JP3068195B2 - ヒト骨髄からの新規なストローマ細胞系及びその使用 - Google Patents

ヒト骨髄からの新規なストローマ細胞系及びその使用

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、増殖停止(growth arresting)のために20
Gy以下及びそれを越えるイオン化照射の後に付着し続け
ることを特徴とする新規なストローマ細胞系(stromal
cell line)に向けられる。このことのために、これら
の細胞系は、フィーダー層依存性細胞の長期間増殖を維
持するフィーダー細胞として特に有用である。
発明の背景 長期間骨髄培養(LTBMC)における増血性前駆体(hem
opoietic progenitor)及び幹細胞の維持及び分化は付
着性ストローマ細胞の機能層の存在に大きく依存する
(1−6)。増血におけるストローマ細胞の正確な役割
はまだ十分に解明されていない。しかしながら、ストロ
ーマ細胞は前駆細胞(progenitor cell)の制御された
分化及び増殖のために要求される介在物質の重要な給源
である(7−10)。さらに、ストローマ細胞はまた、ス
トローマ細胞と前駆細胞との間の直接的細胞−細胞接触
を支持する複雑な機能的細胞外マトリクスを提供する。
マクロファージ、線維芽細胞、脂肪細胞及び内皮細胞を
含む、前記ストローマ層の不均一な細胞組成のため、増
血の進展における各細胞タイプの役割を解析することは
極めて困難である。
樹立されたストローマ細胞系は個々のストローマ機能
の解析のための有用な道具を提供する。多数の自然に不
滅化されたネズミのストローマ細胞系が記載されている
(13−15)が、対応するヒトの細胞系を樹立する試みは
失敗に終っている(16)。ヒトの骨髄ストローマ細胞系
がK.Thalmeierら(41)にも記載されている。しかしな
がら、照射後に付着性を維持している細胞系はこの刊行
物には記載されていない。
ヒトのストローマ細胞系の樹立に関連する問題点の幾
つかは、SV40ラージT−AgをコードするDNAを細胞ゲノ
ムに導入することにより解決されている(17−21)。こ
れは、リン酸カルシウム沈殿法(17)、組換えSV40構成
物のエレクトロポレーション(18,20,21)及びSV40野性
型ウイルスの感染(19,20)を含めて種々の遺伝子挿入
法により達成されている。これらのストローマ細胞系は
ストローマ細胞−前駆細胞相互作用を解析するためのモ
デル系として使用されている(22−26)。それにも拘ら
ず、LTBMCにおける支持フィーダー細胞としてのSV40−
不滅化ストローマ細胞の使用は2つの重要な欠点を有す
る。第一に、SV40により不滅化された細胞は、100細胞
世代まで非常に急速に増殖し(27)そして次に細胞の死
を導く特徴的な重大局面に入る(19)。第二に、SV40に
より不滅化された細胞の増殖は、増殖フラスコからの脱
着を伴わないで照射又はマイトマイシンCによっては阻
害することができない(21)。
本発明においては、新規なヒト骨髄ストローマ細胞系
及びそれらの使用が記載される。これらの細胞系は高速
で増殖し、そして脱着を伴わないで照射により増殖停止
(growth arrest)され得る。本発明の細胞系のフィー
ダー細胞としての機能的容量は、例えばCD34+富化ヒト
帯血前駆細胞(cord blood progenitor cell)の長期間
増殖及びフィーダー依存性細胞系BL70のコロニー形成増
殖を支持するそれらの能力により例示される。
発明の要約 本発明は、ヒト骨髄からのストローマ細胞系を提供
し、この細胞系は、該細胞系を増殖停止するような照射
の後に該細胞系の細胞が付着したままであることを特徴
とする。
本発明はまた、ヒト骨髄からの増殖阻害された付着性
ストローマ細胞系の製造方法、及び該ストローマ細胞系
の血液細胞の培養のたのフィーダー細胞としての使用を
提供する。
本発明はヒト骨髄からのストローマ細胞系を提供し、
この細胞系は、そのゲノム中にシミアンウイルス40(SV
40)の複製起点が欠損していることを特徴とするSV40の
ウイルスDNA配列を含有する。本発明の好ましい態様に
おいては、パッケージ蛋白質をコードする後期SV40遺伝
子の部分が除去されている。
本発明のストローマ細胞系は、少なくとも、T−抗原
をコードするシミアンウイルス40のウイルス性DNA配列
を含有するのがさらに好ましい。
本発明はまた、ドイチェ・ザンムルンク・フォン・ミ
クロオルガニスメン・ウント・チェルクルツレン社(De
utsche Sammulung von Mikroorganismen und Zelkultre
n GmbH)、ドイツ,ブラウンシュバイヒ、に寄託されて
いるストローマ細胞系L87/4(DSM ACC 2055)及びL88/5
(DSM ACC 2056)を包含する。
本発明はさらに、好ましくは造血細胞又は前駆細胞例
えば破骨細胞のためのフィーダー層としての、本発明の
ストローマ細胞系の使用を提供する。本発明はさらに、
成長因子/サイトカインの製造のための、本発明のスト
ローマ細胞系の使用を提供する。
本発明はまた、ベクター中にクローニングされた遺伝
子のための発現細胞系としての本発明のストローマ細胞
系の使用を含み、ここで、前記遺伝子はSV40のラージT
−抗原制御のもとに複製するものである。
図面の簡単な説明 図1 ストローマ細胞系L87/4及びL88/5の放射能感受性 細胞を75cm2のフラスコ内のLTC培地中で5×105/mlの
密度でプレートし、そして5〜20Gyを照射した。照射の
後、培地を完全に交換し、そして細胞をLTC培地中で7
日間(37℃,5%CO2)インキュベートした。8日目に付
着細胞数及び非付着細胞数を決定し(A,B)、そして細
胞をGCT−CMを含有する寒天中でプレートした。14日目
の寒天上コロニーをC及びDにおいて計数した。
図2 異るフィーダー細胞に対するBL70細胞の応答の限
界希釈分析 BL70細胞を、(A)L87/4細胞(○)又はL88/5細胞
(□)の存在下で限界希釈条件下で接種した。統計的評
価によれば、L87/4細胞の存在下でf=13.5の頻度(r
=−0.951;yo=0.925)及びL88/5細胞の存在下でf=1.
