JP3068959B2 - 表面検査装置および表面検査方法 - Google Patents

表面検査装置および表面検査方法

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JP3068959B2 JP4186517A JP18651792A JP3068959B2 JP 3068959 B2 JP3068959 B2 JP 3068959B2 JP 4186517 A JP4186517 A JP 4186517A JP 18651792 A JP18651792 A JP 18651792A JP 3068959 B2 JP3068959 B2 JP 3068959B2
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Description

【発明の詳細な説明】
[発明の目的]
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体ウエハ等
物体の表面性状を検査する表面検査装置および表面検
査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体ウェハなどの表面に存在す
るパーティクルの検査は主に光学的手法を用いている。
例えば特開平3−72248号公報に記載されているよ
うに、半導体ウェハ表面上に絞ったレーザ光を走査さ
せ、その表面上に存在する微粒子によって生じた散乱反
射光を検出してパーティクルの存在を確認する方法が代
表的である。しかしながら、このような光散乱方式を利
用した検査技術では、光物性による解像度限界があり、
その面内分解能はおよそ800オングストロームといわ
れている。
【0003】一方、LSIの製造分野においては、高集
積化に伴ってパターンの微細化が進み、特に64M以降
では500オングストローム以下の微粒子でさえ半導体
製造プロセスに影響を与え欠陥ICを作り出す要因とな
り得る。ところが、光散乱方式を主流とする現在のパー
ティクル検査装置では、上述の通り500オングストロ
ーム以下の分解能をもつものは存在しない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、高精
度な分解能を有する表面検査装置および表面検査方法
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を
決するためになされたもので、検査物体を載置するス
テージと、このステージに向かって先端鋭利に伸びて表
面が導電性を有する探針と、この探針と前記検査物体
との間の静電容量を検出する容量検出手段と、前記被検
査物体に対して相対的に前記探針を接離させる変位手段
と、前記ステージの面内方向に前記被検査物体に対して
相対的に前記探針を走査させる走査手段とを備えた表面
検査装置において、誘電率が既知でε1である前記被検
査物体の表面に当該被検査物体と異なる誘電率ε2の異
物が存在する場合に、前記異物の誘電率ε2を次の2つ
の関係式 C=ε1・A・log(B/d) C=ε2・A・log(B/d) ただし、Cは前記探針と前記被検査物体あるいは前記異
物との静電容量、dは前記探針と前記被検査物体あるい
は前記異物との間の距離、AとBは装置や測定環境など
によって決定される定数に基づいて求めるように構成さ
れている ことを特徴とする表面検査装置である。
【0006】また、本発明は被検査物体に向かって先端
鋭利に伸びて表面が導電性を有する探針を前記被検査物
体に対して相対的に接離させながら、前記探針を前記被
検査物体の面内方向に前記被検査物体に対して相対的に
走査させつつ前記探針と前記被検査物体との間の静電容
量を測定し、前記被検査物体の表面の状態を検査する表
面検査方法において、 誘電率が既知でε1である前記被
検査物体の表面に当該被検査物体と異なる誘電率ε2の
異物が存在する場合に、前記異物の誘電率ε2を次の2
つの関係式 C=ε1・A・log(B/d) C=ε2・A・log(B/d) ただし、Cは前記探針と前記被検査物体あるいは前記異
物との静電容量、dは前記探針と前記被検査物体あるい
は前記異物との間の距離、AとBは装置や測定環境など
によって決定される定数に基づいて求めることを特徴と
する表面検査方法である。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0008】図1は、本発明の実施例に係る表面検査装
置の構成を示す図である。本装置は、ステージ部(110)
と、探針(120) と、微動素子(130) と、容量検出回路(1
40) と、微動素子制御回路(150) と、ステージ制御回路
(160) と、演算処理装置(170) とから構成されている。
