみに
設けてもよい。一方、仕切り23及び空気注入口24の
少なくとも1種を省略して構成してもよい。さらに、こ
れらの構成を適宜組み合わせてもよい。
【0058】・ 袋体32、覆い布34及び枕カバー3
5の少なくとも1種は、上記の構成に限定されず、例え
ば木綿布の代わりにポリエステル、ナイロン、アクリル
等の化学繊維を使用して形成してもよい。また、袋体3
2、覆い布34及び枕カバー35の少なくとも1種を省
略して構成してもよい。
【0059】 ・ 着衣25のパッド22をベスト11に
固定して一体的に構成すること。
【0060】さらに、前記実施形態より把握できる技術
的思想について以下に記載する。 (a) 前記複数のパッドを連結して一体的に形成した
請求項に記載の無呼吸状態防止具。
【0061】このように構成した場合、構成を簡単にす
ることができる。 (b) 前記パッド内に充される気体又は液体の充填
量を調節可能に構成した請求項2又は前記(a)に記載
の無呼吸状態防止具。
【0062】このように構成した場合、無呼吸状態を容
易に低減させることができる
【0063】 ) 前記パッドを枕又は支持具と別体
で構成した請求項1から請求項及び前記(a)又は
)のいずれかに記載の無呼吸状態防止具。
【0064】このように構成した場合、無呼吸状態防止
具を容易に持ち運ぶことができる。
【0065】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、次のような効果を奏する。請求項1から請求項
記載の発明の無呼吸状態防止具によれば、睡眠時の無呼
吸状態を容易に低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の着衣を示す展開図。
【図2】 第1実施形態の枕を示す分解斜視図。
【図3】 第1実施形態の着衣を構成するパッドを示す
平断面図。
【図4】 第1実施形態の枕を示す斜視図。
【図5】 第1実施形態の着衣を着衣した状態を示す正
面図。
【図6】 第1実施形態の着衣を着衣して就寝している
状態を示す断面図。
【図7】 第1実施形態の枕を用いて就寝している状態
を示す断面図。
【符号の説明】
22…パッド、25…支持具としての着衣、31…パッ
ドとしての枕パッド、36…枕。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 就寝時に頭部を所定角度に傾斜して保持
    するように膨出又は変形するパッドを備えた枕、及び身
    体を所定角度に傾斜して支持することにより、就寝時に
    頭部を所定角度に傾斜して保持するように膨出又は変形
    するパッドを備えた支持具から構成され、前記支持具は背部にパッドを備えた着衣であって、前記
    パッドが前記背部の中央部に縦方向へ延びるように備え
    られることによって 気道が閉塞するのを防止する無呼吸
    状態防止具。
  2. 【請求項2】 前記パッドは複数に分割して構成され、
    前記複数のパッド間連通されるとともに、前記パッド
    内に気体又は液体充填された請求項に記載の無呼
    吸状態防止具。
  3. 【請求項3】 前記着衣は、前記パッド及びベストから
    構成され、該ベストは肩部において背部と左右前身頃と
    がそれぞれ面ファスナーによって接合されるとともに、
    前記左右前身頃同士も面ファスナーによって接合される
    請求項1又は2に記載の無呼吸状態防止具。
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