5の頻度(r=−0.990;yo=1.04)であった。比較のた
め、(B)はMRC5細胞の存在下(☆;f=5.7;r=−0.99
6;yo=1.00)又は一次骨髄ストローマ(primary bonc m
arrow stroma)の存在下(▲;f=2.5;r=−0.996;yo=
0.98)で接種されたBL70細胞の限界希釈分析を示す。
図3 ストローマ細胞系L87/4及びL88/5による帯血(co
rd−blood)GM−CFCの支持 ストローマ細胞系L87/4及びL88/5上に生成した非付着
帯血(cord−blood)細胞を2週間培養した後に毎週収
得し、そして骨髄前駆細胞のためのメチルセルロース培
養において測定した。プレートした14日後にコロニー
(50細胞以上)を計数した。2つの代表的な独立した実
験の結果を示す。
図4 IL−1α及び/又はデキサメタソンにより処理さ
れたL87/4及びL88/5によるG−CSF,IL−6及びGM−CSF
の分泌 細胞を、ヒドロキシコーチゾを含有しないLTC培地中
あるいはIL−1α(10U/ml)もしくはデキサメタソン
(10-6M)又は両者を補充したLTC培地で24時間インキュ
ベートした。上清を、YTT−試験によりNFS60指示細胞系
によるG−CSF活性、及び7TD1によるIL−6活性につい
て試験した。上清中のGM−CSF活性をRIAにより測定し
た。
図5 照射されたL87/4細胞系及びL88/5細胞系によるG
−CSF及びIL−6の分泌 細胞をLTC培地中でコンフルエンシーに至らない程度
に増殖せしめ、そして0〜20Gyを照射した。照射の後、
培地を完全に交換し、24時間のインキュベーションの後
に上清を収得し、そしてMTT−試験によりIL−6活性(7
TD1)及びG−CSF活性(NFS60)について試験した。
図6 Cohenら、J.Virol.51(1984)91−96から知られ
る、用いたトランスフェクションベクター(psV IN−
1)を示す。
図7 それに由来する第二ベクター(pUC IN−1)を示
す。ここで、SV40−DNAが開裂部位Bam/PstにおいてpSVI
N−1から切り取られ、そしてbp1988−2533のヌクレオ
チド配列が除去された。次に、除去されたSV40−DNAはp
UC12のBam/Pst開裂部位にクローニングされた。
発明の詳細な説明 従来技術のヒト骨髄ストローマ細胞系のいずれとも異
り、本発明のセルラインは次の利点を有する。
a)均一性 一次ストローマ(primary stroma)とは異り、この細
胞系は正確に定義された均一な細胞集団から成る。種々
の発端者からの一次細胞を用いる場合に生ずる実験変動
が排除される; b)永久性 一次ストローマ細胞及びSV−40で不滅化された細胞系
は限定された数の分裂の後死滅する。本発明のストロー
マ細胞系は無制限に(不滅化されたという意味で)分裂
することができる; c)照射による増殖阻害 造血前駆細胞のための「フィーダー層」(フィーダー
細胞)としてストローマ細胞を使用する実験のために
は、ストローマ細胞の増殖が阻害されなければならず、
そして同時に細胞は細胞培養皿に付着していなければな
らない。従来から記載されているSV−40不滅化細胞系
は、照射された後その支持体から分離するが、本発明ほ
細胞系は増殖が停止しそしてさらに付着し続ける。
d)造血増殖因子の生産 造血前駆細胞のためのフィーダー細胞は、特に増殖因
子の生産により該造血前駆細胞の増殖及び分化を制御す
る。本発明の細胞系はこれらの増殖因子を多量に生産す
ることができ、この場合該因子の生産は照射及びインタ
ーロイキン−1による刺激により影響さえ得る; e)ウイルスの生産により惹起される細胞系の自然的変
化が排除される。
T−抗原をコードするシミアン・ウイルス40のウイル
スDNA配列を含有し且つSV40ウイルスの複製起点を欠く
他のベクターを使用することもできよう。外被蛋白質を
コードするSV40ウイルスの後期遺伝子がさらに欠けてい
るベクターもまた適当である。ヒト骨髄からの一次付着
細胞をこのようなSV40プラスミドベクターの助けにより
トランスフェクトした。トランスフェクションはリポゾ
ームを用いて行われた。このリポフェクション(lipofe
ction)の過程でトランスフェクトされたDNAは骨髄細胞
の核に達し、そしてそこで造色体DNAに移行する。ベク
ターの組込み部位は予見できず、すなわちそれは偶然に
起る。
細胞ゲノムに組込まれたSV40 T−抗原の発現はこれ
らの細胞の不滅化を行う。
こうして樹立された細胞系は不滅化されており、非常
に短い倍化時間を有し、そして均一な細胞集団を形成す
る。
使用したベクターpUC12及びpBR322並びにシミアンウ
イルス40のウイルスDNA配列は商業的に入手可能であ
る。
本発明の細胞系は、増殖を停止するという結果をもた
らす照射の後、付着し続ける。この場合、細胞は生き続
けるがもはや分裂することができない。これらは多量の
増血成長因子/サイトカインを生産する。
ストローマ細胞系の照射は、例えば文献〔12〕に記載
されているような当業者によく知られている方法により
行われる。通常、5〜20Gray(Gy)のイオン化照射が行
われる。照射の前に、使用する容器の表面に細胞を付着
せしめる(コンフルエンシーに)のが好都合である。照
射の後、生存細胞(約80%以上)が付着し続ける。死滅
した細胞は表面から脱着し、そして例えば培地を交換す
ることにより、本発明の細胞から容易に分離される。
こうして得られた付着細胞は長時間にわたって生存
し、その結果、例えば造血前駆細胞又は末梢血のごとき
フィーダー層依存性細胞の培養を維持することができ
る。典型的には、7日後に少なくとも90%、そして2又
は3週間後に少なくとも50%の付着細胞がなお生存して
いるであろう。培地(さらに血液細胞との同時培養のた
めの)として、ストローマ細胞のために適切であるとし
て当業者に知られているすべての培地を適用することが
できる。
本発明のストローマ細胞はまた、完全な細胞と同様に
血液細胞の増殖及び/又は分化を促進する、活性膜含有
する亜細胞断片をも意味すると理解すべきである。この
ような画分は、例えば、低浸透圧ショックにより得られ
る亜細胞泡、又は例えばサイトカラシンBとのインキュ
