JP3065762U - テレビ緊急字幕ニュ―ス自動受信装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 既存のテレビ受像機と組み合わせて、緊急字
幕ニュースの情報が、いつでも自動的に受けられるよう
にする。 【解決手段】 テレビ受像機（２）が受信中であるか否
かを検出するテレビ受信中検出センサ（１４）と、テレ
ビ受像機を制御するリモコン（１６）と、対象の電波を
受信するためのテレビチューナ（１１）と、テレビチュ
ーナ出力の中から固有信号を検出する信号検出部（１
２）と、信号検出部の出力信号の構成を識別するための
信号識別部（１３）と、信号識別部の識別結果およびテ
レビ受信中検出センサの検出結果に基づき、リモコンに
よりテレビ受像機を制御する制御部（１５）を備えてい
る。なお終了後に受信直前の状態に復帰させる機能や、
受像機に接続あるいは内蔵のビデオ録画装置に録画させ
るようにしてもよい。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はテレビの自動受信装置に関し、とくに、既設のテレビ受像機と組み合わ せて使用し、緊急字幕ニュースを含む映像の放送時に、いつでも必ず受信できる ようにするためのテレビ緊急字幕ニュース自動受信装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

天変地変などの災害に関する予知あるいは発生情報などを伝えるため、従来の緊 急放送は、緊急受信機能を有する装置をあらかじめ受信を必要とする場所に配置 しておき、これらの装置に対して、公共放送局から緊急情報発信の直前に特定の 緊急警報信号を送り起動させている。 一方、各種放送局にあっては、最近は試聴者へのサービスの一環として、緊急ニ ュースを字幕として、放送中の映像に入れることが多くなっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、前記のような特別の受信装置が配置されていない場所でも、緊急事態 の発生をいち早く知りたいという要望は極めて多い。 しかし、各種放送局の緊急字幕ニュースは、偶然、その時点でその映像を見てい る人だけに伝えられ、テレビ受像機に電源を入れていない場合や、他の局の番組 を見ている人には伝えられないという問題点があった。

【０００４】 一方、緊急事態が起これば、平常の仕事を一時中断して、この事態に対応する作 業に迅速に切り換えなくてはならない事業所や個人は少なからずある。しかしこ のために一人の人を常時待機させるわけにはいかない。 本考案の課題は、このような問題点を解決し、テレビ受像機のあるところであれ ば、何処でもいつでも緊急情報を知ることができるようなテレビ緊急字幕ニュー ス自動受信装置を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記の課題を解決するため本考案のテレビ緊急字幕ニュース自動受信装置は、緊 急字幕ニュースを含む映像を表示すべきテレビ受像機（２）に対し、該テレビ受 像機（２）の受信中あるいは電源断の状態の如何にかかわらず、前記映像を自動 的に表示させるための装置であって、前記テレビ受像機（２）が受信中であるか 否かを検出するテレビ受信中検出センサ（１４）と、少なくとも前記テレビ受像 機（２）の電源の接続と受信チャネルの選択を制御するリモコン（１６）と、受 信対象の電波を選択して受信するテレビチューナ（１１）と、前記テレビチュー ナ（１１）により受信した放送波の中から固有信号を検出する信号検出部（１２ ）と、前記信号検出部（１２）の出力信号の構成を識別する信号識別部（１３） と、前記信号識別部（１３）の識別結果および前記テレビ受信中検出センサ（１ ４）の検出結果に基づき前記リモコン（１６）により前記テレビ受像機（２）を 制御する制御部（１５）とを備える構成とする。

【０００６】 さらに、前記受信した放送波の中の固有信号は、送信放送局の特定が可能な固有 信号であって、前記信号検出部（１２）および前記信号識別部（１３）は該固有 信号にのみ対応する機能を有する信号検出部および信号識別部である構成とする 。

