JP3060970B2 - パルス幅変調回路 - Google Patents

パルス幅変調回路

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JP3060970B2
JP3060970B2 JP8302283A JP30228396A JP3060970B2 JP 3060970 B2 JP3060970 B2 JP 3060970B2 JP 8302283 A JP8302283 A JP 8302283A JP 30228396 A JP30228396 A JP 30228396A JP 3060970 B2 JP3060970 B2 JP 3060970B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定幅のパルス信
号を生成するパルス幅変調回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、所定のディジタル信号に対してパ
ルス幅変調を行うパルス幅変調回路としては、例えば、
特開平6−177723号公報に示すようなパルス幅変
調回路がある。図9は、従来のパルス幅変調回路の要部
構成を示す図である。図9に示すパルス幅変調回路51
は、大別して、クロック遅延回路52と、クロックレベ
ル検出回路53と、クロック遅延量検出回路54と、乗
算回路55と、選択回路56と、パルス発生回路57と
から構成されている。
【0003】クロック遅延回路52は、各々縦続接続さ
れる256個のバッファ回路BUF1〜BUF256からな
り、入力端子INから入力されたクロック信号CLK0
から遅延クロック信号CLK1〜CLK256を生成する。
クロックレベル検出回路53は、バッファ回路BUF1
〜BUF256に対応する256個のフリップフロップ回
路FF1〜FF256からなり、各フリップフロップ回路F
1〜FF256は遅延クロック信号CLK1〜CLK256
立ち上がりで入力端子INからのクロック信号CLK0
のレベルを取り込んでクロック遅延量検出回路54に出
力する。
【0004】クロック遅延量検出回路54は、フリップ
フロップ回路FF1 〜FF255 の出力とこれらフリップ
フロップ回路FF1 〜FF255 に隣り合う次段のフリッ
プフロップ回路FF2 〜FF256 の出力との排他的論理
和をとるエクスクルーシブオアゲートEXOR1 〜EX
OR255 と、エクスクルーシブオアゲートEXOR1
EXOR255 からの各出力値を8ビットのデータに変換
するエンコーダENCとから構成されている。乗算回路
55は、エンコーダENCからの8ビットデータと予め
設定されたディジタルデータDSとの乗算を行い、その
演算結果を8ビットデータとして出力する。
【0005】選択回路56は、乗算回路55から出力さ
れる8ビットデータを256ビットのデータに変換する
デコーダDECと、デコーダDECからの出力データを
制御信号とし、バッファ回路BUF1 〜BUF256 に対
応する256個のトライステートバッファ回路TR1
TR256 と、プルアップ抵抗Rとから構成されている。
なお、トライステートバッファ回路TR1 〜TR
256 は、制御信号がハイレベル(以下、“H”)のと
き、バッファ回路BUF1 〜BUF256 からの出力信号
をそのまま出力し、制御信号がローレベル(以下、
“L”)のとき、ハイインピーダンス(以下、“Z”)
となる。また、プルアップ抵抗Rは、トライステートバ
ッファ回路TR1 〜TR256 の出力端が互いに接続され
ていることから、トライステートバッファ回路TR1
TR256 の状態が“Z”となったときの出力を確定させ
る目的で設けられている。
【0006】パルス発生回路57は、リセット機能を有
するD型フリップフロップ回路FFと、インバータIN
Vとからなり、D型フリップフロップ回路FFはバッフ
ァ回路3からの遅延クロック信号CLKが“L”から
“H”に変化するタイミングで入力端子INから入力さ
れるクロック信号CLK0 を取り込み、そのレベルを出
力端子OUTから出力する。インバータINVは、トラ
イステートバッファ回路TR1 〜TR256 からの出力信
号を反転するためのものであり、その出力をD型フリッ
