JP3062187B1 - ラジアル異方性磁石 - Google Patents

ラジアル異方性磁石

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JP3062187B1
JP3062187B1 JP13633799A JP13633799A JP3062187B1 JP 3062187 B1 JP3062187 B1 JP 3062187B1 JP 13633799 A JP13633799 A JP 13633799A JP 13633799 A JP13633799 A JP 13633799A JP 3062187 B1 JP3062187 B1 JP 3062187B1
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冨三 家安
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Abstract

【要約】 【課題】 脆性などの機械的強度を大きく低下すること
なしに、中心磁界の強さを大きくすることができるラジ
アル異方性磁石を提供する。 【解決手段】 結晶磁気異方性材料から成る環状磁性体
24の外周部22にN極およびS極のうちいずれか一方
の磁極を形成し、内周部23にN極およびS極のうちい
ずれか他方の磁極を形成する。このような環状磁性体2
4を結晶磁気異方性材料によって形成し、脆性などに対
する機械的強度の向上を図り、かつ中心磁界の強さを大
きくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラジアル方向に磁
界が形成されるラジアル異方性磁石に関する。
【0002】
【従来の技術】図15は、典型的な従来の技術の磁石1
を示す斜視図である。各種の機械部品および電気部品の
組立て工程には、ビスまたは小ねじなど呼ばれるねじ部
材の締付作業が含まれ、このねじ部材の締付作業を行う
ために、ドライバなどとも呼ばれるねじ回しが用いら
れ、このねじ回しには、手動および電動に拘わらず、先
端部2に「+」または「−」の掛合部3が形成されるビ
ット4を備える。ビット4は、工具鋼などの強磁性体か
ら成り、手指を挿入できない狭い領域でねじ締め作業を
行うために、磁石1によって予め磁化されており、この
ようなビット4の掛合部3にねじ部材の頭部を磁気吸着
したままでねじ部材の軸部をねじ孔に導き、そのまま締
込んで螺着している。
【0003】上記のビット4を着磁するにあたっては、
磁石1をビット4の軸線に沿って先端部2から基端部5
に向かう矢符A1方向および基端部5から先端部2に向
かう矢符A2方向に複数回、たとえば2〜3回往復移動
させ、最後に基端部5から先端部2に向けて矢符A2方
向に移動させて、ビット4を磁化している。このような
操作によって、前記先端部2にN極およびS極のうちい
ずれか一方の磁極を形成し、かつ基端部5をN極および
磁極のうちいずれか他方の磁極を形成している。
【0004】磁石1は、図15の上下方向である厚み方
向の一表面6aがN極およびS極のうちいずれか一方の
磁極が形成され、かつ他表面6bがN極およびS極のう
ちいずれか他方の磁極が形成される板状直方体の焼結磁
石から成る。このような焼結磁石は、結晶磁気異方性磁
性材料および結晶磁気等方性材料から成る2種のものが
ある。
【0005】図16は、他の従来の技術の磁石10a〜
10dを備える着磁装置11を簡略化して示す図であ
り、図16(1)はドライバのビット12が着磁装置1
1に挿入された状態を一側方から見た側面図であり、図
16(2)はドライバのビット12が着磁装置11に挿
入された状態を示す軸直角断面図である。この他の従来
の技術は、たとえば実開昭61−31683号公報に開
示されている。この従来の技術の着磁装置11は、厚み
方向に磁化された4つの磁石10a〜10dが軸対称に
90°毎に間隔をあけて配置され、各磁石10a〜10
dは合成樹脂から成る非磁性体から成るケーシング13
に固着される。ケーシング13には前記ドライバのビッ
ト12を挿入することができる直円柱状の透孔14が形
成される。
【0006】各磁石10a〜10dは、前述の図15に
示される従来の技術の磁石1と同様に、厚み方向に磁化
され、相互に対向する一表面15にN極およびS極のう
ちいずれか一方の磁極が形成され、他表面16にはN極
およびS極のうちいずれか他方の磁極が形成され、相互
に同一の磁極が対向するようにしてケーシング13に接
着され、あるいはインサート成形されて一体的に設けら
れている。
【0007】このような着磁装置11を用いてビット1
2に着磁するにあたっては、上記の図16の従来の技術
と同様に、ビット12の軸線方向に沿って先端部17か
ら基端部18に向かう矢符B1方向および基端部18か
ら先端部17に向かう矢符B2方向に複数回、たとえば
2〜3回往復移動させることによって、先端部17およ
