JP3059455B2 - ポリエーテル化合物の製造方法 - Google Patents

ポリエーテル化合物の製造方法

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明ポリエーテル化合物の製造方法に関するもので
ある。
[従来の技術] 適当な開始剤にプロピレンオキシドやエチレンオキシ
ドのようなアルキレンオキシドを開環重合させて製造さ
せるポリエーテル化合物は、ポリウレタン工業で使用さ
れるいわゆるポリオール成分及び界面活性剤及びその原
料等をはじめとして工業的に有用である。そのようなポ
リエーテル化合物を高性能化,高機能化しようという試
みは、これまでにも数多く検討されているが、ポリエー
テル化合物の変性体の1つとして、疎水性の高い活性水
素含有炭化水素化合物を開始剤として用い、アルキレン
オキシド重合することによりポリエーテルポリオール製
造が考えられる。
従来、アルキレンオキシドの重合は、水酸化カリウ
ム,水酸化ナトリウムのようなアルカリ金属水酸化物を
触媒として用いて行なわれているが、該触媒は、疎水性
の高い開始剤を用いた場合、開始剤の活性水素含有基に
アルキレンオキシドが開環付加する反応が著しく不利と
なり、アルカリ金属水酸化物それ自身が開始剤として働
き、目的とするポリエーテルポリオールがうまく得られ
ず、疎水性の高い開始剤に結合していない形のポリオキ
シアルキレングリコールが副生する。そのため、疎水性
の高い活性水素含有ポリオレフィン化合物を開始剤とす
る場合は、金属ナトリウムや水素化ナトリウムのような
アルカリ金属やアルカリ金属水素化物を用いて活性水素
含有基をアルカリ金属塩としておこなくてはならない。
しかし、その場合、原料の扱いにくさや特に開始剤が不
飽和基を含有した化合物の場合、着色しやすいという難
点があった。
[発明の解決しようとする問題点] 本発明は、上記の問題点を解決するものであり、疎水
性の高い開始剤である活性水素含有炭化水素化合物にア
ルキレンオキシドを開環重合し、ポリエーテル化合物を
実際的に製造する方法を提供するものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、開始剤存在下に、アルキレンオキシドを開
環重合し、ポリエーテル化合物を製造する方法におい
て、開始剤として、下記(A)、(B)及び(C)から
選ばれる1種以上の化合物を使用し、重合触媒として複
金属シアン化物錯体を使用することを特徴とするポリエ
ーテル化合物の製造方法である。
(A)ハロゲン置換又は非置換の炭素数8以上の高級ア
ルコール、 (B)水酸基又はカルボキシル基含有液状ゴム、 (C)飽和ポリオレフィンポリオール。
アルキレンオキシドの開環重合触媒として複金属シア
ン化物錯体を使用する方法は、米国特許第327857号,第
3278458号,第3278459号明細書等で提案されている。該
複金属シアン化物錯体とは、具体的には、シアン化コバ
ルト亜鉛−グライム等、2種以上の金属を含み、シアン
イオンを一部又は全部の配位子にもつ錯体のことであ
り、アルキレンオキシドの開環重合反応を触媒する能力
のあるものをいう。
本発明においては、開始剤と複金属シアン化物錯体の
混合物に任意の反応温度条件下でアルキレンオキシドを
添加して反応を行なわせることでポリエーテル化合物が
製造できる。このとき、必要ならば溶媒存在下で反応を
行なうこともできる。
使用できる溶媒としては、炭化水素系溶媒,ハロゲン
化炭化水素系溶媒,エーテル系溶媒などがあげられる。
炭化水素系溶媒として具体的にはヘキサン,シクロヘキ
サン,メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キ