プフロップ回路FFのリセット端子R ̄(以下、X ̄は
Xの反転信号を示す)に入力する。すなわち、リセット
端子R ̄に“L”が入力されると、出力端子OUTから
の出力信号は無条件に“L”となる。
【0007】したがって、上記従来のパルス幅変調回路
51は、バッファ回路BUF1 〜BUF256 のクロック
遅延量検出回路54によって遅延量を検出して選択すべ
きクロック信号補正を行う。例えば、ディジタルデータ
DSが“125”の場合において、バッファ回路BUF
1 〜BUF256 の遅延時間が最小1.5nsecから最
大5.09nsecまで変化する場合であっても、その
パルス幅は121.5nsecから122.16nse
cまでの0.66nsecしか変化せず、素子の特性や
動作環境に依存しない安定した動作を得ることができ
る。また、他の公知例として、入力クロック信号を細か
いパルスに変化させた後に遅延回路を通過させることに
より、遅延回路における遅延量を制御し、回路の安定化
を図ろうとしたパルス幅変調回路も提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のパルス幅変調回路51にあっては、各バッフ
ァ回路BUF1 〜BUF256 のクロック遅延量の変化に
対しては有効に働くものの、入力されるクロック信号C
LK0 のデューティの変化に伴って出力パルス幅が変化
してしまうという問題点があった。
【0009】すなわち、パルス幅変調回路51における
出力パルスのデューティは、クロック遅延回路52に入
力するクロック信号CLK0 のデューティに依存するた
め、クロックレベル検出回路53、クロック遅延量検出
回路54、選択回路56等の信号が通過する回路におい
ては、信号波形の立ち上がり、あるいは、立ち下がり時
における伝播遅延時間が正確に等しくなければ、通過す
る信号のデューティは、これらの回路を通過するたびに
変動してしまう。さらに、回路特性は、電源電圧の変動
や周囲温度に依存して変化するため、入力されるクロッ
ク信号のデューティを保証することは極めて困難であ
る。
【0010】また、入力クロック信号をパルスシェイパ
回路等を用いて細かいパルス幅の信号に変化させた後に
遅延回路を通過させるパルス幅変調回路にあっては、遅
延回路においてパルス幅が減少する方向に変化した場
合、例えば、R−Sフリップフロップ回路等に印加する
セット信号,リセット信号として最小限必要なパルス幅
の信号を得られなくなるおそれがあり、最悪の場合はこ
れらの信号が消滅する危険性がある。一方、遅延回路に
おいてパルス幅が増加する方向に変化した場合、R−S
フリップフロップ回路等に印加するセット信号,リセッ
ト信号の幅が大きくなってしまうため、セット信号およ
びリセット信号が同時に入力される危険性があり、誤動
作の原因となるという問題点があった。
【0011】本発明の目的は、上記問題点を解決するた
め、入力クロック信号のデューティ変化に依存すること
なく、安定したパルス変調を行うパルス幅変調回路を提
供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、(イ)入力される基準クロック信号を、基準クロッ
ク信号の2倍周期のクロック信号に分周するクロック分
周手段と、(ロ)クロック分周手段からの出力信号を段
階的に遅延させた複数の遅延信号を生成する信号遅延手
段と、(ハ)クロック分周手段における出力信号レベル
の変化時から信号遅延手段によって遅延した時間後に出
力される複数の遅延信号出力レベルが変化するまでの時
間のパルス幅を有する複数のパルス信号を生成するパル
ス生成手段と、(ニ)パルス生成手段によって生成され
た各パルス信号の出力信号レベルを基準クロック信号の
立ち上がりタイミングで取り込み次の基準クロック信号
の立ち上がりタイミングまで保持し、保持した各信号レ
ベルを比較して保持した各信号のレベルが変化する位置
を判定し、変化する位置に基づいて基準クロックの周期
時間に発生する信号遅延手段の遅延量を検出する遅延量
検出手段と、(ホ)遅延量検出手段により検出されたパ
ルス信号の遅延量に基づいて予め設定された設定値に対
する補正値を演算する演算手段と、(へ)演算手段によ
り求められた補正値に基づいてパルス生成手段で生成さ