び基端部18を相互に異なる磁極に磁化することができ
る。
【0008】このような従来の技術では、ケーシング1
3内で各磁石10a〜10dを、相互に対向する一表面
15が同一の磁極になるように、磁気反発力に抗して正
確に位置決めした状態でケーシング13に接着し、ある
いはインサート成形するために金型内に保持しなければ
ならず、製造に手間を要する。また各磁石10a〜10
dはケーシング3内で周方向に相互に間隔をあけて離間
しているため、各磁石10a〜10dの相互に対向する
一表面15間、特に透孔14内に押込まれる磁力線が反
発磁界によって各磁石10a〜10d間の隙間から外部
へ逃げてしまい、透孔14内に強い磁界を形成すること
ができないという問題がある。
【0009】上記の図16に示される他の従来技術の問
題を解決するさらに他の従来の技術は、実開昭56−7
309号公報に示されている。この従来の技術では、ド
ライバのビットを挿入することができる透孔が形成され
る円筒状の永久磁石と、この永久磁石の外周面および両
端面を覆う非磁性体から成るハウジングとを有する着磁
装置が開示されている。この円筒状の永久磁石は、その
軸線方向両端面に磁極面を有する場合と、外周面および
内周面に磁極面を有する場合とがあり、後者の外周面お
よび内周面に磁極を有する場合には、ハウジングの半径
方向の厚さを軸線方向両端部の厚さよりも大きくし、前
記永久磁石をハウジングによって被覆している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記の実開昭56−7
309号公報に示される従来の技術では、円筒状の永久
磁石の外周面および内周面に磁極が形成されるので、ド
ライバのビットが挿入される中央の透孔内に一方の磁極
から出た磁力線が飽和となって外部磁界を形成し、半径
方向外方に向けて放散しようとするため、その磁気反発
力によって永久磁石には常に半径方向外方への力と、こ
の力に抗する内部応力とが発生し、割れなどの破損を生
じやすい。そのため、前述のようにハウジングの永久磁
石を外囲する部分はその肉厚を大きくし、永久磁石を衝
撃力などの外力に対して保護し、着磁装置の機械的強度
が向上されるが、前記透孔内を通る中心磁界をさらに大
きくすると、これに伴って永久磁石内の内部応力が増大
し、上記のようにハウジングの半径方向の厚みを大きく
しても、永久磁石自体の脆性は変化しないため、僅かな
衝撃力によって損傷してしまい、透孔内の中心磁界を大
きくすることができないという問題がある。
【0011】本発明の目的は、脆性などの機械的強度を
大きく低下することなしに、透孔内に大きな中心磁界を
形成することができるようにしたラジアル異方性磁石を
提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、結晶磁気異方性材料から成り、外周部にN極および
S極のうちいずれか一方の磁極が形成され、かつ内周部
にN極およびS極のうちいずれか他方の磁極が形成され
る環状磁性体と、環状磁性体の外周部に設けられ、磁性
材料から成り、少なくとも前記一方の磁極が形成される
外周面上の領域を覆うヨークとを含むことを特徴とする
ラジアル異方性磁石である。
【0013】本発明に従えば、外周部にN極およびS極
のうちいずれか一方の磁極が形成され、かつ内周部にN
極およびS極のうちいずれか他方の磁極が形成される環
状磁性体を含む。この環状磁性体には、たとえば表面を
損傷から保護するために塗膜が形成されてもよく、また
衝撃力などの外力の作用に対して前記環状磁性体を保護
するために合成樹脂などの非磁性体から成るケーシング
によって外囲されてもよい。この場合、ケーシングは、
ドライバのビットを挿入するための透孔を有する。
【0014】このような環状磁性体は、結晶磁気異方性
材料から成るので、外周部には内周部で飽和した磁力線
が部分的に突出し、したがって上記のようにN極および
S極のうちいずれか一方の磁極は外周部に部分的に形成
され、残余の領域には内周部で飽和した他方の磁極が突
出している。
【0015】すなわち、環状磁性体には、ニュートラル
領域とも呼ばれる磁壁が半径方向中間部のある一定の領
域に形成され、結晶磁気異方性に従う方向、たとえば環
状磁性体の中心軸線を含む一平面に平行な方向に結晶磁
界の方向を配向したときには、その配向方向に垂直な方
向に前記磁壁が突出し、外周部に部分的には一方の磁極
が形成されるが、残余の部分には他方の磁極が形成され
る。このように環状磁性体を結晶磁気異方性材料によっ
て形成することによって、脆性の低下を結晶磁気等方性
のものに比べて少なくすることができ、衝撃力などの外
力の作用に対して機械的強度を大きく低下することなし
に、中心磁界を前述の特開昭56−7309号公報に示
される従来の技術に比べて格段に大きくすることができ
る。
【0016】このようにして中心磁界の大きな環状磁性
体を含むラジアル異方性磁石を形成することができるの
で、たとえばドライバのビットなどを着磁するにあたっ
