JP3062044B2 - 障害物の接近を検出表示する装置 - Google Patents

障害物の接近を検出表示する装置

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JP3062044B2
JP3062044B2 JP14242795A JP14242795A JP3062044B2 JP 3062044 B2 JP3062044 B2 JP 3062044B2 JP 14242795 A JP14242795 A JP 14242795A JP 14242795 A JP14242795 A JP 14242795A JP 3062044 B2 JP3062044 B2 JP 3062044B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、壁等の障害物に車等の
移動物が接近したときに、これを検出して表示するよう
にした障害物の接近を検出表示する装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】障害物への接近を検出する従来の技術と
しては、障害物の有無を検出しようとする方向に電波を
放射し、この電波の障害物による反射の有無を判別して
障害物の有無を検出するものがある。また、車庫入れ等
の際に、壁や柱に車の前部コーナーをぶつけないように
する目安として、車の前部バンパーのコーナー部にコー
ナーポールが設けられたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術におい
て、電波を放射しその反射波の有無を判別するものにあ
っては、強い電波を放射させるだけの大きな電力が必要
であるとともに、その構造が複雑なものとなる。しか
も、その放射電波がラジオ受信機等の雑音となり易い。
さらに、外部雑音が反射波と誤認され易く、誤検出を生
じさせ易いという不具合がある。
【0004】また、従来のコーナーポールにあっては、
周囲が暗い場合に、コーナーポールに組み込まれたラン
プ等によってそれ自身は目視し易いが、障害物となる壁
等の視認性が悪く、接近距離を判別しずらいという不具
合がある。
【0005】本発明は、上述のごとき従来技術の事情に
鑑みてなされたもので、従来のごとき強い電波の放射等
を必要とせずに、簡単な構成によって接近する障害物を
検出してこれを表示し得るようにした障害物の接近を検
出表示する装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明の障害物の接近を検出表示する装置は、障
害物を検出しようとする方向の先端部付近に設けられる
ループアンテナを共振回路に含む発振手段と、この発振
手段が発振する周波数信号が与えられ、障害物が存在し
ない状態で前記発振手段が発振する周波数信号を通過さ
せるとともに障害物の存在により通過させる周波数が変
化せず、障害物の存在により前記発振手段の発振する信
号の周波数がずれると通過できる信号が小さくなるフィ
ルター手段と、このフィルター手段を通過した信号を直
流電圧に変換する整流手段と、この整流手段から出力さ
れる前記直流電圧と基準電圧とを比較する比較手段と、
この比較手段の出力信号に応じて前記直流電圧が前記基
準電圧より低下するとこれを表示する表示手段と、を備
えて構成されている。
【0007】そして、前記比較手段に代えて、前記整流
手段から出力される前記直流電圧に応じた周波数信号を
出力する電圧周波数変換手段を設け、この電圧周波数変
換手段から出力され前記周波数信号に応じて前記表示手
段を間欠駆動制御するように構成することもできる。
【0008】さらに、前記発振手段の前記ループアンテ
ナを車の前部バンパーに配設し、前記表示手段を視覚表
示手段で形成するとともに前記車のコーナーポールに組
み込んで構成しても良い。
【0009】
【作用】請求項1記載の障害物の接近を検出表示する装
置は、障害物への接近によりループアンテナの周囲の透
磁率が変化してインピーダンスが変化し、発振手段で発
振する信号の周波数がずれる。そこで、フィルター手段
を通過する信号が減少して整流手段から出力される直流
電圧が低下する。したがって、障害物の接近により比較
手段の出力信号は反転し、表示手段を制御してこれを表
示し得る。
【0010】そして、請求項2記載の障害物の接近を検
出表示する装置は、整流手段から出力される直流電圧に
応じて表示手段が間欠駆動表示されるので、間欠駆動周
期から障害物の接近状況を知り得る。
【0011】さらに、請求項3記載の障害物の接近を検
出表示する装置は、車庫入れ等の場合に障害物が接近す
るとコーナーポールに設けた表示手段が点灯または点滅
するので、車のコーナーから目をずらすことなしに障害
物の接近を認識し得る。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1ないし図3を
参照して説明する。図1は、本発明の障害物の接近を検
出表示する装置の一実施例のブロック回路図であり、図
2は、本発明の障害物の接近を検出表示する装置の設置
の一例を示す図であり、図3は、障害物の接近した距離
と発振周波数のずれの関係を示す特性図である。
【0013】図において、発振手段10は、ループアン
テナ12とコンデンサ14の並列接続からなる共振回路
と、この共振回路に接続された正帰還増幅回路16とで
