JP3063228B2 - 波形等化システム - Google Patents

波形等化システム

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JP3063228B2
JP3063228B2 JP3125392A JP12539291A JP3063228B2 JP 3063228 B2 JP3063228 B2 JP 3063228B2 JP 3125392 A JP3125392 A JP 3125392A JP 12539291 A JP12539291 A JP 12539291A JP 3063228 B2 JP3063228 B2 JP 3063228B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はビデオ信号の伝送を行う
機器における伝送歪を補償するための波形等化システム
に関する。
【0002】
【従来の技術】図16はビデオ信号を伝送するための伝
送システムの概念図である。
【0003】同図に示すように、ビデオ信号は送信側処
理系A、伝送路B、受信側処理系Cを夫々介して伝送さ
れる。そして、この伝送システムとしては例えばVT
R、パッケージメディア、CATV等種々考えられる。
【0004】具体的には、VTRでは送信側処理系Aは
記録信号処理手段、伝送路Bはテープ・ヘッド系、受信
側処理系Cは再生信号処理手段に夫々対応し、また、ビ
デオディスクやビデオソフト等のパッケージメディアで
は送信側処理系Aは原盤作成・マスターテープ作成時の
記録信号処理手段、伝送路Bは各種パッケージメディ
ア、受信側処理系Cは再生信号処理手段に夫々対応し、
そしてCATVでは送信側処理系Aは送信信号処理手
段、伝送路Bは有線(光ケーブル等)、受信側処理系C
は中継器または端末における受信信号処理手段に夫々対
応する。
【0005】これら各種の伝送システムにおいては、夫
々各伝送特性の補償、即ち、伝送系で生じる歪を補償す
るための波形等化システムが種々提案されている。
【0006】この伝送系で生じる歪を補償するための波
形等化システムの一例としてVTR等で用いられている
以下の(1),(2) を例にとって説明する。
【0007】即ち、補償手段(1) としては、記録時、ビ
デオ信号の垂直ブランキング期間の一部に再生周波数帯
域幅の上限付近の周波数を有する基準信号を挿入したビ
デオ信号を記録し、再生時、再生信号から抽出した基準
信号を周波数特性可変手段に供給して基準信号の再生レ
ベルが一定となるよう再生し、再生時の周波数特性を揃
え伝送特性の劣化を補償する磁気記録再生装置が知られ
ている(例えば特開昭61-41284号)。
【0008】また、補償手段(2) としては、記録時、ビ
デオ信号のブランキング期間の一部にランプ信号を挿入
したビデオ信号を記録し、再生時、再生信号から抽出し
た再生ランプ信号と基準ランプ信号とをレベル比較して
補正量を検出し、これをもとに再生ビデオ信号のレベル
補正を行い伝送特性の劣化を補償する映像信号の記録再
生方法が知られている(例えば特開昭61-46681号)。
【0009】
【発明を解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の補償手段(1),(2) には次のような問題点があっ
た。
【0010】即ち、補償手段(1) においては、補償の対
象が周波数特性のみであるから、この他の劣化(リンギ
ングやスミアなど)は補償できず、また、基準信号が単
一周波数なので再生信号の周波数特性がリニアの場合に
しか適切な補償ができず、これ以外のものに用いると不
都合な場合があった。
【0011】また、補償手段(2) においては、補償の対
象がリニアリティとゲインのみであるから、この他の劣
化の補償は依然としてできず、ノンリニアな歪(ホワイ
ト/ダーククリップ、エンファシス等による歪)にも対
応できなかった。
【0012】さらに、伝送系に何等かの特性を与えるた
めには。通常そのための回路やデバイスの変更または追
加が不可欠であった。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、本発明は下記の構成になる波形等化システムを
提供する。
【0014】伝送された映像信号の伝送歪を補償する波
形等化システムであって、送信側処理系の前段に設けら
れ、伝送すべき映像信号の所定位置に基準信号を挿入す
る基準信号挿入手段と、受信側処理系を介して伝送され
た映像信号から再生基準信号を取り込み、取り込んだ再
生基準信号と基準比較信号とを比較することで、前記基
準信号が伝送時に受けた歪を検出する検出手段と、この
検出手段にて検出した映像信号伝送系の伝送歪分を打ち
消すフィルタ手段とを備えた波形等化手段とを有する波
形等化システムであって、前記基準比較信号として前記
基準信号とは異なる所望の特性の信号を用いることによ
って、前記映像信号伝送系の特性補償を行うと同時に前
伝送された映像信号に前記所望の特性を与えるよう構
成したことを特徴とする波形等化システム。
【0015】
【0016】
【実施例】本発明は波形等化システムで用いられる波形
等化に用いる基準信号として所望の特性の信号を用いる
ことによって、映像信号伝送系の特性補償を行うと同時
にこの伝送系に所望の特性を与えることができるもので
ある。
【0017】また、本発明は波形等化システムで用いら
れる波形等化時に用いる基準信号の特性を変化させる手
段(後述する図15に示す信号比較手段33,基準比較
信号算出手段38,画質特性制御手段39)を設け、映
像信号伝送系の特性補償を行うと同時に画質調整を可能
にするものである。そして、本発明によれば画質調整の
ための専用回路を付加することなく、従ってその回路に
よる信号の劣化が起ることなく、外部からの制御信号に
応じて画質調整を行うことができる。
【0018】図1は本発明になる波形等化システムの一
実施例構成図である。
【0019】同図に示すように、波形等化システム1
は、図16に示した伝送システム中、送信側処理系Aの
前段に基準信号挿入手段Dを設けると共に、受信側処理
系Cの後段に波形等化手段Eを設けたものと同一構成で
あり、また、波形等化手段Eは後述するように、検出手
段10とディジタルフィルタ手段13,20を備えてお
り、また、この構成に加えて基準信号の特性を変化させ
る信号比較手段33,基準比較信号算出手段38,画質
特性制御手段39を備えたものである。
【0020】以下、VTRを例にとって説明する。
【0021】図2は本発明になる波形等化システムの要
部である基準信号挿入手段Dの一実施例構成図、図3は
基準信号の波形図であり、同図(A)は輝度基準信号、
同図(B)は色基準信号、図4,図10は夫々輝度基準
信号及び色基準信号が挿入された記録輝度信号及び記録
色信号の波形図であり、同図(A)〜同図(D)は第1
フィールド〜第4フィールドにおける記録輝度信号及び
記録色信号の各波形、図5は本発明になる波形等化シス
テムの受信側処理系Cに設けられるくし型フィルタの構
成図、図6はくし型フィルタの入出力信号波形図であ
り、同図(A),(C),(E)は夫々くし型フィルタ
の入力再生輝度信号波形、同図(B),(D),(F)
は夫々くし型フィルタの出力再生輝度基準信号波形、図
7,図8は夫々本発明になる波形等化システムの要部で
ある波形等化手段Eの第1,第2実施例構成図、図9は
伝送特性の劣化を補償する説明図であり、同図(A)は
記録時の信号波形、同図(B)は再生信号波形、同図
(C)は主信号経路波形、同図(D)は逆相の擬似歪波
形、同図(E)は主信号経路波形と逆相の擬似歪との加
算波形、図11,図13は夫々被補償伝送系に任意の特
性を付加する方法を説明するための図、図12,図14