ベーションにより得られる無細胞膜胞であることができ
る。さらに、例えば、塩化ナトリウム及びクエン酸ナト
リウムとのインキュベーションの後に回収することがで
きる、本発明の細胞からの溶出物も適当である。本発明
の細胞のこのような画分はさらに、当業者によりよく知
られている方法をも用いて、例えばクロマトグラフ精製
により精製することができ、この方法においては、画分
の活性(フィーダー層としての適格性)は各精製段階の
後に試験されなければならない。
膜胞は例えばMaulら〔38〕の方法により調製され、こ
の文献の記載を引用により本明細書に繰り入れる。他の
方法が例えばJettら〔39〕により記載されており、その
記載を引用により本明細書に組み入れる。EARL緩衝液中
で細胞を洗浄した後、グリセロールを15分間の間隙で3
段階で最終濃度30%で細胞に添加する。遠心分離の後、
細胞溶解を行い、多段遠心分離を行い、そして胞画分を
濃縮する。濃縮された細胞を、血液細胞好ましくは造血
前駆細胞又はステム細胞の増殖を支持するそれらの能力
について試験する。
本発明において使用する場合、「細胞の増殖を支持す
る」とは、本発明の細胞系が、生存、増殖、そしておそ
らくさらに血液細胞による血液/成長因子/サイトカイ
ンの生産を支持することを意味すると理解される。この
場合、本発明の細胞系の細胞は表面(好ましくは培養フ
ラスコ)に付着する。フィーダー層付着細胞はそのフィ
ーダー層上に付着し、そして増殖及び/又は分化につい
て刺激される。フィーダー層は血液細胞に成長因子例え
ばサイトカイン及び付着分子を提供する。
「分化を支持する」とは特に、最終的に分化していな
い(分化の経路の最終段階にない)細胞の増殖を支持す
ることを意味する。このような細胞の例は多能(plurip
otent)幹細胞及び血液前駆細胞である。
血液細胞とは、例えば造血幹細胞、造血前駆細胞又は
末梢血細胞であると理解される。例えば、CD34+ヒト帯
血前駆細胞(cord blood progenitor cell)又はさらに
リンパ系細胞(モデル細胞はBL70細胞系〔35〕)並びに
骨髄、ヒト臍帯血液前駆細胞又は末梢血から単離された
幹細胞、前駆細胞、例えば顆粒球、赤血球又はメガカリ
オサイト前駆細胞である。
典型的には、5×105細胞/ml培地の細胞密度が75cm2
の表面に適用される。
フィーダー層依存性細胞を培養するための好ましい態
様においては、まず本発明の細胞系をコンフルエンシー
に達するまで増殖せしめそして照射する。照射の後、培
地を変換し、そしてそれにより死滅した細胞及び非付着
細胞を除去する。こうして調製された細胞はフィーダー
層として直接作用することができる。しかしながら、使
用前に血清不含有培地において数時間細胞を培養するの
が好ましい。
本発明の好ましい態様においては、本発明にストロー
マ細胞は、造血幹細胞の分化を伴わない拡大を支持する
ために使用することができる。この様な拡大の条件はM
R.Kollerら〔40〕に記載されており、この記載を引用に
より本明細書に組み入れる。
幹細胞のこのような分化を伴わない拡大は、トランス
ダクションにより生体外で(in et vivo)遺伝的に修飾
された幹細胞の増殖のために特に有用である。このよう
な修飾された幹細胞は遺伝子治療のために使用すること
ができる。トランスダクションは従来技術に従って、例
えばレトロウイルス又はDNA及びリボゾームを用いて行
うことができる。このようなトランスダクションの修率
は非常に低いので、拡大されトランスダクトされた幹細
胞は生体外et vivo遺伝子治療において非常に価値があ
る。
細胞系から増殖が停止された付着ストローマ細胞を調
製するためには、ストローマ細胞系の細胞をそれらがコ
ンフルエンシーに達するまで培養し、そして該ストロー
マ層を細胞が増殖クリシス(crisis)に入るまで反復し
て継代する。これは通常25〜30サイクル後に起こる。そ
の後、非常に低速でのみ分裂しつつある細胞、又は実質
上全く分裂していない細胞を、例えばトリプシン処理に
より集め、そして新鮮な培地を含む新培養物に置き換え
る。これらの細胞を前記のようにして照射する。増殖停
止した付着ストローマ細胞は付着したまま残り、他方照
射により死滅した細胞は脱着しそしてこうして容易に除
去され得る。
驚くべきことに、本発明のストローマ細胞系に成長因
子を多量に生産することが見出された。この生産は、種
々の程度での(好ましくは5〜20Gy)照射により、及び
/又はIL−Iの添加(5〜10U/ml、好ましくは5〜15U/
ml)により、及び/又はデキサメタソン(dexametason
e)(0.5〜2×10-6mol/L)により誘導され得る。照射
による誘導は主として、G−CSF生産の増加(20Gyとい
う高照射において、約50mg/ml培地へ、及びIL−6の生
産を約1000/mlへ)をもたらす。IL−1は、さらにGM−C
SF生産を刺激する。こうして細胞により生産される成長
因子は当業者により知られている方法により精製するこ
とができる。
骨髄細胞のトランスフェクションにおいて、下記の方
法を実施した。
骨髄細胞を2〜3週間、長時間培養培地(12.5%のウ
シ胎児血清、12.5%のウマ血清、1%の重炭酸ナトリウ
ム、1%のMEM非必須アミノ酸溶液、1%のL−グルタ
ミン(200mM)、1%のペニシリン−ストレプトマイシ
ン溶液(すべての溶液はGibcoより)、10-4Mα−チオグ
リセロール、10-6Mヒドロコーチゾンを補充したMcCoy5a
培地)中で(5% CO2;37℃)、ストローマ層がサブコ
ンフルエンスに達するまで培養した。トランスフェクシ
ョンの1日前に、付着ストローマ細胞をトリプシン処理
により集め、そして25cm2の培養フラスコに5×105細胞
/mlの細胞密度においてプレートした。トランスフェク
ションは塩化セシウムで精製したプラスミドDNA(psV−
INI及びpUCIN−1wt)により行った。
トランスフェクションは、Serva社(IBF Instruction
Seet NO.294210)のトランスフェクション手法に従っ
て、下記のようにして行った。
セミコンフルエントの細胞をPBSで1回、McCoy5aで1
回洗浄し、そして25cm2培養フラスコ中8mlの血清不含有