れる複数のパルス信号から所望のパルス信号を選択する
選択手段とをパルス幅変調回路に具備させる。すなわ
ち、本パルス幅変調回路では、その動作基準となるタイ
ミングを基準クロック信号のデューティではなく周期タ
イミングとすることにより、出力パルス信号のデューテ
ィは基準クロック信号のデューティ変化に依存すること
がない。
【0013】請求項2記載の発明では、(イ)入力され
る基準クロック信号を、基準クロック信号の2倍周期の
クロック信号に分周するクロック分周手段と、(ロ)
ロック分周手段からの出力信号を段階的に遅延させた複
数の遅延信号を生成する信号遅延手段と、(ハ)クロッ
ク分周手段における出力信号レベルの変化時から信号遅
延手段によって遅延した時間後に出力される複数の遅延
信号出力レベルが変化するまでの時間のパルス幅を有す
る複数のパルス信号を生成するパルス生成手段と、
(ニ)パルス生成手段によって生成された各パルス信号
の出力信号レベルを基準クロック信号の立ち上がりタイ
ミングで取り込み次の基準クロック信号の立ち上がりタ
イミングまで保持し、保持した各信号レベルを比較して
保持した各信号のレベルが変化する位置を判定し、変化
する位置に基づいて基準クロックの周期時間に発生する
信号遅延手段の遅延量を検出する遅延量検出手段と、
(ホ)遅延量検出手段により検出されたパルス信号の遅
延量に基づいて予め設定された設定値に対する補正値を
演算する演算手段と、(へ)演算手段により求められた
補正値の出力タイミングを所定時間だけ遅延させて出力
する遅延手段と、(ト)遅延手段により遅延出力される
補正値に基づいてパルス生成手段で生成される複数のパ
ルス信号から所望のパルス信号を選択する選択手段とを
パルス幅変調回路に具備させる。
【0014】これによって、本パルス幅変調回路は、遅
延手段における遅延量を調整することにより、選択手段
における選択基準となる入力信号のタイミングを基準ク
ロック信号のパルス立ち上がりタイミングあるいはパル
ス立ち下がりタイミングに統一することができる。具体
的には、請求項3に記載するように、遅延手段による信
号の遅延時間を入力される基準クロック信号の1クロッ
ク周期時間とすることでタイミングの統一を実現するこ
とができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図示した一実施例に基づい
て本発明を詳細に説明する。図1および図2は、本実施
例におけるパルス幅変調回路1の全体構成を示す図であ
る。本実施例のパルス幅変調回路1は、クロック分周手
段となる分周器2と、信号遅延手段となる遅延回路3
と、パルス生成手段となるパルス生成回路4と、遅延量
検出手段となる遅延量検出回路5と、演算手段となる演
算回路6と、遅延手段となるディレイ回路7と、選択手
段となるセレクタ8とを備えている。
【0016】分周器2は、D型フリップフロップ回路1
1により構成され、基準クロック信号CLKが入力され
る入力端子CLKinをクロック入力端子Cに接続すると
ともに、反転出力端子Q ̄を入力端子Dに接続すること
で、その出力端子Qからは基準クロック信号CLKを2
分周した分周クロック信号CLK2を出力する。すなわ
ち、分周クロック信号CLK2は、基準クロック信号C
LKの周期に合せて“H”または“L”の信号レベルを
交互に繰り返す信号となる。そして、この出力変化は基
準クロック信号CLKにおける信号レベルの変化よりD
型フリップフロップ回路11の有する遅延時間Tだけ遅
れる。一般にクロック信号は、デューティの精度は低く
(例えば、50%±10%程度)、周期の精度は高い
(例えば、交換機の回線系では±20ppm程度)。本
発明は、このようなクロック信号のもつ特性に目をつ
け、動作基準タイミングを基準クロック信号のデューテ
ィではなく、周期タイミングに基づいて行うことによ
り、パルス幅変調の絶対精度を高めている。
【0017】遅延回路3は、直列接続されたn段(nは
2以上の整数)のバッファ回路B1〜Bn から構成され
ており、分周クロック信号CLK2を、バッファ回路B
1 〜Bn がもつ個々の遅延時間分ずつ遅延させながら信
号を伝搬していく。すなわち、バッファ回路B1 〜Bn
を任意の遅延時間を有する遅延素子とみなし、各バッフ
