JP3064053B2 - 光電変換素子周波数特性測定方法及び光電変換素子応答特性測定装置 - Google Patents

光電変換素子周波数特性測定方法及び光電変換素子応答特性測定装置

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JP3064053B2
JP3064053B2 JP3214698A JP21469891A JP3064053B2 JP 3064053 B2 JP3064053 B2 JP 3064053B2 JP 3214698 A JP3214698 A JP 3214698A JP 21469891 A JP21469891 A JP 21469891A JP 3064053 B2 JP3064053 B2 JP 3064053B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光電変換素子の周波数
特性や応答特性を測定する測定方法及び測定装置に関す
るものであり、例えば発光ダイオード、SLD(スーパ
ールミッセントダイオード)、半導体レーザなどのよ
うな光源が白色雑音をもつことを積極的に利用し、光フ
ァイバ通信で使用されるホトダイオードなどの周波数特
性、及び遮断周波数やフラットネス特性の測定に用いる
ものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ通信において通信の高速化、
大容量化に伴いホトダイオードに対して広帯域化が要求
されるようになり、(1)光電変換素子の1つであるホ
トダイオードの周波数特性を広帯域に測定したいとの要
求や、(2)また、光遅延自己(ホモダイン/ヘテロダ
イン)法による半導体レーザのスペクトル線幅測定にお
いて、高確度に線幅を測定するためにホトダイオードの
フラットネス特性を測定したいなどの要求が従来からあ
る。
【0003】このような要求に答えるための測定方法又
は測定装置としては、振幅変調法や光ヘテロダイン法を
利用した測定装置が実現されている。
【0004】振幅変調法とは、半導体レーザに加える注
入電流を直接変調し、さらにその振幅変調の変調周波数
を低周波数から高周波数まで掃引した場合に得られる変
調光を、被測定光電変換素子に入射させ、このとき被測
定光電変換素子から得られる各変調周波数における電気
信号のAC成分の振幅値から、被測定光電変換素子の周
波数特性やフラットネス特性を測定する方法である。
【0005】光ヘテロダイン法とは、振幅変調法で述べ
た半導体レーザの直接変調で得る変調光を利用する代わ
りに、波長がわずかに異なる2つのレーザ光を混合した
際に得られるビート光を被測定光電変換素子に入射し、
そのビート光を光電変換した後に得られる光の周波数差
に相当する周波数を持つ電気信号のAC成分の振幅値か
ら被測定光電変換素子の周波数特性の測定を行うもの
で、被測定光電変換素子を周波数混合器として利用する
方法である。
【0006】以下、図面に基づいて従来技術について説
明する。
【0007】図10は、従来技術における振幅変調法を
用いた光電変換素子応答特性測定装置の一実施例であ
る。この図において、1bは半導体レーザを、6は出力
電流の変調周波数を変化させる機能を有するAM変調駆
動電源を、Aは被測定光電変換素子の被測定ホトダイオ
ードを、5は被測定ホトダイオードAから出力される電
気信号の振幅強度を縦軸に、該AM変調駆動電源6から
出力される電気信号の周波数値を横軸に表示する表示器
をそれぞれ示す。また、AM変調駆動電源6からの信号
線は2分岐され、一方は半導体レーザ1bに、他方は表
示器5に接続されている。
【0008】この従来の測定装置においては、任意の周
波数でAM変調駆動電源6を駆動すると、半導体レーザ
1bが、該AM変調駆動電源6からの電気信号に応じた
AM変調信号光を発生し、そして、そのAM変調信号光
が被測定ホトダイオードAに入射するような光学系の構
成を呈している。つまり、半導体レーザ1bから出力さ
れたAM変調信号光が光電変換され、外部に電気信号と
して出力することが可能な構成となっている。
