JP3061555B2 - フッ素系樹脂長尺材の連続親水性化処理槽 - Google Patents
フッ素系樹脂長尺材の連続親水性化処理槽Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フッ素系樹脂絶縁電線
などのフッ素系樹脂長尺材表面に金属めっきを施す際の
前処理工程としてフッ素系樹脂材表面の親水性化処理を
行うための連続処理槽に関するものである。
などのフッ素系樹脂長尺材表面に金属めっきを施す際の
前処理工程としてフッ素系樹脂材表面の親水性化処理を
行うための連続処理槽に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にフッ素系樹脂材表面に無電解金属
めっきを施す場合、フッ素系樹脂とめっき金属との密着
性を高めるための前処理として、フッ素系樹脂材表面の
親水性化処理が行われる。この場合、被処理材が長尺材
であれば、被処理材の親水性化処理はバッチ処理ではな
く連続処理で行われる。
めっきを施す場合、フッ素系樹脂とめっき金属との密着
性を高めるための前処理として、フッ素系樹脂材表面の
親水性化処理が行われる。この場合、被処理材が長尺材
であれば、被処理材の親水性化処理はバッチ処理ではな
く連続処理で行われる。
【0003】かかるフッ素系樹脂長尺材の連続親水性化
処理槽として、従来は図4に図示する如きオーバーフロ
ー循環方式の処理槽が用いられていた。以下図面に沿い
これを説明する。
処理槽として、従来は図4に図示する如きオーバーフロ
ー循環方式の処理槽が用いられていた。以下図面に沿い
これを説明する。
【0004】親水性化処理槽100は、槽両側の被処理
材Wの入、出口102、103の内側に仕切板104、
105が設けられ、親水性化処理液Lの入る液槽部10
1とオーバーフロー槽部106、107とに仕切られて
いる。処理槽100の被処理材Wの入、出口102、1
03と仕切板104、105の被処理材Wの通過口には
切込み溝が設けてある。また、処理槽100とは別体に
親水性化処理液Lの貯留された有蓋貯留槽108が設け
られる。貯留槽108は、処理槽100の液槽部101
とポンプPを介して液送管109により連結され、更に
処理槽100のオーバーフロー槽部106、107とも
還流管110、111によって連結され、貯留槽108
と処理槽100との間の処理液Lの循環経路が形成され
ている。処理液Lは、貯留槽108からポンプPにより
液送管109を経由して処理槽100の液槽部101へ
送られ、液槽部101に満たされる。また、液槽部10
1の仕切板104、105から溢流した処理液Lはオー
バーフロー槽部106、107に流れ落ち、オーバーフ
ロー槽部106、107の底部に連結された還流管11
0、111を通って貯留槽108へと還流される。被処
理材Wは、処理槽100の入口102から仕切板104
を通って液槽部101に入り、処理液Lによって被処理
材Wの表面の親水性化処理が施され、仕切板105、処
理槽100の出口103を経て、次の処理工程へと導出
される。
材Wの入、出口102、103の内側に仕切板104、
105が設けられ、親水性化処理液Lの入る液槽部10
1とオーバーフロー槽部106、107とに仕切られて
いる。処理槽100の被処理材Wの入、出口102、1
03と仕切板104、105の被処理材Wの通過口には
切込み溝が設けてある。また、処理槽100とは別体に
親水性化処理液Lの貯留された有蓋貯留槽108が設け
られる。貯留槽108は、処理槽100の液槽部101
とポンプPを介して液送管109により連結され、更に
処理槽100のオーバーフロー槽部106、107とも
還流管110、111によって連結され、貯留槽108
と処理槽100との間の処理液Lの循環経路が形成され
ている。処理液Lは、貯留槽108からポンプPにより
液送管109を経由して処理槽100の液槽部101へ
送られ、液槽部101に満たされる。また、液槽部10
1の仕切板104、105から溢流した処理液Lはオー
バーフロー槽部106、107に流れ落ち、オーバーフ
ロー槽部106、107の底部に連結された還流管11
0、111を通って貯留槽108へと還流される。被処
