JP3059794B2 - 超電導電磁波検出素子におけるマイクロブリッジ部形成方法 - Google Patents

超電導電磁波検出素子におけるマイクロブリッジ部形成方法

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JP3059794B2
JP3059794B2 JP3240540A JP24054091A JP3059794B2 JP 3059794 B2 JP3059794 B2 JP 3059794B2 JP 3240540 A JP3240540 A JP 3240540A JP 24054091 A JP24054091 A JP 24054091A JP 3059794 B2 JP3059794 B2 JP 3059794B2
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穣 高井
義人 近野
順信 善里
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
  • Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、超電導電磁波検出素
子におけるマイクロブリッジ部形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】超電導体特有の現象であるジョセフソン
効果を利用した電磁波検出素子は、Nb系で、ポイント
コンタクトタイプ、SISタイプのものが作られ、一部
実用化されている。しかし、マイクロブリッジタイプの
ものは、インピーダンスが低い(0.1Ω以下)ために
実用化されていない。
【0003】一方、酸化物超電導体においては、SIS
タイプではトンネル現象も確認されていず、今だ十分な
特性を得られるものができていない。また、ポイントコ
ンタクトタイプも、酸化物接点の劣化によって特性が劣
り、再現性がなく、ヒートサイクルにも弱いといった問
題がある。
【0004】マイクロブリッジタイプのものは粒界を利
用したものだけがジョセフソン効果を示しているが、再
現性、インピーダンスが低いといった問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、酸化物超
電導体の粒界に形成される粒界ジョセフソン接合の直列
成分を有効に利用することにより、素子抵抗を高めて電
磁波とのインピーダンスマッチングを向上させ、電磁波
検出の感度を向上させたマイクロブリッジ型超電導電磁
波検出素子を再現性良く、安定的に製造できる超電導電
磁波検出素子におけるマイクロブリッジ部形成方法を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明による超電導電
磁波検出素子におけるマイクロブリッジ部形成方法は、
酸化物超電導体バルクにマイクロブリッジ部を形成する
超音波加工において、超音波加工用ホーンと発振コーン
との間に振幅低減用ホーンを取り付けたことを特徴とす
る。
【0007】酸化物超電導体としては、Y−Ba−Cu
−O系、Bi−Sr−Ca−Cu−O系、Tl−Ba−
Ca−Cu−O系等が用いられる。加工破損の低減およ
び微細加工精度を向上させるために、超音波加工に用い
る研磨粉として平均粒径1μm以下のアルミナを用いる
ことが好ましい。また、酸化物超電導体の水分に対する
劣化を防止するために、研磨粉を混合する溶剤として、
非含水性で粘度が2cm poise以下の溶剤を用い
ることが好ましい。このような溶剤としては、たとえ
ば、商品名「OS LUBRICANT TYPE I
I」(HYPREZ社製)を用いることが好ましい。
【0008】
【作用】酸化物超電導体バルクにマイクロブリッジ部を
形成する超音波加工において、超音波加工用ホーンと発
振コーンとの間に振幅低減用ホーンを取り付けることに
より、超音波振幅が低減される。これにより、マイクロ
ブリッジ部のクラック等による加工ダメージが低減し、
加工前の臨界電流値を90%以上確保することができ
る。
【0009】さらに、超音波加工に用いる研磨粉として
均粒径1μm以下のアルミナを用いるとともに、研磨粉
を混合する溶剤として、非含水性で粘度が2cm po
ise以下の溶剤を用いることにより、加工精度が向上
し、従来50μm加工が限界であったマイクロブリッジ
部の幅を20μmまで加工することが可能となる。ま
た、マイクロブリッジ部の切削端面の凹凸を低減でき
る。さらに、水分の影響を排除でき超電導体の劣化を低
減できる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0011】図1はこの発明に用いられる超音波加工装
置を示す模式図であり、図1(a)は全体を、図1
(b)は要部を示す。
【0012】この超音波加工装置は、超音波加工用ホー
ン12と発振コーン10との間に振幅低減用ホーン11
を取り付けることにより超音波振幅を低減している。こ
の振幅低減用ホーン11は、図1(b)に示すように、
全体の長さをbとすると、幅広の直径部分の長さがb/
2、その直径がb/4の比率で円筒状に形成される。
【0013】この比率の場合、振幅は約2.4-1倍の振
幅となる。このように、ホーンの一部に幅広部を設ける
ことによって、音波の発振(放射)をさせ振幅を弱め、
振幅2〜3μmから1μmに低減している。例えば、b
を100mmとすると、幅広部の長さは50mm、その
直径は25mmφとなり、またc部分の直径を15mm
φに構成した場合、3μmの振幅が、3/2.4=1.