【0009】このような構成を保ちつつ、前記任意の周
波数を少しづつ変化させた場合に光電変換して得られる
電気信号のAC成分の振幅の二乗をサンプリングして得
た値を縦軸に、該半導体レーザ1bに加えられた変調周
波数の値を横軸として前記表示器5上に表示させ、被測
定ホトダイオードAの応答特性を得ている。
【0010】図11は、従来技術における光ヘテロダイ
ン法を用いた光電変換素子応答特性測定装置の一実施例
である。この図において、1baは第1の半導体レーザ
を、1bbは第2の半導体レーザを、7aと7bは該第
1の半導体レーザ1ba、該第2の半導体レーザ1bb
の温度制御を行うための第1及び第2のペルチェ素子を
それぞれ示す。この場合の温度制御は、半導体レーザの
発振波長が温度で制御すると出力光レベル及びスペクト
ル線幅を変えずに可変可能であることを利用したもので
ある。8a及び8bは、第1及び第2の半導体レーザ1
ba、1bbの温度を測定するための第1のサーミス
タ、第2のサーミスタを示す。9は第1のサーミスタ8
a及び第2のサーミスタ8bで測定された温度が所望の
温度となるように該第1、該第2のペルチェ素子7a、
7bを制御するための制御回路を、10は該第1の半導
体レーザ1baと該第2の半導体レーザ1bbから出力
されたレーザ光を混合させるためのカップラを、Aは被
測定光電変換素子の被測定ホトダイオードを、5は表示
器をそれぞれ示す。
【0011】この従来の測定装置においては、所望の光
波長を有すべく、それぞれ独立に第1の半導体レーザ1
baと第2の半導体レーザ1bbが温度制御されてい
る。この温度制御は、制御回路9と第1のペルチェ素子
7aと第1のサーミスタ8aのループとでなる第1のフ
ィードバック系と、該制御回路9と第2のペルチェ素子
7bと第2のサーミスタ8bとでなる第2のフィードバ
ック系とによって行われる。
【0012】第1のフィードバック系により温度制御が
なされる第1の半導体レーザ1baと、第2のフィード
バック系により温度制御がなされる第2の半導体レーザ
1bbからのそれぞれの出力レーザ光はカップラ10で
混合され、その光の周波数差に相当する周波数を有する
ビート光となる。このビート光を被測定光電変換素子A
に入力し、ビート光のビート周波数を温度制御により少
しづつ変化させた場合に、該被測定光電変換素子Aによ
り光電変換して得られる電気信号のAC成分の振幅の二
乗をサンプリングして得た値を縦軸に、ビート周波数の
値を横軸として、該表示器5上に表示させ、被測定光電
変換素子Aの応答特性を得ている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図10
で説明した振幅変調法においては、つぎのような課題が
あった。
【0014】変調信号により半導体レーザへの注入電流
を変えて出力光量を可変する振幅変調法を利用した測定
では、測定誤差を極力少なくするため半導体レーザの駆
動回路の周波数特性や変調度を常に一定に保つ必要があ
った。そのために変調度の帯域はせいぜい3GHz程度に
制限され、広帯域に被測定光電変換素子の周波数特性を
測定することが不可能であった。
【0015】また、被測定光電変換素子で得られる電気
信号を表示器に表示させる際、半導体レーザの変調周波
数に対する被測定光電変換素子から出力される電気信号
のAC成分がもつ絶対値の二乗の軌跡を記録し、被測定
光電変換素子の周波数特性を測定することになるため、
リアルタイムな測定ができなかった。
【0016】一方、波長がわずかに異なる2つのレーザ
光を混合し、その周波数差に相当する周波数を有するビ
ート光を利用した図11の光ヘテロダイン法による測定
においては、数十GHz以上にわたる差周波変化を得るこ
とができ、かつ、駆動する半導体レーザを直接変調する
こと無しに振幅変調光を得ているために駆動回路の周波
数特性に依存せず高確度で測定ができた。
【0017】さらに、温度制御により、ビート光の周波
数を変化させて掃引しているため、半導体レーザの光出
力及びスペクトル線幅の変動によるビート光への影響が
少なく、レーザ光の変調状態の変化が無視でき、高確度