【0009】ステージ部(110) は、検査対象であるウエ
ハ(100) を真空吸着などによって載置固定するステージ
(111) と、ウエハ(100) を面内方向に移動可能なXYテ
ーブル(112) とから構成されている。
【0010】XYテーブル(112) は、例えばモータ(図
示しない)に直結した2本の直交するボールねじ(図示
しない)によって駆動されるようになっている。なお、
ウエハ(100) 表面を全面走査できる構成であればXYテ
ーブルである必要はなく、X,Yいずれか1軸のリニア
テーブルとウエハ(100) の中心を軸として回転するロー
タリテーブルとの組合せであってもよい。
【0011】探針(120) は、ステージ部(100) に向かっ
て伸びる先端鋭利な形状でタングステンなどの導電性の
材料からなり、ステージ部(110) に載置されたウエハ(1
00) との間でコンデンサを構成するようになっている。
なお、本検査装置の面内分解能は、コンデンサの面積、
すなわち探針(120) の尖鋭度に依存するので、先端曲率
径が数百オングストロームの探針を用いている。詳しい
点は後述する。
【0012】微動素子(130) は、微小変位可能な素子
で、上端は支持部材(131) に装着され下端は探針(120)
を支持しており、印加電圧の変化によって探針(120) の
先端を上下方向(Z方向)に変位させてウエハ(100) と
の距離dを調整できるようになっている。微動素子とし
て圧電素子などを用いれば、電圧に対し線形性よく変位
するので、精密な制御が可能である。なお、微動素子(1
30) は、ウエハ(100)と探針(120) との距離を変位でき
る機構を備えているものであれば特に限定されるもので
はなく、また探針(120) 側ではなくウエハ(100) 側を支
持している構成であってもよい。
【0013】容量検出回路(140) は、探針(120) に電気
的に接続されており、探針(120)とウエハ(100) との間
で構成されるコンデンサの静電容量を測定して、その測
定結果に応じた電気信号Vd を出力するようになってい
る。
【0014】微動素子制御回路(150) は、電気信号Vd
を入力して演算処理し、Vd に応じたパルス電圧Vp
微動素子(130) に出力する構成であり、容量検出回路(1
40) によって検出される静電容量Cを一定に保つべく、
微動素子(130) の変位、すなわちウエハ(100) と探針(1
20) との距離dをフィードバック制御できるようになっ
ている。
【0015】図2及び図3に容量検出回路(140) の構成
及びフィードバック制御の作用の一実施例を示してい
る。図2はその回路構成であり、ウエハ(100) と探針(1
20)からなる可変コンデンサを含むRLC回路(210) と
発振回路(220) とを並設した構成となっており、また、
RLC回路(210) の出力電圧をモニタし、これを微動素
子制御回路(150) に出力するようになっている。RLC
回路(210) の共振周波数fr はコンデンサの静電容量C
やコイルのインダクタンスLによって定まる値であり、
発振回路(220) で発生する交流電圧の周波数fとRLC
回路(210) の出力電圧Vd との関係は図3の実線で示す
ような曲線となる。探針(120) を走査中にウエハ(100)
表面のうねりによって両者間の距離がΔdだけ大きくな
った場合、探針(120) の静電容量はΔCだけ減少して共
振周波数はΔfだけ増大し、この結果、V−f曲線は図
3の破線で示すようにΔfだけ右側に平行移動する。こ
こで、ある特定の周波数帯域f0 における出力電圧Vd
は、共振周波数の増大Δfに応じてΔVだけ上昇する。
すなわち、f0 における出力電圧Vd の変動ΔVはウエ
ハ(100) 表面の凹凸形状を反映したものとなる。微動素
子制御回路(150) はΔVに応じたパルス電圧Vp を微動
素子(130) に出力することによってウエハ(100) と探針
(120) との距離dをフィードバック制御して静電容量C
を一定に保つことができるようになっている。
【0016】なお、容量検出回路(140) はコンデンサの
静電容量を測定できるものであれば上記構成に限定され
るものではない。例えば、ウエハ(100) と探針(120) か
らなる可変コンデンサに対して他に3つのコンデンサを
接続して1対の交流ブリッジ回路を構成して、その平衡
状態を保つように出力電圧Vd の変動をフィードバック
して探針(120) の上下位置を制御するようにしてもよ
い。
【0017】ステージ制御回路(160) は、XYテーブル
(112) を駆動するボールねじに直結される各モータと電
気的に接続されており、各テーブルに隣接されるリニア
スケールなどの位置測定手段(図示しない)から現在位
置信号を受けながら各モータの回転量を制御することに