て、前記ビットに大きな強度の磁界を発生させることが
でき、このようなドライバのビットを用いて大きな重量
を有するビスなどのねじ部材を磁気吸着することが可能
となる。
【0017】上記の環状磁性体において、環状とは外観
形状が環状の磁性体に限らず、磁区の境界となる磁壁ま
たはニュートラル領域が、連続および不連続を問わず、
周方向に延びて形成されるすべての磁性体をいい、必ず
しも上記のドライバのビットを挿入するための透孔が形
成されたものに限らず、有底筒状および中実の磁性体を
も含む。
【0018】
【0019】また本発明に従えば、環状磁性体の外周部
にはヨークが設けられる。このヨークは、環状磁性体の
N極およびS極のうちいずれか一方の磁極が形成される
外周面上の領域を覆うように前記環状磁性体の外周部に
設けられ、磁性材料から成り、好ましくは強磁性体から
成る。
【0020】このようなヨークによって、環状磁性体の
内周部で飽和した磁束が漏れ磁束となって外周面から半
径方向外方に突出しようとしても、前記ヨークが外周面
の磁極と同一磁極に磁化されるため、前記外周面から半
径方向外方に突出しようとする漏れ磁束が半径方向内方
へ押込まれ、内周部の磁束密度を高くして、中心磁界の
強さを大きくすることができる。しかも前記ヨークは環
状磁性体の外周部に設けられているので、環状磁性体を
衝撃力などの外力の作用に対して機械強度的に補強さ
れ、落下および物体との衝突によって環状磁性体が容易
に破損してしまうという不具合を防ぐことができる。
【0021】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
構成において、ヨークは、前記一方の磁極が形成される
外周面上の領域内で、周方向に予め定める間隔をあけて
分断されていることを特徴とする。
【0022】本発明に従えば、前記ヨークは分断され、
この分断位置は環状磁性体の外周部おける前記一方の磁
極が形成される領域に選ばれ、さらに周方向に予め間隔
をあけて離間している。したがって前記ヨークの分断部
では周方向両端部間に外周部と同一の磁性で空隙磁束を
形成することができ、これによってヨークの周方向両端
部間の空隙に、より強力な磁界を形成し、ドライバのビ
ットなどを嵌め込んで、磁化されたビットの消磁または
脱磁などの他の用途に用いることができる。このように
して強い中心磁界が形成された環状磁性体の外周上に外
周部の前記一方の磁極と同一の極性、すなわち内周部の
他方の磁極とは逆極性の磁界を集中させて形成すること
ができるので、上記ビットなどの部材を着磁するためな
どの使用上の利便性を格段に向上することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は、本発明が前提とするラジ
アル異方性磁石21を示す斜視図であり、図2はラジア
ル異方性磁石21の磁気回路を示す正面図であり、図3
はラジアル異方性磁石21の縦断面図である。本発明が
前提とするラジアル異方性磁石21は、結晶磁気異方性
材料から成り、外周部22に部分的にN極およびS極の
うちいずれか一方の磁極であるS極が形成され、かつ内
周部23にN極およびS極のうちいずれか他方の磁極で
あるN極が形成される環状磁性体24を含む。本発明が
前提とする他の形態として、外周部22に前記一方の磁
極としてN極が形成され、かつ内周部23に前記他方の
磁極としてS極が形成されてもよい。
【0024】環状磁性体24の外周部22には、直円筒
状の外周面25が形成され、内周部23には直円筒状の
内周面26が形成される。このような環状磁性体24の
軸線27方向の両端部28a,28bには、前記軸線2
7に垂直な環状の端面29a,29bがそれぞれ形成さ
れる。
【0025】環状磁性体24の中央部には、前記内周面
26によって規定される透孔39が形成される。この透
孔39は、ドライバのビット30を挿入することができ
る内径D1を有し、ビット30の外径D2に対して僅か
に大きく(D1>D2)に選ばれる。このような内径D
1と外径D2との差ΔDは、0.1≦ΔD≦1.0mm
に選ばれる。前記ビット30は鉄または工具鋼などの強
磁性体から成る。
【0026】ビット30を磁化するにあたっては、この
ビット30を透孔29に挿入して、軸線27方向に沿っ
てビット30の先端部31から基端部32に向かう矢符
C1方向および基端部32から先端部31に向かう矢符
C2方向に2〜3回、往復移動することによって、ビッ
ト30を磁化することができる。こうして磁化されたビ
ット30の先端部31は、S極に着磁され、基端部32
はN極に着磁される。
【0027】前記内径D1と外径D2との差ΔDが0.
1mm未満であれば、環状磁性体24の公差およびビッ
ト30の公差よりも差ΔDが小さくなって、円滑に挿入
することができない場合が生じる。また差ΔDが1.0
mmを超えると、透孔29にビット30を挿入した状態
で、内周面26とビット30の外周面33との間に1.