25μmとなり、振幅が約1μmに低減される。
【0014】図2は、超電導電磁波検出装置を示してい
る。超電導電磁波検出装置は、結晶化ガラス基板1と、
基板1上にガラス粉末2を介して接着された超電導電磁
波検出素子3とからなる。超電導電磁波検出素子3は、
平均で15μm以下のほぼ均一な超電導体の粒子の焼結
体からなり、ブリッジ部(弱結合部)4を有する。この
ブリッジ部4は、幅wが50μm、長さlが300μm
であり、厚みtは全体の厚みと同じく50μmであり、
超音波加工により形成される。
【0015】図2(a)(b)(c)は、超電導電磁波
検出装置の製造工程を示している。まず、検出素子3に
用いる酸化物超電導体(Y1 Ba2 Cu3 7-x )を共
沈粉末を用い、プレス(2トン/cm2 )、一次焼成8
70℃で9時間、二次焼成945℃で8時間行ってバル
ク体5として作製する。
【0016】すなわち、硝酸イットリウムY(NO3
3 ・3.5H2 O、硝酸バリウムBa((NO3 2
2H2 Oをそれぞれ水に溶解し、Y、Ba、Cuがモル
比で1:2:3になるように混合する。ついで、蓚酸H
2 2 4 ・2H2 Oの水溶液をBa元素2モルに対し
7モル加えて反応させる。なお、この際にアンモニア水
NH4 OHを滴下してpH調整して、pH=4〜7、具
体的にはpH=4.6とし、Y、Ba、Cuの組成比が
1:2:3になるようにする。
【0017】この反応により生ずる沈澱物をろ過し水洗
いした後、十分乾燥してほぼ0.3μmの超電導素体の
粉末を得た。このようにして得られた粉末を、1次焼成
として、大気中において830〜890℃で9時間焼成
する。この温度範囲は、830℃より低いと酸素の取込
みが不十分となり、また、890℃を越えるときには粉
末の粒径が大きくなることから定められている。この実
施例では、870℃で9時間焼成した。この1次焼成し
た粉末粒子を約2トン/cm2 の圧力で、約10mm×
5mm×1mmの整形体を形成した。
【0018】この整形体を、二次焼成として、酸素雰囲
気下において910〜945℃の温度で8時間焼成す
る。この温度範囲は、粒成長と所望状態の粒界を得るた
めに定められている。この実施例では、945℃で8時
間焼成して、平均粒径15μm以下の粒子の焼結体から
なり、粒界ジョセフソン接合を有する酸化物超電導焼結
体バルク5を得た。
【0019】このバルク5を超電導体と同程度の熱膨張
係数(140×10-7)を持つ基板1に取り付けること
により、ヒートサイクルにおける劣化を極力抑えること
ができる(図2(a))。この実施例では、バルク5を
結晶化ガラス基板1に低融点(400℃以下)のガラス
粉末2を用いて接着した。
【0020】この後、このバルク5をその厚みが50μ
mになるまで、均一に研磨した(図2(b))。そし
て、高周波(25KHz)超音波加工によりブリッジ幅
100μm以下、長さ300μm以下の形状のブリッジ
部4を形成し、検出素子3を作成した(図2(c))。
【0021】この超音波加工において、前述したよう
に、超音波加工用ホーン12と発振コーン10との間に
振幅低減用ホーン11を取り付けることにより、超音波
振幅を振幅2〜3μmから1μmに低減し、さらに超音
波加工時の研磨粉として平均粒径1μm以下のアルミナ
を使用した。その際、研磨粉を混合する溶剤として、非
含水性で粘度が2cm poise以下の商品名「OS
LUBRICANTTYPE II」(HYPREZ
社製)を使用した。
【0022】ブリッジ部形成後、検出素子3の両端部に
Auを蒸着して、図示しない電極を形成した。
