JP3063988B2 - 耐熱バリヤー性多層ボトル - Google Patents

耐熱バリヤー性多層ボトル

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    • B29C45/1642Making multilayered or multicoloured articles having a "sandwich" structure
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は耐熱性及びバリヤー性に優れたポリエステル
製多層ボトルに関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
近年、ポリエステル製ボトルに80〜95℃の液体を充填
するいわゆるホットフィルや、ホットシャワーによるパ
ステライジングが行われるようになり、そのためボトル
の口部付近に優れた耐熱性が要求されるようになった。
というのは、ホットフィルでは口部が熱い液体に最初に
さらされ、またホットシャワーによるパステライジング
でも、ホットシャワーをボトル上方から注ぐのが一般的
であるからである。
このような事情により、ポリエステル製ボトルに耐熱
性を賦与するために種々の試みがなされている。
ポリエステル製ボトルに耐熱性を付与するために広く
用いられている方法は、ポリエステルと耐熱性樹脂とを
共射出することにより多層化した予備成形品とし、それ
を延伸ブロー成形する方法であり、その典型的な例が特
開昭63−19208号に開示されている。しかしながら、こ
の例では、ポリエステル層の間に1層の耐熱性樹脂層が
共射出されており、予備成形品の口部の開口端において
わずかに3層化した耐熱性樹脂層を有するだけである。
従って、口部全体における耐熱性が十分であるとは言え
ない。
このため、特に口部において耐熱性樹脂層を多層化し
たポリエステルボトルに成形し得る予備成形品について
鋭意研究を行い、ほぼ口部全体に三重又は四重の耐熱性
樹脂層を有する多層容器について、先に出願をした(特
願昭63−125586号)。
しかしながら、ホットフィルやホットシャワーによる
パステライジングを適用する場合、さらに優れた耐熱性
を有する口部とすることが望ましく、そのために口部付
近に耐熱性樹脂をさらに多く含むようなボトルの開発が
望まれている。
一方、酸素の影響を受けやすいジュースとか、炭酸飲
料等や鮮度の維持が必要な食品等を内容物とする場合に
は、優れたガスバリヤー性を有するボトルとすることが
必要である。また内容物によっては、外界の水分が混入
してくるのを嫌うものもあり、そのような内容物に対す
るボトルには、水分バリヤー性が求められる。
したがって本発明の目的は、耐熱性及びガスバリヤー
性、または水分バリヤー性等の遮断性に優れた多層ボト
ルを提供することであり、特に口部に優れた耐熱性を有
するバリヤー性ボトルを提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するために鋭意研究の結果、本発明者
は、口部に5層の耐熱性樹脂層を有し、肩部のほぼ中央
部から胴部の下端にわたって高いバリヤー性を示す樹脂
層を有する多層予備成形品を形成し、それを延伸ブロー
成形すれば、ホットフィルやホットシャワーによるパス
テライジングに十分に耐えられる耐熱性を有するととも
に、優れたバリヤー性を有するボトルを製造することが
できることを発見し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の耐熱バイヤー性多層ボトルは、ポ
リエステル層と耐熱性樹脂層とバイヤー性樹脂層とから
なる耐熱バイヤー性多層ボトルであって、口部と前記口
部の下端に設けられたサポートリングと、前記サポート
リングに続く肩部と、胴部及び底部とを有し、前記口部
は少なくとも下部において外側から耐熱性樹脂層/ポリ
エステル層/耐熱性樹脂層/ポリエステル層/耐熱性樹
脂層/ポリエステル層/耐熱性樹脂層/ポリエステル層
/耐熱性樹脂層の9層構造を有し、前記肩部のほぼ中央
部から前記胴部の下端にかけてバイヤー性樹脂層を有
し、前記耐熱性樹脂層はポリアリレートとポリエチレン
テレフタレートとの混合物からなる実質的に非晶質なブ
レンドポリマーにより形成されており、前記口部の最外
層の耐熱性樹脂層は実質的に前記口部の開口端から前記
サポートリングまで連続して形成されているとともに、
前記サポートリングの上面を覆い、かつ前記サポートリ
ングの根元部下面に耐熱性樹脂が実質的に存在しないこ
とを特徴とする。
また、本発明の耐熱性多層ボトルの好ましい態様にお
いては、その肩部には前記口部から続く3層の耐熱性樹
脂層が形成されている。
以下本発明を詳細に説明する。
まず本発明の耐熱バリヤー性多層ボトルを構成する樹
脂について説明する。
ポリエステル樹脂としては、飽和ジカルボン酸と飽和
二価アルコールとからなる熱可塑性樹脂が使用できる。