シレンなどがあげられ、ハロゲン化炭化水素系溶媒とし
ては、塩化メチレン,クロロホルム,四塩化炭素,トリ
クロルエタン,テトラクロルエタン,クロルベンゼン,
ジクロルベンゼンなどがあげられ、エーテル系溶媒とし
ては、ジエチルエーテル,テトラヒドロフラン,ジオキ
サン,グライム,ジグライムなどがあげられる。これら
は必要に応じて1種単独で又は任意に混合して使用でき
る。
本発明に使用される開始剤は、下記(A)、(B)及
び(C)から選ばれる1種以上の化合物である。
(A)ハロゲン置換又は非置換の炭素数8以上の高級ア
ルコール、 (B)水酸基又はカルボキシル基含有液状ゴム、 (C)飽和ポリオレフィンポリオール。
(A)として具体的には、ラウリルアルコール、オレ
イルアルコール及び合成アルコール等の直鎖高級アルコ
ール及び分岐高級アルコールがあげられる。
(B)として具体的には、水酸基又はカルボキシル基
含有の、液状ポリブタジエン,液状ポリクロロプレン,
液状オリイソプレン,液状SBR,液状NBRなどがあげられ
る。
使用できるアルキレンオキシドとしてはエチレンオキ
シド,プロピレンオキシド,ブチレンオキシド,ヘキセ
ンオキシド,シクロヘキセンオキシド,スチレンオキシ
ドがあげられる。また、メチルグリシジルエーテル,エ
チルグリシジルエーテル,イソプロピルグリシジルエー
テル,ブチルグリシジルエーテルなどのアルキルグリシ
ジルエーテル類、アリルグリシジルエーテル,フェニル
グリシジルエーテル,クレジルグリシジルエーテルなど
のアリールグリシジルエーテル類もあげられる。
[作用] 本発明において、アルキレンオキシドの重合触媒とし
て用いられる複金属シアン化物錯体は、極性の活性水素
含有基に配位しやすいため、開始剤全体が疎水的であっ
ても従来用いられているアルカリ金属水酸化物触媒と異
なり、活性水素含有基へのアルキレンオキシドの開環付
加反応が容易に起こると考えられる。そのため、疎水性
の高い開始剤を用いても、複金属シアン化物錯体触媒を
使用すればアルキレンオキシドの開環重合によるポリエ
ーテル化合物の製造ができると考えられる。
[実施例] 実施例1 ポリブタジエンポリオール*1500gとテトラヒドロフ
ラン100gとシアン化コバルト亜鉛−グライム錯体*60.
15gの混合物を耐圧容器に入れ、窒素雰囲気下、100℃で
プロピレンオキシドを撹拌しながら徐々に加えて反応さ
せた。プロピレンオキシド1100gを加え終えたのち、さ
らに1時間100℃で加熱した。60℃に冷却したのち、減
圧下で溶媒を留去し、ポリエーテル化合物を得た。得ら
れたポリエーテル化合物は、水酸基価14.2mg−KOH/gの
淡黄色乳濁状液体であったが、3ヶ月間室温放置後も全
く分離は起こらなかった。
実施例2 ポリブタジエンポリオール*2500gとトルエン100gと
シアン化コバルト亜鉛−グライム錯体*60.29gの混合
物を耐圧反応容器に入れ、窒素雰囲気下、100℃でプロ
ピレンオキシドを撹拌しながら徐々に加えて反応させ
た。プロピレンオキシド1400gを加え終えたのち、さら
に1時間100℃で加熱した。80℃に冷却したのち、減圧
下で溶媒を留去し、ポリエーテル化合物を得た。得られ
たポリエーテル化合物は水酸基価19.3mg−KOH/gの無色
透明液体であり、3ヶ月間室温放置後も全く分離は起こ
らなかった。
実施例3 ポリイソプレンポリオール*3250gとシアン化コバル
ト亜鉛−グライム錯体*30.20gの混合物を耐圧反応容
器に入れ、窒素雰囲気下、100℃でプロピレンオキシド
を撹拌しながら徐々に加えて反応させた。プロピレンオ
キシド1100gを加え終えたのち、さらに1時間100℃で加
熱した。得られたポリエーテル化合物は水酸基価5.8mg
