JP3066213B2 - 制御信号検出方法 - Google Patents

制御信号検出方法

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JP3066213B2
JP3066213B2 JP5014402A JP1440293A JP3066213B2 JP 3066213 B2 JP3066213 B2 JP 3066213B2 JP 5014402 A JP5014402 A JP 5014402A JP 1440293 A JP1440293 A JP 1440293A JP 3066213 B2 JP3066213 B2 JP 3066213B2
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    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
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    • H04Q1/45Signalling arrangements; Manipulation of signalling currents using alternate current with voice-band signalling frequencies using multi-frequency signalling
    • H04Q1/457Signalling arrangements; Manipulation of signalling currents using alternate current with voice-band signalling frequencies using multi-frequency signalling with conversion of multifrequency signals into digital signals
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  • Remote Monitoring And Control Of Power-Distribution Networks (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、概して、電話ネットワ
−クのDTMF信号受信装置のような、通信システムに
おける制御信号受信装置を用いる制御信号受信検出方法
に関し、詳しくは、このような信号の検出に際してのス
ペクトル推定技術の使用に関する。
【0002】
【従来の技術】より早くより簡単にダイヤルしたいとい
う消費者の願望をプッシュボタン式の電話機で満たし得
ることが実証された結果、1950年代初期にタッチト
ーン信号送信システムの開発がエイ・ティー・アンド・
ティー(AT&T)社によって開始された。プッシュボ
タン式のタッチトーン信号送信システムは、もともと、
かって一般的だった回転ダイヤルパルス信号送信システ
ムの代替品として考え出された。
【0003】今日、タッチトーン信号送信方式は通常の
電話機からの呼の設定に付随する交換業務を制御するだ
けでなく、多者電話会議のような多くの先進機能の制御
にも用いられる(多者電話会議の場合、進行中の電話会
議に話者を1人追加するのに例えばタッチトーン方式が
用いられる)。
【0004】タッチトーン信号送信システムにおいて
は、トーンの組み合せを用いて、ダイヤルされた電話番
号の1桁ごとの数字(ディジット)を表す制御信号を形
成する。このシステムで用いるトーン(すなわち、信号
周波数)は8つあり、低い方の周波数のトーン4つのグ
ループと、高い方の周波数のトーン4つのグループとの
2グループに分けられる。
【0005】電話番号のディジットは、上記各グループ
から1つづつ計2つの、同時に生成されるトーンによっ
て表される。各桁数字が多数のトーンから選ばれた1対
のトーンで表されることから、タッチトーンシステム
は、2トーン多周波数(デュアルトーンマルチフリーケ
ンシー)(DTMF)信号送信システムと呼ばれる。
【0006】このDTMFシステムの低い方の周波数の
トーンのグループは、周波数が697、770、85
2、及び941Hzのトーンからなり、高い方の周波数
のトーンのグループは、周波数が1209、1336、
1447、及び1633Hzのトーンから構成される。
各グループから1つづつトーンを選んで組み合わせるこ
とにより、合計16種類のDTMF信号が得られる。
【0007】例えば通常の電話機プッシュボタンのディ
ジットの「5」を表すDTMF信号は、周波数770H
z及び1336Hzでそれぞれ同時に生成された2つの
トーンから構成される。通常の電話機プッシュボタンで
は、構成可能な16種類のDTMF信号のうちの12種
類を生成できるが(「0」から「9」までのディジット
と記号「#」、「*」とに対応)、特殊プッシュボタン
では16種類のDTMF信号のすべて(通常の12種類
及び特殊記号A、B、C、及びD)を生成できる。
【0008】ディジット及び記号を識別するには、DT
MF信号受信装置(又は検出装置)が、DTMF信号内
にある周波数を判断し、これらの周波数によって表され
るディジットに関連付ける必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】一般に、DTMFが雑
音のない専用通信路上を伝送されることはなく、むしろ
普通の回線、すなわち音声、音楽、又はデ−タのような
他の種類の信号を搬送するのと同じ回線上を伝送される
ことがしばしばである。もしこれらの他の信号がDTM
F信号と共通の特性を有する場合、DTMF信号受信装
置がこれら他の信号をDTMF信号と間違って識別する
ことが有り得る。識別の間違いは、電話回線上を搬送さ
れる例えば人の音声のような信号に、2つのDTMFト
ーングループの各々から各1つのトーン(又は周波数成
分)が含まれている場合に生じる。
【0010】音声、音楽、及びその他の信号をDTMF
として間違って識別する問題は、トークオフとして知ら
れている。トークオフ問題はDTMF信号送信を行うシ
ステムに限らず、雑音の存在下で運用する必要のある多
くの信号送信システムが影響を受ける。
【0011】歴史的には、トークオフはDTMF信号送
信による電話発呼開始に顕著な障害となってはいなかっ
た。これは、人々がダイヤルする際に通常は意図的にハ
ンドセットに話しかけたり、又は意図的に電話回線を雑
音にさらしたりしないからである。しかし、もしDTM
F信号送信を雑音(例えば進行中の電話会議に話者を1
人追加するときの音声)の存在下に行う場合、通常のD
TMF信号受信装置は、顕著な割合でトークオフを発生
する。
【0012】このように、音声、音楽、又はその他の信
号が存在することが考えられる場合に、電話コール中に
行われるDTMF信号送信にとってトークオフは特に厄
介な問題である。トークオフが理由で、コール中にアク
セス可能な、DTMF信号制御による先進機能が、不適
切に開始されたり又は不適切な宛先に仕向けられたりし
て、それにより、機能を有益に利用することができなか
ったり、妨げられたりすることになる。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、制御信
号について信頼性ある検出を行い、トークオフの原因と
なるような間違った制御信号識別発生の頻度を減少させ
る方法を提供することにある。本発明による方法は、受
信された信号にテーパ(デ−タ・ウインドウ)を付け
て、テーパ付きセグメント(テーパをかけたセグメン
ト)からの変換セグメントが予期される制御信号のモデ
ルにどの程度よく適合するかを定める方法である。本発
明は、1つ以上の周波数成分からなる通信システム制御
信号の検出に適用できる。
【0014】このような制御信号の例としては、1つ以
上の正弦曲線成分からなる制御信号、例えば、DTMF
信号、呼進行状況信号(呼出音、話中信号、ダイヤルト
ーン等)、監視可聴トーン信号(例えばセルラ電話に用
いられる)、及びCCITT(国際電信電話諮問委員
会)No.5信号方式等がある。
【0015】本発明の一実施例において、検出対象のD
TMF信号及び他の信号を含むディジタル信号が受信さ
れ、オーバラップする時間セグメントに細断される。セ
グメントの複数のコピーの各々に複数のテーパの1つ、
例えば離散偏球回転楕円体系列(DPSS)テーパの1
つが適用される。これらのテーパを適用されたセグメン
トの離散フーリエ変換が求められ、組み合わせられて、
信号エネルギーの分布の1つ以上の推定値が周波数の関
数として形成される。
【0016】DTMF正弦曲線周波数の各々について、
最もよく適合したDTMF正弦曲線モデルエネルギー
と、モデルエネルギーに適合しないエネルギー(モデル
不適合エネルギー)との比率が形成される。もし比率の
値がしきい値を超える場合、その比率が付随するDTM
Fトーン周波数に正弦曲線の存在する可能性があり、他
にはない。もし或る周波数対に正弦曲線が見つかり他に
はない場合、DTMFが識別され特定される。例えばト
ーン持続長さ及び間隔に関する追加テストをDTMF信
号識別プロセスに含めてもよい。
【0017】
【実施例】[A.実施例の紹介]相互に通信を必要とす
る多数の装置又はシステムと、これら装置又はシステム
に結合されて通信を容易にする1つ以上のチャンネルの
セットとからなる通信システムについて考える。全ての
通信システムのうち、おそらくもっともよく知られ且つ
広く行きわたっているのは、電話ネットワ−クのような
