JP3065945B2 - 光ディスクの初期化方法及び初期化された光ディスク - Google Patents

光ディスクの初期化方法及び初期化された光ディスク

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JP3065945B2 JP8197106A JP19710696A JP3065945B2 JP 3065945 B2 JP3065945 B2 JP 3065945B2 JP 8197106 A JP8197106 A JP 8197106A JP 19710696 A JP19710696 A JP 19710696A JP 3065945 B2 JP3065945 B2 JP 3065945B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクの記録
膜を非晶質状態から結晶状態に変化させる光ディスクの
初期化方法及び該初期化方法により初期化された光ディ
スクに関する。
【0002】
【従来の技術】相転移を利用する書き換え型の光情報記
録担体では、一般に記録膜が記録状態では非晶質状態
に、消去(初期化)状態では結晶状態に設定される。光
情報記録媒体である光ディスクの記録膜を結晶化して記
録可能な状態にする初期化動作を、短時間で行うため
に、第5回相変化記録研究会1993年講演予稿集p3
0には、膜面でのビームスポット形状が2μm×95μ
mのビームスポットの長手方向を、記録トラックに直角
に配置し、ディスクの1回転で95μmの領域を照射す
る高速初期結晶化が開示されている。
【0003】また、特公平7−52526号公報には、
単一波長の光を二分して重ね合わせて干渉縞を形成して
初期化を行い、初期化時の基板と断熱層、断熱層と記録
層との間での膨張差による保護膜でのマイクロクラック
の発生を防止し、光情報記録担体の繰り返し黒化処理回
数を増加して、動作寿命を延長する光情報記録担体の黒
化処理方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】第5回相変化記録研究
会1993年講演予稿集p30に開示されている高速初
期結晶化の方法によると、光ディスクの数10個のトラ
ックを、一括して短時間で初期化することが可能にな
る。また、特公平7−52526号公報に開示の方法に
よると、光情報記録担体の繰り返し黒化処理回数を増加
し動作寿命を延長することが可能になる。しかし、何れ
の方法による初期化でも、半導体レーザの出力光の強度
分布に基づき、初期化によるむら即ち反射率分布が生
じ、この反射率分布は、初期化が高速になるほど大きく
なる傾向がある。
【0005】本発明は、前述したような光ディスクの初
期化の現状に鑑みてなされたものであり、その目的は、
光ディスクの初期化を全トラックに対して均一に行うこ
とが可能な光ディスクの初期化方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、光ディスクの記録膜を非晶
質状態から結晶状態に変化させる光ディスクの初期化方
法であり、半導体レーザからの高出力ビームを平行光束
に変換するコリメートステップと、該コリメートステッ
プで得られる平行光束の前記半導体レーザの活性層の接
合面に垂直方向の光束をプリズムペアによって縮小する
光束縮小ステップと、該光束縮小ステップで、前記垂直
方向に縮小された平行光束を、対物レンズによって、前
記光ディスク上に合焦させる合焦ステップと、該合焦ス
テップにより合焦された平行光束により、前記光ディス
クの初期化を行う初期化ステップとを有することを特徴
とするものである。
【0007】同様に前記目的を達成するために、請求項
2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記合
焦ステップにより合焦される平行光束の前記半導体レー
ザの活性層の接合面に垂直方向の半値幅が、前記半導体
レーザからの高出力ビームの前記垂直方向の近視野像の
半値幅の等倍から2倍であることを特徴とするものであ
る。
