JP3062821B2 - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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JP3062821B2
JP3062821B2 JP1341019A JP34101989A JP3062821B2 JP 3062821 B2 JP3062821 B2 JP 3062821B2 JP 1341019 A JP1341019 A JP 1341019A JP 34101989 A JP34101989 A JP 34101989A JP 3062821 B2 JP3062821 B2 JP 3062821B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、弦を用いた電子弦楽器等に使用して有用な
電子楽器に関する。
〔従来の技術〕
従来、電子ギターやギター・シンセサイザ等のピック
アップ装置では、通常永久磁石とコイルで構成された磁
気方式のピックアップ装置が用いられている。しかしな
がら、上記のような磁気方式のピックアップ装置は、コ
イルに誘起される電流が微弱であるため、センサ部のイ
ンピーダンスを高くする必要があり、外部雑音に弱いと
いう欠点があった。また、上記誘起電流は、振動周波数
又は振幅が低いほど小さくなるという周波数及び振幅依
存性を有している。このために、弦の振幅に関係する音
色の変化並びに弦振動の周波数に関係する音高の変化に
応じて誘起電流が変化する。したがって、これらの変化
による影響を除去するために、ピックアップ装置の後段
に配置される信号処理回路の構成が複雑になるという問
題があった。
さらに、コイルの線径、巻数により共振点を有する周
波数特性を持ち、これが音色となるため、磁気方式のピ
ックアップ装置の信号を処理して音色を変化させたい場
合に音色の変化を大きくすることが困難になるという問
題もあった。また、磁気方式であるため、金属弦以外の
弦を使用できないという問題もあった。
上記のような磁気方式のピックアップ装置の問題を解
決するために、例えば特開昭62−27796号のように発光
素子・受光素子対から成る弦振動検出用の光ピックアッ
プ装置が考案されている。この光ピックアップ装置は、
各弦に対応させて、弦の振動域の両側に発光素子と受光
素子を一対に設けたものであり、各弦の振動数及び振幅
に対応して変化する透過光量の強弱を各受光素子で電気
信号に変換するようにしたものである。
また、同じく弦振動を検出する光ピックアップ装置と
して、特開昭63−178299号記載のものがある。これは、
各弦に対応して複数のホトカプラ(ホトインタラプタ)
を設けたものであり、弦の静止位置が上記ホトカプラの
光路上の位置に対応するように、上記ホトカプラを配設
している。この光ピックアップ装置においては、弦の振
動時に弦が上記光路を横切る毎に受光素子から発光され
る光が遮断されることを利用して、その光の遮断回数を
計数することにより、弦振動の周波数を検出するように
している。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記特開昭62−27796号の光ピックア
ップ装置及び上記特開昭63−178299号の電子ギターで使
用されているホトカプラは、弦が光路上を横切る回数を
計数して弦振動の周波数を検出し、その検出に応答して
上記各弦の振動周波数に対応した音高の楽音を発生させ
るものであり、弦振動に係る他の成分である弦の弾力の
大きさ及び弦振動の振幅は検出することができなかっ
た。このため、そのようなものを用いた従来の電子楽器
では、弦の弾弦力の強さや弦振動の振幅値の変化に応じ
て発音させる楽音の音量・音色等の制御を行うことは必
然的に不可能であった。
本発明の課題は、弦に対する弾弦力の強さに応じて楽
音特性を可変制御可能な電子楽器を提供することであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の手段は次の通りである。
まず、請求項1記載の発明の手段は、次の通りであ
る。
楽器本体に張設された弦の弦影位置を検出する弦影位
置検出手段と、演奏前において、前記弦影位置検出手段
により検出された弦影位置に基づいて、前記弦の静止状
態時における弦影位置である弦影静止位置を設定する弦
影静止位置設定手段と、該弦影位置検出手段により検出
された弦影位置と前記弦影静止位置設定手段により設定
された前記弦影静止位置とに基づいて、発生されるげき
楽音の特性を指示する指示手段とを具備する。
次に、請求項2記載の発明の手段は、次の通りであ
る。
前記請求項1記載の発明が有する各手段に加え、さら
に前記指示手段の指示に従って、楽音の発生を行う楽音
発生手段を具備する。
続いて、請求項3記載の発明の手段は、次の通りであ
る。
張設された弦の弦影の大きさを検出する弦影大小検出
手段と、前記弦の弦影位置を検出する弦影位置検出手段
と、この弦影位置検出手段により検出された弦影位置が
特定の基準位置からどの程度の距離、移動したかを検出
する弦影移動距離検出手段と、この弦影移動距離検出手
段により検出された弦影移動距離と前記弦影大小検出手
段により検出された弦影の大きさとに応じて、発生され
るべき楽音の特性を制御する特性制御手段とを具備す
る。
次に、請求項4記載の発明の手段は、次の通りであ
る。
楽器本体に張設された弦の弦影位置を検出する弦影位
置検出手段と、この弦影位置検出手段により検出された
弦影位置が特定の基準位置からどの程度の距離、移動し
たかを検出する弦影移動距離検出手段と、この弦影移動
距離検出手段により検出された前記弦影移動距離が特定
の基準距離以上となった時点から所定時間を経過するま
での間に、前記弦影位置検出手段により検出された前記
弦影位置が前記特定の基準位置と一致したか否かを検出
する一致検出手段と、この一致検出手段により一致が検
出された場合は、一致が検出される前に前記弦影移動距
離検出手段により検出された前記弦影移動距離の最大弦
影移動距離に応じた楽音特性指示信号に従って、発生さ
れるべき楽音の特性を指示する一方、前記一致検出手段
により一致が検出されなかった場合は、前記弦影移動距
離検出手段による前記弦影移動距離の検出にかかわら
ず、発生されるべき楽音の特性を指示しないように制御
する制御手段と、を具備する。
さらに、請求項5記載の発明の手段は、次の通りであ
る。
楽器本体に張設された弦の弦影位置を検出する弦影位
置検出手段と、この弦影位置検出手段により検出された
弦影位置が特定の基準位置からどの程度の距離、移動し
たかを検出する弦影移動距離検出手段と、この弦影移動
距離検出手段により検出された前記弦影移動距離が特定
の基準距離以上となった時点から所定時間を経過するま
での間に、前記弦影位置検出手段により検出された前記
弦影位置が前記特定の基準位置と一致したか否かを検出
する一致検出手段と、この一致検出手段により一致が検
出されたことを条件に、前記弦影位置検出手段により検
出された前記弦影位置から弦影周期を検出する弦影周期
検出手段と、この一致検出手段により一致が検出された
ことを条件に、前記弦影位置検出手段により検出された
前記弦影位置から弦影周期を検出する弦影周期検出手段
と、この弦影周期検出手段により検出された前記弦影周
期に基づいて、発生されるべき楽音の音高を指定する音
高指定手段とを具備する。
〔作用〕
請求項1記載の発明によれば、弦影位置検出手段によ
り検出された弦影位置と弦影静止位置設定手段により設
定された弦影静止位置とに基づいて、発生されるべき楽
音の特性を指示する構成としているので、楽器本体に張
設された弦と弦影位置検出手段との配設位置にばらつき
が生じているか否かにかかわらず、発生されるべき楽音
の特性(例えば、音量,音色)にばらつきが生ずるのを
未然に防止することができる。
また、請求項3記載の発明によれば、弦影移動距離と
弦影の大きさに応じて、発生されるべき楽音の特性(例
えば、音高,音量,音色,音長)を制御することができ
る。このため、同一の弦影移動距離であっても、例えば
弦影が大きい(弦が太い)場合は、発生されるべき楽音
の、例えば音量を大きくしたり、音色を軟らかくしたり
することができる。
さらに、請求項4或いは5記載の発明によれば、一致
検出手段により一致が検出されかた否かに応じて、発生
されるべき楽音の特性を指示するかしないかを決めてい
るので、演奏者が弦を弾弦操作したのか、弦に対するチ
ョーキング操作を行ったか、あるいは、例えばアポヤン
ド奏法時に、弦上に指をかるく乗せたのにすぎないのか
に応じて、楽音を発生させたり、させなかったりするこ
とができる。
〔実施例〕
以下、図面を参照しながら、本発明の実施例について
説明する。
{第1実施例} 回路構成 第1図は、本発明に係る第1実施例であるフレットス
イッチ方式の電子ギターの回路のシステム構成を示す回
路ブロック図である。
同図において、制御部11及び演算部16は、例えばマイ
クロプロセッサ等から成り、特に図示していないROM
(リード・オンリ・メモリ)に格納されているプログラ
ムに従ってシステム全体の制御を行っている。
光源12は、例えばタングステン電球、蛍光灯、あるい
はLED(発光ダイオード)等から成り、所定光量の光を
発光する。また、ラインセンサ13はCCD(Charge Couple
d Device)型又はMOS(Metal Oxided Semiconductor)
型等の一次元のイメージセンサ(ラインセンサ)であ
り、各画素は入光量に応じた電荷を蓄積する。尚、本実
施例においては、1200画素を有しており、各画素には
「1」〜「2000」のシリアルな画素番号が割り当てられ
ている。
上記光源12と上記ラインセンサ13は電子弦楽器本体上
に張設された6本の弦の一部を挟んで対向して設けられ
ている。
走査ドライバ15は、ラインセンサ13の全画素の画像信
号(電荷量)を所定周期の走査タイミングで読み出すた
めのクロック・パルスである水平走査信号hをラインセ
ンサ13に加えるドライバであり、上記水平走査信号hは