【０００７】 また、前記制御部（１５）は、前記緊急字幕ニュースを含む映像の受像終了後に 、前記リモコン（１６）によりテレビ受像機（２）を前記映像の受信直前の状態 に復帰させる機能を含む制御部である構成であってもよい。

【０００８】 また、前記リモコン（１６）は、前記テレビ受像機（２）に接続あるいは内蔵す るビデオ録画装置の動作を制御する機能を含み、前記制御部（１５）は前記リモ コン（１６）により前記緊急字幕ニュースを含む映像を自動的に前記ビデオ録画 装置に録画させる機能を含む制御部である構成であってもよい。

【０００９】 また、前記テレビチューナ（１１ａ，１１ｂ・・・１１ｎ）、信号検出部（１２ ａ，１２ｂ・・・１２ｎ）、および信号識別部（１３ａ，１３ｂ・・・１３ｎ） はそれぞれ複数個であって、受信すべき固有信号の異なる放送局毎に直列に接続 され、前記制御部は、前記複数個の信号識別部（１３ａ，１３ｂ・・・１３ｎ） の出力に基づいて選択した信号識別部の出力を受け、その時点で前記リモコン（ ２６）により前記テレビ受像機（２）が該当放送局からの映像信号を受信するよ う制御する制御部（２５）である構成であってもよい。

【００１０】

【考案の実施の形態】

次に本考案の実施形態について、図面を参照して詳しく説明する。 図１は、本考案の実施形態の基本的な構成例を示す系統図である。 本考案のテレビ緊急字幕ニュース自動受信装置は、図１に示すように、装置本体 １０と、制御されるべきテレビ受像機２が電源オンで受信状態にあるか否かを検 出するテレビ受信中検出センサ１４と、テレビ受像機２の動作を遠隔操作するた めのリモコン１６によって構成されている。発光部１６ａはリモコン１６の一部 を延長したものである。

【００１１】 なお、テレビ受信中検出センサ１４は本実施形態では、ピックアップコイルでテ レビ受信中の雑音を検出することにより受信中であるか否かの判定をするものを 使用したが、他の方法によるものでも一向に差し支えはない。 リモコン１６は、本装置専用のもので、発光部１６ａは、赤外線を発光するもの であるが、他の超音波などによるものでもよい。 これらは何れも従来技術によるものであるので、詳細な説明は省略する。

【００１２】 装置本体１０は、アンテナ１からの入力をテレビ受像機２の入力とすると同時に 、分配された入力を受けて、緊急字幕ニュース情報を受けようとするチャネルに 同調するテレビチューナ１１と、テレビチューナ１１の出力の中から緊急字幕ニ ュース情報の直前に付加される固有信号を検出する信号検出部１２と、信号検出 部１２の出力を受けて、固有信号を構成する各要素を識別する信号識別部１３と 、制御部１５とで構成されている。

【００１３】 図２は、図１の装置によってテレビ受像機を緊急字幕ニュース情報受信状態にす るまでの制御部１５の動作の基本的な流れを示す流れ図である。図３は、本装置 の本体とテレビ受像機の基本的な接続状況を示す説明図である。 以下、Ｘチャネルのテレビ局の緊急字幕ニュース情報を受信する場合について、 図１および図３を参照し本装置の動作を説明する。

【００１４】 本装置を図３のように接続して装置の電源を入れるとステップ３０でスタートし 、直ちに信号識別部１３をリセットして初期設定を行う。（ステップ３１参照） 次にテレビチューナ１１に入力された電波の中に、Ｘ局の周波数の電波があれば 、テレビチューナ１１に出力信号が現れる。

【００１５】 テレビチューナ１１の出力信号にＸチャネルの緊急字幕ニュース情報の直前に付 加される固有信号（例えば放送局名を表したモールス符号などの単一周波数の信 号）が含まれていた場合は、信号検出部１２によって検出され、その出力が信号 識別部１３に入力される。（ステップ３２参照） 信号識別部１３では、固有信号の構成（例えばモールス符号の場合では、長符号 と短符号の合計数など）を識別し、その結果を制御部１５に送る。 なお、テレビ受信中検出センサ１４からは、テレビ受像機が受信中であるか否か を判定するための信号が常に制御部１５に送られている。