電気通信システムである。
【0018】この中には、例えば市内及び市外(長距
離)電話ネットワ−ク、及び多くの事業体や機関に特別
サ−ビスを提供するのに用いられる構内交換ネットワ−
ク(PBX)が含まれる。システム内で情報の発信又は
受信を行う通信システム装置は、システム端末(ステー
ション)と呼ばれる。
【0019】図1に、複数の個別電話ネットワ−クと端
末群とからなる電話通信システム例を示す。個別電話ネ
ットワ−クは、中央応答ポジション、端末相互間内線通
話、並びに市内及び長距離電話ネットワ−クへの接続の
機能を提供するPBX、3、市内コールの設立及び市内
端末の長距離電話ネットワ−ク6への接続に関するサ−
ビスだけでなく、ボイスメッセ−ジ、3者通話、時間待
ち、等の複合サ−ビスも行う市内電話ネットワ−ク5、
そして個別の市内電話ネットワ−クを一体につなぎ又複
合サ−ビスも提供する長距離電話ネットワ−ク6、から
構成される。
【0020】端末は、電話機1、ファクシミリ装置(F
AX)2、及びパーソナルコンピュータ(PC)4、等
である。図1の電話通信システム例のシステム構成に
は、更に、例えばネットワ−ク交換システム、ネットワ
−ク内の電話会議システム、PBX内のメッセ−ジ伝送
及び交換システム、ボイス処理システム、等を含めるこ
ともできる。電気通信システムの構成要素又は部分装置
を一般的に「システム要素」と呼ぶ。
【0021】1つのシステム要素が別のシステム要素と
の間で通信を行うためには、「通信路」(チャンネル)
と称するシステム要素を設立する必要がある。チャンネ
ルは、システム要素間の専用結合、又はいくつかの対又
はグループのシステム要素が同時に使用する共用結合の
形状をとる。又、チャンネルの構成としては、電気結
合、無線リンク、光ファイバ要素、音響結合、等が用い
られる。
【0022】チャンネルの設立、維持のために、電話ネ
ットワ−クのような通信システムには1つ以上の、「シ
ステム制御機能体」と称するシステム要素を設ける。
「システム制御機能体」は、チャンネル上を他のシステ
ム要素によって伝送される制御信号に応答して、通信シ
ステム要素の制御を行う。例えば、システム制御機能体
は、電話ネットワ−クを通しての情報の流れを割り振り
するシステム交換の機能を制御する。
【0023】すなわち、或る端末(発信源端末)が別の
端末(宛先端末)との通信開始を希望して、宛先を識別
する制御信号をネットワ−ク上で1つ以上のシステム制
御機能体に伝送することによって、チャンネルが設立さ
れ、この制御信号に応答してシステム制御機能体が、チ
ャンネルの結合(又は交換)動作に指示を与えて発信源
及び宛先の端末間の通信が行い易くなるようにする。
【0024】交換機能の制御に加えて、又は交換機能の
制御の代わりに、システム制御機能体が、通信システム
の基本的な交換及び通信機能を高め拡大する特別機能、
サ−ビス、装置、及びシステム(全体的に、システムと
いう)を制御するようにしてもよい。交換機能と同様
に、これらの特別システムも、制御信号に応答するシス
テム制御機能体によって制御される。
【0025】電話ネットワ−クでは、これらの特別シス
テムには、コール回送及び転送システム、ボイスメッセ
−ジシステム、電話会議システム、トランザクションシ
ステム、等がある。実際には、制御信号によって開始
し、指示を与えられるような機能システムなら、どのよ
うなシステムでもよい。
【0026】図2に、図1の電気通信システム用のシス
テム制御機能体の例を示す。このシステム制御機能体
は、電気通信システム内で交換又は特別システムの制御
を要する箇所であれば、例えば端末、PBX、チャンネ
ル、市内電話ネットワ−ク、又は長距離電話ネットワ−
クのような、どのような箇所に設けてもよい。システム
制御機能体への入力は、複数の入力チャンネル7を経て
複数のシステム要素(図示しない)から供給される。
【0027】これらの入力チャンネルは、例えばネット
ワ−ク交換装置8にも結合される。このネットワ−ク交
換装置8は、他のシステム要素(図示しない)に至る他
のチャンネル、すなわち出力チャンネル9に結合され
る。ネットワ−ク交換装置8は、システム制御機能体の
制御処理装置10の指示の下に、入力チャンネル7のい
ずれかと出力チャンネル9のいずれかとを結合し、又特
別機能を行う。
【0028】システム制御機能体の制御処理装置10
は、入力チャンネル7と入力制御信号インタフェ−ス1
3を介してシステム要素から制御信号を受信する。制御
信号は、例えば、宛先端末の電話番号、又は端末が希望
する特別機能についてのコード番号、を表す電気又は光
信号からなる。制御信号が入力制御信号インタフェ−ス
13によって検出されると制御処理装置10に回され、
制御処理装置10の実行するソフトウエア用の入力とし
て用いられる。
【0029】このソフトウエアはプログラムメモリ11
に記憶され、これによりシステム制御機能体に付随する
機能が得られる。ソフトウエア実行の結果、制御処理装
置10は、発信源端末と宛先端末との結合を容易にする
ため又は希望される特別機能を実現するのに必要な他の
信号を定める。
【0030】(制御処理装置10による処理を行うため
に、制御処理装置10にスクラッチ・パッド・メモリ1
2を用意して、処理中の情報の記録及び蓄積を行わせる
ようにしてもよい。 又、制御処理装置10から出力制
御信号インタフェ−ス14を介してネットワ−クに制御
信号を送ることにより、更に通信チャンネルの設立を援
助したり、特別機能を得させたりしてもよい。)
【0031】なお、図2のシステム制御機能体のハード
ウエア構成要素の番号、形式、及び構成は単なる一例に
過ぎず、他の構成も可能である。例えば、中央処理装置
のないシステム制御機能体としてもよい。本発明が通信
システム制御システム検出を必要とするいかなる制御機
能体構成にも適用できるのはもちろんである。
【0032】本実施例の電気通信システム制御機能体が
受信する制御信号は、DTMF信号の形をとる。上記の
ように、DTMF信号は電話回線上を伝送されるので、
音声、音楽、コンピュータデ−タ信号、物理的雑音、及
び隣接回路からの漏話(クロストーク)のような他の雑
音信号と混在することになる。
【0033】入力制御信号インタフェ−ス13には、こ
れらの雑音の存在下で真のDTMF制御信号を検出する
という役目が課されている。この役目を果たすに当たっ
て、入力制御信号インタフェ−ス13はこれらの雑音を
有効なDTMF制御信号と誤ること(トークオフ)があ
ってはならない。真のDTMF制御信号を検出してトー
クオフを避けるために、入力制御信号インタフェ−ス1
3には、図3に略図で例示するように、本発明に基づく
DTMF信号検出装置を設ける。
【0034】図3は、図2の制御機能体の一部分を示
す。入力チャンネル7からの信号、x(t)が、本発明
に基づき、入力制御信号インタフェ−ス13のDTMF
信号受信装置13’に供給される(分かりやすくするた
め、入力制御信号インタフェ−ス13の他の回路及び構
成要素は図3から除いてある)。
【0035】上で説明したように、信号、x(t)は、
例えば電気又は光信号で、一般にディジタル形式をと
り、本当の、システム制御のためのDTMF信号情報
と、雑音とから構成される。もしx(t)がアナログ形
式の場合、DTMF信号検出に先立って信号がディジタ
ル形式に変換されるのが普通である。DTMF信号受信
装置13’の役目は、信号、x(t)を受信して、信
号、x(t)中にある本当のDTMF制御信号を正しく
分離又は識別、特定することである。
【0036】信号、x(t)中のDTMF信号を識別し
た結果として、DTMF信号受信装置13’から、信
号、x(t)中の識別されたDTMF信号を表す別の電
気信号、g(t)が出力される。信号、g(t)は、望
まれるネットワ−ク制御を行うため制御処理装置10に
供給される。
【0037】なお、電話ネットワ−クについて行った交
換及び特別機能に関する上記説明は、物理的制御信号に
よって制御されるシステム又は装置を例示して行ったも
のである。このことから、本発明が雑音の存在下におい
て物理的制御信号の検出を要する多くのシステム及び装
置に適用できることは、当業者に明らかである。
【0038】説明を分かりやすくするため、本発明の実
施例は、「処理装置」と名称を付けた機能ブロックを含
む、個々の機能ブロックから構成されるものとして表し
てある。これらのブロックの表す機能は、共用又は専用
ハードウエアを用いて得られるもので、これらのハード
ウエアにはソフトウエア実行能力のあるハードウエアを
含むがこれに限らない(すなわち、「処理装置」の名称
を付けてあってもソフトウエア実行能力を有するハード
ウエアのみを意味するとは限らない)。
【0039】本発明の実施例は、AT&TのDSP16
又はDSP32Cのような、ディジタル信号処理装置
(DSP)と、下に述べる作業を実行するソフトウエア
とから構成される。又、超大規模集積回路(VLSI)
を用いた実施例及びハイブリッドDSP/VLSIを用
いた実施例についても説明する。
【0040】DTMF信号の識別、特定のためのプロセ
スの一部として、本発明の実施例では、受信された、デ
ィジット化された状態の制御信号のエネルギー分布の推
定を行う。信号のエネルギースペクトルは、信号エネル
ギーの分布を周波数の関数として表す。概して、受信さ
れた制御信号のエネルギースペクトルを定める場合、ミ
スマッピング又は、スペクトル中の1つの周波数から別
の周波数へのエネルギーの偽漏洩(スプリアス・リー
ク)、を最小にするような仕方で行うのが望ましい。
【0041】もしこのようなリークが検出されないと、