アンドゲート(ANDゲート)16の一方の入力端子にも加
えられる。
上記走査ドライバ15の走査タイミングは、タイミング
信号制御部17から加わるタイミング信号tにより制御さ
れており、タイミング信号制御部17は、上記走査タイミ
ング時にアドレス制御部18にも上記水平走査信号hのク
ロック・パルスに同期した同期信号syncを加える。
また、上記走査ドライバ15から加わる上記水平走査信
号hのクロックパルスに同期してラインセンサ13から出
力される各画素の画像信号dは、増幅/信号処理回路19
により所定の増幅率で増幅された後、コンパレータ21の
−入力端子に加えられる。
コンパレータ21は、+入力端子に加わる基準電圧VRef
と−入力端子に加わる増幅/信号回路19の出力する画像
信号d′との比較を行い、d′≦VRefであればハイレベ
ル信号(H)を、d′>VRefであればローレベル信号
(L)をアンドゲート16の他方の入力端子、及び制御部
11に出力する。このコンパレータ21のハイレベル信号
(H)は、制御部11に対し弦影検知信号として出力され
る。また、上記弦影検知信号がアンドゲート16に加わる
と、走査ドライバ15から出力される水平走査信号hがア
ンドゲート16を通過してカウンタ24のクロック端子CKに
入力される。
カウンタ24は、各弦14の弦影長をカウントするもの
で、クロック端子CKに加わる水平走査信号hのクロック
・パルスに同期してカウントを行う。制御部11は、コン
パレータ21の出力がハイレベル信号(H)からローレベ
ル信号(L)に変化することを検知すると、カウンタ24
を「0」にリセットする。
アドレス制御部18は、タイミング信号制御部17から加
わる同期信号syncに基づいて、ラインセンサ13の走査タ
イミングに同期してラインセンサ13から読み出される画
素13aの画素番号を制御部11に出力する。
弦影静止位置データ記憶部23は、装置の電源がオンと
なったときに、カウンタ24により計数される各弦14の弦
影中心に対向する上記ラインセンサ13の画素13aの画素
番号を記憶するメモリであり、上記弦影中心の画素13a
の画素番号の算出は演算部26により行わる。そして、演
算部26により算出された弦影中心の画素番号は、弦影静
止データとして制御部11により、弦影静止位置データ記
憶部23に書き込まれる。
第2図に弦影静止位置データ記憶部23の内部構成を示
す。
同図においては、第1弦,第2弦,・・・,第6弦の
弦影静止位置データ(画素番号)として、それぞれ「10
0」,「300」,・・・,「1100」が書き込まれている。
また、同じく電源がオンとなった直後に、上記カウン
タ24によりカウントされる各弦14の弦影長(弦影に対応
する画素数)は、制御部11により弦影大小データ記憶部
25に書き込まれる。
弦影大小データ記憶部25の内部構成を第3図に示す。
同図に示す例では、第1弦,第2弦,・・・,第6弦
の弦影長は、それぞれ「l1」,「l2」,・・・,「l6
となっている。
上記ラインセンサ13の各画素13aの画像信号dは、走
査ドライバ15の制御により逐次読み出されており、上述
したようにしてカウンタ24により各弦14の弦影長が計数
され、制御部11に出力される。また、制御部11は、アド
レス制御部18から、ラインセンサ13から現在読み出され
ている画素13aの画素番号を入力しており、コンパレー
タ21の出力がローレベル信号(L)からハイレベル信号
(H)に変化した時点での画素番号と、コンパレータ21
の出力がハイレベル信号(H)からローレベル信号
(L)に変化した時点での画素番号とに基づいて、弦影
に対応するラインセンサ13の画素13aの画素番号の識別
を行っている。
制御部11は、カウンタ14の出力が(H)から(L)に
変化した時点で、アドレス制御部18から画素番号を読み
出し、さらにカウンタ14の出力が(L)から(H)に変
化した時点で、再びアドレス制御部18から画素番号を読
み出すと共に、カウンタ14から弦影長に対応するカウン
ト値を読み出す。そして、そのカウント値に基づいて、
上記弦影長に対応する弦を判別し、次にその判別した弦
の弦影静止位置を弦影静止位置データ記憶部23から読み
出し、上記2つの画素番号と共に演算部26に出力する。
演算部26は、上記2つの画素番号に基づいて弦影中心
の画素番号を算出し、さらに、その弦影算出した弦影中
心の画素番号と上記弦影静止位置データ記憶部23に記憶
されている上記弦影静止位置とに基づいて、その弦の弦
影静止位置からの変位である弦影移動距離データGEN−
Dを算出する。制御部11は、この算出された弦影移動距
離データGEN−Dを弦影移動距離データ記憶部20に書き
込む。
第4図に弦影移動距離データ記憶部20の内部構成を示
す。
同図に示すように、弦影移動距離データ記憶部20内に
は、各弦14−iの弦影移動距離データGEN−Dij(i=1,
2,・・・6,j=1,2,・・・,n)がサンプリング順に記憶
される。尚、iは弦番号に対応しており、jはサンプリ
ング順序を示す番号である。また、各弦影移動距離デー
タGEN−Dijは最終アドレス「n」まで書き込まれると、
再びアドレス「0」から書き込まれていくので、最新の
弦影移動距離データGEN−Dijを示すカレントアドレスポ
インタCPi(i=1,2,・・・6)が各弦14毎に設けられ
ている。
また、フレットスイッチ群27は、周知のように、各弦
14に対応してフィンガーボード内のフレット41,41間に
マトリックス状に埋設されているオン/オフ型の複数の
フレットスイッチFSWから成り、そのフレットスイッチF
SWは所定以上の力で押圧されると「オン」となり、押圧
されていない場合には「オフ」となる。
制御部11は、フレットスイッチ群27の各フレットスイ
ッチFSWのステイタス(オン/オフ状態)を所定周期で
読み出しており、上記複数のフレットスイッチFSWのオ
ン・オフの組み合わせに基づいて、弦14を任意のフレッ
ト41,41間に押弦するフレット操作により指定される音
高の検出を行う。そして、弦14の弦振動が所定以上の強
さになったことを検出すると、上記フレット操作により
指定された音高の楽音が発生されるように楽音発生回路
28を制御する。また、弦振動の強さが所定以下となった
ことを検出すると、発生中の楽音が停止するように楽音
発生回路28を制御する。
楽音発生回路28は、PCM音源、iPD音源等のデジタル音
源を有しており、制御部11から加わる楽音制御情報(音
高,音色,音量等の楽音特性を指示する制御情報、さら
にはキーオン,キーオフ等の楽音の発生・停止を指示す
る情報等)に基づいて、指定された音高の楽音を指定さ
れた楽音特性(音量・音色等)で発生させる。
そして、楽音発生回路28から発生される楽音はアンプ
29a及びスピーカ29bから成るサウンドシステム29を介し
て外部に発音される。
外観 次に、第5A図は上記のような回路構成を有する第1実
施例の外観を示す全体斜視図である。
同図に示すように、弦楽器本体30は、胴部31、ネック
32、及びヘッド33とから成るギターの形状を成し、ネッ
ク32の上方及び胴部31の上方にはその長手方向に弦楽器
演奏用の複数の弦14(ここでは6本)が張設されてい
る。詳細には、各弦14は、一端がヘッド33上に設けられ
たペッグ34に支持され、他端が胴部31上の弦支持部35に
支持されて、ヘッド33及びネック32の上面に貼設された
フィンガーボード36及び胴部31の上方に張設されてい
る。
各弦14には「1」〜「6」までの弦番号が割り当てら
れており、便宜上、弦番号がi(i=1〜6)の弦14を
第i弦と表現する。
胴部31上には電源のON/OFFの切り換えを行う電源スイ
ッチ37、さらに音色選択用のパネルスイッチ38、音量を
調節するためのメインボリュームスイッチ39、ミュート
等の制御を行うキースイッチ40等が設けられている。
フィンガーボード36上には、所定間隔で複数のフレッ
ト41が固設されており、フィンガーボード36内には各弦
14に対応して、各フレット41,41間に複数のフレットス
イッチFSWがマトリクス状に埋設されている。上記フレ
ットスイッチFSWは各弦14のフレット操作位置を検出す
るためのものである。
また、各フレット12にはヘッド3側から「1」、
「2」、「3」・・・の一連のフレット番号が割り当て
られている。
さらに、胴部31上のネック32の他端側には、6本の弦
14がその中空部を貫通している光ピックアップ装置50が
設けられている。
光ピックアップ装置の構成 第5B図は、第5A図に示す光ピックアップ装置50のII−
II断面図である。
光ピックアップ装置50は、同図に示すように6本の弦
14の上方に配設された光源51と上記6本の弦14の下方に
配設された前記ラインセンサ13とから成っている。上記
光源51は、外枠部53の内側に吊設されており、上記ライ
ンセンサ13は下端支持部54の上部に各弦14を垂直に横切
るように対向して配設されている。この下端支持部54
は、その両端がネジ55によって胴部31に固設されてい
る。
次に、第6図はラインセンサ13と各弦14との配置関係
を示す図である。
弦14は、その静止状態においてラインセンサ13の長手
方向(走査方向X)に対し直交するように張設されてお
り、弦14が弾弦され、弦振動が生ずると、弦14はその静
止位置を中心として、ラインセンサ13の長手方向と直交
する方向に振動を生ずる。
{動作} 次に、上記構成のフレット方式の電子ギター3の動作
を、弦番号が「1」の第1弦14−1を例にとって説明す
る。尚、他の第2弦14−2,第3弦14−3,・・・第6弦14
−6についても、その動作は同様である。
動作原理 第7図は、第1弦14−1を弾弦操作した場合(実線
A)、弾弦操作を行わずにチョーキング操作(すなわ
ち、弦の一部と、その弦の張設方向と直交する方向に移
動させる操作)を行った場合(一点鎖線B)、さらにフ
レット操作等を行うために第1弦に対して押圧を加えた
場合(二点鎖線C)の第1弦14−1の弦影中心の時間的
な変動(弦振動)を示す図である。
同図において左側に示しているのは、ラインセンサ13
であり、ラインセンサ13内の数字は、ラインセンサ13の