【００１６】 制御部１５では、信号検出部１３の検出結果によりその信号が検出対象の前記固 有信号であるか否かを判定（ステップ３３参照）し、検出対象の信号であれば、 ステップ３４に進み、警告音を出す。この警告音は、本装置設置場所周辺に居る 者に、緊急字幕ニュース情報が放映されることを知らせるためのものであり、図 示しないスピーカあるいは、ブザーなどで音を発生させる。 信号検出部１３の検出結果が固有信号でないと判定した場合は、ステップ３１に 戻る。

【００１７】 警告音送出後直ちに、テレビ受像機２が受信中であるか否かをテレビ受信中検出 センサ１４の出力から判断（ステップ３５参照）し、受信中でなければ専用リモ コン１６により、テレビ受像機２の電源をオンにする。（ステップ３６参照）受 信中であるとき、（あるいは前記電源オンの後）リモコン１６により、テレビ受 像機２の受信チャネルを、Ｘチャネルとする。（ステップ３７参照） 以上一連の動作が終われば、再びステップ３１に戻り、次の固有信号の受信に備 える。

【００１８】 図４は、図３の基本的な接続の応用例を示したもので、緊急字幕ニュース情報を 放映するテレビ局が複数局あって、一か所で同時に見たい場合に適している。図 ４では、本装置とテレビ受像機の複数組（１０ａと２ａ，１０ｂと２ｂ・・・１ ０ｎと２ｎ）を用意し、アンテナ１に到来した電波をブースター３で増幅し分波 して、前記複数組の入力としている。なお、１０ａ，１０ｂ・・・１０ｎには、 それぞれ図示しないが、テレビ受信中検出用センサとリモコンが付属している。 また各組それぞれの動作は、図１の場合に準じて行われる。

【００１９】 図５は、図１の装置の変形例である。装置本体２０に、テレビチューナ、信号検 出部、および信号識別部がそれぞれ複数個であって、テレビチューナ１１ａと信 号検出部１２ａと信号識別部１３ａは、Ａテレビ局からの信号に対応し、テレビ チューナ１１ｂと信号検出部１２ｂと信号識別部１３ｂは、Ｂテレビ局からの信 号に対応し、テレビチューナ１１ｎと信号検出部１２ｎと信号識別部１３ｎは、 Ｎテレビ局からの信号に対応するという具合に、受信すべき情報信号の異なる放 送局毎に直列に接続されている。

【００２０】 制御部２５は信号識別部１３ａ，１３ｂ・・・１３ｎの出力を入力し、その時点 で入力されている信号識別部の出力に基づいてテレビ受像機２が受信すべきテレ ビ局を選択し、前記リモコンにより該当放送局からの映像信号を受信するよう制 御する。なお、一つの局の緊急字幕ニュース情報を受信中は、他局からの緊急字 幕ニュース情報により、該当信号検出部に出力が現れて固有信号が確認されても 、制御部２５は前記他局へのチャネル変更の制御は行わない。 図５の装置の場合では、装置の構成はやや複雑となるが、一つの緊急事態が発生 したとき、複数の放送局の緊急字幕ニュースに対応して、一台のテレビ受像機で 最初に放送された情報を選んで受信することができる。

【００２１】 その他にもいろいろな変形例が考えられる。例えば制御部１５あるいは２５は、 緊急字幕ニュース情報の終了を感知し、テレビ受像機２を緊急字幕ニュース情報 受信前の状態（電源オフの状態、あるいは他局受信中の状態）に戻すようリモコ ン１６あるいは２６により制御させてもよい。 また、緊急字幕ニュース情報受信中に、同情報をテレビ受像機２と組み合わせて セットされている図示しないビデオ録画装置を作動させて、ビデオテープに自動 的に録画させてもよい。