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]本発明の第1の実施の形態を、本
実施の形態の実行に使用する光ディスクの初期化装置に
基づき、図1、図4及び図5を参照して説明する。図1
は本実施の形態に使用する光ディスクの初期化装置の構
成を示す説明図、図4は各実施の形態に使用する半導体
レーザの出力ビームの活性層の接合面に水平方向の近視
野像の特性図、図5は各実施の形態に使用する半導体レ
ーザの出力ビームの活性層の接合面に垂直方向の近視野
像の特性図である。
【0013】本実施の形態に使用する光ディスクの初期
化装置では、図1に示すように、ストライブ幅が100
μmまたは200μmで、出力1Wの高出力の半導体レ
ーザ1が使用され、この半導体レーザ1は、活性層の接
合面に対する水平方向が、初期化される光ディスクのト
ラックに直交する方向に平行に配設されている。
【0014】この半導体レーザ1に対して、半導体レー
ザ1からの出力ビームを平行光束に変換するコリメート
レンズ2が配設され、コリメートレンズ2の後段に、コ
リメートレンズ2からの平行光束を、半導体レーザ1の
活性層の接合面に垂直な方向で屈折縮小するプリズムペ
ア3Aが配設され、プリズムペア3Aの後段には、プリ
ズムペア3Aからの半導体レーザ1の活性層の接合面に
垂直な方向に屈折縮小された平行光束を99%透過する
透過ミラー6が配設されている。
【0015】また、透過ミラー6の後段には、透過ミラ
ー6の透過光を光ディスクの反射層に集光する対物レン
ズ4が配設定され、対物レンズ4の後段には光ディスク
5が配設され、この光ディスク5は、ポリカーボネイト
基板50の片面に、厚さ2000ÅのZnS・SiO
層からなる下部保護層51、厚さ200ÅのAg−In
−Sb−Te層からなる記録層52、厚さ250ÅのZ
nS・SiO 層からなる上部保護層53、厚さ100
0ÅのAl合金層からなる反射層54が順次積層された
構成を有している。
【0016】また、光ディスク5は中心軸を中心にし
て、回転機構12によって、初期化用の光スポットが照
射される部分の線速度が一定となるCLV(const
antlinear velocity)回転方式で回
転自在になっており、さらに、光ディスク5を保持した
回転機構12が、光ディスク5と共に、送り機構13に
よって、光ディスク5の半径方向に一定速度で移送自在
になっている。
【0017】本実施の形態に使用する光ディスクの初期
化装置には、光ディスク5上での光束の形状と合焦状態
を制御する合焦機構が設けられており、この合焦機構
は、低出力の半導体レーザ7、コリメートレンズ8、偏
光ビームスプリッタ9、1/4波長板10、フォーカス
信号発生素子11及びアクチュエータ14で構成されて
いる。
【0018】即ち、半導体レーザ7に対して、半導体レ
ーザ7の出力ビームを平行光束に変換するコリメートレ
ンズ8が配設され、コリメートレンズ8の後段に、入射
光を光軸方向と光軸に直角な方向に分岐する偏光ビーム
スプリッタ9が配設され、偏向ビームスプリッタ9に対
して、1/4波長板10とフォーカス信号発生素子11
とが、互いに直角方向に配設されている。そして、透過
ミラー6での反射光が、1/4波長板10に入射される
ように、透過ミラー6に対して1/4波長板10が配設
され、フォーカス信号発生素子11には、対物レンズ4
を光軸方向に駆動するアクチュエータ14が接続されて
いる。このフォーカス信号発生素子11は、シリンダレ
ンズ及び集光レンズからなる非点収差発生光学素子と4
分割受光素子とを備え、非点収差法でフォーカシング動
作を行う機能を有している。
【0019】このような構成の本実施の形態に使用する
光ディスクの初期化装置の動作を説明する。半導体レー
ザ1からの出力ビームは、近視野像の半値幅が活性層の
接合面に垂直方向で2μm、水平方向で100μm程度
になっている。この出力ビームが、コリメートレンズ2
によって平行光束に変換され、得られた平行光束は、プ
リズムペア3Aによつて、半導体レーザ1の活性層の接
合面に垂直な方向で屈折縮小され、半導体レーザ1の活
性層の接合面に垂直な方向に屈折縮小された平行光束の
99%は、透過ミラー6を透過して対物レンズ4に入射