画素13aに割り当てらてた画素番号を示している。同図
において示す「10」,「20」,「30」,「40」,・・・
「「190」,「200」の数字は、それぞれ「1」〜「1
0」,「11」〜「20」,「21」〜「30」,「31」〜「4
0」,「181」〜「190」,「191」〜「200」の範囲の画
素番号を有する10個の画素13aから成る画素ブロック130
を示しており、本実施例においては第1弦14−1が静止
しているときの弦影中心は、画素番号が「100」の画素1
3aに対応している。したがって、弾弦が行われた場合、
第1弦14−1は画素番号が「100」の画素13aを中心とし
て振動する。このため、第1弦14−1が弾弦操作された
場合のキーオン(楽音発生開始)の閾値となる画素13a
は、上記静止位置の両側に設定されており、それぞれ
「120」,「80」の画素番号を有している。以下、上記
「120」,「80」の画素番号を有する画素13aを、それぞ
れ正のキーオンレベルKONL,負のキーオンレベル▲
▼と表現する。
I)通常の弾弦操作時の弦振動 第1弦14−1を任意のフレット41,41間に押弦するフ
レット操作を行った後、第1弦14−1を時刻T0で弾弦す
ると、その第1弦14−1の弦影中心の振動波形は、第7
図において実線Aで示す画素番号「100」の画素13aを中
心とする正弦波に類似した波形となる。
すなわち、第1弦14−1の弦影中心AのX方向変位
は、時刻T0から時間t0経過後の時刻T1で前記正のキーオ
ンレベルKONLに達し、さらに時刻T2で第1の正のピーク
値P1に達する。そして、次の負のX方向側に移動し、時
刻T3でゼロクロス点Z1を通過し、さらに時刻T4で第1の
負のピーク値▲▼に達する。その後、再び正のX方
向側に移動し、ゼロクロス点Z1(時刻T6)、第2の正の
ピーク値P2(時刻T7)、ゼロクロス点Z2(時刻T8)、負
のピーク値▲▼(時刻T9)と順次正のピーク値Pl
(l=1,2,・・・)、ゼロクロス点Zl、負のピーク値P
l、ゼロクロス点Zlを通過しながら序々に減衰してい
く。
本実施例においては、第1弦14−1を弾弦してから、
その弦影中心Aの振動が最初の正のキーオンレベルKONL
または負のキーオンレベル▲▼に到達した時刻
T1から所定時間t1を経過するまでの間に、その弦影中心
が前記弦影静止位置から移動した最大移動距離Pl又は▲
▼に基づいて、発生させる楽音の特性(音量,音色
等)を制御する。
II)弾弦操作を行う前にチョーキング操作を行った場合 弾弦操作を行う前に、第1弦14−1を押し上げ、又は
押し下げる、いわゆるチョーキング操作を第1弦14−1
に対して行った場合、第1弦14−1の弦影中心は第7図
に示す一点鎖線Bのように振動する。
すなわち、時刻T0で第1弦14−1に対して上記チョー
キング操作(押し上げ)を開始すると、第1弦14−1の
弦影中心Bは、時刻T3で上記正のキーオンレベルKONLに
達した後、さらに正のX方向側へ移動する。この場合、
弦影中心Bは正のX方向へ移動するのみであり、上記ゼ
ロクロス点Z1の通過は起こらない。したがって、本実施
例ではゼロクロス点Z1の通過の有無により、上述した弾
弦操作とチョーキング操作とを区別して識別している。
尚、第1弦14−1を押し下げるチョーキング操作の場
合には、その弦影中心Bは、負のX方向側へ移動するの
みであり、この場合にも上記ゼロクロス点▲▼の通
過は無い。したがって、第1弦14−1を押し下げるチョ
ーキング操作も、上述した第1弦14−1を押し上げるチ
ョーキング操作とを同様にして、上記弾弦操作と区別し
て識別することができる。
そして、このような、チョーキング操作が行われた場
合、楽音の発生を行う必要がないので、発音発生回路28
に対する楽音の発生開始の指示は行わない。
III)第1弦14−1を単に指等により軽く押弦した場合 時刻T0において、例えばアポヤンド奏法(弦をはじい
た右手の指を、はじいた直後に、隣の他の弦上にかるく
乗せる奏法)を行ったり、又は単に第1弦14−1に指等
を添える等の操作を行ってわずかに押圧した場合には、
第1弦14−1の弦影中心は、第7図に示す二点鎖線Cの
ように非常にゆるい周期で振動する。すなわち、時刻T0
で上記操作を行った場合、第1弦14−1の弦影中心C
は、ほぼ時刻T3で、正のキーオンレベルKONLに達した
後、さらに時刻T6で正のピーク値PBに達する。そして、
その後負のX方向側へ移動し、時刻T9でゼロクロス点ZB
を通過する。しかし、この場合、第1弦14−1に加わる
押圧力は弱いので、負のキーオンレベル▲▼に
は達することなく減衰していく。
このように、第1弦14−1の1に対してフレット操
作、又は単に指を添える等の操作を行った場合、第1弦
14−1の弦影中心Cの振動周期は、上記弾弦操作が行わ
れた場合に比較して非常に長く、比較的強い力でフレッ
ト操作を行った場合でも、上記正のキーオンレベルKON
L、又は負のキーオンレベル▲▼に達した後、
ゼロクロス点ZBを通過するまでの時間tBは、弾弦操作を
行った場合に比較して非常に長くなる。
したがって、上記所定時間t1を適切な値に設定するこ
とにより、常にtB>t1の関係を満たすことが可能であ
る。このため、本実施例では、第1弦14−1の弦影中心
Cが正のキーオンレベルKONL、又は負のキーオンレベル
▲▼に達してから、所定時間t1が経過するまで
にゼロクロス点Z1の通過があったか否かを判別すること
により、弾弦操作とフレット操作とを区別して識別して
いる。
IV)第1弦14−1に対して弾弦操作が行われた場合のキ
ーオフ検出 上述したように、第1弦14−1を時刻T0で弾弦する
と、弦影中心Aの振動は時間の経過と共にしだいに減衰
していく。そして、第7図に示すように、時刻T10で正
のビーク値Pn+1(>KONL)に達した後、時刻T11でゼロ
クロス点Zn+1を通過し、さらに時刻T12で負のピーク値
▲▼に達する。このとき、同図に示すように上
記負のピーク値▲▼が負のキーオフレベル▲
▼より小さければ、楽音発生回路28に対し楽音発
生の停止を指示するキーオフ信号を出力する。すなわ
ち、正のピーク値Pl又は負のピーク値▲▼が、それ
ぞれ正のキーオフレベルKOFL、又は負のキーオフレベル
▲▼より小さくなった場合に楽音の発生を停止
させる。
V)第1弦14−1を弾弦操作した後に、チョーキング操
作を行った場合の弦影中心の振動の抽出 上述したように、第1弦14−1の静止位置は画素番号
が「100」の画素13a上にあるが、弾弦操作を行った後
に、第1弦14−1を第2弦14−2側に押し上げるチョー
キング操作を行うと、第1弦14−1の弦影中心Dの静止
位置(弦振動の中心位置)は、第8図に示す実線Scのよ
うに時間の経過と共に正のX方向側に移動していく。し
たがって、その弦影静止位置の変動に対応させて、弦影
中心Dの振動の正のキーオフレベルKOFL及び負のキーオ
フレベル▲▼を逐次変更する。
本実施例においては、隣接する正のピーク値Pcnと負
のピーク値▲▼の値とに基づいて、例えば直線補
間法によりゼロクロス点Zcn又は▲▼を算出する
ことにより、上記チョーキング操作により変動する第1
弦14−1の弦影中心Dの静止位置を求めている。このよ
うにして算出した第1弦14−1の静止位置は、上記チョ
ーキング操作が一定速度で行われるならば、第8図に示
すScのように所定の傾きを有する実線となる。
弦影の大きさに基づく弦の太さの判別 次に、第9図は弦影の大きさに基づいて、弦の太さの
判別を行う処理を説明する図である。
光源12から発光される光12aは第1弦14−1,第2弦14
−2,・・・第6弦14−6の真上から照射され、上記第1
弦14−1,第2弦14−2,・・・第6弦14−6により上記光
12aが遮られれるので第1弦14−1、第2弦14−2,・・
・第6弦14−6の下方にあたる画素13aの画像信号dの
みがローレベル(L)出力となる。
上記ラインセンサ13から出力される上記画像信号dが
ローレベル(L)の場合には、増幅/信号処理回路19を
介してコンパレータ21の−入力端子に加わる電圧値がコ
ンパレータ21の+入力端子に加わる基準電圧VRefよりも
小さくなるので、第1弦14−1,第2弦14−2,・・・第6
弦14−6の弦影に対応する画素13aの画像信号dが増幅
/信号処理回路19を介してコンパレータ21の−入力端子
に加わると、そのコンパレータ21の出力は、ハイレベル
(H)となる。一方、上記第1弦14−1,第2弦14−2,・
・・第6弦14−6の下方以外に位置する画素13aの画像
信号dはハイレベル(H)となる。したがって、この場
合コンパレータ21の出力はローレベル(L)となる。こ
のように、各弦14の弦影位置となっている画素13aに対
応するコンパレータ21の出力はハイレベル(H)とな
る。また、本実施例の場合、弦の太さは伝統的な自然弦
楽器の場合と同様、第1弦14−1,第2弦14−2,・・・第
6弦14−6の順に順次太くなるように形成されているの
で、第1弦14−1,第2弦14−2,・・・第6弦14−6の各
弦影長に対応するコンパレータ21のハイレベル(H)出
力継続時間を、それぞれl1,l2,・・・l6とすると、l1
l2<・・・l6となる。
上記l1,l2,・・・l6の値、すなわち第1弦14−1,第2
弦14−2,・・・第6弦14−6の各弦の太さ(弦影長)に
対応する値(走査ドライバ15から出力される水平走査信
号hのクロックパルス数)は、電源がオンになると直ち
にカウンタ24により計数され、その計数値は、制御部11
により順次読み出されて、第3図に示す弦影大小データ
記憶部25に書き込まれる。
弦影静止位置データ及び弦影大小データの設定 第10図は電源がオンになったときに、制御部11により
行われる各弦14毎の弦影静止位置データ及び弦影大小デ
ータの設定処理を説明するフローチャートである。
電源がオンになると、タイミング信号制御部17が起動
し、タイミング信号制御部17により走査ドライバ15が制
御され、走査ドライバ15はラインセンサ13の各画素13a
の画像信号dを、画素番号が「1」から順次シリアルに
読み出すための水平走査信号hを加える。この水平走査