スペクトル推定結果が信号のエネルギー分布を正しく表
さないことになり、結果としてスペクトルの真の特徴形
状が分かりにくくなる。スペクトルの推定に際してリー
クをある限界内におさめるために、本発明の実施例にお
いては、デ−タ・ウインドウ又はテーパを用いる。テー
パは、スペクトル中の適切な周波数のまわり(すなわ
ち、実際にエネルギーがある箇所)にエネルギーを集中
させる効果があり、これによって真のスペクトルの特徴
形状のひずみを減少させることができる。
【0042】[A.1.テーパとしての離散偏球回転楕
円体系列] 本発明の実施例のいくつかは、離散偏球回転楕円体系列
(DPSS)テーパと称する特殊テーパを用いている。
これらのDPSSテーパは、推定スペクトルにおけるエ
ネルギーリークの減少が特に顕著である。本発明の実施
例に他の形式のテーパを用いてもよいが、DPSSテー
パがエネルギーを集中させる特性を有することから、D
PSSテーパについて考慮することも有益と考えられる
ので、以下に少し詳しく説明する。
【0043】本項目及び次の項目での説明を簡単にする
ため、時間tを整数をとる指標とし、ユニットサンプリ
ング(標本化)間隔をt=0,1,2,...,N−1
と仮定する。したがって、下の式におけるf0 のような
周波数は、ナイキスト周波数帯域(−1/2,1/2]
内の数である。そして、周波数帯域の帯域幅Wはナイキ
スト周波数帯域の帯域幅の分数となる(0≦W≦1/
2)。しかし、下に述べる実施例の物理的周波数及び帯
域幅は、通常行われるように、Hzで表される。
【0044】物理的周波数200Hzを、デ−タが80
00Hzのレートでサンプリングされる下の式にあるよ
うな周波数f0 に変換するには、次の[数1]式に示す
ように物理的周波数200Hzをサンプリング・レート
の8000Hzで割ってf0を求める計算を行う。
【数1】
【0045】同様に、下の式に現れる帯域幅Wに対応す
る帯域幅1000Hzは、次の[数2]式で計算され
る。
【数2】
【0046】ここで、離散時刻t=0,1,
2,...,N−1においてサンプリングされた複素振
幅A0 及び周波数f0 を有する、持続時間が有限の正弦
曲線信号(次の[数3]式で表す)について考える。
【数3】 この信号にテーパ、w(t)を乗じたもの(テーパ付き
信号)の離散フーリエ変換(DFT)は、次の[数4]
式で表され、
【数4】 このテーパ付き正弦曲線信号のエネルギーは、次の[数
71]式で表される。
【数71】 このテーパ、w(t)は、正弦曲線信号のエネルギーの
大部分が推定スペクトル中の限定周波数帯域(f0 −
W,f0 +W]内に集中するように選ぶ。
【0047】しかし、正弦曲線信号のエネルギーのいく
らかは、ナイキスト周波数帯域の他の部分にリークす
る。ナイキスト周波数帯域内の正弦曲線信号の全エネル
ギー、ET は次の[数5]式で表され、
【数5】 これは、次の[数6]式で表される、テーパ付き信号の
全エネルギーと同じである。
【数6】 同様に、限定周波数帯域(f0 −W,f0 +W]内の正
弦曲線信号のエネルギー、ER は、次の[数7]式で表
される。
【数7】
【0048】限定周波数帯域内のエネルギーの、ナイキ
スト周波数帯域内の正弦曲線信号の全エネルギーに対す
る比率は、集中率λと称され、次の[数8]式で表され
る。
【数8】 ここでλの最大理論値は、全く当然ながら、1となる。
【0049】テーパが限定周波数帯域内にエネルギーを
集中させる(すなわち、リークを減少させる)能力に優
れたテーパであるほど、λの値は1に近くなる。正確な
推定スペクトルを得るにはエネルギーリークを減少させ
ることが望ましいので、λを最大にするのがよいテーパ
といえる。λ、すなわち[数8]式を最大にするテーパ
は、次の[数9]式で表される「対称テプリッツ固有値
問題」を満足するいくつかのテーパである。
【数9】 同式中、t=0,1,2,...,N−1である。この
問題の解は、DPSSテーパ、vk(t), k=0,
1,2,...,N−1である。
【0050】集中率λk は、k次の固有ベクトルvk
(t), k=0,1,2,...,N−1に対応する
固有値である。DPSSテーパ、vk(t) の次数は、
1>λ0>λ1>λ2・・・λN-1>0 となるように定義
される。更に、[2NW]という最低次数のDPSSテ
ーパは1に近い固有値を有し、したがって、これによれ
ば限定周波数帯域内に高いエネルギー集中が得られる
([*]は、*の整数部分を示す)。信号の正確な推定
スペクトルを得るには、複数のDPSSテーパ vk
(t)(一般に0≦k≦K−1、ここに0<K≦[2N
W])を組み合わせて用いる。
【0051】図4は、NW=4について定められる8個
の最低次DPSSを示す。図5は、これらのDPSSの
固有値をkの関数として示す。すなわち図5は、k≦7
に対してDPSSが、0.7 より大きいか概略等しい固
有値λk を有することを示している。更に、k≦5に対
してλk は、ほぼ1である。
【0052】このように、これらの8個のDPSSは概
して、又6個の最低次のDPSSは特に、スペクトルの
推定に際してエネルギーの集中、すなわちリークの防止
に優れている。図5中のk≧8(及び特にk≧10)に
ついて見ればわかるように、すべてのDPSSがこのよ
うに優れているわけではない。しかし、k≦[2NW]
−1に対しては、λk の値は、スペクトル推定の際のエ
ネルギー集中の目的には概して許容できる値である。
【0053】[A.2.DPSSの数値的評価] DPSSは、次の対称三対角固有値方程式[数10]に
従う。
【数10】 同式に関して、t,u=0,1,2,...,N−1に
対して次の[数11]式が成り立ち、
【数11】 0=(N−1)/2であり、θkはvk(t) に付随す
る別の固有値である。これについては、スレピアン(D.
Slepian)の論文「離散偏球回転楕円体波動関数、フーリ
エ解析及び不確実性−V:離散の場合」、Bell System
Tech. J., Vol.57, p.1371-1429(1978年)に述べ
られている。
【0054】[数10]の形式の[(N+1)/2]×
[(N+1)/2]三対角マトリックス固定値方程式の
対を、スミスほか(Smith et al)の論文
「マトリックス固定値ルーチン−アイスパック(EIS
PACK)ガイド、講義ノート」(コンピュータサイエ
ンスNo.6)に述べられているような通常の手順を用
いて解くことによって、DPSSが、広い範囲のW及び
N値について求められる(DPSSはt=t0 の中間点
では奇数または偶数のいずれかであるので、N×Nにつ
いて完全に解く必要はない)。
【0055】DPSSは、ユニットエネルギー、
【数13】 を有するように調整されているので、集中率λk、 k=
0,1,2,...,N−1については、次の[数1
4]式から定めることができる。
【数14】
【0056】[A.3.DPSS以外のテーパ]用途に
よってはDPSS以外のテーパのセットを用いるのが望
ましい。その例として、ガウス密度を有するエルミート
多項式の切頭積のような、ほとんどDPSSと同程度に
優れたエネルギー集中特性を有する代替テーパセットが
ある。
【0057】2番目の代替テーパは、上の説明における
[数7]式を次の[数15]式、
【数15】 に置き換えることによって得られる。式中で、重みスペ
クトルS(f)には、例えば平均帯域外エネルギー分布
を含めてもよい。これによって、このエネルギー分布を
有するトークオフ源に対抗して正確な推定を行うための
保護を強化でき、特定の可能な雑音特性を含む環境にと
って望ましい。
【0058】3番目の代替テーパは、離散カルーネンレ
ーベ(K−L)展開によって得られる。もしプロセス統
計値が正確に知られている場合、離散K−L展開によっ
て得られるテーパは、可能な限りのテーパセット中で、
統計的な意味で最も速い集中が可能で、近似性の最高な
推定スペクトルが得られる。
【0059】もし離散K−L展開が周波数領域に変換さ
れ、その周波数領域が、[数7]式におけるように制約
される場合、テーパは、次の積分方程式[数16]の解
である。
【数16】 同式中、S(ξ)はトークオフを生じさせる信号の電力
スペクトルである。(もしS(ξ)が推定スペクトル中
の限定周波数帯域(f0−W,f0+W]内で一定の場
合、離散K−L展開テーパは、周波数シフトされたDP
SSである。)
【0060】DPSSの一次結合によって制約された離
散K−L展開テーパへの近似を効率的に行うことができ
る。前に述べたハイブリッドハードウエアを適用して、
この統計情報を用いることができるように構成する。そ
の場合、固有係数がVLSI回路によって計算され、次
いでDSP(ディジタル信号処理装置)による処理が行
われる。この処理手法は、順応性を持たせられるという
利点がある。
【0061】すなわち、平均スピーチ(音声)について
最初に、DPSSテーパ又は帯域の限定される離散K−
L展開テーパのいずれかを用いて、固有係数を、個人の
スピーチ統計を反映するように変換することができると
いう利点である。
【0062】[B.多数テーパDTMF信号受信装置
例]図6に、例えば入力制御信号インタフェ−ス13に
用いられる、本発明に基づくDTMF信号受信装置の実
施例13’をブロック図で示す。このDTMF信号受信
装置13’は、信号スライス装置15、DFT処理装置
20、DFT処理装置20に結合されるテーパデ−タ記
憶用のメモリ25、スペクトル振幅推定装置30、統計
的Fテスト処理装置40、及びDTMF信号トーン識別
装置50、からなる。
【0063】信号スライス装置15は、DTMF信号を