であるなどの振幅変調法にない優位性を有している。と
ころが、光ヘテロダイン法でも被測定光電変換素子で得
られる電気信号を表示器に表示させる際、2つの半導体
レーザの周波数差に対する電気信号のAC成分の絶対値
の二乗の軌跡を記録することにより、被測定光電変換素
子の周波数特性を測定することになるため、リアルタイ
ムな測定ができなかった。
【0018】また、測定光学系が非常に大きく、構成部
品が多いためコストがかかった。さらに、発振波長を制
御するため高精度な温度制御が必要であった。また、測
定光学系を構成する際に半導体レーザの発振波長選別が
必要で、そのために手間がかかった。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような点
に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、従来技術における諸問題点を解決し、光通信技術や
光計測技術において必要とされる光電変換素子の周波数
特性、遮断周波数やフラットネス特性を測定する方法及
びその方法を実現するための光電変換素子応答特性を測
定する装置を提供するものである。
【0020】本発明では、かかる目的を達成するために
測定装置に応用した先例を見ない、発光現象に伴って生
じる雑音に着目する。ここで言う雑音とは、発光源が発
生する光のうち、通常使用上好ましいとされていないよ
うな成分を言う。例えば、発光レベルの揺らぎ、発光周
波数の揺らぎ等が、この雑音として挙げられる。
【0021】本発明では、従来にない簡単な構成で、光
電変換素子の周波数特性を高確度に実時間測定するた
め、時間的にインコヒーレントではあるが、しかしパワ
ースペクトル密度の周波数特性が既知である光出力を発
するような光源を吟味し、この光源から出力される光を
被測定光電変換素子に入射した際に得られる電気信号の
パワースペクトル密度の周波数特性と、前記光源の既知
であるパワースペクトル密度の周波数特性とを比較する
ことにより周波数特性を求めるものである。
【0022】
【作用】本発明に用いる発光現象に伴う雑音の特徴を表
すパワースペクトル密度と、AM雑音とFM雑音との相
関関係について、縦モード、横モードともに単一である
半導体レーザの発光現象を例に説明する。
【0023】半導体レーザが発光するときには、その内
部の光子やキャリアに変動が生ずるため、出力光に雑音
がのって出力される。この雑音は、一般的に量子雑音と
呼ばれている。また、外的による種々の影響、例えばバ
イアス電流の揺らぎや温度変動などによっても雑音を含
んだ出力光を発光する。これら雑音のうち振幅揺らぎを
AM雑音、位相揺らぎをFM雑音と呼んでいる。レーザ
雑音の理論的とり扱いにはさまざまな方法があるが、雑
音を示すような位相を含む基礎方程式は一般的にランジ
ュバン方程式とよばれ、つぎの式(1)、式(2)によ
って表されることが知られている。
【0024】
【数1】dE/dt=〔i(Ω−ωm) +1/2(v・g−1/τp)〕E +βsp・n/τs+Fe(t) (1) dn/dt=J/(q・d)−n/τs −v・g|E|+Fn(t) (2) Ω :キャビティの共振角周波数 ωm:真空中でのレーザの角周波数 v :媒質内光速度 g :利得係数 τp:光子寿命 E :位相を含むレーザ光の電界強度 βsp:自然放出係数 n :キャリア密度 τs:自然放出によるキャリア寿命 Fe(t):時間変動に伴う電界強度ゆらぎ J :電流密度 q :電子の電荷 d :半導体の活性層厚 Fn(t):時間変動に伴うキャリア密度ゆらぎ
【0025】式(1)、式(2)の Fe(t)、Fn
(t)は、揺らぎを表す雑音項である。ただし、式
(1)、式(2)に含まれる媒質内光速度vは、つぎの
式(3)によって定義される。
【0026】
【数2】
【0027】次に位相を含むレ−ザ光の電界強度Eを、
つぎの式(4)で表すこととする。
【0028】
【数3】
【0029】この式(4)を前記した式(1)に代入す
ると、振幅、位相を表す式(5)と式(6)に分解でき
る。
【0030】
【数4】
【0031】ただし、この式(5)、式(6)中に含ま