信号hが加わると、ラインセンサ13は画素番号が「1」
の画素13aの画像信号dから順次増幅/信号処理回路19
へ出力する。そして、上記画像信号dは増幅/信号処理
回路19により増幅されて画像信号d′となってコンパレ
ータ21の−入力端子に入力する。
コンパレータ21は、第9図に示すように弦影領域にあ
る画素13aの画像信号d′が入力されたとき、ハイレベ
ル(High)、弦影領域以外にある画素13aの画像信号
d′が入力されるときローレベル(Low)を出力する。
制御部11は、電源がオンになると上記コンパレータ21
の出力に基づいて、第10図のフローチャートに示すよう
に、第1弦14−1から第6弦14−6までの各弦14の弦影
静止位置データ(弦影中心の静止位置)及び弦影大小デ
ータ(弦影の太さ)を求め、それぞれ弦影静止位置デー
タ記憶部23、弦影大小データ記憶部25に書き込む(S
1)。
弦影静止位置データ及び弦影大小データの設定処理の詳
細 次に、第11図のフローチャートを参照しながら、電源
が「オン」になると直ちに制御部11が行う前記弦影静止
位置データ及び弦影大小データの設定処理S1の詳細を説
明する。
制御部11は、電源がオンになると、まずレジスタiを
「1」にセットする(SA1)。このレジスタiは、弦影
静止位置データ及び弦影大小データを求めるべき弦を示
すレジスタであり、レジスタiの値は弦14の弦番号に対
応している。
続いて、コンパレータ21の出力がハイレベル(High)
であるか否か判別し(SA2)、ハイレベルでなければ、
コンパレータ21の出力がハイレベルとなるまで上記処理
SA2を繰り返す。
そして、コンパレータ21の出力がハイレベルであれ
ば、アドレス制御部18から出力されている上記ハイレベ
ルの出力が行われたラインセンサ13の画素13aに対応す
るアドレス(画素番号)を読み出し、そのアドレスを特
に図示していない第1の弦影静止位置データ記憶レジス
タに書き込む(SA3)。
続いて、コンパレータ21の出力がローレベル(Low)
となるまでウェイトする(SA4)。
そして、コンパレータ21の出力がハイレベルからロー
レベルに変化すると、アドレス制御部18が出力している
上記ローレベルの出力が行われたラインセンサ13の画素
13aに対応するアドレス(画素番号)を読み出し、その
アドレスを特に図示していない第2の弦影静止位置デー
タ記憶レジスタに書き込む(SA5)。
続いて、上記弦影領域にある画素13aの画像信号が一
入力端子に加わっているコンパレータ21のハイレベル出
力期間において、カウンタ24が計数した計数値(走査ド
ライバ15の出力する水平走査信号hのクロックパルス
数)を読み出し、その計数値が所定値(予め定められた
弦の太さの最低値)以上であるか、すなわち第i弦の弦
影に対応する計数値であるか否か判別する(SA6)。
そして、上記計数値が所定値以上であれば、その計数
値を第i弦の弦影長liとしての弦影大小データ記憶部25
内の第i弦の弦影大小データの当該格納領域に書き込む
(SA7)。
さらに、続いて、前記第1の弦影静止位置データレジ
スタに記憶さている第i弦弦影領域の先頭画素番号と前
記第2の弦影静止位置データレジスタに記憶されている
前記第i弦の弦影領域の最終の画素番号の次の画素番号
とを演算部26に出力し、演算部26により弦影領域の中心
(弦影中心)に対応する画素番号を算出する(SA8)。
続いて、制御部11は、その算出された弦影中心の画素番
号を弦影静止位置データ記憶部25内の第i弦の当該格納
領域に書き込む(SA9)。
上記動作により、まず、i=1すなわち第1弦14−1
の弦影長l1が弦影大小データ記憶部25に、第1弦14−1
の弦影中心が弦影静止データ位置記憶部23に記憶され
る。
続いて、レジスタiの値が「6」に等しいか否かを判
別し(SA10)、「6」に等しくなければレジスタiを
「1」加算した後、上記処理SA2〜SA11を繰り返す。す
なわち、上記処理SA2〜処理SA9は、レジスタiが「1」
から「6」までの値をとる間、6回繰り返され、第1弦
14−1から第6弦14−6までの6本の各弦14について、
弦影中心の画素番号及び弦影長liが検知され、それぞれ
弦影静止位置データ記憶部23及び弦影大小データ記憶部
25に記憶される。前記弦影大小データは、発生される楽
音の音量,音色,エンベロープの制御用に用いられる。
ここで、弦影大小データ(弦影長li)の値が大きい場
合は、弦が太いことを意味し、値が小さい場合は、弦が
細いことを意味する。一般に、自然弦楽器の場合、弦が
太ければ、弾弦時に発生される楽音の音量は大きく、ま
た、発生される楽音は軟かい音色となり、さらに、発生
される楽音は比較的長時間にわたり発生し続けるが、弦
が細ければ、逆に発生される楽音の音量は小さく、また
発生される楽音は硬い音色となり、さらに発生される楽
音は、比較的短時間で減衰する。そこで、本実施例では
これをシュミレーションするため、前記弦影大小データ
の値に応じて、発生される楽音の音量,音色,エンベロ
ープを変更させている。
弦影移動距離データの作成 また、制御部11は上述したようにして弦影静止位置デ
ータと弦影大小データの設定を行った後、特に図示して
いないリアルタイムクロック等から所定周期でタイマイ
ンタラプト(タイマ割込み)が加わる毎に第12図のフロ
ーチャートに示す処理を行う。
第12図は、制御部11により行われる各弦14−iの弦影
移動距離データGEN−Dij(上記弦影静止位置からの変位
量)の瞬時値を検出する処理を説明するフローチャート
である。
制御部11は、まず各弦14−i毎にその弦影領域の中心
に相当する画素13aの画素番号(以後弦影中心の画素番
号と略称する)を検知し(SB1)、次に、上記検知され
た弦影中心の画素番号と弦影静止位置データ記憶部20内
に記憶されている各弦14−iの弦影静止位置データとに
基づいて、各弦14−i毎に上記弦影移動距離データGEN
−Dij(i=1〜6,j=1,2,・・・,n)を算出し、その算
出した弦影移動距離データGEN−Dijを弦影移動距離デー
タ記憶部20に書き込む(SB2)。
上記動作により、各弦14−i毎の弦影移動距離データ
GEN−Dijが所定周期でサンプリングされ、第4図に示す
弦影移動距離データ記憶部20に順次書き込まれ記憶され
る。
弦影中心の画素番号の検出処理の詳細 次に、制御部11が所定周期で行う前記第12図の処理SB
1の詳細な動作を、第13図のフローチャートを参照しな
がら説明する。
制御部11は、まずレジスタiに「1」をセットし(SC
1)、続いてコンパレータ21の出力がハイレベル(Hig
h)であるか否か判別する(SC2)。制御部11は、この判
別処理SC2を、コンパレータ21の出力がハイレベルとな
るまで繰り返す。
そして、コンパレータ21の出力がローレベルからハイ
レベルに変化すると、すなわち第i弦の弦影領域の先頭
の画素13aの画像信号dが出力されると、アドレス制御
部18からその先頭の画素の画素番号を読み出し、その画
素の画素番号を特に図示していない第1の弦影現在位置
データレジスタに格納する(SC3)。
続けて、コンパレータ21の出力がローレベル(Low)
であるか否か判別し(SC4)、ローレベルであれば、コ
ンパレータ21の出力がハイレベルに変化するまで上記処
理SC4を繰り返す。そして、コンパレータ21の出力がハ
イレベルからローレベルに変化すると、すなわちライン
センサ13から第i弦の弦影領域の次の画素13aの画像信
号dが出力されると、アドレス制御部18からその画素13
aの画素番号を読み出し、その画素番号を特に図示して
いない第2の弦影現在位置データレジスタに格納する
(SC5)。
続いて、カウンタ24が上記コンパレータ21の出力がハ
イレベルの期間中に計数した計数値、すなわち第i弦の
弦影領域に属する画素13aの画素数を読み出し、その画
素数と弦影大小データ記憶部25に記憶されている第i弦
の弦影大小データとを比較して、第i弦の弦影であるか
否か判別する(SC6)。
そして第i弦の弦影であると判別すれば、上記処理SC
3、処理SC5で求めた上記弦影領域の先頭の画素13aの画
素番号、上記弦影領域のすぐ次の画素13aの画素番号と
を演算部26に出力し、演算部26により、上記弦影領域の
中心の画素13aの画素番号を算出し(SC7)、その算出し
た弦影中心の画素番号を特に図示していない第i弦用の
弦影中心現在位置データレジスタに書き込む(SC8)。
上記処理SC2〜処理SC8は、以後レジスタiの値が
「6」であると判別されるまで(SC9)、レジスタiを
順次「1」づつ増加しながら(SC10)、さらに5回繰り
返される。
上記動作により、第1弦から第6弦までの全ての弦14
について、現在の弦影中心が求められ、それらの弦影中
心が当該弦影中心現在位置データレジスタに書き込まれ
る。
楽音発生制御 次に第14A図及び第14B図のフローチャートを参照しな
がら、各弦14−i毎に独立して制御部11により行われる
楽音発生制御処理を説明する。
まず、上記第14A図及び第14B図のフローチャート内で
用いられている各種フラグ、カウンタ及びレジスタにつ
いて説明する。これらのフラグ及びレジスタは制御部11
内に内蔵されている。
発音フラグ・・・楽音発生回路28から、現在楽音が発
生中であるか否かを記憶するフラグ。楽音発生中であれ
ば「1」が、楽音発生中でなければ「0」が記憶され
る。
タイマカウンタ・・・弦振動の振幅が正のキーオンレ
ベルKONL、又は負のキーオンレベル▲▼を越え
てから所定時間t1が経過するまでの時間を計時するため
に用いられるレジスタ。
最大値レジスタ・・・弦14が弾弦操作された場合に、
その弦14の弦影中心が上記正のキーオンレベルKONL、又
は負のキーオンレベル▲▼を越えた時刻から上
記所定時間t1が経過するまでの時間の間にサンプリング
された上記弦14の前記弦影移動距離データGEN−Dijの最
大値を記憶するレジスタ。
タイマフラグ・・・弦影静止位置からの変位(弦影移
動距離データGEN−Dij)が正のキーオンレベルKONL又は
負のキーオンレベル▲▼を越えた後、現在所定