され、対物レンズ4によって、透過ミラー6の透過光
は、光デイスク5の反射層54に集光される。
【0020】この場合、プリズムペア3Aによつて、半
導体レーザ1の活性層の接合面に垂直な方向で屈折縮小
された平行光束は、対物レンズ4によって、合焦された
光ディスク5の反射層54上での同方向の半値幅が、近
視野像の等倍から2倍程度、例えば3μm程度に拡大さ
れ、初期化時の重ね度合が増大された状態で初期化が行
われ、初期化むらを防止して、光ディスク5の全トラッ
クに対して、均一に初期化が行われる。
【0021】この場合の対物レンズ4のフォーカシング
に際しては、半導体レーザ7からの出力ビームがコリメ
ートレンズ8で平行光束にコリメートされ、偏向ビーム
スプリッタ9、1/4波長板10、透過ミラー6及び対
物レンズ4を介して、光ディスク5の反射層54に集光
され、反射層54からの反射光が、対物レンズ4、透過
ミラー6、1/4波長板10及び偏光ビームスプリッタ
9を介してフォーカス信号発生素子11に入射する。
【0022】反射層54からの反射光は、フォーカス信
号発生素子11のシリンダレンズ及び集光レンズからな
る非点収差発生光学素子を介して、4分割受光素子に入
射され、4分割受光素子の4つの出力信号の演算によっ
て、フォーカスエラー信号が4分割受光素子から出力さ
れる。そして、4分割受光素子のビーム断面が円形にな
り、フォーカスエラー信号が0となるように、アクチュ
エータ14によって対物レンズ4が光軸上を調整移動さ
れ、非点収差法でフォーカシング動作が行われる。
【0023】このように、本実施の形態に使用する光デ
ィスクの初期化装置によると、半導体レーザ1からは、
図4及び図5にそれぞれ近視野像の活性層の接合面に水
平方向、垂直方向の強度分布を示すように、強度分布を
有する出力ビームが出力され、この出力ビームがコリメ
ートレンズ2で平行光束に変換され、プリズムペア3A
で半導体レーザ1の活性層の接合面に垂直な方向で屈折
縮小され、透過ミラー6を透過して、対物レンズ4によ
って、半導体レーザ1の活性層の接合面に垂直な方向
で、半値幅が近視野像の等倍から2倍程度、例えば3μ
m程度に拡大されて、光ディスク5の反射層54上に合
焦される、このために、合焦される平行光束の光ディス
ク5での重ね量が増大された状態で、平行光束によって
光ディスク5の初期化を均一に行うことが可能になる。
【0024】発明者等は、ストライブ幅200μm、出
力1Wの半導体レーザ1、焦点距離8mm、NA(開口
数)0.5のコリメートレンズ2、焦点距離4mm、N
A0.5の対物レンズ4を使用し、プリズムペア3Aの
倍率を2倍〜5倍と変化させた状態で、光ディスク5の
初期化を実行し、プリズムペア3Aを使用しない場合と
比較し、表1及び表2に示す結果が得られた。この初期
化時において、光ディスク5の回転の線速度は4m/
s、送り機構13による光ディスク5の回転ごとの半径
方向の移動量は30μm/r、初期化のための半導体レ
ーザ1のパワーは800mWに設定された。
【0025】また、判定の基準となる反射率の変動によ
る初期化時のむらの確認には、初期化後の光ディスク5
の1トラック(1周)の反射率分布の測定と、光学顕微
鏡による観察とを行い、光ディスク5上での半導体レー
ザ1の活性層の接合面に垂直な方向のビームの半値幅は
CCDカメラにより観察した。さらに、ディスク特性
は、記録パワー13mW、バイアスパワー5mW、記録
線速度2.8m/sで、記録信号としてEFMランダム
パターンのオーバーライトを行い、オーバーライト繰り
返し回数nを、1、2、100、1000として、3T
信号のジッタ(マーク間)で評価した。このようにし
て、得られた測定評価結果を[表1]及び[表2]に示
す。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】[表1]及び[表2]から明らかなよう
に、本実施の形態によると、初期化後の反射率の変動
は、プリズムペア3Aの倍率が、2倍、3倍、4倍、5
倍の場合に少なく、特に3倍の場合が最適であった。こ
の時の光ディスク5上での半導体レーザ1の活性層の接
合面に垂直な方向のビーム径の半値幅は、プリズムペア