は夫々被補償伝送系に付加する特性を示す図、図15は
画質調整機能を説明するための図である。
【0022】さて、図2において、2は基準信号挿入回
路、2Aは同期分離回路、2Bはタイミング発生回路、
2Cはクロック発生回路、2D,2Eは基準信号記憶回
路(ROM1,ROM2)、2F,2GはD/A変換器
(DAC)、2H,2Iは低域フィルタ回路(LP
F)、a,b,d,e,g,h,j,kは固定接点、
c,f,i,lは可動接点、SW1,SW2,SW3,
SW4は切換スイッチ、3はY/C分離回路である。
【0023】図2に示す基準信号挿入回路2は波形等化
システム1の送信側処理系Aに相当するVTRの記録信
号処理手段(輝度(Y)信号記録処理手段及び色(C)
信号記録処理手段)の前段に設けられている。
【0024】なお、ここでは詳述しないが、上記したV
TRの輝度信号記録処理手段はAGC回路、クランプ回
路、プリエンファシス回路、クリップ回路、FM変調
器、高域フィルタ、記録増幅器、回転トランス等を経て
ビデオヘッドに順次至るものであり、また上記した色信
号記録処理手段はACC回路、周波数変換器、低域フィ
ルタ、キラー回路等を経て輝度信号記録処理手段の記録
増幅器に順次至るものである。
【0025】ところで、VTRの入力信号としては輝度
信号(Y)と色信号(C)とのセパレート入力用のS端
子(Separate terminal ,S入力,輝度信号入力端子と
色信号入力端子とが一体になった端子)と、コンポジッ
ト信号入力用のコンポジットビデオ信号入力端子(コン
ポジットビデオ入力)とを備えている。
【0026】このS端子は上記した基準信号挿入回路2
の入力側に設けられた信号切換スイッチSW1,SW2
の一方の入力端子に夫々接続され、また、コンポジット
ビデオ信号入力端子はY/C分離回路3を介してこの信
号切換スイッチSW1,SW2の他方の入力端子に夫々
接続される。
【0027】この切換スイッチSW1,SW2はS端子
あるいはY/C分離回路3を介してコンポジットビデオ
信号入力端子から供給される入力信号に応じて図示せぬ
制御手段等を介して後述するように連動切換される。Y
/C分離回路3はコンポジットビデオ信号を信号分離し
て得た輝度信号(Y)と色信号(C)とを出力する。
【0028】・コンポジットビデオ信号入力端子にのみ
信号が印加される場合切換スイッチSW1,SW2はコ
ンポジットビデオ信号をY/C分離回路3にて分離して
得た輝度信号(Y)と色信号(C)とを選択するように
切り換えられる(即ち切換スイッチSW1の可動接点c
は固定接点b側に、切換スイッチSW2の可動接点fは
固定接点e側に夫々連動して切り換えられる)。
【0029】・コンポジットビデオ信号入力端子とS端
子とに同時に信号が印加される場合切換スイッチSW
1,SW2はS端子側の輝度信号と色信号とを選択する
ように切り換えられる(即ち、図示する切り換え状態で
あり、切換スイッチSW1の可動接点cは固定接点a側
に、切換スイッチSW2の可動接点fは固定接点d側に
夫々連動して切り換えられる)。
【0030】・S端子入力信号にのみ信号が印加される
場合切換スイッチSW1,SW2はS端子の輝度信号と
色信号とを選択するように切り換えられる。
【0031】こうして、切換スイッチSW1,SW2を
介して基準信号挿入回路2の入力側に供給された輝度信
号と色信号のうち、輝度信号は同期分離回路2A及び切
換スイッチSW3の一方の入力端子hに供給される。
【0032】同期分離回路2Aに供給される輝度信号は
ここで同期分離された後、タイミング発生回路2Bに対
して水平同期信号と垂直同期信号を出力する。
【0033】また、色信号はクロック発生回路2C及び
切換スイッチSW4の一方の入力端子kに供給される。
【0034】上記したタイミング発生回路2Bは同期分
離回路2Aから供給される水平及び垂直同期信号に基づ
いて、クロック発生回路2Cに対しそこに供給される色
信号からカラーバースト信号を抜き出すバーストゲート
パルスを生成出力し、また、記憶回路2D,2Eに対し
後述する輝度基準信号及び色基準信号(図3(A),
(B)に夫々図示)に応じたデータ信号を夫々読み出す
アドレス信号を生成出力し、さらに、上記した切換スイ
ッチSW3,SW4に対し信号切換制御信号を生成出力
する。
【0035】上記したクロック発生回路2Cはタイミン
グ発生回路2Bから供給されるバーストゲートパルスを
基に、ここに供給された色信号からカラーバースト信号
を抜き出し、このバーストゲートパルスに同期したカラ
ーバースト周波数の整数倍(例えば4倍の周波数)のク
ロックを発生出力する。このクロックは基準信号挿入回
路2を構成する全ての回路のマスタークロックとしての
役割を果たす。
【0036】上記した記憶回路2Dは輝度基準信号に応
じたデータ、記憶回路2Eは色基準信号に応じたデータ
を夫々記憶格納しており、タイミング発生回路2Bから
供給されるアドレス信号に従ってこれらのデータを夫々
出力する。
【0037】記憶回路2D,2Eから出力した各データ
信号はD/A変換器2F,2Gにてアナログのデータ信
号に変換された後、低域フィルタ回路2H,2Iに供給
され、ここで不要な高域成分が除去された後、輝度基準
信号及び色基準信号として切換スイッチSW3,SW4
の他方の入力端子g,jに夫々供給される。
【0038】切換スイッチSW3は上記した切換スイッ
チSW1の可動接点cを通過しこの固定接点hに印加さ
れる入力輝度信号と、上記した低域フィルタ回路2Hを
介して固定接点gに印加される輝度基準信号とを上記し
たタイミング発生回路2Bから供給される切換制御信号
のタイミングに応じて交互に切換え、交互に切換えられ
た入力輝度信号あるいは輝度基準信号は一の直列信号と
して可動接点iを介して図示せぬ輝度信号記録系(Y信
号記録系)の例えばAGC回路へ出力される。
【0039】切換スイッチSW4は上記した切換スイッ
チSW2の可動接点fを通過しこの固定接点kに印加さ
れる入力色信号と、上記した低域フィルタ回路2Iを介
して固定接点jに印加される色基準信号とを上記したタ
イミング発生回路2Bから供給される切換制御信号のタ
イミングに応じて交互に切換え、交互に切換えられた入
力色信号あるいは色基準信号は一の直列信号として可動
接点lを介して図示せぬ色信号記録系(C信号記録系)
の例えばACC回路回路へ出力される。
【0040】ここで、上記した輝度基準信号について説
明する。
【0041】輝度基準信号は輝度信号伝送系(輝度信号
記録処理手段→テープ・ヘッド系→輝度信号再生処理手
段)における伝送歪(伝送特性の劣化)を補償する目的
で使用され、輝度信号としての特徴を備え、かつこの伝
送歪を確実に検出できる信号である。
【0042】図3(A)に示すのは輝度基準信号波形の
一例であり、この輝度基準信号はSINX/X の立ち上がり
特性を持つバー波形として、垂直ブランキング期間内の
特定のライン内(例えば第12ライン)に挿入される。
【0043】ここで用いているSINX/X の特性は、例え
ば波形等化システムの全帯域を補償するためにシステム
伝送帯域までフラットな周波数特性を持ち(例えばS-VH
S であれば約5MHz)、それ以上の周波数では適当なカー
ブで減衰するような適当な窓関数をかけた特性(例えば
自乗余弦特性)である。
【0044】上記した色基準信号について説明する。
【0045】色基準信号は色信号伝送系(色信号記録処
理手段→テープ・ヘッド系→色信号再生処理手段)にお
ける伝送歪を補償する目的で使用され、色信号としての
特徴を備え、かつこの伝送歪を確実に検出できる信号で
ある。
【0046】図3(B)に示すのは直角2相変調された
色信号伝送系における色基準信号の一例であり、この色
基準信号は例えば色信号帯域の下限周波数(例えば3.
