JP3059238U - 容器から流動体を吸引するための自己調整型ピックアップチューブ組立体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 様々の高さの容器から流動体を吸引するための自己調整
型ピックアップチューブ組立体(30)。斯かる組立体は、
(a)斯かる容器から流動体を吸引するピックアップチュ
ーブ組立体使用時に、容器底部に接触するように構成さ
れたプラットフォーム部材(32)と、(b)ピックアップチ
ューブ組立体使用時に、容器の流動体用開口に近接した
位置に保持されるように構成されたディスク状部材(34)
と、(c)ディスク状部材及びプラットフォーム部材の流
動体用通路の各々を相互接続する可撓性導管(35)と、
(d)異なる高さの容器に適合するようにプラットフォー
ム部材及びディスク状部材の間の相対移動を可能にする
伸縮自在取付け体、とを含む。

Description

【考案の詳細な説明】 本考案の背景 本考案の分野 本考案は、容器から流動体を吸引するための装置の改良に関する 。更に詳細には、流動体の充填された容器の全内容物を容器上部か ら吸引するために、真空源と協働するように構成されたいわゆる『 ピックアップチューブ(pick-up tubes)』の改善に関する。

従来技術の検討 多くの技術的分野において、容器の上部又は近傍に通常配置され る容器充填用開口を介して容器から流動体を吸引することが望まれ ている。図１に示すように、この作業を行うための装置は、解除自 在に容器Ｃと真空源Ｖに接続できるピックアップチューブ組立体Ｔ を共通して含む。ピックアップチューブ組立体は、細長い剛性チュ ーブ１０（図示のために略拡大して描いた）と、容器の充填用開口 Ａにチューブを剛性連結するためのねじ式取付け構造(screw-on me chanism)１１、とを通常含む。チューブ長さは、容器充填用開口と その底部Ｂとの間の垂直距離Ｄに概ねなるように選択されて固定さ れる。チューブ上端部１０Ａの一部は、円形ディスク１４を貫通し ている。円形ディスク１４は、ピックアップチューブ組立体の一部 を構成しており、容器充填用開口にピックアップチューブを適切に 位置決めするのに役立つ。ディスク１４は、容器充填用開口の直径 よりも僅かに大きい直径を有する。従って、ディスクは、この充填 用開口のリム部分に乗っかっているようにして支持され得る。ディ スク１４は、ネジ付きキャップ１８によって充填用開口の頂上所定 位置に通常クランプ固定される。ねじ付きキャップ１８は、充填用 開口の回りの短い管状部分１９の外面に形成したねじ部に係合する 。チューブ上端部１０Ａは、可撓性導管２０と係合するように構成 されている。容器内の流動体は、真空源によって可撓性導管２０を 介して吸引され得る。理想的には、容器内部の剛性チューブの長さ は、ディスク１４がキャップ１８によって容器頂上所定位置にクラ ンプ固定されるときに、チューブ下端部１０Ｂが容器底部に当接す るように、設定される。図示のように、ピックアップチューブの底 部には、容器底部の流動体がチューブに入れるように、小さなノッ チ２２が形成される。

図１から、異なる高さの容器の完全な空を確認するためには、容 器内部のピックアップチューブの長さを変えねばならない、という ことが理解できよう。チューブ長さが短すぎると、チューブ下端部 は容器底部に到達せず、容器を空にできない。チューブが長すぎる と、ディスク１４は、容器上部に適切に係合し且つ接続することが できない。

今まで、販売される容器と共に使用するように特に構成された長 さを有するピックアップチューブを組み込むことは、容器の製造業 者や容器に市販流動体を供給するプロバイダにとって一般的なこと であった。この問題に対する解決策は、容器に相当なコストを上乗 せし、従って、避けねばならないことである。

本考案の要約 上記検討内容に鑑み、本考案の目的は、異なる高さの様々の容器 に使用できる上記タイプの自己調整型ピックアップチューブ組立体 を提供することにある。

上記目的は、自己調整型ピックアップチューブ組立体の構成によ って実現され、チューブ上部及び底部の間の寸法は、組立体が容器 の充填用開口に通常形式で取付けられるので、異なる容器高さに適 合するように自動的に変化する。