理材Wは、処理槽100の入口102から仕切板104
を通って液槽部101に入り、処理液Lによって被処理
材Wの表面の親水性化処理が施され、仕切板105、処
理槽100の出口103を経て、次の処理工程へと導出
される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】フッ素系樹脂材表面の
親水性化処理液には金属ナトリウムーナフタレン錯体溶
液が用いられるが、金属ナトリウムーナフタレン錯体溶
液は極めて酸化され易い溶液で、殊に温度依存性が大き
く、常温以上の空気接触によっても酸化、ゲル化が進み
溶液の活性度の低下をもたらす。
親水性化処理液には金属ナトリウムーナフタレン錯体溶
液が用いられるが、金属ナトリウムーナフタレン錯体溶
液は極めて酸化され易い溶液で、殊に温度依存性が大き
く、常温以上の空気接触によっても酸化、ゲル化が進み
溶液の活性度の低下をもたらす。
【0006】ところが、上記従来のフッ素系樹脂長尺材
の連続親水性化処理槽100は、オーバーフロー循環方
式の処理槽が使用されているため、構造上、処理液Lが
液槽部101やオーバーフロー槽部106,107等で
空気と接触し易く、また処理液Lがオーバーフロー槽部
106,107から貯留槽108へ還流される際に空気
を巻き込むなど、処理液Lと空気とが接触する経路が多
く存在していた。このため、処理液Wの酸化による劣化
が短時間で進行し、液の寿命が短くなるという問題点が
あった。更に、被処理材Wが液槽部101に導入される
際に、被処理材Wと一緒に被処理材W表面の空気層が処
理液L中に巻き込まれるため、被処理材Wの通過経路の
処理液Lが次第に酸化しゲル化してトンネル状通路を形
成し、被処理材Wと処理液Lとが接触し難くなり、親水
性化処理が成されなくなるという問題点もあった。かよ
うなことから、長尺被処理材の親水性化処理を長時間連
続して行う場合には、図4に図示した如き処理槽を2基
設け、交互に交代に使用して行わざるを得なかった。
の連続親水性化処理槽100は、オーバーフロー循環方
式の処理槽が使用されているため、構造上、処理液Lが
液槽部101やオーバーフロー槽部106,107等で
空気と接触し易く、また処理液Lがオーバーフロー槽部
106,107から貯留槽108へ還流される際に空気
を巻き込むなど、処理液Lと空気とが接触する経路が多
く存在していた。このため、処理液Wの酸化による劣化
が短時間で進行し、液の寿命が短くなるという問題点が
あった。更に、被処理材Wが液槽部101に導入される
際に、被処理材Wと一緒に被処理材W表面の空気層が処
理液L中に巻き込まれるため、被処理材Wの通過経路の
処理液Lが次第に酸化しゲル化してトンネル状通路を形
成し、被処理材Wと処理液Lとが接触し難くなり、親水
性化処理が成されなくなるという問題点もあった。かよ
うなことから、長尺被処理材の親水性化処理を長時間連
続して行う場合には、図4に図示した如き処理槽を2基
設け、交互に交代に使用して行わざるを得なかった。
【0007】そこで、本発明の目的は、処理液Lの酸化
を防止して処理液Lの長寿命化を図り、長時間安定して
親水性化処理を行うことの出来るフッ素系樹脂長尺材の
連続親水性化処理槽を提供することにある。
を防止して処理液Lの長寿命化を図り、長時間安定して
親水性化処理を行うことの出来るフッ素系樹脂長尺材の
連続親水性化処理槽を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のフッ素系樹脂長
尺材の連続親水性化処理槽は、フッ素系樹脂の親水性化
処理液を入れた密閉浴槽にフッ素系樹脂長尺材の導入開
口と導出開口を設け、前記フッ素系樹脂長尺材導入開口
と導出開口を含む前記浴槽内の処理液面を、前記処理液
と拡散反応し難い非酸化性液体若しくは気体の遮蔽層で
覆ったことを構成上の特徴とするものである。
尺材の連続親水性化処理槽は、フッ素系樹脂の親水性化
処理液を入れた密閉浴槽にフッ素系樹脂長尺材の導入開
口と導出開口を設け、前記フッ素系樹脂長尺材導入開口
と導出開口を含む前記浴槽内の処理液面を、前記処理液
と拡散反応し難い非酸化性液体若しくは気体の遮蔽層で
覆ったことを構成上の特徴とするものである。