3Aの倍率が2倍の時が〜2μm、3倍の時が〜3μ
m、そして、4倍の時が〜4μmであり、半導体レーザ
1の出力ビームの活性層の接合面に垂直な方向の近視野
像の半値幅が2μmなので、この場合の条件は等倍、
1.5倍、2倍となり、この条件で長楕円状のビームの
短軸方向が拡大され、初期化時の重なり量が増大してむ
らの少ない初期化が行われる。この様に初期化時に、そ
のビームの短軸方向を拡大して重なり量を増大して初期
化する方法は効果があるが、本発明の方法以外でも重な
り量を増大させて初期化する方法であればどの様な方法
でもよい。
【0029】また、プリズムペア3Aの倍率が5倍の場
合は、反射率の分布は良好であるがジッター値が劣化し
ており、これは、初期化時の重なりの度合いが増大し過
ぎて、熱的なダメージが発生したものと考えられる。な
お、プリズムペア3Aを使用しない場合には、明らかに
反射率の分布が劣化しむらが生じている。
【0030】[第2の実施の形態]本発明の第2の実施
の形態を、本実施の形態の実行に使用する光ディスクの
初期化装置に基づき、図2、図4及び図5を参照して説
明する。図2は本実施の形態に使用する光ディスクの初
期化装置の構成を示す説明図、図4は各実施の形態に使
用する半導体レーザの出力ビームの活性層の接合面に水
平方向の近視野像の特性図、図5は各実施の形態に使用
する半導体レーザの出力ビームの活性層の接合面に垂直
方向の近視野像の特性図である。
【0031】本実施の形態に使用する光ディスクの初期
化装置は、図2に示すように、すでに図1を参照して説
明した第1の実施の形態に使用する光ディスクの初期化
装置に対して、プリズムペア3Aに代えて、半導体レー
ザ1の出力ビームの活性層の接合面に水平方向の強度分
布のむら部分を遮断し、強度分布の均一化を行う矩形の
アパーチャ20が配設されている。本実施の形態に使用
する光ディスクの初期化装置のその他の部分の構成は、
すでに説明した第1の実施の形態に使用する光ディスク
の初期化装置と同一なので、重複する説明は行わない。
【0032】本実施の形態に使用する光ディスクの初期
化装置では、近視野像の半値幅が活性層の接合面に垂直
方向で2μm、水平方向で100μm程度である半導体
レーザ1からの出力ビームが、コリメートレンズ2によ
って平行光束に変換され、得られた平行光束は、アパー
チャ20によつて、半導体レーザ1の活性層の接合面に
水平方向の強度分布のむら部分が遮断されて、強度分布
の均一化が行われる。このようにして、半導体レーザ1
の活性層の接合面に水平方向の強度分布が均一化された
平行光束は透過ミラー6を透過し、対物レンズ4によっ
て、光デイスク5の反射層54に集光される。
【0033】この場合、アパーチャ20によつて、図4
に示すような活性層の接合面に水平な方向の近視野像を
有する半導体レーザ1の出力ビームは、活性層の接合面
に水平な方向で、むら部分がカットされた平行光束とさ
れ、対物レンズ4によって、合焦された光ディスク5の
反射層54上では、半導体レーザ1の活性層の接合面に
水平な方向で強度が均一化され、均一化された平行光束
により初期化が行われる。
【0034】アパーチャ20の開口サイズとしては、水
平方向が1.5mm、2.0mm、2.5mm、3.0
mm、垂直方向が5mmに選択され、その他の条件や評
価の基準は、すでに説明した第1の実施の形態の場合と
同一にして、得られた測定評価結果を[表3]及び[表
4]に示す。
【0035】
【表3】
【0036】
【表4】
【0037】[表3]及び[表4]から明らかなよう
に、本実施の形態では、アパーチャ20の水平方向の開
口サイズが1.5mm、2.0mm、2.5mmの場合
が、初期化による反射率分布が小さく、むらのない初期
化状態が得られ、アパーチャ20により半導体レーザ1
の活性層の接合面に水平な方向の強度分布のむらをカッ
トすることにより、平行光束の強度分布が均一化された
状態で、光ディスク5の初期化が行われる。この場合、
アパーチャ20の開口サイズが2mm以下になると、光
量の損失が大きくなり、初期化不足の状態となり、ジッ
タ値が増加するので、開口サイズが2.0mmから2.