本考案の好適実施態様に従い、斯かるピックアップチューブ組立 体は、 （ａ）斯かる容器から流動体を吸引するピックアップチューブ組 立体使用時に、容器の流動体用開口と略対向した位置で容器底部に 接触するように構成され、一対の表面の間を延びる流動体用通路を 有するプラットフォーム部材と、 （ｂ）対向する面とこの対向する面の間に流動体用通路を画成す る手段とを有し、ピックアップチューブ組立体使用時に、容器の流 動体用開口に近接した位置に保持されるように構成されたディスク 状部材と、 （ｃ）ディスク状部材及びプラットフォーム部材の流動体用通路 の各々を相互接続する、容器から流動体を導くことのできる弾力的 な可撓性導管と、 （ｄ）プラットフォーム部材及びディスク状部材を可動に取付け て、両部材が近づいたり遠ざかったりする相対動作を可能にする取 付け手段、とを含む。

好ましくは、可撓性導管は、弾力性を有し、ゴム、シリコーン、 ポリウレタン、熱可塑性エラストマなどを含み、前記取付け手段は 、伸縮自在構造を含み、該伸縮自在構造は、異なる直径を有する第 １剛性チューブ及び第２剛性チューブを含み、一方の剛性チューブ は端部がプラットフォーム部材に剛性連結され、他方の剛性チュー ブは端部がディスク状部材に剛性連結され、両剛性チューブは互い に向かって延び且つ同心的に配置されており、プラットフォーム部 材及びディスク状部材が近づいたり遠ざかったりする動作時に一方 の剛性チューブが他方の剛性チューブの中をスライドする。

プラットフォーム部材及びディスク状部材を分離（即ち、相互に 離れる方向に）するように付勢するための手段が設けられ、プラッ トフォーム部材は、容器底部に係合し、他方、ディスク状部材は、 容器充填用開口の近傍位置に保持される。

本考案及びその利点は、同じ参照符号が同じものを指す添付図面 について説明が為される以下の好適実施態様の詳細な説明から良好 に理解されよう。

図面の簡単な説明 図１は、従来のピックアップチューブ組立体の断面図であり、 図２は、本考案の好適実施態様に従って構築されたピックアップ チューブ組立体の断面図であり、 図３Ａ、３Ｂ、及び、３Ｃは、図２の装置を構成するプラットフ ォーム部材の、それぞれ上面図、底面図、側面図であり、 図４は、図２の装置のディスク状部材の上面図であり、 図５Ａ及び５Ｂは、限界位置にある図２のピックアップチューブ 組立体を示す側面図であり、 図６は、本考案の変更実施態様を示す図である。

好適実施例の詳細な説明 図２を参照すると、本考案の好適実施例に従って構築された自己 調整型ピックアップチューブ組立体３０は、プラットフォーム部材 ３２と、ディスク状部材３４と、相互接続用の一対の可撓性導管３ ５と、可動取付け手段３６、とを含むように図示されている。プラ ットフォーム部材とディスク状部材とは、可動取付け手段３６によ って、互いに近づいたり遠ざかったりする相対的な運動を行い得る ように取付けられている。使用時に、プラットフォーム部材３２は 、容器充填用開口Ａとは反対側である容器底部Ｂに当接する。他方 、ディスク状部材は、容器充填用開口の回りの円形リムの上に乗っ かって、ねじ付きキャップ１によってそこにクランプ固定される。

好ましくは、可撓性導管は、ゴム、シリコン、ポリウレタンや他の 熱可塑性エラストマのような弾力性材料から構成される。

補助的に図３Ａ及び３Ｂを参照すると、プラットフォーム部材３ ２は、一対の内部流動体通路Ｐ１及びＰ２を画成している。流動体 は、内部流動体通路Ｐ１及びＰ２を介して、容器から吸引され得る 。通路Ｐ１は、プラットフォーム底面に形成したノッチＮのベース に配設した入口３８と連通する。通路Ｐ２は、プラットフォームの 側壁３２Ａに形成した入口４０と連通する。図３Ｃに示されるよう に、入口４０の位置は、ノッチＮのベースよりも僅かに上方側であ る。従って、容器が空になるにつれて、容器内の空気は、入口３８ を通る前に、入口４０を通って吸引される。これにより、低いレベ ル（すなわち、殆ど、空）の状態を検出するための手段が得られる 。通路Ｐ１及びＰ２の各々は、プラットフォーム部材の上面から上 方に延びている短い管状部材４２と連通している。斯かる部材の各 々は、可撓性導管３５の一端を受容するように構成されている。図 ３Ａに示されるように、プラットフォーム部材３２の上面は、一対 の中空チャンバ４４を構成している。該チャンバ４４は、プラット フォーム部材が容器内に沈められるにつれて、容器内の流動体で充 たされる。流動体の重量は、プラットフォーム部材を押し下げるよ うに機能し、容器底部に接触するように強制する。