飽和ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル
酸、フタル酸、ナフタレン酸−1,4−又は2,6−ジカルボ
ン酸、ジフェニルエーテル−4,4′−ジカルボン酸、ジ
フェニルジカルボン酸類、ジフェノキシエタンジエタン
ジカルボン酸類等の芳香族ジカルボン酸類、アジピン
酸、セバチン酸、アゼライン酸、デカン−1,10−ジカル
ボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカル
ボン酸等の脂環族ジアルボン酸等を使用することができ
る。また飽和二価アルコールとしては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、トリメチレングリコー
ル、テトラメチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリコール、ヘキサメチレング
リコール、ドデカメチレングリコール、ネオペンチルグ
リコール等の脂肪族グリコール類、シクロヘキサンジメ
タノール等の脂環族グリコール、2,2−ビス(4′−β
−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、その他の芳
香族ジオール類等を使用することができる。好ましいポ
リエステルは、テレフタル酸とエチレングリコールとか
らなるポリエチレンテレフタレートである。
本発明のボトルの製造に用いるポリエステル樹脂は、
固有粘度が0.5〜1.5、好ましくは0.55〜0.85の範囲の値
を有する。またこのようなポリエステルは、溶融重合で
製造され、180〜250℃の温度下で減圧処理または不活性
ガス雰囲気で熱処理されたもの、または固相重合して低
分子量重合物であるオリゴマーやアセトアルデヒドの含
有量を低減させたものが好適である。
また耐熱性樹脂としては、ポリアリレートとポリエチ
レンテレフタレートとのブレンドポリマーからなる実質
的に非晶質なUポリマー(ユニチカ株式会社製)を使用
する。
次にバリヤー性樹脂としては、酸素、炭酸ガス等のガ
スバリヤー性に優れるものとして、エチレンビニルアル
コール共重合樹脂、ハイニトリル樹脂、ポリアクリロニ
トリル、アクリロニトリルとメチルアクリレートとブタ
ジエンとのコポリマー(商品名:バレックス)、ポリ塩
化ビニル、メタキシリレンジアミンとアジピン酸とから
なるナイロンMXD6、ポリエチレンイソフタレート系コポ
リマー、イソフタル酸又はテレフタル酸とエチレングリ
コールと1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼ
ンとからなるコポリエステル、及び各種の液晶ポリエス
テル等が挙げられる。具体的には、XYDAR(ダートコ
製)、VECTRA(セラニーズポリプラスチック製)、エコ
ノール(住友化学製)、ロッドラン(ユニチカ製)、EP
E(三菱化成製)、X7G(イーストマン製)、ULTRAX(BA
SF製)等がある。なお上記のバリヤー樹脂とポリエチレ
ンテレフタレートとのブレンドポリマーを用いてもよ
い。
またガスバリヤー性と水分バリヤー性の両方に優れた
ものとしては、テレフタル酸、エチレングリコール及び
シクロヘキサンジメタノールからなるポリエチレンコポ
リマー(PETG)と、エチレンビニルアルコール共重合体
とのブレンドポリマーや、上記PETGとポリビニルアルコ
ールとのブレンドポリマー等が使用できる。
防湿性に優れたボトルとするには、ポリオレフィンや
塩化ビニル樹脂等が好適である。
なお本発明で使用するポリエステル樹脂、耐熱性樹脂
ないしバリヤー性樹脂中には、本発明の目的を損なわな
い範囲で安定剤、顔料、酸化防止剤、熱劣化防止剤、紫
外線劣化防止剤、帯電防止剤、抗菌剤等の添加剤やその
他の樹脂を適量加えることができる。
次に本発明のボトルの構造について説明する。
第1図は本発明の耐熱バリヤー性多層ボトルの一例を
示す概略断面図であり(ただし、層構造は省略してあ
る)、第2図は第1図に示す多層ボトルの口部及び肩部
における層構造を詳細に示す部分拡大図であり、第3図
は第1図に示す多層ボトルの胴部における層構造を示す
部分拡大図である。
耐熱バリヤー性多層ボトルは、口部1と、肩部2と、
その間に設けられたサポートリング5と、胴部3と、底
部4とからなり、口部1とサポートリング5と、肩部2
の上部から中央部にかけては耐熱性樹脂層とポリエステ
ル層とからなる多層構造を有し、肩部2のほぼ中央部か
ら胴部3の下端にかけてはバリヤー性樹脂層とポリエス
テル層とからなる多層構造を有する。
第2図に詳しく示すように、口部1はねじ締め部11と
サポートリング部12の一部とからなり、ねじ締め部11は
開口端16と最初のねじ山17との間の口端シール部13と、
最初のねじ山17とロッキングリング18との間のねじ・ロ
ッキングリング部14とからなる。またねじ締め部11とサ
