JP3064346U - 給湯器 - Google Patents
給湯器Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 給湯器の熱回収効率を向上させる。伝熱部材
の腐蝕や孔空きを防ぐ。 【解決手段】 燃焼部Fと加熱領域Hとを有する。加熱
領域Hに、燃焼部Fに近い高温域Z1とその高温域Z1
に隣接する低温域Z2とが含まれる。伝熱部材2のうち
少なくとも低温域Z1に配備される部分をチタン製の伝
熱管によって形成する。伝熱管は波形管であることが望
ましい。
の腐蝕や孔空きを防ぐ。 【解決手段】 燃焼部Fと加熱領域Hとを有する。加熱
領域Hに、燃焼部Fに近い高温域Z1とその高温域Z1
に隣接する低温域Z2とが含まれる。伝熱部材2のうち
少なくとも低温域Z1に配備される部分をチタン製の伝
熱管によって形成する。伝熱管は波形管であることが望
ましい。
Description
【0001】
本考案は、給湯器に関する。
【0002】
図4に従来の給湯器の構成図を説明的に示してある。この給湯器は、バーナ1 が配備された燃焼部Fと、給水口21と給湯口22とを有する水通路23を形成 するための中空の伝熱部材2が配備された加熱領域Hとを有している。重油や都 市ガスを燃料とする給湯器の場合、伝熱部材2は、複数の偏平なタンクを縦置き し、それらのタンクの相互間に燃焼ガス通路を形成させた構成になっている。ま た、家庭用給湯器において、給水口21は上水道に接続され、給湯口22は、洗 面所や浴場といった水回り箇所の蛇口に接続される。
【0003】 この給湯器において、燃焼に必要な空気は筐体3の下部から採り入れられる。 そして、燃焼部Fで発生した燃焼ガスが筐体3の内部空間を上昇し、加熱領域H ではその燃焼ガスと水通路23を流れる水との間で熱交換が行われ、その後、燃 焼ガスが筐体3に設けられた排気口(不図示)から排気される。
【0004】 従来の給湯器において、重油や都市ガスをバーナ1で燃焼させた場合、加熱領 域Hの始部(下部)では燃焼ガスの温度(すなわち排気熱)が800℃程度にな る。そして、水通路23に水が流れている場合には、燃焼ガスの温度が水通路2 3を流れる水と熱交換をしながら上昇し、熱交換をし終わったときには燃焼ガス の温度が400〜350℃程度にまで下がる。言い換えると、燃焼ガスが800 〜350℃の温度に保たれる高温域Z1だけに伝熱部材2を配備し、燃焼ガスの 温度が350℃以下にまで下がる低温域Z2には、その領域が加熱領域Hに含ま れているとしても伝熱部材2を配備していなかった。
【0005】 これは主に次の理由による。すなわち、従来の給湯器では、伝熱部材にステン レスが主に使われている一方で、重油や都市ガスをバーナ1で燃焼させた場合、 その燃焼ガスが350℃以下になるような低温域Z2に伝熱部材が設置されてい ると、その伝熱部材の表面で燃焼ガス中の水分が結露を繰り返したり、その結露 に燃焼ガス中の成分が溶け込んで腐蝕性の希硝酸や希硫酸を生じたりする。その ため、ステンレス製の伝熱部材が腐蝕して早期に孔が空いたりする。そこで、そ のような事態を未然に回避するために、燃焼ガスの温度が350℃以下に下がる ような低温域Z2を伝熱部材2の設置に適する箇所から除外していた。
【0006】
そのため、従来の給湯器では、加熱領域Hのうち、燃焼ガスの温度が350℃ 以下になる低温域Z2であっても燃焼ガスからの熱回収は十分に可能であるにも かかわらず、上記したような伝熱部材の腐蝕や孔空きが生じるおそれが大きいた めにその領域に伝熱部材を設置しないようにして、熱回収の可能な燃焼ガスを排 気せざるを得ないという問題があった。
【0007】 本考案はこの問題に鑑みてなされたものであり、燃焼ガスが熱回収の可能な温 度に保たれている間では、可能な限り燃焼ガスの熱で水を加熱することができる ような熱回収効率の高い給湯器を提供することを目的とする。
【0008】 また、本考案は、燃焼ガス中の水分が結露したり腐蝕性の希硝酸や希硫酸を生 じたりする可能性のある領域に伝熱部材を配備しても、その伝熱部材に腐蝕や孔 空きが生じないような給湯器を提供することを目的とする。
【0009】
本考案は、バーナが配備された燃焼部と、給水口と給湯口とを有する水通路を 形成するための中空の伝熱部材が配備されかつ燃焼部で発生した燃焼ガスと水通 路を流れる水との間で熱交換を行わせるための加熱領域とを有する給湯器を対象 としている。このような給湯器では、給水口から給水された水が伝熱部材の水通 路を通過する間に、燃焼部で発生した燃焼ガスから熱を回収し、その後に給湯口 から出る。
