JP3063383U - 製品梱包用緩衝材 - Google Patents

製品梱包用緩衝材

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JP3063383U
JP3063383U JP1999003933U JP393399U JP3063383U JP 3063383 U JP3063383 U JP 3063383U JP 1999003933 U JP1999003933 U JP 1999003933U JP 393399 U JP393399 U JP 393399U JP 3063383 U JP3063383 U JP 3063383U
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武 齋藤
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株式会社ユニテム
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 強靭性とスパンデックス性に富むが作業性の
不良なポリウレタンフイルムと、ポリエチレンフイルム
を積層した複合合成フイルムを、製品梱包用緩衝材とし
て使用するために梱包支持材に接着する際、使用時に、
ポリウレタンフイルムを残してポリエチレンフイルムだ
けを簡単に剥離させる事ができるように、接着剤を使用
せずに熱融着し、製品梱包用緩衝材として使用する。 【構成】 強靭性とスパンデックス性に富むポリウレタ
ンフイルムから成る緩衝材フイルム1aと、ポリエチレ
ンフイルムから成る離形フイルム1bを、積層して構成
した複合合成フイルム1の緩衝材フイルム1a面を、紙
材又は樹脂材から成る製品梱包支持材2に設けた製品収
納部3の周辺部面4に当接させ、融着後に離形フイルム
1bだけが容易に剥離できるように、両フイルムの融点
を利用して加圧、加熱し、周辺部面4に設けた融着部面
5に、接着剤を使用せずに熱融着して成る事を特徴と
し、又、融着部面4は、製品収納部3に対して不融着間
隔6をあけて設けた事を特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】 [産業上の利用分野] 本発明は、強靭性とスパンデックス性に富むが作業性の良くないポリウレタン フイルムと、ポリエチレンフイルムを積層して形成した複合合成フイルムを、製 品梱包用の梱包支持材に接着する際、使用上、接着後にポリウレタンフイルムを 残してポリエチレンフイルムだけを簡単に剥離させる事ができるように、接着剤 を使用せずに熱融着した製品梱包用緩衝材に関する。
【0002】 [従来の技術] 従来、ポリウレタンフイルムを他の材質のフイルムに貼付けた複合合成フイル ムを使用して製品梱包用緩衝材とする場合は、適合する接着剤は極めて少ないた め、各種有機溶剤を調合した特別の接着剤を使用して接着している。従って、ポ リウレタンフイルムを一面とする複合合成フイルムを、接着剤を使用せずに製品 梱包支持材に熱融着する技術は未開発であり、かつ、製品梱包用緩衝材として使 用する熱融着後において、他の材質のフイルムを簡単に剥離して、緩衝力に富む ポリウレタンフイルムだけを製品梱包支持材に残すことは行われていない。
【0003】 [考案が解決しようとする課題] ポリウレタンフイルムと他の材質のフイルムより成る複合合成フイルムを、有 機溶剤による接着剤を使用して製品梱包支持材に接着する従来の緩衝材は、コス トが高くなり、製作作業上の有害性の問題もあるだけで無く、使用後におけるリ サイクル及び処理面において、地球環境の視点より現在及び将来において多くの 問題が提起されていて、接着剤の使用は望ましい事ではない。
【0004】 従って、いかなる接着剤も使用せずに、ポリウレタンフイルムと他の材質のフ イルムを貼合わせて成る複合合成フイルムを、製品梱包支持材に熱融着し、使用 の際には、緩衝材フイルムとなるポリウレタンフイルムだけを製品梱包支持材に 残して、他の材質のフイルムを簡単に剥離できるように熱融着してある製品梱包 用緩衝材が要望される。
【0005】 [課題を解決するための手段] 本考案は、強靭性とスパンデックス性に富むポリウレタンフイルムから成る緩 衝材フイルムと、ポリエチレンフイルムから成る離形フイルムを積層して構成し た、複合合成フイルム1の緩衝材フイルム面を、紙材又は樹脂材から成る製品梱 包支持材に設けた製品収納部の周辺部面に当接させ、融着後に離形フイルムだけ が容易に剥離できるように、両フイルムの融点を利用して加圧、加熱し、周辺部 面に設けた融着部面に、接着剤を使用せずに熱融着して成る事を特徴とするもの であり、又、融着部面は、製品収納部の周縁に対して不融着間隔をあけて設けた ものである。