形成される。この発振手段10の少なくともループアン
テナ12は、障害物18を検出しようとする方向の先端
部付近に配設され、その一例として、図2のごとく車の
前部バンパー20のコーナー部近くに前方に向けて配設
される。この発振手段10の発振信号が、結合コンデン
サ22を介してフィルター手段24に与えられる。この
フィルター手段24は、障害物18が存在しない状態で
発振手段10が発振する信号の周波数f0を通過させる
よう機能する。フィルター手段24は、障害物18の接
近等によって通過周波数帯域を変化させることのないS
AWフィルターやセラミックフィルター等が望ましい。
また、周波数f0を通過させれば良く、周波数f0に同調
する同調回路を用いても良い。発振手段10の発振周波
数は、いかなる周波数でも良いが、回路設計等の点から
例えば10〜100MHzが適当であり、発明者らは1
3MHz帯および50MHz帯にて実験確認を行なっ
た。
【0014】そして、フィルター手段24を通過した信
号が、整流手段26に与えられて信号の大きさに応じた
直流電圧に変換される。整流手段26から出力された直
流電圧Vは、比較手段28で基準電圧30と比較され、
その出力信号が切換手段32に与えられる。切換手段3
2は、比較手段28の出力信号に応じて表示手段34の
緑ランプ36または赤ランプ38のいずれか一方を点灯
させる。
【0015】この表示手段34は、車のコーナーポール
40の先端部に外方から光が視認できるように組み込ま
れる。そして、発振手段10と表示手段34以外の回路
ブロックは例えば前部バンパー20等に設けられた装置
本体筐体42内に適宜に収納される。発振手段10と表
示手段34および装置本体筐体42に収納された回路ブ
ロック等は、適宜にケーブル等で回路接続されることは
勿論である。なお、発振手段10と他の回路ブロックが
1つの筐体に収納されるものであっても良い。また、表
示手段34が車のインストルメントパネルに設けられて
いても良い。さらに、表示手段34は、ランプ36,3
8等の視覚表示手段に限られず、ブザー等の聴覚表示手
段が用いられても良い。
【0016】かかる構成において、障害物18が存在し
なければ、ループアンテナ12の周囲の透磁率はほぼ一
定であり、ループアンテナ12のインダクタンスの値が
ほぼ一定であるので、このループアンテナ12とコンデ
ンサ14の共振周波数はf0でほぼ一定となる。そこ
で、この共振周波数f0の信号が発振手段10から発振
され、フィルター手段24を通過する信号は大きく、整
流手段26から出力される直流電圧Vは基準電圧30よ
り大きい状態にあり、この状態での比較手段28の出力
信号で切換手段32は緑ランプ36を点灯させる。
【0017】障害物18が発振手段10に接近し、その
距離dが短かくなると、ループアンテナ12の周囲の透
磁率は障害物18の影響で変化を生じ、ループアンテナ
12のインダクタンスの値が変化する。そこで、発振手
段10から発振される信号はf0からずれたf0+△fと
なる。発振手段10から発振される信号の周波数のずれ
△fは、図3のごとく、距離dが短かくなるほど大きな
ものとなる。
【0018】この結果、障害物18の接近によりフィル
ター手段24を通過できる信号は小さくなり、整流手段
26から出力される直流電圧Vも小さくなる。そして、
障害物18がある程度接近すると比較手段28の出力信
号は反転し、これにより切換手段32は緑ランプ36を
消灯して赤ランプ38を点灯する。
【0019】そして、コーナーポール40に表示手段3
4が組み込まれているので、壁等に最も当接しやすい車
のコーナーから目をずらすことなしに、表示手段34の
緑から赤への表示変化で、障害物18が接近しているこ
とを容易かつ確実に認識できる。
【0020】図4は、本発明の障害物の接近を検出表示
する装置の他の実施例のブロック回路図である。図4に
おいて、図1と同じまたは均等な作用の回路ブロックは
同じ符号を付けて重複する説明を省略する。
【0021】図4に示す他の実施例にあっては、比較手
段28に代えて、整流手段26から出力される直流電圧
Vが電圧周波数変換手段44に与えられ、直流電圧Vの
大きさに応じた周波数信号Fが出力され、その周波数信
号Fがドライバー46に与えられる。このドライバー4
6により表示手段48のランプが間欠的に点滅制御され
る。直流電圧Vと表示手段48のランプの点滅周期の関
係は、直流電圧Vが小さいほど周期が短かいことが望ま
しい。すなわち、障害物18が接近するほど表示手段4
8の点滅周期を短かくして、その危険性を感覚的に表示
することが望ましい。
【0022】なお、上記実施例の説明では、発振手段1
0全体を前部バンパー20に設けているが、これに限ら
れず、ループアンテナ12のみを、図5のごとく、シー
ル状に形成し、このシール状のループアンテナ12を前
部バンパー20の前面に接着剤等で貼付するようにして
も良い。かかる構成では既存の車等にも、前部バンパー
20を改造する必要なしに、本発明の障害物の接近を検
出表示する装置を装着することができる。発振手段10
の他の構成要素であるコンデンサ14および正帰還増幅
回路16は、フィルター手段24等の他の回路ブロック
とともに適宜な位置に設けられれば良い。
【0023】そして、実施例の説明では、前部バンパー
20の一方のコーナーにのみ本発明の障害物の接近を検