0mmを超えて大きな隙間が生じ、ビット30を効率よ
く磁化することができなくなってしまう。したがって環
状磁性体24の透孔29の内径D1は、挿入されるべき
ビット30の外径D2に対して、その差ΔDが、0.1
mm≦ΔD≦1.0mmの範囲内になるように、磁化し
ようとするドライバなどの工具の外径、すなわちビット
30の外径D2に対して内径D1が僅かに大きくなるよ
うに、前記透孔29が形成される。
【0028】上記の環状磁性体24の前記内周面26を
除く残余の表面、すなわち外周面25および各端面29
a,29bは、損傷を防止するため、硬質の塗膜によっ
て被覆される。この塗膜は、エポキシ系塗料が用いられ
る。本発明が前提とする他の形態では、前記塗膜に代え
てニッケルめっきしてもよい。
【0029】このような環状磁性体24において、軸線
27を含む仮想一平面34に関して両側には、内周部2
3で飽和した磁束の一部が外周部22の磁束を周方向両
側に押し除けて飛び出すため、内周部23と同一の磁
極、すなわちN極に磁化された磁極反転領域35a,3
5bが形成され、各磁極反転領域35a,35bの周方
向両側の領域36a,36bには、前記一方の磁極であ
るS極がそれぞれ形成される。
【0030】このようにして環状磁性体24には、外周
部22に部分的に一方の磁極であるS極が形成されると
ともに、内周部23に他方の磁極であるN極が形成さ
れ、ニュートラル領域とも呼ばれる磁壁41a,41b
によって前記仮想一平面34に関して面対称にS極側の
磁区42a,42bと、N極側の磁区43とが形成され
る。
【0031】図4は、ラジアル異方性磁石21の製造手
順を説明するためのフローチャートである。上述した環
状磁性体24を製造するにあたっては、まず、ステップ
a1で磁性材料が準備される。この磁性材料としては、
結晶磁気異方性材料が用いられ、この結晶磁気異方性材
料としては、希土類金属が用いられる、このような磁性
材料は、溶媒、溶解したものを粗粉砕し、さらに微粉砕
した粒状磁性材料が用いられる。
【0032】このような粒状磁性材料は、ステップa2
で金型内に収容され、図5に示されるように一方向、す
なわち軸線27を含む一平面に平行な一方向に粒子の磁
界の方向が備えられ、自発磁化の方向が一定方向に揃え
られる。このようにして粒子の磁界の方向が一定方向に
揃えられた後、その配向した粒状磁性材料を金型内で圧
縮して大略的に直円筒状に仮成形する。ここで、大略的
に直円筒状とは、後段で行う焼結時に、図5の仮想線で
示される仮成形体38aが配向方向、すなわち図5の左
右方向に約10%が熱収縮し、この配向方向に対して図
5の上下方向となる垂直な方向には約12%が熱収縮
し、さらに図5の紙面に垂直な厚み方向には約16%が
熱収縮する。そのため、焼結後に直円筒状の磁石を得よ
うとする場合、配向方向に配向垂直方向に対して約8%
だけ長い長円筒状に、また厚み方向には約16%だけ大
きく仮成形しておく必要があり、上記の仮成形体は自発
磁化方向が一定方向に揃えられた状態で、その自発磁化
された一定方向に長い、軸直角断面が僅かに偏平な略直
円筒状に成形される。
【0033】次にステップa3で、上述のステップa2
で仮成形された成形体を、焼結炉に装入し、焼結され
る。このときの焼結条件としては、炉内雰囲気温度が1
150〜1200℃の真空中、またはアルゴンガスなど
の不活性ガス雰囲気中で約1時間程度、焼結され、ステ
ップa4で、炉内から焼結物を取出して、多段時効によ
って徐々に温度を下げながら約1時間、約900℃を維
持した後、自然冷却によって常温まで冷却し、こうして
前記一定方向に磁気異方性を有する焼結体38を生成す
る。
【0034】その後、ステップa5で、前記焼結体を切
削加工して所定形状に仕上げ加工し、図6に簡略化して
示される磁化装置47によってラジアル方向に磁気異方
性を有するように着磁される。
【0035】図6は、磁化装置47の中心軸線を含む一
平面で切断した断面を示す。この磁化装置47は、第1
ヨーク48、第2ヨーク49、第3ヨーク50、第1磁
化コイル51、第2磁化コイル52およびコア53を含
む。第1ヨーク48は、鉄などの強磁性体から成り、円
形の薄板状の蓋部54と、蓋部54の一表面の周縁部に
直角に連なって延びる円筒状の周壁部55と、蓋部54
の中心軸線上に同軸に一体的に形成される磁芯部56と
を有する。磁芯部56は、直円柱状の大径部分57と、
大径部分57に同軸に連なり、図6における下方に突出
する直円柱状の小径部分58とを有する。このような磁
芯部56と周壁部55との間には、前記第1磁化コイル
が設けられる。第2ヨーク49は、上記の第1ヨーク4
8と同様な構成を有し、中心軸線に関して同軸にかつ対
向して配置される。