【0006】 [作用] 図2に示す通り、ポリウレタンフイルムから成る緩衝材フイルム1aとポリエ チレンフイルムから成る離形フイルム1bにより複合合成フイルム1を形成する 。緩衝材フイルム1aとなるポリウレタンフイルムは80−90℃で溶融するが 、離形フイルム1bとなるポリエチレンフイルムは115〜117℃で溶融する ので両者の融点は大きく相違し、かつ、両者の溶着性は良くないので、本考案に おいては、融着時に厳密な温度管理を行って熱プレス法により両者を加熱、加圧 し、緩衝材フイルム1aとなるポリウレタンフイルムを溶融し、離形フイルム1 bとなるポリエチレンフイルムの融着後の剥離性を維持させる。この際、緩衝材 フイルム1aとなるポリウレタンフイルムは単独では取扱いが困難で作業性が良 くないが、ポリエチレンフイルムとの複合合成フイルム1になっているので、製 品梱包支持材2への融着作業性が良くなる。
【0007】 本考案は、前記の複合合成フイルム1の周縁を、図2に例示する通り、製品梱 包支持材2に設けた製品収納部3の周辺部面3外周の融着部面5に熱融着する。 この際、融着部面5は製品収納部3の外周に適宜に不融着間隔6をあけて設ける とよい。従って、本考案に係る緩衝材は、図3に例示する通り離形フイルム1b を剥離した後の2個の製品梱包支持材2を使用して、対向する製品収納部3の位 置の緩衝材フイルム1aの間に製品7を入れて重ねあわせると、緩衝材フイルム 1aは製品7の形状に対応して展張し、製品7は製品梱包支持材2内で、緩衝材 フイルム1aに囲まれた状態で吊られ、製品梱包支持材2と完全に離れた状態で 支持される。この状態は落下、移動等により製品梱包支持材2に衝撃が加えられ ても、緩衝作用を有する緩衝材フイルム1aに支持される製品7には衝撃は及ば ない。又、使用済後において廃棄処理する際は、製品梱包支持材2が段ボール等 の場合、緩衝材フイルム1aは簡単に引き剥がす事ができるので分別処理する上 で有効である。
【0008】 この場合、製品収納部3と融着部面5との間の不融着間隔6は、製品収納部3 を大きくせずに緩衝材フイルム1aの面積を拡大する事になり、製品7に加わる 衝撃力を軽減し、かつ、緩衝材フイルム1aの裂傷を防止するためには極めて有 効であり、この幅が広い程、緩衝力は増大する。又、複合合成フイルム1の周縁 を熱融着する融着部面5を設ける周辺部面4は、図1及び図2に示す通り、製品 収納部3と同一面4であっても、あるいは図3に点線図示する通り製品収納部3 の面に対して直角面であってもよい。重量の大きな製品7を収納する場合は、不 融着間隔5の幅を広くし、かつ、耐剪断力を大きくするために周辺部面4は直角 面にするのが有利である。
【0009】 [実施例] 図1及び図2に示す一実施例について説明する。紙材又は樹脂材で構成された 製品梱包支持材2に設けた製品収納部3の周辺面部4に、複合合成フイルム1を 熱融着する。この複合合成フイルム1は図2に拡大図示する通り、強靭性とスパ ンデックス性に富むポリウレタンフイルムから成る緩衝材フイルム1aと、ポレ エチレンフイルムから成る離形フイルム1bを積層したものである。前記の通り ポリウレタンフイルムとポリエチレンフイルムの融点は大きく相違する。従って 、熱融着する複合合成フイルム1の周縁は、低い融点のポリウレタンフイルムで 成る緩衝材フイルム1a面を、製品梱包支持材2の製品収納部3の外周に不融着 間隔6をあけて設けた融着部面5に当接し、厳密な温度管理下で加熱、加圧する 事により、ポリウレタンフイルムで成る緩衝材フイルム1aは溶融させて融着部 面5に融着し、ポリエチレンフイルムで成る離形フイルム1bは融着後に容易に 剥離できるように熱融着する。
【0010】 この場合、製品収納部3と融着部面5との間の不融着間隔6は、幅が広い程、 緩衝効果は増大する。又、融着部面5を設ける周辺部面4は、図1及び図2に示 す通り製品収納部3と同一面であっても、又は図2に点線図示する通り製品収納 部3の面に対して直角面であってもよいが、作用に記載した通り、重量の大きな 製品7を収納する場合は、不融着間隔6の幅を広くし、融着部面5は直角面にす るのが有利である。