ポートリング部12とを合わせた部分(口部1+サポート
リング5)は、ヘッド圧付加部15と呼ばれ、キャッピン
グ時に大きなヘッド圧が付加される。なおヘッド圧付加
部15は延伸ブロー成形によっても延伸されない部分であ
る。
このような形状の口部1は、耐熱性樹脂層6とポリエ
ステル層7とが交互に形成された多層構造を有し、耐熱
性樹脂層6は、少なくとも口部1の内部において外側か
ら順に5層(6a〜6e)に分かれている。一方ポリエステ
ル層7は各耐熱性樹脂層の間に存在し、7a〜7dの4層と
なっている。
開口端16は全面的に耐熱性樹脂層6によって覆われて
いる。また最外層の耐熱性樹脂層6aは、サポートリング
5の上面5a及び外端面5bまでほぼ連続している。
一方肩部2の少なくとも上半分は、外側から順にポリ
エステル層7a、耐熱性樹脂層6b、ポリエステル層7b、耐
熱性樹脂層6c、ポリエステル層7c、耐熱性樹脂層6d、及
びポリエステル層7dからなっており、ここでは耐熱性樹
脂層が3層となっている。
なおサポートリング5の下面5cで、リングの根元の部
分はほぼポリエステル層からなっている。このように応
力のかかるサポートリング5の根元に比較的脆い耐熱性
樹脂層がないので、サポートリング5のかけを防止する
ことができる。またサポートリング5の上面5a全体が耐
熱性樹脂層で覆われているので、ホットフィルやホット
シャワーによるパステライジングに対し、十分な耐熱性
を有する。
耐熱性樹脂層6a〜6eの厚さには特に制限はないが、開
口端16に近づくにつれて耐熱性樹脂層6の占める割合が
多くなるようになっている。耐熱性樹脂層6の割合は、
重量比にして以下の通りであるのが好ましい。
口端シール部13(開口端16から最初のネジ山17まで) ・・・70%以上 ネジ締め部11(開口端16からロッキング部18の下端ま
で) ・・・40%以上 ヘッド圧付加部15(開口端16からサポートリング5の
下端まで) ・・・30%以上 肩部2 ・・・3%以上 このように耐熱性樹脂層6の割合を規定することで、
80〜95℃の液体を充填するホットフィルや、70〜80℃の
ホットシャワーを30分ほどボトル上方より施すパステラ
イジングに充分に耐え得るボトルとすることができる。
なお、より好ましい耐熱性樹脂層6の割合は、上記の四
つの部分でそれぞれ80〜90%、50〜60%、40〜50%、及
び5〜10%である。
また本発明の多層ボトルにおいては、肩部2の中央部
から胴部3の下端にかけてバリヤー性樹脂層8が設けら
れており、このバリヤー性樹脂層8はポリエステル樹脂
からなるボトル壁のほぼ中心部に形成されている。従っ
て、肩部2におけるバリヤー性樹脂層8は、口部1から
肩部2にわたって形成されている耐熱性樹脂層6cに連続
するように形成されており、肩部2の下部の一部ではバ
リヤー性樹脂層と耐熱性樹脂層とがポリエステル樹脂層
とともに多層構造を形成している。
一方、胴部3においては、第3図に示すように、ポリ
エステル層7/バリヤー性樹脂層8/ポリエステル層7の3
層構造となっている。なおこのときのバリヤー性樹脂層
8の厚さは用いるバリヤー性樹脂層のバリヤー性能によ
るが、たとえばエチレンビニルアルコール共重合樹脂を
用いる場合には、10μm以上程度とすることが望まし
い。これによってボトルは良好なバリヤー性を有するこ
とができる。
上記に説明した構造を有する耐熱バリヤー性多層ボト
ルは第2図及び第3図に示す多層構造と同様の多層構造
を口部、肩部及び胴部に有する多層予備成形品を形成
し、それを延伸ブロー成形することにより製造される。
ここで、この多層予備成形品の成形方法について説明
する。
多層予備成形品は、第4図に概略的に示すホットラン
ナーノズルを用い、第5図に例示する射出プログラムに
従って、ポリエステル樹脂及び耐熱性樹脂、またはポリ
エステル樹脂及びバリヤー性樹脂の共射出をすることに
よって製造することができる。
まず第4図に示すホットランナーノズル30は、三つの
流路A、B、及びCを有し、流路Aはさらに中央の直線
状流路A1と、その外側に設けられた円筒状流路A2とに分
かれている。また流路Bは上記の二つの流路A1、A2間に
円筒状に設けられている。さらに流路Cは中央流路A1
円筒状流路Bとの間にやはり円筒状に設けられている。
中央流路A1の上部にはチャッキ弁31が設けられており、
チャッキ弁31は流路A1と流路Bとの樹脂圧の差により上
下に移動自在であり、流路Bの樹脂圧が高い場合に流路
Bが開放し得るようになっている。また、中央流路A1
中間部にはもう一つのチャッキ弁32が設けられており、
チャッキ弁32は流路A1と流路Cとの樹脂圧の差により上
下に移動自在であり、流路Cの樹脂圧が高い場合に流路
Cが開放し得るようになっている。流路C及び流路Bは
流路A1に開口し、流路A1と流路A2は上方で合流してホッ
トランナーノズル30を出、射出成形型40のキャビティ41
に連絡している。
このようなホットランナーノズル30を用いた多層予備
