JP3065453U - 介護用肌着 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 臥せっている幼児や病人等介護を必要とする
人の湿った肌着を、乾燥したものと取替えるとき、被介
護者を寝かせたままでも、容易に着せ替えのできる介護
用肌着を提供することにある。 【構成】 上半身の前面部と背面部を覆う夫々長方形状
の吸湿性布または紙からなる肌着素材をそれぞれの肌着
素材の肩部と脇腹部とに装着した着脱自在の連結用具を
もって１体的に構成した介護用肌着。 【効果】 被介護者が睡眠中であっても、殆んど睡眠を
害することなく肌着の取替えができ、診察時の肌着の脱
着も容易で、安静保持に役立つほか、肌着の量産性に優
れる等の効果がある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、介護を必要とする人とか、発汗の激しい人が用いるのに適した肌着 の提供に関し、病院や養護施設は勿論、家庭や重労働作業用として用いることも できる。

【０００２】

【従来の技術】

従来は介護用肌着として、特別に考慮されたものはなく、一般に、所謂着物仕 立ての浴衣とか、パジャマ等が使われていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このような従来形式の肌着には、袖があり、また、前合せ方式の形態であるた め、臥せっている被介護者から発汗して湿った肌着を着せ替えるときとか、診察 時などのときには、いったん被介護者を起こして行わなければならなかった。 この着せ替え作業は、手間がかかるばかりでなく、被介護者にとっては睡眠を 妨げられ、手間どる着替えに安静をも乱されるといった問題点があり、一方介護 者にとっても、交換衣類の準備、洗濯等が少なからぬ時間、労働、並びに費用を 要していた。 こうしたこともあって、状況によっては、被介護者は無着衣のまま寝かされる こともあった。

【０００４】 本考案は、被介護者を寝かせたまま、短時間内に着せ替えができ、また、診察 時においても、容易に患部を露出させることのできる肌着を提供することによっ て、従来の問題を解決することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案の肌着は、衣類の前身頃に相当する長方形 状肌着素材と、後身頃に相当する長方形状肌着素材とを、それぞれ肩部と、脇腹 部とで、容易に外せられるようにつないで、肌着を構成する。

【０００６】 肌着素材は、吸湿性に富む布または紙質のものを用い、前後両肌着素材をつな ぐための用具は、紐とか、釦、あるいは粘着テープ等を用いる。前用肌着素材と 後用肌着素材とをそれぞれの肩部と脇腹部とに設けたつなぎ用具、例えば紐をむ すべば肌着が構成され、紐をほどけば、それぞれ１枚の肌着素材となる。

【０００７】

【作用】

このように構成したので、被介護者の肌着を、脱がしたり交換するときは、肩 部と脇腹部との結びをほどけば夫々１枚の布として扱え、被介護者を横向きにす れば、背部の肌着素材も簡単に取り除き、新しいものを上述の逆手順であてがえ ば、乾燥した肌着として着装させることになる。

【０００８】 取替えの際、肌着の湿り具合で、一方の肌着素材の取替えだけですますことも できる。

【０００９】

【実施例】

実施例について、図面を参照して説明する。 図１〜４において、被介護者の上半身を覆う大きさの、吸湿性に富む布または 紙からなる長方形肌着素材１の両肩部１’の中央部につなぎ用紐２を取付け、脇 腹部１”にも同様のつなぎ紐３を取付ける。 素材１の首部１’’’にあたる部分は多少の凹部を、また袖部１’’’’にあ たる部分には突出部を設けることによって、肌着としての適用性を備え着用性を 高める効果がある。 紐２、３は釦形式あるいは粘着テープ等に変えてもよい。

【００１０】 図３、４は、被介護者に、本考案になる介護用肌着をあてがった一つの例を示 したものである。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は、上述のとおり構成されているので、つぎに記載する効果を奏する。

【００１２】 形状がシンプルで平面的なため、量産性に優れ、極めて廉価に提供できる。

【００１３】 従って、経済上の負担を余り感じることなく、気軽に使用できる。

【００１４】 肌着の取替え作業は、締紐を解けば、自然と腹背にあてがった、それぞれ１枚 の布になり、身体を横向きさせれば、被介護者が睡眠中であっても、余り睡眠を 害することなく取替えができる。

【００１５】 診察時においても、被介護者を寝かせたままで、肌着の締紐を解けば、そのま ま裸にさせることができるので、診察や介護作業が捗る。

【００１６】 従って、常時無着衣状態におくこともなくなる。

【００１７】 その結果、被介護者の安静維持に効果がある外、介護者の負担も軽くなり、疲 労度軽減にも役立つ。

【００１８】 本考案は、介護用肌着として説明したが、日常屋外等で働く発汗の激しい重労 働作業者の汗取り用肌着として用いることもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】介護用肌着の正面図である。

【図２】介護用肌着の側面図である。

【図３】介護用肌着を装着した例を示す斜視図である。

【図４】図３におけるａ−ｂ断面図である。

【符号の説明】

１ 肌着素材 １’ 肌着素材の肩部 １’’ 肌着素材の脇腹部 １’’’ 肌着素材の首部 １’’’’肌着素材の袖部 ２ 紐 ３ 紐

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 １枚は身体の背面部を覆い、１枚は前面
   部を覆いうるように体形に合わせた吸湿性長方形状の肌
   着素材２枚を、肩部と脇腹部で、自由に着脱できる連結
   用具をもって、１体的に構成したことを特徴とする介護
   用肌着。