長時間培養培地中で、新しく調製したプラスミド/トラ
ンスフェクタム混合物を用いて5〜18時間インキュベー
トした。トランスフェクションの後、細胞をPBS/10%FC
Sにより2回洗浄し、そしてLTC培地中でコンフルエンス
まで培養した。トランスフェクトされた細胞は、1:2の
比率でのストローマ層の反復継代により選択した。約25
〜30代の継代の後、不滅化された細胞はいわゆる増殖ク
リシス(crisis)に入った。このクリシスは、低速での
み分裂するか又は全く分裂しない細胞をその支持体から
トリプシン処理により脱着し、そして新しい倍養フラス
コ中に置き換えることにより克服された。こうして処理
された細胞はクリシスから自然に回復し、そして不滅化
された表現型を示した。
ストローマ細胞系L87/4とL88/5は次の性質により異
る。
T−抗原の発現: L87/4:低発現(14継代) L88/5:強発現(14継代) ウイルスDNAの組込み部位: ゲノム中での組込み部位が異る。
構成的因子生産: L87/4: G−CSF及びIL−6の構成的生産 L88/5: G−CSF及びIL−6の低い構成的生産。
G−CSF及びIL−6の生産は両細胞系において照射に
より誘導される。
本発明のストローマ細胞系、そして好ましくは細胞系
L87/4及びL88/5は、フィーダー層に依存して増殖する細
胞が培養されるべきすべての実験のために使用すること
ができる。これらはすべての造血前駆細胞及び幹細胞並
びに骨形成の前駆細胞(オステオクラスト;osteoclas
t)である。細胞系88/5及び細胞系87/4上での初期フィ
ーダー依存性B腫瘍細胞(BL70)の増殖のためにも陽性
の結果が存在する。
正常な造血前駆体細胞とは異り、本発明の細胞系、そ
して好ましくは細胞系L87/4及びL88/5はまた、医薬の影
響のもとでの白血球患者(CML,AML,ALL)からの悪性骨
髄細胞の分析のために使用することができ、これは自己
骨髄移植の観点から特に重要である。異る試験者からの
一次フィーダー細胞のために以前に生じていた実験的変
化はここでは排除される。
フィーダー細胞として適合させるのとは別に、本発明
の細胞系、そして好ましくは細胞系L87/4及びL88/5は、
多数の成長因子の生産細胞系として使用することができ
る。ここで、細胞系L87/4によるG−CSFの及び細胞系L8
8/5によるIL−6の非常に高い構成的生産は重要であろ
う。さらに、コンディショニングされた培地(細胞培養
上清)中での7TD1細胞及びNFS60細胞の細胞増殖に対す
るL88/5細胞の、今まで定義されていなかった高い刺激
活性が示されよう。
さらに、SA40の大T−Agの制御のもとに複製するベク
ターにクローニングされた遺伝子のための発現細胞系と
しても使用することができる。
次の実施例は、本発明の理解を助けるために提供され
るものであり、本発明の真の範囲は添付する請求の範囲
に記載される。本発明の本質を逸脱することなく、記載
されている方法に変更を加えることができることが理解
されよう。
実施例 実施例1 照射後長期フィーダー能力を有する永久ヒト
骨髄ストローマ細胞系の樹立 a)材料及び方法 骨髄 長期培養及びトランスフェクション実験のための骨髄
細胞を血液学的に正常な患者の新たに切取られた助骨か
ら得た。すべての検体は説明と同時により、そして機関
倫理委員会により認められた手法に従って得られた。
長期間培養 骨髄細胞を、助骨から、リン酸緩衝液(PBS)中での
吸引により単離した。これらをさらに純化することな
く、2×106細胞/mlの密度で、75cm2フラスコ(Nunc)
中Dexter型長期骨髄培養培地(LTC培地;12.5%のあらか
じめ選択されたウシ胎児血清(FCS)、12.5%のあらか
じめ選択されたウマ血清(HS)、1%の重炭酸ナトリウ
ム、1%のピルビン酸ナトリウム、0.4%のMEM非必須ア
ミノ酸溶液、0.8%のMEM必須アミノ酸溶液、1%のビタ
ミン溶液、1%のL−グルタミン(200mM)、1%のペ
ニシリン−ストレプトマイシン溶液(すべての溶液はGi
bcoから)、10-4Mα−チオグリセロール、10-6Mヒドコ
ーチゾルを補充したMcCoy 5a培地)中にプレートした。
培養物を37℃にて湿潤雰囲気中5% CO2にてインキュベ
ートし、そして毎日培地を半分づつ交換した。
ヒト骨髄ストローマ細胞系の樹立 骨髄細胞をLTC培地中で2〜3週間、ストローマ層が
サブコンフルエンスに達するまで培養した。ストローマ
細胞をトリプシン処理により集め、そして25cm2の培養
フラスコ中で5×105細胞/mlの密度で置換した。CsClグ
ラシエント精製したプラスミドベクターpSVIH−1(pBR
322にクローニングされた複製起点を欠いたSV40ゲノ
ム)、及びpUCIN−1(pUC12にクローニングされた複製
起点を欠くSV40ゲノムであって、後期遺伝子が部分的に
除去されたもの)をトランスフェクション実験のために
使用した。リポゾームを用いるトランスフェクションは
製造者(Serva、ハイデルベルグ)のトランスフェクシ
ョンプロトコールに本質的に記載されているようにして
行った。要約すれば、セミコンフルエント付着細胞をPB
Sで1回、McCoy 5aで1回洗浄し、そして25cm2フラスコ
中8mlの血清不含有LTC培地中の新しく調製したプラスミ
ド/トランスフェクタム混合物と共に5〜18時間インキ
ュベートした。トランスフェクションの後、細胞をPBS/
10% FCSにより2回洗浄し、そして10mlのLTC培地中で
コンフルエントに培養した。約6週間の潜伏期間の後、
トランスフェクトされた細胞は一次ストローマ細胞を過
増殖し始めた。それを1:2の比率で連続的に継代した。
トランスフェクトされた細胞をLTC培地中、37℃にて、
湿インキュベーター中に5% CO2にて保持した。
サザンブロット実験 少なくとも6回の細胞継代の後、トランスフェクトさ
れた細胞のDNAをCsClグラジエント遠心分離〔28〕によ
り精製し、そして選択された酵素により消化し、そして
0.8%アガロースゲル上で電気泳動した。DNAをHybond N
フィルター(Amersham Bunchler,Braunschweig)上にブ
ロットし、そしてSV40大T−抗原をコードする放射能ラ