5mmの場合に最適の条件で、光ディスク5の初期化を
行うことが可能である。一方、開口サイズが2.5mm
以上になると、アパーチャ20による強度むらのカット
ができなくなり、初期むらを減少させることができなく
なる。
【0038】[第3の実施の形態]本発明の第3の実施
の形態を、本実施の形態の実行に使用する光ディスクの
初期化装置に基づき、図3ないし図5を参照して説明す
る。図3は本実施の形態に使用する光ディスクの初期化
装置の構成を示す説明図、図4は各実施の形態に使用す
る半導体レーザの出力ビームの活性層の接合面に水平方
向の近視野像の特性図、図5は各実施の形態に使用する
半導体レーザの出力ビームの活性層の接合面に垂直方向
の近視野像の特性図である。
【0039】本実施の形態に使用する光ディスクの初期
化装置は、図3に示すように、すでに図2を参照して説
明した第2の実施の形態に使用する光ディスクの初期化
装置に対して、アパチャ20と透過ミラー6間に、アパ
ーチャ20からの平行光束の半導体レーザ1の接合面に
水平方向の光束のみを拡大するプリズムペア3Bが配設
されている。本実施の形態に使用する光ディスクの初期
化装置のその他の部分の構成は、すでに図2を参照して
説明した第2の実施の形態に使用する光ディスクの初期
化装置と同一なので、重複する説明は行わない。
【0040】本実施の形態に使用する光ディスクの初期
化装置では、近視野像の半値幅が活性層の接合面に垂直
方向で2μm、水平方向で100μm程度である半導体
レーザ1からの出力ビームが、コリメートレンズ2によ
って平行光束に変換され、得られた平行光束は、アパー
チャ20によつて、接合面に水平方向の強度分布のむら
部分が遮断されて、強度分布の均一化が行われる。この
ようにして、半導体レーザ1の活性層の接合面に水平方
向の強度分布が均一化された平行光束は、プリズムペア
3Bによって、半導体レーザ1の活性層の接合面に水平
方向の光束のみが拡大された後に透過ミラー6を透過
し、対物レンズ4によって光デイスク5の反射層54に
集光されるこの場合、アパーチャ20によつて、図4に
示すような活性層の接合面に水平な方向の近視野像を有
する半導体レーザ1の出力ビームは、半導体レーザ1の
活性層の接合面に水平な方向で、むら部分がカットされ
た平行光束とされ、プリズムペア3Bによって、半導体
レーザ1の活性層の接合面に水平な方向の光束が拡大さ
れる。そして、対物レンズ4によって、プリズムペア2
0の倍率の逆数に対応して、活性層の接合面に水平な方
向の光束が絞られた状態で、光ディスク5の反射層54
上に合焦され、パワー密度が増大してアパーチャ20の
カットによる光量低下が補償され、半導体レーザ1の活
性層の接合面に水平な方向で強度が均一化された平行光
束により初期化が行われる。
【0041】アパーチャ20の開口サイズは、水平方向
で1.5mm、垂直方向で5mmに設定し、プリズムペ
ア3Bとしては、2倍、3倍、4倍のものを使用し、そ
の他の条件や評価の基準は、すでに説明した第2の実施
の形態の場合と同一にして、得られた測定評価結果を
[表5]及び[表6]に示す。
【0042】
【表5】
【0043】
【表6】
【0044】[表5]及び[表6]から明らかなよう
に、アパーチャ20で半導体レーザ1の活性層の接合面
に水平な方向に均一化された光束が、プリズムペア3B
により拡大された後に、対物レンズ4によって、光ディ
スク5の反射層54上で、活性層の接合面に水平な方向
に、プリズムペア3Bの倍率の逆数に対応して絞られ状
態で合焦され、パワー密度が増大されるので、開口サイ
ズ1.5mmの条件で充分初期化が行われジッタ値の特
性も向上している。初期化時のむらに関しては、2倍の
プリズムペア3Bを使用すると、プリズムペア3Bを使
用しない場合と同様にアパーチャ20による効果が認め
られ、初期化によるむらは認められない。一方、3倍の
プリズムペア3Bを使用すると、周期的にむらが現われ
るが、これは、プリズムペア3Bの使用により、半導体
レーザ1の活性層の接合面に水平な方向のビーム径が3
3μmと縮小されたためである。即ち、本実施の形態で
は、初期化時の光ディスク5の送り速度が30μmなの
で、初期化時のビームの重なりがなく、これが原因で初