れるFr(t)、Fi(t)はつぎの式(7)で定義す
る。
【0032】
【数5】
【0033】したがって、電界強度の時間的変動によっ
て位相雑音及び振幅雑音が起こっていることが分かる。
また、定常値における半導体レ−ザの片端面当たりの光
出力Poをキャビテイ内の光子密度Pを用いて表すと、
つぎの式(8)のようになることがN. Chinoneによって
報告されている(参考文献 J.Appl.Phys.,48,3237,197
7)。
【0034】
【数6】
【0035】ただし、光子密度Pは、つぎの式(9)に
より求まる。
【0036】
【数7】
【0037】また、定常値でのレ−ザ光の平均電界振幅
Aoは、つぎの式(10)のように定義できる。
【0038】
【数8】
【0039】さらに、光子密度PのゆらぎΔPは、前記
式(9)から容易に、次式(11)のように定義できる
ことが分かる。ただし、|ΔA|2 は微少な量であると
して無視した。
【0040】
【数9】
【0041】したがって、光出力のパワ−スペクトル密
度<|ΔPo(ω)|2 >は、前記式(9)、式(1
0)、式(11)を前記式(8)に代入することによ
り、つぎの式(12)のように求まる。
【0042】
【数10】
【0043】ここで、<|ΔA(ω)|2 >を求める式
を、つぎに式(13)として示す。
【0044】
【数11】
【0045】ただし、式(13)内に含まれるaとD
は、つぎの式(14)と式(15)で表される。
【0046】
【数12】
【0047】前記式(12)から求められるAM雑音の
計算例を図5に示す。
【0048】一方、レ−ザ発振周波数のΔωのパワ−ス
ペクトル密度を求めるには、定常値まわりの位相ゆらぎ
を含んだ位相を φ(ω)=φo+Δφ(ω)、定常値
まわりの電界ゆらぎを含んだ振幅を A(ω)=Ao+
ΔA(ω)、定常値まわりのキャリア密度ゆらぎを含ん
だキャリア密度を n(ω)=no+Δn(ω)である
と考えて、
【0049】これらを、前記式(6)に代入した式をフ
−リエ変換し、Δφのスペクトル密度を求める。その
後、Δω=dΔφ/dt を計算して求める。つぎに、
フ−リエ変換して求められたΔφのスペクトル密度を式
(16)に、Δωのパワ−スペクトル密度を式(17)
に表す。
【0050】
【数13】
【0051】前記式(17)から求められるFM雑音の
計算例を図6に示す。以上、計算から求められるAM、
FM雑音のパワースペクトル密度について述べたが、さ
らに、概念的に説明すると、例えば、横軸に時間、縦軸
に光源の電界強度をとった図8と、横軸に時間、縦軸に
光源の周波数をとった図9に示されるような時間軸上で
変動している電界強度ゆらぎまたは周波数ゆらぎを持っ
た信号があった場合、このゆらぎの自己相関関数をフ−
リエ変換し、フ−リエ周波数軸上に表した成分図が、そ
れぞれAM、FMパワ−スペクトル密度の周波数特性を
表していると考えれば容易に理解できる。
【0052】図7(a)、(b)は、実験によって得ら
れた半導体レ−ザ光のAM、FMパワ−スペクトル密度
の周波数特性の代表的な例を示す。この図では半導体レ
ーザ光が完全にランダムな揺らぎ、つまり白色雑音を有
していること、並びにパワースペクトル密度が10GH
z以上の広帯域な周波数特性を有していることが分か
る。さらに、半導体レーザは雑音発生光源として用いる
ことが可能であることが分かる。ただし、AM、FM雑
音のパワースペクトル密度は、本来電界強度、周波数ゆ
らぎをフ−リエ変換して求められるものであるため測定
可能範囲においては、各フーリエ周波数成分は同時に出
力されている。
【0053】
【第1の実施例】図1は、本発明による光電変換素子応
答特性測定装置の構成を示す一実施例である。図におい
て、1aは時間的に光出力が変動し、その変動がランダ
ム(時間的にインコヒーレント)で、かつ、AM雑音に
関してのパワースペクトル密度の周波数特性が既知であ
る(図5に示す特性を有する)白色光源を示している。
この実施例の測定装置の測定系は、白色光源1aから出
力された光出力を、被測定光電変換素子Aで受光し、外