ベルされたBamHI/pSVIN−1断片とハイブリダイズせし
めた。
ノーサンブロット実験 トランスフェクトされた細胞の全RNAをグアニジニウ
ム−イソチオシアネード抽出法〔29〕により単離し、グ
リコシル化し、そして1%アガロースゲル上に分画した
(20μg/スロット)。RNAをHybond Nフィルター(Amers
ham Bunchler,Braun Schweig)上にブロットし、そして
SV40大T−AgをコードするプラスミドpSVIN−1の放射
能ラベルされたBamH I断片とハイブリダイズせしめた。
放射能感受性測定 トランスフェクトされた細胞を5×105/mlの密度で75
cm2フラスコ中で、LTC培地中にフレートし、そして18時
間増殖せしめた。次に、それらをセシウム−137ガンマ
ー線源(Atomic Energy of Canada、オンタリオ、カナ
ダ)を用いて5〜20Gyで照射した。照射の後、培地を完
全に交換し、そして細胞を7日間(37℃、5%CO2)LTC
培地中でインキュベートした。8日目に、付着細胞及び
非付着細胞をトリプシン処理により収得し、細胞数を計
数し、そして照射された細胞のコロニー形成能力を、寒
天中14日目のコロニーを計数することにより測定した。
コロニー形成測定 トランスフェクトされたストローマ細胞のコロニー形
成能力を試験するため、付着細胞をトリプシン処理(0.
25%トリプシン、Gibco)により収得し、そして報告さ
れている〔30〕ようにして半固体寒天培地中にプレート
した。要約すれば、ストローマ細胞を、1×105細胞/ml
の濃度で、同量の0.6%バクトアガー(ディフコ、デト
ロイト、ミシガン)及び40%のあらかじめ選択されたFC
Sを含有する2倍濃度のIscove改変Dulbecco培地(IMDM
E;Gibco)を用いてプレートした。コロニーの成長を、1
0%(v/v)ジャイアントセル腫瘍コンディショニング培
地(GCT−CM;アメリカン・タイプ・カルチュアー・コレ
クション、ロックビル、メリーランド)により刺激し
た。培養物を、湿潤雰囲気中、及び空気中5%CO2
で、37℃にて14日間インキュベートした。
14日目に倒立顕微鏡(32倍)を用いて線維芽細胞コロ
ニーをスコアーした。
表現型についての免疫螢光染色(表1) a)間接免疫蛍光染色 L88/5細胞及びL87/4細胞をガラススライド上で培養
し、カルシウム不含有PBS(PBSd)で洗浄し、そして氷
冷メタノールとアセトンとの1:1混合物中で10分間固定
した。スライドをPBSdにより洗浄した後、ファクターVI
II−関連抗原に対するラビット抗血清の希釈物(Behrin
g;100μ抗血清+1.5mlPBSd)をスライド上に層形成し
た。次にスライドを湿室中で37℃にて30分間インキュベ
ートし、PBSdによりすすぎ、そしてFITC−でラベルした
二次抗−ラビット抗体を重層した。37℃にて30分間イン
キュベートした後、スライドをPBSdにより洗浄し、グリ
セロールとPBSde(1:1)の混合物を重層し、そしてカバ
ースリップにより覆った。
b)FACS分析のための免疫蛍光染色 付着ストローマ細胞を、コラーゲナーゼ(0.1U/ml)
/ディスハーゼ(0.8U/ml)とのインキュベーションに
より培養フラスコから脱着した。細胞をPBSdにより洗浄
し、IF緩衝液(0.1%ナトリウム酸及び2%FCSを含有す
るPBSd)中に懸濁し、そして4℃にて30分間、FITCに結
合しているか、PEに結合しているか又は未結合の第一抗
体によりラベルした。次に、細胞を1mlのIF−緩衝液に
より2回洗浄し、そして未レベルの第一抗体の場合に
は、前記のようにしてFITC−又はPE−ラベルされた第二
抗体により処理した。染色された細胞を1mlのIF−緩衝
液中に懸濁し、そしてFACスキャン・フロー・サイトメ
ーター(Becton Dickinson)により分析した。
表現型についての細胞化学的染色(表1) 細胞をガラススライド上で培養し、PBSdで洗浄し、空
気乾燥し、そして製造者の指示書(Sigma)に記載され
ているようにしてクロロアセテート−エステラーゼ又は
α−ナフチルエステラーゼにより染色した。
限界希釈 付着フィーダー細胞を96ウエルプレートに接種し、コ
ンフルエンシーに増殖せしめ、そしてCs137源(Atomic
Energy of Canada社)中で照射した(MRC50,50Gy;BMフ
ィーダー、50Gy;L88/5,15Gy;L87/4,20Gy)。24時間後、
BL70細胞を血清不含有培地で2回洗浄し、そして示され
た細胞密度において少なくとも24ウエルプレートに加え
た。1週間に2回プレートに培地を供給し、そしてコロ
ニーの自己増殖を40日目までモニターした。すべての限
界希釈実験は5%のFCS、2mMのL−グルタミン及び抗生
物質が補充されたRPMI1640中で行った。BL70細胞を、照
射された(50Gy)MRC5細胞の存在下で同じ培地中に保持
した。10%のFCS、2mMのL−グルタミン及び抗生物質が
補充されたダブルコMEM中でMRC5細胞を培養した。
CD34+富化ヒト帯血細胞との同時培養実験 パーコール分離された単核帯血細胞を、フルオレッセ
インイソチオシアネート(FITC)に直接結合した抗−CD
34モノクローナル抗体(Dianova、ハンブルグ)により
染色しそして次に高CD34発現のためにFACStarPlus(BD
FACS Systems;Becton Dickinson)上に貯蔵するか、又
はmAb BI−3C5〔34〕により直接コートされたDynabeads
M−450を用いてCD34陽性細胞を単離した。
CD34+帯血細胞を24ウエルプレート(5×103帯血細胞
/ウエル)中で、LTC培地中照射されたセミコンフルエ
ントL87/4(20Gy)及びL88/5(15Gy)ストローマ細胞上
にプレートした。2週間の培養の後、毎週半分の培値を
交換しながら37℃にて5週間培養物を保持した。非付着
細胞を、半固体培地中で、赤血球(erythroid)(BFU−
E)及び骨髄細胞(myeloid)(GM−CFC)前駆細胞の存
在について測定した。培養物を104非付着細胞/mlで、IM
DM、30%のFCS、1%のBSA、10-4Mのα−チオグリセロ
ーリ、5%のPHA−LCM、0.98%のメチルセルロース、30