08MHz)から上限周波数(例えば4.08MHz)までリニ
アに周波数が増加する正弦掃引信号であって、中心周波
数である色副搬送波周波数(例えば3.58MHz)の位置
で位相が反転する信号である。
【0047】図3(A),(B)において、輝度基準信
号と色基準信号とのタイミング位置関係は輝度基準信号
のバー波形の立ち上がりの50% の時間と色基準信号の位
相が反転する時間が一致するように設定する。
【0048】この理由は再生される再生輝度基準信号と
再生色基準信号とから輝度基準信号と色基準信号とのタ
イミングずれを容易に検出できるようにするためであ
る。
【0049】図4は輝度基準信号及び色基準信号が挿入
された記録輝度信号及び記録色信号の波形であって、N
TSCビデオ信号における輝度基準信号及び色基準信号
のタイミング位置を示すものである。
【0050】同図(A)〜(D)に示すように、図3
(A)に示した輝度基準信号は第1フィールド〜第4フ
ィールドにおける各輝度信号の第12ライン(12H)
の映像信号期間に挿入されており、輝度基準信号が挿入
される映像信号期間に隣接した第11ライン,第13ラ
インの各映像信号期間はブランキング状態とされてい
る。
【0051】また、図3(B)に示した色基準信号は上
記した輝度基準信号の挿入タイミングと同様に、第1フ
ィールド〜第4フィールドにおける各色信号の第12ラ
インの映像信号期間に挿入されており、色基準信号が挿
入される映像信号期間に隣接した第11ライン,第13
ラインの各映像信号期間はブランキング化されている
が、カラーシーケンスを合わせるために、奇数フィール
ド(第1,第3フィールド)の色基準信号と偶数フィー
ルド(第2,第4フィールド)の色基準信号とは互いに
色相が反転する(逆相となる)ように記録される。
【0052】この状態は、同図(A)〜(D)におい
て、第1フィールドは「C+」,第2フィールドは「C
−」,第3フィールドは「C−」,第4フィールドは
「C+」の各記号で示してあり、カラーバースト位相と
の関係は4フィールド(フレームA,B)毎に一巡す
る。
【0053】さて、波形等化システム1の受信側処理系
Cには、図5に示すライン相関型のくし型フィルタ4を
ノイズキャンセラとして搭載されることがある。
【0054】例えば、図5に示す2ライン相関型のくし
型フィルタ4が受信側処理系Cに搭載されている場合、
図6(A)に示す輝度基準信号の前後1ラインにブラン
キングがかけられていない輝度信号をこのフィルタ4に
入力すると、同図(B)に示す信号が出力される。
【0055】図6(B)のように、不特定な前1ライン
(あるいは後1ライン)の信号によって再生輝度基準信
号には妨害を受けて伝送特性とは無関係な不特定な歪が
発生するため、特性補償が良好にできない。
【0056】上記したことを解消するために、図6
(C)に示す輝度基準信号の前1ラインのみブランキン
グがかけられている輝度信号をこのフィルタ4に入力す
る。
【0057】または、同図(E)に示す輝度基準信号の
前後1ラインにブランキングがかけられている輝度信号
をこのフィルタ4に入力する。
【0058】こうすると、同図(D)及び(F)に示す
信号が出力され、12ラインには輝度基準信号の1/2
の振幅の再生輝度基準信号のみが現れることになり、こ
の信号は不特定な妨害を受けることなく特性補償ができ
る。
【0059】上記したくし型フィルタ4は、遅延回路
(1H遅延)5、加算回路6、減衰回路(1/2)7か
ら構成される。
【0060】また、ノイズキャンセラとして3ライン相
関型のくし型フィルタが用いられた場合、同様に、図6
(A),(C)に夫々示す輝度信号を入力すると、再生
輝度基準信号は妨害を受けて伝送特性とは無関係な不特
定な歪が発生するため、特性補償が良好にできないが、
同図(E)に示す輝度信号を入力すると、同図(F)に
示す信号が出力され、再生輝度基準信号は妨害を受けず
特性補償が良好にできることはいうまでもない。
【0061】ここで、少なくとも輝度基準信号挿入期間
(第12ライン)だけはノイズキャンセラの動作を停止
させても良く、こうすることによって、ノイズキャンセ
ラによる妨害は発生せず、また、同図(F)に示するよ
うに、振幅が1/2になることもない。
【0062】色信号系はCNR(カラーノイズリダクシ
ョン)などのノイズキャンセラを用いることがあるの
で、このような場合には、色基準信号挿入期間(輝度基
準信号挿入期間(第12ライン)に対応する期間)だけ
期間ループを切る等してこの動作を停止させる必要があ
る。
【0063】上記した図6(A)〜(F)についての説
明は輝度信号についてのものであるが、ここでは詳述し
ないが、色信号についても、同図(E)に示す輝度信号
と同様に、色基準信号の前後1ラインにブランキングが
かけられている色信号をこのフィルタ4に入力すると、
同図(F)に示す信号と同様に、ここには色基準信号の
1/2の振幅の再生色基準信号のみが現れることによ
り、この信号は不特定な妨害をうけることなく、特性補
償ができることはいうまでもない。
【0064】ところで、図2に示した基準信号挿入手段
D(基準信号挿入回路2)にて輝度基準信号が挿入され
た輝度信号及び色基準信号が挿入された色信号は、VT
Rでは記録信号処理手段である送信側処理系Aに夫々供
給され各記録プロセスを経て、記録輝度信号及び記録色
信号とされた後、伝送路Bであるテープ・ヘッド系を介
して記録され、そして、再生時、この伝送路BからVT
Rでは再生信号処理手段である受信側処理系Cに夫々供
給され各再生プロセスを経て、上記した記録輝度信号及
び記録色信号を再生して再生輝度信号及び再生色信号を
得た後、後述する波形等化手段Eにて再生輝度信号及び
再生色信号から抽出された再生輝度基準信号及び再生色
基準信号に基づいて波形等化して得た再生輝度信号及び
再生色信号の再生出力を行う。
【0065】上記した波形等化手段Eは受信側処理系C
を介して伝送された映像信号から基準信号に基づく再生
基準信号を取り込み基準信号が伝送時に受けた歪を検出
する検出手段10と、伝送された映像信号から検出した
伝送歪分を打ち消すフィルタ手段13,20とを備えて
いる。
【0066】図7,図8は本発明になる波形等化システ
ムの要部である波形等化手段の第1,第2実施例構成図
である。
【0067】図7,図8において、8A,24Aは再生
輝度信号伝送特性補償回路、8B,24Bは再生色信号
伝送特性補償回路、9はクロック発生回路、10はCP
U(検出手段)、11,18はA/D変換器(AD
C)、12,19,26,28は遅延回路(DLY)、
13,20はトランスバーサルフィルタ(ディジタルフ
ィルタ手段)、14,21,25,27は加算器、15
は可変遅延回路(VDL)、16,22はD/A変換器
(DAC)、17,23は低域(LPF)フィルタ、C
は受信側処理系、Eは波形等化手段である。
【0068】輝度信号伝送系はA/D変換器11,再生
輝度信号伝送特性補償回路8A,可変遅延回路15,D
/A変換器16,低域フィルタ17から構成され伝送歪
が除去された再生輝度信号を出力する。色信号伝送系は
A/D変換器18,再生色信号伝送特性補償回路8B,
D/A変換器22,低域フィルタ23から構成され伝送
歪が除去された再生色信号を出力する。
