JP3064399B2 - 走査型プローブ顕微鏡画像処理装置 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡画像処理装置

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JP3064399B2
JP3064399B2 JP2309906A JP30990690A JP3064399B2 JP 3064399 B2 JP3064399 B2 JP 3064399B2 JP 2309906 A JP2309906 A JP 2309906A JP 30990690 A JP30990690 A JP 30990690A JP 3064399 B2 JP3064399 B2 JP 3064399B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、走査型トンネル顕微鏡(STM)のような走
査型プローブ顕微鏡(SXM)に係り、特にそのようなSXM
の出力画像からノイズを除去するための画像処理装置に
関する。
[従来の技術] 近年、走査型トンネル顕微鏡(STM)は、原子スケー
ルの分解能を持つ顕微鏡として利用が進んでいる。ま
た、このようなSTMと同等又はそれに近い分解能を持つ
同種の顕微鏡として、原子間力顕微鏡(AFM)や磁気力
顕微鏡(MFM)等が知られている。これらの顕微鏡を総
称して、走査型プローブ顕微鏡(SYM)と言い、実用化
が進められている。
上記STMは、導電性試料と探針との間に電圧を引加
し、両者間の距離を1nm以下に接近させ、試料表面の凹
凸による距離変化をトンネル電流で検出し、Z方向アク
チュエータによって距離一定となるようにフィードバッ
ク制御しながら、Χ,Y,Z方向に金属の探針を駆動するア
クチュエータによって探針をΧ,Y方向に数nm〜数10μm
の範囲をラスタスキャン駆動して、そして、このフィー
ドバック制御信号をΧY走査に同期させて試料の三次元
画像化を達成している。
また、上記AFM,MFMに於いても、探針と試料間の局所
的関係を、両者の距離に依存した力によってカンチレバ
ー等の弾性体変位させ、この変位を検出し、これを上記
STM同様フィードバック制御信号として用い、前述のSTM
と同様に試料の表面特性を三次元画像化する。
[発明が解決しようとする課題] STMをはじめAFM等のSXMは、探針やカンチレバー等の
プローブをΧ,Y方向に走査して試料表面の凹凸情報や電
荷密度分布を検出し画像化するとき、1フレームの画像
を得るのに要する時間は数秒〜数十秒である。このあい
だに数mm〜数10μmの領域を走査して極めて高い分解能
で表面の構造を観察している。しかしながら、SXMの場
合、極めて高い分解能(ΧY方向(走査面内方向)で0.
1nm、Z方向(垂直方向)で0.04nm)を有することか
ら、測定時間内で生じる熱ドリフトや外部振動等による
ノイズの画像に及ぼす影響は無視できない。
このようなノイズの原因としては、探針,探針支持
部,試料支持部や試料自身等の各部の熱変形によるΧYZ
方向の温度ドリフトや除震台で除去し難い低周波の床振
動や音による空気振動などが挙げられる。
例えば、温度ドリフトの場合、1時間に数nm〜数μm
程度の変形が予想されるが、SXMのようにサブnmレベル
の計測を行なう場合、これらは走査振幅長より長い周期
のノイズとなって画像に現われ無視することはできな
い。外部振動やアクチュエータのクリープ等によるノイ
ズの場合も同様に画像に影響して、無視することはでき
ない。
高周波のノイズの場合、電気的に容易に除去すること
ができるが、ノイズの低周波のうねり成分を除去するこ
とは難しい。このような低周波のうねり成分がノイズと
して画像に混入した場合、画像に走査線の横縞が現われ
る。
上記のような温度ドリフトやノイズのうねり成分の影
響は、多少の差はあるものの、常に存在している。
一般に、温度ドリフト等のノイズを含む測定信号か
ら、このノイズの除去のために、測定系に関与する発熱
源のノイズ周期が測定信号の周期とかけ離れるように発
熱源を安定に制御するが、そのために熱容量の大きな容
器を用いたり、恒温制御をしたり、熱源の影響が少なく
なるよう熱シールドをしたり、信号系の周波数が高域に
