JP3062801B2 - 可撓性ヒューム管 - Google Patents

可撓性ヒューム管

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JP3062801B2
JP3062801B2 JP8038765A JP3876596A JP3062801B2 JP 3062801 B2 JP3062801 B2 JP 3062801B2 JP 8038765 A JP8038765 A JP 8038765A JP 3876596 A JP3876596 A JP 3876596A JP 3062801 B2 JP3062801 B2 JP 3062801B2
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強 宮原
脩 野辺
芳孝 松本
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栗本コンクリート工業株式会社
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  • Joints Allowing Movement (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、可撓部を有する
ヒューム管の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ヒューム管を用いた埋設配管にお
いて、地盤変動または地震等の変動により発生する折曲
や偏心等の各種偏位や振動等に対し、ヒューム管が対応
できないために該管の一部が破損、あるいは破損に至ら
ない場合でもヒューム管の端部に欠損や亀裂を生ずるこ
とがある。そして、これが原因で漏水することがある。
この様な破損に対処するために、可撓性を具えたヒュー
ム管、例えば実公昭59−22389公報を挙げること
ができる。このものは、2個の金属製鍔部付円筒のそれ
ぞれの円筒部を外側方向に向け、所要の間隔をおいて対
向位置に配設した両者の鍔部間とその内方端部および円
筒部の上表面にわたり、円筒ゴムと被覆ゴムとによって
被覆して、2個の金属製鍔部付円筒を加硫接着により一
体化した可撓性部と、鍔部の外側に複数本のアンカーボ
ルトを設けてヒューム管と一体結合したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記可
撓性ヒューム管は、以下のような問題点があった。金属
製鍔部付円筒とゴムとは、ゴムの幅方向の厚みが大きい
ことから焼きつけによる製作が面倒であるばかりか充分
な接着力が期待できない場合がある。円筒ゴムのみから
なる可撓性部であるので、製管後における該ヒューム管
の取り扱いが面倒である。すなわち、保管時、運搬時並
びに据え付け時にヒューム管を吊り上げたり吊り下ろし
たりする作業が必須で、このときヒューム管の両端部に
ワイヤーロープを掛けて行なうとき、該ヒューム管が円
筒ゴムから湾曲(屈折)することとなって吊り上げ位置
がずれたりすることがある。また、円筒ゴムは、外力に
対して自由に変形し得るから、この外力が過大になって
も容易に追従して、ヒューム管の破損を防ぐことができ
るが、一方、余り大きな変形により塑性変形が起こり、
円筒ゴムと円筒の鍔部との焼きつけ部が剥がれて漏水す
ることがある。
【0004】この発明は、前記問題(欠点)を改良する
ためになしたものであり、ヒューム管の取り扱いが容易
であるばかりか、可撓性部の変形を制限して水密性の低
下をなくした可撓性ヒューム管を提供することを目的と
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、所定長のヒューム管の長さ方向
の中間のコンクリート中に可撓性部を配設して一体化し
た可撓性ヒューム管において、所要間隙をあけて対向配
設した一対の断面T形剛性リング体と、該剛性リング体
間に介装し結合手段を介しかつ該剛性リング体間の外方
に空間部が存在するように一体化した弾性リング体と、
前記剛性リング体と弾性リング体との間に設けた水膨張
性ゴムと、前記両剛性リング体の前記弾性リング体と反
対側に突出したコンクリート用アンカーと、からなる可