よって各テーブルを駆動制御できるようになっている。
【0018】演算処理装置(170) は、通常はマイクロコ
ンピュータと各種ハードウエア回路とから構成されてお
り、上記各部に電気的に接続されており、探針(120) の
容量検出や微動素子の制御とXYテーブル(112) による
探針(120) の走査とを同期させて行わせるようになって
いる。また、演算処理装置(170) は各走査線における容
量検出回路(140) からの出力電圧Vd の波形を演算し合
成することによって、ウエハ(100) の表面形状を3次元
画像化することができるようになっている。なお、本実
施例の演算処理装置にはコンソールなどの入力部(171)
とCRTディスプレイなどの表示部(172) が接続されて
おり、外部から指令を入力したり演算結果を外部に出力
できるようになっている。次に、本発明の作用について
説明する。
【0019】まず、検査対象であるウエハ(100) をステ
ージ(111) 上に載置固定し、支持部材(131) を降下させ
て、探針(120) をウエハ(100) 表面に距離1μm以下ま
で接近させる。ステージ駆動制御回路(160) は制御信号
を発してXYテーブル(112) を駆動させ、探針(120) を
面内走査させる。一方、容量検出回路(140) は、各走査
位置において探針(120) とウエハ(100) との間で形成さ
れるコンデンサの静電容量Cを測定する。一般に、コン
デンサの静電容量Cは、電極間の誘電率εと電極の面積
S、電極間距離dに依存し、Cとdとの間には[数1]
が成り立つ。
【0020】
【数1】
【0021】しかし、探針(120) を1μm以下までウエ
ハ(100) 表面に接近させた場合には、探針(120) の側面
で発生する電界の影響を受けるなどの理由から、図4
(a)に示すように静電容量Cは急増する。このときのC
はdの逆数の対数に比例することが実験的に判明してお
り、図4(b) に示すような線形的な関係となる。この結
果、静電容量Cは電極間距離dの変化に対し敏感に反応
することになる。したがって、容量検出回路(140) は、
探針(120) を走査している際にウエハ(100) 表面の凹凸
により生じる距離dのわずかな変化Δdを静電容量Cの
急峻な変化ΔCとして検出し、これを電圧波形Vd に変
換して微動素子制御回路(150) と演算処理装置(170) に
出力する。微動素子制御回路(150) は、Vd の変化量Δ
Vを検出して、Vd を一定に保つために必要なパルス電
圧Vp を算出し出力する。
【0022】微動素子(130) はVp を入力してその大き
さに応じて変位する。この結果、ウエハ(100) と探針(1
20) との距離は−Δdだけ変化して、静電容量Cは一定
に保たれる。
【0023】演算処理回路(170) は、ステージ駆動制御
回路(160) によるXYテーブル(112) の動作を司るとと
もに、各走査位置における容量検出回路(140) の出力電
圧Vd を入力して演算処理する。Vd の波形は走査線上
のウエハ(100) 表面の凹凸に対応した図形となるので、
これを増幅、デジタル化などを経て必要な演算処理を施
し、走査座標上のウエハ(100) のうねりを算出して3次
元形状を求める。また、この3次元形状を画像化してデ
ィスプレイ(172) に表示する。次に、本発明の第2の作
用、すなわち、ウエハ表面上に存在する付着異物の検出
方法について説明する。
【0024】先端が尖鋭な探針(120) をウエハ(100) に
1μm以下まで接近させたときの静電容量Cは、上述の
通りdの逆数の対数と比例関係にあり、静電容量Cと誘
電率εと電極間距離dとの関係は[数2]のよう表すこ
とができる。なお、A,Bは装置や測定環境によって決
定される定数である。
【0025】
【数2】
【0026】いま、探針(120) の先端が異物の存在しな
いウエハ(100) 表面上においてステージ部(110) のXY
座標位置が固定されているとする。微動素子制御回路(1
50) はパルス電圧Vp を変化させて探針(120) を上下方
向(Z方向)に微動させる。ウエハ(100) の誘電率を既
知の値ε1 とすると、容量検出回路(140) によって測定
される静電容量Cは、[数3]に示す関係にある。
【0027】
【数3】 したがって、探針(120) の各Z座標位置における測定結
果をプロットすることによって図5の破線に示すような
C−d曲線を描くことができる。また、測定結果に基づ
いてA,Bの値を求めることができる。
【0028】次いで、XYテーブル(112) を駆動させて
探針(120) を走査する。平坦なウエハ(100) 表面を走査
した場合は、容量検出回路(140) で測定される静電容量
Cは[数3]で求められる一定値でありその出力電圧波
形も一定となる。一方、走査線上に異物が付着していた