【0069】再生輝度信号伝送特性補償回路8Aは遅延
回路12,トランスバーサルフィルタ13,加算器14
から構成されるフィードバック制御系、再生色信号伝送
特性補償回路8Bは遅延回路19,トランスバーサルフ
ィルタ20,加算器21から構成されるフィードバック
制御系であり、また、再生輝度信号伝送特性補償回路2
4Aはトランスバーサルフィルタ13,加算器25,遅
延回路26から構成されるフィードフォワード制御系、
再生色信号伝送特性補償回路24Bはトランスバーサル
フィルタ20,加算器27,遅延回路28から構成され
るフィードフォワード制御系である。
【0070】図7,図8に示す波形等化手段Eは波形等
化システム1の受信側処理系Cに相当するVTRの再生
信号処理手段(輝度(Y)信号再生処理手段及び色
(C)信号再生処理手段)の後段に設けられている。
【0071】なお、ここでは詳述しないが、上記したV
TRの輝度信号再生処理手段はビデオヘッドを経て回転
トランス等からプリアンプ回路、チャンネルスイッチ
ャ、高域フィルタ回路、ドロップアウト補償回路(DO
C)、リミッタ回路、FM復調器、ディエンファシス回
路、低域フィルタ回路等に順次至るものであり、また上
記した色信号再生処理手段は、輝度信号再生処理手段の
プリアンプ回路を経て低域フィルタ、ACC回路、周波
数変換器、帯域フィルタ回路、キラースイッチ等に順次
至るものである。
【0072】さて、図7に示すように、上記した輝度信
号再生処理手段から供給された再生輝度信号(再生Y)
はクロック発生回路9及びA/D変換器11に夫々供給
され、また、上記した色信号再生処理手段から供給され
た再生色信号(再生C)はクロック発生回路9及びA/
D変換器18に夫々供給される。
【0073】クロック発生回路9は図2に示した基準信
号挿入回路2におけるクロック発生回路2Cから発生す
るクロックと同様なクロックを生成出力する。
【0074】即ち、クロック発生回路9は再生輝度信号
から抜き出した水平及び垂直同期信号に基づいて再生色
信号からバーストゲートパルスを生成し、このバースト
ゲートパルスを用いて再生色信号からカラーバースト信
号を抜き出し、バーストゲートパルスに同期したカラー
バースト周波数の整数倍(例えば4倍の周波数)のクロ
ックを発生出力する。
【0075】クロック発生回路9から出力するクロック
は、再生輝度信号伝送特性補償回路8A、再生色信号伝
送特性補償回路8B、A/D変換器11,18、可変遅
延回路15、D/A変換器16,22に対して夫々供給
される。
【0076】ここで、図7に示す波形等化手段Eの波形
等化につき図9を用いて説明する。
【0077】なお、ここでは説明の都合上、再生輝度信
号についてのみ波形等化を説明するが、再生色信号につ
いてもこれと同様に波形等化を行えることは言うまでも
ない。
【0078】さて、前述した基準信号挿入回路2から出
力され輝度基準信号が挿入された記録輝度信号(図9
(A)に示す波形aa)は記録信号処理手段における各
記録プロセスを経て記録輝度信号とされた後、テープ・
ヘッド系を介して記録される。
【0079】再生時、再生信号処理手段における各再生
プロセスを経て再生された再生輝度信号(同図(B)に
示す波形bb)は、波形等化手段EのA/D変換器11
にてA/D変換されたデジタルデータ信号として多段の
シフトレジスタからなる遅延回路12とトランスバーサ
ルフィルタ13に夫々供給される。
【0080】遅延回路12からは遅延信号(同図(C)
に示す波形ccに応じたデジタル信号)が出力され、ま
たトランスバーサルフィルタ13からは補償信号(同図
(D)に示す波形ddに応じたデジタル信号)が出力さ
れる。
【0081】このトランスバーサルフィルタ13はCP
U10の制御によって、上記した遅延信号中の伝送特性
の劣化に応じた信号成分を打ち消すようこの信号成分と
は逆相の関係の上記した補償信号を出力する。
【0082】こうして、加算器14において、遅延回路
12からの遅延信号にトランスバーサルフィルタ13か
らの補償信号を加算することによって、ここから伝送特
性の劣化に応じた信号成分が打ち消された遅延信号(同
図(E)に示す波形eeに応じたデジタル信号)が出力
される。
【0083】ここで、上記した遅延回路12をシフトレ
ジスタで構成するのは、加算器14でトランスバーサル
フィルタ13からの補償信号とのタイミングを合わせる
ためであり、トランスバーサルフィルタ13のタップ数
に応じて一義的に決定される遅延量を実現するためであ
る。
【0084】加算器14から出力され伝送特性の劣化を
補償された再生輝度基準信号を含む再生輝度信号は可変
遅延器15に供給される。
【0085】可変遅延器15はCPU10からの制御信
号に応じて遅延量が可変される例えば可変長のシフトレ
ジスタからなる。
【0086】可変遅延器15はここに供給された再生輝
度信号のタイミングを再生色信号のタイミングに半クロ
ック単位で大まかに合わせた後、この再生輝度信号は半
クロック単位で出力され、この出力の一方はD/A変換
器16に供給されここでD/A変換された後、低域フィ
ルタ回路17を介して、最終的な再生輝度信号となり、
また、出力の他方はCPU10に直接供給される。
【0087】このように、可変遅延器15は再生色信号
の半クロック単位で再生輝度信号のタイミングを再生色
信号のタイミングの半クロック単位で合わせられるが、
さらに半クロック以内の微小のタイミング合わせ(微小
遅延量)も後述のサンプリング周波数変換器29を用い
ることによって、ここでのサンプリング周波数変換時
に、目的とするクロック位相に対して遅延量に相当する
位相をオフセットとして与えることによって、周波数変
換と同時に半クロック以内のタイミングを合わせること
ができる。
【0088】ここで、低域フィルタ回路17から出力さ
れる再生輝度信号には再生輝度基準信号が挿入されては
いるが、この挿入位置は再生輝度信号の垂直ブランキン
グ期間内にあるので、このまま再生輝度信号を低域フィ
ルタ回路23からの再生色信号と共に図示せぬTV受像
機等の再生手段に供給することによって、良好な再生画
像を得ることができるが、この再生輝度基準信号を抜き
出した再生輝度信号を得るためには、図7中、可変遅延
器15とD/A変換器16との間(可変遅延器15とC
PU10との間には介さず)に、前述の図2に示した基
準信号挿入回路2と相補的な基準信号抜出回路を介挿す
れば良い。
【0089】可変遅延器15からCPU10に出力され
再生輝度基準信号を含む再生輝度信号は、CPU10に
よって、図4(A)〜(D)に示す輝度信号及び色信号
のタイミングに従い、再生輝度信号から抜き出した再生
輝度基準信号波形(上記波形bb)と記録輝度信号波形
(上記波形aa)と同一の正規の波形とを比較して得た
差分に応じた制御信号をトランスバーサルフィルタ13
に対して出力し、この差分が発生しないようトランスバ
ーサルフィルタ13の係数を可変される。
【0090】CPU10では毎フィールド再生される再
生輝度基準信号を取り込んでおり、再生輝度基準信号波
形が記録時の輝度基準信号波形と同一になるようにトラ
ンスバーサルフィルタ13の係数を徐々に更新してい
く。このときの計算に用いる再生波形はS/Nの向上を
図るために、数フィールド期間同期加算を行って使用す