【0010】 本考案では、加熱領域に、燃焼部に近い高温域とその高温域に隣接する低温域 とが含まれ、上記伝熱部材のうち少なくとも上記低温域に配備される部分がチタ ン製の伝熱管によって形成されている。
【0011】 チタン(チタニウム)は白金並みの耐蝕性を示す。そのため、チタン製の伝熱 管の表面に結露が生じたり、その結露に燃焼ガス中の成分が溶け込んで腐蝕性の 希硝酸や希硫酸を生じたりしたとしても、伝熱管が腐蝕したり孔空きを生じたり するおそれはない。したがって、本考案によれば、図4で説明した従来の給湯器 では伝熱部材2が配備されていなかった低温域Z2に伝熱管を配備して熱回収を 行うことが可能になり、それだけ熱回収効率が向上する。
【0012】 上記伝熱管が、管壁に螺旋状の山形部及び谷形部が備わった波形管であること が望ましい。波形管は、管壁の外表面が軸線方向に延びる波形に形成されている 管である。このように伝熱管に波形管を用いるようにすると、管壁に備わってい る山形部や谷形部によって燃焼ガスの乱流化が促進されると同時に、伝熱管の外 表面によって形成される伝熱面の面積(伝熱面積)も大きくなり、それらが相乗 して熱伝導率が高くなり、伝熱性能が向上する。特に、管壁に螺旋状の山形部及 び谷形部が備わった波形管を伝熱管として用いると、燃焼ガスの乱流化が著しく 促進されて伝熱性能が顕著に向上する。したがって、伝熱管が低温域に配備され ているとしても、燃焼ガスからの熱回収が効率よく行われる。
【0013】 さらに、波形管でなる伝熱管は可撓性ないし柔軟性を備えるので、U字形や螺 旋形といった様々な形に容易に曲げ加工することができるようになり、形状選択 の自由度が大幅に向上し、ひいては当該伝熱管を採用した給湯器の小形化・コン パクト化や高性能化に役立つようになる。
【0014】 本考案に係る給湯器において、上記伝熱部材のうち上記高温域に配備される部 分がタンクであってもよい。また、重油や都市ガスを燃料に用いる給湯器では、 上記水通路を水が流れているときにおいて、上記高温域を通過する燃焼ガスの温 度は350℃より高く、上記低温域を通過する燃焼ガスの温度が350℃以下に なる。
【0015】
図1は本考案に係る給湯器の構成図を説明的に示してある。この給湯器におい ては、加熱領域Hの下層部分である高温域Z1と、加熱領域Hの上層部分である 低温域Z2との両方に伝熱部材2が配備されている点だけが、図4で説明した従 来の給湯器と異なっており、その他の事項は図4で説明したところと同様である ので、同一又は相応する部分に同一符号を付して詳細な説明を省略してある。
【0016】 加熱領域Hに含まれる領域のうち、高温域Z1は、水通路23を水が流れてい るときにおいて、その高温域Z1を通過する燃焼ガスの温度が350℃より高く 保たれる領域であり、低温域Z2は、水通路23を水が流れているときにおいて 、その低温域Z2を通過する燃焼ガスの温度が350℃以下になる領域である。 さらに詳しくは、高温域Z1では燃焼ガスの温度が800℃から400℃程度に まで下がり、低温域Z2では燃焼ガスの温度が350℃から60℃にまで下がる 。
【0017】 伝熱部材2のうち、高温域Z1に配備される部分は、図4の従来例と同様のタ ンクによって形成されている。また、伝熱部材2のうち、低温域Z2に配備され る部分はチタン製の伝熱管によって形成されており、しかも、その伝熱管には波 形管が用いられている。
【0018】 図2に低温域Z2に配備されるチタン製の伝熱管6の要部を一部破断して示し てある。この伝熱管6は、伝熱壁としての管壁61が金属製であり、かつ、その 管壁61が螺旋状の山形部mと谷形部vとを備えた波形管でなる。この伝熱管6 において、外表面62や内表面63は軸線方向に延びる波形になっている。
【0019】 実施形態の給湯器によると、低温域Z2に配備された伝熱管6の表面に結露が 生じたり、その結露に燃焼ガス中の成分が溶け込んで腐蝕性の希硝酸や希硫酸を 生じたりしたとしても、その伝熱管6が白金並みの耐蝕性を示すチタン製である ので、伝熱管6が腐蝕したり孔空きを生じたりすることはない。したがって、水 通路23を流れる水が、高温域Z1と低温域Z2の2つの領域で燃焼ガスから熱 を回収するようになり、図4で説明した従来の給湯器に比べて熱回収効率が向上 する。
