JP2002540394A - キャビティ寿命分光法のためのアナログ検出 - Google Patents

キャビティ寿命分光法のためのアナログ検出

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チャールズ, シー. ハーブ,
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トーマス, ジー. スペンス,
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Leland Stanford Junior University
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    • G01N21/25Colour; Spectral properties, i.e. comparison of effect of material on the light at two or more different wavelengths or wavelength bands
    • G01N21/31Investigating relative effect of material at wavelengths characteristic of specific elements or molecules, e.g. atomic absorption spectrometry
    • G01N21/39Investigating relative effect of material at wavelengths characteristic of specific elements or molecules, e.g. atomic absorption spectrometry using tunable lasers
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/28Investigating the spectrum
    • G01J3/42Absorption spectrometry; Double beam spectrometry; Flicker spectrometry; Reflection spectrometry

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Abstract

(57)【要約】 リング−ダウン・レートないし減衰率を測定するためのアナログ検出システムにおいて、検出されたアナログ信号(163)を処理サブ−システム(108)に送る。処理サブ−システム(108)は、指数関数的に減衰するアナログ信号をリニアのアナログ信号に変換する変換器(166)と、それの傾きを得る微分(170)と、信号(168)の傾きの値を受けて減衰率を得るアナログ減衰率判定回路(172)とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連出願との相互参照) 本願は、1999年3月19日に出願された米国出願09/273,195号
に基づく優先権を主張するものである。
【0002】 (米国政府の権利) 本発明は、契約No. DE-FG03-92ER14303及びARPA-ONR契約No. N00014-92-J-190
3の下でエネルギー省により提供された政府の援助を以て開発されたものである
。政府は、本発明における一定の権利を有する。
【0003】 (発明の分野) 本発明は、分光法(spectroscopy)の分野に関する。また特に、本発明は、リ
ング−ダウン・キャビティとしても知られている、寿命によるキャビティにおけ
るリング−ダウン及びリング−アップのレートの測定(定量化)のためのアナロ
グ電子機器に関する。
【0004】 (発明の背景) 伝統的な分光学的方法には、おおよそ1万分の1(1:10)ないし10万
分の1(1:10)の感度面における限界(制限)がある。この感度の限界は
、吸収信号において雑音へと転化する光源の強度(輝度)の不安定性によって生
じるものである。伝統的な分光の方法に関する一般的な情報については、例えば
、Dereniak and Crowe, Optical Radiation Detectors, John Wiley & Sons, Ne
w York, 1984やDemtroder, Laser Spectroscopy, Springer, Berlin, 1996等を
参照されたい。
【0005】 キャビティ寿命分光法(cavity lifetime spectroscopy)は、別名リング−ダ
ウン分光法(CRDS(Ring-Down Spectroscopy))としても知られ、Rev. Sci.
Instrum. 59(12):2544-2551 (1988)における論文でO'Keefe及びDeaconによって
最初に解説された手法であり、1千万分の1(1:10)ないし10億分の1
(1:10)若しくはそれ以上のオーダーでの感度による吸収測定を行うこと
を可能にする。CRDSに関する一般的な情報については、Lehmannによる米国
特許No. 5,528,040に加えて、J. Chem. Phys. 102(2):633-642 (1995)におけるR
omanini及びLehmannによる論文、Chem. Phys. Lett. 217(1-2):112-116 (1994)
におけるMeijer等による論文、App. Phys. Lett. 67(1):144-146 (1995)におけ
るZalicki等による論文、Rev. Sci. Instrum. 66(4):2821-2828 (1995)における
Jongma等による論文、並びにJ. Chem. Phys. 102(7):2708-2717 (1995)における
Zalicki及びZareによる論文を参照されたい。
【0006】 CRDSのシステムにおいては、入力結合ミラー及び出力結合ミラーを有する
高精密で安定した光共振器ないしリング−ダウン・キャビティにサンプル(吸収
物質)が置かれる。その入力のカプラ(結合器)を通じてリング−ダウン・キャ
ビティ内へと入射することができた光は、端から端へと何度も循環して周期的な
空間上の変位を有する定在波を生じさせる。出力のカプラを通じて出て行く光は
、キャビティ内の光の強度(intracavity light intensity)に比例する。
【0007】 入力の光源が止められると、リング−ダウン・キャビティに蓄積された放射エ
ネルギーがやがて減少していく(リング−ダウンする(rings-down))。空のキ
ャビティについては、蓄積されたエネルギーが指数関数的に減衰(decay)して
いくことになり、その指数関数的減衰がキャビティにおける各ミラーの反射率、
ミラー間の分離(間隔)及び速度光(speed light)のみに応じて定まるリング
−ダウン・レートによって特徴付けられた形になる。共振器にサンプルが置かれ
ている場合には、リング−ダウンが促進され、適切な条件の下では、キャビティ
内のエネルギーがほとんど完全な指数関数の形で減衰する。そのリング−ダウン
・レートRないしリング−ダウンの減衰定数の逆数1/τを入射光の波長λに対
してプロットすることにより、サンプルについての吸収スペクトルが得られる。
【0008】 在来の分光学的な手法に比べると、CRDSでは、リング−ダウン・レート1
/τが入射光の強度の関数にならないので、極めて高い検出の感度を達成するこ
とが期待できる。すなわち、入力光の強度の揺らぎ(変動)は、リング−ダウン
・キャビティにおけるリング−ダウン・レートに関係しないものとなっており、
それ故にCRDSの測定には直接影響を与えないものとなっている。
【0009】 在来の吸収測定において、長さ1のサンプルを光が通過するときには、透過強
度Iと入射強度Iの比率が次のベールの法則を満たす。
【0010】
【数1】
【0011】 ここで、αはサンプルの吸収係数(吸収率)である。如何なる強度の揺らぎで
も測定される吸収において明らかに不確実性を生じさせることになる。システム
の強度雑音(intensity noise)に基づく最小検出可能吸収(MDAL(minimum
detectable absorption))は、次のように定義することができる。
【0012】
【数2】
【0013】 ここで、σは根二乗平均(RMS(root-mean-square))の強度雑音であり、
effは有効サンプル経路長である(例えば、マルチ−パス(multi-pass)吸
収測定セルにおいては、光ビームがセル内部を循環して何回も(例えば500回
まで、あるいはそれ以上)サンプルを通過するので、有効サンプル長は物理的な
サンプル経路長の何倍にもなり得る。)。1回より多く吸収測定を行ってそれら
の結果を平均して測定誤差を減らすことも当然可能であるが、強度雑音によって
支配されるシステムの基本的な限界を克服することはできない。
【0014】 CRDSでは、測定される変数が減衰定数τ、すなわち、リング−ダウン・レ
ート1/τであることから、感度は次のように表現される。
【0015】
【数3】
【0016】 ここで、Fは単位時間毎に行われる測定の回数であり、それらの単位はcm Hz−1/2で表現される。明らかに、この等式中には強度雑音は現れない。
実際には、CRDSの終局的な限界は、光ビームに固有のショット雑音による基
本的な障壁である。ショット雑音は、光ビームを形成する光子の離散的な特質か
ら結果として生じるものである。電力Pを有するレーザ・ビームによって生成さ
れる光電流は、Rを光検出器の応答度とすると、i=RPである。理想的な検出
については、光電流の雑音が光のショット雑音を直接反映することになる。ショ
ット雑音の時間的な分布は、ポアソン統計学(Poisson statistics)に従ったも
のとなっており、次のように表現することができる。
【0017】
【数4】 ここで、eは電子電荷(1.602×10−19C)である。
【0018】 理論的には、CRDSがショット雑音によってのみ限界を設けられるものであ
ったとすると、長さ50cmのキャビティと10kHzの線幅(linewidth)を
持つ10mWの連続波(CW(continuous-wave))レーザと50ppmの損失が
有るミラーとを有するCRDSシステムについては、達成可能な感度が10−1 cm−1Hz−1/2のレンジ内になる。
【0019】 表1には、最新式のCRDSの実際の性能を他の在来式の方法と比較して例示
してある。
【0020】
【表1】
【0021】 試験的なCRDSの構成では、パルスレーザ源を利用していたもの(P CR
DS)がほとんどである。しかし、P CRDSには、多大な努力を費やして解
消しない限り、ショット雑音による限界での検出(shot-noise-limited detecti
on)を妨げる実用上の不利な点がいくつかある。第1に、大抵のP CRDSの
装置は、光電子増倍管等のような特別な光検出器を利用しない限り、信号に対す
る検出器の雑音によって限界が設けられる(制限を受ける)。残念ながら、光電
子増倍管は紫外ないし近赤外の波長の範囲内でしか動作することができないので
、中赤外におけるP CRDSは著しい限界を課され得ることになる。この検出
の雑音は、高精度のリング−ダウン・キャビティの光スループット(optical th
roughput)に限界を与える結果に直結する。光スループットは、レーザとキャビ
ティの線幅の比率の関数である。パルスレーザについてのスループットは、0.