撓性部を配設し、前記可撓性部の空間部にモルタルを充
填してモルタル層を形成し、前記両剛性リング体を跨い
で該剛性リング体の外周面に、繊維強化樹脂剛性層を形
成したことである。
【0006】また、請求項2の発明は、所定長のヒュー
ム管の長さ方向の中間のコンクリート中に可撓性部を配
設して一体化した可撓性ヒューム管において、所要間隙
をあけて対向配設した一対の断面T形剛性リング体と、
該剛性リング体間に介装し結合手段を介しかつ該剛性リ
ング体間の外方に空間部が存在するように一体化した弾
性リング体と、前記剛性リング体と弾性リング体との間
に設けた水膨張性ゴムと、前記両剛性リング体の前記弾
性リング体と反対側に突出したコンクリート用アンカー
と、からなる可撓性部を配設し、前記両剛性リング体を
跨いで該剛性リング体の外周面に、繊維強化樹脂被覆層
を形成し、前記繊維強化樹脂被覆層にあけた充填孔から
モルタルを充填してモルタル層を形成し、前記繊維強化
樹脂被覆層を含む前記コンクリートの外周面に、繊維強
化樹脂剛性層を形成したことである。
【0007】また、請求項3の発明は、前記両剛性リン
グ体を含む前記コンクリートの内周面に、繊維強化樹脂
被覆層を形成したことである。
【0008】また、請求項4の発明は、弾性リング体の
外周寄りの両側面に、該側面から突出する環状凸部を形
成するとともに剛性リング体と弾性リング体との間に設
けた水膨張性ゴムの外端部を、前記弾性リング体の両側
面より突出させたことである。
【0009】また、前記モルタルとは、セメントと砂
(または砂と骨材)および水からなるセメントモルタ
ル、または熱硬化性樹脂等の樹脂と砂からなる樹脂モル
タルである。
【0010】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を例示の図
面に基づいて説明する。図1は第1の実施の形態を示
し、同図において1はコンクリート部2の長手方向の中
間に配設一体化した可撓性部3からなる可撓性ヒューム
管である。可撓性部3は、所定間隔をあけて併設した一
対の断面T形の剛性リング体4と剛性リング体4間に介
装し結合手段6により結合して一体化した弾性リング体
5と剛性リング体4と弾性リング体5との間に介装した
水膨張性ゴム7および剛性リング体4に固着したコンク
リート用アンカー8とからなるものである。剛性リング
体4は、環状リング9とその外周に設けた外周筒体10
とによりなる鉄製もので、これらを溶接により一体化し
たものである。11は外周筒体10のコンクリート部2
側端部の内方側に突出させた円周状突出部で、この円周
状突出部により、コンクリート部2と剛性リング体4と
を一体化させて、剛性リング体4のコンクリート部2か
らの抜け止めを行う。なお、抜け止め構造として、円周
状突出部11に代えて、外周筒体10の内周面に棒材を
1条また2条溶接などにより固着することもできる。1
2は両外周筒体10間の間隙、13は環状リング9の内
外方向の同一円周上に穿設したボルト貫通孔である。
【0011】弾性リング体5は断面略矩形で、ゴム製の
ものである。結合手段6は、ボルト14とボルト14の
中間に捩じ込んだ固定用ナット15および締付用ナット
16とからなり、ボルト14の一部および固定用ナット
15が弾性リング体5すなわちゴムの加硫時に予め埋設
される。すなわち、弾性リング体5の加硫成形に際し
て、ボルト14の頭部が固定用ナット15とともにゴム
層内に埋設され、他端をゴム層内から突出させる。ま
た、加硫時にゴム層の両側外面に環状の水膨張性ゴム7
を配設しておく。上記の様にして製作された弾性リング
体5と剛性リング体4とは、弾性リング体5に埋設され
たボルト14の突出部を環状リング9のボルト貫通口1
3に嵌装し、ボルト14に押え板(またはワッシャ)1
7を介して締付用ナット16を捩じ込むことにより結合
し、一体化する。前記捩じ込みによって、弾性リング体
5の側面および固定用ナット15が環状リング9に密着
し、両者間の水密を保つ。ここでボルト14の頭部は、
弾性リング体5との一体化の機能を持ち、固定用ナット
15は弾性リング体5の端面を剛性リング体4に過締付
けしないように制限する機能を果す。アンカー8は、弾
性リング体5と反対側の環状リング9に複数本づつ溶接