ァ回路B1 〜Bn からの遅延信号D1 〜Dn を次段のパ
ルス生成回路4に出力する。パルス生成回路4は、各バ
ッファ回路B1 〜Bn に対応するn個のエクスクルーシ
ブオアゲートEX1 〜EXn から構成されており、一方
入力端に分周器2からの分周クロック信号CLK2を入
力するとともに、他方入力端には対応するバッファ回路
1 〜Bn からの遅延信号D1 〜Dn をそれぞれ入力し
ている。これによって、分周クロック信号CLK2の出
力レベル変化点(例えば、パルス立ち上がりタイミン
グ)から各遅延信号D1 〜Dn の出力レベル変化点まで
の時間パルス幅をもったパルス信号D1 ’〜Dn ’を次
段の遅延量検出回路5に出力する。
【0018】遅延量検出回路5は、各エクスクルーシブ
オアゲートEX1 〜EXn に対応するn個のフリップフ
ロップ回路F1 〜Fn とエンコーダ12とから構成され
ている。フリップフロップ回路F1 〜Fn は、エクスク
ルーシブオアゲートEX1 〜EXn から出力されるパル
ス信号D1 ’〜Dn ’を基準クロック信号CLKの入力
タイミングで取り込み、基準クロック信号CLKの1周
期時間分だけ遅延させた後にその出力をエンコーダ12
に出力することで、バッファ回路B1 〜Bn 内のどの位
置にまで分周クロック信号CLK2が進んだかを知るた
めの情報信号D1 ”〜Dn ”をエンコーダ12に出力す
る。これらフリップフロップ回路F1 〜Fn は、次段の
エンコーダ12によってエンコードを行う前に、パルス
信号D1 ’〜Dn ’の出力レベル変化点の検出位置を確
定させるためのものであり、検出位置を確定させておく
ことで、エンコーダ12からグレイコード(未確定値)
が出力されることを防止する。また、フリップフロップ
回路F1 〜Fn の出力信号である情報信号D1 ”〜
n ”を基準クロック信号CLKに同期させることで、
後段回路のクロック同期処理が行い易くなる。
【0019】図3は、図1におけるエンコーダ12の構
成例を示す図である。エンコーダ12は、図3に示すよ
うに、複数個のエクスクルーシブオアゲートEOR…
と、複数個のオアゲートOR…とから構成され、フリッ
プフロップ回路F1 〜Fn から与えられる情報信号
1 ”〜Dn ”に基づいて、この情報信号D 1 ”〜
n ”を遅延データとして数値データ化し、所定ビット
のデータTを演算回路6に出力するものである。演算回
路6は、乗算器13と、デコーダ14とから構成され、
乗算器13は、予め設定入力されるディジタルデータD
Sとエンコーダ12から出力されるデータTとを乗算す
ることにより、所望のパルス幅となる遅延位置を計算
し、この演算結果データS1 をデコーダ14に出力す
る。
【0020】すなわち、N(Nは自然数)個分の遅延素
子に相当する遅延が存在し、基準クロック信号CLKの
1クロック周期時間での遅延がM(Mは自然数)個分の
遅延素子に相当する遅延であるとき、ディジタルデータ
DSがA(0≦A≦1)であれば、A×Mによって求め
られる演算結果Y(0≦Y≦M,Yは整数)は、Mを1
00%のパルス幅とする、A×100%のパルス幅出力
を得るためのデータを得ることができる。
【0021】図4は、図2におけるデコーダ14および
ディレイ回路7の構成例を示す図である。デコーダ14
は、図4に示すように、遅延素子となるバッファ回路B
1 〜Bnからの出力数と同数(すなわち、n個)のアン
ドゲートAND1 〜ANDn から構成され、乗算器13
から得られたデータに基づいて後述するセレクタ8に対
する選択信号を生成するものである。このデコーダ14
は、乗算器13から入力される演算結果データS1 に基
づいて、演算結果データS1 に相当する位置に設けられ
たアンドゲートAND1 〜ANDn の出力端子の信号レ
ベルだけを“H”とした選択信号S2 を出力する。具体
的には、乗算器13から出力される演算結果データS1
のデータがYであるとすると、Y番目に位置するアンド
ゲートAND 1 〜ANDn の出力端子だけが“H”とな
る。
【0022】ディレイ回路7は、図4に示すように、デ
コーダ14を構成するアンドゲートAND1 〜ANDn
にそれぞれ1対1で対応するn個のD型フリップフロッ
プ回路DF1 〜DFn から構成され、基準クロック信号