/mlのEPO(すべての物質はTerry Fox Laboratoriesより
入手)及び100mg/mのキット−リガンド中でプレートし
た。培養物を1mlの体積の35mm組織培養プレート中に、
5%CO2中37℃にてプレートし、そして14日目にコロニ
ーを計数した。
b)初期継代ヒト骨髄ストローマ細胞系の樹立及び特性
決定 70才の血液学的に正常な男性患者のBM細胞を25cm2
ラスコ中、常用のDexter型LTBMC中で3週間培養した。
コンフルエントのストローマ層を一回継代し、pSV−IN1
又はpUC−IN1プラスミドベクターのいずれかを用いてリ
ポフェクションによりトランスフェクトした。両プラス
ミドは形質転換因子〔31,32〕として知られるSV40下抗
原をコードする配列を含有する。10個の形質転換可能な
セルラインをそれらの増殖により選択し、そして一次ス
トローマを超える利点をリポフェクションの後に得た。
非付着性EBV−不滅化B細胞の自然の自己増殖が培養フ
ラスコの20%において観察された。
L87/4,L88/5,L90/7,L91/8及びL87/12と称する、10細
胞系の内の5細胞系をさらなる研究のために選択した。
すべての細胞系が繊維芽細胞株の形態を示し、安定に組
込まれたSV40構成体を有し、そしてノーサンブロッティ
ングにより測定した場合にSV40大T−Agを発現する(デ
ーターは示してない)。プラスミドベクターの組込み部
位は各細胞系において異る。5個の細胞系の内の3細胞
系は6継代の後クロナール(clonal)であり、他方3細
胞系はオリゴクロナール(oligoclonal)であった。SV4
0で形質転換された細胞系は25〜30細胞継代にわたり比
較的高速で増殖し、そして次にクリシス(crisis)に入
った。次に、5細胞系の内2細胞系はレスキューされた
(細胞系L88/5及びL87/4)。これらは現在、70継代(18
ケ月)を超えて連続培養中に維持されている。さらなる
すべての実験は、クローナルポストクリシス(postcris
is)L88/5及びL87/4細胞系を用いて行った。
SV40組込みの部位、SV40 T−Agの発現、L87/4でのCD6
8の発現、及び照射に対する応答を含めての幾つかのパ
ラメーターは、プレ−クリシス(pre−crisis)細胞及
びポスト−クリシス(post−crisis)細胞において安定
に維持される。ポスト−クリシス細胞においては、それ
らは30継代を超えて安定である。本発明の細胞系は、20
Gy以下の量での照射の後、付着性増殖停止細胞層として
保持され得る。これらの細胞が、低密度のCD34−富化臍
帯血細胞により、間に合ってリチャージ(recharge)さ
れれば、より高量のイオン化照射に耐えることは注目に
値する。
本発明の好ましい態様においては、細胞系はCD10及び
CD13の発現を示し、造血マーカーを発現しない(表2を
参照のこと)。マクロファージマーカーCD68を発現する
細胞系が特に好ましい。図2は本発明の細胞系の特徴的
な表現型を示す。
本発明の細胞系はまたポストクリシス継代(例えば継
代60)においてフィーダー能力を有する。これは、5週
間より長期にわたりストローマ細胞依存性BL細胞系(例
えばBL70)のクローン性細胞増殖を維持するその能力に
より示される。BL70アッセイが明らかに示すところによ
れば、細胞系は悪性B細胞増殖のために必要なすべての
因子を生産する。これは、それらが他の細胞型の増殖及
び分化を指示するサイトカインをも生産する可能性を排
除するものではない。PCR分析により示されるごとく、
本発明の細胞系はIL−6,IL−7,IL−8,IL−10,IL−11,K
L,LIF,G−CSF,GM−CSF及びM−CSFを含む種々の造血増
殖因子を生産する。このサイトカインのプロフィールが
示すところによれば、本発明の細胞系は正常一次造血前
駆細胞の長期培養、例えばCD34+富化帯血細胞培養物か
らのGM−CFC(図6)及びBFU−Eの発達を支持すること
ができる。
ストローマ細胞系L88/5及びL87/4の特性決定 位相差形態観察により、両ストローマポースト−クリ
シス細胞系は線維芽細胞形態を示す。L88/5については
1日の倍化期間、そしてL87/4については2日の倍化期
間をもって細胞は急速に分裂する。細胞は接触阻害を示
し、そして液体培養において集中点を形成しない。それ
らは、1%のGCT−CMの存在下で半固体寒天中にプレー
トされた場合、線維芽細胞コロニーに成長する。
両細胞系はSV40 T−抗原の発現について陽性であ
り、そしてプレクリシスL87/4及びL88/5細胞においてす
でに観察されたのと同じゲノムSV40組込み部位を示す。
免疫蛍光法により示されるように、L87/4及びL88/5はス
トローマ細胞表面マーカーCD10及びCD13を発現し、他方
それらは種々の造血細胞マーカーを発現しない(表
1)。それにも拘らず、L87/4はマクロファージマーカ
ーCA68を発現することによりL88/5から区別することが
できる。
L88/5及びL87/4細胞の放射能感受性 図4に示されそして「材料及び方法」の項に記載され
るようにして、L88/5及びL87/4細胞を培養しそして照射
した。両細胞系は脱着を伴わないで15Gyまで照射するこ
とができる。L88/5の増殖及びコロニー形成は15Gyを超
える照射量により停止し、他方L87/4は増殖しそしてコ
ロニーを形成する能力を保持する(軟寒天中で)。懸濁
培養において増殖及び軟寒天中でクローン増殖を停止さ
せるためにはL87/4は20Gyで照射されなければならない
(図1)。
照射された細胞層が24時間以内に少数(5×103/ml)
のCD34−陽性臍帯血細胞により再チャージされれば、細
胞系L87/4はさらに高い照射量で照射され得る。
L88/5及びL87/4細胞による線維芽細胞及びBMフィーダー
細胞の代替 多数のBurkittリパ腫(BL)細胞系は、低細胞密度に
て低血清条件下で増殖する場合、照射されたヒト線維芽
細胞のフィーダー層に依存する。高細胞密度においては
それらはフィーダー細胞層を必要としない。この系のフ
ィーダー機能は一連のヒト及びゲッシ類(rodent)の一
次線維芽細胞により提供され得る。しかしながら、幾つ