により固着され、先端部は図中では内方に曲げたもので
あるが、外方および円周方向に曲げてもよく、また捩じ
込み方式の固着でもよい。
【0012】18は両外周筒体10の外周面に、間隙1
2を跨いで樹脂(例えば熱硬化性樹脂としてエポキシ樹
脂)を含浸した繊維(例えばガラス繊維、カーボン繊
維)を巻き付けて硬化成形した繊維強化樹脂剛性層であ
る。これによって、剛性リング体4と弾性リング体5と
の間が密閉された空間部19となり、この空間部19
に、モルタルを外周筒体10間の間隙12の繊維強化樹
脂剛性層18の適所にあけた充填孔20から充填するこ
とにより、モルタル層21を形成する。22は剛性リン
グ体4の外周筒体10に設けた円周状突出部11の内側
に嵌装した水膨張性ゴムである。この水膨張性ゴム22
は前記位置に代え、環状リング9と外周筒体10とのコ
ーナー部に配置してもよい。23は可撓性ヒューム管1
の内面に剛性リング体4を跨いで剛性層18と同一材料
のものを内面に巻き付けて硬化成形した繊維強化樹脂剛
性層である。なお前記剛性層18,23の繊維は円周方
向および管軸方向に交互に少なくとも一層以上配設す
る。24はコンクリート部2中に埋設された鉄筋かごで
ある。
【0013】前記可撓性ヒューム管は次のようにして製
造される。まず、繊維強化樹脂剛性層18とモルタル層
21および水膨張性ゴム22を備えた可撓性部3を型枠
(図示省略)内の中ほどにセットし、次いでその両側に
鉄筋かご24を配設した後、常法により該型枠を高速回
転しながら、該型枠内にコンクリートを投入し、その遠
心力によりヒューム管を製造する。製管後、養生して該
型枠からヒューム管を取り出す。このヒューム管は、コ
ンクリート部2の長手方向中間部に可撓性部3が一体的
に結合された1本の可撓性ヒューム管1となる。この可
撓性ヒューム管1は一本の管であるが可撓性部3を有す
ることから、これに外力が作用したとき、可撓性部3を
基点(支点)として、その両側のコンクリート部2が曲
げ応力によって略V字状または逆V字状に容易に屈折可
能となる。
【0014】可撓性ヒューム管1の屈折度は、コンクリ
ート部2中に介在させる弾性リング体5の材質などによ
るが、かなり大きいものである。しかしあまり大きく屈
折すると塑性変形をしてしまうこととなるため、好まし
いものではない。このため、可撓性部3の剛性リング体
4の外表面に接着一体化された繊維強化樹脂剛性層18
により、弾性リング体5の自由な屈曲を所定値内に保持
するのである。これによって、可撓性ヒューム管1をそ
の両端にワイヤロープを掛けて吊り上げたりするとき、
その自重により可撓性ヒューム管1が大きく屈折しよう
としても、弾性リング体4に働く外力(負荷)が拘束さ
れ、このため運搬・埋設時において、ヒューム管1を吊
り上げたりするときの取り扱いが容易となる。
【0015】この繊維強化樹脂剛性層18,23の剛性
強度は、使用材料、層厚によって異なるが、少なくとも
コンクリート部2の圧壊(剪断)荷重・耐圧力よりも小
さい値(60%〜80%)に設定される。したがって、
可撓性ヒューム管1において、最も弱い箇所は管長方向
の剛性リング5の間隙12の部分であり、この部分に大
なる外力が作用したとき、この間隙12部分の繊維強化
樹脂剛性層18,23およびモルタル層21に集中する
ことになる。つまりこの部分で剛性層18,23および
モルタル層21が破損、折損、亀裂が生じるようにして
コンクリート部2が破損しないようにする。
【0016】埋設された可撓性ヒューム管1に、曲げや
剪断の外力が作用したとき、その外力が剛性層18,2
3およびモルタル層21の剛性強度の範囲以内にある間
は、剛性層18,23およびモルタル層21の剛性によ
り、管の耐屈折性が確保されて、可撓性部3の可撓性機
能が保持され、その外力が不等沈下や地震などによって
剛性層18,23およびモルタル層21の剛性強度を超
えた場合は、可撓性部3の中央の剛性層18,23およ
びモルタル層21および弾性リング体5に集中的に加わ
り、管の耐屈折性が失われて剛性層18,23およびモ
ルタル層21が塑性変形または破断し、これによって可
撓性部3の可撓性機能の保持力が解かれることとなる。
この場合であっても、可撓性部3は大きくV字状に陥没