成形品の製造工程を、第5図に示す共射出のプログラム
及び第6図(a)〜(d)に掲げる共射出の状態を示す
模式図に沿って説明する。なお、この例では流路Aにポ
リエステル樹脂を流し、流路Bに耐熱性樹脂を流し、流
路Cにバリヤー性樹脂を流す。
まずステップ1で流路Aよりポリエステル樹脂を射出
する。このときホットランナーノズル30のチャッキ弁31
及びチャッキ弁32は、第6図の(a)に示すように、ポ
リエステル樹脂の射出圧により閉じられており、流路A1
及びA2からポリエステル樹脂のみが射出される。
次にステップ2で、ポリエステル樹脂の射出率を下げ
る。さらにステップ3として、ポリエステル樹脂の射出
をステップ2と同様に続けながら耐熱性樹脂を流路Bよ
り射出する。このとき、耐熱性樹脂の射出圧がポリエス
テル樹脂の射出圧より大きくなっているので、チャッキ
弁31はその差に応じて聞き、その分だけ耐熱性樹脂が射
出される。なおこのとき、バリヤー性樹脂の射出圧はま
だ上げないので、チャッキ弁32は閉じられたままであ
る。
ステップ3で射出された耐熱性樹脂は、第6図の
(b)に示すように、流路A1とA2とから射出される2つ
のポリエステル樹脂層70a、70b間を進む。このとき耐熱
性樹脂層60は成形型内壁に接触することなく2つのポリ
エステル樹脂層70a及び70b間を進むので、樹脂温度の低
下が少なく流動性が大きい。従って、ポリエステル樹脂
層70a及び70bよりも速いスピードで移動する。
さらに、ステップ4として耐熱性樹脂の射出を止めず
にポリエステル樹脂の射出率を上げる。すると第6図の
(c)に示すように、ステップ3で射出されたポリエス
テル樹脂層70a、70bに加えて、新たにポリエステル樹脂
層70c、70dが樹脂内を進行することになる。このときチ
ャッキ弁31はポリエステル樹脂の射出圧により幾分閉じ
られた状態となるので、耐熱性樹脂は薄く射出される。
またポリエステル樹脂層70c及び70dは樹脂層間を進行す
るので、ポリエステル樹脂70a及び70bよりも速いスピー
ドで移動する。
次にステップ5として、耐熱性樹脂の射出を止め、バ
リヤー性樹脂の射出圧を上げる。これによりチャッキ弁
32が開き、第6図(d)に示すようにバリヤー性樹脂80
がポリエステル樹脂層70c、70dの間に射出される。この
ときバリヤー性樹脂層80は成形型内壁に接触することな
く2つのポリエステル樹脂層70c、70dの間を進むので、
樹脂温度の低下が少なく流動性が大きい。従って、ポリ
エステル樹脂層70c及び70dよりも速いスピードで移動
し、先にポリエステル樹脂層70c及び70d間に射出された
耐熱性樹脂層60の後尾に追いつこうとする。なおこのと
きのバリヤー性樹脂層80の厚さはポリエステル樹脂とバ
リヤー性樹脂の射出圧の差を調節することにより、適宜
変更できる。
最後にステップ6として、成形型40内の圧力の調整
(保圧)をし、射出を終了する。
以上に説明した共射出のプログラムにより多層予備成
形品を成形すれば、口部1の少なくとも下部には9層構
造(耐熱性樹層が5層)、肩部2の少なくとも上半分に
は7層構造(耐熱性樹脂層が3層)の樹脂層が形成され
るとともに、肩部2のほぼ中央部から胴部3の下端部に
わたってポリエステル層/バリヤー性樹脂層/ポリエス
テル層の3層構造の樹脂層が形成させることになる。こ
こで、口部1の少なくとも下部、及び肩部2にそれぞれ
形成される多層構造が9層及び7層構造となる理由を、
共射出された樹脂層の先端部を示す模式図(第7図
(a)〜(e))を参照して説明する。
ステップ3において、第6図の(b)に示すように、
二つのポリエステル樹脂70a及び70b間に耐熱性樹脂が射
出されると、耐熱性樹脂層60は二つのポリエステル樹脂
層70a、70bの間を進むが、中央を流れる耐熱性樹脂層60
の方がスピードが速いので、耐熱性樹脂層60は第7図
(a)に示すように、ポリエステル樹脂の先端50に近づ
く。そして第7図(b)に示すように耐熱性樹脂層60が
ポリエステル樹脂層70a、70bを追い抜き、樹脂層の先端
部50を占めるようになる。この時点では樹脂層はポリエ
ステル樹脂層70a/耐熱性樹脂層60/ポリエステル樹脂層7
0bの3層構造であるが、さらに第7図(c)に示すよう
に、耐熱性樹脂層60は先端50から湧き出してポリエステ
ル樹脂層70a、70bの先端部を覆うようになる。すなわ
ち、二つのポリエステル樹脂層70a及び70bは、耐熱性樹
脂60の内部を進行し、このために耐熱性樹脂60の一部が
成形型内壁面付近に残る。この時点で樹脂層は耐熱性樹
脂層60a/ポリエステル樹脂層70a/耐熱性樹脂層60b/ポリ
エステル樹脂層70b/耐熱性樹脂層60cの5層構造とな
る。
次に、ステップ4では、第6図(c)のように耐熱性
樹脂とポリエステル樹脂が共射出される。新たなポリエ
ステル樹脂層70cと70dは、樹脂層間を進行するので、第
7図(d)に示すように、先行した二つのポリエステル