る。
【0091】上記したのは、輝度信号伝送系における伝
送特性の劣化を補償することについて述べたが、再生輝
度信号と同様に再生色信号の波形等化を行えるから色信
号伝送系においてもこれと同様に伝送特性の劣化を補償
することができ、これによって、トータルな輝度信号及
び色信号両伝送系における伝送の劣化を良好に補償する
ことができる。
【0092】即ち、色信号伝送系においては、前述した
基準信号挿入回路2から出力され色基準信号が挿入され
た記録色信号は記録信号処理手段における各記録プロセ
スを経て記録色信号とされた後、テープ・ヘッド系を介
して記録される。
【0093】再生時、再生信号処理手段における各再生
プロセスを経て再生された再生色信号は、波形等化手段
EのA/D変換器18にてA/D変換されたデジタルデ
ータ信号として多段のシフトレジスタからなる遅延回路
19とトランスバーサルフィルタ20に夫々供給され
る。
【0094】遅延回路19からは遅延信号が出力され、
またトランスバーサルフィルタ20からは補償信号が出
力される。このトランスバーサルフィルタ20はCPU
10の制御によって、上記した遅延信号中の伝送特性の
劣化に応じた信号成分を打ち消すようこの信号成分とは
逆相の関係の上記した補償信号を出力する。
【0095】こうして、加算器21において、遅延回路
19からの遅延信号にトランスバーサルフィルタ20か
らの補償信号を加算することによって、ここから伝送特
性の劣化に応じた信号成分が打ち消された遅延信号が出
力される。
【0096】ここで、上記した遅延回路19をシフトレ
ジスタで構成するのは、加算器21でトランスバーサル
フィルタ20からの補償信号とのタイミングを合わせる
ためであり、トランスバーサルフィルタ20のタップ数
に応じて一義的に決定される遅延量を実現するためであ
る。
【0097】加算器21から出力され伝送特性の劣化を
補償された再生色基準信号を含む再生色信号の一方は、
D/A変換器22に供給されD/A変換された後、低域
フィルタ回路23を介して、最終的な再生色信号とな
り、また、出力の他方はCPU10に直接供給される。
【0098】ここで、低域フィルタ回路23から出力さ
れる再生色信号には再生色基準信号が挿入されてはいる
が、この挿入位置は再生色信号の垂直ブランキング期間
内にあるので、実用上差支えはないが、この再生色基準
信号を抜き出した再生色信号を得るためには、図7中、
加算器21とD/A変換器22との間(加算器21とC
PU10との間には介さず)に、前述の図2に示した基
準信号挿入回路2と相補的な基準信号抜出回路を介挿す
れば良い。
【0099】CPU10では毎フィールド再生される再
生色基準信号を取り込んでおり、再生色基準信号波形が
記録時の色基準信号波形と同一になるようにトランスバ
ーサルフィルタ13の係数を徐々に更新していく。
【0100】このときの計算に用いる再生波形はS/N
の向上を図るために、数フィールド期間同期加算を行っ
て使用する。
【0101】ところで、上記したトランスバーサルフィ
ルタ13,20の係数の更新の基本的なアルゴリズムと
しては最急降下法を用い、次の式(1)のようなタップ
更新式を用いる。
【0102】 Cn=Cn−αen 式(1) 但し、Cn 現在のn番目のタップ係数 Cn 更新後の現在のn番目のタップ係数 en n番目の誤差信号 α 修正係数(<1) タップの更新は数フィールド毎に、垂直ブランキング期
間内に行われ、輝度信号及び色信号の有効走査区間、カ
ラーバースト信号区間、水平垂直同期信号区間では行わ
ないようにする。
【0103】上記した図9(B)に示す波形bbは同図
(A)に示す波形aaを再生して得られるものであり、
伝送特性の歪によってリンギングが生じている。
【0104】同図(D)の波形ddはCPU10によっ
てその係数が制御されるフィルタ出力であって、波形b
bに含まれる歪の逆相成分を持っている。
【0105】上記した輝度基準信号及び色基準信号は、
輝度信号及び色信号の垂直ブランキング期間において第
12ラインに挿入され、第11,第13ラインのブラン
キングラインを含めると第11ライン〜第13ラインを
使用しているが、これに限らず、第10ライン〜第13
ライン、第17ライン〜第20ラインの期間なら任意に
設定しても良い。
【0106】但し、第14ライン〜第16ライン、第2
1ラインは文字放送で利用されているので、これと共存
する必要がなければこのラインを利用しても良い。
【0107】また、上記した輝度基準信号及び色基準信
号は1ライン/フィールドで4フィールドシーケンスと
して説明したが、図10(A)〜(D)のように2ライ
ン/フィールドで4フィールドシーケンスとしても良
い。
【0108】この場合、ブランキングをかける前後2ラ
インを含めて合計4ラインで構成し、輝度基準信号は各
フィールドの第11ラインと第12ラインに同じ信号を
記録し、色基準信号は同一ラインに輝度信号と同じタイ
ミングで挿入する。
【0109】色基準信号は連続するライン同士及び奇数
フィールドの次の偶数フィールドの同じラインでは色相
が反転するように設定する。
【0110】これは、伝送系内にフィールド又はフレー
ム間の相関を利用した演算回路(Y/C分離回路やノイ
ズリダクション等)を有する場合、この演算回路で色基
準信号を輝度基準信号と誤って検出し誤動作するのを防
止するためである。
【0111】図10は輝度基準信号及び色基準信号が挿
入された記録輝度信号及び記録色信号の波形図であり、
NTSCビデオ信号における輝度基準信号及び色基準信
号のタイミング位置を示すものである。
【0112】同図(A)〜(D)に示すように、図3
(A)に示した輝度基準信号は第1フィールド〜第4フ
ィールドにおける各輝度信号の第11,12ライン(1
1H,12H)の映像信号期間に夫々挿入されており、
第10ライン,第13ライン(10H,13H)の各映
像信号期間はブランキング化されている。
【0113】また、図3(B)に示した色基準信号は上
記した輝度基準信号の挿入タイミングと同様に、第1フ
ィールド〜第4フィールドにおける各色信号の第11,
12ラインの映像信号期間に夫々挿入されており、第1
0ライン,第13ラインの各映像信号期間はブランキン
グ化されているが、カラーシーケンスを合わせるため
に、奇数フィールド(第1,第3フィールド)の色基準
信号と偶数フィールド(第2,第4フィールド)の色基
準信号とは互いに色相が反転する(逆相となる)ように
記録される。
【0114】この状態は、同図(A)〜(D)におい
て、第1フィールドの第11,12ラインの色基準信号
は夫々「C+」,「C−」、第2フィールドは夫々「C
−」,「C+」、第3フィールドは夫々「C−」,「C
+」、第4フィールドは夫々「C+」,「C−」の各記
号で示してあり、カラーバースト位相との関係は4フィ
ールド(フレームA,B)毎に一巡する。
【0115】また、色基準信号は画面上で見るための信
号ではないので、伝送系内にフィールド/フレーム相関
を利用した演算回路がなければ必ずしもカラーシーケン
スを満足する必要はない。
【0116】例えば毎フィールド同じ信号を挿入しても
支障ない。
【0117】上記した図7に示した再生輝度信号伝送特
性補償回路8A,8Bは夫々FIR型を示し、上記した