時間t1を計時中であるか否かを示すフラグ。
計時中であれば「1」を、計時中でなければ「0」を
記憶する。
キーオフレベルレジスタ・・・弦14を弾弦後、チョー
キング操作を行った場合の正のキーオンレベルKOFCL、
及び負のキーオフレベル▲▼を格納するレジ
スタ。
TIM・・・弦14の振動が、正のキーオンレベルKONL、
又は、負のキーオンレベル▲▼を越えてから所
定時間t1が経過したことを検出するために使用する定数
値。
変動弦影静止位置レジスタ・・・弦14に対してチョー
キングが行われたときの新たな弦影静止位置データを格
納するレジスタ。
ピッチベント・レジスタ・・・弦14に対してチョーキ
ングが行われたときに、その弦14に対してピッチベント
制御を行うために用いるピッチベントデータを格納する
レジスタ。
尚、上記フラグ及びレジスタは、電源がオンとなった
直後に、制御部11により初期設定される。
続いて、特定の弦、例えば第1弦について行われる楽
音発生制御処理のフローチャートの動作を説明する。
まず制御部11は、発音中フラグが「1」か、すなわち
現在楽音発生回路28から所定の楽音が発音中であるか否
か判別し(SD1)、楽音発生中でなければ次にタイマフ
ラグが「1」か、すなわち正のキーオンレベルKONL、又
は負のキーオンレベル▲▼を越えた後に所定時
間t1の時間経過の計時を行っているか否かを判別する
(SD2)。
そして、タイマフラグが「0」であれば、次に最新に
サンプリングした弦影移動距離データGEN−D(GEN−D
ijの総称を示す)が第7図に示す正のキーオンレベルKO
NL、又は負のキーオンレベル▲▼を越えている
か否か判別し(SD3)、正のキーオンレベルKONL、又は
負のキーオンレベル▲▼を越えていなければ直
ちに処理を終了する。
上記動作により、弾弦操作を行っていない場合、又は
弾弦操作を行った直後で、まだ弦14の振動が小さければ
(第7図に示す直線Aの時刻T0〜時刻T1の期間に相
当)、楽音発生回路28に対する楽音発生指示は行われな
いので、楽音の発生は行われない。
一方、上記処理SD3で、正のキーオンレベルKONL、又
は負のキーオンレベル▲▼を越えていればタイ
マフラグ,タイマカウンタを、それぞれ「1」,「0」
にセットし(SD4)、続いて下記処理SD5を行う。一方、
上記判別処理SD2で、現在所定値TIMの計数を行っている
場合にも同様な下記処理SD5を行う。
処理SD5においては、タイマカウンタのカウント値が
所定TIMに等しいか否か、すなわち所定時間t1が経過し
たか否か判別し(SD5)、所定時間t1が経過していなけ
れば、タイマカウンタの値を「1」加算した後(SD
6)、処理を終了する。
上記動作により、弦14が弾弦され、その弦14の弦影中
心の弦影静止位置からのX方向の変位(弦影移動距離デ
ータGEN−D)が予め定められた正のキーオンレベルKON
L、又は負のキーオンレベル▲▼を越えると、
その越えた時刻から所定時間t1の計時が行われる。
そして、上記処理SD5で所定時間t1が経過したと判別
すると、弦14の弦影移動距離データGEN−Dijが上記正の
キーオンレベルKONL、又は負のキーオンレベル▲
▼を越えた後、弦影移動距離データ記憶部20に記憶さ
れている上記所定時間t1が経過するまでにサンプリング
された全ての弦影移動距離データGEN−Dの中から、最
大の弦影移動距離データGEN−Dを選択し、その最大の
弦影移動距離データGEN−Dを最大値レジスタに格納
(ストア)する(SD7)。
続けて、弦影移動距離データ記憶部20に記憶されてい
る上記キーオンレベルKONL、又は負のキーオンレベル▲
▼を越えてから上記所定時間t1が経過するまで
の間(サンプリング期間t1と略称する)にサンプリング
された複数の弦影移動距離データGEN−Dに基づいて、
上記サンプリング期間t1の間にゼロクロス点Z1又は▲
▼の通過があったか否か判別し(SD8)、ゼロクロス
点Z1又は▲▼の通過がなければタイマフラグを
「0」にリセットした後(SD9)、処理を終了する。
上記動作により、上記サンプリング期間t1内に、ゼロ
クロス点Z1又は▲▼の通過のない場合は、弦14を弾
弦せずに弦14に対しチョーキング操作を行ったものとみ
なすか(第7図に示す一点鎖線B参照)、又はアポヤン
ド奏法等を行うために弦14に指を添え弦14をゆっくりと
移動させた場合にすぎないものとみなし(第7図に示す
二点鎖線C参照)楽音の発生は行われない。
一方、上記SD8で上記所定時間(サンプリング期間)t
1内にゼロクロス点Z1又は▲▼を通過していれば、
上記最大値レジスタに格納されている最大の弦影移動距
離データGEN−D(例えば、第7図に示す実線Aのピー
ク値P1)と弾弦操作された弦の太さを示す弦影長l1〜l6
とで決定されるデータに基づいて、対応する音量制御デ
ータ及び音色制御データを生成し(SD10)、さらにオン
となっているフレットスイッチFSWに対応した音高デー
タを生成し、その音高データ並びに上記処理SD10で生成
した音量制御データ、及び音色制御データを、楽音の発
生開始を指示するキーオン信号と共に楽音発生回路28へ
出力(送出)する(SD11)。そして、次に発音中フラグ
を「1」にセットし、タイマフラグを「0」にリセット
する(SD12)。
上記動作により、任意の弦14を所定以上の強さで弾弦
すると、その弾弦力の強さと弾弦操作された弦の太さに
応じた音色・音量で、フレット操作により指定された音
高の楽音が楽音発生回路28から発生され、サウンドシス
テム29を介して外部に放音される。また、楽音の発生に
伴い、発音中フラグが「1」にセットされ、タイマフラ
グが「0」にリセットされる。
一方、前記処理SD1で、発音中フラグが「1」、すな
わち現在楽音を発生中であれば、弦影移動距離データ記
憶部20に記憶されている、弦影移動距離データGEN−D
の中から、最新の隣り合う正・負のピーク値Pk,▲
▼(k,mは正の整数で、、又は±1)を抽
出し、それら2つの正・負のピーク値Pk,▲▼を最
大値レジスタに格納すると共に、演算部26により上記2
つのピーク値Pk,▲▼(但し、絶対値)の平均値を
求める(SD13)。続けて、演算部26によりその平均値と
弦影静止位置データ記憶部23に記憶されている当該弦の
弦影静止位置データとに基づいて、上記平均値の上記弦
影静止位置からの変位量を求め(SD14)、その変位量が
通常な弾弦操作が行われたときの変位量の許容範囲内に
あるか否かを判別し(SD15)、上記許容範囲内であれ
ば、上記最大値レジスタに格納(ストア)されている上
記正・負のピーク値Pk,▲▼のうち最初にサンプリ
ングされた正・負のピーク値Pk又は▲▼に基づき、
音量制御データを生成する(SD16)。そして、その生成
した音量制御データをアフターデータとして楽音発生回
路28へ出力する(SD17)。
上記動作により、弾弦操作により発生された楽音の音
量が、楽音の発生後に変動する実際の弦振動の強さに応
じてリアルタイムで変化する。
上記処理SD17に続いて、上記最大値レジスタに格納さ
れている上記最新の正のピーク値Pk、又は負のピーク値
▲▼が所定の正のキーオフレベルKOFL、又は負のキ
ーオフレベル▲▼未満であるか否か判別し(SD
18)、上記いずれかの当該キーオフレベル未満でなけれ
ば直ちに処理を終了する。
一方、上記判別処理SD18で、上記正又は負のピーク値
Pk,▲▼が上記正のキーオフレベルKOFL、又は負の
キーオフレベル▲▼未満であれば、キーオフ信
号を楽音発生回路28へ出力した後(SD19)、楽音中フラ
グを「0」にリセットする(SD20)。
上記動作により、弾弦操作された弦14の弦振動の正の
ピーク値Pk、又は負のピーク値▲▼が所定の正のキ
ーオフレベルKOFL、又は負のキーオフレベル▲
▼以上であれば楽音が継続して発生され(第7図に示す
実線Aの時刻T6〜時刻T12の期間)、一方上記弦14の弦
振動の正のピーク値Pk、又は負のピーク値▲▼が所
定の正のキーオフレベルKOFL、又は負のキーオフレベル
▲▼未満となれば、楽音の発生は所定のリリー
スタイムで停止する(第7図に示す実線Aの時刻T12
降)。
一方、上記処理SD15で正のピーク値Pk、又は負のピー
ク値▲▼の変位量が所定の許容値よりも大きけれ
ば、弦14に対し、チョーキングが行われたものと判別
し、演算部26により前記処理SD14で求めた上記変位量に
対応した新たな弦影静止位置(弦影静止位置変動デー
タ)を、例えば前述したような直線補間法等により求
め、その得られた弦影静止位置変動データを変動弦影静
止位置レジスタにストア(格納)する(SD21)。
そして、次に前記処理SD13により上記最大値レジスタ
に格納されている正・負のピーク値Pk,▲▼のうち
最初に検出したピーク値と変動弦影静止位置レジスタに
格納されている上記弦影静止位置変動データとに基づ
き、音量制御データを生成する。さらに、上記弦影静止
位置変動データに基づいて、ピッチベントを行うための
ピッチベントデータを生成し、その生成したピッチベン
トデータをピッチベントレジスタにストアする(SD2
2)。
次に、上記変動弦影静止位置レジスタに格納されてい
る変動弦影静止位置データに基づき、チョーキングに対
応した新たな正のキーオフレベルKOFCL、及び負のキー
オフレベル▲▼を生成し、それらのキーオフ
レベルを前記キーオフレベルにストアする(SD23)。
続けて、上記処理SD22で求めた前記音量制御データ及
び前記ピッチベントデータをアフターデータとして楽音
発生回路28へ出力する(SD24)。
上記動作により、弦14を弾弦操作した後、チョーキン
グを行うと、そのチョーキング操作状態に応じて楽音発
生回路28から出力される楽音の音高が連続的に変化する
(ピッチベント効果)。また、上記楽音の音量がその弦
振動の大きさに応じて変化する。
続けて、最大値レジスタに格納されている最新の正の
ピーク値Pk(Pck)又は負のピーク値▲▼(▲
▼)と上記キーオフレベルレジスタに格納されている
正のキーオフレベルKOFCL、又は負のキーオフレベル▲
▼,とを比較して、上記ピーク値が上記キー
オフレベル(KOFCL又は▲▼)未満であるか