【００２２】

【考案の効果】

以上詳しく説明したように、本考案のテレビ緊急字幕ニュース自動受信装置は、 緊急字幕ニュースの直前に挿入される固有信号を検知して、テレビ受像機を該当 チャネルの受信状態にすることができるので、既存のテレビ受像機に付加してセ ットするだけで、他の局の受信中、あるいは電源が入っていない状態であっても 、利用者は受像機の近くにおりさえすれば、いつでも確実に緊急情報を知ること ができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施形態の基本的な構成例を示す系統
図である。

【図２】図１の装置の制御部の動作の基本的な部分を示
す流れ図である。

【図３】本装置の基本的な接続状況を示す説明図であ
る。

【図４】図３の接続の応用例を示す説明図である。

【図５】図１の装置の変形例の構成を示す系統図であ
る。

【符号の説明】

１ アンテナ ２ テレビ受像機 １０ 装置本体 １１ テレビチューナ １２ 信号検出部 １３ 信号識別部 １４ テレビ受信中検出センサ １５ 制御部 １６ リモコン

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ 7/081

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 緊急字幕ニュースを含む映像を表示すべ
   きテレビ受像機に対し、該テレビ受像機の受信中あるい
   は電源断の状態の如何にかかわらず、前記映像を自動的
   に表示させるための装置であって、前記テレビ受像機が
   受信中であるか否かを検出するテレビ受信中検出センサ
   と、少なくとも前記テレビ受像機の電源の接続と受信チ
   ャネルの選択を制御するリモコンと、受信対象の電波を
   選択して受信するためのテレビチューナと、前記テレビ
   チューナにより受信した放送波の中から固有信号を検出
   する信号検出部と、前記信号検出部の出力信号の構成を
   識別する信号識別部と、前記信号識別部の識別結果およ
   び前記テレビ受信中検出センサの検出結果に基づき、前
   記リモコンにより前記テレビ受像機を制御する制御部
   と、を備えることを特徴とするテレビ緊急字幕ニュース
   自動受信装置。
2. 【請求項２】 前記受信した放送波の中の固有信号は送
   信放送局の特定が可能な固有信号であって、前記信号検
   出部および前記信号識別部は該固有信号にのみ対応する
   機能を有する信号検出部および信号識別部である、こと
   を特徴とする請求項１に記載のテレビ緊急字幕ニュース
   自動受信装置。
3. 【請求項３】 前記制御部は、前記緊急字幕ニュースを
   含む映像の受信終了後に、前記リモコンによりテレビ受
   像機を前記映像の受信直前の状態に復帰させる機能を含
   む制御部である、ことを特徴とする請求項１または請求
   項２の何れかに記載のテレビ緊急字幕ニュース自動受信
   装置。
4. 【請求項４】 前記リモコンは、前記テレビ受像機に接
   続あるいは内蔵するビデオ録画装置の動作を制御する機
   能を含み、前記制御部は、前記リモコンにより前記緊急
   字幕ニュースを含む映像を自動的に前記ビデオ録画装置
   に録画させる機能を含む制御部である、ことを特徴とす
   る請求項１から請求項３までの何れかに記載のテレビ緊
   急字幕ニュース自動受信装置。
5. 【請求項５】 前記テレビチューナ、信号検出部、およ
   び信号識別部はそれぞれ複数個であって、受信すべき固
   有信号の異なる放送局毎に直列に接続され、前記制御部
   は、前記複数個の信号識別部の出力に基づいて選択した
   信号識別部の出力を受け、その時点で前記リモコンによ
   り前記テレビ受像機が該当放送局からの映像信号を受信
   するよう制御する制御部である、ことを特徴とする請求
   項１から請求項４までの何れかに記載のテレビ緊急字幕
   ニュース自動受信装置。