JP3061824U - 車両積載用タンクの脱着式看板及び車両積載用タンク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両に積載されるタンク表面に表示される文
字、図柄等を簡易に変更することができる車両積載用タ
ンクの脱着式看板を提供する。 【解決手段】 車両積載用タンクの脱着式看板１は、タ
ンク表面に貼着される被接合体４に接合可能な接合体３
と、裏面の全部又は一部に該接合体３が貼着されるプレ
ート２とを有して構成される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、車両積載用タンクの脱着式看板及び車両積載用タンクに関する。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

例えば、石油業界では、原油あるいはガソリン、灯油、軽油、重油等の輸送を 外部の運輸会社等に委託しているケースが多々ある。このようなケースでは、輸 送に際し、輸送車両のタンク等に、委託会社の指定する商号・ロゴマーク等を表 示するよう要求されることがある。このため、運輸会社等は、委託者の指定する 商号・ロゴマーク等をペイント又はシール部材により施したタンクを積載する専 用の輸送車両を用意しなければならなかった。しかしながら、これでは１台の車 両を特定の委託会社から委託された業務でしか活用できない。また、新たに別の 委託会社から委託された業務を行う場合には、新たに指定されたロゴマーク等を タンクに再度ペイントし直したり、シール部材を貼着し直したりする必要があり 、あまりに不経済である。このため、複数の異なる委託会社から委託された場合 に、その都度、各委託会社の指定するロゴマーク等の表示を簡易に変更すること ができる表示手段が求められている。

【０００３】 かかる事情に鑑み、簡易に変更可能な表示手段として、マグネットシートを用 いることが考えられるが、既存のタンクローリに積載されているタンクは、アル ミニウム製であるため採用することができない。仮に、タンクがスチール製であ れば、採用することも可能であるが、マグネットシートは剥がれやすいという欠 点がある。

【０００４】 他方、薄いプレートをネジ・ボルト等を用いてタンク表面に固着することも考 えられるが、タンクは、軽量化のため肉厚が薄く形成されているため、タンク表 面にネジ穴を開ける等の加工を施すと、タンクの耐圧が変化するなど、構造上の 支障を生ずる場合があり、好ましくない。

【０００５】 そこで、本考案は、車両に積載されるタンク表面に表示される文字、図柄等を 簡易に変更可能であって、タンクに構造上の支障を与えることのない車両積載用 タンクの脱着式看板及び車両積載用タンクを提供することを課題とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するため、本考案の請求項１に記載の車両積載用タンクの脱着 式看板は、車両に積載される気体又は液体を収容するタンクに、着脱自由に取付 可能な車両積載用タンクの脱着式看板であって、該タンク表面に貼着される被接 合体に接合可能な接合体と、裏面の全部又は一部に該接合体が貼着されるプレー トとを有することを特徴とする。 請求項２に記載の車両積載用タンクの脱着式看板は、請求項１記載の車両積載 用タンクの脱着式看板であって、タンクローリ用のタンクに取り付けられること を特徴とする。 請求項３に記載の車両積載用タンクの脱着式看板は、請求項２記載の車両積載 用タンクの脱着式看板であって、タンクを積載した車両の前進方向に対向する側 部寄りに貼着される接合体は、側縁部を前記プレートの裏面と側部との境界辺に 揃えて貼着され、かつ該境界辺に沿った貼着範囲の長さが、境界辺の全長に対し て約７０％乃至約９０％の範囲の長さであることを特徴とする。 請求項４に記載の車両積載用タンクの脱着式看板は、請求項２又は３記載の車 両積載用タンクの脱着式看板であって、前記接合体が、前記タンク表面に貼着さ れる被接合体と一対で用いられるマジックファスナからなることを特徴とする。

【０００７】 請求項５に記載の車両積載用タンクは、プレートが、その裏面の全部又は一部 に貼着された接合体を介し、タンク表面に貼着された被接合体に接合されて取り 付けられていることを特徴とする。 請求項６に記載の車両積載用タンクは、請求項５記載の車両積載用タンクであ って、タンクローリ用のタンクであることを特徴とする。 請求項７に記載の車両積載用タンクは、請求項６記載の車両積載用タンクであ って、前記接合体及び被接合体がマジックファスナであることを特徴とする。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の「車両積載用タンクの脱着式看板」（以下、脱着式看板という 。）の一の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。 図１は本考案の実施の形態に係る脱着式看板１を示す分解斜視図である。この 図に示すように、脱着式看板１は、プレート２及び接合体３を有して構成される 。

【０００９】 プレート２は、種々の形状に形成することが可能であるが、本実施の形態では 、略四角形に形成されている。また、タンク１０の表面は湾曲しているため、こ の湾曲した面に沿って貼り付けることができるように、プレート２の肉厚は薄く 形成されている。