樹脂層70a、70bより早く進行する。またポリエステル樹
脂層70a、70bに接触している耐熱性樹脂層部分も幾分温
度低下により流動性が低下しているので、ポリエステル
樹脂層70c、70dはそれよりも早く進行することになる。
従って、耐熱性樹脂層60の外側は、ポリエステル樹脂層
70aと70c間に、またポリエステル樹脂層70bと70d間にそ
れぞれ取り残されることになり、最終的に第7図(e)
に示すように、それぞれ新たな耐熱性樹脂層60d及び60e
が形成されることになる。よって樹脂層は5層の耐熱性
樹脂60a〜60eを含む9層構造となる。
このように、成形型内のキャビティの各部分の容積を
考慮して、射出する樹脂の量及びタイミングを適切に設
定することで、口部1の少なくとも下部に5層の耐熱性
樹脂層を含む9層構造の多層予備成形品を製造すること
ができる。なお多層予備成形品の肩部に設けられる3つ
の耐熱性樹脂層は、第7図(e)における耐熱性樹脂層
60d、60b及び60eである。
以上の説明から明らかなように、口部の少なくとも下
部に5層の耐熱性樹脂層が成形される条件は、第5図の
ステップ4の工程を行うことであり、詳述すれば、耐熱
性樹脂の射出を停止することなく、ポリエステル樹脂の
射出率を上昇させることにより、第7図(d)〜(e)
に示すような現象を引き起こすことである。これに対し
て、耐熱性樹脂の射出を停止して、ポリエステル樹脂の
射出率を上昇させると、中央の耐熱性樹脂層60bが十分
に長く維持されず、キャビティ内を進行するうちに短く
なるので(耐熱性樹脂層60bが最も中央に位置すること
による)、口部に達したときには消減し、耐熱性樹脂層
は全部で4層となる。
一方、バリヤー性樹脂層の形成においては、その厚さ
は前述したように共射出されるポリエステル樹脂との射
出圧の差により調節できるが、バリヤー性樹脂層の形成
される部位は、バリヤー性樹脂の射出開始及び停止の時
間を調節することで適宜変更することができる。したが
って肩部2のほぼ中央部において、バリヤー性樹脂層を
耐熱性樹脂層と連続するように形成したり、両層をオー
バーラップさせた多層構造とすることもでき、また両層
が不連続となる構造とすることもできる。さらにバリヤ
ー性樹脂層を胴部3の下端から底部4の一部まで延ばし
て形成することもできる。さらにまた、耐熱性樹脂をス
テップ5の最終時点で再度共射出し、底部に耐熱樹脂層
を構成することもできる。また底部ないしゲート付近に
は、バリヤー層を入れない構造とすることもできる。
なお、このような多層予備成形品の製造には射出時の
シリンダ温度、シリンダ圧力、ポリエステル樹脂と耐熱
性樹脂とバリヤー性樹脂間の粘度差等をしっかりと規定
しておく必要がある。特に樹脂の粘度は温度により大き
く左右されるので、樹脂の温度を一定に保つことは重要
であり、たとえば耐熱性樹脂としてUポリマーを用い、
ポリエステル樹脂としてポリエチレンフタレートを用
い、バリヤー性樹脂としてMXナイロンを用いるときは、
Uポリマーの樹脂温度は270〜310℃とし、ポリエチレン
テレフタレートの温度を260〜300℃とし、MXナイロンの
温度を250〜290℃とするのが好ましい。より好ましい樹
脂温度はUポリマーで280〜295℃であり、ポリエチレン
テレフタレートでは270〜285℃であり、MXナイロンでは
260〜280℃である。
以上に説明した予備成形品を延伸ブロー成形すること
により、口部の少なくとも下部に5層の耐熱性樹脂層を
有する9層構造を有し、肩部に3層の耐熱性樹脂層を有
するとともに、肩部のほぼ中央部から胴部の下端にかけ
てボトル壁のほぼ中心部にバリヤー性樹脂層を有する本
発明の耐熱バリヤー性多層ボトルを製造することができ
る。
第8図は本発明の耐熱バリヤー性多層ボトルを製造す
るのに用いることができる延伸ブロー成形装置の一例を
概略的に示す断面図である。この装置は、口部型101と
肩部型102と胴部型103と底部型104とからなる延伸ブロ
ー成形用金型100と、口部型101に密封状態に装着し得る
ブローマンドレル105と、ブローマンドレル105の下端に
取り付けられた延伸ロッド106と、上端に取りつけられ
た固定ブロック116と、延伸ロッド固定ブロック117とを
有する。ここで延伸ロッド106は延伸ロッドスライドス
リーブ112によりブローマンドレル105の中心に位置決め
されている。またブローマンドレル105は、口部型101か
ら金型100のキャビティ内に延びた円筒部105aを有して
おり、その円筒部105aは、ボルトの肩部の上部付近まで
達する長さを有している。これによって、ブローされる
エアは、多層予備成形品の肩部に直接当たることなく予
備成形品内に流入するので、ブローエアがいわゆる断熱
膨張をしてもボトルの肩部付近が冷却されることはな
く、成形されるボトルの肩部付近での白化を防ぐことが
できる。
ブローマンドレル105の中央には延伸ロッド106が貫通
しており、その周囲には流路108及び109がある。流路10