期化むらが生じたものであり、初期化時の送り速度を小
さくすれば、初期化のむらはなくなる。しかし、高速で
初期化を行うためには、送り速度を大きくする必要があ
り、プリズムペア3Bの倍率は2が最適条件である。
【0045】
【発明の効果】請求項1,請求項2記載の発明による
と、光ディスクの記録膜を非晶質状態から結晶状態に変
化させる光ディスクの初期化方法において、コリメート
ステップでは、半導体レーザからの高出力ビームが平行
光束に変換され、光束縮小ステップでは、プリズムペア
によって、コリメートステップで得られる平行光束の半
導体レーザの活性層の接合面に垂直方向の光束が縮小さ
れ、合焦ステップでは、光束縮小ステップで垂直方向に
縮小された平行光束が、対物レンズによって光ディスク
上に合焦され、初期化ステップでは、合焦ステップによ
り合焦された平行光束により、光ディスクの初期化が行
われるので、半導体レーザの活性層の接合面に垂直方向
の光束径を拡大し、重ね量を増大した状態で光ディスク
の初期化を均一に行うことが可能になる。
【0046】
【0047】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に使用する光ディス
クの初期化装置の構成を示す説明図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に使用する光ディス
クの初期化装置の構成を示す説明図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態に使用する光ディス
クの初期化装置の構成を示す説明図である。
【図4】各実施の形態に使用する半導体レーザの出力ビ
ームの活性層の接合面に水平方向の近視野像の特性図で
ある。
【図5】各実施の形態に使用する半導体レーザの出力ビ
ームの活性層の接合面に垂直方向の近視野像の特性図で
ある。
【符号の説明】
1、7 半導体レーザ 2、8 コリメートレンズ 3A、3B プリズムペア 4 対物レンズ 5 光ディスク 6 透過ミラー 9 偏光ビームスプリッタ 10 1/4波長板 11 フォーカス信号発生素子 12 回転機構 13 送り機構 14 アクチュエータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−192266(JP,A) 特開 昭62−223824(JP,A) 特開 昭61−133053(JP,A) 特開 平5−334674(JP,A) 特開 昭62−239435(JP,A) 特開 平7−161038(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/30 G11B 7/125 G11B 7/135 G11B 7/26

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスクの記録膜を非晶質状態から結
    晶状態に変化させる光ディスクの初期化方法であり、半
    導体レーザからの高出力ビームを平行光束に変換するコ
    リメートステップと、該コリメートステップで得られる
    平行光束の前記半導体レーザの活性層の接合面に垂直方
    向の光束をプリズムペアによって縮小する光束縮小ステ
    ップと、該光束縮小ステップで、前記垂直方向に縮小さ
    れた平行光束を、対物レンズによって、前記光ディスク
    上に合焦させる合焦ステップと、該合焦ステップにより
    合焦された平行光束により、前記光ディスクの初期化を
    行う初期化ステップとを有することを特徴とする光ディ
    スクの初期化方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光ディスク初期化方法に
    おいて、前記合焦ステップにより合焦される平行光束の
    前記半導体レーザの活性層の接合面に垂直方向の半値幅
    が、前記半導体レーザからの高出力ビームの前記垂直方
    向の近視野像の半値幅の等倍から2倍であることを特徴
    とする光ディスクの初期化方法。
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