01%を超えないのが通例である。すなわち、この問題は、リング−ダウン信号
上にある過剰雑音と関係しており、その過剰雑音が信号を精確に調整することを
より一層困難にしている。この過剰の検出器の雑音がより大きければ大きいほど
、減衰率(レート)の調整における誤差がより大きくなり、かつ、それによって
吸収損失の測定における誤差がより大きくなる。
【0022】 第2に、P CRDSは、レーザ・ビームの横方向輪郭のモードとリング−ダ
ウン・キャビティのモードとの間のモード−マッチングの品質によって限界が設
けられる。理想的には、単一の横方向及び縦方向のキャビティのモード−−基本
TEM00モード−−だけがリング−ダウン・キャビティにおいて励起される。
しかしながら、ほとんどのパルスレーザの線幅は広がる傾向にあるので、リング
−ダウン・キャビティの長さが必要十分な大きさであれば複数の縦モードが励起
され得る。さらに、パルスレーザのビームの横方向輪郭をリング−ダウン・キャ
ビティのモードの幾何学的配置に精確に合わせることが困難であるため、複数の
横モードが励起されることになる。それぞれが別個の共振周波数を有するより高
次のモードが励起されることにより、すべてのモードが完全に同一の検出器上へ
と完全に集められない限り、リング−ダウン・キャビティから出て行くリング−
ダウン信号強度の上に重ね合わされる正弦波状のうなり発生(beating)を強い
られる可能性がある。物理的には、そのような検出を実現するのは極めて困難で
ある。また、それぞれのキャビティの横モードがキャビティを形成する各ミラー
の異なる部分をサンプリングするので、キャビティにおいて少し異なる反射と回
折の損失をそれぞれのモードが受けることになる。このため、複数モードの励起
は、それぞれが少し異なる減衰定数τを有する指数関数的に減衰する各信号の重
ね合わせを生成することにもなる。したがって、一つの特定のモード、すなわち
、基本モードについて、減衰定数τを測定(判定)する試みは困難になる。
【0023】 第3に、パルスレーザ・システムの繰返しレート(繰返し速度)は100Hz
に制限されるものがほとんどであるため、感度を改善するための広範囲に渡る平
均化を実行することができない。さらに、パルスレーザは、規模が大きくかつ高
価なものとなる傾向があり、それ故にP CRDSの工業用バージョンに対して
は実用的でなくなる傾向にある。
【0024】 P CRDSの第1の問題に対する取り組みにおいては、CW CRDSで外部
変調を伴う狭い線幅のCWレーザを使用して、レーザの線幅とリング−ダウン・
キャビティの線幅との間で高いオーバーラップを成し遂げることにより光学雑音
を制限する。モードのうなり発生に係る第2の問題は、ほとんど純粋なTEM にCWレーザのビーム輪郭を光学的にフィルタリングすることによって制限さ
れる。第3の問題は、1kHzを上回る10kHzまでの繰返しレートを用いる
ようにして平均化の処理を可能とすることによって取り組まれる。これらの解決
策についてのさらなる情報は、D. Romanini et al.“CW Cavity Ring-down Spec
troscopy”, Chem. Phys. Lett., 264, p. 31 (1997)、D. Romanini et al.“Ca
vity Ring-down Spectroscopy with an External Cavity Diode Laser”, Chem.
Phys. Lett., 270, p. 538 (1997)、B. A. Paldus et al.“Laser Diode Cavit
y Ring-down Spectroscopy Using an Acousto-optic Modulator”, J. Appl. Ph
ys., 82, p. 3199, (1997)、及びK. K. Lehmannの米国特許No. 5,528,040におい
て見ることができる。
【0025】 残念ながら、P CRDSに関連した問題を克服するためにCW CRDSのシ
ステムに導入される上述した改良は、リアル−タイムでのスペクトルの(分光の
)スキャンを実行する能力において顕著な改良をもたらす結果にはなっておらず
、かつ、最も重要な点として、CRDS手法の感度を著しく改善することを上手
く成し遂げてはいない。現在までのところ、P CRDS及びCW CRDSにつ
いて得られている最高の感度は、理論的なショット雑音による限界に匹敵するも
のにはなっていない。これまでに報告されている最良の装置としては、それぞれ
約8×10−10cm−1Hz−1/2、2×10−10cm−1Hz−1/2 の感度を有するものがある。これらの数字は、依然として理論的な限界には遠く
及ばない。
【0026】 SNRの観点では、リング−ダウンの減衰信号には、一定の電力レベルに対し
て発生する光子数の揺らぎによって最終的な限界が設けられる。1mWの電力レ
ベルに対してはショット雑音による限界でのSNRが1.8×10:1である
のに対して、1μWに対してはSNRが5.6×10:1である。最新のCR
DSによっては、これらの数字が達成されていない。
【0027】 この点において、ボックスカー積分器装置(boxcar integrator arrangement
)(D. Romanini et al., J. Chem. Phys., 102, p. 633 (1995)参照)を除いて
は、大抵のCRDSの装置がデジタル検出の電子機器を利用しており、同様に他
の分光法の方式もほとんどがデジタル検出の電子機器を利用している、という点
に注意する必要がある。例えば、Bingham等の米国特許No. 5,821,533は、電離放
射分光法(Ionizing Radiation Spectroscopy)において得られる指数関数的に
減衰する信号を直ちにデジタル信号に変換することを提唱している。CRDSに
おいては、指数関数的に減衰する信号のビームないしリング−ダウンのビームか
ら吸収のデータが導出されるが、その指数関数的に減衰する信号のビームないし
リング−ダウンのビームは、初めに、対応する電流又は電圧の信号を発生する光
検出器へ送られる。後者の信号は、デジタイザによってデジタル化され、そして
減衰率τを測定するためのデジタル処理電子機器へと伝えられ、その減衰率τか
ら吸収が定量化される。この装置において、光検出器及び検出電子機器の技術的
な要因による雑音は、検出の感度に限界を与える。実際には、このタイプの直接
的な検出では、リング−ダウン信号が検出電子機器の雑音中へと減衰する。それ
らの検出電子機器は、電子雑音を引き起こして限界雑音源となるものである。
【0028】 上述した問題の観点からすると、CRDS測定の理論的な感度の限界に近づく
ことを可能にするCRDS方式を開発することが望ましい。特に、減衰率τを測
定するに当たっての主要な限界要因が指数関数的に減衰するリング−ダウンのビ
ーム中に有るショット雑音である、P CRDS及びCW CRDSの双方につい
ての検出システムを提供することが非常に望ましい。
【0029】 (発明の目的及び有利な効果) 上述したことに鑑み、本発明は、寿命中のキャビティないしリング−ダウン中
のキャビティから出る、指数関数的に減衰するリング−ダウンのビームないし指
数関数的に立ち上がるリング−アップのビームの、減衰率τを測定するためのシ
ョット雑音による限界での検出システムを、提供することを主要な目的としてい
る。この検出システムは、CW CRDS方式に適合するはずであり、さらにP
CRDS方式にも適合するはずである。
【0030】 本発明の他の目的は、大きな周波数のスキャン・レートを可能にするための高
速検出システムを提供することである。さらに、そのシステムは、指数関数的に
減衰する信号ないし指数関数的に上昇する信号(これらの信号から減衰率ないし
立ち上がり率(build-up rate)が計算されることになる。)の部分の、信頼性
が高い分離を実現するはずである。
【0031】 本発明のさらなる他の目的は、検出システムがCRDSにおいて用いられる他
の雑音低減対策と共に両立できることを確保することである。
【0032】 上記の目的及び有利な効果については以下に指摘する。また、それに加えて、
本発明の検出システム及び方法によって達成される数々の追加的な改良について
も以下に指摘する。
【0033】 (発明の要約) 本発明の目的及び有利な効果は、リング−ダウン期(ring-down phase)の間
にリング−ダウン・キャビティから出る指数関数的に減衰するリング−ダウンの
ビームのリング−ダウン・レートないし減衰率1/τを測定する、アナログ検出
システムによって達成される。あるいは他の形態として、前記アナログ検出シス
テムは、リング−アップ期の間にキャビティから出る指数関数的に上昇するビー
ムの立ち上がり率を測定する。そのアナログのシステムは、P CRDS及びC
W CRDSの装置において採用することができる。そのアナログのシステムは
、リング−ダウンのビーム、リング−アップのビームを受けると共に、その受け
たビームから指数関数的に減衰するアナログ信号、指数関数的に上昇するアナロ
グ信号をそれぞれ発生するための、光検出器を有する。そのアナログ信号は、そ
れをリニアな(線形の)アナログ信号に変換する変換器へ供給される。前記シス
テムは、前記リニアなアナログ信号の傾きを測定するためのアナログ信号処理回
路をさらに備える。前記減衰率、リング−アップ・レートは、それぞれ、前記傾
きが概して前記減衰率、リング−アップ・レートに比例するという事実を利用す
ることにより、前記アナログ信号の傾きからアナログ回路によって導出される。
演算を行うために、前記アナログ信号処理回路は、減衰率ないしリング−アップ
・レートを減衰ないしリング−アップのレートの電圧に変換することができる。
リング−ダウン・キャビティの吸収損失を示す数字にその電圧を変換するために
、追加の素子が設けられる。
【0034】 リング−ダウンのビームを検出するために、前記検出システムには、リング−
ダウン・キャビティのリング−ダウン期の間システムを動作させる制御素子が備
え付けられる。すなわち、その制御素子は、キャビティがリング−ダウン期にあ
る間に前記検出システムがリング−ダウンのビームに対して上述した処理動作を
確実に実行できるようにする。また、前記アナログ検出システムは、その処理動
作を指数関数的に減衰するアナログ信号の一定の部分の間に実行するための、ト
リガ機構を有するものとすることもできる。
【0035】 リング−アップのビームを検出するために、前記検出システムは、リング−ア
ップ期の間、あるいは、リング−ダウン・キャビティ内で光の強度が立ち上がっ
ているときに、作動される。その立ち上がり期の間に検出される波形は、減衰の
波形を逆にしたものとなる。
【0036】 リング−ダウン・キャビティは、ポンプ・レーザ(pump laser)から取り出さ