8にはシースヒータ110が設けられており、流路108と109
との間には分離用スリーブ107が設けられている。また
延伸ロッド106は管状となっていて、その中を冷却流体
が流通できるようになっており、金型内に突出する部分
にはガスを吹き出すための複数の孔部111が設けられて
いる。なお延伸ロッド106は固定ブロック117において開
口部113を有し、開口部113は弁を有するパイプ等(図示
せず)を介して冷却流体源(図示せず)に接続してい
る。また流路108、109は固定ブロック116においてそれ
ぞれ開口部115、114を有し、開口部114は末端に弁を有
するパイプ等(図示せず)を介してリリーフ弁(図示せ
ず)に接続しており、開口部115は弁を有するパイプ等
(図示せず)を介して加圧エア源(図示せず)に接続し
ている。加熱加圧エア及び冷却流体の流入、抜気の際に
は、各パイプに取りつけられた複数の弁を適宜開閉する
ことにより気体の流路を設定する。
このような装置の金型100内に多層予備成形品を設置
し、以下のようにして延伸ブロー成形を行う。
まず、加圧エアを開口部115より流路108に流入し、シ
ースヒータ110により所定温度まで加熱しながら、スリ
ーブ112の孔より吐出させ、多層予備成形品を延伸す
る。このとき、多層予備成形品の拡大とともに延伸ロッ
ド106がその中に進入していく。なおこの際、二軸延伸
ブロー成形用加熱加圧エアの温度は50℃以上、好ましく
は60〜180℃程度であり、圧力は10〜50kg/cm2、好まし
くは20〜40kg/cm2である。
なお加熱エアを用いて延伸ブロー成形するのは、胴部
などのポリエステル層からなる部分の白化現象を防止す
るためである。
加熱加圧エアにより二軸延伸ブロー成形を行った後、
吹き込んだエアを3〜50秒間保持してボトルを成形用金
型の内壁面に押圧しながら、ボトルの各部を金型の温度
において熱処理する。具体的には、金型100の口部型101
は、耐熱性樹脂を多く含みかつほとんど延伸されない多
層予備成形品の口部と接触し、肩部型102は耐熱性樹脂
をいくらか含み、かつ中程度の延伸率を有する肩部と接
触し、胴部型103は耐熱性樹脂を含まずバリヤー性樹脂
を含み、かつ最も延伸される多層予備成形品の胴部と接
触し、底部型104は耐熱性樹脂を含まず延伸率の低い多
層予備成形品の底部と接触する。ここで金型100の各部
(口部型、肩部型、胴部型及び底部型)はそれぞれ所定
の温度に保持されており、ボトルは4つの異なった温度
により熱処理される。この金型各部の温度は、用いた多
層予備成形品の各部における耐熱性樹脂とバリヤー性樹
脂の割合及び延伸率の違いを考慮して設定されている。
具体的には、使用する耐熱性樹脂及びバリヤー性樹脂の
種類によって多少異なるが、口部型の温度は20〜60℃、
肩部型の温度は95〜130℃、胴部型の温度は85〜130℃、
底部型の温度は60〜80℃とするのがよい。
次の工程では、加熱エアを流路109を通して開口部114
より抜気し、延伸ロッドを通して冷却流体を吹き込んで
前記ボトルを急冷する。この急冷により、成形されたボ
トル中の残留応力を著しく少なくすることができ、それ
によりブロー熱処理型からボトルが離型する際の変形を
防止することができる。
冷却流体は、開口部113より一定の圧力で延伸ロッド1
06内に流入する。上述のように、延伸ロッド106の先端
部(多層予備成形品内に挿入される部分)には多数の孔
部111が設けられているので、冷却エアは延伸ブロー成
形されたボトル内に吐出され、ボトルを冷却する。冷却
流体の温度は50℃以下、好まくは5〜20℃程度であり、
圧力は0〜30kg/cm2、好ましくは5〜15kg/cm2である。
なお冷却流体としては、冷却エア又は液体窒素若しくは
それを気化したガスのいずれかを用いることができる。
冷却流体は冷却終了後、マンドレル105内の流路109を
通って開口部114より排出されるので、延伸ブロー成形
されたボトルは常に新鮮な冷却流体に接触することにな
り、急冷される。その際、開口部114に接続したリリー
フ弁により、冷却流体の圧力レベルは一定に保たれる。
通常、冷却時間は冷却エアの場合1〜10秒程度、液体又
は気化窒素ガスの場合1〜5秒程度である。急冷により
成形容器の温度は60〜90℃程度にまで冷却される。そし
て急冷後、離型し、第8図中に示すようなた耐熱バリヤ
ー性多層ボトル120を得ることができる。
以上説明したような方法により製造されるボトルは、
口部1と肩部2とに多層の耐熱性樹脂層を有するので、
耐熱性に優れたものとなる。これはホットフィル又はパ
ステライジングの工程で最も熱くなる部分はボトルの口
部及び肩部であるからである。一方、ボトルの胴部及び
底部については、耐熱性樹脂層を実質的に形成しない
が、上記した熱処理により60℃で30分程度の温度条件に
耐え得るので、十分である。また耐熱性樹脂は比較的高
価であるので、胴部及び底部に耐熱性樹脂層を形成しな