【００１０】 プレート２は、塩化ビニル、アクリル、ＡＢＳ、ポリカーボネートなどの合成 樹脂から成形することができるが、塩化ビニル、アクリル等からなるものは、冬 期など、低温下で使用した場合に、亀裂や割れを生ずることがある。このため、 プレート２の素材としては、低温下で使用した場合でも破損を生ずることのない ポリカーボネートを採用することが好ましい。このポリカーボネートは、一般に 、衝撃強さが大きく、耐熱性がよく、吸水量が小さく、電気絶縁性がよく、成形 が容易という性質を有し、プレート２の素材として最適である。

【００１１】 プレート２の表面２ａには、マーキングフィルム等を貼着したり又はスクリー ン印刷等の印刷手段によって文字、図柄等が施される。そして、プレート２の裏 面２ｂには、次述する接合体３が貼着されている。

【００１２】 接合体３は、上記したプレート２の裏面２ｂの全部又は一部に貼着して用いら れる。この接合体３は、後述するタンク１０の表面に貼着される被接合体４と一 対で用いられるマジックファスナからなる（図１及び図３参照）。

【００１３】 ここで、マジックファスナとは、一般のマジックテープと同様に、接合体３と 被接合体４との対向面に、それぞれ両者を脱着可能に接合する係止部３ａ，４ａ を備えて構成されるものであるが、かかる係止部３ａ，４ａが、図３に示すよう に、きのこ状に形成されている点で、フック・ループ状に形成されている一般の マジックテープと異なる。このマジックファスナは、係止部３ａ，４ａをきのこ 状としたことにより強靱なかみ合わせ力を発揮し、一般のマジックテープに比べ 数倍の接合強度を有する。なお、このようなマジックファスナとしては、「デユ アルロック（登録商標）ファスナー」（住友スリーエム株式会社製）がある。 但し、接合体３及び被接合体４は、両者が互いに着脱自由に接合され、かつ剥 がれにくいものであれば、どのようなものであってもよく、上記したマジックフ ァスナには限定されない。

【００１４】 接合体３のプレート２の裏面２ｂと対向する対向面および被接合体４のタンク １０と対向する対向面には、それぞれ接着剤又は粘着剤が塗布されており、接合 体３及び被接合体４は、この接着剤等により、それぞれプレート２、タンク１０ に貼着される。

【００１５】 なお、タンク１０を積載した車両が走行している場合、タンク１０の表面に取 り付けられた脱着式看板１には相当の風圧がかかる。一方、脱着式看板１は、プ レート２が接合体３と被接合体４によりタンク１０の表面に取り付けられるため 、プレート２とタンク１０の表面との間に、接合体３及び被接合体４の厚み分に 相当する隙間が形成される。このため、車両の前進方向に対向する側部２ｃ寄り に、プレート２の裏面２ｂと側部２ｃとの境界辺２ｄに沿って貼着される各接合 体３同士の間隔が大きすぎると、各接合体３の間をすり抜けて、プレート２とタ ンク１０の表面との間に形成された隙間に風が入り込み、それにより、接合体３ と被接合体４が引き離され、プレート２がめくり上がって脱落してしまうおそれ がある。このようなおそれがないようにするため、プレート２の裏面２ｂと側部 ２ｃとの境界辺２ｄに沿って、かつ該境界辺２ｄの全長にわたって接合体３を貼 着することも考えられる。しかしながら、このようにした場合には、タンク１０ の表面が湾曲しているため、プレート２を取り付ける際に、接合体３にたるみが 生じて、接合体３を被接合体４に確実に接合することが困難となるおそれがある 。

【００１６】 そこで、例えば、図４に示すように、脱着式看板１がタンク１０の側部表面に 取り付けられる場合には、タンク１０を積載した車両の前進方向（矢印Ａ方向） に対向する側部２ｃ寄りに貼着される接合体３は、その側縁部３ａをプレート２ の裏面２ｂと側部２ｃとの境界辺２ｄに揃えると共に、該境界辺２ｄに沿った貼 着範囲の長さが、境界辺２ｄの全長に対して約７０％乃至約９０％の範囲となる ように調整することが好ましい（図１及び図２参照）。これにより、プレート２ をタンク１０の表面に取り付ける際に生じる接合体３のたるみがなくなるほか、 プレート２の側部２ｃ寄りに貼着された各接合体３同士の間隔が小さくなり、プ レート２とタンク１０の表面との間に形成された隙間に、車両走行中に生ずる風 が入り込み難くなる。その結果、車両の走行中、プレート２は、より脱落し難く なる。