れるポンプ・ビームによってエネルギーを供給される。P CRDS方式ではそ
のレーザはパルスレーザであり、CW CRDS方式ではそのレーザは連続波レ
ーザである。リング−ダウン・キャビティに置かれた吸収サンプルの吸収スペク
トルを測定(定量化)するため、前記レーザは、ポンプ・ビームの周波数を変え
るための周波数調整素子をさらに具備する。前記吸収サンプルは、ポンプ・ビー
ムの周波数に応じて定まる量により、リング−ダウンのビームの減衰率ないしリ
ング−アップのビームのリング−アップ・レートを変えることになる。
【0037】 CW CRDSのシステムにおいては、リング−ダウン期の間ポンプ・ビーム
を断続するためにチョッパ機構(chopping mechanism)を備える。この装置にお
いて、前記制御素子は、ポンプ・ビームが断続される時間の間、検出システムを
動作させる。
【0038】 本発明の一実施形態では、ポンプ・ビームが一定の偏光を有している。例えば
、リング−ダウン・キャビティへ入射できるポンプ・ビームがs−偏光(s-pola
rization)のものとなっている。この装置において、p−偏光(p-polarization
)は、例えばリング−ダウン・キャビティの長さを制御すること等の調整を実行
するために利用することができる。
【0039】 指数関数的に減衰するリング−ダウンのビームの減衰率ないし指数関数的に上
昇するリング−アップのビームのリング−アップ・レートを測定するための、本
発明に基づくアナログ検出方法は、あらゆるCRDSにおいて他の雑音低減対策
と共に機能させつつ利用することができる。前記検出システム及び検出方法につ
いてのさらなる詳細は、添付図面を参照しつつ行う以下の説明において見出され
る。
【0040】 (図面の説明) 図1は、典型的な従来技術によるCRDS装置の概略図である。 図2は、指数関数的な減衰信号のデジタル化の態様を例示したグラフである。 図3は、デジタル化された指数関数的な減衰信号において観測されるデジタル
化雑音を例示したグラフである。 図4は、本発明に基づく好ましい連続波(CW)CRDS装置の一般的な概略
図である。 図5は、図4のCW CRDS装置の検出システムの詳細図である。 図6は、図5の検出システムにおける特定の点で傍受される信号のグラフであ
る。 図7は、図5の検出システムにおいて用いる代表的なトランスインピーダンス
増幅器(transimpedance amplifier)の回路図である。 図8は、本発明に基づくCW CRDS装置において用いるのに好適な対数増
幅器の回路図である。 図9は、本発明に基づくCW CRDS装置において用いるためのスペクトラ
ム・アナライザ(スペクトル分析器)の等価(equivalent)の回路図である。 図10は、図5の検出システムにおいて用いるオフセット加算回路の回路図で
ある。 図11は、図5の検出システムにおいて用いる自動利得制御(AGC(automat
ic gain control))増幅器の回路図である。 図12は、デジタイザを用いた従来技術による検出回路の性能を例示したグラ
フである。 図13は、COの吸収スペクトルの部分の調査における、デジタイザを用い
た従来技術による検出回路の性能を例示したグラフである。 図14は、COの吸収スペクトルの同じ部分の調査における、好ましい実施
形態の性能を例示したグラフである。 図15は、本発明に基づく他の形態の検出システムのブロック図である。 図16は、光検出サブ−システムの回路図である。 図17は、リング−アップ及びリング−ダウンのレートの測定に適応した図5
の検出システムの部分のブロック図である。
【0041】 (詳細な説明) 本発明についてより良い理解を得るためには、図1に示したようなデジタル検
出システム12を採用した典型的な従来技術によるキャビティ・リング−ダウン
分光法(CRDS(cavity ring-down spectroscopy))装置10の再検討をする
ことが有益である。CRDS10は、連続波(CW(continuous-wave))システ
ムであり、その連続波(CW)システムにおいてCWレーザ14がポンプ・ビー
ム16を供給するものとなっている。音響−光学変調器(AOM(acousto-optic
modulator))18は、ビーム16を光学素子(optics)20へと通過させる。
この光学素子20は、いくつかの素子を含むものとしてもよいが、明確化のため
に集束レンズによって概略的に示してある。光学素子20は、リング−ダウン・
キャビティ24の入力カプラ22上にビーム16を集束し、そうして入力カプラ
22を介してキャビティ24内にビーム16を注入する。一旦キャビティ24の
内部においてビーム16が入力カプラ22と出力カプラ26との間で共振する。
キャビティ24は、例えば気体等のサンプルを収容する封入容器(enclosure)
28内に設置されており、そのサンプルの吸収スペクトルを分析するものとなっ
ている。
【0042】 キャビティ24の内部で光の立ち上がりが十分なところに達すると、AOM1
8によってポンプ・ビーム16が急に遮断される。ポンプ・ビーム16の停止に
よってキャビティ24のリング−ダウン期が始まる。この時間の間に、キャビテ
ィ24内部の光は、減衰率1/τで指数関数的にリング・ダウンする。その減衰
率1/τは、キャビティ24の吸収パラメータ及びサンプル気体の吸収特性に応
じて定まる。
【0043】 特に、キャビティ24の吸収パラメータには、キャビティ24の長さとカプラ
22、26の各反射率が含まれる。ミラーの反射率がより高く、また、キャビテ
ィ24がより短いほど、吸収損失はより低くなる。空のキャビティ24について
の減衰率1/τは、サンプルの吸収を測定(定量化)する場合における基準とし
て用いられるベースライン(baseline)の減衰率である。そのベースラインは、
キャビティ24の内部にサンプルを置く(位置させる)前に、関心のある周波数
スペクトルの全体に渡って(すなわち、サンプルの吸収スペクトルの測定におい
て後に用いられるポンプ・ビーム16のすべての周波数で)測定される。サンプ
ルは、それ自体の吸収特性を持ち込むので、キャビティ24の減衰率1/τをベ
ースラインより増大させる。ベースラインとサンプルの存在を伴う減衰率との間
の差により、サンプルの吸収を測定(定量化)することが可能になる。
【0044】 リング−ダウン期の間には、減衰率1/τで減衰する指数関数的なリング−ダ
ウン・ビーム30が出力カプラ26を介してキャビティ24から出てくる。出力
カプラ26の後段に配置された光検出器32は、リング−ダウン・ビーム30を
受けると共に、電気的な減衰信号33を発生する。この電気的な減衰信号33は
、通常は電流であり、リング−ダウン・ビーム30に対応したものとなっている
【0045】 従来技術のアプローチによれば、電気的な減衰信号33は、まず、デジタイザ
34によってデジタルの減衰信号に変換される。デジタイザ34に接続されたデ
ジタル・データ・プロセッサ36は、そのデジタル化された減衰信号を処理して
、それから減衰率1/τを引き出すと共に、その後者からベースラインとの比較
を通じてサンプルの吸収を導出する。その結果は、適切なディスプレイ装置38
上に表示される。この全体の処理動作がポンプ・ビーム16の波長を変化させつ
つ繰り返され、サンプルの完全な吸収スペクトルが取得されて表示される。
【0046】 検出のためにデジタイザ34を用いる場合、減衰率1/τの不確実性は、デジ
タル化の過程において実現されるビット分解能に依存する。スペクトルのスキャ
ン中では、サンプルが存在することにより、減衰信号33の初期強度Iがベー
スラインの強度とは異なることになる。具体的には、図2にデジタル化の問題を
例示してある。この図2において、減衰信号33Aは、初期強度Iを有するベ
ースラインであり、また、減衰信号33Bは、サンプルの吸収ピークにおいて取
得された信号であって初期強度Iを有している。デジタイザ34がベースライ
ン33Aの全範囲をデジタル化するように設定された10−ビットのデバイス(
10-bit device)である場合、そのデジタイザ34は、減衰信号33Bのデジタ
ル化をするときに少なくとも1ビット分を無駄にする。すなわち、減衰信号33
Bは、9ビットのみを使用して変換され、それによって検出の感度が影響を受け
て検出システム内に“雑音”が導入されることになる。このように、デジタルの
検出システムは、強度に対して過敏になり、そして、信号の強度とは無関係の検
出手法によるものであるCRDSの基本的な利点を排除してしまう。この問題は
、デジタル化の過程の基本的な限界を象徴している。
【0047】 デジタイザに影響を与えるさらなる追加的な問題としては、帯域幅が制限され
ていることにより、それらのデジタイザが減衰信号33の全体を受け入れること
ができない点が含まれる。そのために、減衰信号33の一部分については、それ
の残部を失わせつつ選択して測定をしなければならない。さらに、デジタイザは
強度のピークに対して素速く応答できず、このことは、信号の品質が減衰率1/
τを測定(判定)するのに最良である区域が試験に役立たない場合もあることを
意味している。最終的には、たとえ減衰信号33が初めにリニアな減衰に変換さ
れてからデジタル化されるとしても、そのデジタル化される信号に対してデジタ
イザ34がうかつにも雑音と非線形性を加えることになる。実際には、デジタイ
ザ34のビットの数が増加するにつれて、そのことが信号の非線形性を導くこと
になる。
【0048】 これらの実際におけるデジタル化の問題を例示するため、図3においては、デ
ジタル化した指数関数的な減衰信号のグラフを示してある(y軸が対数目盛にな
っていることに注意されたい。)。このグラフは、10−ビット・デジタル化オ
シロスコープ(10-bit digitizing oscilloscope)によって得られたものである
。デジタル化による雑音が減衰の終わりの方の部分にあるのがはっきりと分かる
【0049】 デジタル化の過程に付随する問題は、高い感度が要求される場合にデジタル処
理をCRDSとは両立しないものにする。特に、減衰信号33の減衰率1/τを
測定するためにデジタル信号処理を利用する場合では、CRDSでの理論的なシ
ョット雑音による限界を実現することができない。これを実現することが本発明
の根本にある。
【0050】 図4は、本発明に基づく好ましいCW CRDS装置100を例示したもので
ある。明確化のため、CW CRDS装置100は、光学測定システム102及
び検出システム104の2つの部分に分けられている。検出システム104は、
さらに、光検出サブ−システム106及び信号処理サブ−システム108に細分
化される。ここで注意すべきこととして、装置100は、レーザ−ロッキング、
モード・マッチング素子及びリング幾何学的形状配置(ring geometry)を有す
るキャビティを採用することにより、CW CRDSの性能を最適化するように