したり、逆V字状に浮き上がっても位置づれすることが
ないので、その変形も小さくしたがって、この可撓性部
3からの漏水が確実に防止される。
【0017】前記可撓性ヒューム管1は可撓性部3にモ
ルタル層21を形成したので、開削方式だけでなく推進
管としても使用できる。すなわちモルタル層21は、推
進施工時に可撓性ヒューム管1の可撓性部3に作用する
軸心方向の圧縮力を繊維強化樹脂剛性層18,23と協
働して負担する。これによって推力を確実に伝達すると
ともに弾性リング体5へ大きな負荷がかかることがない
ため、推進工法用管として使用することができる。な
お、推進管として用いる場合は、好ましくは先頭管に使
用する。
【0018】前記実施の形態において、剛性層23は推
進時における可撓性部3の圧縮強度が、繊維強化樹脂剛
性層18とモルタル層21により達成される場合は、省
略することができる。前記実施の形態では、モルタル層
21は、剛性層18を形成した後、充填孔20からモル
タルを充填して形成したが、剛性層18の形成前に外周
筒体10の隙間12を別途治具(図示しない)を用いて
塞いだ状態で、モルタルを充填し、次いで該治具を取り
外した後、剛性層18を形成することもできる。なお、
剛性層18の形成モルタル層21の充填作業は、好まし
くは製管前に行うが、製管後であってもよい。
【0019】つぎに、図2は第2の実施の形態を示し、
同図に基づいて説明する。なお第1の実施の形態と同一
構成部分は、同一符号を用い詳細な説明を省略する。剛
性リング体4の外周筒体10間の間隙12を繊維強化樹
脂被覆層25で覆って、剛性リング体4と弾性リング体
5との間の空間部19を密閉する。この密閉空間部19
に、繊維強化樹脂被覆層25の適所にあけた充填孔26
から、モルタルを充填することによりモルタル層27を
形成して可撓性部3を構成する。そして、前記可撓性部
3を前記実施の形態と同様に型枠(図示省略)の中にセ
ットした後、コンクリートを投入して可撓性ヒューム管
1を製造する。製管後において、可撓性ヒューム管繊維
強化樹脂被覆層25の外周面、またはコンクリート部2
まで延して外周面に繊維強化樹脂剛性層28を形成す
る。この剛性層28は、図1で示した剛性層18と同一
のものである。また、ヒューム管1の内周面に剛性リン
グ体4を跨いで剛性層18と同一材料のものを巻き付け
て繊維強化樹脂剛性層29を形成して、可撓性ヒューム
管1を完成する。
【0020】前記可撓性ヒューム管1の場合も、前記第
1の実施の形態と同様に可撓性部3にモルタル層27を
形成したので、推進工法用管としても使用することがで
きる。また、剛性層29は推進時における可撓性部3の
圧縮強度が、繊維強化樹脂剛性層18とモルタル層21
により達成される場合は、前記第1の実施の形態と同様
に、省略することができる。前記実施の形態において、
被覆層25およびモルタル層27の充填作業は、好まし
くは製管前に行うが、製管後であってもよい。
【0021】また、前記実施の形態において、剛性層1
8,28を製管後に行う場合、ヒューム管1の長手方向
の途中まで、または全長にわたり形成することができ
る。特に、繊維強化樹脂剛性層18,28を可撓性ヒュ
ーム管1の全長にわたり設けてコンクリート部2の強度
を一層高め、可撓性部3との強度差を大ならしめて、ヒ
ューム管に作用する過大な外力(応力)を間隙12部分
の剛性層18,28に確実に集中させことができる。こ
のように破損、折損、亀裂を剛性層18,28に発生さ
せ、コンクリート部2に生じさせないようにする。
【0022】図3は弾性リング体5を含む他の実施の形
態で、同図において、弾性リング体5の内周側の両側部
に、側面5aから突出する環状凸部5bを形成する。ま
た、弾性リング体5の外周側の両側部に埋設した環状の
水膨張ゴム7の外端部を、弾性リング体5の両側面5a
より若干突出させる。なお、ボルト14の頭部および固
定用ナット15も、前記実施の形態で述べたように弾性
リング体5に埋設される。5cは必要により弾性リング
体5の外周面に形成した凹部で、この凹部により、弾性
リング体5の図示の縦方向の肉厚を薄くして横幅方向の
中央部を最も弱くして曲げ・剪断応力を該凹部に集中さ
せることができる。上記のように製作された弾性リング