ある場合は単にハイパスフィルタを用いて無条件にドリ
フトノイズを除去する。
しかしながら、STM画像のドリフトノイズは、一般的
にハイパスフィルタを使用して除去されるが、前述した
ように、試料フレーム周波数と同等かやや高い周波数
で、試料又は測定器構造がドリフトの影響を受け、画像
の持つ広い空間周波数と混在する。従って、単純にハイ
パスフィルタを使用すると、画像の有効な低周波成分を
も除いてしまうことになる。
そこで本発明は、走査型プローブ顕微鏡測定に潜在的
に存在する長周期構造のドリフトノイズ等を除去するこ
とを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 即ち、本発明による走査型プローブ顕微鏡画像処理装
置は、試料に対向して配置される探針を用いて試料表面
を二次元に走査し、前記探針と試料との間の局所的関係
を画像化する走査型プローブ顕微鏡において、前記探針
からの試料データをアナログ/ディジタル変換するA/D
変換手段と、前記A/D変換手段ディジタル値に変換され
た試料データを各一次元走査単位で記憶する一時記憶手
段と、前記一時記憶手段に記憶された一次元走査単位の
試料データからノイズ成分とみなす低周波数成分を抽出
する演算を行なう演算手段と、前記演算手段の演算結果
に基づいて、前記一時記憶手段に記憶された一次元走査
単位の試料データを再配列する変換手段とを備える。
[作用] 本発明による走査型プローブ顕微鏡画像処理装置は、
ドリフトノイズの近傍の周波数に限って選択的に処理す
る場合に対応が容易になるように構成されており、探針
からの試料データを予めA/D変換手段、即ちA/D変換器で
ディジタル化し、ディジタルデータは、一時記憶手段、
例えば画像フレームの一次元周波数分のラインバッファ
に、ビット列として一時記憶され、ラインバッファのビ
ット列に限って、ノイズ成分と見倣す低周波数成分を抽
出する演算手段、例えば演算回路に入力し、演算回路出
力に基づいてラインバッファのビット列を変換手段、例
えば変換回路により再配置し、変換回路出力を二次元デ
ータとして画像バッファに蓄積するようにしている。こ
れにより、走査型プローブ顕微鏡測定に潜在的に存在す
る長周期構造のドリフトノイズ等を除去することができ
る。
[実施例] 以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
(第1実施例) 第1図は、本発明の第1実施例の構成を示す図であ
る。走査型プローブ顕微鏡(SXM)10に於いては、探針
(プローブ)11は試料12に対向し、Χ,Y走査駆動回路13
によりΧ及びY方向に走査される試料台14の移動によっ
て試料表面を移動する。探針11と試料12の距離dの変位
rは、探針11に係合された変位検出器15によって検出さ
れ、その検出出力は距離dを一定にするようにZ駆動体
16を制御するサーボ回路17に入力される。
一般に、サーボ回路17のアナログ出力(又はA/D変換
器18,画像バッファ26出力)は、ΧY走査に同期してCRT
19に三次元像として表示される。
本実施例に於いては、サーボ回路17のアナログ出力
は、A/D変換器18によりA/D変換され、そのディジタル信
号が、走査方向ごとのサンプル点をカウントするΧカウ
ンタ20又はYカウンタ21により制御されるラインバッフ
ァ22に入力される。
即ち、変位検出器15からの検出信号は、ラインバッフ
ァ22内にディジタル信号f(i,j)[但し、j=1,2,3,
…,J、i=1,2,3,…,I]として走査ライン1本毎にΧカ
ウンタ20の出力タイミングに合わせて取り込まれ、ビッ
ト列として扱われる。例えば、信号f(100,3)は、3
番目の走査ラインで100番目の走査点のディジタル振幅
値を示している。また、このビット列は例えば、256走
査点を表わす長さを持つ。
第2図(a)はSXM10の走査格子を示し、走査ライン
J本、各走査ライン毎にI個の走査点を持っている。ま
た同図(b)は、三次元像のj番目のラインのディジタ
ル振幅値f(i,j)を縦軸として示す図である。
上記ディジタル振幅値f(i,j)は、熱ドリフトや振
幅ノイズの成分n(i,j)と、試料信号S(i,j)を含ん
でおり、 f(i,j)=S(i,j)+n(i,j) で表現できる。ここで、f(i,j)のj番目の走査ライ