構成されている。これらの付加された物により、光学雑音を最小限にすることが
でき、さらにレーザ・ビームの品質や他の共通雑音源(common noise sources)
による雑音も最小限に抑えることができる。これにより、検出システム104の
ショット雑音レベルの感度という利点が引き出されることになる。勿論、検出シ
ステム104は、より簡単なCW CRDSの装置やP CRDSの装置において
用いることもできる。例えば、検出システム104は、一つだけの偏光を用いる
スウェプト−キャビティ(swept-cavity)CRDS装置において利用することも
できる。ただし、ここで留意すべきこととして、CRDSのシステム内に他の雑
音源が存在している状況においては、ショット雑音レベルでの検出感度という利
点があまり重要ではなくなる場合もある。したがって、検出システム104は、
大抵の共通雑音源を排除するCRDS装置において利用するのが好ましい。
【0051】 光学測定システム102は、3つのミラー112、114及び116の間に設
けられた高精密リング−ダウン・キャビティ110を有している。キャビティ1
10は、気体による吸収を測定するために必要に応じて封入容器内に設置するこ
とにしてもよく、あるいは、例えば薄膜等の不揮発性サンプルを測定するために
必要に応じて封入容器を有しないものとしてもよい。ミラー112は入力カプラ
としての役割を担うプラノ−プラノ・ミラー(plano-plano mirror)であり、ミ
ラー116は出力カプラとしての役割を担うプラノ−プラノ・ミラーである。ミ
ラー114は凹面鏡である。リング−ダウン・キャビティ110は、リング・キ
ャビティの幾何学的形状配置を有しており、その幾何学的形状配置がCRDSを
実践するに当たって最も好ましいタイプのキャビティとなっている。勿論、本発
明に基づくCRDSは、リニア・キャビティ(linear cavity)において実践す
ることもできる。平均的な当業者であれば、光学測定システム102をリニア・
キャビティに適合させることができるであろう。
【0052】 光学測定システム102は、ポンプ・レーザ118を具備しており、このポン
プ・レーザ118は、好ましくは高品質な、関心のある波長領域に渡って調節可
能な狭い線幅のレーザである。特に、ポンプ・レーザ118は、その波長領域が
リング−ダウン・キャビティ110に位置する吸収サンプル120の関心のある
吸収ピークを含めるように選択されたポンプ・ビーム122を発生する。例えば
、レーザ118は、300mWの出力電力を有し、かつ、1064.44nmか
ら1064.58nmまでの調節可能な領域を有する、Nd:YAGレーザとす
る。この波長領域によれば、1064nmでのCO遷移の吸収スペクトルを調
査することが可能である。これは、勿論、説明上の目的でのみ用いる代表的な領
域の例である。
【0053】 二分の一波長板124は、その後段に偏光ビーム・スプリッタ(PBS(polar
izing beam splitter))126が設けられ、ビーム122の経路に配置されてい
る。ビーム122は、リング−ダウン・キャビティ110に関するs−偏光E 及びp−偏光Eを含んでいる。偏光E及びEは互いに直交し、かつ、それ
らの相対的な強度は二分の一波長板124の助力によって調整できるものとなっ
ている。
【0054】 PBS126は、偏光Eから偏光Eを分離する。偏光Eは、位相変調器
(PM(phase modulator))128へと進行するのに対し、偏光Eは、ミラー
132から反射した後に、音響−光学変調器(AOM(acousto-optic modulator
))130へと進行する。好ましい装置100では、AOM130が2つの機能
を有している。第1に、AOM130は、偏光E及びEの双方をリング−ダ
ウン・キャビティ110において同時に共振させることができるようにするため
に必要な偏光Eの周波数シフトを行う。第2に、AOM130は、偏光E
オン及びオフを切り換えるのにも利用される。すなわち、AOM130は、要求
される時間に偏光Eを止めることに利用される。
【0055】 PM128は、リング−ダウン・キャビティ110からフィードバックを発生
させてレーザ118をキャビティ110に対してロックできるようにするために
利用される。これは、Applied Physics B, 1983, B31, pg. 1997でR. Drever等
により開示されたDreverの手法に基づいて実行することができる。この手法は、
エラー信号を発生させる反射した信号における各側帯波からキャビティの応答を
解析して分離することに依るものである。そのエラー信号をサーボにより利用し
て、(例えば、キャビティのミラーのうちの少なくとも一つを移動させるように
配置された適切なアクチュエータの助力によってキャビティの長さを変えること
により)レーザの線周波数かあるいはキャビティの線周波数を変化させる。
【0056】 双方の偏光E及びEは、モード−マッチング光学素子132、134(概
略的にレンズで示してある光学素子)を通過し、そして偏光Eがミラー138
により反射された後にPBS136によって再びビーム122として合成される
。モード−マッチング光学素子132、134は、再合成されるビーム122の
モード純度(modal purity)を確保するものである。理想的には、再合成される
ビーム122がTEM00モードになり、それによってモードのうなり発生と上
述した関連する問題を排除する。
【0057】 ビーム122は、入力カプラ112を介してリング−ダウン・キャビティ11
0の中へと入射する。Eの偏光は吸収の測定に利用され、Eの偏光はレーザ
118をキャビティ110に対してロックするのに利用される。キャビティ11
0がリング・キャビティであるので、キャビティ110により反射するE及び
の偏光は、元々のビーム122の経路を引き返すことはない。したがって、
反射してレーザ118に戻るポンプ・ビーム122の部分と関連するよく知られ
たフィードバックの問題は回避される。その代わりに、キャビティ110から反
射したE及びEの偏光は、ビーム122に対して斜めに入力カプラ112を
通過し、そしてEの偏光がPBS140によってEの偏光から分離される。
【0058】 反射したEの偏光は、光検出器ないしフォトダイオード142により検出さ
れて調整信号に変換される。フォトダイオード142からの調整信号は、必要に
応じて増幅器(図示略)により増幅して、ロッキング・サーボ144へ供給され
るものとしてもよい。ロッキング・サーボ144は、その調整信号を利用してレ
ーザ118をキャビティ110に対してロックする。
【0059】 実際には、サーボ144は、例えば圧電アクチュエータ(PZT(piezoelectr
ic actuator))等の第1のアクチュエータ146に対し、接続148を通じて調
整信号の高周波部分を送る。PZT146は、矢印Aで示したようにミラー11
4を移動させ、それによってキャビティ110の長さを調整する。この調整は、
例えばkHzのレンジにおける高周波の外乱に対して実行されるものである。本
実施形態では、ユニティ・ゲイン周波数、すなわち、高周波調整のための中心周
波数が60kHzに設定されている。低周波の調整信号は、1Hzにユニティ・
ゲインを有する第1の超低周波と100Hzにユニティ・ゲインを有する第2の
低周波に分割される。超低周波の調整信号は、接続150を通じてレーザ118
の温度制御(図示略)へと供給される。その温度制御は、レーザ118の温度を
調整し、それによってビーム122の波長を調整する。低周波の調整信号は、接
続148を通じてPZT146へ送られ、キャビティ110の長さを調整する。
【0060】 平均的な当業者であれば、キャビティ110に対してレーザ118をロックす
るこの方法が多数の形態に変形できることが分かるであろう。また、公知の技術
における他のロッキング手法を活用することとしてもよい。ただし、重要なこと
は、十分な精確性を以てキャビティ110にロックされるレーザ118により、
キャビティ110を通じる光の高くかつ安定した光スループットを確保すること
である。すなわち、そのロッキングでは、レーザ118とキャビティ110の間
を結合している間に生じる強度の揺らぎの問題を克服し、それによって背景の項
で述べた結合関連の雑音(coupling-related noise)を排除する必要がある。さ
らに、そのロッキングは、十分に長い時間の期間の間、すなわち、サンプル12
0の少なくとも1スキャンの期間の間、安定しているものでなければならない。
【0061】 スキャニング・ユニット152は、ビーム122の波長を調節可能な領域に渡
って調節するために、レーザ118に接続されている。勿論、PZT146の助
力によってキャビティ110の長さを変化させることも、キャビティ110内部
での共振波長を変えることに利用でき、そうすることによっていくつかの波長の
調節ないしスキャニングを成し遂げることができる。しかし、通常では、高速ス
キャン(例えば、数百MHz/sのレンジでの高速スキャン)は、ユニット15
2の助力によって最も効率良く実行される。平均的な当業者であれば、与えられ
た状況において最も実用的なスキャニング方法を理解して実現するであろう。
【0062】 キャビティ110において光の立ち上がりが一旦十分なところに到達すると、
AOM130がEの偏光の通過を遮断するように切り換えられる。これが行わ
れた時に、キャビティ110内で立ち上がったEの偏光はリング・ダウンする
。このリング・ダウンが起こっている間の時間がリング−ダウン期である。特に
、指数関数的に減衰する形を示し、かつ、E及びEの偏光を双方共含む、リ
ング−ダウン・ビーム154は、そのリング−ダウン期の間にキャビティ110
から出てくる。リング−ダウン・ビーム154の経路中に配置された二分の一波
長板156は、リング−ダウン・ビーム154の偏光E及びEの相対的な強
度を調整する。
【0063】 ミラー158がリング−ダウン・ビーム154をPBS160へと反射し、こ
のPBS160がEの偏光を排除すると共にEの偏光を光検出サブ−システ
ム106へ送る。Eの偏光だけがリング−ダウンの測定のために利用され、そ
の一方でEの偏光がレーザ118をキャビティ110にロックするために利用
されるということを思い出して頂きたい。
【0064】 勿論、平均的な当業者であれば、例えばレーザ対キャビティのロッキングにE の偏光を利用しない実施形態等の他の実施形態において、リング−ダウン測定
をEの偏光ではなくEの偏光に関して実行してもよいということが分かるで
あろう。例えば、キャビティ110をリニア・キャビティに置き換え、かつ、双
方の偏光についての共振周波数が同一である場合等のいくつかの実施形態におい
ては、リング−ダウン測定を実行するために双方の偏光を利用することもできる
。また、当業者であれば、リニアの(直線的な)E及びEの偏光の近傍にあ
る他の偏光がリング−ダウン・ビーム154を形成し得ることも分かるであろう
