JP3061751U - 携帯用灰皿 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 閉蓋の際、係合方式はネジ式が一般的で確実
だが、回転動作が複雑であったり、ネジ溝に灰が付着
し、開閉蓋操作が困難になることが少なくない。 【解決手段】 有底筒状の灰皿本体１と、該灰皿本体１
の開口部に係合する蓋体２により基本構成される。蓋体
２の内底部には弾性部材４が蓋体開口部に平行に強固に
固定されている。有底筒状灰皿１の開口部内壁には、円
柱状の突起部１ａが複数個突設されている。蓋体２に固
定された弾性部材３灰皿本体１の突起１ａに嵌合すべ
く、Ｖ字形に形成された凹部３ｂがあり、さらに閉蓋時
の回転止め部３ｃが形成されている。換言すれば蓋体２
を灰皿本体１に挿入して最終閉蓋位置まで、少ない閉蓋
回転動作で確実に閉蓋できる。開蓋操作は閉蓋操作の逆
の操作により簡単に開蓋できる。つまり開蓋の意図なく
して容易に開蓋することなく、効果的に密閉され消火効
果を助ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、携帯用灰皿の改良に関し、灰皿本体と蓋体との簡単かつ確実に連結 し，洗浄や携行が容易で、堅牢構造を有する携帯用灰皿に存する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、斯かる携帯用灰皿としては、有底筒状の灰皿本体、と蓋体を有し、前記 灰皿本体の開口部外壁周囲に雌ネジ溝を有し、一方有底筒状の蓋体の開口部内壁 周囲には雄ネジが施され、互いのネジ部分を旋回閉蓋、開蓋するよう構成されて いた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述した携帯用灰皿にあっては、灰皿本体及び蓋体のネジ部に 吸殻灰や吸殻屑が付着し、旋回開閉の動きに障害が生ずることがあった。

【０００４】 また、完全に閉蓋開蓋するためには３回転以上複雑な動作を必要とした。

【０００５】 さらに閉蓋、開蓋を確実に保持することが出来ず、又意に反して開蓋してしま う事も少なくなかった。

【０００６】 蓋体は携帯用の首掛紐を付帯する事が多く、紐を通す孔を灰皿本体及び蓋体の 一部に設ける必要があったが、孔明けには大きさの限界があり、太い紐や幅広の ベルトを通すことは極めて困難なことであった。

【０００７】

【課題を解決する手段】

上述の如き従来の問題を解決し、所期の目的を達成する本考案の要旨とする構 成は、有底筒状の灰皿本体開口部付近の内壁に突設された複数の突起部を有した 灰皿本体と、金属製の板バネの弾性部材が固定された蓋体からなり。蓋体を灰皿 本体に挿入開始し、弾性部材の外周平面部が灰皿本体開口部に接触し、結合すべ く右回転操作の後、さらにわずかな回転操作で弾性部材に形成された複数の凹部 が灰皿本体の突起に接合し、確実に係合し着脱容易な携帯用灰皿に存ずる。

【０００８】 この様に構成された本考案の携帯用灰皿は、蓋体が前記灰皿本体との結合部分 に金属製板バネの弾性部材を介して、灰皿本体に装着されることにより繰り返し て使用しても弾性部材の付勢力に依り、確実に灰皿本体が保持される。

【０００９】

【考案の実施の形態】

次に、本考案の実施の一例を、図面を参照にしながら説明する。図１（ａ）は本 考案の係る携帯灰皿であり、この携帯用灰皿は図１（ｂ）に示すように中空状で 有底筒状の灰皿本体１と該灰皿本体１の開口部に装着される蓋体２とを備えてい る。

【００１０】 前記灰皿本体１は，アルミニウム等金属材や耐熱性の合成樹脂材の如き難燃素 材からなり、該灰皿本体に装着される蓋体２も、アルミニウム等の金属材や耐熱 性の合成樹脂材の如き難燃性の素材から構成されている。

【００１１】 また灰皿本体１の開口部内壁には複数個の円柱形の突起１ａが突設されており 、この突起１ａに蓋体２に固定された弾性部材３は、ガイド部３ａ、凹部３ｂ、 回転止め部３ｃ、固定孔３ｄ、を備え成形された板バネから成っている。（図６ 参照）

【００１２】 さらに蓋体２には弾性部材３を固定すべく固定突起部２ａ、位置決め突起部２ ｂ、があり。吊紐棒４を通す貫通孔２ｃ、を備えている。

【００１３】 蓋体２の上部は中グリ状の凹部が形成され、中央を対角方向に貫通した、貫通 孔２ｃに金属製丸棒の吊紐棒４が圧入固定されている。（図３、図４参照）

【００１４】 この吊紐棒に吊紐５、ベルト、ストラップなどを通し首にかけたり、手にさげ たり、鞄やザックなどに結んだりして、携帯に効果を奏するものであることは言 うまでもない。

【００１５】 灰皿本体１に蓋体２を閉蓋するには、ネジ締め式容器の閉蓋の要領で灰皿本体 １の開口部に被装し、灰皿本体１の開口部内壁に突設された突起１ａに、蓋体２ 内部に固定された弾性部材３の外周任意の面が接触し、蓋体２をわずかに右回転 したときに、突起１ａは弾性部材３のガイド部３ａと、回転止め部３ｃとの間に 落ち込み、さらに蓋体を右回転すると、突起１ａはガイド部３ａの斜面に接触し ながら弾力性あるガイド部３ａを押し下げるようにして、Ｖ字型の凹部３ｂにカ チンと滑り込み、この位置が最終閉蓋位置となる。（図５（ａ）（ｂ）参照。）