補助的に、プラットフォーム部材には、容器底部にプラットフォ ーム部材を仕向けるのに役立つように、金属製の重りＷ１及びＷ２ を組み込むことができる。好ましくは、プラットフォーム部材及び ディスク状部材はプラスチックで形成される。

図４を追加的に参照すると、ディスク状部材３４は、ディスクの 対向面の間に延びる一対の流動体通路Ｐ３及びＰ４を具備する。管 状部材５０は、斯かる通路の各々を貫通している。各部材の一端は 、可撓性導管３５の端部を受容し且つそれに接続されるように構成 されている。他端は、導管１５の端部を受容し且つそれに接続され るように構成されている。導管１５には、容器から流動体を吸引す るために、真空源が適用される。好ましくは、容器内部の圧力と容 器外部のそれとを等しくするために、ディスク状部材の中央には、 小さなベントホール５２が形成される。

上述したように、本考案のピックアップチューブ組立体の重要な １つの特徴は、様々な高さの空の容器に使用できるという能力にあ る。この特徴は、プラットフォーム部材がディスク状部材からの距 離を自己調整できることによって得られる。好ましくは、この自己 調整という特徴は、図２、５Ａ、及び５Ｂに示された伸縮自在構造 (telescopic arrangement)によって得られる。更に特定的には、プ ラットフォーム部材は、剛性ロッド５４を具備する。剛性ロッド５ ４は、その上面の中央部分から上方に延びており、ディスク状部材 の底面から下方に延びる剛性チューブ５６の中でスライドする。流 動体用の可撓性導管３５は、図５Ａに示されるように、最大長さに 延びたときに、ロッド及びチューブの間が非係合状態になるのを阻 止する。部材３２及び３４が相互に向かって移動する際に、部材３ ２及び３４の間の最大許容スペースよりも小さい高さを有する容器 の中にチューブ組立体を配置することによって引き起こされるよう に、流動体用導管３５は、図２及び５Ｂに示されるように、より小 さなスペースに適合するように折れ曲がる。

図６には、上述した好適実施例の変更態様が示される。図示のよ うに、自己調整型ピックアップチューブは、ゴムのような可撓性及 び弾力性のある材料から形成される蛇腹式(bellows-style)の導管 ６０を含むことができる。プラットフォーム部材６２に重り６８を 結合することで発生できるように、導管の長さは、長手方向の力Ｆ を加えることによって調整できる。上記組立体の場合のように、導 管は、流動体容器の充填用開口にクランプ固定されるように構成さ れたディスク状部材６４に取付けられる。

本考案は或る特定の実施態様について記載されたが、本考案の思 想から逸脱することなく変更を為し得ることが留意されるべきであ ろう。其のような変更については以下の請求項の範囲内から外れな いことが意図される。例えば、ピックアップチューブ組立体は、容 器から流動体を吸引するために、唯一の或いは多数の導管を有する ことができる。多数の導管の場合、導管は、異なる寸法の真空ホー スに適合するために異なる直径を有することができ或いは同一の外 径を有することができる。

フロントページの続き (72)考案者 ウォリッツァー，トーマス アメリカ合衆国，フロリダ 33179，ノー ス マイアミ ビーチ，ノース イースト 191 ストリート 1770 アパートメン ト シー１―612