部に白色光源1aのAM雑音を被測定光電変換素子Aの
周波数特性に応じた電気信号として出力する構成であ
る。また、被測定光電変換素子Aから出力された電気信
号は、スペクトルアナライザBに入力される。
【0054】そして、この電気信号は、スペクトルアナ
ライザBを構成している電気信号周波数検出部2で、そ
の中に含まれている周波数成分値が検出され、信号演算
出力部3でフ−リエ変換されて出力される。このとき、
信号演算出力部3では、該白色光源1aの既知であるパ
ワースペクトル密度の周波数特性と、該被測定光電変換
素子Aから出力された電気信号をフーリエ変換して得ら
れたパワースペクトル密度の周波数特性とを比較し、そ
の比較による差を補正して光電変換素子の応答特性を出
力する構成となっている。
【0055】この実施例による光電変換素子応答特性の
測定結果を図4(a)に示す。横軸は周波数、縦軸はパ
ワースペクトル密度である。図4(b)に従来技術の光
ヘテロダイン法を用いた測定装置による光電変換素子の
応答特性の測定結果を示す。横軸は周波数、縦軸は相対
利得である。図4(a)の測定結果は、例えば2GHz
においてパワースペクトル密度が低周波の領域と比較し
て約2dB落ちている等、図4(b)の測定結果と一致
しており、この実験結果は、本実施例で用いた方法で光
電変換素子の応答特性を測定できることを示している。
【0056】
【第2の実施例】図2は、本発明による光電変換素子応
答特性測定装置の構成を示す一実施例である。図におい
て、1bは時間的に光出力が変動し、その変動がランダ
ム(時間的にインコヒーレント)で、かつ、AM雑音に
関してのパワースペクトル密度の周波数特性が既知の
(図5に示す特性を有する)半導体レーザを示してい
る。この実施例の測定装置の測定系は、該半導体レーザ
1bから出力された光を被測定光電変換素子Aで受光
し、該半導体レーザ1bのAM雑音を被測定光電変換素
子Aの周波数特性に応じた電気信号として外部に再生す
る構成である。
【0057】また、被測定光電変換素子Aから出力され
た該電気信号はフーリエ変換後表示させるために電気信
号周波数検出部3と信号演算出力部3を有するスペクト
ルアナライザBに接続されており、該半導体レーザ1b
の既知であるパワースペクトル密度の周波数特性と該被
測定光電変換素子Aから出力された該電気信号をフーリ
エ変換して得られたパワースペクトル密度の周波数特性
とを比較して光電変換素子の応答特性を測定する構成と
なっている。なお、スペクトルアナライザBにおける作
用、動作などは第1の実施例と同じである。
【0058】
【第3の実施例】図3は、本発明による光電変換素子応
答特性測定装置の構成を示す一実施例である。この図に
おいて、1bは時間的に発振周波数が変動し、その変動
がランダム(時間的にインコヒーレント)で、かつ、F
M雑音に関してのパワースペクトル密度の周波数特性が
既知である(図6に示す特性を有する)半導体レーザを
示している。この実施例の測定装置の測定系は、半導体
レーザ1bと、該半導体レーザ1bから出力された光の
発振波長の変動をFMーAM変換するための周波数弁別
器4と、該周波数弁別器4を通過させることにより発振
波長の変動情報をAM信号に変換したレーザ光を、被測
定光電変換素子Aで受光し該半導体レーザ1bのFM雑
音を電気信号として外部に再生する構成である。
【0059】また、該被測定光電変換素子Aから出力さ
れた該電気信号はフーリエ変換後表示させるために電気
信号周波数検出部2と信号演算出力部3を有するスペク
トルアナライザBに入力され、該半導体レーザ1bの既
知であるパワースペクトル密度の周波数特性と該被測定
光電変換素子Aから出力された該電気信号をフーリエ変
換して得られたパワースペクトル密度の周波数特性とを
比較して光電変換素子の応答特性を測定する構成となっ
ている。なお、スペクトルアナライザBにおける作用、
動作などは第1の実施例と同じである。
【0060】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による、発光
現象に伴って生じる雑音を積極的に測定に応用する光電