含む信号を受信してその中から使用可能なセグメントを
取り出す機能、DFT処理装置20は、信号セグメント
にテーパを付けこのテーパ付きセグメントの離散フーリ
エ変換(DFT)の計算を行う機能、メモリ25は、D
FT処理装置20の用いるテーパデ−タを記憶する機
能、そして、スペクトル振幅推定装置30は、特定の周
波数におけるスペクトル振幅の推定を行う機能、をそれ
ぞれ有する。
【0064】又、統計的Fテスト処理装置40は、受信
信号のエネルギーが或る与えられた周波数において或る
正弦曲線モデルによってどの程度よく描写されるかを判
断する機能、そして、DTMF信号トーン識別装置50
は、統計的Fテスト処理装置40から受信された情報に
よっては、特定のDTMF信号を表示する出力を生成し
作動用制御信号としてシステム要素60に供給する機
能、をそれぞれ有する。本実施例に関連するソフトウエ
アの例(C言語で記述)を付録に示す。このソフトウエ
アは、例えばSUNSPARCステーション1のような
通常のハードウエアプラットホーム上で実行できる。
【0065】信号x(t)は、DTMF信号を表す一連
の離散値である。この信号は、信号スライス装置15に
入力され、そこで、各々N個の要素からなり互いに隣接
又はオーバラップする信号セグメントのセットに分割さ
れる。これらの信号セグメントセットは、次の[数6
1]式
【数61】 で表される。同式中、s=0,1,2,....であ
る。図7は、信号x(t)についての、これら信号セグ
メントの時間経過を示す。
【0066】信号セグメントは、雑音で汚染されてい
る。そしてDTMF信号はセグメント内のどの時点でも
始まり又は終わることになり得る。持続時間の短いDT
MF信号と短いディジット相互間隔とを検出するため、
信号セグメントの持続時間を30msec未満に選ぶ。
例えば、8000Hzの標準電話システムサンプリング
レートにおいて、約N=80サンプルからなる信号セグ
メントに対応する持続時間値は、10msecである。
【0067】DFT処理装置20は、信号スライス装置
15から信号セグメントを受信し、各セグメント、
【数61】から長さNの24のDFTを計算する。各D
FTは、次の[数17]式で表される。
【数17】 同式において、fj、1≦j≦8、 は、8個のDTMF
信号トーン周波数を表し、vk(t)、0≦k≦2、
は、N及びWの値で特定される3つの最低次DPSSテ
ーパを表す。
【0068】結果として得られるDFTの値、
【数42】 は、固有係数と呼ばれ、DFT処理装置20からの出力
としてスペクトル振幅推定装置30に供給される。(D
FT処理装置20は、ラプラス、ウオルシュ等、他の変
換を行う処理装置に置き換えてもよい。)
【0069】テーパvk(t) の値は、例えば半導体の
プログラム可能読み出し専用メモリ(PROM)からな
るメモリ25に記憶され、必要の都度読み出される。こ
のようにして、8個のDTMF信号トーン周波数の各々
と3つの最低次DPSSテーパの各々とに1つのDFT
が得られ、各セグメント、
【数61】について24のDFTが生成される。
【0070】DFT処理装置20によって用いられるテ
ーパの数は、2NW−1の整数部分になるように選ばれ
る。テーパは、トークオフの原因となる周波数に加え
て、雑音のスペクトル特徴形状を含む周波数セットに基
づいて定められる(雑音は非DTMF信号である)。し
たがって、帯域幅2Wは、DTMF信号とトークオフの
原因となる他の信号とを区別できるように十分な広さを
持つように選ばれる。
【0071】本実施例において、Wの値は、1≦j≦8
に対する周波数範囲(fj+W,fj−W]内に、有効な
DTMF信号からの少なくとも1つの周波数成分がある
ように、選ぶ必要がある。Wの値は、各fj ごとに異な
るように選んでもよい。すべてのfj に対するWの例示
値として230Hz/8000Hzを選んだ。
【0072】この値の場合、3つの最低次DPSSテー
パの使用が可能であり(N=80のとき、2NW−1の
整数部分は3に等しい)、例えば北米の大部分の場所で
使われるようなダイヤルトーンを避けた帯域幅を定義で
きる。Wについて他の値をとった場合、高域フィルタで
ダイヤルトーン周波数を除去すると使い易い。
【0073】
【数42】を定めるのに必要な計算回数を減らすために
は、予め計算された値をメモリ25から読み出して順次
合算することによって、[数17]式を計算すればよ
い。これらの予め計算された値というのは、考えられる
すべてのデ−タ値にテーパを付けて求めた値である。
【0074】例えば、x(t)を8ビット信号と仮定す
ると、x(t)は、考えられるすべて、すなわち28
(又は256)通りの値のどれかをとる。ここで、次の
[数18]式、
【数18】 についてのメモリテーブルを、各k、t及び周波数fj
について予め計算してメモリ25に記憶させておく。
j、k、t及びx(t)の値は、テーブルを検索して予
め計算された値を読み出すのにも使える。
【0075】必要とされるのは8個のDTMF信号トー
ン周波数及び例えば3つのk値のみであるので、256
エントリーのうち、8×3×2×N=48N個のテーブ
ルのみを記憶すればよい(ここにNはセグメントの長さ
を意味し、ファクターの2は実数成分と虚数成分がある
ために生じる)。予め計算された値を合算して、
【数42】を形成することによって、実時間DFT変換
を行う場合の計算面での重荷が軽減される。
【0076】スペクトル振幅推定装置30は、固有係
数、
【数42】を受信して、DTMF信号トーンが見つかる
かも知れない8個の定義された周波数における、変換さ
れた信号の複素振幅の推定値を定める。
【0077】このような周波数fj の各々において、第
s番目のセグメントの振幅推定値、
【数19】 は、固有係数の重み付き和[数20]式、
【数20】 として形成される。同式中、Vk(f) については、
【数21】 が成立し(Vk(0)はf=0において評価されたv
k(t)のDFTである)、K=3である。
【0078】推定振幅
【数32】 についての[数20]式は、モデル不適合エネルギーε
2(fj)を表す[数22]式、
【数22】 の値を、各周波数f=fj においてAに関して最小にす
ることによって導かれる。周波数領域におけるモデル不
適合エネルギーは、実際の信号を変換して得られた変換
信号yk(fj)がその信号の正弦曲線モデルの変換信号
A・Vk(0) とどれくらい異なるかを表す。ここで、
Vk(0) については
【数23】 が成立するものとする。
【0079】もし信号が周波数fj において正弦曲線に
よって正確に表されている場合、モデル不適合エネルギ
ーε2(fj)は小さくなり又もしそうでない場合、モデ
ル不適合エネルギーε2(fj)は大きくなる。検出すべ
きDTMF信号が正弦曲線から構成されているので、正
弦曲線モデルは有用である。
【数24】 は、
【数25】 の条件を成立させてAについて解くことによって定めら
れる。
【0080】
【数32】(1≦j≦8)の値は、スペクトル振幅推定
装置30の出力として統計的Fテスト処理装置40に供
給される。
【0081】統計的Fテスト処理装置40は、対象とな
るR個の一連の信号セグメントグループ中にDTMF信
号がもし存在するとすれば、8個のDTMF信号トーン
周波数のうちのどれが存在するのかを判断する。統計的
Fテスト処理装置40のこの判断は、次の[数26]式
で表されるテスト変数Fs(fj)を定めることによって
行われる。
【数26】 同式中、R=3、K=3で、Sは最後のセグメントの指
標である。
【0082】変数Fs(fj)の式の分子は周波数fj に
おける最もよく適合する正弦曲線モデルのエネルギーを
表し、同じく分母は受信された信号と正弦曲線モデルと
の差異に付随するエネルギー(不適合エネルギーともい
われる)を表す。
【0083】もし信号セグメントグループがモデルによ
く近似している場合(すなわち受信された信号が実際に
周波数fj において正弦曲線信号を含む場合)、Fs
(fj)の分子はほぼその信号エネルギーに等しく、分
母である不適合エネルギーは小さく、これらの分子と分
母との比率であるFs(fj)は大きくなる。逆に、もし
モデルが信号に適合しない場合、モデルに対応するエネ
ルギーは小さく、モデル不適合エネルギーは大きく、比
率値Fs(fj)は小さくなる。
【0084】上で述べたFテスト値Fs(fj)を表す
[数26]式は周波数に極めて鋭敏である。すなわち、
Fs(fj)は、R個のセグメントグループが、予期され
る周波数fj に極めて近い周波数において正弦曲線を有
する場合にのみ大きくなる傾向がある。一方、DTMF
トーンを生成する要素機器の許容誤差、時間効果等、及
び電気通信システムに起因する周波数変移が原因で、D
TMF信号が予期される周波数fj 通りの周波数で伝送
されない場合がある。
【0085】したがって、Fテスト値の周波数に対する
鋭敏度(感度)を減らすことが望ましい。更に、予期さ
れる周波数を含む或る周波数範囲内にあるトーンをDT
MF信号受信装置が識別特定できることを求めるDTM
Fシステム仕様を満足するようにDTMF信号受信装置
を構成することも必要である。これに対して、セグメン
トの長さを10msecにすることによって、これより
も長いセグメントに比べて、Fテスト周波数感度を緩め
ることができ、予期されるDTMF信号周波数fjに、
±(1.5%+2Hz)の変動を許容できることにな
る。
【0086】統計的Fテスト処理装置40は、低い方の
4つのDTMFトーン周波数(697Hz、770H
z、852Hz、及び941Hz)の各々、並びに高い
方の4つのDTMFトーン周波数(1209Hz、13