【0036】第3ヨーク50は、鉄などの強磁性体から
成り、第1および第2ヨーク48,49間に介在され
る。この第3ヨーク50の内周面59は、前述した図4
のステップa5で形成された加工後の着磁前の焼結体3
8の外径よりも僅かに大きな内径を有する直円筒状に形
成される。また第1および第2ヨーク48,49の第1
および第2磁化コイル51,52にそれぞれ設けられる
各磁芯部56とコア53とは、前記ステップa5で形成
された磁性体の透孔29よりも僅かに小さい外径を有す
る直円筒状に形成される。また相互に対向する端面6
1,62は、円環状であり、相互に平行である。これら
の第3ヨーク50の内周面59、第1および第2ヨーク
48,49の各小径部分58の外周面63,64、なら
びにコア53の外周面65によって、前記ステップa5
で形成された環状の焼結体38を装入し、かつ着磁後に
取出すことができる直円環状の収容空間67が形成され
る。
【0037】この収容空間67に前述の着磁前の焼結体
38を装着した状態で、第1および第2磁化コイル5
1,52に電圧が2000V、電流が6000Aの直流
電圧を予め定める時間、たとえば150μsec印加す
ることによって、第3ヨーク50の内周面59はN極お
よびS極のうちいずれか一方の磁極、たとえばS極に磁
化され、また各小径部分58およびコア53はN極およ
びS極のうちいずれか他方の磁極、たとえばN極に磁化
され、前記収容空間67内の磁性体をラジアル方向、す
なわち外周部22に部分的にN極およびS極のうちいず
れか一方の磁極(たとえばN極)が形成され、かつ内周
部23にN極およびS極のうちいずれか他方の磁極(た
とえばS極)が形成されたラジアル異方性磁石が製造さ
れる。
【0038】このように本発明が前提とする形態によれ
ば、外周部22に部分的にN極およびS極のうちいずれ
か一方の磁極が形成され、かつ内周部23にN極および
S極のうちいずれか他方の磁極が形成され、ニュートラ
ル領域とも呼ばれる磁壁が半径方向中間部にある一定の
領域には形成され、結晶磁気異方性に従うたとえば環状
磁性体の中心軸線27を含む一平面に平行な配向方向に
垂直な方向に前記磁壁が突出し、外周部22に部分的に
は一方の磁極が形成されるが、残余の部分には他方の磁
極が形成される。このように環状磁性体24を結晶磁気
異方性材料によって形成することによって、中心磁界
を、前述の特開昭56−7309号公報に示される従来
の技術に比べて格段に大きくすることができる。このよ
うにして中心磁界の大きな環状磁性体24を含むラジア
ル異方性磁石を形成することができるので、たとえばド
ライバのビットなどを着磁するにあたって、前記ビット
に大きな強度の磁界を有する磁極を形成することがで
き、このようなドライバのビットを用いて大きな重量を
有するビスなどのねじ部材を磁気吸着することが可能と
なる。
【0039】図7は、本発明の実施の一形態のヨークリ
ング71が装着されたラジアル異方性磁石21aを示す
正面図であり、図8は図7の切断面線VIII−VII
Iから見た断面図である。なお、図1〜図6に示される
ラジアル異方性磁石21と対応する部分には同一の参照
符を付し、重複を避けて説明は省略する。本実施の形態
のラジアル異方性磁石21aは、前述の本発明が前提と
する形態と同様に、結晶磁気異方性材料から成り、外周
部22にN極およびS極のうちいずれか一方の磁極であ
るS極が形成され、かつ内周部23にN極およびS極の
うちいずれか他方の磁極であるN極が形成される環状磁
性体24と、この環状磁性体24の外周部22に設けら
れ、磁性材料から成り、少なくとも前記一方の磁極であ
るS極が形成される外周面25上の領域を周方向全周に
わたって覆うヨークである直円筒状のヨークリング71
とを含む。
【0040】ヨークリング71は、環状磁性体24の外
径D1よりも公差の範囲でわずかに大きい内径を有し、
環状磁性体24の外周面25上に、いわゆる滑り嵌めに
よって装着され、前記外周部22の磁極と同一磁極(S
極)に磁化されている。
【0041】このようなヨークリング71を形成する磁
性材料としては、鋼鉄などの強磁性体が用いられる。
【0042】このようなヨークリング71によって、環
状磁性体24の外周部22が周方向全周にわたって覆わ
れるので、前述の図2に示されるように、内周部23で
飽和状態となった他方の磁極であるN極の磁界が外周部
22から外部へ突出することを抑制することができ、こ
れによって環状磁性体24内では、大略的に直円筒状の
磁壁72が形成され、この磁壁72によって外周側には
周方向全周にわたってS極の磁界が形成され、内周側に
は周方向全周にわたってN極の磁界が形成され、この内
周側に、いわば磁力線が閉じ込められるようにして磁界