体5を前記図1で示した弾性リング体5に代え、この弾
性リング体5と剛性リング体4とを、仮想線で示すよう
にボルト14に押え板17を介して締付け用ナット16
を捩じ込むことにより結合し、一体化する。前記捩じ込
みによって、弾性リング体5の側面5aおよび固定用ナ
ット15が環状リング9に密着することとなるが、弾性
リング体5の環状凸部5bと水膨張ゴム7の突出部分7
aが、環状リング9に特に強く圧着されるとともに全周
にわたり均等に圧着され、両者間の耐漏水機能を一層高
めることができる。
【0023】
【実施例】一般に自然流下の下水道管路において、地盤
不等沈下や地震時などによって、マンホール又は管取付
壁の取り付け部周辺の管に、曲げや剪断の外部応力が働
いてリング状亀裂の発生することが多い。これはマンホ
ール等と管路の挙動が同一でないことや管を取り巻く地
盤の状況や埋設条件の相違などによるためで、それぞれ
の条件が異なるため一定箇所とならず、発生箇所がマン
ホール30の側壁からおおよそ0.3m〜1.2mの範
囲内に集中している。したがって、それらの外部応力を
吸収する可撓性ヒューム管1の設置が必要となる。そこ
で、前記により製造された可撓性部3を有するヒューム
管1を、図4に示すようにマンホールまたは管取付け壁
30の取り付け部(側壁の貫通孔)31に取り付け埋設
した。
【0024】これによって、外力は前記範囲のどの位置
で発生しても可撓性部3に集中することとなる。可撓性
部3の位置は、管長L=1.0〜1.2mの管にあって
は、マンホール30の側壁より約0.3〜0.6m、L
=2.0〜2.43mの管にあっては、マンホール30
の側壁より0.5〜1.2mに有るのが望ましい。な
お、可撓性ヒューム管1は、中大口径(600mm以
上)用に適用される。
【0025】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成したか
ら、次に述べるような効果を奏する。請求項1の発明に
よれば、剛性リング体と弾性リング体とは結合手段によ
り結合したので、両者は強固に結合されるとともに確実
に密着して水密性を維持することができる。また、剛性
リングと弾性リングとの間に水膨張性ゴムを介在させた
ので、大なる外力が作用して前記結合手段による密着力
が部分的に弱まって浸水したとしても、該ゴムが浸水し
た水により膨張して長期にわたり止水機能を発揮するこ
とができる。また、剛性リング体とコンクリート部とは
アンカーによって、強力に固定一体化し、はく離にとも
なう水密性が低下することがない。また、コンクリート
部の端部、すなわちその内外周面および端面は、断面T
形剛性リング体により被覆されているため、折曲などの
応力に対して充分に補強されていて応力が集中すること
がなく、このため破損、折損などの恐れがない。また、
両剛性リング体を跨いで剛性リング体の外周面が繊維強
化樹脂剛性層により被覆補強されているため、埋設施工
性が優れ、可撓性部とコンクリート部とは長期の結合性
を維持することができるとともに、弾性リング体は過大
な可撓性が拘束されて長寿命となり、かつ可撓性ヒュー
ム管の施工時における取り扱いが容易となる。また、繊
維強化樹脂剛性層は剛性リング体の外周面に樹脂を含浸
した繊維を巻きつけて硬化成形するだけであるから、そ
の成形が簡単容易であるばかりか強固な一体化が計られ
るとともに、その剛性により弾性リング体の過大な可撓
性を確実に拘束することができ、さらに剛性リング体の
腐食を大幅に軽減することができる。また、空間部にモ
ルタルを充填してモルタル層を形成したから、推進工法
用管としても使用することができる。
【0026】請求項2の発明によれば、前記両剛性リン
グ体を跨いで該剛性リング体の外周面に、繊維強化樹脂
被覆層を形成し、前記繊維強化樹脂被覆層にあけた充填
孔からモルタルを充填してモルタル層を形成し、さらに
コンクリートの外周面に繊維強化樹脂剛性層を形成した
ので、可撓性部の補強効果とモルタルの充填が容易とな
る。
【0027】請求項3の発明によれば、前記両剛性リン
グ体を含む前記コンクリートの内周面に、繊維強化樹脂
剛性層を形成したので、可撓性部を一層補強することが
できる。
【0028】請求項4の発明によれば、弾性リング体の