説明もこれに沿って説明しているが、この代わりに、図
8に示す再生輝度信号伝送特性補償回路24A,24B
のようにIIR型を用いても良い。さらに両者を組み合
わせても良い。
【0118】図8に示す波形等化手段Eは、前述した図
7に示す波形等化手段Eから再生輝度信号伝送特性補償
回路8A,8Bを取り外し、この代わりに再生輝度信号
伝送特性補償回路24A,24Bを用いて構成されたも
のであり、これ以外の構成部分は図7に示した構成部分
と同一であるので、同一構成部分には同一符号を付し、
その説明を省略するが、図7に示す波形等化手段Eと同
様に再生輝度信号及び再生色信号の波形等化を行えるこ
とはいうまでもない。
【0119】なお、この場合、再生輝度信号伝送特性補
償回路24A,24BはIIR型であるから、上記した
(1)式を用いたタップ更新式を用いることはできない
が、CPU10の制御によって行われるトランスバーサ
ルフィルタ13,20に対するタップの更新は数フィー
ルド毎に、垂直ブランキング期間内に行われ、輝度信号
及び色信号の有効走査区間、カラーバースト信号区間、
水平垂直同期信号区間では行わないようにすることは勿
論である。
【0120】ところで、上述の図7,図8に示したクロ
ック発生回路9はバーストゲートパルスに同期したカラ
ーバースト周波数の整数倍(例えば4倍の周波数)のク
ロックを発生出力するのであるが、このクロックの代わ
りに、再生輝度信号に含まれる水平同期信号に同期しか
つその整数倍(例えばNTSC映像信号であれば910
倍の周波数)のクロックを用いても良く、また、再生色
信号に含まれるカラーバースト信号に同期しかつその整
数倍(例えばNTSC映像信号であれば、4倍の色副搬
送周波数)のクロックを用いても良い。
【0121】さて、上記した波形等化システム1であっ
て、波形等化に用いる基準信号として所望の特性の信号
を用いることによって、映像信号伝送系の特性補償を行
うと同時にこの伝送系を介した映像信号に所望の特性を
与えるよう構成した波形等化システムについて述べる。
【0122】図11は被補償伝送系を介した映像信号
任意の特性を付加する方法を説明するための図である。
【0123】同図に示すように、波形等化システム30
は映像信号伝送系(輝度信号伝送系及び色信号伝送系)
に対応する被補償伝送系31、再生映像信号伝送特性補
償回路(再生輝度信号伝送特性補償回路8A及び24
A,再生色信号伝送特性補償回路8B及び24B)に対
応する波形等化フィルタ32、CPU10の機能の一部
である信号比較/演算手段33から構成されている。
【0124】被補償伝送系31は入力端子34を介して
記録基準信号aaが供給され、波形等化フィルタ32に
対して再生基準信号bbを出力し、波形等化フィルタ3
2は再生基準信号bbを波形等化して特性補償された再
生信号cc(cc1 ,cc2,cc3 ,…)を出力す
る。cc1 は伝送特性補償のみ行われた出力信号、cc
2 は特性補償と任意の特性とが付加された出力信号であ
る。
【0125】比較/演算手段33は出力信号ccと制御
端子35を介して基準比較信号rとが供給され、これら
2信号を信号比較/演算して得た制御信号を波形等化フ
ィルタ32に対して出力する。r1 は記録基準信号aa
と等しい特性の基準比較信号、r2 は図示する高域強調
特性が付加された基準比較信号、r3 は任意の特性が付
加された基準比較信号である。
【0126】こうして、上記した波形等化システム30
は出力信号ccと基準比較信号rとが一致するよう波形
等化フィルタ32の特性を可変制御するものである。
【0127】ここで、被補償伝送系31の高域特性を強
調することを考えると、従来は高域強調回路をこれに付
加するか、上記したD/A変換器16,22の後の低域
フィルタ17,23の特性を変更するなどハードウェア
の変更追加が必要であったが、本システムによれば、記
録基準信号aaに所望の高域強調特性を与えた場合の基
準比較信号r2 を基準比較信号として用いるだけで、こ
れを実現できる。
【0128】この基準比較信号r2 は演算によって簡単
に求めることができる。
【0129】この例では被補償伝送系31に付加したい
特性を固定としたが、図11のr2,r3 ,…に相当す
る基準比較信号を複数用意して、入力される映像信号の
特性に応じて適切なものを選択することによって、入力
信号に応じた最適な特性をアダプティブに選択すること
ができる。
【0130】図12は3種類の基準比較信号の特性を示
す図である。例えば、1.S/Nが良い場合は、比較的
高域強調量を増やす(同図に示すの特性)2.S/N
が悪い場合は、S/Nを劣化させないため余り高域強調
しない(同図に示すの特性)3.S/Nが悪い場合
は、高域を落としてS/Nの向上をはかる(同図に示す
の特性)というような処理が可能である。
【0131】上記した基準比較信号rは予め複数個用意
しておいても良いが、図13のように付加したい特性を
入力信号(再生基準信号bb)をもとに(入力評価手段
36、付加特性選択または算出手段37、基準比較信号
算出手段38にて)選択あるいは算出して決定し、その
結果をもとに(比較/演算手段33にて)演算で求めて
も良い。
【0132】即ち、図13に示す波形等化システム30
Aの構成は上記した図11に示した波形等化システム3
0の構成(被補償伝送系31、波形等化フィルタ32、
比較/演算手段33)に、入力評価手段36、付加特性
選択または算出手段37、基準比較信号算出手段38を
付加したものであり、比較/演算手段33、入力評価手
段36、付加特性選択または算出手段37、基準比較信
号算出手段38の動作は全てCPU10内で実行され
る。
【0133】そして、例えば、付加したい特性A(s)
が次の式(2)のように2次の伝達関数で表される場
合、 A(s)=ωn/{s+2ζ・ωn・s+ωn} 式(2) 但し、 s ラプラス演算子ωn 固有振動数ζ 減衰
係数そのゲイン曲線は、図14のように減衰係数ζの値
によって変化する。
【0134】こうして、波形等化システム30Aは入力
評価手段36でここに供給される入力信号のS/Nを算
出してこれに応じた減衰係数ζを決定し、付加特性選択
または算出手段37でこの減衰係数ζに基づいた付加す
べき特性を選択出力し、基準比較信号算出手段38でこ
の付加すべき特性を記録基準信号aaに付加して得た基
準比較信号rを出力し、そして、比較/演算手段33で
この基準比較信号rと再生基準信号bbを波形等化して
特性補償された再生信号ccとを比較/演算して得た制
御信号を波形等化フィルタ32に対して出力するよう構
成することによって、所望の特性の再生信号ccを得る
ことができる。
【0135】ここでは、入力信号のS/Nに対して最適
な減衰係数ζを予め実験的に決定し、入力信号のS/N
に対する減衰係数ζを記憶しておけば、入力信号からS
/Nを求めることによって減衰係数ζが分かり、従っ
て、付加すべき特性が決定できる。
【0136】そして、付加すべき特性A(s)は複数の
減衰係数ζについて予め、上記した式(2)で計算して
個別に求めておき、この中から選択しても良いし、ま
た、減衰係数ζが決定した時点で、式(2)に減衰係数
ζの数値を代入し直接求めても良い。
【0137】このように、上記した本発明の波形等化シ