いことにより、ボトル全体のコストを低減することがで
きる。
なお上述の説明においては、耐熱性樹脂層が5層とな
っている部分は少なくとも口部の内部であるが、口部の
他の部分では、射出条件により隣接する耐熱性樹脂層が
融合していることもある。しかしその場合でも耐熱性樹
脂層の割合は大きいので、口部は十分な耐熱性を有して
いるのは明らかである。従って、口部全体が5層の耐熱
性樹脂層を有することが必要であるのでなく、口部の少
なくとも内部において5層の耐熱性樹脂層を有していれ
ば十分である。
また上述したボトルは、肩部のほぼ中央から胴部全体
にかけてバリヤー性樹脂層を配置した構造となるので、
良好なバリヤー性を有する。
〔実施例〕
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例1 ポリエチレンテレフタレート樹脂として三井PETJ125
(三井石油化学(株)製)を用い、耐熱性樹脂としてポ
リエチレンテレフタレートとポリアリレートのブレンド
ポリマー(Uポリマー8400、ユニチカ製)(以下Uポリ
マーと呼ぶ)を用い、バリヤー性樹脂としてMXナイロン
を用いて、共射出成形法により多層予備成形品を成形し
た。
射出成形装置としては日精ASB機械(株)製ASB650NHT
型を用い、第4図に示すホットランナーノズルを接続し
て、第5図に示す共射出プログラムにより多層予備成形
品の成形を行った。
なおこのときのポリエチレンテレフタレート側の射出
バレル温度を272℃、Uポリマー側の射出バレル温度を2
84℃、MXナイロン側の射出バレル温度を270℃とした。
またポリエチレンテレフタレートの射出率はステップ1
では7.74g/秒、ステップ2及び3では1.8g/秒、ステッ
プ4では1.8g/秒から2.8g/秒まで増加させ、ステップ5
では2.8g/秒を保持した。Uポリマーはステップ3及び
4において、最大2.8g/秒となるようにした。またMXナ
イロンはステップ5において0.8g/秒とした。
得られた多層予備成形品を軸線方向に切断してその断
面を観察した。その結果、口部の下部及び肩部は、第2
図に示すボトルの口部及び肩部における多層構造と極め
て類似しており、それぞれ9層(5層の耐熱性樹脂層)
及び7層(3層の耐熱性樹脂層)となっていることが認
められた。また多層予備成形品の各部でのUポリマーの
占める割合は、口端シール部13で85%、ネジ締め部11で
55%、ヘッド圧付加部15で44%、肩部2では4%であっ
た。
またMXナイロンからなるバリア層は、多層予備成形品
の肩部のほぼ中央部から胴部全体にかけてポリエステル
樹脂層の中心部に形成されていた。このときの胴部にお
けるMXナイロンの厚さは、多層予備成形品の胴部の厚さ
の約9%であった。
次に得られた多層予備成形品を、第8図に示す延伸ブ
ロー成形用金型100内に設置した。この金型の口部型10
1、肩部型102、胴部型103及び底部型104の温度をそれぞ
れ40℃、125℃、115℃、及び70℃に設定し、延伸ロッド
106を予備成形品内に挿入しつつ、80℃、30kg/cm2の加
熱圧縮エアを噴出し、延伸ブロー成形した。このとき吹
き込んだエアを18秒間保持した後、抜気した。その後、
25℃、10kg/cm2の冷却エアを延伸ロッド106より噴出
し、冷却を行い耐熱バリヤー性多層ボトルを得た。
得られた耐熱バリヤー性多層ボトルに対して、83〜87
℃のホットフィル及び65〜70℃のパステライジングを施
したが、口部及び肩部において良好な耐熱性を有してい
ることが認められた。
また、酸素透過係数は、MXナイロンを使用しないもの
に比較し約1/3に、炭酸ガス透過係数も約1/3となり、良
好なガスバリヤー性を有していることが認められた。
〔発明の効果〕
以上詳述した通り、本発明の耐熱バリヤー性多層ボト
ルは、口部の少なくとも下部が5層の耐熱性樹脂層を含
む9層よりなり、かつ開口端からサポートリングにかけ
てほぼ耐熱性樹脂層に覆われているので、口部の耐熱性
が特に優れている。このためにホットフィル等による口
部の熱収縮は小さく、シール性が良好である。
また本発明のボトルは、肩部を3層の耐熱性樹脂層を
含む7層の多層構造とすることができるので、ホットシ
ャワーによるパステライジング等を適用するのに充分な
耐熱性を有する。
さらに本発明のボトルは、肩部のほぼ中央部から胴部
の下端にかけてバリヤー性樹脂層を有する構造となって
いるので、この樹脂層にガスバリヤー樹脂を使用すれ
ば、酸素の影響を受けやすいジュース等や、炭酸がぬけ
てしまうと飲料としての価値を失う炭酸飲料を長期間に
わたって収納保存することができ、ポリエステル製ボト
ルの利用範囲を大幅に広げることになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の耐熱バリヤー性多層ボトルの一例を示
す概略断面図であり、 第2図は第1図の多層ボトルの口部及び肩部における多