【0009】更に、前記連続親水性化処理槽内に攪拌器
または/および冷却器を配置する構成とすれば、親水性
化処理液の一層の安定化、長寿命化を図るうえで望まし
い。
または/および冷却器を配置する構成とすれば、親水性
化処理液の一層の安定化、長寿命化を図るうえで望まし
い。
【0010】
【作用】本発明のフッ素系樹脂長尺材の連続親水性化処
理槽では、被処理長尺材の導入開口と導出開口を設けた
密閉浴槽に満たされた親水性化処理液の液面をこの処理
液と拡散反応し難い非酸化性液体若しくは気体の遮蔽層
で覆う構成なので、親水性化処理液は空気と接触するこ
とがなくなり、空気酸化による処理液の劣化が皆無とな
り、処理液本来の処理寿命能力の限界まで使用すること
が可能となる。また、処理液中に酸化処理液の混在がな
くなるので、被処理材は導入口から導出口までの処理液
中で均一な安定した親水性化処理がなされる。また、被
処理材表面の空気層の巻き込みも処理液面上の遮蔽層で
相当程度排除され、被処理材通過経路の処理液の酸化に
よるゲル化で生ずるトンネル化現象も少なくなる。
理槽では、被処理長尺材の導入開口と導出開口を設けた
密閉浴槽に満たされた親水性化処理液の液面をこの処理
液と拡散反応し難い非酸化性液体若しくは気体の遮蔽層
で覆う構成なので、親水性化処理液は空気と接触するこ
とがなくなり、空気酸化による処理液の劣化が皆無とな
り、処理液本来の処理寿命能力の限界まで使用すること
が可能となる。また、処理液中に酸化処理液の混在がな
くなるので、被処理材は導入口から導出口までの処理液
中で均一な安定した親水性化処理がなされる。また、被
処理材表面の空気層の巻き込みも処理液面上の遮蔽層で
相当程度排除され、被処理材通過経路の処理液の酸化に
よるゲル化で生ずるトンネル化現象も少なくなる。
【0011】更に、処理液浴槽中に攪拌器を設けること
により、被処理材と接触する処理液が入れ代わるので、
より均一で安定した親水性化処理がなされるうえ、被処
理材表面の空気層の巻き込みによる処理液のトンネル化
現象も防止される。
により、被処理材と接触する処理液が入れ代わるので、
より均一で安定した親水性化処理がなされるうえ、被処
理材表面の空気層の巻き込みによる処理液のトンネル化
現象も防止される。
【0012】また、処理液浴槽中に冷却器を設けること
により、処理液が適正な低温に保持管理されるので、処
理液のより一層の酸化防止がもたらされ、処理液の長寿
命化、安定化が図られる。
により、処理液が適正な低温に保持管理されるので、処
理液のより一層の酸化防止がもたらされ、処理液の長寿
命化、安定化が図られる。
【0013】
【実施例】以下、図1乃至図3に示す実施例により本発
明を詳細に説明する。
明を詳細に説明する。
【0014】図1は、本発明の第1実施例を示す連続親
水性化処理槽の側面説明図である。連続親水性化処理槽
1は、密閉浴槽2と浴槽2の上面に筒状に突き出して設
けた長尺被処理材Wの導入開口3と導出開口4からな
り、筒状導入開口3と筒状導出開口4の口元は長尺被処
理材Wの通過し得る程度の口径に開けられている。導入
開口3と導出開口4のそれぞれの上方及び浴槽2中には
長尺被処理材Wの進行方向を転換する案内滑車S1,S
2,S3,S4が設けられている。また、浴槽2の上面
には処理液Lの注入口6がバルブV1を介して設けら
れ、浴槽2の底面には処理液Lの排出口7がバルブV2
を介して設けられている。処理液Lは、注入口6から浴
槽2に注入され、浴槽2を充たしたうえ筒状導入開口3
と筒状導出開口4の中程に達する程度まで注がれる。そ
して導入開口3と導出開口4の処理液Lの液面上に処理
液Lと拡散反応し難い非酸化性液体が注入され、処理液
Lの液面上は遮蔽液層5で覆われる。
水性化処理槽の側面説明図である。連続親水性化処理槽
1は、密閉浴槽2と浴槽2の上面に筒状に突き出して設
けた長尺被処理材Wの導入開口3と導出開口4からな
り、筒状導入開口3と筒状導出開口4の口元は長尺被処
理材Wの通過し得る程度の口径に開けられている。導入
開口3と導出開口4のそれぞれの上方及び浴槽2中には
長尺被処理材Wの進行方向を転換する案内滑車S1,S
2,S3,S4が設けられている。また、浴槽2の上面
には処理液Lの注入口6がバルブV1を介して設けら