かの入手可能なSV40−不滅化ヒト線維芽細胞系は常にモ
デルBL細胞系であるBL70の増殖を支持しない〔35〕。図
2に示すように、照射された(15Gy)L88/5細胞及び照
射された(20Gy)L87/4細胞は、一次照射骨髄ストロー
マ細胞及びヒトMRC5線維芽細胞よりよくBL70細胞のクロ
ーン形成(clonogenic)増殖を支持する。フィーダー細
胞の非存在下では2日間以内で死ぬBL75細胞は、照射さ
れたL87/4及びL88/5フィーダー層上では5週間より長く
維持され得る。BL70の限界希釈測定のグラフ表示(図
5)は単一ヒット動態を示す。これは、L88/5細胞及びL
87/4細胞(並びにMRC5細胞又は一次BMストローマ)が、
BL70細胞の最適な増殖のために必要なすべての因子を提
供することを示している。
L87/4及びL88/5細胞によるヒト帯血前駆細胞の長期造血
の支持 24ウエルプレート中に接種され照射されたセミコンフ
ルエント状態のL87/4(20Gy)及びL88/5(15Gy)細胞
に、CD34+ヒト帯血細胞(5×103 CD34+細胞/ウエル)
を付加し、そしてLTC培地中で5週間培養した。培養5
週間まで、両ストローマ相は非付着性帯血細胞の増殖を
支持し、培養の開始後2〜3週間で最多細胞数が観察さ
れた。非付着細胞の数は、最初の帯血細胞の数に比べ
て、培養中に約200倍に増加した。メチルセルロース・
コロニー形成測定により測定した場合、ミエロイド(GM
−CFC、図3)及びエリスロイド(BFU−E)前駆細胞由
来の多数のコロニーが、培養開始後5週間までの非付着
細胞画分中に存在した。
実施例2 本発明の細胞系における構成的及び調節され
たサイトカイン発現 細胞培養 一連の細胞系及び一次細胞をRNA分析のための陽性対
照として使用した。U937細胞(ATCC:CRL 1593;ヒトヒス
チオサイト(histiocytic lymphoma)リンパ腫)、HL60
細胞(ATCC:CCL240;ヒト・プロミエロサイト(promyelo
cytic)白血病、K562細胞(ATCC;CCL243;ヒトCML)、Me
lJuso(Johnson博士、免疫学部、LML−Munich)、及び5
637細胞(ATCC;HTB9;ヒト臍脱癌)をRPMI1640/10% FCS
中で湿インキュベーター(37℃;5%CO2)内で増殖せし
めた。すべての細胞系は週2回継代した。
活性化されたT細胞を培養するため、健康な志願者の
末梢血単核細胞をパーコールグラジエントにより分離
し、そしてフィトヘマグルチニン(phytohemagglutinin
e)(1容量%)及びフォルボール12−ミリステート13
−アセテート(10mg/ml)を補充したIMDM/10% FCS中で
インキュベートした。8時間のインキュベーションの
後、細胞を収得し、そしてグアニジン−イソチオシアネ
ート抽出法によりRNAを調製した〔31〕。
実施例1に記載したようにして一次ストローマ層を樹
立した。
IL−1α及びデキサメタソンへのL87/4及びL88/5細胞の
暴露 L87/4(96継代)及びL88/5(98継代)細胞を2×105
細胞/mlの密度で25cm2培養フラスコ(Nunc)中にプレー
トし、そしてLTC培地中で24時間インキュベートした。
培地を完全に除去し、そしてビトロコーチゾンを含まな
い新鮮なLTC培地で、あるいはIL−1α(10U/ml)もし
くはデキサメタソン(10-6M)又はこれらの両者を補完
したLTC培地により置換した。次に、細胞をさらに24時
間(37℃;5%CO2)インキュベートした後、RNAを抽出し
た。サイトカインのバイオアッセイ及びRIAのために培
養上清を集めた。
バイオアッセイによるストローマサイトカイン放出の定
量 ストローマ細胞(L87/4,L88/5)のコンディショニン
グされた粗培地を、記載されている〔36〕ようにしてMT
T測定において、その増殖増強活性について試験した。I
L−6の生産の測定のために7TD1細胞を用いた。G−CSF
活性を高応答性NFS60サブラインにより測定した。細胞
系応答の特異性を、適当な中和抗体の添加によりチェッ
クした。
RIAによるストローマサイトカイン放出の定量 L87/4及びL88/5細胞のコンディショニングされた粗培
地を別に記載されている〔37〕ようにしてIL−1β及び
GM−CSFの濃度について試験した。
結論的に次のことが示される。本発明の2つの永久ス
トローマ細胞系(例えばL87/4及びL88/5)は、ヒト造血
前駆体の維持に寄与すると考えられる一連のサイトカイ
ンを生産し、サイトカイン生産のこのパターンは照射及
びグルココルチコイドによりある場所には増強されそし
てある場所には制御される(図4及び5)。
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子への応答、J Clin Invest 83:593−601,1989 25.Nemunaitis J,Andrews DF,Mochizuki DY,Lilly MB,S
inger JW :ヒト骨髄ストローマ細胞:インターロイキン
−6(IL−6)への応答及びIL−6の発現の調節、Bloo
d 74:1929−1935,1989 26.slack JL,Nemunaitis J,Andrews III DF,Singer JW
:シミアンウイルス40で形質転換されたヒト骨髄ストロ
ーマ細胞でのサイトカイン及び成長因子遺伝子の発現の
制御、Blood 75:2319−2327,1990 27.Neufeld DS,Ripley S,Henderson A,Ozer H :複製起
点欠失シミアンウイルス40により形質転換されたヒト線
維芽細胞の不滅化、Molecular Biology 7(8):2794−
2802,1987 28.Sambrook I,Fritsch EF,Maniatis T:Molecular clon
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ory Press,1989 29.Chirgwin J,Przybala A,Mac Donald R,Rutter W:リ
ボヌクレアーゼが富化された入手源からの生物学的に活