CLKの1クロック周期分だけアンドゲートAND1
ANDn からの出力である選択信号S2 を遅延させ、遅
延選択信号S3 として出力するために設けられている。
これは、各バッファ回路B1 〜Bn の伝播遅延時間およ
び立ち上がり時間または立ち下がり時間のバラツキ等が
要因となってバッファ回路B1 〜Bn によって得られる
遅延時間がパルス立ち上がりタイミングとパルス立ち下
がりタイミングとで大きくズレが生じることがあるため
の対策であり、パルス立ち上がりタイミング同士、ある
いは、パルス立ち下がりタイミング同士では遅延時間の
バラツキは小さいという特長を利用したものである。
【0023】すなわち、ディレイ回路7によって1クロ
ック周期分だけ選択信号S2 を遅延させることで、遅延
回路3においてパルス立ち上がりタイミングで得られた
遅延信号D1 〜Dn に対しては、演算回路6およびセレ
クタ8においてもパルス立ち上がりタイミングで演算処
理や所望の信号を選択するように構成されている。した
がって、逆にパルス立ち下がりタイミングが基準となる
場合には、パルス立ち下がりタイミングに基づいてセレ
クタ8による選択を行うように、時間調整すればよい。
【0024】セレクタ8は、図2に示すように、パルス
生成回路4からの出力信号を入力とするn個のトライス
テートバッファ回路T1 〜Tn と、セレクタ8の出力値
が不定値となるのを防止するために設けられたプルダウ
ン用抵抗rと、出力すべきパルス信号を増幅するための
バッファ回路15とから構成されている。ここで、トラ
イステートバッファ回路T1 〜Tn は、ディレイ回路7
からの遅延選択信号S3 に基づいて指示された1つのト
ライステートバッファ回路T1 〜Tn だけをイネーブル
状態とし、イネーブル状態となったトライステートバッ
ファ回路T1 〜Tn に入力されるパルス信号D1 ’〜D
n ’のいずれか1つを選択する。ここで選択されたパル
ス信号D1 ’〜Dn ’が演算回路6に設定したディジタ
ルデータDSに対応するパルス幅変調信号Pであり、バ
ッファ回路15にて増幅した後、出力端子CLKout
ら出力する。
【0025】次に、上述の実施例の動作例を図5および
図6に基づいて説明する。図5および図6は、本実施例
におけるパルス幅変調回路1の動作を説明するための図
であり、図1および図2に示す各ブロックの出力波形を
示す。まず、分周器2に5MHzの基準クロック信号C
LKを入力すると、分周器2は、200nsecの周期
で“H”と“L”とを交互に出力する分周クロック信号
CLK2を出力する。遅延回路3は、立ち上がり波形に
おいて0.45nsec〜0.65nsecのバラツキ
をもち、代表値が0.55nsecであり、一方、立ち
下がり波形において0.4nsec〜0.6nsecの
バラツキをもち、代表値が0.5nsecとなる512
個のバッファ回路B1 〜B512 からなるものとすると、
立ち上がり波形での総遅延は代表値で0.55×512
=281.6nsec、一方、立ち下がり波形での総遅
延は代表値で0.5×512=256nsecとなる。
【0026】このとき、基準クロック信号CLKの1ク
ロック周期時間においてバッファ回路B1 〜B512 を通
過する通過量は、立ち上がり波形で200÷0.55≒
363.63より363個、立ち下がり波形で200÷
0.5=400個となる。したがって、遅延量検出回路
5では、立ち上がり波形時の場合、1〜363個までの
フリップフロップ回路F1 〜F363 の出力は“L”とな
り、364〜512個までのフリップフロップ回路F
364 〜F512 の出力は“H”となる。同様にして、立ち
下がり波形時の場合、1〜400個までのフリップフロ
ップ回路F1 〜F400 の出力は“L”となり、401〜
512個までのフリップフロップ回路F401 〜F512
出力は“H”となる。この結果、エンコーダ12の出力
Tは、512の数値を表現できる、例えば、9ビットの
データで立ち上がり波形時に363、立ち下がり波形時
に400のデータを出力する。
【0027】ここで、演算回路6に入力されるディジタ
ルデータDSが、30%のパルス幅出力を期待する0.
3の値であったとすると、立ち上がり波形時には、遅延
素子量が363個であるから0.3×363=108.