れ、浴槽2の底面には処理液Lの排出口7がバルブV2
を介して設けられている。処理液Lは、注入口6から浴
槽2に注入され、浴槽2を充たしたうえ筒状導入開口3
と筒状導出開口4の中程に達する程度まで注がれる。そ
して導入開口3と導出開口4の処理液Lの液面上に処理
液Lと拡散反応し難い非酸化性液体が注入され、処理液
Lの液面上は遮蔽液層5で覆われる。
【0015】被処理材Wのフッ素系樹脂材は、四フッ化
エチレン(PTFE),四フッ化エチレン−パーフロロ
アルキルビニルエーテル共重合体(PFA),四フッ化
エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(FEP),四
フッ化エチレン−エチレン共重合体(ETFE)等であ
る。これらフッ素系樹脂材の親水性化処理液Wは金属ナ
トリウムーナフタレン錯体溶液であり、例えばテトラエ
ッチ(株式会社潤工社、商品名)が挙げられる。処理液
Lの金属ナトリウムーナフタレン錯体溶液の液面を覆う
遮蔽液層5には、金属ナトリウムーナフタレン錯体溶液
と拡散反応をしない非酸化性溶液である、キシレン、灯
油、パラフィン、ベンゼン等がある。これら遮蔽液層5
の比重は0.8〜0.88(20°C)であり、金属ナ
トリウムーナフタレン錯体溶液の比重1.08(20°
C)に比し小さいので、金属ナトリウムーナフタレン錯
体溶液中に沈下することはない。遮蔽液層5の層厚さは
概ね20mm程度に充たされる。また、連続親水性化処
理槽1全体の構造材には、金属ナトリウムーナフタレン
錯体溶液に侵されないステンレス鋼等の金属材料或いは
ポリプロピレンやポリエチレン等のプラスチック材料が
使用される。なお、本実施例では処理液Lの遮蔽層5と
して溶液の場合について説明したが、遮蔽層5に非酸化
性ガスを用いてもよい。遮蔽層5に非酸化性ガスを用い
た場合の図面は省略するが、筒状導入開口3と筒状導出
開口4の口元の被処理材Wの通過孔をガスの漏出を出来
るだけ防ぐためのシール構造とし、筒状導入開口3と筒
状導出開口4に非酸化性ガスを注入する口を設けるよう
にすればよい。遮蔽層5のガス体としては、窒素ガス、
アルゴンガス、窒素ガスと水素ガスの混合ガス等の非酸
化性ガスが使用される。
エチレン(PTFE),四フッ化エチレン−パーフロロ
アルキルビニルエーテル共重合体(PFA),四フッ化
エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(FEP),四
フッ化エチレン−エチレン共重合体(ETFE)等であ
る。これらフッ素系樹脂材の親水性化処理液Wは金属ナ
トリウムーナフタレン錯体溶液であり、例えばテトラエ
ッチ(株式会社潤工社、商品名)が挙げられる。処理液
Lの金属ナトリウムーナフタレン錯体溶液の液面を覆う
遮蔽液層5には、金属ナトリウムーナフタレン錯体溶液
と拡散反応をしない非酸化性溶液である、キシレン、灯
油、パラフィン、ベンゼン等がある。これら遮蔽液層5
の比重は0.8〜0.88(20°C)であり、金属ナ
トリウムーナフタレン錯体溶液の比重1.08(20°
C)に比し小さいので、金属ナトリウムーナフタレン錯
体溶液中に沈下することはない。遮蔽液層5の層厚さは
概ね20mm程度に充たされる。また、連続親水性化処
理槽1全体の構造材には、金属ナトリウムーナフタレン
錯体溶液に侵されないステンレス鋼等の金属材料或いは
ポリプロピレンやポリエチレン等のプラスチック材料が
使用される。なお、本実施例では処理液Lの遮蔽層5と
して溶液の場合について説明したが、遮蔽層5に非酸化
性ガスを用いてもよい。遮蔽層5に非酸化性ガスを用い
た場合の図面は省略するが、筒状導入開口3と筒状導出
開口4の口元の被処理材Wの通過孔をガスの漏出を出来
るだけ防ぐためのシール構造とし、筒状導入開口3と筒
状導出開口4に非酸化性ガスを注入する口を設けるよう
にすればよい。遮蔽層5のガス体としては、窒素ガス、
アルゴンガス、窒素ガスと水素ガスの混合ガス等の非酸
化性ガスが使用される。
【0016】図2は、本発明の第2実施例を示す連続親
水性化処理槽10の側面説明図で、図1の第1実施例の
処理槽1に攪拌器11を設けたもので、その他の構成は
第1実施例の処理槽1と全く同一である。攪拌器11は
