JP3064850U - ガス玩具銃の弾倉 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】弾丸を弾倉室に充填する際に、ガイド溝から突
き出した操作片を後退させた際に操作片をストッパでそ
の位置に保持しておくことができ、したがって弾丸の充
填を簡単に行なうことができるようにしたガス玩具銃の
弾倉を提供しようとするものである。 【解決手段】弾倉の弾倉室内に進退自在に保持され、バ
ネによって常時弾丸をバレルに送り込む方向に付勢され
た押し上げ片と、この押し上げ片に取り付けられ、弾倉
の長さ方向に沿って設けたガイド溝から突き出させた操
作片とを備え、この操作片を操作して押し上げ片を後退
させるようにしたガス玩具銃の弾倉において、上記ガイ
ド溝の端部を幅広として操作片を係合するストッパを設
けたことを特徴とするガス玩具銃の弾倉。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、適宜の圧縮気体でプラスチック製の弾丸状の球体を飛ばす機能を 持つガス玩具銃において、銃の弾倉に弾丸を簡単に充填することができるように したガス玩具銃の弾倉の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来弾倉に、エネルギー源を液化した状態で貯蔵しておく蓄圧室と、プラスチ ック製のＢＢ弾からなる弾丸を並べておく弾倉室とを一体に設けており、この弾 倉を銃本体に装着し、多数の弾を連続的に発射させるガス玩具銃が知られている 。この弾倉では、弾倉室の弾が上から順次銃本体のインナーバレルの一端開口部 に送り出され、銃本体の引き金を引くと、ハンマを介して上記蓄圧室の放出バル ブが開き、上記インナーバレルの一端に圧縮気体が噴射し、この圧縮気体の噴射 圧で弾が飛ぶように構成されている。したがって弾とエネルギー源が入っている 弾倉を多数用意すれば、弾倉を次々に取り替えて装着することにより、用意した 分連続して多数の弾を打つことができる。

【０００３】 そして、これらの従来のガス玩具銃の弾倉では、弾倉室内に進退自在に保持さ れ、バネによって常時弾丸をバレルに送り込む方向に付勢された押し上げ片と、 この押し上げ片に取り付けられ、弾倉の長さ方向に沿って設けたガイド溝から突 き出させた操作片とを備えている。すなわち、この操作片を操作して押し上げ片 を後退させ、そうしてできた弾倉室内のスペースに弾丸を充填するようになって いる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら上記ガス玩具銃においては、弾丸を弾倉室に充填する際には、ガ イド溝から突き出した操作片を片方の手指で後退させ、もう一方の手指で弾丸の 充填を行なう必要があり、うっかり操作片を押えた手指が離れると、バネによっ て付勢されている押し上げ片が作動して、充填中の弾丸が弾倉室から放出されて しまうという欠点があった。

【０００５】 この考案のガス玩具銃の弾倉は従来例の上記欠点を解消しようとするもので、 弾丸を弾倉室に充填する際に、ガイド溝から突き出した操作片を後退させた際に 操作片をストッパでその位置に保持しておくことができ、したがって弾丸の充填 を簡単に行なうことができるようにしたガス玩具銃の弾倉を提供しようとするも のである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案のガス玩具銃の弾倉は、弾倉の弾倉室内に進退自在に保持され、バネ によって常時弾丸をバレルに送り込む方向に付勢された押し上げ片と、この押し 上げ片に取り付けられ、弾倉の長さ方向に沿って設けたガイド溝から突き出させ た操作片とを備え、この操作片を操作して押し上げ片を後退させるようにしたガ ス玩具銃の弾倉において、上記ガイド溝の端部を幅広として操作片を係合するス トッパを設けたことを特徴とするものである。

【０００７】 またこの考案のガス玩具銃の弾倉は、上記押し上げ片の側面に出没自在に保持 された操作片が段差を備え、かつ操作片は常時突出方向に板バネによって付勢さ れており、操作片がガイド溝の幅広のストッパに到達した段階で板バネによって 突き出され、操作片の大径部分がストッパに係合するようにしたことをも特徴と するものである。

【０００８】 この考案によれば、弾丸を弾倉室に充填する際に、ガイド溝から突き出した操 作片を後退させた際に操作片をストッパでその位置に保持しておくことができ、 したがって弾丸の充填を簡単に行なうことができるガス玩具銃の弾倉を提供する ことができるようになった。