を形成することができる。これによって透孔39内の磁
束密度を高くして、中心磁界の強さを大きくすることが
できる。しかも前記ヨークリング71は、環状磁性体2
4の外周部22に設けられているので、環状磁性体24
を衝撃力などの外力の作用に対して機械強度的に補強す
ることができ、落下および物体との衝突によって環状磁
性体24が容易に破損してしまうという不具合を防止す
ることができる。
【0043】上記のヨークリング71は、本発明の実施
の他の形態として、直円筒状に限らず、たとえば軸線方
向一端部から半径方向内方に屈曲して外周部22の一部
を覆う環状の端壁が形成されてもよく、またヨークリン
グ71の軸線方向両端部から半径方向内方に屈曲して外
周部22の一部をそれぞれ覆う一対の端壁が形成されて
もよい。このように軸線方向一方または両方に端壁を形
成することによって、外周側の磁束が通る領域を広くし
て、より大きな磁界によって内周側の磁束を半径方向内
方に拘束し、中心磁界の強さをさらに大きくすることが
可能となる。
【0044】図9は、本発明の実施の他の形態のラジア
ル異方性磁石21bを示す正面図であり、図10は図9
の切断面線X−Xから見た断面図である。なお前述の図
1〜図8に示される実施の各形態と対応する部分には同
一の参照符を付し、重複を避けて説明は省略する。本実
施の形態のラジアル異方性磁石21bは、結晶磁気異方
性材料から成り、外周部22にN極およびS極のうちい
ずれか一方の磁極であるS極が形成され、かつ内周部2
3にN極およびS極のうちいずれか他方の磁極であるN
極が形成される環状磁性体24と、この環状磁性体24
の外周部22に設けられ、磁性材料から成り、少なくと
も前記一方の磁極であるS極が形成される外周面25上
の領域を覆うヨークであるヨークリング75とを含み、
このヨークリング75は前記一方の磁極であるS極が形
成される外周面22上の領域内で、周方向に予め定める
間隔ΔSをあけて分断され、環状磁性体24の外周面2
5の一部が半径方向外方に臨んで露出する消磁用凹溝7
6が形成される。
【0045】このヨークリング75の構成は、前述の図
7および図8に示される実施の形態のヨークリング71
と周方向に分断されている点を除いて、同様に構成され
る。ヨークリング75の前記消磁用凹溝76が形成され
る分断位置は、環状磁性体24の外周部22における前
記一方の磁極(S極)が形成される領域に選ばれる。こ
の領域は、本実施の形態において、図2に関連して述べ
たように、焼結前の一方向に磁界の方向が揃えられた状
態において、その磁界の方向に垂直な前記軸線27を含
む仮想一平面34に対して直交するもう1つの仮想一平
面77上に選ばれる。このような仮想一平面77に関し
て、ヨークリング75の周方向両端部78a,78b
は、周方向に予め定める間隔ΔSをあけて離間してい
る。
【0046】このようなヨークリング75を環状磁性体
24の外周部22に装着することによって、消磁用凹溝
76にドライバのビット30を部分的に嵌め込んだ状態
で、図10の左右方向である軸線方向に2〜3回、移動
させた後、ビット30の先端部31が消磁用凹溝76か
ら抜取られる方向にそのビット30を移動することによ
って、ビット30には、消磁用凹溝76に嵌まり込んで
いる領域には逆極性の磁界、すなわち本実施の形態では
N極が形成され、この逆極性の磁界であるN極が形成さ
れる領域の軸線方向両側にはさらにその極性とは逆極性
の磁界であるS極がそれぞれ形成される。
【0047】このようにして消磁用凹溝76が嵌まり込
んでいる領域とその両側の領域とに逆極性の磁界を形成
してビット30を引抜くことによって、すでに磁化され
たビット30を消磁し、または脱磁することができる。
特に、分断されたヨークリング75の消磁用凹溝76に
は、周方向両端部78a,78bから飛び出した空隙磁
束を形成することができる。このような空隙磁束は、着
磁する際に用いた透孔29に臨む内周部23の磁界とは
逆極性であり、かつ磁束を集中して形成することがで
き、確実に消磁または脱磁することができる。
【0048】図11は、本発明の実施のさらに他の形態
のラジアル異方性磁石21cを示す断面図である。なお
図1〜図10に対応する部分には同一の参照符を付し、
重複を避けて説明は省略する。本実施の形態のラジアル
異方性磁石21cは、軸線27方向に厚みΔTを有する
複数の磁性体部分81を同軸に積重して環状磁性体24
が構成される。このような環状磁性体24の外周部22
には、図7に示される直円筒状のヨークリング71が装
着される。このように環状磁性体24を複数の磁性体部
分81を同軸に積重して形成するようにしてもよい。
【0049】本発明の実施の他の形態として、図11に