内周寄りの両側面に、該側面から突出する環状凸部を形
成するとともに水膨張性ゴムの外端部を前記弾性リング
体の両側面より突出させたから、環状凸部と水膨張ゴム
の突出部分が環状リングに特に強くしかも全周にわたり
均等に圧着されることとなり、このため耐漏水性をさら
に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態の可撓性ヒューム
管の要部を示す部分断面図である。
【図2】この発明の第2の実施の形態の可撓性ヒューム
管の要部を示す部分断面図である。
【図3】この発明のさらに他の実施の形態の要部を示す
断面図である。
【図4】この発明の可撓性ヒューム管を埋設した状態の
概略説明図である。
【符号の説明】
1 可撓性ヒューム管 2 コンクリート部 3 可撓性部 4 剛性リング体 5 弾性リング体 5a 側面 5b 環状凸部 6 結合手段 7 水膨張性ゴム 8 コンクリート用アンカー 12 間隙 18 繊維強化樹脂剛性層 19 空間部 20 充填孔 21 モルタル層 22 水膨張性ゴム 23 繊維強化樹脂剛性層 24 鉄筋かご 25 繊維強化樹脂被覆層 26 充填孔 27 モルタル層 28 繊維強化樹脂剛性層 29 繊維強化樹脂剛性層
フロントページの続き (56)参考文献 実公 昭59−22389(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16L 27/10 F16L 9/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定長のヒューム管の長さ方向の中間の
    コンクリート中に可撓性部を配設して一体化した可撓性
    ヒューム管において、所要間隙をあけて対向配設した一
    対の断面T形剛性リング体と、該剛性リング体間に介装
    し結合手段を介しかつ該剛性リング体間の外方に空間部
    が存在するように一体化した弾性リング体と、前記剛性
    リング体と弾性リング体との間に設けた水膨張性ゴム
    と、前記両剛性リング体の前記弾性リング体と反対側に
    突出したコンクリート用アンカーと、からなる可撓性部
    を配設し、前記可撓性部の空間部にモルタルを充填して
    モルタル層を形成し、前記両剛性リング体を跨いで該剛
    性リング体の外周面に、繊維強化樹脂剛性層を形成した
    ことを特徴とする可撓性ヒューム管。
  2. 【請求項2】 所定長のヒューム管の長さ方向の中間の
    コンクリート中に可撓性部を配設して一体化した可撓性
    ヒューム管において、所要間隙をあけて対向配設した一
    対の断面T形剛性リング体と、該剛性リング体間に介装
    し結合手段を介しかつ該剛性リング体間の外方に空間部
    が存在するように一体化した弾性リング体と、前記剛性
    リング体と弾性リング体との間に設けた水膨張性ゴム
    と、前記両剛性リング体の前記弾性リング体と反対側に
    突出したコンクリート用アンカーと、からなる可撓性部
    を配設し、前記両剛性リング体を跨いで該剛性リング体
    の外周面に、繊維強化樹脂被覆層を形成し、前記繊維強
    化樹脂被覆層にあけた充填孔からモルタルを充填してモ
    ルタル層を形成し、前記繊維強化樹脂被覆層を含む前記
    コンクリートの外周面に、繊維強化樹脂剛性層を形成し
    たことを特徴とする可撓性ヒューム管。
  3. 【請求項3】 前記両剛性リング体を含む前記コンクリ
    ートの内周面に、繊維強化樹脂剛性層を形成したことを
    特徴とする請求項1ないし2のいずれかに記載の可撓性
    ヒューム管。
  4. 【請求項4】 弾性リング体の外周寄りの両側面に、該
    側面から突出する環状凸部を形成するとともに剛性リン
    グ体と弾性リング体との間に設けた水膨張性ゴムの外端
    部を、前記弾性リング体の両側面より突出させたことを
    特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の可撓性
    ヒューム管。
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