【０００９】

【考案の実施の形態】 以下、この考案のガス玩具銃の弾倉の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説 明する。図面において図１はこの考案のガス玩具銃の弾倉の１実施例を示す正面 図、図２はその縦断面図、図３は押し上げ片を上昇させた状態の正面図、図４は その縦断面図、図５はこの考案のガス玩具銃の弾倉の他の実施例を示す正面図、 図６はその縦断面図、図７は押し上げ片を上昇させた状態の正面図、図８はその 縦断面図である。

【００１０】 図１ないし図４に示す実施例において、ガス玩具銃の弾倉１は、その前面部分 に多数の弾丸２が挿入される弾倉室３とエネルギー源を貯蔵するための蓄圧室４ を有しており、銃本体の把手部の中空部下端に設けた開口部（図示せず）に着脱 自在に装着される。この弾倉１は中空部に装着され、弾倉止めによって固定され る。上記蓄圧室４には放出バルブ５が設けられ、この放出バルブ５が弾倉１の上 端に開口した放出路６を、放出バルブ５に内蔵した常時バネ（図示せず）の力で 閉じている。また上記弾倉室３内には、挿入した弾丸２を弾倉室３の上端開口部 に押し上げる押し上げ片８を設けている。７は弾倉１から突出した上記放出バル ブ５の突出端で、インパクトハンマによって打撃を受け、バネの力に抗して放出 バルブ５を開き、放出路６への通路を開放するためのものである。

【００１１】 押し上げ片８は、弾倉１の弾倉室３内に進退自在に保持され、バネ９によって 常時弾丸２をバレルに送り込む方向に付勢されている。またこの押し上げ片８に は操作片１０が取り付けられ、操作片１０は弾倉１側面の長さ方向に沿って設け たガイド溝１１から突き出させてある。したがって、この操作片１０を操作して 押し上げ片８を後退させることにより、弾倉室３が広くなって弾丸２を無理なく 充填することができるようになる。

【００１２】 この考案においては、上記ガイド溝１１の下側端部を幅広としてストッパ１２ が設けてあり、このストッパ１２に操作片１０を係合することによって、押し上 げ片８を後退させた状態に保持することができるようにしたものである。したが って、うっかり操作片１０を押えた手指が離れても、従来の弾倉のようにバネ９ によって付勢されている押し上げ片８が作動し、充填中の弾丸２が弾倉室３から 放出されてしまうおそれがなくなった。

【００１３】 上記押し上げ片８の構造をより詳細に説明すると、押し上げ片８の上端には弾 丸２に接して押し上げる頭部２１が形成され、反対側の下端にはバネ９を外周に はめ込んだバネ９との連結部２２が形成されている。そしてその中央部分にはガ イド孔２３を開口させてあり、ガイド孔２３には押し上げ片８の長さ方向に直角 にスライドするよう操作片１０を取り付けてある。またガイド孔２３の背面側に は凹所２４が形成されており、一端を凹所２４の端部に固定した板バネ２５が収 納されている。そしてこの板バネ２５の自由端は、ガイド孔２３に収納した操作 片１０の後端に当接し、操作片１０をその頭部が常時上記ガイド溝１１から突き 出るように付勢している。

【００１４】 押し上げ片８の側面に出没自在に保持された上記操作片１０は、円柱状の胴部 ２６の先端に段差を介してつまみ部分２７が突設されており、このつまみ部分２ ７の幅はガイド溝１１よりも小さいために、ガイド溝１１を経て弾倉１の側面に 突出している。そして上述のように、操作片１０は常時突出方向に板バネ２５に よって付勢されている。２８は操作片１０の後端に形成した抜け止め用のフラン ジである。

【００１５】 操作片１０の胴部２６は、ガイド溝１１の幅広のストッパ１２部分よりもやや 幅が狭くなるよう形成されており、ストッパ１２部分に到達した段階においては 、板バネ２５によって突き出される。したがって、操作片１０の胴部２６の側面 がストッパ１２に係合し、その状態においては操作片１０から手指を離しても操 作片１０が移動しないので、バネ９によって付勢されている押し上げ片８も作動 することはない。

【００１６】 図５ないし図８に示す実施例においては、押し上げ片８の側面に出没自在に保 持された操作片１０が、板状の胴部２６と、その先端に段差を介して突設したつ まみ部分２７をと備えていることを除けば、上記実施例と同様の構造を備えてい る。