示されるラジアル異方性磁石21cにおいて、前記直円
筒状のヨークリング71に代えて、図9に示される消磁
用凹溝76を有する周方向に分断されたヨークリング7
5が装着されてもよい。
【0050】図12は、本発明の実施のさらに他の形態
のラジアル異方性磁石21dを示す正面図である。な
お、図1〜図10に示される各実施の形態に対応する部
分には同一の参照符を付し、重複を避けて説明は省略す
る。本実施の形態のラジアル異方性磁石21dは、周方
向に仮想一平面34に関して面対称に2分割された磁性
体部分83a,83bによって環状磁性体24が構成さ
れ、このような環状磁性体24の外周部22には、前述
の図7に示される直円筒状のヨークリング71が装着さ
れる。本実施のさらに他の形態では、上記環状磁性体2
4に図9に示される周方向の1箇所で分断されたヨーク
リング75が装着されてもよい。各磁性体部分83a,
83bの分断部分の各接合面89a1,89b1;89
a2,89b2は、前述の図12で示される一仮想平面
34と共通な一平面を成して分断される。このように2
つの磁性体部分83a,83bによって環状磁性体24
を構成してもよい。さらに本発明の実施の他の形態とし
て、環状磁性体は3以上の複数に分割されてもよい。
【0051】本発明のさらに他の実施の形態として、図
13の正面図に示されるように、環状磁性体24の透孔
29内には、内周面26の内径とほぼ同一の外径を有す
る内部側ヨークリング85が装着される。このような内
部側ヨークリング85を環状磁性体24の内周部23に
装着することによって、中心磁界の磁束密度を大きく
し、磁界の強さを大きくすることができる。
【0052】図14は、本発明の実施のさらに他の形態
のラジアル異方性磁石21fを示す断面図である。本実
施の形態のラジアル異方性磁石21fには、前述した図
1〜図13に示される各実施の形態のラジアル異方性磁
石21,21a〜21eにおける透孔39が形成される
領域の軸線方向一端部に内周部23と同一の磁極に磁化
された底壁部87が形成される。その他の構成は前述の
各実施の形態のラジアル異方性磁石21,21a〜21
eと同様である。
【0053】このように底壁部87を有するラジアル異
方性磁石21fによって、たとえば軸線方向一端部88
が環状磁性体24の内周部23と同一の磁極、本実施の
形態ではS極に磁化された回転軸90をその回転軸線に
沿うスラスト方向およびその半径方向外方のラジアル方
向に、いわば宙に浮いた状態で軸支することができ、こ
のような軸受として用いることができる。
【0054】本発明の実施のさらに他の形態として、前
述の図12、図13および図14に示される各実施の形
態のラジアル異方性磁石21d,21e,21fは、図
11に示される実施の形態のラジアル異方性磁石21c
の環状磁性体24と同様に、軸線方向に分割された構成
であってもよい。
【0055】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、環状磁
性体には、ニュートラル領域とも呼ばれる磁壁が半径方
向中間部のある一定の領域に形成され、結晶磁気異方性
に従う方向、たとえば環状磁性体の中心軸線を含む一平
面に平行な方向に結晶磁界の方向を配向したときには、
その配向方向に垂直な方向に前記磁壁が突出し、外周部
に部分的には一方の磁極が形成されるが、残余の部分に
は他方の磁極が形成される。このように環状磁性体を結
晶磁気異方性材料によって形成することによって、脆性
の低下を結晶磁気等方性のものに比べて少なくすること
ができ、衝撃力などの外力の作用に対して機械的強度を
大きく低下することなしに、中心磁界を前述の特開昭5
6−7309号公報に示される従来の技術に比べて格段
に大きくすることができる。
【0056】このようにして中心磁界の大きな環状磁性
体を含むラジアル異方性磁石を形成することができるの
で、たとえばドライバのビットなどを着磁するにあたっ
て、前記ビットに大きな強度の磁界を発生させることが
でき、このようなドライバのビットを用いて大きな重量
を有するビスなどのねじ部材を磁気吸着することが可能
となる。
【0057】上記の環状磁性体において、環状とは外観
形状が環状の磁性体に限らず、磁区の境界となる磁壁ま
たはニュートラル領域が、連続および不連続を問わず、
周方向に延びて形成されるすべての磁性体をいい、必ず
しも上記のドライバのビットを挿入するための透孔が形
成されたものに限らず、有底筒状および中実の磁性体を
も含む。
【0058】また本発明によれば、環状磁性体の外周部
にはヨークが設けられる。このヨークは、環状磁性体の
N極およびS極のうちいずれか一方の磁極が形成される
外周面上の領域を覆うように前記環状磁性体の外周部に