否か判別する(SD25)。そして、上記キーオフレベル以
上であれば直ちに処理を終了するが、上記キーオフレベ
ル未満であれば、キーオフ信号を楽音発生回路28へ出力
し(SD19)、さらに発音中フラグを「0」にリセットす
る(SD20)。
上記動作により、前記チョーキングを行った場合、サ
ンプリングした弦14の弦影移動距離データGEN−Dがチ
ョーキングの操作状態に応じて、設定された正のキーオ
フレベルKOFCL、又は負のキーオフレベル▲
▼よりも大きい間(第8図に示す実線Scの時刻T17
前)は、フレット操作により指定された音高をもつ楽音
のピッチ(音高)がピッチベントされて発生される。一
方、弦14の弦振動が減衰してその正のピーク値Pck、又
は負のピーク値▲▼がチョーキングに対応する正
のキーオフレベルKOFCL、又は負のキーオフレベル▲
▼よりも小さくなると(第7図に示す実線Sc
時刻T17)、楽音発生回路28から発生されていた楽音が
所定のリリースタイムで停止する。
{第2実施例} 次に、第15図はフレットスイッチ式の電子ギターの他
のシステム構成を示す図である。
同図において、前記第1図に示すブロックと同一ブロ
ックには、同一符号を記し、詳しい説明は省略する。そ
して、異なる部分についてのみ説明する。
走査ドライバ15から出力される水平走査信号hに同期
してラインセンサ13から出力される各画素13aの画像信
号dは増幅/信号処理回路19により増幅された後A/D変
換部201に入力する。そして、A/D変換部201により画像
の明暗に対応する所定ビット(例えば8ビット)の弦影
データGに変換される。この弦影データGは、アドレス
制御部18から弦影データ記憶部20′に対して出力される
アドレス信号に応じて、弦影データ記憶部202の当該領
域に書き込まれる。
弦影データ記憶部202は、第16図に示すようにライン
センサ13の各画素13aの上記弦影データGを各画素13aに
1対1に対応して記憶するメモリであり、例えばRAM
(ランダム・アクセス・メモリ)等から成る。
制御部11は、前記第1実施例と同様に電源が「オン」
となると、弦影データ記憶部20′に記憶されている所定
のビットの弦影データGを予め設定した所定の閾値(例
えば、弦影データGが8ビット構成の場合「64」)を用
いて演算部26により「0」(明)又は「1」(暗)の2
値データに変換し、その各画素13a毎の2値データに基
づいて第1弦〜第6弦までの各弦14の弦影静止位置デー
タ及び弦影大小データを算出し、それらの算出データ
を、それぞれ弦影静止位置データ記憶部23及び弦影大小
データ記憶部25に書き込む。
このように、本例ではラインセンサ13の各画素13aに
おいて感知される画像信号dをA/D変換器20を介して、
輝度に対応する所定ビットのデジタル画像データGに変
換して、いったん弦影データ記憶部202に書き込む。そ
して、制御部11′が弦影データ記憶部202に記憶されて
いるラインセンサ13の各画素13aのデジタル画像データ
Gを演算部26により「0」(明)、「1」(暗)の2値
データに変換し、その各画素13aの2値データに基づい
て、前記第1実施例と同様な処理を行い、再び演算部26
を用いて弦影静止位置データ及び弦影大小データを算出
する。
そして、以後走査ドライバ15から定周期で水平走査信
号hが出力され、ラインセンサ13の各画素13aの画像信
号dが所定周期で読み出され、増幅/信号処理回路19、
及びA/D変換器201を介して所定ビットのデジタル画像デ
ータに変換された後、弦影データ記憶部202に書き込ま
れる。
そして、制御部11′が上記弦影データ記憶部202に記
憶されているラインセンサ13の各画素13aのデジタル画
像データGを、画素番号順に順次読み出し、続いて、演
算部26により上記各デジタル画像データGを2値データ
に変換する。そして、その得られた各画素の上記2値デ
ータに基づいて、演算部26を用いながら各弦14の弦影中
心を算出する。そして、弦影静止位置データ記憶部23に
記憶されている各弦14の弦影中心静止位置と上記算出し
た現在の弦影中心とに基づいて、現在の各弦14の弦影移
動距離データGEN−Dを演算部26により算出し、その弦
影移動距離データGEN−Dを弦影移動距離データ記憶部2
0′に順次書き込む。以後、前記第1実施例と同様にし
て、制御部11′により通常の弾弦操作を行ったとき、又
は上記弾弦操作後にチョーキングを行ったときの各操作
に応じて楽音の発生制御が行われる。
{第3実施例} 次に、本発明の第3実施例であるピッチ抽出方式の電
子ギターについて説明する。
この第3実施例のシステム構成は、第17図に示すよう
になっており、前述した第1図に示す前記第1実施例の
構成とほぼ同様である。上記第1実施例と異なる点は、
発生されるべき楽音の音高を指定するためのフレットス
イッチ群27が設けられておらず、弦影周期データを求
め、これに対応した音高を指定するために、フレットス
イッチ群27の代わりに現在の時刻を計時するリアルタイ
ム・クロック101、およひ弦振動のゼロクロス点通過時
刻を記憶するゼロクロス点通過時刻データ記憶部102が
付加されている。また、弦影移動距離データ記憶部20″
は、前記第1実施例の弦影移動距離データ記憶部20と同
様にカレントポイントCPiと各弦14毎の弦影移動距離デ
ータGEN−Dijを格納する以外に、該弦影移動距離データ
GEN−Dijのサンプリング時刻TDijも記憶するようになっ
ている。
ゼロクロス点通過時刻データ記憶部の内部構成 第18図は、ゼロクロス点通過時刻データ記憶部302の
内部構成図である。
同図に示すように、ゼロクロス点通過時刻データ記憶
部302は、第1弦14−1乃至第6弦14−6の各弦14毎
に、第1のゼロクロス点通過時刻Tzci1、第2のゼロク
ロス点通過時刻Tzci2、第3のゼロクロス点通過時刻T
zci3、及び第4のゼロクロス点通過時刻Tzci4(i=1,
2,・・・,6)の4種類のゼロクロス点通過時刻を記憶す
る領域を有している。
弦影移動距離データ記憶部の内部構成 第19図は、弦影移動距離データ記憶部20″の内部構成
図である。
同図に示すように、第4図に示す第1実施例の弦影移
動距離データ記憶部20と同様に各弦14毎のカレントポイ
ントCPi(i=1,2,・・・6)と所定周期でサンプリン
グした各弦14−i毎のn個の弦影移動距離データGEN−D
ij(i=1,2,・・・6、j=1,2,・・・n)を記憶する
と共に、さらに上記n個の弦影移動距離データGEN−Dij
に対応して、その弦影移動距離データGEN−Dijのサンプ
リング時刻TDijも記憶されるようになっている。
続いて、上記構成の第3実施例の本発明に係る要部の
動作を説明する。
{動作原理} 第20図は、第3実施例の動作原理を説明する図であ
る。
I)通常の弾弦操作を行った場合 同図において、第1弦14−1を弾弦操作した場合の第
1弦14−1の弦影中心の振動が実線A′で示されてい
る。
この場合、第1弦14−1の弦影中心は弦振動に伴って
実線A′に示すように変動する。本実施例においては、
第1弦14−1の弦影中心が正のキーオンレベルKONL′
(本実施例においては、画素番号が「130」の画素13aに
対応)を越えた時刻T1′から所定時間t1′が経過するま
での時間を計時し、その所定時間t1′が経過する期間中
に、弦影中心がゼロクロス点ZP1,ZP2を通過し、かつ各
弦影中心の振動周期PR1,PR2(ピッチ)同士がほぼ同一
であることが判断された時刻(第20図に示す時刻
T11′)で、そのピッチに対応する音高の楽音を、前記
所定時間t1′内にサンプリングした最大の正のピーク値
Pk又は負のピーク値▲▼(k,lは正の整数でk=l
±1)に対応する音色・音量で発生させる。
II)第1弦14−1の弾弦操作を行う前にチョーキングを
行った場合 第20図に示す一点鎖線B′がこの場合の弦影中心の時
間的変化を示す。
このようにチョーキング操作を行った場合、前記第1
実施例と同様に、上記所定時間t1′内で、ゼロクロス点
ZPj(j=1,2,・・・)の通過が無かったことが検知さ
れるので、この場合には、楽音を発生させる必要がな
い。このため、楽音の発生開始の指示は行わない。
III)弾弦操作の目的でなく、第1弦14−1をわずかに
押弦した場合 第20図に示す二点鎖線C′がこの場合の弦影中心の時
間的変化を示す。
このような場合、正のキーオンレベルKONL′又は負の
キーオンレベル▲▼に達した後、上記所定時
間t1′内でゼロクロス点ZPjの通過が無かったことが検
知されるので、前述の場合と同様に、楽音の発生は行わ
ない。
IV)弦14−1を弾弦操作した後のキーオフ検出 第1弦14−1の弦影中心の振動のピーク値(正のピー
ク値Pk′又は負のピーク値▲▼)が正のキーオフ
レベルKOFL′、又は負のキーオフレベル▲▼
よりも小さくなった時刻(第20図に示す時刻T14′)で
楽音発生を停止させる。
V)弾弦操作後にチョーキングを行った場合の動作 第21図は、第1弦14−1を弾弦操作した後に、その第
1弦14−1を、第2弦14−2の方向にチョーキングを行
った場合の弦影中心D′の振動を示す図である。
上記チョーキング操作を、時間の経過に従って徐々に
高めていくと、第1弦14−1の静止位置(振動の中心)
D′は、チョーキングに伴って第21図に示す実線Sc′の
ように変動する。本実施例においては、この変動する第
1弦14−1の弦影静止位置SC′を逐次検出し、弦影中心
D′がその弦影静止位置SC′を通過するゼロクロス点ZC
i,ZCi+1を検出することにより弦影中心D′の振動、す
なわち第1弦14−1の弦振動の周期(ピッチ)PRi
(i=1,2,・・・)を検出している。そして、この周期
PRi′に基づいて発生する楽音の音高を設定する。ま
た、上記弦影静止位置SC′に基づいて楽音発生を停止す
る正のキーオフレベルKOFCL′,負のキーオフレベル▲
▼を設定し、正のピーク値PCn+1、又は負
のピーク値▲▼が、それぞれ正のキーオフレ
ベルKOFCL′、負のキーオフレベル▲▼よ
り小さくなったことを検出した時点(第21図に示す時刻