36Hz、1447Hz、及び1633Hz)の各々に
おけるFs(fj)の値を定める。Fs(fj)値は、統計
的Fテスト処理装置40から出力されてDTMF信号ト
ーン識別装置50に供給される。
【0087】DTMF信号トーン識別装置50は、Fs
(fj)値を受信して、これらの Fs(fj)値がDT
MF信号の存在を示しているかどうかを定める。Fs
(fj)、1≦j≦4として定められた値が1つだけと
Fs(fj)、5≦j≦8として定められた値が1つだけ
とが、選ばれた信頼しきい値を超える場合に、DTMF
信号が識別特定される。
【0088】有効なDTMF信号が存在しない場合、確
率変数のFs(fj)は、2R及び2R(K−1)の自由
度で中央F分布として大まかに分布する。与えられた自
由度に対応するF値についての信頼しきい値は、計算す
るか、統計テーブルのセット(例えばアブラモウィッツ
及びステガンの「式、グラフ及び数表付き数学関数ハン
ドブック、第26章(1964年)」)によるかして求
められる。
【0089】したがって、DTMF信号トーン識別装置
50は、スペクトル中に存在するエネルギーが与えられ
た周波数における正弦曲線に属するものかどうかを、望
みの信頼レベルで定めることができる。例えば、もしK
=3、R=3、そしてFs(fj)>4.82 の場合、信
頼レベルは99%となる。
【0090】もし各トーングループに付随するただ1つ
のFs(fj)値がそれぞれ信頼しきい値を超える場合、
DTMF信号が、Fs(fj)が信頼しきい値を超える2
つの周波数(その一方の周波数、
【数27】 はFs(fj)、1≦j≦4、が信頼しきい値を超える周
波数、他方の周波数、
【数28】 はFs(fj)、5≦j≦8、が信頼しきい値を超える周
波数)を順位付けした周波数対、
【数72】 として、DTMF信号トーン識別装置50によって識別
特定される。
【0091】DTMF信号が識別されたことに応答し
て、このDTMF信号、 gm、1≦m≦15を示す表示
信号が、システム要素60に送られ、システム要素60
はこの検出されたDTMF信号に応答して作動する。シ
ステム要素60は、図2に示す制御機能体の例において
は、制御処理装置に該当する。
【0092】DTMF信号、gm を生成する際に、DT
MF信号トーン識別装置50によって、DTMF信号の
長さ、連続するセグメント内のDTMF、及びDTMF
信号間の間隔に関してDTMFシステム仕様によって規
定される特定の要件が課される。
【0093】これらの要件とは、例えば、長さが少なく
とも40msecないDTMF信号は拒否排除されるこ
と、或る与えられたDTMF信号が互いに連続するいく
つかのセグメント中に存在する場合、gm はDTMF信
号をただ1つだけ表し、セグメントごとのDTMF信号
を表さないこと、互いに連続するDTMF様の信号間の
時間がしきい値(例えば20msec)未満の場合に、
これら互いに連続するDTMF様の信号は、ただ1つの
DTMF信号として扱われること、である。
【0094】gm の具体的な特性及び形状は、システム
要素60の論理及び電気的インタフェ−ス要件によって
定められる。上に説明したネットワ−ク制御機能体の例
の場合には、これらのインタフェ−ス要件は制御処理装
置10によって指示される。
【0095】もし各トーングループに付随するただ1つ
のFs(fj)値以外の値、すなわち複数の値、がそれぞ
れ信頼しきい値を超える場合、DTMF信号トーン識別
装置50はDTMF表示システムを1つもシステム要素
60に送らない。
【0096】DTMFが1つ以上の信号セグメントにお
いて検出されるかどうかに拘らず、検出プロセス全体は
実時間で進行する。すなわち、信号スライス装置15、
DFT処理装置20/メモリ25、スペクトル振幅推定
装置30、統計的Fテスト処理装置40、及びDTMF
信号トーン識別装置50の動作が継続され、次に続く信
号セグメント、
【数61】がDTMF信号を含むかどうかの検出が行わ
れる。
【0097】多重的な用例の場合に便利なように、信号
セグメント、
【数61】をDFT処理装置20に供給して処理する際
にその供給を制御するための信号NSを、DTMF信号
トーン識別装置50から信号スライス装置15に与える
ようにしてもよい。
【0098】統計的Fテスト処理装置40によるFs
(fj)の各計算にはR個の互いに連続するセグメント
の各々についてDFT及び振幅の情報が必要であるが、
DFT処理装置20及びスペクトル振幅推定装置30に
よってそれぞれ一度定められた、
【数29】 及び、
【数30】 の値は統計的Fテスト処理装置40によって記憶され、
以後のFs(fj)計算に利用される。
【0099】図6に関連して上に述べた実施例を拡張し
て、受信した信号セグメントについて別の追加テストを
行うことができる。これらの追加テストは、DTMF信
号の存在ををより大きな確実性をもって判断するため
に、又は、DTMFシステム要件によって定義される
「良い」DTMF信号の基準を満足させるために望まし
いものである。
【0100】図8に、図6のDTMF信号受信装置の実
施例を拡張して、最大周波数変動検査装置51、最大振
幅変動検査装置52、最大位相変動検査装置54、及び
ねじれ検査装置56を設けた例を示す。この実施例に
は、システム要素60との間で必要な論理及び電気的適
合性を得るためのシステム要素インタフェ−ス58を含
めてもよく、DTMF信号持続時間、DTMF様の信号
を有する互いに連続する信号セグメント、及びDTMF
信号間の間隔に付随する処理を含めることもできる。
【0101】[B.1.DTMF信号トーンの最大周波
数変動]DTMFシステム仕様によって、DTMF信号
トーンが予め定められたている基準から変動してもまだ
有効として許容される許容変動の度合についての要件が
定められる。例えば、周波数fを有する受信された正弦
曲線信号は、もしfとfj とに関して次の[数31]式
【数31】 が成立する場合、周波数fj についての有効DTMF信
号として許容されない、という要件である。この要件
は、振幅の推定を周波数fj だけでなく、1.035f
j 及び0.965fj の周波数についても行うことで達
成される。
【0102】前に述べたように、低い方及び高い方のト
ーングループの各々にただ1つのトーンが存在するかど
うかが、DTMF信号トーン識別装置50によって点検
される。もし各グループにただ1つのトーンが存在する
状態がない場合、DTMF信号トーン識別装置50は、
この信号を非DTMF信号として拒否し、上に述べたよ
うに信号スライス装置15に通告する。
【0103】もし各グループにただ1つのトーンが存在
することがDTMF信号トーン識別装置50によって判
断された場合(低い方及び高い方のグループで存在が判
断されたDTMF信号トーンの周波数をそれぞれ、
【数27】及び、
【数28】とする)、
【数27】及び、
【数28】の両方における振幅推定値が、
【数27】及び、
【数28】からそれぞれ±3.5%ずれた周波数におい
て検討された振幅推定値よりも大きいかどうかが、最大
周波数変動検査装置51によって検討、判断される。
【0104】もし大きい場合、fL及びfHにおける本当
の受信トーンは±3.5%の要件内にあり、その状態
で、
【数27】及び、
【数28】において有効なDTMF信号を形成するもの
として許容される。
【0105】もし大きくない場合には、要件は満足され
ず、
【数27】及び、
【数28】においてDTMF信号は認識されない。そし
て、信号スライス装置15は、次の信号セグメントを供
給するように、最大周波数変動検査装置51からNS信
号を介して通告される。この検査は、考慮対象のR個の
セグメントの各々について行われる(付録参照)。
【0106】[B.2.DTMF信号トーンの最大振幅
変動]DTMF信号トーンの振幅は、比較的に一定して
いる。本当のDTMF信号トーンを確実に検出するため
に、統計的Fテスト処理装置40によって考慮対象とさ
れるR個の信号セグメントについての振幅一貫性検査が
例えば以下のように行われる。
【0107】本発明の上記実施例は、各DTMF信号ト
ーン周波数における各信号セグメントについての振幅推
定値、
【数32】が定められる。
【0108】低い方及び高い方のトーングループからそ
れぞれ周波数
【数27】及び、
【数28】のトーン1つづつがDTMF信号トーン識別
装置50によって識別されたと仮定すると、各周波数
【数27】及び、
【数28】におけるR個(例えば3個)の信号セグメン
トにわたっての平均絶対振幅は、次の[数33]式に示
す値として定められる。
【数33】
【0109】この値、すなわち
【数34】 は、最大振幅変動検査装置52によって各周波数におい
て平均振幅を信号セグメント間の振幅のばらつきと対比
する量である、
【数35】 を計算するのに用いられ、この量は次の[数36]式で
表される。
【数36】
【0110】この量
【数35】は、
【数38】 のばらつきに反比例するので、
【数35】の値が小さいことは、DTMF信号トーンの
振幅がR個の信号セグメントにわたって顕著に変動する
ことを示すものである。
【0111】トーン、
【数27】及び、
【数28】の振幅が、DTMF信号トーンとして予期さ
れる度合以上に変動するがそれ以外についてはFテスト
を満足する場合、これらのトーンは最大振幅変動検査装
置52によって拒否される。
【0112】このようにして、もし周波数、
【数27】又は、
【数28】のいずれかにおけるトーンがこの検査に不合
格の場合、
【数27】及び、
【数28】におけるDTMF信号は識別されない。この