ンに含まれるノイズn(i,j)が試料信号S(i,j)に比
べて十分に低周波であると仮定すると、低周波ノイズは
同図(c)に示す平均線Aj(i)=ai+bと同じ傾斜a
を持つ直線で近似することができる。つまり、j番目の
走査ライン上のノイズn(i,j)は、 n(i,j)ai+b+t =Aj(i)+t で表わすことができる。
ここで、平均線とは、三次元像の断面曲線の抜取り部
分(ここでは、画像の1ライン分)に於いて被測定面の
幾何学的形状を持つ直線又は曲線で、且つその直線から
断面曲線までの偏差の二乗和が最小になるように設定し
た線のことを言う。
このようなノイズn(i,j)は、選択切換回路23,演算
回路24,変換回路25,画像バッファ26を用いて、以下に示
すようなステップ1乃至ステップ3の処理を行なうこと
により除去することができる。
ステップ1 ラインバッファ2内のデータ列は、選択切換回路23を
経て演算回路24に入力される。この演算回路24は、最小
二乗法をΧカウンタ20の出力タイミングに合わせて実行
する。ここでは、各走査ライン(j=0,1,2,…,J)上の
I個の走査点の平均線Aj(i)を求める。このようにし
て、演算回路24は、各走査ライン毎に最小二乗法を実行
して、演算結果として平均線Aj(i)を出力する。即
ち、J本の走査線に対応するJ本の平均線Aj(i)をΧ
カウンタ20のタイミングにより順次出力し(j=0,1,2,
…,J)、これらを次の変換回路25に送る。
ステップ2 上記ステップ1で得られた走査ライン上のデータ列の
平均線Aj(i)と共にディジタル振幅値f(i,j)のデ
ータ列も変換回路25に転送される。変換回路25は、各走
査線毎にノイズ成分の除去処理を行なう。ノイズの除去
処理は、次のような手順で行なう。
即ち、基準平面g(i,j)=Cを設定し、この基準平
面に平均線がくるような変換Tを行なう。つまり、第2
図(d)に示すように、 なる変換をf(i,j)に行なう。このような変換によっ
て、j番目の走査線上のデータf(i,j)は、 f(i,j)→f′(i,j)=f(i,j)−Aj(i)+C =S(i,j)+n(i,j)−Aj(i)+C S(i,j)+C0 (但し、f′(i,j),a′j(i)は変換後のディジタ
ル信号と平均線である) このようにしてj番目のデータ列のノイズが除去でき
る。ノイズの除去された信号、つまり試料信号S(i,
j)は、画像バッファ26に格納される。
ステップ3 上記ステップ2の変換を全ての走査線上のデータ(J
本)についてYカウンタ21の出力タイミングに合わせて
実施する。その結果、画面(I×J)に潜在している温
度ドリフトやノイズのうねり成分を除去することができ
る。
なお、第1図中の記号「j+1→j」とは、f(i,
j)のj番目のデータ列を扱っていることを示してい
る。
上記第1実施例に於いては、ノイズの除去は、x方向
のデータ列から成る断面曲線の平均線の基準平面への変
換Tを、画像全体について行なうことによって行なって
いる。このように平均線を基準とする平面に変換するこ
とで行なったが、この時、基準面を平面とすることは、
処理を高速化する上で重要である。実際には、y方向に
も低周波の構造が存在することが考えられるが、蒸着膜
面のクラスタの凹凸構造(〜数10nm)や結晶表面の電子
構造等を測定する場合には観察する構造の大きさがノイ
ズの波長に比べて十分小さいため、基準面を平面として
y方向の低周波の構造は無視しても問題はない。
(第2実施例) ところが、y方向にうねり上の構造やステップ等の構
造が存在しているとすると、上記実施例のような方法で
は、このような構造をもノイズとして除去してしまう。
例えば、グレーティングの周期構造に平行に走査を行な
って観察を行なったとすると、上記実施例のような方法
では、グレーティング表面の蒸着クラスタやごみだけが
残り、グレーティングの構造そのものは除去されてしま
う。グレーティングのように構造が明らかな場合は、走
査の方向を変えることで構造を保存することができる
が、そうでない場合には、これらの構造を保存しつつノ
イズだけを除去するような処理が必要である。そのため
に、上記実施例で述べた方法で、基準面とした平面の代
わりに、画像の構造を反映した曲面を用いる方法が有効
である。
第3図は、そのような方法を実施するための本発明の