【００１７】 上記のように構成される脱着式看板１は、車両に積載されるタンク１０に取り 付けられて使用される（図３参照）。より詳細には、まず、被接合体４をタンク １０の表面に貼着する。次に、接合体３が貼着されたプレート２を、該接合体３ を被接合体４に接合させることにより、タンク１０の表面に取り付ける。これに より、タンク１０の表面に、プレート２の表面２ａに施された文字、図柄等が表 示される。そして、かかる表示を別の表示に変更する場合には、接合体３と被接 合体４の接合状態を解除して、タンク１０からプレート２を取り外し、プレート ２とは異なる文字、図柄等が施された別のプレートを、上記したプレート２と同 じ方法で取り付けることにより、簡易に変更することができる。また、上記した ように、プレート２は、接合体３及び被接合体４の接合によりタンク１０の表面 に取り付けられるため、タンク１０に構造上の支障を与えることもない。なお、 タンク１０は、車両に積載される気体又は液体を収容するものであれば、どのよ うなものであってもよい。

【００１８】 なお、本実施の形態では、タンクローリに積載されるタンク１０に、脱着式看 板１を適用しているが、これに限定されるものではなく、脱着式看板１は、あら ゆる車両に積載されるタンクに適用可能である。例えば、タンク車、タンクトラ ック、散水車、貨物自動車のほか、鉄道車両に積載されるタンクにも適用するこ とができる。また、このように種々の車両に対して、上記した脱着式看板１が取 り付けられたタンクを提供することもできる。

【００１９】

【考案の効果】

本考案の車両積載用タンクの脱着式看板は、車両に積載される気体又は液体を 収容するタンクに、着脱自由に取付可能な車両積載用タンクの脱着式看板であっ て、該タンク表面に貼着される被接合体に接合可能な接合体と、裏面の全部又は 一部に該接合体が貼着されるプレートとを有して構成される。これにより、タン ク表面に表示される文字、図柄等を簡易に変更することができる。また、プレー トは、接合体及び被接合体の接合によりタンクの表面に取り付けられるため、タ ンクに構造上の支障を与えることもない。 また、本考案の車両積載用タンクは、プレートが、その裏面の全部又は一部に 貼着された接合体を介し、タンク表面に貼着された被接合体に接合されて取り付 けられている。これにより、簡易にタンク表面の文字、図柄等の表示を変更する ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本考案の一の実施の形態に係る車両積
載用タンクの脱着式看板を示す分解斜視図である。

【図２】図２は、プレートの裏面に接合体が貼着された
状態を示す図である。

【図３】図３は、接合体及び被接合体を示す断面図であ
る。

【図４】図４は、タンクローリに積載されたタンクに車
両積載用タンクの脱着式看板を取り付けた状態を示す図
である。

【符号の説明】

１ 車両積載用タンクの脱着式看板 ２ プレート ３ 接合体 ４ 被接合体 １０ タンク

Claims (7)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両に積載される気体又は液体を収容す
   るタンクに、着脱自由に取付可能な車両積載用タンクの
   脱着式看板であって、 該タンク表面に貼着される被接合体に接合可能な接合体
   と、 裏面の全部又は一部に該接合体が貼着されるプレートと
   を有することを特徴とする車両積載用タンクの脱着式看
   板。
2. 【請求項２】 請求項１記載の車両積載用タンクの脱着
   式看板であって、タンクローリ用のタンクに取り付けら
   れることを特徴とする車両積載用タンクの脱着式看板。
3. 【請求項３】 請求項２記載の車両積載用タンクの脱着
   式看板であって、タンクを積載した車両の前進方向に対
   向する側部寄りに貼着される接合体は、側縁部を前記プ
   レートの裏面と側部との境界辺に揃えて貼着され、かつ
   該境界辺に沿った貼着範囲の長さが、境界辺の全長に対
   して約７０％乃至約９０％の範囲の長さであることを特
   徴とする車両積載用タンクの脱着式看板。
4. 【請求項４】 請求項２又は３記載の車両積載用タンク
   の脱着式看板であって、前記接合体が、前記タンク表面
   に貼着される被接合体と一対で用いられるマジックファ
   スナからなることを特徴とする車両積載用タンクの脱着
   式看板。
5. 【請求項５】 プレートが、その裏面の全部又は一部に
   貼着された接合体を介し、タンク表面に貼着された被接
   合体に接合されて取り付けられていることを特徴とする
   車両積載用タンク。
6. 【請求項６】 請求項５記載の車両積載用タンクであっ
   て、タンクローリ用のタンクであることを特徴とする車
   両積載用タンク。
7. 【請求項７】 請求項６記載の車両積載用タンクであっ
   て、前記接合体及び被接合体がマジックファスナである
   ことを特徴とする車両積載用タンク。