【0011】 本考案による緩衝材フイルム1aの剥離強度は、表1に例示する通りであり、 融着部面5の面積に比例する。横方向剪断剥離Aは180度方向剥離に比べて、 段ボールの場合は42倍、A−PETの場合は約4倍であり、180度方向剥離 B/横方向剪断剥離Aは、段ボールの場合0.09、A−PETの場合0.24 である。従って、製品7の梱包後において、製品梱包支持材2に融着した緩衝材 フイルム1aの融着部面5に作用する力は横方向剪断力であるから、収納した製 品7を充分に支持し、かつ、緩衝する強度を有する。又、180度方向剥離力は 弱いので、使用後に材質分別して廃棄する場合には、この方向から緩衝材フイル ム1aを簡単に剥がす事ができる。
【0012】
【表1】
【0013】 図3は、本考案に係る緩衝材の使用例であり、離形フイルム1bを剥離した2 個の製品梱包支持材2を対向させて重ね合わせ、2枚の緩衝材フイルム1aの間 に製品7を収納し、これを梱包箱8に収納した状態を示す。製品7は2枚の展張 した緩衝材フイルム1aに囲まれて吊られた状態となり、外囲の製品梱包支持材 2が衝撃を受けても製品7は完全に緩衝される。
【0014】 [考案の効果] 本考案は、接着剤を使用せずに、ポリウレタンフイルムから成る緩衝材フイル ムと、ポリエチレンフイルムから成る離形フイルムを積層した複合合成フイルム を、紙材や樹脂材から成る製品梱包支持材に設けた製品収納部の周辺部面に強固 に熱融着する事により構成される製品梱包用緩衝材である。又、融着後の使用時 において離形フイルムだけを容易に剥離する事ができる熱融着であるので、収納 した製品を支持し緩衝するのは、製品梱包支持材に残る強靭性とスパンデックス 性に富むポリウレタンフイルムから成る緩衝材フイルムである。従って、各種の 製品に対応できる軽量にして緩衝効果の大きい有効な製品梱包用緩衝材であり、 製作の作業が安全で、低コストで生産する事ができるだけでなく、使用後の処理 においては、接着剤が無く、素材の材質分別が容易にできるので、地球環境の保 全に資する事になり、又、資源の再利用を可能にする事ができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1に示すA−A’部断面図の部分拡大図であ
る。
【図3】図1に示す実施例を2個対向させ、製品を収納
して重ね合わせた使用状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1. 複合合成フイルム 1a. 緩衝材フイルム 1b. 離形フイルム 2. 製品梱包支持材 3. 製品収納部 4. 周辺部面 5. 融着部面 6. 不融着余裕間隔 7. 製品 8. 梱包箱

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強靭性とスパンデックス性に富むポリウ
    レタンフイルムから成る緩衝材フイルム1aと、ポリエ
    チレンフイルムから成る離形フイルム1bを積層して構
    成した、複合合成フイルム1の緩衝材フイルム1a面
    を、紙材又は樹脂材から成る製品梱包支持材2に設けた
    製品収納部3の周辺部面4に当接させ、融着後に離形フ
    イルム1bだけが容易に剥離できるように、両フイルム
    の融点を利用して加圧、加熱し、周辺部面4に設けた融
    着部面5に、接着剤を使用せずに熱融着して成る事を特
    徴とする製品梱包用緩衝材。
  2. 【請求項2】 請求項1の融着部面4は、製品収納部3
    に対して不融着間隔6をあけて設けた事を特徴とする請
    求項1に記載の製品梱包用緩衝材。
JP1999003933U 1999-04-26 1999-04-26 製品梱包用緩衝材 Expired - Fee Related JP3063383U (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001192067A (ja) * 1999-11-04 2001-07-17 Naofumi Takemoto 梱包用材料及び梱包方法
JP2016179828A (ja) * 2015-03-23 2016-10-13 エムアイテック株式会社 梱包材及び梱包方法

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JP2001192067A (ja) * 1999-11-04 2001-07-17 Naofumi Takemoto 梱包用材料及び梱包方法
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