ような場合には、次の信号セグメントを供給するように
との通告が、最大振幅変動検査装置52から信号スライ
ス装置15に送られる。
【0113】
【数35】のしきい値が、或るDTMF信号の値がこの
しきい値を超えない場合にそのDTMF信号が拒否され
るように、設定される。このしきい値は、例えば2.5
である。
【0114】[B.3.DTMF信号トーンの最大位相
変動]振幅の場合と同様に、DTMF信号トーンの位相
は、持続時間の間、比較的に一定である。本当のDTM
F信号トーンを確実に検出するために、R個の信号セグ
メントについての最大位相変動検査が、最大位相変動検
査装置54によって、例えば以下のように行われる。
【0115】統計的Fテスト処理装置40によって識別
されたDTMF信号トーン、
【数27】及び、
【数28】の各々について、次の[数39]式で表され
るようなDの値(R=3)が最大位相変動検査装置54
によって定められる。
【数39】 同式中、
【数73】 の値は複素数である。R>3の場合も同様の式が使え
る。存在する位相シフト(ずれ)が大きいほど、Dの値
が大きくなる。
【0116】トーンの位相が、DTMF信号トーンとし
て予期される度合以上に変動するがそれ以外については
Fテストを満足する場合、これらのトーンは最大位相変
動検査装置54によって拒否される。
【0117】もし周波数、
【数27】又は、
【数28】のいずれかにおけるトーンがこの検査に不合
格の場合、
【数27】及び、
【数28】におけるDTMF信号は識別されない。そし
て、上に述べたような通告が信号スライス装置15に送
られる。
【0118】
【数74】 のしきい値が、或るDTMF信号の値がこのしきい値を
超える場合にそのDTMF信号が拒否されるように、設
定される。このしきい値は、例えば0.33及び1.0
である。
【0119】[B.4.DTMF信号トーンの最大及び
最小ねじれ]DTMF信号送信システムの仕様において
は、受信されたDTMF信号中の2つのトーンの許容相
対振幅の限度範囲をかなり広くとっている。このように
限度範囲が広いことから、電話機内の不完全なトーン発
生装置とトーン伝送路となる通信ネットワ−ク内の周波
数依存減衰とに起因する、「ねじれ」として知られる現
象が発生する。
【0120】もしDTMF信号トーン識別装置50によ
って識別された低い方の周波数グループのトーン、
【数27】の振幅をAL とし、同じくDTMF信号トー
ン識別装置50によって識別された高い方の周波数グル
ープのトーン、
【数28】の振幅をAH とすると、これらのトーン、
【数27】及び、
【数28】の対がDTMF信号として識別されるために
は、次の[数40]式、
【数40】 が成立することが、DTMF信号送信仕様から求められ
る。
【0121】そして、次の[数41]式、
【数41】 の値が上記規定された範囲外にあるかどうかが、ねじれ
検査装置56によって定められる。もし範囲外にある場
合、これらのトーンの付随するDTMF信号は拒否さ
れ、信号スライス装置15に上記と同様な通告がなされ
る。
【0122】[C.振幅と周波数について同時に推定を
行う実施例]上に述べたように、理想的DTMF信号
は、定義された周波数での1対の正弦曲線から構成され
るものと定められている。しかし実際には、本当のDT
MF信号を形成するトーンは、この定義から少し外れ
る。このような外れ又は偏差はDTMF信号生成装置の
調整不完全に起因するものである。
【0123】もちろん、定義された周波数からの小さな
偏差についてはDTMF信号受信機が適応処理するよう
にDTMFシステム仕様要件を設定できる。上記実施例
においては、小さな偏差には信号セグメントの長さを短
くすることで対処しており、この方法は、Fテストにお
ける周波数選択感度を減らす効果がある。
【0124】下に、定義された周波数からの偏差に対処
するための別の実施例について説明する。この実施例
は、トーン振幅に加えて、周波数偏差の推定を行い、許
容量を超える周波数偏差を有するDTMFトーンを拒否
するものである。
【0125】図9に、振幅及び周波数の同時推定を行う
実施例を示す。信号スライス装置15、DFT処理装置
20、及びメモリ25は、上に述べたものと同じであ
る。
【0126】振幅及び周波数推定装置70はDFT処理
装置20から固有係数、
【数80】 を受信して、[数20]式により、
【数32】 を定め、この[数32]の推定値を用いて、fjについ
ての周波数偏差推定値、
【数47】 を次の[数44]式により定める。
【数44】 同式中、Gk及びHkについては次の[数45]式が成立
するものとし、又、t0=(N−1)/2、とする。
【数45】
【0127】代わりに、信号セグメントSにおける周波
数偏差、αj の推定値を、信号セグメントS及び前の信
号セグメントR−1についての情報を次の[数46]式
のように組み合わせて形成することもできる。
【数46】
【0128】
【数47】及び、
【数32】の値を定めてから、振幅及び周波数推定装置
70は、定義されたDTMFトーン周波数fj から±
(1.5%+2Hz)以内の周波数を有するDTMFト
ーンが、高い方及び低い方のDTMFトーングループの
各々に少なくとも1つ存在するかどうかを定める。
【0129】これは、
【数47】の値がfj から必要限度範囲内、例えば、
【数48】 で与えられるような範囲内にあるかどうかを検討するこ
とで行われる。下に述べる処理は、これらのトーンが必
要限度範囲内にある場合にのみ行われるようにすること
が必要である。
【0130】もし周波数偏差推定値、
【数47】が必要限度範囲内であるようなDTMFトー
ンが高い方及び低い方のDTMFトーングループの両方
に少なくとも1つ存在しない場合、現セグメントグルー
プについての処理は終了し、次の信号セグメントを供給
するようにとの通告が信号スライス装置15になされ
る。
【0131】
【数47】が一度定められると、振幅の正確な推定値、
【数32】が次の[数49]式、
【数49】 に基づいて、又、より正確には次の[数50]式、
【数50】 に基づいて定められる。同式中、Vk(0;α) につい
て、
【数51】 が成立するものとする。多くの場合、[数49]式を用
いて、振幅値、
【数32】への十分な近似が得られる。
【0132】統計的Fテスト処理装置72は、Fs(f
j)を次の[数52]式
【数52】 に基づいて定める。
【0133】本発明に基づく本実施例は、上に述べたよ
うに、例えば最大振幅変動検査装置52、最大位相変動
検査装置54、及びねじれ検査装置56に付随する追加
処理を加えて拡張することができる。
【0134】更に、第s番目のセグメントにおける周波
数偏差の推定値、
【数47】がわかっているので、最大振幅変動検査装置
52と最大位相変動検査装置54とを組み合わせること
ができる。ここで、DTMF信号受信装置がDTMF信
号の存在の有無を定めるためには各々N個の要素からな
り互いに連続するR個の信号セグメントに有効なDTM
F信号が1つ含まれなければならないように構成された
DTMF信号受信装置の例を考える。
【0135】振幅B及びfj に近い周波数を有するトー
ンは、第s番目の信号セグメントにおいて次の[数5
3]式で表される。
【数53】 同式中、fj(s) すなわち
【数54】 は周波数、そして、
【数47】は第s番目の信号セグメントにおける周波数
偏差である。又、第s番目の信号セグメントにおけるト
ーンの最初の振幅は次の[数55]式、
【数55】 で表される。
【0136】DTMF信号受信装置は振幅推定値、
【数75】 を生成する。この振幅推定値からは、位相をシフトさせ
ることにより、第s番目の信号セグメントにおける振幅
Bの推定値である量、
【数59】 を生成できる。この値は、次の[数56]式で表され
る。
【数56】
【0137】真の振幅Bは、
【数59】 の算術平均、すなわち[数57]式、
【数57】 によって推定される。又、
【数81】 の標本分散を表す次の[数58]式
【数58】 から確率変数である、
【数82】 の広がりの計測値が得られる。
【0138】分散比、
【数60】 は、2及び2R−2の自由度で大まかにF分布される。
分散比FB をしきい値、例えば2.5、と対比する。F
B がしきい値より小さいとき、互いに連続する信号セグ
メントの複素振幅は、DTMFトーンとして予期される
よりも変動が大きいと判断され、そのセグメントは拒否
される。
【0139】[D.2つのDTMF信号トーンの同時推
定が得られる実施例]図10に別の実施例を示す。この
実施例は、1つのDTMF信号を形成する2つのトーン
の振幅の同時推定を行う。上に述べた実施例では定義さ
れたDTMFトーン周波数fj に関する制限帯域を定義
するのに1つ以上のW(帯域幅)値が選ばれるのと異な
り、本実施例においては、周波数fc を中心とする1つ
の周波数帯域が用いられ、この周波数帯域が考えられる
8個のDTMFトーン周波数全てを含むようにWの値が
1つ選ばれる。
【0140】前に述べた実施例においては、Fテストに
用いられたDTMF信号エネルギーのモデルは、周波数
j に関する与えられた周波数帯域内の単一周波数成分
にかかわっていた。本実施例においては、DTMF信号
エネルギーのモデルは、1つのDTMF信号の低い方及
び高い方のトーンを表す両方の周波数成分を含む。
【0141】すべてのDTMFトーン周波数fj を含む
ように周波数帯域幅[fc−W、fc+W)が選ばれたと
仮定し、呼進行周波数fcp(例えばダイヤルトーン(3
50Hz及び440Hz)に付随する周波数)を除外す
る。例えば、このような帯域は、中央周波数fc を15