9より108、一方、立ち下がり波形時には、遅延素子
量が400個であるから0.3×400=120の乗算
結果を得る。この結果、デコーダ14の出力S2 は、立
ち上がり波形時に108番目のビットを“H”とし、立
ち下がり波形時に120番目のビットを“H”とする。
そして、デコーダ14からの出力S2 をディレイ回路7
によって、基準クロック信号CLKの1クロック周期分
である200nsecだけ遅延させた後、セレクタ8に
出力する。
【0028】したがって、立ち上がり波形時には、トラ
イステートバッファ回路T108 がイネーブル状態となっ
てパルス信号D108 ’を出力すべきパルス幅変調信号P
として選択し、立ち下がり波形時には、トライステート
バッファ回路T120 がイネーブル状態となってパルス信
号D120 ’を出力すべきパルス幅変調信号Pとして選択
する。これによって、ディジタルデータDSによって指
定された30%のパルス幅を有するパルス信号を正確に
選択することができる。
【0029】図7および図9は、他の実施例におけるパ
ルス幅変調回路1’の全体構成を示す図である。なお、
図7および図9において、図1および図2に示す実施例
と同一要素部分には同一符号を付している。本実施例の
パルス幅変調回路1’における遅延回路3’は、2入力
端に同一信号を入力するn段(nは2以上の整数)のア
ンドゲートA1 〜An から構成されており、図1におけ
るバッファ回路B1 〜Bn と同様に、アンドゲートA1
〜A n を遅延素子とみなして遅延信号D1 〜Dn を生成
している。ここで、通常、遅延回路3’においては立ち
上がり波形時と立ち下がり波形時において遅延差が生じ
るものであるが、この差がない場合には本実施例のよう
に、図2におけるディレイ回路7を省略することもでき
る。
【0030】また、本実施例のパルス幅変調回路1’に
おけるセレクタ8’は、図8に示すように、パルス生成
回路4からの出力信号を入力とするn個のトライステー
トインバータ回路I1 〜In と、セレクタ8’の出力値
が不定値となるのを防止するために設けられたプルダウ
ン用抵抗rと、出力すべきパルス信号を増幅するための
インバータ回路16とから構成されている。すなわち、
図2におけるセレクタ8では、トライステートバッファ
回路T1 〜Tn によって選択された信号をバッファ回路
15によって増幅出力していたが、本実施例のセレクタ
8’では、トライステートインバータ回路I1 〜In
よって選択された反転信号をインバータ回路16によっ
て反転増幅することによってセレクタ8と同一の出力信
号を得るようにしたものである。
【0031】以上説明したように、本実施例では、入力
される基準クロック信号CLKを2分周することによっ
て周期データに変換し、この周期データに基づいて処理
を行うため、基準クロック信号CLKのデューティとは
無関係に適正な出力パルス信号を得ることができる。ま
た、遅延回路3を構成する遅延素子における波形の立ち
上がりや立ち下がりの遅延差がある場合、ディレイ回路
7によってタイミング調整を行うことで、セレクタ8で
はより正確なパルス波形を選択することができる。
【0032】さらに、本実施例では、入力段において細
いパルス幅を利用した処理を行わないため、遅延素子に
よるパルス幅の細りあるいは太り等の影響を受けること
がない。また、パルス生成回路4において、基準クロッ
ク信号CLKの周期時間を越える遅延時間によるパルス
信号を生成することにより、0%から100%までのパ
ルス幅に対応することができる。なお、前述の実施例で
は、遅延量検出回路5の前段においてフリップフロップ
回路F1 〜Fn をデータの確定を行っているが、これに
限らず、クロック信号に同期してデータを確定させるこ
とのできるものであれば、他の回路で代用しても構わな
い。
【0033】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1および請求項2記載の発明では、動作基準となるタイ
ミングを基準クロック信号のデューティではなく周期タ
イミングとすることにより、入力クロック信号のデュー
ティ変化に伴う出力パルス信号のデューティ変化を抑え
ることができる。また、請求項2および請求項3記載の
発明では、遅延手段における遅延量を調整することによ
り、選択手段における選択基準となる入力信号のタイミ
ングを基準クロック信号のパルス立ち上がりタイミング
あるいはパルス立ち下がりタイミングに統一することが
でき、パルス立ち上がりタイミングとパルス立ち下がり
タイミングとの間の遅延差が大きい場合でも各タイミン