T26′)で楽音発生の停止を指示するキーオフ信号を楽
音発生回路28へ出力し、楽音発生を所定のリリースタイ
ムで停止させる。
この第3実施例においても、電源がオンになると前記
第11図のフローチャートに示す前記第1実施例と同様な
処理が制御部11″により行われ、各弦14の前記弦影静止
位置データ及び前記弦影大小データが検知され、それぞ
れ弦影静止位置データ記憶部23、弦影大小データ記憶部
25に書き込まれる。
弦影移動距離データのサンプリング処理 第22図は、制御部11″により行われる弦影移動距離デ
ータGEN−Dijのサンプリング処理を説明するフローチャ
ートである。同図のフローチャートにおいて、前記第1
実施例の第13図のフローチャートと同様な処理は( )
内に、その対応する処理記号を記している。尚、本フロ
ーチャート内で用いられている弦影周期フラグは、弦振
動のピッチ抽出を行うときに「1」がセットされるフラ
グであり、後述する第23B図のフローチャート内の処理
により「1」(セット)、又は「0」(リセット)に設
定される。
制御部11″は、前記第13図のフローチャートの処理SC
1〜処理SC7と同様な処理SE1〜処理SE7を行って、第i弦
の現在の弦影中心の画素番号を算出した後、その第i弦
の現在の弦影中心の画素番号と弦影静止位置データ記憶
部23に記憶されている第i弦の弦影静止位置データとに
基づいて、第i弦の弦影移動距離データGEN−Dijを算出
し、その弦影移動距離データGEN−Dijを、リアルタイム
・クロック301から読み出した現在時刻と共に弦影移動
距離データ記憶部20″に書き込む(SE8)。
続いて、タイマフラグ又は弦影周期用タイマフラグが
「1」であれば(SE9,SE10)、演算部26を用いて処理SE
8で算出した今回の弦影移動距離データGEN−Dijと弦影
移動距離データ記憶部20″に格納されている前回算出し
た弦影移動距離データGEN−Dil(l=j−1)、及び弦
影静止位置データ記憶部23に格納されている第i弦の弦
影静止位置データとに基づいて、ゼロクロス点を通過し
たか否かを判別し(SE11)、ゼロクロス点を通過した場
合には、リアルタイム・クロック301から現在時刻を読
み出し、その現在時刻に基づいて、上記ゼロクロス点の
通過時刻を算出し、その通過時刻をゼロクロス点通過時
刻記憶部302の当該領域に書き込む(SE12)。
このように、第3実施例においては、タイマフラグ、
又は弦影周期用タイマフラグが「1」のときにはゼロク
ロス点通過時刻が逐次検出され、その検出されたゼロク
ロス点通過時刻Tzci1又はTzci2がゼロクロス点通過時刻
データ記憶部302の当該領域に書き込まれる。このゼロ
クロス点通過時刻Tzci1又はTzci2は、後述するように弦
振動のピッチ抽出に用いられる。
上記以外の動作については、前記第11図のフローチャ
ートに示す第1実施例の処理と同様なので省略する。
楽音発生の制御動作 第23A図,第23B図,及び第23C図は、各弦14に対する
操作に対応して、制御部11″が行う楽音発生制御処理を
説明する図である。尚、前記第1実施例で制御部11が行
う第14A図及び第14B図のフローチャート内の処理と同一
の処理には( )内にその対応する処理信号を示してお
り、詳しい説明は省略する。
ここで、第23A図乃至第23C図のフローチャート内にお
いて使用されているレジスタ,フラグ等について説明す
る。
弦影周期用フラグ・・・現在弦振動のピッチ(音高)
抽出を行っているか否かを示すフラグ。ピッチ抽出処理
中であれば「1」、ピッチ抽出処理中でなければ「0」
がセットされる。
周期レジスタ・・・ピッチ抽出処理に用いられる、ゼ
ロクロス点ZP1,ZP2,ZP3,及びZP4の各通過時刻を格納す
るT(ZP1),T(ZP2),T(ZP3),及びT(ZP4)の各周
期レジスタ。
i・・・ピッチ抽出に用いるゼロクロス点ZPl(l=
1〜4)のサンプリング数を判別するために使用するレ
ジスタ。
その他、前記第1実施例と同様に、発音フラグ,タイ
マフラグ,タイマカウンタ,最大値レジスタ,及び変動
静止位置レジスタが制御部11″内に設けられている。
続いて、第23A図乃至第23D図のフローチャートに示す
処理の説明を、前記第1実施例と異なる点を重点的に取
り上げて説明する。
本実施例においても、前記第1実施例と同様に、前述
した第22図のフローチャートに示す処理においてサンプ
リングされた弦影移動距離データGEN−Dが第20図に示
す正のキーオンレベルKONL′又は負のキーオンレベル▲
▼を越えた時刻から所定時間t1′が経過する
まで計時し、その間の最大の弦影移動距離データGEN−
Dを最大値レジスタに格納する(SF1〜SF8)。
続いて、ゼロクロス点通過時刻データ記憶部302に記
憶されているゼロクロス点通過時刻データTzci1(i=
1,2,・・・6)を参照し、上記所定時間t1′内に2つの
ゼロクロス点の通過があったか否かを判別し(SF9)、
2つのゼロクロス点の通過が無ければ、タイマフラグを
「0」にリセットした後(SF10)、直ちに処理を終了す
る。
上記動作により、例えばアポヤンド奏法のために、弦
14を軽く押圧したにすぎなかったり(第20図に示す二点
鎖線C′参照)、又は弾弦操作を行わずにチョーキング
操作を行った場合(第20図に示す一点鎖線B′)には、
楽音の発生は行われない。
一方、上記判別処理SF9で、所定時間t1′内に少なく
とも2つのゼロクロス点通過があった場合には、ゼロク
ロス点通過時刻データ記憶部302から最新のゼロクロス
点通過時刻Tzci1,Tzci2(i=1,2,・・・6)を読み出
して、当該周期レジスタに格納し(SF11)、続けて弦影
周期用タイマフラグを「1」に、レジスタiを「3」に
セットした後(SF12)、処理を終了する。
上記動作により、正のキーオンレベルKONL′又は負の
キーオンレベル▲▼を越えた後、所定時間
t1′内に少なくとも2つのゼロクロス点ZP1,ZP2を通過
した場合には、それらのゼロクロス点ZP1,ZP2の通過時
刻が当該周期レジスタに格納されると共に、弦影周期用
フラグが「1」に、レジスタiが「3」にセットされる
(第19図の時刻T6′)。
続いて、次にタイマンタラプトにより本フローチャー
ト内の処理が行われた場合には、発音中フラグが「1」
でないと判別された後(SF1)、次に弦影周期用タイマ
フラグが「1」であると判別される(SF2)。そして、
次に前記ゼロクロス点ZP2を通過した後にピーク値P3
達し、その後ゼロクロス点ZP3を通過したか否か判別し
(SF3)、上記ゼロクロス点ZP3を通過していなければ、
直ちに処理を終了する。
一方、上記判別処理SF13で、上記ゼロクロス点ZP3
通過していれば、そのゼロクロス点ZP3の通過時刻をゼ
ロクロス点通過時刻記憶部102から読み出し、そのゼロ
クロス点ZP3の通過時刻を当該周期レジスタに格納する
(SF14)。続けて、レジスタiが「4」に等しいか否か
判別し(SF15)、レジスタiの値が「4」でなければ、
レジスタiを「1」加算した後(SF16)、処理を終了す
る。
上記動作により、周期用レジスタにゼロクロス点ZP1,
ZP2,ZP3の通過時刻(例えば第20図に示す時刻T4′,
T6′,及びT9′)がそれぞれ当該周期レジスタに格納さ
れる。
そして、再び処理SF1→SF2→SF13が何回か繰り返さ
れ、上記判別処理SF13で第20図に示すゼロクロス点ZP4
が通過したことが判別され、そのゼロクロス点ZP4の通
過時刻(例えば、第20図の時刻T11′)が当該周期レジ
スタに格納される(SF14)。続いて、制御部11はレジス
タiが「4」であると判別し(SF15)、次に演算部26に
より前記周期レジスタに格納されているゼロクロス点ZP
1,ZP2,ZP3,及びZP4の4つの通過時刻に基づいて、第20
図に示す弦影周期PR1(=T9′−T4′)及び弦影周期PR2
(=T11′−T6′)を算出する(SF16)。
そして、次に上記弦影周期PR1及び上記弦影周期PR2
同一、又はほぼ同一か否か、すなわちピッチが一定した
か否か判別し(SF18)、同一又はほぼ同一でなければ、
ゼロクロス点ZP3の通過時刻をゼロクロス点ZP1の通過時
刻を格納する周期レジスタT(ZP1)に、ゼロクロス点Z
P4の通過時刻をゼロクロス点ZP2を格納する周期レジス
タT(ZP2)に格納し、ゼロクロス点ZP3,ZP4の通過時刻
を格納する周期レジスタT(ZP3),T(ZP4)には空きレ
ジスタを示す「FF」(16進値)をセットする。また、レ
ジスタiを「3」にセットする(SF18)。
上記動作により、ゼロクロス点ZP3,ZP4の通過時刻
が、周期レジスタT(ZP1),T(ZP2)に移され、レジス
タiが「3」にセットされる。
このことにより、上記SF1→SF2→SF12→SF13→SF14の
処理が、再び2回繰り返されて新たなゼロクロス点ZP3,
ZP4の通過時刻が検知され、それらの通過時刻と周期レ
ジスタT(ZP1)、周期レジスタT(ZP2)に格納されて
いる通過時刻とに基づいて、上述したようにして再び弦
影周期PR1と弦影周期PR2とが同一、又はほぼ同一である
かが判別される(SF18)。
そして、上記弦影周期PR1と上記弦影周期PR2とが同
一、又はほぼ同一であれば、弦振動のピッチが安定した
ものと判別し、その弦影周期PR1,PR2の値に対応した音
高制御データを生成し、さらに最大値レジスタに格納さ
れているピーク値の値に対応した音量制御データ、及び
音色制御データを生成する(SF20)。次に、上記生成し
た音量制御データ、音色制御データ、及び音高制御デー
タを、イニシャルデータとして、前記キーオン信号と共
に楽音の発生開始回路28へ出力する(SF21)。続けて、
発音フラグを「1」にセットし、さらに弦影周期用タイ
マフラグを「0」にリセットする(SF22)。
一方、上記判別処理SF18で上記弦影周期PR1と上記弦
影周期PR2とがまだ異なっていれば、再び上記SF1→SF2
→SF13→SF14が2回繰り返された後、再び上記判別処理
SF18が行われる。
このように、弦14の振動ピッチが安定するまで、ピッ
チ抽出が行われ、ピッチが安定した時点で、そのピッチ