場合、ウエハ(100) と異物(101) との誘電率の相違のた
め静電容量Cが変動して、その出力電圧波形は図6に示
すように乱れる。
【0029】この出力電圧波形が乱れたXY座標位置に
てXYテーブル(112)を固定し、微動素子制御回路(150)
によってパルス電圧VPを変化させて探針(150)を上下
に微動させる。異物(101)の誘電率をε2とおくと、静
電容量Cは[数4]にしたがって変化し、測定結果をプ
ロットすると図に実線で示すようなC−d曲線が得ら
れる。
【0030】
【数4】
【0031】また、演算処理回路(170) は測定結果から
誘電率ε2 を求めることができる。一般に誘電率ε2
材料に固有の値であり、求めた誘電率から異物(101) の
材質を同定することができる。次に、本発明の第3の作
用について説明する。まず、大気中にて探針(120) を基
板(310) から距離dの位置まで接近させ、探針(120) と
基板(310) との電位差を測定する。
【0032】次いで物体(300) を探針(120) と基板(31
0) との間に挿入すると、物体(300) の静電誘導によっ
て電位差が変動する。この電位差から物体(300) の誘電
率を算出し、その材質を同定する。次に、本発明の第4
の作用について説明する。
【0033】探針(120) を降下させ、ステージ(111) に
載置された導電性の試料(400) 表面に接触させる。探針
(120) に電圧を印加して試料(400) を流れる電流を読み
取り、その導電率を測定する。導電率は材料に固有の値
であるから、これによって試料の材質を同定することが
できる。次に、探針(120) の作用について説明する。
【0034】探針(120) に電圧を印加した場合、図7
(a) に示すようにその表面からは電界強度ベクトルが伸
び、とりわけ探針(120) の先端からは電界強度ベクトル
が緻密に発生する。探針(120) 表面に沿った領域におけ
る単位面積当りの静電容量c[F/m2 ] は先端に近いほど
大きく、cと探針(120) 先端からの距離lとの関係は図
7(b) に示す曲線のようになる。したがって、コンデン
サとして実効的に働くのは探針(120) 先端の近傍rの範
囲内である(但し、1/rは探針(120) 先端の曲率であ
る。)。よって、探針(120) を尖鋭化することによって
容易に面内分解能を向上させることができる。
【0035】なお、ウエハ(100) と探針(120) との距離
をさらにΔdだけ近づけると電界強度は増大するが、図
7(a) ではその様子を破線で示している。また、このと
きのc−lの関係は図7(b) の破線のように変化し、曲
線が急峻となり検出感度が向上することが分かる。
【0036】なお、先端鋭利な探針は、例えば電解研磨
や電子ビームデポジションなどによって製造することが
できる。このうち電子ビームデポジションについて以下
に略解する。
【0037】まず、真空チャンバー内に基板を設置して
から真空引きする。ついで、WF6 やRe Ox などのガ
ス分子を導入し、基板上の一点を電子ビームで連続照射
する。すると、ガス分子は励起分解されW原子やRe
子が照射点に堆積して、図8に示すように電子ビームの
スポット径と略同一径の探針が形成される。電子ビーム
のスポット径を絞ることは容易であり微細な探針を作成
することができる。探針先端の曲率直径は、通常スポッ
ト径の1/10程度であり、電子ビームを100オング
ストロームまで絞れば本検査装置の面内分解能は100
オングストローム以下となる。なお、電子ビームデポジ
ションは、真空チャンバーと電子銃とを備えた装置であ
れば可能であり、市販の走査型電子顕微鏡(SEM)や
透過型電子顕微鏡(TEM)などによっても容易に実現
できる。
【0038】なお、上記実施例では探針と容量検出回路
は各1個ずつであったが、これは説明の便宜上のためで
あって、各々を複数個具備するものであっても同様の効
果を得ることができる。例えば、図9(c) に示すよう
に、同一基板上に作製された探針と容量検出回路の1組
を最小単位とする検出素子を直線状(同図(a) )にまた
はマトリックス状(同図(b) )に多数個配列するもので
あってもよい。前者の場合、ラインセンサとして用いて
素子の配列と直交方向に走査させればウエハ(100) 全面
を検査することができる。また、後者の場合はエリアセ
ンサとして用いれば大面積を一括して検査することがで
きる。因みに、この場合の容量検出回路は、他に3つの
基準コンデンサ素子を接続してなる交流ブリッジ回路な
どを、通常の半導体プロセス技術を用いて形成すること
によって容易に製造することができる。
【0039】また、容量検出回路として交流ブリッジ回
路を応用した場合、図10に示すように、静電容量の異な
る複数の基準コンデンサを並列し、スイッチング回路に