ステムは、伝送された映像信号の伝送歪を補償する波形
等化システムであって、送信側処理系の前段に設けら
れ、伝送すべき映像信号の所定位置に基準信号を挿入す
る基準信号挿入手段と、受信側処理系を介して伝送され
た映像信号から再生基準信号を取り込み、取り込んだ再
生基準信号と基準比較信号とを比較することで、前記基
準信号が伝送時に受けた歪を検出する検出手段と、この
検出手段にて検出した映像信号伝送系の伝送歪分を打ち
消すフィルタ手段とを備えた波形等化手段とを有する波
形等化システムであって、前記基準比較信号として前記
基準信号とは異なる所望の特性の信号を用いることによ
って、前記映像信号伝送系の特性補償を行うと同時に前
伝送された映像信号に前記所望の特性を与えるよう構
成したものであるが、また、上記した構成の波形等化シ
ステム(第1の波形等化システム)において、波形等化
時の基準信号を伝送する映像信号の性質に応じて基準信
号を変更し、映像信号に応じた最適な伝送特性を実現す
るように構成した波形等化システム(第2の波形等化シ
ステム)であり、さらに、こうした構成の波形等化シス
テム(第2の波形等化システム)において、それぞれ付
加したい任意の特性を付与した基準比較信号を複数個用
意し、入力される映像信号の特性に応じて最適なものを
選択することによって、入力信号に応じた最適な特性を
選択することができるように構成した波形等化システム
(第3の波形等化システム)であり、さらにまた、こう
した構成の波形等化システム(第2の波形等化システ
ム)において、付加したい特性を入力信号をもとに選択
あるいは演算して決定し、その結果と基準記録信号をも
とに演算で求めるように構成した波形等化システム(第
4の波形等化システム)についても想到できる。
【0138】つぎに、上記した波形等化システム1であ
って、波形等化時に用いる基準信号の特性を変化させる
手段(信号比較手段33,基準比較信号算出手段38,
画質特性制御手段39)を設け、映像信号伝送系の特性
補償を行うと同時に画質調整を可能にするよう構成した
波形等化システムについて、図15を用いて説明する。
【0139】なお、ここで、信号比較手段33、基準比
較信号算出手段38、画質特性制御手段39の動作はC
PU10内で実行され、画質調整ボリューム40はCP
U10に接続されているものとする。また、ここで示す
波形等化システム30Bは上記の図11に示した波形等
化システム30の構成(被補償伝送系31、波形等化フ
ィルタ32、比較/演算手段33)に、基準比較信号算
出手段38、画質特性制御手段39、画質調整ボリュー
ム40を付加したものに等しいものであり、前述したも
のと同一のものには同一符号を付し、その説明を省略し
た。
【0140】画質調整のための制御信号はユーザーがボ
リュームまたは適当な分解能を持つデジタルスイッチを
設定することによって得られ、これをA/D変換または
直接にデジタルデータとして図示せぬI/Oポートを介
してCPU10に取り込む。
【0141】ここで用いるA/D変換器は映像用のよう
に精度は要求されないので比較的安価なものが利用でき
る。また、A/D変換器や多数のI/Oポートを備えた
安価なワンチップマイコンがあるので、この制御信号を
取り込むこと自体は必ずしもコストアップや部品点数の
増大には繋がらない。
【0142】むしろ、本発明のように映像信号を直接操
作しなくても共通のハードウェアで間接的に制御できる
というメリットが非常に大きい。
【0143】例えばアナログ回路で画質調整を行う場
合、映像信号を直接操作するため画質調整回路内での映
像信号の劣化は避けられない。
【0144】しかも、画質調整項目が多ければ多いほど
調整回路も増えるのでますます信号の劣化、コストアッ
プにつながる。
【0145】デジタル回路で画質調整を行う場合、回路
規模が膨大になるので、ゲートアレイ等専用ICの開発
が不可欠となり、コストも回路も大きくなってしまう。
【0146】さらに、本発明の利点は画質調整の効きか
たをソフトウェアでどの様にでも設定できることにあ
る。専用のハードウェアによる場合は、ハードウェアの
設計変更が必要になるため、開発工数が増えてしまう。
【0147】
【0148】
【0149】上記した波形等化システム30Bは出力信
号ccと基準比較信号rとが一致するよう波形等化フィ
ルタ32の特性を制御するものであり、通常、基準比較
信号rとしては記録基準信号aaと同じ特性の基準比較
信号r1 を用いる。
【0150】画質調整の例として輝度信号のシャープネ
スを考える。
【0151】ユーザーが設定した画質調整ボリューム4
0の値をA/D変換して得た画質調整データは画質特性
制御手段39で取り込まれる。
【0152】画質特性制御手段39は基本画質特性デー
タが格納されており、この基本画質特性データに取り込
まれた画質調整データが付加されることによって、シャ
ープネスの特性が設定される。
【0153】こうして得られた画質特性制御手段39の
出力は基本画質特性の高域(シャープネスの特性)が強
調された特性の画質特性制御信号G(s)が基準比較信
号算出手段38に出力される。
【0154】基準比較信号算出手段38には記録基準信
号aaと等しい特性の基準比較信号r1 が供給されてお
り、ここで基準比較信号r1 に対する画質特性制御信号
G(s)の比較結果(基準比較信号r2 、シャープネス
特性を付与された場合の波形)が出力される。
【0155】比較/演算手段33にてこの基準比較信号
r2 と波形等化後の再生基準信号ccとを比較して得た
制御信号が波形等化フィルタ32に供給される。
【0156】これによって、波形等化システム30Bは
画質調整ボリューム40の設定値に応じて再生基準信号
bbの特性を可変することができ、こうして、波形等化
フィルタ32の再生輝度出力信号ccに所望のシャープ
ネス特性を付与することができる。
【0157】上記したものは画質調整項目としてシャー
プネスの例で説明したが、この他に、輝度信号であれば
ブライトやシャープネス特性、色信号であれば色相や色
の濃さの特性の調整も同様な方法によって可能であるこ
とは言うまでもない。
【0158】即ち、上記した波形等化システム30Bを
用いてブライトやシャープネスを調整する場合、被補償
伝送系31は輝度信号伝送系、波形等化フィルタ32は
再生輝度信号伝送特性補償回路8A及び24A、画質調
整ボリューム40はブライトまたはシャープネス調製用
ボリュームで構成され、また、色相や色の濃さを調整す
る場合、被補償伝送系31は色信号伝送系、波形等化フ
ィルタ32は再生色信号伝送特性補償回路8B及び24
B、画質調整ボリューム40は色相や色の濃さ調製用ボ
リュームで構成されることになる。
【0159】そして、ブライトや色の濃さでは画質調整
ボリューム40の回転角度に応じて基準比較信号の振幅
を可変するよう構成すれば良い。
【0160】基準比較信号rの振幅が小さくなれば映像
信号の振幅は大きくなり、基準比較信号rの振幅が大き
くなれば映像信号の振幅は小さくなる。
【0161】色相調整の場合は基準比較信号rの位相を
画質調整ボリューム40の回転角度に応じて可変するよ
う構成すれば良い。
【0162】このように、複数種類の画質調整を行う場
合は、基準比較信号rを求めるときの画質特性は各画質