。リング−ダウン・ビーム154中の光の様々な偏光に対処するために行わなけ
ればならない必要な調整は、よく知られた技術である。
【0065】 再び図4の実施形態を参照すると、光検出サブ−システム106は、減衰率1
/τで指数関数的に減衰するリング−ダウン・ビーム154(具体的にはE
偏光)を受け、かつ、それから対応する指数関数的に減衰するアナログ信号16
3を発生する光検出器162を有している。特に、光検出器162は、リング−
ダウン・ビーム154中の光子を電気的な電流163に変換する。この好ましい
実施形態においては、採用しているモードのマッチングとレーザのロッキングに
より、Eの偏光中に存在する雑音の主な源が光の量子性質(quantum nature)
によるショット雑音となっている。したがって、光検出器162により生成され
る電流163中の雑音の主な源は、ビーム154からのショット雑音である。他
のすべての雑音は、光検出器162の技術的な要因による雑音よりも小さい。
【0066】 光検出器162の後段には低雑音増幅器164が設けられ、この低雑音増幅器
164は電流を検出可能なレベルに増幅する。通常では、低雑音増幅器164は
、それ自体のシングル−ショット雑音をある程度電流に付け加える。しかし、光
検出器162での電力レベルが800μWを上回るようにビーム122の電力レ
ベルを増大させることにより、アナログ信号163中の雑音が増幅器164によ
り付け加えられるあらゆるシングル−ショット雑音をも超えることが保証される
。実際には、光検出サブ−システム106により生じる雑音をアナログ信号16
3中に存在するショット雑音のレベルよりも小さく維持するために、与えられた
任意の状況において如何なる電力レベル調整を行う必要があるかについては、平
均的な当業者であれば判断することが可能である。
【0067】 光検出サブ−システムは、アナログ信号163を信号処理サブ−システム10
8へ送る。その後者の信号処理サブ−システム108は、指数関数的に減衰する
アナログ信号163を受け、かつ、それをリニアに(直線的に)減衰するアナロ
グ信号168に変換する対数増幅器166を有している。アナログ信号168の
リニアな減衰は、−1/τに等しいかあるいはこれに比例する定数の傾きによっ
て特徴付けられる。
【0068】 微分器170は、アナログ信号168を受けると共にそれを微分してそれの傾
きを得る。これにより、微分器170の出力は、−1/τの一定値となる。実際
には、この値は、例えば残留するモードのうなり発生の影響等のシステム内に残
存するあらゆる雑音によって変動し得る。光学測定システム102に対する調整
、具体的には、キャビティ110内へと結合されるビーム122がTEM00
ードになることを確保するモード−マッチング光学素子132、134の微調節
が、その雑音の大部分を低減するであろうということは、平均的な当業者に理解
されるところである。
【0069】 減衰率判定回路172は、信号168の傾きの値を受けると共に、それに−1
の係数ないし必要に応じて負の定数を乗算して減衰率1/τを得る。その傾きの
値は、小さな揺らぎのみを受けているものであり、また、好ましくは全く揺らぎ
を受けていないものであることから、デジタル化及びさらなるデジタル処理を行
うことが好ましい。このため、回路172は、その傾きをデジタル化するデジタ
イザと、前記乗算を実行すると共にその傾きの値をベースラインの傾き値と比較
してサンプル120の吸収を導出するデジタル信号処理装置(図示略)とを含ん
でいる。加えて、デジタル処理装置は、好ましくは、一つのリング−ダウン期の
間に得られた各傾き値を評価すると共に、連続する各リング−ダウン期の間に得
られた各傾き値を評価する統計的分析機能を有する。平均的な当業者であれば、
デジタル信号処理装置において実現する必要のある機能に精通し、また、減衰信
号163の綿密な分析のためにはあらゆる追加の統計的計算能力が含まれ得るこ
ともよく分かっていることであろう。あるいは他の形態として、デジタル信号処
理装置の機能を実行することが可能なよく知られたアナログ電子機器を利用する
こととしてもよい。
【0070】 ディスプレイ装置174は、結果を表示するために回路172に接続されてい
る。特に、ディスプレイ装置174は、減衰率1/τ若しくは減衰定数τ、サン
プル120の吸収、及び信号処理装置により実行された任意の統計的分析の結果
を表示するものとするのが好ましい。
【0071】 好ましくは、信号処理サブ−システム108は、キャビティ110のリング−
ダウン期の間に減衰率1/τを計算するために作動されるだけにする。ポンピン
グ(エネルギー供給)期ないしリング−アップ期の間は、サブ−システム108
を完全にオフ状態にすることができ、あるいは、計算されるデータを無視するこ
とにしてもよい。この遮断機能は、十分確立されている電子的手法に基づいてゲ
ーティング装置(gating unit)ないし制御素子176によって実行される。あ
るいは他の形態として、サブ−システム108は、光の立ち上がり期の間に作動
されてその時に減衰率1/τを測定するものとすることもできる。このオプショ
ンについては、図5に示したシステムにおいて実現するものとして後に詳細に説
明する。
【0072】 CW CRDS装置100がアナログ検出システム104の具体的な構成を多
数許容するものであることは、平均的な当業者により理解されることであろう。
対応する回路と信号のプロットを伴う検出システム104のいくつかの実施形態
を例示目的のために以下に説明する。
【0073】 図5は、アナログ検出システム200のブロック図を示しており、このアナロ
グ検出システム200は、光検出サブ−システム202及び信号処理サブ−シス
テム204を有している。検出システム200は、光学測定システム102と共
に用いられる。システム200中で選択した点において直面する各信号について
は、a、b、c、dの文字で示すと共に、図6のグラフに例示してある。明確化
と完全性のために、それらの信号については、リング−ダウン期の間の軌跡を描
くと共に、光の立ち上がり期の間の軌跡も描いてある。
【0074】 光検出サブ−システム202は、リング−ダウン・キャビティ110から出て
くるリング−ダウン・ビーム154を受ける。ビーム154を受けると共にそれ
を電気的な信号300に変換するために、フォトダイオード、フォトトランジス
タ若しくは光電子増倍管等の光検出器208が用いられる。信号増幅器210は
、信号300を増幅する。点aにおいて、信号300は、図6中に示した形を有
する。電流信号300の指数関数的に減衰する部分ないし指数関数的に減衰する
アナログ信号300Aは、示してあるようにリング−ダウン期の間に記録される
。信号300の残りの各部分は、信号300Aの終わりの部分が測定可能な閾値
よりも下に低下する各時間と、光がリング−ダウン・キャビティにおいて立ち上
がっている各時間とに対応する。適切な信号増幅器210の一例としては、図7
に示すようなトランスインピーダンス増幅器が挙げられる。
【0075】 再び図5を参照すると、信号300は、光検出サブ−システム202から信号
処理サブ−システム204へ送られる。サブ−システム204は、ミキサ212
と、正弦波の形でLO周波数信号を発生する電圧制御発振器(VCO(voltage-c
ontrolled oscillator))等の局部発振器214とを有している。信号300は
、ミキサ212へ中間周波(IF(intermediate frequency))信号として供給さ
れ、そしてLO周波数信号との混合によって無線周波(RF(radio-frequency)
)信号にアップコンバートされる。その後、そのRF信号がスペクトラム・アナ
ライザ216へ送られ、スペクトラム・アナライザ216は、LO周波数をサン
プリング周波数として用いてそのRF信号の電力レベルをサンプリングすると共
に、結果として得られた電力を対数スケールで出力する。このようにして、アナ
ライザ216は、信号300の対数増幅器として動作すると共に、点bにおいて
図6中に示した形を有する信号302を発生する。明らかに、信号302の部分
302Aは、指数関数的な減衰信号300Aに対応する、リニアに減衰するアナ
ログ信号を表している。
【0076】 勿論、信号300は、先にRF周波数へのアップコンバートを行わずに、指定
したサンプリング周波数で直接サンプリングして信号302を得るようにするこ
ともできる。これは、正弦波(LO周波数信号)によって変調された入力を要求
しない対数増幅器を用いる場合に可能となる。しかし、技術的に知られているよ
うに、通常の高速対数増幅器は、入力信号が正弦波で変調されている場合に入力
信号の対数を高い信頼性で出力できるに過ぎない。さらに、LO周波数による信
号300の変調とそれのRF周波数へのアップコンバートは、光検出器208の
本来的な低周波雑音を排除するフィルタ(図示略)を用いる場合に有用である。
技術的に知られているように、低周波雑音が重なっている信号をより高い周波数
にアップコンバートし、その後で雑音をフィルタリングして取り除くことは、よ
り容易なことである。
【0077】 他の採用し得る実施形態では、VCO214のLO周波数に中心があるノッチ
・フィルタ(notch filter)と専用の対数増幅器とによってスペクトラム・アナ
ライザ216を置き換えることができる。図8は、この用途に用いることができ
る好適な専用の対数増幅器の回路図を示している。図8の回路は簡単であり、か
つ、それを採用することは検出システム204を低コストなものとすべき場合に
好ましいものとなっている。
【0078】 図8の対数増幅器により達成できるダイナミック・レンジよりも大きなダイナ
ミック・レンジが要求される場合には、他の形態によるスペクトラム・アナライ
ザを利用することもできる。図9は、対数及び精密な利得の双方の増幅器に基づ
く、このタイプの他の形態によるスペクトラム・アナライザの回路図を示してい
る。平均的な当業者であれば、具体的な設計のパラメータを与えられた信号30
0から信号302を得るために採用し得る最良の形態を選択することができるで
あろう。
【0079】 再び図5を参照すると、増幅器218は、信号302を増幅すると共に、それ
を微分器及びオフセットのユニット220へ供給する。ユニット220は、リン
グ−ダウン期に渡って信号302を微分して、減衰率1/τに比例する測定され
た測定電圧を生じる。減衰率1/τの小さな変化をより良く測定するために、得
られる測定電圧は、オフセット電圧と加算されてリング−ダウン期の期間の間で
はゼロに近いものとなる結果電圧304を生じる。改善される測定の精確性のた
めにオフセット電圧の加算手順を利用することは、よく知られた技術である。オ
フセット加算の機能を実行するための回路の一例を図10に示す。点cにおいて
記録した場合の結果電圧304は図6中に示してある。リング−ダウン期の間に