変換素子応答特性測定方法及び測定装置によれば測定光
学系が非常に簡単となり、コストが低減できた。また、
光源がもつ雑音のパワースペクトル密度の周波数特性が
広帯域であることから振幅変調をかけることなく被測定
光電変換素子の応答特性の測定が可能であり、駆動回路
の周波数特性に依存せず、高確度で測定可能となった。
さらに、原理的に波長制御を必要としないため、温度制
御せずに、光電変換素子の応答特性が測定可能で、か
つ、AM、FM雑音のフーリエ変換であるパワースペク
トル密度の各フーリエ周波数が測定可能範囲において
は、同時性を有して出力されるため、光電変換素子応答
特性のリアルタイムな測定が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光電変換素子応答特性測定装置の構
成を示す。
【図2】 本発明の光電変換素子応答特性測定装置の構
成を示す。
【図3】 本発明による光電変換素子応答特性測定装置
の構成を示す。
【図4】 光電変換素子応答特性の測定結果を示す。
【図5】 AM雑音の計算例を示す。
【図6】 FM雑音の計算例を示す。
【図7】 AM、FMパワ−スペクトル密度の周波数特
性を示す。
【図8】 電界強度ゆらぎを持った信号を示す。
【図9】 周波数ゆらぎを持った信号を示す。
【図10】従来技術の振幅変調法を用いた測定装置の構
成を示す。
【図11】従来技術の光ヘテロダイン法を用いた測定装
置の構成を示す。
【符号の説明】
1:光源 1a:白色光源 1b:半導体レ−ザ 2:電気信号周波数検出部 3:信号演算出力部 4:周波数弁別器 A:被測定光電変換素子 B:スペクトルアナライザ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01M 11/00 - 11/02 JICSTファイル(JOIS) 実用ファイル(PATOLIS) 特許ファイル(PATOLIS)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定光電変換素子の周波数帯域をカバ
    ーし、時間的にインコヒーレントで、かつ、パワースペ
    クトル密度の周波数特性が既知である光出力を発する光
    源を用意し、該光源からの光を被測定光電変換素子の受
    光面に入力させ、このときの被測定光電変換素子の光・
    電流変換出力の周波数スペクトルの時間平均値を求めて
    被測定光電変換素子の周波数特性とする光電変換素子周
    波数特性測定方法。
  2. 【請求項2】 時間的にインコヒーレントで、かつ、パ
    ワースペクトル密度の周波数特性が既知である光出力を
    発する光源(1)と、該光源からの光出力を被測定光電
    変換素子(A)に入射した際に出力される電気信号を受
    領して、その中に含まれる周波数成分値を検出する電気
    信号周波数検出部(2)と、前記光源の既知であるパワ
    ースペクトル密度の周波数特性を基準にして該電気信号
    周波数検出部の出力信号値を補正し、前記被測定光電変
    換素子の応答特性として出力する信号演算出力部(3)
    とを備えた光電変換素子応答特性測定装置。
  3. 【請求項3】 時間的にインコヒーレントで、かつ、パ
    ワースペクトル密度の周波数特性が既知である光出力を
    発する光源(1)と、該光源の光出力を受領し光の周波
    数揺らぎを光強度の振幅揺らぎに変換し出力する周波数
    弁別器(4)と、該周波数弁別器の光出力を被測定光電
    変換素子(A)に入射した際に出力される電気信号を受
    領して、その中に含まれる周波数成分値を検出する電気
    信号周波数検出部(2)と、前記光源の既知であるパワ
    ースペクトル密度の周波数特性を基準にして該電気信号
    周波数検出部の出力信号値を補正し、前記被測定光電変
    換素子の応答特性として出力する信号演算出力部(3)
    とを備えた光電変換素子応答特性測定装置。
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