性なリボ核酸の単離、Biochemistry 18:5294−5299,197
9 30.Mergenthaler H−G,Brhl P,Dmer P :ヒトの骨髄
の長期微小培養でのミエロイド前駆細胞の動態、Exp He
matol 16:145−149,1988 31.Kuhar S,Lehman JM:シミアンウイルス−40で形質転
換されたヒト細胞系のプレ−クリシス及びポストクリシ
スでのT−抗原及びp53、Oncogene 6:1499−1506,1991 32.Chang S−E :ヒト外皮細胞のインビトロ形質転換、B
iochim Biophys Acta 823(3):161−194,1986 33.Andrews III D−F,Lilly B−M,Tompkins K−C,Singe
r W−J:チロシンホスファターゼ阻害剤であるバナジン
酸ナトリウムはSV40で形質転換されたヒト骨髄ストロー
マ細胞において造血成長因子及び細胞外マトリクス RNA
の発現に影響を与える、Exp Hematol 20:449−453,1992 34.Smeland ES,Funderud S,Kvalheim G,Gaudernack G,R
asmussen A−M,Rusten L,Wang MY,Tindle RW,Blomhoff
HK,Egeland T :ヒト造血前駆細胞の単離及び特性決定:C
D34+細胞の陽性選択のための効果的方法、Leukemia 6:
845−852,1992 35.Falk MH,Hltner L,Milner A,Gregory CD,Bornkamm
GW :照射された線維芽細胞は、BCL−2から独立した機
構によりアポプトシスから Burkittリンパ腫細胞を保護
する、Int.J.Cancer,in press(1993) 36.Mosaman T:細胞の増殖及び生存の迅速発色測定:増
殖及び細胞毒性測定への応用、J Immunol Methods 65:5
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できるヒト顆粒球−マクロファージ・コロニー刺激因子
についての高感度ラジオイムノッセイ法の開発及び応
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立及び特性決定;Exp.Hematology 20(1992)815
フロントページの続き (72)発明者 ドゥルマー,ペーター ドイツ連邦共和国,デー―82205 ギル ヒンク,アイフホルツベーク 7 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 5/10 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒト骨髄からの増殖停止された付着ストロ
    ーマ細胞の製造方法であって、ストローマ細胞系の細胞
    をそれらがコンフルエンスに達するまで培養し、細胞が
    増殖クリシスに入るまで前記細胞から成るストローマ層
    を反復して継代し、そして非常に低速で分裂する細胞又
    は実質的に分裂しない細胞をそれらの支持体から除去
    し、新しい培地中で置換し、そしてそれらが増殖停止に
    なるように照射することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】支持体からの細胞の除去をトリプシン処理
    により行うことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】ヒト骨髄ストローマ細胞系であって、該細
    胞系の細胞は請求項1又は2に従って処理された後に付
    着し続け、ゲノム中にシミアンウイルス(SV)40のウイ
    ルスDNAを含有しており、ここでSV40ウイルスの複製開
    始点は欠失しており、且つパッケージ蛋白質をコードす
    る後期SV40遺伝子の少なくとも一部分が除去されてい
    る、ことを特徴とする細胞系。
  4. 【請求項4】照射により誘導された増殖停止の後、ある
    いはインターロイキン−1及び/又はデキサメタソンに
    よる刺激により、細胞系でのG−CSF又はIL−6の生産
    が誘導されることを特徴とする、請求項3に記載のスト
    ローマ細胞系。
  5. 【請求項5】その細胞がフィーダー層として血液細胞の
    増殖及び/又は分化を支持することを特徴とする、請求
    項3又は4に記載のストローマ細胞系。
  6. 【請求項6】L87/4(DSM ACC 2055)又はL88/5(DSM AC
    C 2056)である請求項3〜5のいずれか1項に記載のス
    トローマ細胞系。
  7. 【請求項7】増殖停止されており且つ付着性であり、フ
    ィーダー層として細胞培養物中の血液細胞の増殖及び/
    又は分化を刺激し、そして2週間にわたって少なくとも
    50%生存し続ける、請求項1又は2に記載の方法により
    得られるストローマ細胞。
  8. 【請求項8】請求項7に記載のストローマ細胞をフィー
    ダー層として使用することを特徴とするフィーダー層依
    存性細胞の培養方法。
  9. 【請求項9】フィーダー層依存性細胞と請求項7に記載
    の増殖停止された付着ストローマ細胞とを同時培養する
    ことにより、フィーダー層依存性細胞を培養する方法。
  10. 【請求項10】請求項3〜6のいずれか1項に記載のス
    トローマ細胞系を培養することを特徴とする造血成長因
    子の製造方法。
  11. 【請求項11】前記ストローマ細胞系が照射誘導され増
    殖停止されていることを特徴とする、請求項10に記載の
    方法。
  12. 【請求項12】細胞系において造血成長因子の生産を支
    持する量のIL−1及び/又はデキサメタソンの存在下で
    実施する、請求項10又は11に記載の方法。
  13. 【請求項13】遺伝的に修飾された増血幹細胞の発現の
    ための、請求項7に記載のストローマ細胞を使用する方
    法。
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