測定される部分は、参照符号304Aで示してある。
【0080】 結果電圧304を供給するユニット220の出力は、制御素子222の入力へ
と接続されている。この実施形態では、素子222は自動利得制御(AGC(aut
omatic gain control))増幅器になっている。AGC222の好適な構成の代表
的な回路図は図11に示してある。
【0081】 関数発生器224は、AGC222のゲイン入力に接続されている。関数発生
器224自体は、AOMトリガ226に接続されている。
【0082】 トリガ226の機能は、光学測定システム102へと中継される切換信号を発
生することである。特に、トリガ226の切換信号は、AOM130に送られ、
の測定偏光をオフ状態に切り換えてリング−ダウン期を開始させると共に、
の偏光を再びオン状態に切り換えて(オン状態に戻して)キャビティ110
内での光の立ち上がりを開始させる。関数発生器224は、トリガ226からの
切換信号を利用してAGC222の利得を制御する。具体的には、AOM130
がリング−ダウン期の間にオフ状態に切り換えられている場合、関数発生器22
4は、結果電圧304を通過させるようにAGC222の利得を設定する。AO
M130がオン状態に切り換えられ、かつ、キャビティ110の内部で光が立ち
上がっている場合、関数発生器224は、AGC222の利得をゼロに設定する
。したがって、結果電圧304の部分304AだけがAGC222によってその
出力へと通されることになる。このプロセスのことをゲーティングといい、その
ゲーティングにおいては、リング−ダウン期の期間に対応するゲート幅の間にの
み結果電圧304が通過することを許可するゲートとしてAGC222が動作す
る。勿論、そのゲートは、結果電圧304の特定の部分のみを通過させるように
調整することもでき、例えば、リング−ダウン期の初めの部分に対応する結果電
圧304の部分のみを通過させ、あるいは、最良の結果をもたらすように減衰率
1/τの測定が判定される間の任意の部分に対応する結果電圧304の部分のみ
を通過させるように調整することができる。
【0083】 AGC222の出力は増幅器228へと接続されており、増幅器228は、結
果電圧304Aを増幅してDC信号306を生じる。DC信号306は、点dに
示したものであり、図6中に示してある。AGC222のゲーティング機能によ
り、DC信号306は、リング−ダウン期に対応するゲート幅の間にのみ生成さ
れる。DC信号306は、その大きな揺らぎが明白に示されているように、減衰
率1/τの小さな変化に対して極めて敏感である。この敏感な感度は、上述した
ようなゼロ・オフセット電圧の追加によるものである。
【0084】 DC信号306は、測定のために増幅器228からロック−イン増幅器230
へ供給される。ロック−イン増幅器230もAOMトリガ226に接続されてお
り、ロック−イン増幅器230をリング−ダウン期の間に作動するようになって
いる。ロック−イン増幅器230は、減衰率1/τを判定するために、一定の積
分期間(integration period)を必要とする。この期間がゲート幅によって制限
されることになり、また、ゲート幅を変えることが信号強度と信号対雑音比との
間のトレード−オフ(trade-off)を与えることになる、ということは平均的な
当業者には十分理解されることであろう。本実施形態においては、50%のデュ
ーティ・サイクル(すなわち、ゲート幅をAOMの切換周期の半分に等しくした
場合)が最適な信号強度をもたらした。勿論、AOMの切換周期に関しての設定
をする最適なゲート幅は、それぞれの具体的なケースに応じて判断しなければな
らない場合もある。
【0085】 ロック−イン増幅器230の出力は、減衰率1/τをもたらす。オプションの
デジタイザ232及びデジタル信号処理装置234は、ロック−イン増幅器23
0の出力に接続することができる。装置234は、さらなる演算、すなわち、上
述したような減衰率1/τ及びサンプル120の吸収の統計的分析を実行するの
に利用することができる。デジタル・オシロスコープ等のディスプレイ装置23
6は、装置234に接続され、あるいは、デジタイザ232及び装置234がな
い場合には直接ロック−イン増幅器230に接続され、結果を表示する。減衰率
1/τの精密度の高い測定を行うためには、スキャンを続行する前に同じ周波数
のポンプ・ビーム122でいくつかのリング−ダウン期について測定を行うこと
としてもよい。
【0086】 ロック−イン増幅器230は、各リング−ダウンのすべてを捉えると共にそれ
らのリング−ダウンをデジタイザへ伝達するサンプル及びホールド回路で置き換
えることもできる。このようにすると、ロック−イン増幅器230の平均化処理
機能は、高速デジタイザ及びコンピュータ上の平均化処理に置き換えられること
になる。ロック−イン増幅器230の帯域幅には制限があるのが通例であること
から、このアプローチは、極めて短い減衰定数(τ<1μs)に対してより有利
なものとなり得る。
【0087】 検出システム200を採用した好ましいCW CRDS装置100の性能につ
いて、調査研究を行うと共に、10−ビットデジタイザを採用した従来技術によ
るデジタル検出システムの性能との比較を行った。図12は、CW CRDS装
置100の光学測定システム102と共に用いた従来技術による検出システムの
性能を例示したものである。図12の(a)は、初期の増幅していない減衰と付
加的な増幅により得られた2つの区間(x5及びx25)とからなる合成された
指数関数的減衰を示している。これらの減衰は、図12の(a)において再合成
されて指数関数の形に合わせられている。図12の(b)においては、実験で得
られたデータを合わせた曲線から減算することによって得られた残差を拡大した
スケール上に示してある。比較のために、図12の(c)は、増幅していない波
形について得られた残差を示している。デジタル化による誤差は、信号が散在し
ていることから明らかに識別できる。
【0088】 さらに、図13は、キャビティ110の全体に渡って分散させ、かつ、100
Torrの圧力に維持されたCOガスのサンプル120をスキャンした場合に
おける、この従来技術による検出システムの性能を示したものである。キャビテ
ィ110の細かさ(finesse)は14,000であり、その空のリング−ダウン
時間(ベースライン)は3μsであり、かつ、ミラー112、114及び116
の間の周回長(round-trip length)は42cmである。波長のスキャン領域は
、1064nmにおける吸収ピークを含み、かつ、このグラフでは波数に換算し
て示してある。このスキャンは、全範囲に渡って7.7×10−8cm−1Hz −1/2 の信号感度を有し、完了までに約40分を必要とする。その感度の値は
、理論的なショット雑音による限界を遥かに上回っている。さらに、この感度の
値は、微量のガス濃度を検出する能力に対して制限を課す。例えば、50Tor
rよりも少ない場合のCOガスは、デジタイザを採用した従来技術によるCR
DS装置によっては検出することができないが、これに対してCW CRDSシ
ステム100は、10mTorrのCOガスを検出することが可能である。
【0089】 同じ波数の範囲に渡って同じCOガスのスキャンを実現する場合における、
同じ条件下での好ましい実施形態の性能を図14に示す。改善した感度により、
より一層低い圧力(濃度)でのCOの吸収ピーク(具体的には、3.6Tor
r、1.1Torr及び0.5Torrでの吸収ピーク)を検査することが可能
になっている。スキャンの分解能は75kHzである。信号感度は約6×10 11 cm−1Hz−1/2であり、スキャンは獲得に約8秒を必要とする。この
ように、従来技術によるシステムを超える感度面での改善は、およそ3桁の大き
さになっており、かつ、この装置についての理論的なショット雑音による限界に
近づいている。
【0090】 本発明のアナログ検出システム102は、ショット雑音レベルの感度に近づい
ているばかりでなく、高速でもあるということから、明らかに、従来技術による
デジタル・システムよりも優れたものとなっている。減衰率1/τを測定するた
めの繰返しレートは、キャビティ110における十分な光の立ち上がりに必要と
される時間によってのみ制限される。また、システム102は、非常に信頼性が
高く、かつ、CRDSにおいて用いられる他の雑音低減対策と共に実施すること
ができる。
【0091】 この好ましい実施形態は、本発明の範囲を超えようとすることなく様々な形態
に変更することができる。例えば、リング−ダウン・ビームは、上述したように
、光のs−偏光及びp−偏光を含むものとしてもよく、あるいは、リング−ダウ
ン・キャビティによりサポートされる任意の偏光を含むものとしてもよい。また
、リング・キャビティのみならず、様々なタイプのリング−ダウン・キャビティ
を実現することができる。本発明に基づくアナログ検出は、レーザ・ライン(レ
ーザ周波数)がキャビティ・ライン(キャビティの共振周波数)にロックされて
いるシステムにおいて実施することができ、あるいは、ロックされていないシス
テムにおいても実施することができる。さらに、本発明に基づくアナログ検出は
、例えばキャビティの長さを調整することにより、キャビティ・ラインを横切っ
てレーザ・ラインをスイープ(掃引)するスウェプト・システム(swept system
s)、あるいは、レーザ・ラインを横切ってキャビティ・ラインをスイープする
スウェプト・システムにおいて、採用することができる。平均的な当業者であれ
ば、あらゆるCRDSのシステムを本発明のアナログ検出方法に適合させること
ができるのが分かるであろう。
【0092】 図15は、光検出サブ−システム402及び信号処理サブ−システム404で
構成した他の形態によるアナログ検出システム400のブロック図を示している
。リング−ダウン・ビーム408を供給する光学測定システム406は、システ
ム102と同様なものとすることもでき、それとは異なるものとすることもでき
る。実際には、システム400は、スウェプト−キャビティCRDSにおける処
理動作に特によく適したものである。
【0093】 光検出サブ−システム402は、図16に示すように、光検出器410及び関
連する増幅電子機器を有している。
【0094】 信号処理サブ−システム404は、ミキサ412を有し、このミキサ412が
発振器414によってLO周波数を供給されるものとなっている。ミキサ412
は、光検出器410によってリング−ダウン・ビーム408から発生され、かつ
、図16の回路によって増幅された指数関数的に減衰するアナログ信号416を
受けるために、光検出サブ−システム402に接続されている。ミキサ412の
出力は、RF周波数でアップコンバートされたアナログ信号416を生じるもの
となっている。
【0095】 対数増幅器418は、アップコンバートされた指数関数的に減衰するアナログ