00Hzに対応させて選び、帯域幅2Wを2000Hz
に対応させて選んで設定する。この場合、帯域は500
Hzから2500Hzまでとなる。
【0142】与えられたN及びWの値に対して、受信信
号エネルギーを帯域幅内に集中させるようにDPSS、
vk(t)、 k=0,1,2...K−1、のセットを
定める。リークに抵抗するシ−ケンス(又はテーパ)の
数は多くても[2NW](2NWの整数部分を意味す
る)である。周波数帯域幅を広く選んだ場合、[2N
W]は12以上である。例えば、もし信号セグメントの
持続時間がT=10msecで、サンプリング時間長さ
がτ=1/8000Hzの場合、各セグメントにはN=
T/τ=80サンプルが含まれる。
【0143】もし上記のように2Wが2000Hzに対
応する場合、有用なリーク性能を有する(すなわち集中
率λk が約1に等しい)テーパの数は、約[2NW]=
K=20個である。これら20個のテーパの値は、上に
述べたようにして定められ、230Hzに対応するWに
ついて上に述べたテーパ値と共にメモリ26に記憶され
る。
【0144】上に述べた他の実施例の場合と同じく、D
TMF信号、x(t)を含む信号が信号スライス装置1
5に供給され、そこで信号セグメント、
【数61】が生成され、DFT処理装置20に送られ
る。DFT処理装置20においては、メモリ26から取
り出されたテーパを用いて上記のようにDFT変換を行
うことにより固有係数、
【数62】 が定められる。
【0145】これらの固有係数
【数62】は、振幅及び周波数推定装置75に供給され
る。更に、係数、
【数76】 が、後に使用するために定められる。
【0146】振幅及び周波数推定装置75は、[数2
0]式により、振幅推定値、
【数32】を定め、[数44]式により、fj に対する
周波数偏差の推定値、
【数47】を定める。
【0147】
【数47】の値を定めてから、振幅及び周波数推定装置
75は、定義されたDTMFトーン周波数fj 、すなわ
ち、
【数27】及び、
【数28】から±(1.5%+2Hz)以内の周波数を
有するDTMFトーンが、高い方及び低い方のDTMF
トーングループの各々に1つだけ存在するかどうか、を
定める。
【0148】これは、[C.]項におけると同様に、
[数52]式の予備Fテストを行い、位相及び振幅検査
並びにねじれ検査を行って、
【数47】の値がfj から必要限度範囲内にあるかどう
かを検討することによって行われる。もし「各帯域に1
つ、計2つの単一トーン」以外のトーンが識別された場
合、現信号セグメントの処理は終了し、信号スライス装
置15に上記と同様な通告がなされる。そうでない場合
には、下に説明する処理が行われる。
【0149】振幅及び周波数推定装置75は、適切なf
j 値、すなわち
【数27】及び、
【数28】を付随する値
【数47】
【数77】 及び、
【数78】 に加えて次の[数63]式及び[数64]式にそれぞれ
示すような、識別された単一トーンの周波数推定値を定
める。
【数63】
【数64】
【0150】周波数推定値が定められると、振幅及び周
波数推定装置75は、第s番目のセグメント内のこれら
周波数における振幅の推定値を次の式により定める。
【数65】
【数66】 同式中、Vに「*」が付いたものは複素共役を表す。
又、Dについては、
【数67】 である。
【0151】
【数68】 及び、
【数69】 の値が定められると、統計的Fテスト処理装置77が、
【数79】 の値を次の[数70]式により定める。
【数70】 これは4及び2K−4の自由度でF分布される値で、第
s番目の信号セグメントがDTMFモデルにどの程度に
よく適合しているかの度合を示す尺度となる。
【0152】もしセグメントに付随する
【数79】の値が小さい場合、そのセグメントは多分有
効なDTMF信号を含んでいない。逆にもしこの値が大
きい場合、そのセグメントは真のDTMF信号を含む可
能性が、より高い。上記[B.]項及び[C.]項の場
合と同様に、[数70]式の感度は、R個のセグメント
にわたって[数70]式の分子及び分母の両方を平均す
ることによって高められる。
【0153】マトリックスに基づくこのテストは、信号
対雑音比が低い環境では有用であるが、他のDTMFテ
ストよりも処理に時間を要する。したがって、このテス
トは一般に用いられはするが、ごくまれにしか生じない
中間的な場合の判断にだけ使うように使用を制限するの
が適切である。Fテストは、帯域幅2Wを増加すること
で弁別機能が強化される。但し、この増加は、こによっ
て、呼進行状態を示すトーンのように電話システムに当
然含まれるトーンが周波数帯域[fc−W,fc+W)に
侵入することのない範囲とする必要がある。
【0154】もしこの侵入が生じた場合、このテストの
有用性を維持する方法がある。例えば、モデルを拡張し
て、呼進行トーンが含まれるようにし、これら呼進行ト
ーンの振幅を定めることである。しかし、この方法は、
解かなければならないマトリックス問題の大きさを増す
ことになり、システムの複雑性が増し処理速度が遅くな
る恐れがある。
【0155】[E.DTMF信号のひずみ]DTMFト
ーン生成装置の問題に起因するか又はネットワ−クに発
生したひずみによるかして、ひずみを含んだDTMF信
号がDTMF信号受信装置に受信されることがある。例
えば、DTMFトーンの周波数が一定せず、周波数ドリ
フト(ふらつき)として知られる現象を示す場合であ
る。電話機によっては、振幅変調されて、単一DTMF
信号がいくつかのDTMF信号の繰り返しのようにみえ
るDTMF信号を出すものがある。
【0156】更に、DTMFトーン生成装置又はネット
ワ−ク内の非線形状態がDTMF信号に顕著な相互変調
ひずみ成分を生じさせる。ひずみは又、クリッピング又
は量子化エラーの形をとる場合もある。もしこれらのひ
ずみ源がいくつも存在する場合、実のDTMF信号が許
容できないような率で拒否されることがある。
【0157】本発明の場合、これらの問題は、種々のテ
ストに付随する拒否しきい値を緩和することで対処でき
る。この方法はもちろんトークオフの発生を増やすこと
になる。したがって、実際に経験されたひずみの程度を
考慮してバランスのとれた受信装置の設計を行う必要が
ある。
【0158】代わりに、識別されたひずみをFテストに
用いられるDTMF信号モデルに導入してもよい。Fテ
ストをこの方法で行うことにより、複雑にはなるがトー
クオフの増加を回避できる。
【0159】以上の説明は、本発明の一実施例に関する
もので、この技術分野の当業者であれば、本発明の種々
の変形例を考え得るが、それらはいずれも本発明の技術
的範囲に包含される。
【0160】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明によれば、受
信された信号にテーパを付けて、テーパ付きセグメント
からの変換セグメントが予期される制御信号のモデルに
どの程度よく適合するかを定めるようにしたので、制御
信号について信頼性ある検出を行うことができ、トーク
オフの原因となるような間違った制御信号識別の発生頻
度を減少させることができる。したがって、音声、音
楽、又はその他の信号、雑音の存在下においても、DT
MF等の信号制御による先進機能を有益に利用すること
ができ、ネットワ−ク通信の効率向上をはかることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】複数の個別電話ネットワ−クからなる電気通信
システムの例を示すブロック図である。
【図2】図1の電話ネットワ−クの制御機能体を説明す
るブロック図である。
【図3】図2に示す制御機能体のうちの制御信号の受信
及び検出に関する部分を示す説明図である。
【図4】NW=4について定められる8個の最低次DP
SS(離散偏球回転楕円体系列)を示す説明図である。
【図5】NW=4について定められる8個のDPSSの
固有値を示す説明図である。
【図6】本発明によるDTMF信号受信装置の実施例を
示すブロック図である。
【図7】本発明の実施例から得られる信号セグメントの
時間経過を示す説明図である。
【図8】図6のDTMF信号受信装置の実施例を拡張し
て、最大周波数変動検査装置、最大振幅変動検査装置、
最大位相変動検査装置、及びねじれ検査装置を設けた例
を示す説明図である。
【図9】本発明のDTMF信号受信装置の実施例で、信
号の振幅及び周波数の同時推定を行う場合の例を示す説
明図である。
【図10】本発明のDTMF信号受信装置の実施例で、
DTMF信号の2つのトーン成分の振幅の同時推定を行
う場合の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 電話機 2 ファクシミリ装置(FAX) 3 構内交換ネットワ−ク(PBX) 4 パーソナルコンピュータ(PC) 5 市内電話ネットワ−ク 6 長距離電話ネットワ−ク 7 入力チャンネル 8 ネットワ−ク交換装置 9 出力チャンネル 10 制御処理装置 11 プログラムメモリ 12 スクラッチ・パッド・メモリ 13 入力制御信号インタフェ−ス 13’DTMF信号受信装置 14 出力制御信号インタフェ−ス 15 信号スライス装置 20 DFT(離散フーリエ変換)処理装置 25、26 メモリ 30 スペクトル振幅推定装置 40、72、77 統計的Fテスト処理装置 50 DTMF信号トーン識別装置 51 最大周波数変動検査装置 52 最大振幅変動検査装置 54 最大位相変動検査装置 56 ねじれ検査装置 58 システム要素インタフェ−ス 60 システム要素 70、75 振幅及び周波数推定装置
【数12】
【数37】
【数43】
【数45】