−KOH/gの無色液体であり、3ヶ月間室温放置後も全く
分離は起こらなかった。
実施例4 ポリクロロプレンポリオール*4500gとテトラヒドロ
フラン100gとシアン化コバルト亜鉛−グライム錯体*6
0.30gの混合物を耐圧反応容器に入れ、窒素雰囲気下、1
00℃でプロピレンオキシドを撹拌しながら徐々に加え反
応させた。プロピレンオキシド1000gを加え終えたの
ち、さらに1時間100℃で加熱した。60℃に冷却したの
ち、減圧下で溶媒を留去し、ポリエーテル化合物を得
た。得られたポリエーテル化合物は水酸基価7.5mg−KOH
/gの淡黄色液体であり、3ヶ月室温放置後も全く分離は
起こらなかった。
実施例5 飽和ポリオレフィンポリオール*5250gとトルエン50
gとシアン化コバルト亜鉛−グライム錯体*60.14gの混
合物を耐圧反応容器に入れ、窒素雰囲気下、100℃でプ
ロピレンオキシドを撹拌しながら徐々に加えて反応させ
た。プロピレンオキシド450gを加え終えたのち、さらに
1時間100℃に加熱した。80℃に冷却したのち、減圧下
で溶媒を留去し、ポリエーテル化合物を得た。得られた
ポリエーテル化合物は水酸基価18.9mg−KOH/gの無色液
体であり、3ヶ月間室温放置後も全く分離は起こらなか
った。
実施例6 オレイルアルコール250gとシアン化コバルト亜鉛−グ
ライム錯体*60.20gの混合物を耐圧反応容器に入れ、
窒素雰囲気下、100℃でプロピレンオキシドを撹拌しな
がら徐々に加えて反応させた。プロピレンオキシド1100
gを加え終えたのち、さらに1時間100℃に加熱した。得
られたポリエーテル化合物は水酸基価39.1mg/KOH/gの無
色液体であり、3ヶ月放置後も全く分離は起こらなかっ
た。
比較例1 ポリブタジエンポリオール*1100gに水酸化カリウム
0.5gを含む水溶液2mlを加え、耐圧反応容器中で窒素雰
囲気下、100℃に加熱しながら減圧下で水を留去した。1
10℃でプロピレンオキシドを撹拌しながら徐々に加え反
応させた。プロピレンオキシド100gを加え終えたのち、
さらに1時間110℃で加熱した。未反応プロピレンオキ
シドを減圧下留去し、未精製ポリエーテル化合物を得
た。得られたポリエーテル化合物は、不透明で茶色に着
色しており、室温1日放置後分離が生じた。
*1 出光石油化学社 R−45HT *2 日本曹達社 G−100 *3 クラレ社 TL−1 *4 電気化学工業社 LCR FH−050 *5 出光石油化学社 エポール *6 米国特許第3278457号,第3278458号,第327845
9号明細書記載の方法に従い調製 [発明の効果] 本発明により、従来アルカリ金属水酸化物触媒を用い
た場合には困難であった、疎水性の高い開始剤へのアル
キレンオキシドの開環重合が容易に行なえる。
本発明の製造方法で得られるポリエーテル化合物は、
防水剤,シーリング剤,エラストマー,コーティング
剤,接着剤,プラスチック用可塑剤・改良剤,界面活性
剤等の原料として有用である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】開始剤存在下に、アルキレンオキシドを開
    環重合し、ポリエーテル化合物を製造する方法におい
    て、開始剤として、下記(A)、(B)及び(C)から
    選ばれる1種以上の化合物を使用し、重合触媒として複
    金属シアン化物錯体を使用することを特徴とするポリエ
    ーテル化合物の製造方法。 (A)ハロゲン置換又は非置換の炭素数8以上の高級ア
    ルコール、 (B)水酸基又はカルボキシル基含有液状ゴム、 (C)飽和ポリオレフィンポリオール。
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