第2実施例の構成を示す図である。同図に於いて、第1
図と同様のものには同一の参照番号を付してその説明を
省略し、前述の第1実施例と異なるところを、以下に説
明する。
即ち、本実施例の画像処理装置は、複数の演算回路24
a,24b,30、複数の画像バッファ26,31、複数の変換回路2
5,32を有している。ここで、演算回路24a及び24bはそれ
ぞれ第1図の演算回路24と同様の演算処理を行なうもの
である。
本実施例では、演算処理の対象としてy方向の断面曲
線を用いるため、データは一旦画像バッファ26に取り込
まれた後、演算回路30,24aに送られてノイズ除去の処理
が行なわれる。つまり、ラインバッファ22のデータ列f
(i,j)は、選択切換回路23を通ることなく画像バッフ
ァ26に送られる。この画像バッファ26で、全てのデータ
列が取り込まれるまで、データを貯めておく。その後、
選択切換回路23を経て演算回路30にデータをx方向ある
いはy方向のライン毎に送り、以下のような処理を行な
う。
この処理の手順を第4図(a)乃至(e)を参照して
説明する。ここで、第4図(a)はSXM10の走査格子を
示し、走査ラインI本、各走査ライン毎にJ個の走査点
を持っている。また同図(b)は、I番目のラインのデ
ィジタル振幅値f(i,j)を縦軸として示す図である。
先ず、走査線毎のデータ列を変換する際の基準面を求
める演算を行なう。求める基準面のy方向の断面曲線に
は画像に含まれる低周波の構造が保存されている必要が
ある。
ステップ1 画像バッファ26のデータ列f(i,j)についてy方向
のデータ列(i=1,2,…,I)をΧカウンタ20のタイミン
グに合わせてそれぞれ演算回路30に送り、注目するよう
な構造を残すようにカットオフ値を決め、ローパスフィ
ルタ演算もしくはバンドパスフィルタ演算を実行する
(第4図(c))。このフィルタリング後のデータ列を
li(j)とする。ここで、演算回路30で演算されたデー
タ列li(j)は直ちに演算回路24aに送られて、平均線l
Ai(j)が求められる(第4図(d))。この時、デー
タ列li(j)は保存されていて、lAi(j)と共に変換
回路25に送られる。
ステップ2 次に、変換回路25に於いて、上記ステップ1で出力さ
れたli(j)を前述の第1実施例で説明したような変換
Tを行なう。即ち、変換Tとは、li(j)の平均線lAi
(j)をg(i,j)=Cに移すような変換である。この
ような変換Tを施されたデータ列li(j)をl′i
(j)として画像バッファ31に保存する(第4図
(e))。
ステップ3 上記ステップ1及びステップ2の処理を全てのy方向
のデータ列f(i,j)[但し、i=1,2,…,I]について
Χカウンタ20のタイミングによって実行する。つまり、
li(j),lAi(j)を順に求めて、l′i(j)への変
換Tを行なう。こうして得られたl′i(j)をi=1,
2,…,Iまで連結して得られる曲面h(i,j)を、用いる
基準曲面として画像バッファ31に保存して、以後の処理
に用いる。
ステップ4 次に、画像バッファ26のデータをYカウンタ21のタイ
ミングで演算回路24aに送り、ここで上記第1実施例で
説明したような処理を実行し、x方向のデータ列の平均
線Aj(i)を出力する。
ステップ5 上記ステップ4のYカウンタ21のタイミングと合わせ
て画像バッファ31に保存されている基準曲面h(i,j)
のx方向のデータ列を演算回路24bに転送し、データ列
の平均線kAj(i)を出力する。上記ステップ4及びこ
のステップ5に於いては、Yカウンタ21のタイミングと
合わせて、並列に設けられた演算回路24a,24bで同時
に、画像バッファ26に保存されているデータf(i,j)
のx方向のj番目のデータ列の平均線Aj(i)と、画像
バッファ31に保存されている基準曲面h(i,j)のx方
向のj番目の断面曲線kAj(i)とが出力され、変換回
路32に送られる。
ステップ6 変換回路32では、上記ステップ4で得られた平均線Aj
(i)を上記ステップ5で得られた基準曲面の平均線kA
j(i)に変換する変換Rをf(i,j)のj番目のx方向
のデータ列について実行し、実行後のデータ列f′(i,
j)を画像バッファ31へ出力する。この時、画像バッフ
ァ31の中の基準曲面h(i,j)のj番目のデータ列は既