設けられ、磁性材料から成り、好ましくは強磁性体から
成る。
【0059】このようなヨークによって、環状磁性体の
内周部で飽和した磁束が漏れ磁束となって外周面から半
径方向外方に突出しようとしても、前記ヨークが外周面
の磁極と同一磁極に磁化されるため、前記外周面から半
径方向外方に突出しようとする漏れ磁束が半径方向内方
へ押込まれ、内周部の磁束密度を高くして、中心磁界の
強さを大きくすることができる。しかも前記ヨークは環
状磁性体の外周部に設けられているので、環状磁性体を
衝撃力などの外力の作用に対して機械強度的に補強さ
れ、落下および物体との衝突によって環状磁性体が容易
に破損してしまうという不具合を防ぐことができる。
【0060】請求項2記載の本発明によれば、前記ヨー
クは分断され、この分断位置は環状磁性体の外周部おけ
る前記一方の磁極が形成される領域に選ばれ、さらに周
方向に予め間隔をあけて離間している。したがって前記
ヨークの分断部では周方向両端部間に外周部と同一の磁
性で空隙磁束を形成することができ、これによってヨー
クの周方向両端部間の空隙に、より強力な磁界を形成
し、ドライバのビットなどを嵌め込んで、磁化されたビ
ットの消磁または脱磁などの他の用途に用いることがで
きる。このようにして強い中心磁界が形成された環状磁
性体の外周上に外周部の前記一方の磁極と同一の極性、
すなわち内周部の他方の磁極とは逆極性の磁界を集中さ
せて形成することができるので、上記ビットなどの部材
を着磁するためなどの使用上の利便性を格段に向上する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が前提とするラジアル異方性磁石21を
示す斜視図である。
【図2】ラジアル異方性磁石21の磁気回路を示す正面
図である。
【図3】ラジアル異方性磁石21の縦断面図である。
【図4】ラジアル異方性磁石21の製造手順を説明する
ためのフローチャートである。
【図5】粉粒状の磁性材料の磁界の方向を一方向に配向
して直円筒状に仮成形した状態を示す図である。
【図6】磁化装置47の中心軸線を含む一平面で切断し
た簡略化した断面図である。
【図7】本発明の実施の一形態のラジアル異方性磁石2
1aを示す正面図である。
【図8】図7の切断面線VIII−VIIIから見た断
面図である。
【図9】本発明の実施の他の形態のラジアル異方性磁石
21bを示す正面図である。
【図10】図9の切断面線X−Xから見た断面図であ
る。
【図11】本発明の実施のさらに他の形態のラジアル異
方性磁石21cを示す断面図である。
【図12】本発明の実施のさらに他の形態のラジアル異
方性磁石21dを示す正面図である。
【図13】本発明の実施のさらに他の形態のラジアル異
方性磁石21eを示す正面図である。
【図14】本発明の実施のさらに他の形態のラジアル異
方性磁石21fを示す断面図である。
【図15】典型的な従来の技術の磁石1を示す斜視図で
ある。
【図16】他の従来の技術の磁石10a〜10fを備え
る着磁装置11を簡略化して示す図であり、図16
(1)はドライバのビット12が着磁装置11に挿入さ
れた状態を示す側面図であり、図16(2)はドライバ
のビット12が着磁装置11に挿入された状態を示す軸
直角断面図である。
【符号の説明】
21,21a〜21f ラジアル異方性磁石 22 外周部 23 内周部 24 環状磁性体 25 外周面 26 内周面 27 軸線 28a,28b 端面 29 透孔 30 ビット 31 先端部 32 基端部 34 仮想一平面 35a,35b;36a,36b 磁極反転領域 41a,41b 磁壁 42a,42b;43 磁区 47 磁化装置 71,75 ヨークリング 78a,78b 周方向両端部 81;83a,83b 磁性体部分 85 内部側ヨークリング

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶磁気異方性材料から成り、外周部に
    N極およびS極のうちいずれか一方の磁極が形成され、
    かつ内周部にN極およびS極のうちいずれか他方の磁極
    が形成される環状磁性体と、 環状磁性体の外周部に設けられ、磁性材料から成り、少
    なくとも前記一方の磁極が形成される外周面上の領域を
    覆うヨークとを含むことを特徴とするラジアル異方性磁
    石。
  2. 【請求項2】 ヨークは、前記一方の磁極が形成される
    外周面上の領域内で、周方向に予め定める間隔をあけて
    分断されていることを特徴とする請求項1記載のラジア
    ル異方性磁石。
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