信号416を受けると共に、それをリニアに減衰するアナログ信号420に変換
するために、ミキサ412の出力に接続されている。対数増幅器418に接続さ
れた電圧レベル調整増幅器422は、信号420の電圧レベルを補償する。微分
器424は、信号420を微分して信号420の傾きに対応する電圧を生成する
【0096】 AGC増幅器426は、傾き値を受けると共に、それをパルス発生器及び遅延
430並びに電圧レベル増幅器432の助力によるゲーティングが行われた時に
サンプル及びホールド回路428へ伝えるために、微分器424に接続されてい
る。このゲーティングは、上記好ましい実施形態において述べたのと同様の形態
で行われる。具体的には、増幅器432がパルス発生器及び遅延430によりト
リガされるのに従ってAGC426の利得を制御する。追加の遅延機能は、ゲー
トのオンセット(開始)を変更して指数関数的に減衰する信号416の特定の部
分の間にAGC426を作動させることを可能にする。これは、例えば雑音の含
まれる量がより少ないなどの理由から信号416の特定の部分が減衰率1/τの
測定により好適であることが分かっている場合に有利である。
【0097】 別個のパルス発生器及び遅延434は、レーザ・ビーム・チョッピング回路4
36にトリガ信号を供給する。チョッピング回路436は、光学測定システム4
06中に含まれているリング−ダウン・キャビティのリング−ダウンを制御する
チョッパ(図示略)を駆動する。この実施形態においては、光学測定システム4
06がスウェプト−キャビティ・タイプのシステムである。したがって、レーザ
の波長は、キャビティ内部での光の立ち上がりが起こるまで調節される。その立
ち上がりは光検出器410上での信号を増大させながら現れる一方で、リング−
ダウン期はリング−ダウン信号416を生成する。
【0098】 増幅器438は、信号416を増幅し、そして、それを増幅器438に接続さ
れた電圧比較器440の助力によって予め設定されたレベルと比較する。その予
め設定されたレベルを信号416のレベルが超えた時には、パルス発生器及び遅
延回路434により定められる時間について、チョッピング回路436によって
リング−ダウン期が開始される。すなわち、回路434は、リング−ダウン期の
長さを定めるように設定されている。チョッピング回路436は、レーザの流れ
をオフ状態にする、すなわち、直接レーザをオフ状態にするか、音響−光学変調
器の助力によってレーザ・ビームの向きをそらすか、あるいは、レーザ・ビーム
の波長を変調するかによって、リング−ダウン期を開始させる。
【0099】 サンプル及びホールド回路428は、ゲート幅に渡って平均化した減衰率1/
τの値をデータ収集装置442に供給する。装置442は、428から受けた値
に対し、その信号のデジタル化を行い、あるいは、これを行わずに、統計的な計
算と吸収の演算を実行する。具体的には、装置442は、リング−ダウン・キャ
ビティの吸収損失を計算する。キャビティに何もサンプルが存在していない場合
では、この吸収損失は、キャビティのベースラインに対応するものとなる。吸収
サンプルが存在している場合には、ベースラインの吸収が信号から減算されてそ
のサンプルの吸収が得られる。その結果は、ディスプレイ装置444上に表示さ
れる。
【0100】 上記好ましい実施形態を上回るこの実施形態の利点は、より少ない構成要素し
かないことと、あらゆる一般的なリング−ダウン・システムと共に機能できるこ
とである。例えば、アナログ検出システム400は、レーザに対してロックされ
ないリング−ダウン・キャビティによる処理動作を行うCW CRDSにおいて
利用することができる。
【0101】 さらに、システム400は、P CRDSの装置においても利用することがで
きる。P CRDS装置においてレーザのパルスが生成される度に、そのレーザ
は、トリガ信号を生成することになる。このトリガ信号は、図15の素子438
及び440によって生成されるトリガ信号と等価である。したがって、P CR
DS装置においては、素子438及び440が省略される。加えて、レーザのパ
ルスがそれ自体で自動的にオフ状態になるので、素子436及び434も必要と
されない。P CRDSに対してのシステム400のさらなる簡略化としては、
トリガ信号がパルス発生器430を通過してサンプル及びホールド回路428を
直接トリガするものとすることもできる。したがって、同様にAGC426も省
略することができる。
【0102】 減衰定数τを測定(判定)する他の形態による方法としては、光の立ち上がり
期ないしリング−アップ期の間にリング−ダウン・キャビティから得られる信号
に対して測定を実行することもできる。その理由は、リング−アップ・レートが
リング−ダウン・キャビティの減衰定数τに応じて定まるものであるためである
。リング−アップの測定は、上述したアナログ検出システムのどれを用いても実
行することができる。ただし、リング−ダウン・ビームを測定するのではなく、
それらのシステムでは、リング−アップ期の間にリング−アップ・ビームを受け
ながらそれらの測定を実行するように、ゲーティングないしオン状態への切換を
行う。リング−アップ・ビームの強度の上昇ないし増大は、指数関数的に上昇す
るアナログ信号を発生する。この指数関数的に上昇するアナログ信号をリニアの
アナログ信号に変換して、それの傾きを演算すると共に、その傾きからそれの立
ち上がり率を演算する。
【0103】 図5のシステム200は、リング−アップ・レートの測定に容易に適合させる
ことができる。実際に、図17には、リング−アップ・レートとリング−ダウン
・レートの双方の測定を行うように適応化したアナログ検出システム200の部
分を示してある。同様の構成要素については、同じ参照符号を用いて示してある
。対応する各信号は、図6のグラフ中に示してある。
【0104】 ここで注意すべき点として、システム200がレーザ118にロックされてい
るリング−ダウン・キャビティ110によって処理動作を行う点がある。リング
−アップの間にある強度の揺らぎから、リング−アップのアナログ検出を利用す
る場合には、レーザ対キャビティのロッキング、又は、リング−ダウン・キャビ
ティにおける滑らかな光の立ち上がりを確保する他の任意の手段が必要とされる
【0105】 低雑音増幅器210の出力は、ゲート211へと接続されている。ゲート21
1は、電気的な信号300をリング−ダウン期の間ミキサ212へと通過させる
ようにトリガされる。すなわち、ゲート211は、上述したように、指数関数的
に減衰するアナログ信号300Aだけをミキサ212へと通過させる。リング−
アップ期の間、すなわち、信号300の部分300Bの間は、ゲート211が信
号300Bをオフセット及びインバータ回路213へと通過させる。便宜上、ゲ
ート211は、ゲート211を制御する関数発生器224からのトリガ信号を利
用するものとしてもよい。
【0106】 信号300Bの指数関数的に上昇する形は、1−e−t/τという表現で記述
される。このため、リング−アップ・レートは、リング−ダウン・レートと同様
の減衰定数τによって決定される。オフセット及びインバータ213は、信号3
00Bから1を減算することによって信号300Bをオフセットし、その後−1
を乗算することによってそれを反転する。実際に、オフセット及びインバータ2
13の処理動作を実行するには、図10に示した回路を利用することができる。
【0107】 結果として生じるオフセットとインバート(反転)がなされた信号300B′
は、図6中に破線で示してあり、この信号300B′は、その形においてリング
−ダウン信号300Aと等価である。したがって、リング−アップ・レートは、
信号300Aに対して実行するのと同様の処理動作を信号300B′に対して実
行することによって判定することができる。
【0108】 具体的には、信号300B′は、ミキサ215において発振器217により供
給されるLO周波数と合成され、そしてスペクトラム・アナライザ219へと伝
えられる。スペクトラム・アナライザ219は、信号300B′の指数関数的に
減衰する形をリニアに減衰するアナログ信号に変換すると共に、それを増幅器2
21に送る。リング−アップ・レート1/τの判定に至るまでの残りのすべての
処理動作は、上述した信号300Aについてのものと同様である。これにより、
サンプル120の吸収は、リング−ダウン・レートから導出できるのと同様に、
リング−アップ・レートから導出することができる。リング−アップ検出の間と
リング−ダウン検出の間に得られる各吸収の値については、必要に応じて比較し
たり平均化したりすることもできる。
【0109】 この実施形態においては、個別のミキサ212、215及び発振器214、2
15を用いることとしたが、ミキサ212と発振器214を信号300A及び3
00Bの双方について用いる回路を設計することも可能である。平均的な当業者
であれば、必要に応じた適切な回路構成を設計することができるであろう。
【0110】 本発明の範囲から逸脱することなく上述した実施形態を多数の形態に変更し得
ることは、当業者にとって明らかなことであろう。したがって、本発明の範囲は
、特許請求の範囲とそれらの法的に正当な均等物とによって判断されなければな
らない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 典型的な従来技術によるCRDS装置の概略図である。
【図2】 指数関数的な減衰信号のデジタル化の態様を例示したグラフであ
る。
【図3】 デジタル化された指数関数的な減衰信号において観測されるデジ
タル化雑音を例示したグラフである。
【図4】 本発明に基づく好ましい連続波(CW)CRDS装置の一般的な
概略図である。
【図5】 図4のCW CRDS装置の検出システムの詳細図である。
【図6】 図5の検出システムにおける特定の点で傍受される信号のグラフ
である。
【図7】 図5の検出システムにおいて用いる代表的なトランスインピーダ
ンス増幅器(transimpedance amplifier)の回路図である。
【図8】 本発明に基づくCW CRDS装置において用いるのに好適な対
数増幅器の回路図である。
【図9】 本発明に基づくCW CRDS装置において用いるためのスペク
トラム・アナライザ(スペクトル分析器)の等価(equivalent)の回路図である
【図10】 図5の検出システムにおいて用いるオフセット加算回路の回路
図である。
【図11】 図5の検出システムにおいて用いる自動利得制御(AGC(aut
omatic gain control))増幅器の回路図である。
【図12】 デジタイザを用いた従来技術による検出回路の性能を例示した
グラフである。
【図13】 COの吸収スペクトルの部分の調査における、デジタイザを
用いた従来技術による検出回路の性能を例示したグラフである。
【図14】 COの吸収スペクトルの同じ部分の調査における、好ましい