に必要なくなっているので、上書きして保存することが
可能である。
ステップ7 上記ステップ4乃至ステップ6の演算及び変換を全て
の走査線上のデータ(J本)について、Yカウンタ21の
タイミングに合わせて実施する。
このようにすることで、y方向に存在する低周波の構
造を保存しつつ温度ドリフトやノイズのうねり成分を除
去することができる。
(第3実施例) 上記第2実施例に於いては、基準曲面を決定する際
に、y方向の断面曲線の全てについてli(j)[但し、
i=1,2,…,I]を求めるようにしている。このような処
理では、比較的時間がかかるため、y方向の構造が周期
的であるときには、次のようにして基準曲面を求め、演
算時間を短縮することができる。即ち、基準曲面の演算
処理を以下のように行なう。
ステップ1 画像バッファ26のデータ列f(i,j)についてy方向
のデータ列(i=1,2,…,I)の内、任意のデータ列を演
算回路30に送り、注目するような構造を残すようにカッ
トオフ値を決め、ローパスフィルタ演算あるいはバンド
パスフィルタ演算を実行する。フィルタリング後のデー
タ列はl(j)とし、直ちに演算回路24aに送り、平均
線lA(j)を求める。この時、データ列l(j)は保存
されていて、lA(j)と共に変換回路25に送られる。
ステップ2 次に、変換回路25に於いて、上記ステップ1で出力さ
れたl(j)に上記第1実施例で述べたような変換Tを
行なう。即ち、変換Tとは、l(j)の平均線lA(j)
をg(i,j)=Cに移すような変換である。このような
変換Tを施されたデータ列l(j)をl′(j)として
画像バッファ31に保存する。この時、l′(j)をi方
向(i=1,2,…,I)に並べて得られる曲面を基準曲面と
して用いる。
以後の処理は、前述した第2実施例と同様に行なう。
なお、以下の第1乃至第3実施例に於いては、選択切
換回路23の切換によって、第1乃至第3実施例の演算を
迂回し、生データをCRT19に選択的に表示できるように
なっている。この選択回路23により低周波成分の削除を
回避することも可能である。
また、上記第1実施例に於いては、スイッチ27をオン
にして、SXM測定の実操作とリアルタイムで演算を行な
うことができ、逆にスイッチ27をオフにして、選択切換
回路23を選択的に切り換え、ラインバッファ22のデータ
列をひとまず画像バッファ26に蓄積してからオフライン
で演算を実行することもできる。上記第2及び第3実施
例に於いては、上記スイッチ27をオフにしてオフライン
で実行しなければならない。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明によれば、選択的に組み
込まれた演算回路により、走査型プローブ顕微鏡測定に
潜在的に存在する長周期構造のドリフトノイズ等を除去
することができる。
また、選択切換回路を備えたことにより、不測な有効
画像周期データを削除することを回避できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例のブロック構成図、第2図
(a)乃至(d)はそれぞれ第1実施例の動作を説明す
るための図、第3図は本発明の第2実施例のブロック構
成図、第4図(a)乃至(e)はそれぞれ第2実施例の
動作を説明するための図である。 10……走査型プローブ顕微鏡、18……A/D変換器、20…
…Χカウンタ、21……Yカウンタ、22……ラインバッフ
ァ、23……選択切換回路、24,24a,24b,30……演算回
路、25,31……変換回路、26,31……画像バッファ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 13/10 G01B 7/34 G06T 5/00 H01J 37/22 H01J 37/28 JICSTファイル(JOIS)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料に対向して配置される探針を用いて試
    料表面を二次元に走査し、前記探針と試料との間の局所
    的関係を画像化する走査型プローブ顕微鏡において、 前記探針からの試料データをアナログ/ディジタル変換
    するA/D変換手段と、 前記A/D変換手段ディジタル値に変換された試料データ