【００１７】 上記各実施例において、弾倉１の弾倉室３内に弾丸２を充填する場合、弾倉１ を銃本体の中空部から取り外す。そして弾倉１側面に突出した操作片１０を押し 下げ、ストッパ１２部分で板バネ２５によって操作片１０が突出した後、手指を 操作片１０から離せば、操作片１０はストッパ１２に係合して押し上げ片８が当 該位置に保持される。したがって弾倉室３は広い状態に保持されており、上部の 開口部から弾丸２を充填すればよい。

【００１８】 弾丸２の充填が終わった弾倉１は、再度銃本体の中空部内に押し込まれて所定 の位置にセットされる。その際、弾倉１の側面から突出した状態の操作片１０を 板バネ２５の弾性力に抗して押すと、操作片１０がストッパ１２部分から外れ、 バネ９の付勢力が作用するようになって、押し上げ片８が弾丸２を上記開口部か ら押し出す方向に突き上げる。

【００１９】 以上により当該ガス玩具銃の弾倉の発射の準備が完了する。そして上記弾倉１ の弾倉室３内では、押し上げ片８により弾丸２を弾倉室３の上部開口部から押し 出し、弾丸２はバレルの弾丸把持チャンバー内に挿入されている。そこで銃本体 の引き金を引くと、ハンマを介してインパクトハンマが弾倉１から突出した上記 放出バルブ５の突出端７をたたき、当該放出バルブ５が内蔵したバネの力に抗し て開いて、蓄圧室４内のエネルギー源が放出路６を通って弾丸２を発射させる。

【００２０】 弾丸４が発射され、スライドカバー（図示せず）がある程度後退したとき、デ スコネクター（図示せず）により放出バルブ５が閉となるが、スライドカバーは 慣性によりさらに後退し、シリンダ室内の気化したエネルギー源が抄出されると 、リコイルスプリングによってスライドカバーは元の位置に復帰するので、引き 金を引くことによって弾丸２の発射、弾丸２をバレルへ補充すること、その他の 動作を繰り返すことができる。

【００２１】

【考案の効果】

この考案によれば、弾丸を弾倉室に充填する際に、ガイド溝から突き出した操 作片を後退させた際に操作片をストッパでその位置に保持しておくことができ、 したがって弾丸の充填を簡単に行なうことができるガス玩具銃の弾倉を提供する ことができるようになった。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案のガス玩具銃の弾倉の１実施例を示す
正面図である。

【図２】その縦断面図である。

【図３】押し上げ片を上昇させた状態の正面図である、

【図４】その縦断面図である。

【図５】この考案のガス玩具銃の弾倉の他の実施例を示
す正面図である。

【図６】その縦断面図である。

【図７】押し上げ片を上昇させた状態の正面図である。

【図８】その縦断面図である。

【符号の説明】

１ 弾倉 ２ 弾丸 ３ 弾倉室 ４ 蓄圧室 ５ 放出バルブ ６ 放出路 ７ 突出端 ８ 押し上げ片 ９ バネ １０ 操作片 １１ ガイド溝 １２ ストッパ ２１ 頭部 ２２ 連結部 ２３ ガイド孔 ２４ 凹所 ２５ 板バネ ２６ 胴部 ２７ つまみ部分 ２８ 抜け止め用フランジ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 弾倉の弾倉室内に進退自在に保持され、
   バネによって常時弾丸をバレルに送り込む方向に付勢さ
   れた押し上げ片と、この押し上げ片に取り付けられ、弾
   倉の長さ方向に沿って設けたガイド溝から突き出させた
   操作片とを備え、この操作片を操作して押し上げ片を後
   退させるようにしたガス玩具銃の弾倉において、上記ガ
   イド溝の端部を幅広として操作片を係合するストッパを
   設けたことを特徴とするガス玩具銃の弾倉。
2. 【請求項２】 押し上げ片の側面に出没自在に保持され
   た操作片が段差を備え、かつ操作片は常時突出方向に板
   バネによって付勢されており、操作片がガイド溝の幅広
   のストッパに到達した段階で板バネによって突き出さ
   れ、操作片の大径部分がストッパに係合するようにして
   なる請求項１に記載のガス玩具銃の弾倉。