特性の積で表される。
【0163】即ち、記録基準信号をr1 (s)とし、n
個の画質調整項目の画質特性が夫々Gi(s)(i=0
〜n)で表される時、基準比較信号をr2 (s)は次の
式(3)のように表される。
【0164】 r2 (s)=r1 (s) Π Gi(s) 式(3) i=1 また、これらの画質調整操作を行う場合、輝度信号の同
期信号区間及び色信号のカラーバースト信号期間中は画
質調整による影響を受けないようにする必要がある。
【0165】例えば、上記期間中は、基準比較信号をr
2 からr1 に変更したときの制御信号を用いる方法が考
えられる。
【0166】この場合、始めr1 を用いて波形等化フィ
ルタ32の係数を決定し、これを記憶しておき、以後は
r2 を用いて波形等化フィルタ32の係数を制御する
が、上記期間だけ以前記憶しておいたフィルタ係数に切
換えるようにすれば良い。
【0167】また、別の方法としては、従来のTBC内
臓のVTRに見られるように同期信号及びカラーバース
ト信号をすげ替えてしまっても良く、この場合は基準比
較信号は常にr2 を用いれば良い。
【0168】上述したのは、周知の構成のVTRに本発
明のシステムを適用した場合について説明したが、これ
以外に例えば、磁気ディスク、光ディスク等のほかの記
録/再生手段でも適用できる。
【0169】上記した波形等化システムは、VTR以外
に例えば磁気ディスク、光磁気ディスク等の他の記録/
再生手段でも適用できる。また、ビデオディスクやビデ
オソフト等のパッケージメディアのように、ユーザ側で
記録プロセスが無い場合にもパッケージメディア作成時
に基準信号を含めて記録しておけば同じ効果が得られ
る。
【0170】また、記録/再生の場合に限らず、一般に
信号を伝送するようなシステム、例えばCATVや無線
通信などにも送信側で基準信号を含めて送信し、受信側
でこれを波形等化することによって同じ効果が得られ
る。
【0171】また、上記した基準信号は、映像信号の少
なくとも2水平同期期間以上に連続して挿入することも
可能であり、この場合には、Y/C分離のためのくし形
フィルタで妨害がない(2ラインくし形フィルタでも2
H目の基準信号は完全に分離可能)。
【0172】また、上記した基準信号は、4フィールド
シーケンスで挿入することも可能であり、この場合に
は、伝送系内にフィールドまたはフレーム間の相関を利
用した演算回路(Y/C分離回路やノイズリダクション
等)を有する場合にも、この演算回路で色基準信号を輝
度基準信号と誤って検出して誤動作するのを防止でき
る。
【0173】本発明になる波形等化システムは、伝送す
べき映像信号中に基準信号を挿入するように構成したこ
とによって、周波数特性のリニアリティあるいはゲイ
ン、リンギングやスミア等のあらゆる歪を除去できる効
果があり、これにより、機器の伝送系のバラツキをなく
すことができ、例えばVTR等の伝送機器に適用した場
合には、装置によって記録/再生の伝送系のバラツキが
生じるが、どの様なVTRを用いても常に一定の伝送特
性を得られるので、品質が一定した商品を提供すること
ができ、また、波形等化に用いる基準信号として挿入し
た基準信号とは異なる基準比較信号を用いることによっ
て、映像信号伝送系の特性補償を行うと同時にこの伝送
を介した映像信号に対して任意の特性をハードウェア
を変更追加することなく与えることができ、入力信号に
応じたアダプティブな特性付加が可能である効果があ
る。
【0174】また、本発明になる波形等化システムは
像信号伝送系の特性補償を行うと同時に画質調整
能であり、伝送特性の補償だけではなく伝送系に対して
専用の画質調整回路を画質調整項目ごとに設けることと
なく、波形等化システムのハードウェアの範囲内で画質
調整を行うことが可能であり、共通のハードウェアでブ
ライトやシャープネスまたは色相などの種々の画質調整
が可能であり、画質調整の効きかたをソフトウェアでど
のようにも設定可能である効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる波形等化システムの一実施例構成
図である。
【図2】本発明になる波形等化システムの要部である基
準信号挿入手段の一実施例構成図である。
【図3】基準信号の波形図である。
【図4】輝度基準信号及び色基準信号が挿入された記録
輝度信号及び記録色信号の波形図である。
【図5】本発明になる波形等化システムの受信側処理系
に設けられるくし型フィルタの構成図である。
【図6】くし型フィルタの入出力信号波形図である。
【図7】本発明になる波形等化システムの要部である波
形等化手段の第1実施例構成図である。
【図8】本発明になる波形等化システムの要部である波
形等化手段の第2実施例構成図である。
【図9】伝送特性の劣化を補償する説明図である。
【図10】輝度基準信号及び色基準信号が挿入された記
録輝度信号及び記録色信号の波形図である。
【図11】被補償伝送系を介した映像信号に任意の特性
を付加する方法を説明するための図である。
【図12】3種類の基準比較信号の特性を示す図であ
る。
【図13】被補償伝送系を介した映像信号に任意の特性
を付加する方法を説明するための図である。
【図14】被補償伝送系を介した映像信号に付加する特
性を示す図である。
【図15】画質調整機能を説明するための図である。
【図16】ビデオ信号を伝送するための伝送システムの
概念図である。
【符号の説明】
1 波形等化システム 10 CPU(検出手段) 13,20 トランスバーサルフィルタ(フィルタ手
段) 33 信号比較手段 38 基準比較信号算出手段 39 画質特性制御手段 A 送信側処理系 B 伝送路 C 受信側処理系 D 基準信号挿入手段 E 波形等化手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04N 7/10 H04N 5/92 Z (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 17/00 H04B 3/10 H04N 5/21,5/92 H04N 7/10,9/79

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】伝送された映像信号の伝送歪を補償する波
    形等化システムであって、 送信側処理系の前段に設けられ、伝送すべき映像信号の
    所定位置に基準信号を挿入する基準信号挿入手段と、 受信側処理系を介して伝送された映像信号から再生基準
    信号を取り込み、取り込んだ再生基準信号と基準比較信
    号とを比較することで、前記基準信号が伝送時に受けた
    歪を検出する検出手段と、 この検出手段にて検出した映像信号伝送系の伝送歪分を
    打ち消すフィルタ手段とを備えた波形等化手段とを有す
    る波形等化システムであって、前記基準比較 信号として前記基準信号とは異なる所望の
    特性の信号を用いることによって、前記映像信号伝送系
    の特性補償を行うと同時に前記伝送された映像信号に前
    記所望の特性を与えるよう構成したことを特徴とする波
    形等化システム。
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