層構造の一例を詳細に示す部分拡大断面図であり、 第3図は第1図の多層ボトルの胴部における多層構造を
示す部分拡大断面図であり、 第4図は多層予備成形品を製造するのに使用するホット
ランナーノズルの一例を示す断面図であり、 第5図は多層予備成形品を製造する工程を概略的に示す
グラフであり、 第6図(a)〜(d)は耐熱性樹脂とポリエステル樹脂
又は耐熱性樹脂とバリヤー性樹脂とを共射出した状態を
示す部分概略断面図であり、 第7図(a)〜(e)は耐熱性樹脂とポリエステル樹脂
により多層構造が形成される状態を示す模式図であり、 第8図は本発明の耐熱バリヤー性多層ボトルを製造する
のに使用する延伸ブロー成形装置を示す断面図である。 1……口部 2……肩部 3……胴部 4……底部 5……サポートリング 6,6a〜6e……耐熱性樹脂層 7,7a〜7d……ポリエステル層 8……バリヤー性樹脂層 11……ねじ締め部 12……サポートリング部 13……口端シール部 14……ねじ・ロッキングリング部 15……ヘッド圧付加部 30……ホットランナーノズル 31,32……チャッキ弁 40……射出成形型 41……キャビティ 100……延伸ブロー成形用熱処理金型 101……口部型 102……肩部型 103……胴部型 104……底部型 105……ブローマンドレル 106……延伸ロッド 108,109……流路 110……シースヒータ 111……孔部 113,114,115……開口部 116……ブローマンドレル固定ブロック 117……延伸ロッド固定ブロック 120……耐熱バリヤー性多層ボトル A1,A2,B,C……ホットランナーの流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B65D 1/09 B65D 1/00 B // B29L 22:00 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B65D 1/00 - 1/48 B29C 49/00 - 49/80

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステル層と耐熱性樹脂層とバイヤー
    性樹脂層とからなる耐熱バイヤー性多層ボトルであっ
    て、口部と前記口部の下端に設けられたサポートリング
    と、前記サポートリングに続く肩部と、胴部及び底部と
    を有し、前記口部は少なくとも下部において外側から耐
    熱性樹脂層/ポリエステル層/耐熱性樹脂層/ポリエス
    テル層/耐熱性樹脂層/ポリエステル層/耐熱性樹脂層
    /ポリエステル層/耐熱性樹脂層の9層構造を有し、前
    記肩部のほぼ中央部から前記胴部の下端にかけてバイヤ
    ー性樹脂層を有する耐熱バイヤー性多層ボトルにおい
    て、前記耐熱性樹脂層はポリアリレートとポリエチレン
    テレフタレートとの混合物からなる実質的に非晶質なブ
    レンドポリマーにより形成されており、前記口部の最外
    層の耐熱性樹脂層は実質的に前記口部の開口端から前記
    サポートリングまで連続して形成されているとともに、
    前記サポートリングの上面を覆い、かつ前記サポートリ
    ングの根元部下面に耐熱性樹脂が実質的に存在しないこ
    とを特徴とする耐熱バイヤー性多層ボトル。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の耐熱バイヤー性多層ボト
    ルにおいて、前記肩部には前記口部から続く3層の耐熱
    性樹脂層が形成されていることを特徴とする耐熱バイヤ
    ー性多層ボトル。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の耐熱バイヤー性多
    層ボトルにおいて、耐熱性樹脂層の占める割合が前記開
    口端に近づくにつれて多くなっており、前記耐熱性樹脂
    層の割合(重量比)は口端シール部では70%以上であ
    り、ネジ締め部では40%以上であり、ヘッド圧付加部で
    は30%以上であることを特徴とする耐熱バイヤー性多層
    ボトル。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれかに記載の耐熱バ
    イヤー性多層ボトルにおいて、前記胴部及び前記底部に
    は前記耐熱性樹脂層が実質的に形成されていないことを
    特徴とする耐熱バイヤー性多層ボトル。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれかに記載の耐熱バ
    イヤー性多層ボトルにおいて、前記ポリエステル樹脂が
    ポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする耐
    熱バイヤー性多層ボトル。
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