    を各一次元走査単位で記憶する一時記憶手段と、 前記一時記憶手段に記憶された一次元走査単位の試料デ
    ータからノイズ成分とみなす低周波数成分を抽出する演
    算を行なう演算手段と、 前記演算手段の演算結果に基づいて、前記一時記憶手段
    に記憶された一次元走査単位の試料データを再配列する
    変換手段とを具備することを特徴とする走査型プローブ
    顕微鏡画像処理装置。
  2. 【請求項2】前記変換手段からの再配列された試料デー
    タを順次記憶することにより、全試料データを記憶する
    画像記憶手段と、 前記一時記憶手段に記憶された一次元走査単位の試料デ
    ータを、前記演算手段及び画像記憶手段の何れか一方に
    選択的に供給する選択切換手段とをさらに具備すること
    を特徴とする請求項1に記載の走査型プローブ顕微鏡画
    像処理装置。
  3. 【請求項3】前記演算手段は、前記一時記憶手段に記憶
    された一次元走査単位の試料データの平均線を算出する
    演算回路を有し、 前記変換手段は、前記演算回路で算出した平均線を所定
    の基準平面と一致させるように、前記一時記憶手段に記
    憶された一次元走査単位の試料データを再配列する変換
    回路を有することを特徴とする請求項1または2に記載
    の走査型プローブ顕微鏡画像処理装置。
  4. 【請求項4】前記一時記憶手段に記憶された一次元走査
    単位の試料データを順次記憶することにより、全試料デ
    ータを記憶する第1の画像記憶手段と、 前記変換手段からの再配列された試料データを順次記憶
    することにより、全試料データを記憶する第2の画像記
    憶手段と、 前記第1の画像記憶手段に記憶された試料データを、前
    記演算手段に選択的に供給する選択切換手段とをさらに
    具備することを特徴とする請求項1に記載の走査型プロ
    ーブ顕微鏡画像処理装置。
  5. 【請求項5】前記第1の画像記憶手段に記憶された試料
    データから基準曲面を算出する基準曲面算出手段をさら
    に具備し、 前記変換手段は、前記基準曲面算出手段で算出された基
    準曲面に関して前記第1の画像記憶手段に記憶された試
    料データを再配置する変換回路手段を有することを特徴
    とする請求項4に記載の走査型プローブ顕微鏡画像処理
    装置。
  6. 【請求項6】前記基準曲面算出手段は、 前記第1の画像記憶手段から前記選択切換手段により選
    択的に供給される前記一次元走査の方向と直交する方向
    の一次元単位の試料データを受け、この試料データに対
    してローパスフィルタ演算もしくはバンドパスフィルタ
    演算を実行する第1の演算回路と、 前記第1の演算回路からのローパスフィルタ演算もしく
    はバンドパスフィルタ演算の施された試料データの平均
    線を演算する第2の演算回路と、 前記第2の演算回路で算出した平均線を所定の基準平面
    と一致させるように、前記第1の演算回路からのローパ
    スフィルタ演算もしくはバンドパスフィルタ演算の施さ
    れた試料データを再配列する第1の変換回路と、 前記第1の変換回路で再配列された試料データを順次記
    憶することにより、前記基準曲面を得る基準曲面データ
    記憶手段とを有し、 前記変換回路手段は、 前記第1の画像記憶手段から前記一次元走査方向の一次
    元単位の試料データを受け、この一次元走査単位の試料
    データの平均線を算出する第3の演算回路と、 前記基準曲面データ記憶手段から前記一次元走査の方向
    の一次元単位の基準曲面データを受け、この一次元走査
    単位の基準曲面データの平均線を算出する第4の演算回
    路と、 前記第3の演算回路で算出した各平均線と、それらにそ
    れぞれ対応する前記第4の演算回路で算出した各平均線
    とが一致するように、前記第1の画像記憶手段に記憶さ
    れた試料データを再配列する第2の変換回路とを有する
    ことを特徴とする請求項5に記載の走査型プローブ顕微
    鏡画像処理装置。
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