Claims (12)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】充填用開口を壁に有する流動体包含容器か
   ら流動体を吸引するためのピックアップチューブ組立体
   であって、 （ａ）斯かる容器から流動体を吸引するピックアップチ
   ューブ組立体使用時に、容器の流動体用開口と略対向し
   た位置で容器底部に接触するように構成され、一対の表
   面の間を延びる流動体用通路を有するプラットフォーム
   部材と、 （ｂ）対向する面とこの対向する面の間に流動体用通路
   を画成する手段とを有し、ピックアップチューブ組立体
   使用時に、容器の流動体用開口に近接した位置に保持さ
   れるように構成されたディスク状部材と、 （ｃ）ディスク状部材及びプラットフォーム部材の流動
   体用通路の各々を相互接続する、容器から流動体を導く
   ことのできる可撓性導管と、 （ｄ）プラットフォーム部材及びディスク状部材を可動
   に取付けて、両部材が近づいたり遠ざかったりする相対
   動作を可能にする取付け手段、 とを含むことを特徴とするピックアップチューブ組立
   体。
2. 【請求項２】前記取付け手段は、伸縮自在構造を含み、
   該伸縮自在構造は、異なる直径を有する第１剛性チュー
   ブ及び第２剛性チューブを含み、一方の剛性チューブは
   端部がプラットフォーム部材に剛性連結され、他方の剛
   性チューブは端部がディスク状部材に剛性連結され、両
   剛性チューブは互いに向かって延び且つ同心的に配置さ
   れており、プラットフォーム部材及びディスク状部材が
   近づいたり遠ざかったりする動作時に一方の剛性チュー
   ブが他方の剛性チューブの中をスライドすることを特徴
   とする請求項１記載の組立体。
3. 【請求項３】前記可撓性導管は、外力が作用していない
   ときに概ね直線形状を有しており、外力によって可撓性
   導管が非直線形状に曲げられるときは何時でも可撓性導
   管を直線形状に復原しようとする可撓性導管の復原力に
   よって付勢力がもたらされることを特徴とする請求項１
   記載の組立体。
4. 【請求項４】前記プラットフォーム部材は、離隔され且
   つその間の無限面で相互接続される上面及び下面を含
   み、前記通路は、この上面及び下面の間に延びることを
   特徴とする請求項１記載の組立体。
5. 【請求項５】前記プラットフォーム部材の流動体用通路
   の一端は、プラットフォーム部材底面に形成したスロッ
   トの中に配置され、容器底部からプラットフォーム部材
   の流動体用通路の中に至る流動体の流れは、プラットフ
   ォーム部材によって阻害されないことを特徴とする請求
   項４記載の組立体。
6. 【請求項６】前記プラットフォーム部材は、上面及び下
   面を有し、該上面及び下面は、離隔され且つその間の無
   限面で相互接続され、その間には通路が延びることを特
   徴とする請求項１記載の組立体。
7. 【請求項７】前記プラットフォーム部材は、容器内の流
   動体の密度よりも低密度である材料を含み、プラットフ
   ォーム部材の上面は、使用時に容器内の流動体が流れ込
   み得るチャンバを画成しており、容器内の流動体の重量
   は、プラットフォーム部材が容器底部に接触し続けるよ
   うに、プラットフォーム部材とディスク状部材とを引き
   離す付勢力をもたらすことを特徴とする請求項１記載の
   組立体。
8. 【請求項８】前記ディスク状部材は、容器内に空気が入
   るのを可能にするための第２の開口を具備することを特
   徴とする請求項１記載の組立体。
9. 【請求項９】前記ディスク状部材は、容器内に空気が入
   るのを可能にするために、前記伸縮自在構造を構成する
   剛性チューブの一方によって囲まれる第２の開口を具備
   することを特徴とする請求項２記載の組立体。
10. 【請求項１０】ディスク状部材の流動体用通路と連通し
    且つディスク状部材の一面から外方に延びるチューブ状
    の部材を更に含むことを特徴とする請求項１記載の組立
    体。
11. 【請求項１１】前記可撓性導管は、蛇腹構造を画成する
    無限壁を含み、該可撓性導管の長さは、可撓性導管の長
    手軸線に平行な縦力を付加することによって変えられる
    ことを特徴とする請求項１記載の組立体。
12. 【請求項１２】前記可撓性導管は、シリコーン、ポリウ
    レタン、ゴム、熱可塑性エラストマのグループの中から
    選択した１つの材料を含んで成ることを特徴とする請求
    項１記載の組立体。