浴槽2内の処理液Lを攪拌し、被処理材Wと接する処理
液Lが被処理材W表面に付着してくる空気層によって酸
化ゲル化される影響を緩和させる。攪拌器11は常時回
転しておく必要はなく、12時間〜24時間に1回、約
30秒から1分間程度回転すれば十分である。図中、1
2は攪拌モータ、13は回転翼、14は攪拌器のジョイ
ント部である。
水性化処理槽10の側面説明図で、図1の第1実施例の
処理槽1に攪拌器11を設けたもので、その他の構成は
第1実施例の処理槽1と全く同一である。攪拌器11は
浴槽2内の処理液Lを攪拌し、被処理材Wと接する処理
液Lが被処理材W表面に付着してくる空気層によって酸
化ゲル化される影響を緩和させる。攪拌器11は常時回
転しておく必要はなく、12時間〜24時間に1回、約
30秒から1分間程度回転すれば十分である。図中、1
2は攪拌モータ、13は回転翼、14は攪拌器のジョイ
ント部である。
【0017】図3は、本発明の第3の実施例を示す連続
親水性化処理槽20の側面説明図で、図1の第1実施例
の処理槽1に冷却器21を設けたもので、その他の構成
は第1実施例の処理槽1と全く同一である。冷却器21
には、水等の温度15°C以下の冷媒22を循環し、処
理液Lを低温に保持管理して処理液Lの劣化を防止す
る。図中、23は冷媒導管である。
親水性化処理槽20の側面説明図で、図1の第1実施例
の処理槽1に冷却器21を設けたもので、その他の構成
は第1実施例の処理槽1と全く同一である。冷却器21
には、水等の温度15°C以下の冷媒22を循環し、処
理液Lを低温に保持管理して処理液Lの劣化を防止す
る。図中、23は冷媒導管である。
【0018】次に、本発明の第1、第2、第3実施例の
連続親水性化処理槽と従来の連続親水性化処理槽を使用
した場合について、それぞれの処理液が劣化するまでの
時間を比較観測した結果を表1に記す。各実施例、従来
例とも、被処理材には0.2mm径の銅導体にPTFE
樹脂を押出被覆した外径0.66mmの絶縁電線を用い
た。処理溶液には金属ナトリウムーナフタレン錯体溶液
を用いた。被処理材は処理液中を連続して通過させ、処
理液中の通過長さは約350mm、浸漬時間は約30秒
とした。 〔第1実施例〕:図1の処理槽を用い、遮蔽層は20m
m液厚のキシレン溶液層とした。処理溶液温度は20°
Cに保持した。 〔第2実施例〕:図2の処理槽を用い、第1実施例と同
一のキシレン溶液遮蔽層とし、攪拌は12時間毎に30
秒間行った。処理溶液温度は20°Cに保持した。 〔第3実施例〕:図3の処理槽を用い、第1実施例と同
一のキシレン溶液遮蔽層とし、冷媒に10°Cの水を用
い、処理溶液温度を10°Cに保持した。 〔従来例〕:図4の処理槽を用い、処理溶液温度は20
°Cに保持した。
連続親水性化処理槽と従来の連続親水性化処理槽を使用
した場合について、それぞれの処理液が劣化するまでの
時間を比較観測した結果を表1に記す。各実施例、従来
例とも、被処理材には0.2mm径の銅導体にPTFE
樹脂を押出被覆した外径0.66mmの絶縁電線を用い
た。処理溶液には金属ナトリウムーナフタレン錯体溶液
を用いた。被処理材は処理液中を連続して通過させ、処
理液中の通過長さは約350mm、浸漬時間は約30秒
とした。 〔第1実施例〕:図1の処理槽を用い、遮蔽層は20m
m液厚のキシレン溶液層とした。処理溶液温度は20°
Cに保持した。 〔第2実施例〕:図2の処理槽を用い、第1実施例と同
一のキシレン溶液遮蔽層とし、攪拌は12時間毎に30
秒間行った。処理溶液温度は20°Cに保持した。 〔第3実施例〕:図3の処理槽を用い、第1実施例と同
一のキシレン溶液遮蔽層とし、冷媒に10°Cの水を用
い、処理溶液温度を10°Cに保持した。 〔従来例〕:図4の処理槽を用い、処理溶液温度は20
°Cに保持した。
【0019】
【表1】 処理液の劣化時間の比較
【0020】上記表1からも明らかなように、本発明の
連続親水性化処理槽を用いると従来の連続親水性化処理
槽を用いたときに比較して、処理液の使用可能時間が格
段に向上している。
連続親水性化処理槽を用いると従来の連続親水性化処理
槽を用いたときに比較して、処理液の使用可能時間が格
段に向上している。