【００１６】 最終閉蓋位置では、弾性部材３の凹部３ｂのバネ弾性力に依って、灰皿本体１ の開口部縁面と蓋体２の内底面が密着して、灰皿本体を確実に密閉するため、消 火効果を高めるとともに、吸殻屑及び吸殻灰の漏出を防止することは言うまでも ない。

【００１７】 閉蓋は、灰皿本体１の内壁に突設された突起１ａが蓋体２を左回転することに より弾性部材３の凹部３ｂから、バネ弾性力に逆らって押し下げ、ガイド部３ａ を滑りおち、回転止め部３ｃに至るまで移動して止まり、これ以上は回転出来ぬ 位置で上方向に開放される。この回転角度はわずか３０度程の動作で可能となる 。

【００１８】 閉蓋、開蓋がわずか３０度程の動作で確実に可能として密閉性を高めた構造は 、煩雑な揉み消し動作を必要とせずとも消火が可能となり、落灰の心配が軽減さ れる。

【００１９】 このように構成された携帯用灰皿は簡単に開蓋でき、有底筒状の灰皿本体１は 、単純な形状で喫煙後の吸殻及び灰の排出が簡単で、洗浄も簡単である。

【００２０】 本考案の携帯用灰皿は本実施例に限定されることなく、本考案の目的の範囲内 で自由に設計変更し得るものであり、本考案はそれを含摂するものである。

【００２１】 例えば本実施例の携帯用灰皿は、円筒状容器の形状に模して形成しているが、 外形状が円筒以外の形状であっても、これに限定されることなく形状形成が可能 であり、形状、大きさ等に限定されるものではない。

【００２２】 また本実施例では、弾性部材３として金属製板バネを使用しているが、これに 限定することなく、コイルバネ（図示せず）を弾性部材３としても良いもであり 、 図示しないが、蓋体２内に固定する構成にしても良い。

【考案の効果】

【００２３】 本考案は上述のように構成され、前記蓋体が前記灰皿本体と係合する部分に蓋 体に弾性部材を固定し、灰皿本体に装着されたことにより、閉蓋及び開蓋が簡単 かつ確実に保持できると言った効果を奏するものであり、従来の如き意に反して 開蓋されたり、又閉蓋及び開蓋の潤滑性が阻害されたり、閉蓋及び開蓋に手間取 る問題をも解消できることになった。

【００２４】 本考案である携帯用灰皿は、喫煙マナー向上が注目される昨今、野外での喫煙 や、歩行中の喫煙で吸殻がどう扱われるかが携帯用灰皿にとって重要であり、携 帯用として小型でポケットに入ることのほか、野外や歩行中では鞄や衣服の一部 に結びつけたり、首や肩から下げる事などが要求される。

【００２５】 そして小型に成れば成るほど落灰口部分が小さくなり、正確に落灰すること困 難になるのは言うまでもない。本考案では、あえて灰皿部分を手で保持し使用す ることを考慮したものである。

【００２６】 このように本考案の携帯用灰皿は、灰皿本体と蓋体とが簡単かつ確実に連結出 来るとともに、捨灰が容易に行え、さらに構造が簡単であることは、大量生産に 適し、価格も低廉なものとして需要者に供給できる等、本考案を実施することは 、その実益的価値が甚だ大なるものがある。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ） 本考案の実施例を示す閉蓋状態を示す
斜視図である。 （ｂ） 本考案の実施例を示す開蓋状態を示す斜視図で
ある。

【図２】 本考案の実施例を示す分解図である。

【図３】 本考案の実施例を示す平面図である。

【図４】 本考案の実施例を示す断面図である。

【図５】 本考案の実施例の嵌合状態を示す断面図であ
る。

【図６】 本考案の実施例の嵌合状態を示す断面図であ
る。

【符号の説明】

１ 灰皿本体 １ａ 突起部 ２ 蓋体 ２ａ 固定突起部 ２ｂ 位置決め突起部 ２ｃ 貫通孔 ３ 弾性部材 ３ａ ガイド部 ３ｂ 凹部 ３ｃ 回転止め部 ３ｄ 固定孔 ３ｅ 位置決め孔 ４ 吊紐棒 ５ 吊紐

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 有底筒状の灰皿本体と該灰皿本体に被装
   される蓋体を備えてなり蓋体２に固定された弾性部材を
   介在して灰皿本体に装着されたことを特徴とする携帯用
   灰皿。
2. 【請求項２】 開口部を灰落し孔とする有底筒状の灰皿
   本体と該灰皿本体に被装し開閉自在に蓋体を備えてなる
   携帯灰皿において、有底筒状の灰皿開口部付近の内壁に
   突設された複数の円筒状の突起部と、蓋体底部に固定さ
   れた弾性部材のＶ字形に形成された凹部と、回転止め部
   を有し蓋体の回転動作により、閉蓋開蓋を容易にしたこ
   とを特徴とする携帯用灰皿。
3. 【請求項３】 前記弾性部材は、蓋体内底部に突設され
   た回転止め部に固定されるべく複数の嵌合用孔を有し、
   灰皿本体の内壁に突設された円柱状の突起と係合すべく
   Ｖ字形のに形成された凹部を有し、さらに複数の折り曲
   げ形成された回転止め部を備えたことを特徴とする携帯
   用灰皿。
4. 【請求項４】 蓋体上面部には、中グリ状の凹部が形成
   され中央を対角方向に貫通した孔に金属製の丸棒が圧入
   され、携帯用の首掛け紐または幅広のベルトを使用可能
   とした吊紐棒を備えたことを特徴とした請求項１、請求
   項２、に記載の携帯用灰皿。