よって任意のコンデンサを選択できるような構成にして
もよい。探針と試料との距離dが小さいほど本装置の検
出感度がよいことは図4より自明であるが、上記構成に
よれば、探針を比較的離した位置において測定する場合
であってもdの増大に応じて静電容量Cs の小さな基準
コンデンサに接続することにより、低感度状態でも測定
可能となるのである。
【0040】また、このような薄膜状の容量検出回路
を、例えば原子間力顕微鏡(AFM)のカンチレバー上
に作製することによって、カンチレバー先端の挙動か
ら、AFM本来の機能に併せて、上記作用により材料の
同定などを行うことができる。
【0041】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、検
査物体表面の誘電率を算出して付着異物の材質を同定す
表面検査を行うことができ、この表面検査は探針の尖
鋭度に応じて容易に面内分解能を向上させることができ
ので高精度な分解能を有する表面検査が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る表面検査装置の構成を示
す図である。
【図2】容量検出回路の一実施例を示す図である。
【図3】容量検出回路の作用を示す図である。
【図4】本発明の作用を示す図である。
【図5】本発明の作用を示す図である。
【図6】本発明の作用を示す図である。
【図7】本発明の作用を示す図である。
【図8】探針の製造方法を示す図である。
【図9】探針と容量検出回路の変形例を示す図である。
【図10】容量検出回路の変形例を示す図である。
【符号の説明】
100…ウエハ、111…ステージ、112…XYテー
ブル、120…探針、130…微動素子、140…容量
検出回路、150…微動素子制御回路、160…ステー
ジ制御回路、170…演算処理装置。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検査物体を載置するステージと、このス
    テージに向かって先端鋭利に伸びて表面が導電性を有す
    る探針と、この探針と前記被検査物体との間の静電容量
    を検出する容量検出手段と、前記被検査物体に対して相
    対的に前記探針を接離させる変位手段と、前記ステージ
    の面内方向に前記被検査物体に対して相対的に前記探針
    を走査させる走査手段とを備えた表面検査装置におい
    て、誘電率が既知でε1である前記被検査物体の表面に当該
    被検査物体と異なる誘電率ε2の異物が存在する場合
    に、前記異物の誘電率ε2を次の2つの関係式 C=ε1・A・log(B/d) C=ε2・A・log(B/d) ただし、Cは前記探針と前記被検査物体あるいは前記異
    物との静電容量、dは前記探針と前記被検査物体あるい
    は前記異物との間の距離、AとBは装置や測定環境など
    によって決定される定数に基づいて求める ように構成さ
    れていることを特徴とする表面検査装置。
  2. 【請求項2】前記探針を複数設けてこれらの探針をライ
    ン状に配置し、前記容量検出手段は前記探針それぞれの
    静電容量を検出可能に構成したことを特徴とする請求項
    1に記載の表面検査装置。
  3. 【請求項3】前記探針を複数設けてこれらの探針をマト
    リックス状に配置し、前記容量検出手段は前記探針それ
    ぞれの静電容量を検出可能に構成したことを特徴とする
    請求項1に記載の表面検査装置。
  4. 【請求項4】被検査物体に向かって先端鋭利に伸びて表
    面が導電性を有する探針を前記被検査物体に対して相対
    的に接離させながら、前記探針を前記被検査物体の面内
    方向に前記被検査物体に対して相対的に走査させつつ前
    記探針と前記被検査物体との間の静電容量を測定し、前
    記被検査物体の表面の状態を検査する表面検査方法にお
    いて、 誘電率が既知でε1である前記被検査物体の表面に当該
    被検査物体と異なる誘電率ε2の異物が存在する場合
    に、前記異物の誘電率ε2を次の2つの関係式 C=ε1・A・log(B/d) C=ε2・A・log(B/d) ただし、Cは前記探針と前記被検査物体あるいは前記異
    物との静電容量、dは前記探針と前記被検査物体あるい
    は前記異物との間の距離、AとBは装置や測定環境など
    によって決定される定数に基づいて求めることを特徴と
    する表面検査方法。
  5. 【請求項5】前記探針を複数設け、前記探針それぞれの
    静電容量を検出することを特徴とする請求項に記載の
    表面検査方法。
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