出表示する装置が設けられているが、車の四隅に設けて
も良いことは勿論である。また、ループアンテナ12に
は、周囲の透磁率が変化してインピーダンスが変化し、
発振周波数がずれるだけの電流が流れていれば良く、強
い電波を放射させる大きな電流は必要ないが、感度を高
くするために大きな電流を流しても良い。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の障害物の
接近を検出表示する装置は構成されているので、以下の
ごとき格別な効果を奏する。
【0025】請求項1記載の障害物の接近を検出表示す
る装置にあっては、従来のごとき強い電波を放射するこ
となしに簡単な回路構成によって、障害物の接近を検出
してこれを表示することができる。そして、強い電波の
放射を必要としないので電力消費を少なくすることがで
きるとともにラジオ受信機等の雑音を生じさせず、しか
も外部雑音による誤検出を生ずることもない。
【0026】そして、請求項2記載の障害物の接近を検
出表示する装置にあっては、障害物の接近距離に応じて
表示手段の点滅周期が変化するので、この周期の長短か
ら接近状況を認識し易い。
【0027】さらに、請求項3記載の障害物の接近を検
出表示する装置にあっては、表示手段をコーナーポール
に組み込んだので、車庫入れ等の際にコーナーポールか
ら目をずらすことなしに障害物の接近状況を確実に認識
でき、車庫入れ操作等を行ない易い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の障害物の接近を検出表示する装置の一
実施例のブロック回路図である。
【図2】本発明の障害物の接近を検出表示する装置の設
置の一例を示す図である。
【図3】障害物の接近した距離と発振周波数のずれの関
係を示す特性図である。
【図4】本発明の障害物の接近を検出表示する装置の他
の実施例のブロック回路図である。
【図5】本発明の障害物の接近を検出表示する装置でル
ープアンテナをシール状として前記バンパーに貼付する
一例を示す図である。
【符号の説明】
10 発振手段 12 ループアンテナ 18 障害物 20 前部バンパー 24 フィルター手段 26 整流手段 28 比較手段 30 基準電圧 32 切換手段 34,48 表示手段 40 コーナーポール 44 電圧周波数変換手段 46 ドライバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G01V 3/10 G01V 3/10 E G08G 1/16 G08G 1/16 C D (56)参考文献 特開 昭55−28188(JP,A) 実開 昭63−35110(JP,U) 実開 昭63−100000(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08B 21/00 B60Q 1/00 B60R 16/02 650 B60R 21/00 620 G01B 7/00 G01V 3/10 G08G 1/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 障害物を検出しようとする方向の先端部
    付近に設けられるループアンテナを共振回路に含む発振
    手段と、この発振手段が発振する周波数信号が与えら
    れ、障害物が存在しない状態で前記発振手段が発振する
    周波数信号を通過させるとともに障害物の存在により通
    過させる周波数が変化せず、障害物の存在により前記発
    振手段の発振する信号の周波数がずれると通過できる信
    号が小さくなるフィルター手段と、このフィルター手段
    を通過した信号を直流電圧に変換する整流手段と、この
    整流手段から出力される前記直流電圧と基準電圧とを比
    較する比較手段と、この比較手段の出力信号に応じて前
    記直流電圧が前記基準電圧より低下するとこれを表示す
    る表示手段と、を備えて構成したことを特徴とする障害
    物の接近を検出表示する装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の障害物の接近を検出表示
    する装置において、前記比較手段に代えて、前記整流手
    段から出力される前記直流電圧に応じた周波数信号を出
    力する電圧周波数変換手段を設け、この電圧周波数変換
    手段から出力され前記周波数信号に応じて前記表示手段
    を間欠駆動制御するように構成したことを特徴とする障
    害物の接近を検出表示する装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の障害物の接近を
    検出表示する装置において、前記発振手段の前記ループ
    アンテナを車の前部バンパーに配設し、前記表示手段を
    視覚表示手段で形成するとともに前記車のコーナーポー
    ルに組み込んで構成したことを特徴とする障害物の接近
    を検出表示する装置。
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JP4715926B2 (ja) * 2009-01-14 2011-07-06 カシオ計算機株式会社 電波受信装置

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