【0021】
【発明の効果】本発明のフッ素系樹脂長尺材の連続親水
性化処理槽によれば、フッ素系樹脂材の親水性化処理液
は空気と接触することがなくなり、空気酸化による処理
液の劣化が皆無となる。また、被処理材通過経路の処理
液が酸化、ゲル化してトンネル化する現象もなくなる。
従って、処理液本来の処理寿命能力の限界まで使用する
ことが可能となるうえ、均一で安定した親水性化処理が
なされる。また、高価な処理液の使用量も少なくて済む
ので、運転コストの低減化も可能となる。
性化処理槽によれば、フッ素系樹脂材の親水性化処理液
は空気と接触することがなくなり、空気酸化による処理
液の劣化が皆無となる。また、被処理材通過経路の処理
液が酸化、ゲル化してトンネル化する現象もなくなる。
従って、処理液本来の処理寿命能力の限界まで使用する
ことが可能となるうえ、均一で安定した親水性化処理が
なされる。また、高価な処理液の使用量も少なくて済む
ので、運転コストの低減化も可能となる。
【図1】本発明の第1実施例を示すフッ素系樹脂長尺材
の連続親水性化処理槽の側面説明図である。
の連続親水性化処理槽の側面説明図である。
【図2】本発明の第2実施例を示すフッ素系樹脂長尺材
の連続親水性化処理槽の側面説明図である。
の連続親水性化処理槽の側面説明図である。
【図3】本発明の第3実施例を示すフッ素系樹脂長尺材
の連続親水性化処理槽の側面説明図である。
の連続親水性化処理槽の側面説明図である。
【図4】従来のフッ素系樹脂長尺材の連続親水性化処理
槽の側面説明図である。
槽の側面説明図である。
1,10,20 連続親水性化処理槽 2 密閉浴槽 3 被処理材の導入開口 4 被処理材の導出開口 5 処理液の遮蔽層 6 処理液の注入口 7 処理液の排出口 11 攪拌器 21 冷却器 W 被処理材 L 親水性化処理液
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 18/00 - 18/54 C25D 5/56,21/11,7/06 B05C 3/04,3/12
Claims (4)
- 【請求項1】 フッ素系樹脂の親水性化処理液を入れた
密閉浴槽にフッ素系樹脂長尺材の導入開口と導出開口を
設け、前記フッ素系樹脂長尺材導入開口と導出開口を含
む前記浴槽内の処理液面を、前記処理液と拡散反応し難
い非酸化性液体若しくは気体の遮蔽層で覆ったことを特
徴とするフッ素系樹脂長尺材の連続親水性化処理槽。 - 【請求項2】 前記フッ素系樹脂長尺材の連続親水性化
処理槽内に前記処理液を攪拌する攪拌装置を配置したこ
とを特徴とする請求項1記載のフッ素系樹脂長尺材の連
続親水性化処理槽。 - 【請求項3】 前記フッ素系樹脂長尺材の連続親水性化
処理槽に冷却器を配置したことを特徴とする請求項1記
載のフッ素系樹脂長尺材の連続親水性化処理槽。 - 【請求項4】 前記フッ素系樹脂長尺材の連続親水性化
処理槽内に攪拌装置と冷却器を配置したことを特徴とす
る請求項1記載のフッ素系樹脂長尺材の連続親水性化処
理槽。
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---|---|---|---|
JP7264824A JP3061555B2 (ja) | 1995-09-19 | 1995-09-19 | フッ素系樹脂長尺材の連続親水性化処理槽 |
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JP7264824A JP3061555B2 (ja) | 1995-09-19 | 1995-09-19 | フッ素系樹脂長尺材の連続親水性化処理槽 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0978288A JPH0978288A (ja) | 1997-03-25 |
JP3061555B2 true JP3061555B2 (ja) | 2000-07-10 |
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-
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