【0020】 また、低温域Z1に配備された伝熱管6が波形管であるので、波形管の特性に よって、燃焼ガスの乱流化が促進されると同時に伝熱面積も大きくなり、それら が相乗して熱伝導率が高くなり、伝熱性能が向上する。したがって、伝熱管6が 低温域Z1に配備されているとしても、燃焼ガスからの熱回収が効率よく行われ る。このような作用は、伝熱管6に、管壁61が螺旋状の山形部mと谷形部vと を備えた波形管を用いていることによっていっそう顕著に発揮される。
【0021】 この実施形態では、低温域Z2だけにチタン製の伝熱管を配備し、高温域Z1 には従来と同様のステンレス製のタンクを配備しているけれども、この点は、た とえば高温域Z1と低温域Z2の両方にチタン製の伝熱管を配備してもよい。
【0022】 なお、伝熱管6には、図3のように、膨出リング状の多数の山形部m…をリン グ状の谷形部vを挟んで軸線方向に連続させることによって形成した波形管を用 いることも可能である。
【0023】
本考案に係る給湯器によれば、燃焼ガスが熱回収の可能な温度に保たれている 間では、可能な限り燃焼ガスの熱で水を加熱することができるようになるので、 熱回収効率の高い給湯器を提供することが可能になる。また、燃焼ガス中の水分 が結露したり腐蝕性の希硝酸や希硫酸を生じたりする可能性のある領域に配備さ れる伝熱管がチタン製であるので、その伝熱管に腐蝕や孔空きが生じないという 優れた効果が奏される。
【図1】図1は本考案に係る給湯器の構成図である。
【図2】伝熱管の要部の一部破断側面図である。
【図3】他の伝熱管の外観を示した側面図である。
【図4】従来の給湯器の構成図である。
1 バーナ 2 伝熱部材 6 伝熱管 21 給水口 22 給湯口 23 水通路 61 管壁 F 燃焼部 H 加熱領域 Z1 高温域 Z2 低温域 m 山形部 v 谷形部
Claims (4)
- 【請求項1】 バーナが配備された燃焼部と、給水口と
給湯口とを有する水通路を形成するための中空の伝熱部
材が配備されかつ燃焼部で発生した燃焼ガスと水通路を
流れる水との間で熱交換を行わせるための加熱領域とを
有する給湯器において、 加熱領域に、燃焼部に近い高温域とその高温域に隣接す
る低温域とが含まれ、上記伝熱部材のうち少なくとも上
記低温域に配備される部分がチタン製の伝熱管によって
形成されていることを特徴とする給湯器。 - 【請求項2】 上記伝熱管が、管壁に螺旋状の山形部及
び谷形部が備わった波形管でなる請求項1に記載した給
湯器。 - 【請求項3】 上記伝熱部材のうち上記高温域に配備さ
れる部分がタンクである請求項1又は請求項2に記載し
た給湯器。 - 【請求項4】 上記水通路を水が流れているときにおい
て、上記高温域を通過する燃焼ガスの温度が350℃よ
り高く、上記低温域を通過する燃焼ガスの温度が350
℃以下である請求項1ないし請求項3のいずれかに記載
した給湯器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1999003703U JP3064346U (ja) | 1999-05-27 | 1999-05-27 | 給湯器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1999003703U JP3064346U (ja) | 1999-05-27 | 1999-05-27 | 給湯器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3064346U true JP3064346U (ja) | 2000-01-14 |
Family
ID=43198004
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1999003703U Expired - Lifetime JP3064346U (ja) | 1999-05-27 | 1999-05-27 | 給湯器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3064346U (ja) |
-
1999
- 1999-05-27 JP JP1999003703U patent/JP3064346U/ja not_active Expired - Lifetime
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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EXPY | Cancellation because of completion of term |