実施形態の性能を例示したグラフである。
【図15】 本発明に基づく他の形態の検出システムのブロック図である。
【図16】 光検出サブ−システムの回路図である。
【図17】 リング−アップ及びリング−ダウンのレートの測定に適応した
図5の検出システムの部分のブロック図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ザール, リチャード, エヌ. アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94305, スタンフォード, サンタ イ ネス 724 (72)発明者 ハーブ, チャールズ, シー. アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94306, パロ アルト, エル カミノ リアル 3934 4番 (72)発明者 パルデュス, バーバラ, エイ. アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94040, マウンテン ヴュー, レング ストルフ アヴェニュー 255 35番 (72)発明者 スペンス, トーマス, ジー. アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94306, パロ アルト, カートナー アヴェニュー 267 6番 Fターム(参考) 2G020 AA03 BA02 BA12 CA02 CB23 CB42 CC30 CD04 CD13 CD24 CD34 CD36 CD51 2G059 AA01 BB01 CC04 EE01 EE04 EE12 EE16 GG01 GG07 HH01 JJ11 JJ13 JJ20 JJ22 JJ24 KK01 MM01 MM09

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リング−ダウン期の間にリング−ダウン・キャビティから出
    てくる指数関数的に減衰するリング−ダウン・ビームの減衰率を測定するための
    アナログ検出システムであって、 a)前記リング−ダウン・ビームを受けると共に指数関数的に減衰するアナログ
    信号を発生する光検出器と、 b)前記指数関数的に減衰するアナログ信号を、前記減衰率を示す傾きを有する
    リニアなアナログ信号に変換する変換器と、 c)前記傾き及び前記減衰率を判定するアナログ信号処理回路と を有するアナログ検出システム。
  2. 【請求項2】 前記リング−ダウン期の間に前記アナログ検出システムを作
    動する制御素子をさらに有する、請求項1記載のアナログ検出システム。
  3. 【請求項3】 前記リング−ダウン・キャビティがポンプ・レーザからのポ
    ンプ・ビームによりエネルギーを供給される、請求項1記載のアナログ検出シス
    テム。
  4. 【請求項4】 前記ポンプ・レーザがパルスレーザである、請求項3記載の
    アナログ検出システム。
  5. 【請求項5】 前記ポンプ・ビームの周波数を変える周波数調整素子をさら
    に有する、請求項3記載のアナログ検出システム。
  6. 【請求項6】 前記ポンプ・レーザが連続波レーザである、請求項3記載の
    アナログ検出システム。
  7. 【請求項7】 前記リング−ダウン期の間に前記ポンプ・ビームを断続する
    チョッピング手段をさらに有する、請求項6記載のアナログ検出システム。
  8. 【請求項8】 前記ポンプ・ビームが所定の偏光を含む、請求項3記載のア
    ナログ検出システム。
  9. 【請求項9】 前記リング−ダウン・キャビティが前記減衰率を変えるため
    の吸収サンプルを含む、請求項1記載のアナログ検出システム。
  10. 【請求項10】 前記指数関数的に減衰するアナログ信号の所定の部分の間
    に前記アナログ検出システムを作動するトリガ手段をさらに有する、請求項1記
    載のアナログ検出システム。
  11. 【請求項11】 前記アナログ信号処理回路は、前記減衰率を減衰率電圧に
    変換し、前記アナログ検出システムは、前記減衰率電圧を前記リング−ダウン・
    キャビティの吸収損失に変換する手段をさらに有する、請求項1記載のアナログ
    検出システム。
  12. 【請求項12】 リング−アップ期の間にリング−ダウン・キャビティから
    出てくる指数関数的に立ち上がるリング−アップ・ビームのリング−アップ・レ
    ートを測定するためのアナログ検出システムであって、 a)前記リング−アップ・ビームを受けると共に指数関数的に上昇するアナログ
    信号を発生する光検出器と、 b)前記指数関数的に上昇するアナログ信号を、前記リング−アップ・レートを
    示す傾きを有するリニアなアナログ信号に変換する変換器と、 c)前記傾き及び前記リング−アップ・レートを判定するアナログ信号処理回路
    と を有するアナログ検出システム。
  13. 【請求項13】 前記リング−アップ期の間に前記アナログ検出システムを
    作動する制御素子をさらに有する、請求項12記載のアナログ検出システム。
  14. 【請求項14】 前記リング−ダウン・キャビティがポンプ・レーザからの
    ポンプ・ビームによりエネルギーを供給される、請求項12記載のアナログ検出
    システム。
  15. 【請求項15】 前記リング−ダウン・キャビティに対して前記ポンプ・レ
    ーザをロックするロッキング手段をさらに有する、請求項14記載のアナログ検
    出システム。
  16. 【請求項16】 前記ポンプ・ビームが所定の偏光を含む、請求項14記載
    のアナログ検出システム。
  17. 【請求項17】 前記ポンプ・レーザが連続波レーザ及びパルスレーザから
    成るグループから選択される、請求項14記載のアナログ検出システム。
  18. 【請求項18】 前記リング−ダウン・キャビティが前記リング−アップ・
    レートを変えるための吸収サンプルを含む、請求項12記載のアナログ検出シス
    テム。
  19. 【請求項19】 前記指数関数的に上昇するアナログ信号の所定の部分の間
    に前記アナログ検出システムを作動するトリガ手段をさらに有する、請求項12
    記載のアナログ検出システム。
  20. 【請求項20】 前記アナログ信号処理回路は、前記リング−アップ・レー
    トをリング−アップ・レート電圧に変換し、前記アナログ検出システムは、前記
    リング−アップ・レート電圧を前記リング−ダウン・キャビティの吸収損失に変
    換する手段をさらに有する、請求項12記載のアナログ検出システム。
  21. 【請求項21】 リング−ダウン・キャビティ・システムであって、 a)リング−ダウン・キャビティと、 b)前記リング−ダウン・キャビティ内へポンプ・ビームを入射して、前記ポン
    プ・ビームが入射されている間にはリング−アップ・レートを有する指数関数的
    に上昇するリング−アップ・ビームを前記リング−ダウン・キャビティが放出す
    るようにし、かつ、前記ポンプ・ビームが中断されている時には減衰率を有する
    指数関数的に減衰するリング−ダウン・ビームを前記リング−ダウン・キャビテ
    ィが放出するようにする、光源と、 c)前記指数関数的に上昇するリング−アップ・ビーム及び前記指数関数的に減
    衰するリング−ダウン・ビームを受けると共に、指数関数的に上昇するアナログ
    信号及び指数関数的に減衰するアナログ信号を発生する、光検出器と、 d)前記指数関数的に上昇するアナログ信号を、前記リング−アップ・レートを
    示す傾きを有する第1のリニアなアナログに変換すると共に、前記指数関数的に
    減衰するアナログ信号を、前記減衰率を示す傾きを有する第2のリニアなアナロ
    グ信号に変換する、変換器と、 e)前記リング−アップ・レート及び前記減衰率を判定するアナログ信号処理回
    路と を有するリング−ダウン・キャビティ・システム。
  22. 【請求項22】 前記光源が連続波レーザである、請求項21記載のリング
    −ダウン・キャビティ・システム。
  23. 【請求項23】 前記ポンプ・ビームを断続するチョッピング手段をさらに
    有する、請求項22記載のリング−ダウン・キャビティ・システム。
  24. 【請求項24】 前記光源がパルスレーザである、請求項21記載のリング
    −ダウン・キャビティ・システム。
  25. 【請求項25】 前記ポンプ・ビームの周波数を変える周波数調整素子をさ
    らに有する、請求項21記載のリング−ダウン・キャビティ・システム。
  26. 【請求項26】 前記ポンプ・ビームが所定の偏光を含む、請求項21記載
    のリング−ダウン・キャビティ・システム。
  27. 【請求項27】 前記リング−ダウン・キャビティが前記リング−アップ・
    レート及び前記減衰率を変えるための吸収サンプルを含む、請求項21記載のリ
    ング−ダウン・キャビティ・システム。
  28. 【請求項28】 前記指数関数的に減衰するアナログ信号の所定の部分の間
    に前記アナログ信号処理回路を作動するトリガ手段をさらに有する、請求項21
    記載のリング−ダウン・キャビティ・システム。
  29. 【請求項29】 前記指数関数的に上昇するアナログ信号の所定の部分の間
    に前記アナログ信号処理回路を作動するトリガ手段をさらに有する、請求項21
    記載のリング−ダウン・キャビティ・システム。
  30. 【請求項30】 リング−ダウン期の間にリング−ダウン・キャビティから
    出てくる指数関数的に減衰するリング−ダウン・ビームの減衰率をアナログ検出
    するための方法であって、 a)前記リング−ダウン・ビームを受けると共に指数関数的に減衰するアナログ
    信号に変換する過程と、 b)前記指数関数的に減衰するアナログ信号を、前記減衰率を示す傾きを有する
    リニアなアナログ信号に変換する過程と、 c)前記傾きを判定する過程と、 d)前記傾きから前記減衰率を判定する過程と を有する方法。
  31. 【請求項31】 リング−アップ期の間にリング−ダウン・キャビティから
    出てくる指数関数的に上昇するリング−アップ・ビームのリング−アップ・レー
    トをアナログ検出するための方法であって、 a)前記リング−アップ・ビームを受けると共に指数関数的に上昇するアナログ
    信号に変換する過程と、 b)前記指数関数的に上昇するアナログ信号を、前記リング−アップ・レートを
    示す傾きを有するリニアなアナログ信号に変換する過程と、 c)前記傾きを判定する過程と、 d)前記傾きから前記リング−アップ・レートを判定する過程と を有する方法。
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