【数57】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クレイグ ロバート リンドバーグ アメリカ合衆国 07974 ニュージャー ジー マーレー ヒル、アパートメント 2エー,サウスゲート ロード 6 (72)発明者 デヴィッド ジェームス トムソン アメリカ合衆国 07974 ニュージャー ジー マーレー ヒル、ポッサム ウェ イ 4 (56)参考文献 特開 昭61−200796(JP,A)

Claims (30)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通信システム要素によって使用される制
    御信号情報を非制御信号情報から区別して検出する制御
    信号情報検出方法において、 前記制御信号情報および前記非制御信号情報は通信シス
    テムのチャネル上を伝送される信号の一つ以上の時間セ
    グメントに含まれ、前記制御信号情報は一つ以上の所定
    の制御信号周波数を有する信号要素からなり、前記非制
    御信号情報は、一つ以上の情報信号周波数を有する信号
    要素からなり、前記方法は、 伝送される信号のセグメントに、前記制御信号周波数の
    まわりにエネルギーを集中させる複数の窓をかけるステ
    ップと、 窓をかけられたセグメントの変換を行う変換ステップ
    と、 窓をかけられ変換されたセグメントと制御信号のモデル
    とに基づいて、前記所定の制御信号周波数で伝送された
    信号の信号要素と前記情報信号周波数で伝送された信号
    の信号要素との比較を反映する類似度評点を求めるステ
    ップと、 類似度評点に基づいて、伝送された信号の一つ以上のセ
    グメントが制御信号情報または非制御信号情報のいずれ
    かを表すものとして分類する分類ステップと、 伝送された信号が制御信号情報を表すものとして分類さ
    れた場合、制御信号情報を表す表示信号を前記通信シス
    テム要素に供給するステップとからなることを特徴とす
    る制御信号情報検出方法。
  2. 【請求項2】 伝送された信号を受信してその信号から
    1つ以上のセグメントを生成するセグメント生成ステッ
    プをさらに有することを特徴とする請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 前記セグメント生成ステップが、時間的
    に少なくとも一部が重なり合うセグメントを生成するス
    テップからなることを特徴とする請求項2の方法。
  4. 【請求項4】 前記制御信号情報がDTMF信号情報か
    らなることを特徴とする請求項1の方法。
  5. 【請求項5】 前記制御信号情報が可聴信号情報からな
    ることを特徴とする請求項1の方法。
  6. 【請求項6】 前記制御信号情報が監視用可聴トーン信
    号情報からなることを特徴とする請求項1の方法。
  7. 【請求項7】 前記窓をかけるステップが、離散偏球回
    転楕円体系列から構成される窓をかけるステップからな
    ることを特徴とする請求項1の方法。
  8. 【請求項8】 前記窓をかけるステップが、窓関数値と
    入力信号セグメント値との積を形成するステップからな
    ることを特徴とする請求項1の方法。
  9. 【請求項9】 前記窓をかけるステップが、可能な伝送
    信号値に窓関数値を適用するステップからなることを特
    徴とする請求項1の方法。
  10. 【請求項10】 可能な伝送信号値に適用された窓関数
    値からなる情報をメモリに記憶するステップをさらに有
    することを特徴とする請求項9の方法。
  11. 【請求項11】 前記変換ステップが、フーリエ変換を
    行うステップからなることを特徴とする請求項1の方
    法。
  12. 【請求項12】 前記制御信号のモデルが、正弦曲線モ
    デルからなることを特徴とする請求項1の方法。
  13. 【請求項13】 前記正弦曲線モデルが、振幅変調正弦
    曲線モデルからなることを特徴とする請求項12の方
    法。
  14. 【請求項14】 前記正弦曲線モデルが、周波数変調正
    弦曲線モデルからなることを特徴とする請求項12の方
    法。
  15. 【請求項15】 前記正弦曲線モデルが、第1の正弦曲
    線モデルと第2の正弦曲線モデルとからなることを特徴
    とする請求項12の方法。
  16. 【請求項16】 前記第1の正弦曲線モデルが第1の制
    御信号情報周波数を有し、前記第2の正弦曲線モデルが
    第2の制御信号情報周波数を有することを特徴とする請
    求項15の方法。
  17. 【請求項17】 前記類似度評点を求めるステップが、
    前記窓をかけられ変換されたセグメントに基づいて振幅
    情報を推定するステップからなり、前記第1および第2
    の正弦曲線モデルのそれぞれが、推定振幅情報からなる
    ことを特徴とする請求項16の方法。
  18. 【請求項18】 前記類似度評点を求めるステップが、
    前記第1および第2の正弦曲線モデルに基づくエネルギ
    ー分布を分子とし、前記窓をかけられ変換されたセグメ
    ントと前記第1および第2の正弦曲線モデルの和との差
    に基づくエネルギー分布を分母とする分数を計算するス
    テップからなることを特徴とする請求項17の方法。
  19. 【請求項19】 前記制御信号のモデルが、予期される
    制御信号情報ひずみからなることを特徴とする請求項1
    の方法。
  20. 【請求項20】 前記類似度評点を求めるステップが、
    前記窓をかけられ変換されたセグメントに基づいて振幅
    情報を推定するステップからなり、前記制御信号のモデ
    ルが、推定振幅情報からなることを特徴とする請求項1
    の方法。
  21. 【請求項21】 前記類似度評点を求めるステップが、
    エネルギー分布間の類似度を求めるステップからなるこ
    とを特徴とする請求項1の方法。
  22. 【請求項22】 前記エネルギー分布間の類似度を求め
    るステップが、前記制御信号のモデルに基づくエネルギ
    ー分布を分子とし、前記窓をかけられ変換されたセグメ
    ントと前記制御信号のモデルとの差に基づくエネルギー
    分布を分母とする分数を計算するステップからなること
    を特徴とする請求項21の方法。
  23. 【請求項23】 前記類似度評点を求めるステップが、 予期される制御信号情報周波数と、前記窓をかけられ変
    換されたセグメントの周波数成分との間の偏差の推定値
    を求めるステップと、 前記偏差の推定値がしきい値を超えるかどうかを判定す
    るステップとからなることを特徴とする請求項1の方
    法。
  24. 【請求項24】 前記分類ステップが、前記類似度評点
    がしきい値を超えるかどうかを判定するステップからな
    ることを特徴とする請求項1の方法。
  25. 【請求項25】 前記分類ステップは、 前記窓をかけられ変換されたセグメントの周波数成分が
    予期される制御信号情報周波数からしきい値を超える偏
    差量だけはずれているかどうかを判定するステップから
    なることを特徴とする請求項1の方法。
  26. 【請求項26】 前記窓をかけられ変換されたセグメン
    トの周波数成分が予期される制御信号情報周波数からし
    きい値を超える偏差量だけはずれているかどうかを判定
    するステップが、 前記予期される制御信号情報周波数を含む複数の周波数
    における前記窓をかけられ変換されたセグメントの振幅
    推定値を求めるステップと、 前記予期される制御信号情報周波数における前記振幅推
    定値が、求めれらた他の振幅推定値を超えるかどうかを
    判定するステップとからなることを特徴とする請求項2
    5の方法。
  27. 【請求項27】 前記分類ステップが、 各セグメントに存在する周波数成分の振幅推定値に基づ
    いて振幅変動パラメータを求めるステップと、 前記振幅変動パラメータがいつしきい値を超えるかを判
    定するステップとからなることを特徴とする請求項1の
    方法。
  28. 【請求項28】 前記分類ステップが、 各セグメントに存在する周波数成分の位相推定値に基づ
    いて位相変動パラメータを求めるステップと、 前記位相変動パラメータがいつしきい値を超えるかを判
    定するステップとからなることを特徴とする請求項1の
    方法。
  29. 【請求項29】 前記分類ステップが、 各セグメントに存在する周波数成分の振幅および位相の
    推定値に基づいて振幅位相変動パラメータを求めるステ
    ップと、 前記振幅位相変動パラメータがいつしきい値を超えるか
    を判定するステップとからなることを特徴とする請求項
    1の方法。
  30. 【請求項30】 前記分類ステップが、 予期される制御信号情報のある一つの周波数において求
    められた周波数推定値を分子とし、予期される制御信号
    情報の別の一つの周波数において求められた周波数推定
    値を分母とする、窓をかけられ変換されたセグメントの
    振幅間の比率を計算するステップと、 前記比率が、所定の範囲内の値かどうかを判定するステ
    ップとからなることを特徴とする請求項1の方法。
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