【0023】検出素子3のI−V特性を4端子法で温度
50Kで測定し、そのデータより、臨界電流度Jcおよ
び素子抵抗RN を測定した。
【0024】表1は、上記実施例の超音波加工条件で作
製したサンプルおよび従来法の超音波加工条件で作製し
たサンプルの歩留り、加工前後の臨界電流度Jc値の変
化および素子抵抗RN の値を示したものである。ブリッ
ジ部4の寸法は、幅wが50μm、長さlが300μ
m、厚みtが50μmである。従来法は、振幅減衰ホー
ンを用いず、研磨粉をカーボングラファイト(平均粒径
1μm)を用い、溶剤として水を用いたものである。
【0025】
【表1】
【0026】つまり、この実施例によれば、歩留り、加
工前後の臨界電流度Jcの低下が大きく改善されてい
る。
【0027】また、上記実施例の超音波加工条件によ
り、ブリッジ部4の幅wを20μmに加工したものはR
N =0.7〜0.8Ωとなった。従来法では20μm加
工は破損のため、ブリッジ加工は不可能であった。
【0028】
【発明の効果】この発明によれば、歩留り、加工前後の
臨界電流度の低下が大きく改善される。また、より微細
なブリッジ幅の加工を精度良く行えるので、電磁波検出
素子として重要なパラメータである素子抵抗を向上させ
ることができ、電磁波とのインピーダンスマッチングが
改善できる。これは、この発明による超音波加工法によ
り、サンプルに与える応力の低減、加工精度の向上、劣
化因子の除去に寄る効果である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に用いられる超音波加工装置を示す模
式図である。
【図2】この発明の実施例である超電導電磁波検出素子
を示す斜視図である。
【図3】超電導電磁波検出装置の製造方法を示す工程図
である。
【符号の説明】
1 結晶化ガラス基板 2 ガラス粉末 3 超電導電磁波検出素子 4 マイクロブリッジ部 5 酸化物超電導焼結体バルク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−4574(JP,A) 特開 昭55−101356(JP,A) 特開 昭58−81469(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 39/24 B24B 1/04 H01L 39/22 H01L 39/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化物超電導体バルクにマイクロブリッ
    ジ部を形成する超音波加工において、超音波加工用ホー
    ンと発振コーンとの間に振幅低減用ホーンを取り付けた
    ことを特徴とする超電導電磁波検出素子におけるマイク
    ロブリッジ部形成方法。
  2. 【請求項2】 超音波加工に用いる研磨粉として平均粒
    径1μm以下のアルミナを用いることを特徴とする請求
    項1記載の超電導電磁波検出素子におけるマイクロブリ
    ッジ部形成方法。
  3. 【請求項3】 研磨粉を混合する溶剤として、非含水性
    粘度が2cm poise以下の溶剤を用いることを
    特徴とする請求項2記載の超電導電磁波検出素子におけ
    るマイクロブリッジ部形成方法。
JP3240540A 1991-08-26 1991-08-26 超電導電磁波検出素子におけるマイクロブリッジ部形成方法 Expired - Lifetime JP3059794B2 (ja)

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