グ間では遅延差が小さいため、安定したパルス変調を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例におけるパルス幅変調回路の全体構成
を示す図である。
【図2】図1に続く、パルス幅変調回路の全体構成を示
す図である。
【図3】図1におけるエンコーダの構成例を示す図であ
る。
【図4】図2におけるデコーダおよびディレイ回路の構
成例を示す図である。
【図5】図1および図2に示す各ブロックの出力波形を
示す図である。
【図6】図1および図2に示す各ブロックの出力波形を
示す図である。
【図7】他の実施例におけるパルス幅変調回路の全体構
成を示す図である。
【図8】図7に続く、パルス幅変調回路の全体構成を示
す図である。
【図9】従来のパルス幅変調回路の要部構成を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 パルス幅変調回路 2 分周器(クロック分周手段) 3 遅延回路(信号遅延手段) 4 パルス生成回路(パルス生成手段) 5 遅延量検出回路(遅延量検出手段) 6 演算回路(演算手段) 7 ディレイ回路(遅延手段) 8 セレクタ(選択手段) 11 D型フリップフロップ回路 12 エンコーダ 13 乗算器 14 デコーダ 15 バッファ回路 16 インバータ回路

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力される基準クロック信号を、基準ク
    ロック信号の2倍周期のクロック信号に分周するクロッ
    ク分周手段と、 前記クロック分周手段からの出力信号を段階的に遅延さ
    せた複数の遅延信号を生成する信号遅延手段と、 前記クロック分周手段における出力信号レベルの変化時
    から前記信号遅延手段によって遅延した時間後に出力さ
    れる複数の遅延信号出力レベルが変化するまでの時間の
    パルス幅を有する複数のパルス信号を生成するパルス生
    成手段と、 前記パルス生成手段によって生成された各パルス信号の
    出力信号レベルを基準クロック信号の立ち上がりタイミ
    ングで取り込み次の基準クロック信号の立ち上がりタイ
    ミングまで保持し、保持した各信号レベルを比較して保
    持した各信号のレベルが変化する位置を判定し、変化す
    る位置に基づいて基準クロックの周期時間に発生する前
    記信号遅延手段の遅延量を検出する遅延量検出手段と、 前記遅延量検出手段により検出されたパルス信号の遅延
    量に基づいて予め設定された設定値に対する補正値を演
    算する演算手段と、 前記演算手段により求められた補正値に基づいて前記パ
    ルス生成手段で生成される複数のパルス信号から所望の
    パルス信号を選択する選択手段とを具備することを特徴
    とするパルス幅変調回路。
  2. 【請求項2】 入力される基準クロック信号を、基準ク
    ロック信号の2倍周期のクロック信号に分周するクロッ
    ク分周手段と、 前記クロック分周手段からの出力信号を段階的に遅延さ
    せた複数の遅延信号を生成する信号遅延手段と、 前記クロック分周手段における出力信号レベルの変化時
    から前記信号遅延手段によって遅延した時間後に出力さ
    れる複数の遅延信号出力レベルが変化するまでの時間の
    パルス幅を有する複数のパルス信号を生成するパルス生
    成手段と、 前記パルス生成手段によって生成された各パルス信号の
    出力信号レベルを基準クロック信号の立ち上がりタイミ
    ングで取り込み次の基準クロック信号の立ち上がりタイ
    ミングまで保持し、保持した各信号レベルを比較して保
    持した各信号のレベルが変化する位置を判定し、変化す
    る位置に基づいて基準クロックの周期時間に発生する前
    記信号遅延手段の遅延量を検出する遅延量検出手段と、 前記遅延量検出手段により検出されたパルス信号の遅延
    量に基づいて予め設定された設定値に対する補正値を演
    算する演算手段と、 前記演算手段により求められた補正値の出力タイミング
    を所定時間だけ遅延させて出力する遅延手段と、 前記遅延手段により遅延出力される補正値に基づいて前
    記パルス生成手段で生成される複数のパルス信号から所
    望のパルス信号を選択する選択手段とを具備することを
    特徴とするパルス幅変調回路。
  3. 【請求項3】 前記遅延手段による信号の遅延時間は、
    入力される基準クロック信号の1クロック周期時間であ
    ることを特徴とする請求項2記載のパルス幅変調回路。
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