に対応する音高の楽音が、その弦14に対する弾弦力の強
さに対応した音量・音色で楽音発生回路28から発生さ
れ、サウンドシステム29を介して外部に放音される。
一方、前記判別処理SF1で、発音中フラグ「1」、す
なわち現在楽音発生中であれば、前述した前記第1実施
例の前記第14A図及び前記第14B図の処理SD13〜処理SD20
と同様な処理SF22〜処理SF35(第23A図及び第23C図)を
行う。
上記動作により、弦14を弾弦操作した場合、その時に
おける弦振動の大きさに応じて、発生する楽音の音量の
強さが変化する。また、弦14をチョーキングした場合に
は発生中の楽音の音高がチョーキングの操作状態に応じ
て微妙に変更され、その結果、ピッチベント効果が付加
される。
また、弦振動が正のキーオフレベルKOFL′,もしくは
負のキーオフレベル▲▼(通常の弾弦操作
時)、又は正のキーオフレベルKOFCL′,もしくは負の
キーオフレベル▲▼(弾弦操作後にチョー
キング操作を行った場合)より小さくなった場合には、
楽音の発生が停止する。
尚、ピッチ抽出の方法は上記のような方法に限定され
ることなく、ハードウェア回路によりゼロクロス点の通
過時刻、ピーク値の検出を行うようにしても高速化を図
ってもよい。
このように、本実施例においては、一個のラインセン
サにより全ての弦の弦振動のピッチを検出することがで
きるので、部品点数が少なくなり組み立ても容易であ
る。また、電源がオンとなったときに、自動的に各弦の
静止位置を検出するので、各弦の張設位置をそれほど厳
密に行う必要はなく、装置本体に着脱自在のカートリッ
ジ方式にも適している。
〔発明の効果〕
請求項1記載の発明によれば、弦影位置検出手段によ
り検出あれた弦影位置と弦影静止位置設定手段により設
定された弦影静止位置とに基づいて、発生されるべき楽
音の特性を指示する構成としているので、楽器本体に張
設された弦と弦影位置検出手段との配設位置にばらつき
が生じているか否かにかかわらず、発生されるべき楽音
の特性(例えば、音量,音色)にばらつきが生ずるのを
未然に防止することができる。
また、請求項3記載の発明によれば、弦影移動距離と
弦影の大きさに応じて、発生されるべき楽音の特性(例
えば、音高,音量,音色,音長)を制御することができ
る。このため、同一の弦影移動距離であっても、例えば
弦影が大きい(弦が太い)場合は、発生されるべき楽音
の、例えば音量を大きくしたり、音色を軟らかくしたり
することができる。
さらに、請求項4及び5記載の発明によれば、一致検
出手段により一致が検出されたか否かに応じて、発生さ
れるべき楽音の特性を指示するかしないかを決めている
ので、演奏者が弦を弾弦操作したのか、弦に対するチョ
ーキング操作を行ったか、あるいは、例えばアポヤンド
奏法時に、弦上に指をかるく乗せたのにすぎないのかに
応じて、楽音を発生させたり、させなかったりすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の第1実施例のシステム構成図、 第2図は弦影静止位置データ記憶部の内部構成図、 第3図は弦影大小データ記憶部の内部構成図、 第4図は第1実施例の弦影移動距離データ記憶部の内部
構成図、 第5A図は第1実施例の外観図、 第5B図は光ピックアップ装置のII−II断面図、 第6図はラインセンサと各弦との配置関係を示す図、 第7図は第1実施例の動作を説明する図、 第8図は第1実施例の弾弦操作後にチョーキング操作が
行われたときの動作を説明する図、 第9図は弦影の太さに基づいて弦の判別を行う処理を説
明する図、 第10図は第1実施例において制御部により行われる電源
がオンになったときに行われる初期設定処理を説明する
フローチャート、 第11図は第1実施例において制御部により行われる弦影
静止位置データ及び弦影大小データの設定処理の詳細を
示すフローチャート、 第12図は第1実施例において制御部により行われる弦影
移動距離データの算出処理を説明するフローチャート、 第13図は第1実施例において制御部により行われる各弦
の弦影中心のサンプリング処理を説明するフローチャー
ト、 第14A図,第14B図は第1実施例において制御部により行
われる楽音発生制御処理を説明するフローチャート、 第15図はこの発明の第2実施例のシステム構成図、 第16図は第2実施例の弦影データ記憶部の内部構成図、 第17図はこの発明の第3実施例のシステム構成図、 第18図はゼロクロス点通過時刻データ記憶部の内部構成
図、 第19図は第3実施例の弦影移動距離データ記憶部の内部
構成図、 第20図は第3実施例の動作を説明する図、 第21図は第3実施例の弾弦操作後にチョーキングが行わ
れたときの動作を説明する図、 第22図は第3実施例において制御部により行われる弦影
移動距離データのサンプリング及びゼロクロス点通過時
刻の検知処理を説明するフローチャート、 第23A図,第23B図,及び第23C図は第3実施例において
制御部により行われる楽音発生制御処理を説明するフロ
ーチャートである。 11,11′,11″……制御部、 12……光源、 13……ラインセンサ、 13a……画素、 14……弦、 15……走査ドライバ、 16……アンドゲート、 17……タイミング信号制御部、 18……アドレス制御部、 19……増幅/信号回路、 20,20′,20″……弦影移動距離データ記憶部、 21……コンパレータ、 22……弦影静止位置データ記憶部、 24……カウンタ、 25……弦影大小データ記憶部、 26……演算部、 27……フレットスイッチ群、 28……楽音発生回路、 29……サウンドシステム、 201……A/D変換器、 301……リアルタイムクロック、 302……ゼロクロス点通過時刻データ記憶部.
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−46994(JP,A) 特開 昭52−89906(JP,A) 特開 昭52−90921(JP,A) 特開 昭59−140497(JP,A) 特開 昭62−27796(JP,A) 特開 昭46−2631(JP,A) 特開 昭63−178299(JP,A) 実開 平1−162399(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10H 1/00 G10H 3/18

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】楽器本体に張設された弦の弦影位置を検出
    する弦影位置検出手段と、 演奏前において、前記弦影位置検出手段により検出され
    た弦影位置に基づいて、前記弦の静止状態時における弦
    影位置である弦影静止位置を設定する弦影静止位置設定
    手段と、 該弦影位置検出手段により検出された弦影位置と前記弦
    影静止位置設定手段により設定された前記弦影静止位置
    とに基づいて、発生されるべき楽音の特性を指示する指
    示手段と、 を具備することを特徴とする電子楽器。
  2. 【請求項2】前記指示手段の指示に従って、楽音の発生
    を行う楽音発生手段と、 をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の電子
    楽器。
  3. 【請求項3】張設された弦の弦影の大きさを検出する弦
    影大小検出手段と、 前記弦の弦影位置を検出する弦影位置検出手段と、 この弦影位置検出手段により検出された弦影位置が特定
    の基準位置からどの程度の距離、移動したかを検出する
    弦影移動距離検出手段と、 この弦影移動距離検出手段により検出された弦影移動距
    離と前記弦影大小検出手段により検出された弦影の大き
    さとに応じて、発生されるべき楽音の特性を制御する特
    性制御手段と、 を具備することを特徴とする電子楽器。
  4. 【請求項4】楽器本体に張設された弦の弦影位置を検出
    する弦影位置検出手段と、 この弦影位置検出手段により検出された弦影位置が特定
    の基準位置からどの程度の距離、移動したかを検出する
    弦影移動距離検出手段と、 この弦影移動距離検出手段により検出された前記弦影移
    動距離が特定の基準距離以上となった時点から所定時間
    を経過するまでの間に、前記弦影位置検出手段により検
    出された前記弦影位置が前記特定の基準位置と一致した
    か否かを検出する一致検出手段と、 この一致検出手段により一致が検出された場合は、一致
    が検出される前に前記弦影移動距離検出手段により検出
    された前記弦影移動距離の最大弦影移動距離に応じた楽
    音特性指示信号に従って、発生されるべき楽音の特性を
    指示する一方、前記一致検出手段により一致が検出され
    なかった場合は、前記弦影移動距離検出手段による前記
    弦影移動距離の検出にかかわらず、発生されるべき楽音
    の特性を指示しないように制御する制御手段と、 を具備することを特徴とする電子楽器。
  5. 【請求項5】楽器本体に張設された弦の弦影位置を検出
    する弦影位置検出手段と、 この弦影位置検出手段により検出された弦影位置が特定
    の基準位置からどの程度の距離、移動したかを検出する
    弦影移動距離検出手段と、 この弦影移動距離検出手段により検出された前記弦影移
    動距離が特定の基準距離以上となった時点から所定時間
    を経過するまでの間に、前記弦影位置検出手段により検
    出された前記弦影位置が前記特定の基準位置と一致した
    か否かを検出する一致検出手段と、 この一致検出手段により一致が検出されたことを条件
    に、前記弦影位置検出手段により検出された前記弦影位
    置から弦影周期を検出する弦影周期検出手段と、 この弦影周期検出手段により検出された前記弦影周期に
    基づいて、発生されるべき楽音の音高を指定する音高指
    定手段と、 を具備することを特徴とする電子楽器。
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