JP3058895B2 - ヒトデの油温脱水方法 - Google Patents
ヒトデの油温脱水方法Info
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- JP3058895B2 JP3058895B2 JP2191326A JP19132690A JP3058895B2 JP 3058895 B2 JP3058895 B2 JP 3058895B2 JP 2191326 A JP2191326 A JP 2191326A JP 19132690 A JP19132690 A JP 19132690A JP 3058895 B2 JP3058895 B2 JP 3058895B2
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Description
【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本発明は、ヒトデを制癌剤あるいは害虫駆除剤とする
ヒトデの油温脱水方法に関する。
ヒトデの油温脱水方法に関する。
（ロ）従来の技術 従来、日本の近海に生息するヒトデは、ホタテ貝等を
食い荒らすことにより、厄介なものとして、関係者等を
悩ましていた。
食い荒らすことにより、厄介なものとして、関係者等を
悩ましていた。
ところが、近年、ヒトデは、サポニン等の有効成分が
含有されていることにより、主に、害虫駆除等に利用さ
れていた。
含有されていることにより、主に、害虫駆除等に利用さ
れていた。
また、その他の利用として、このヒトデに制癌剤とし
ての効果を有することが発見された。
ての効果を有することが発見された。
このヒトデの処理は、主に、ヒトデを天火乾燥しただ
けであり、その後、乾燥したヒトデを粉砕して、他の成
分と混合して駆除剤等として利用していた。
けであり、その後、乾燥したヒトデを粉砕して、他の成
分と混合して駆除剤等として利用していた。
（ハ）発明が解決しようとする課題 しかし、上記の処理方法では、以下のような欠点を有
していた。
していた。
即ち、ヒトデは、含有される水分によって、その溶解
速度が速くしており、天火乾燥する際に、すぐに溶解
し、制癌剤、害虫駆除剤として使用することができない
という問題があった。
速度が速くしており、天火乾燥する際に、すぐに溶解
し、制癌剤、害虫駆除剤として使用することができない
という問題があった。
また、ヒトデは、多量の水分を含んでいる為に、この
水分によって、ヒトデの溶解を速めるととに、その溶解
の際に、サポニン等の流出を促進しており、従って、従
来の方法では、サポニン等の採取を容易に行うことがで
きなかった。
水分によって、ヒトデの溶解を速めるととに、その溶解
の際に、サポニン等の流出を促進しており、従って、従
来の方法では、サポニン等の採取を容易に行うことがで
きなかった。
本発明は、上記の課題を解決することができるヒトデ
の油温脱水処理方法を提供することを目的とする。
の油温脱水処理方法を提供することを目的とする。
（ニ）課題を解決するための手段 本発明では、予め加熱したクッカー内の加熱油中にヒ
トデを投入し、加熱油を熱媒体として、クッカー内を常
圧より10〜20mmHg減圧しながらヒトデを攪拌加熱する初
期減圧を行った後、クッカー内を常圧より740〜750mmHg
まで減圧しながら攪拌加熱を行う後期減圧を行ってヒト
デを脱水処理し、その後、クッカーより脱水したヒトデ
を取り出して、脱油処理を行うことを特徴とするヒトデ
の油温脱水処理方法を提供するものである。
トデを投入し、加熱油を熱媒体として、クッカー内を常
圧より10〜20mmHg減圧しながらヒトデを攪拌加熱する初
期減圧を行った後、クッカー内を常圧より740〜750mmHg
まで減圧しながら攪拌加熱を行う後期減圧を行ってヒト
デを脱水処理し、その後、クッカーより脱水したヒトデ
を取り出して、脱油処理を行うことを特徴とするヒトデ
の油温脱水処理方法を提供するものである。
（ホ）作用及び効果 本発明では、加熱油を収納したクッカー内に、ヒトデ
を投入して、蛋白質が熱凝固し易い小さな減圧条件下で
処理し、その後、大きな減圧条件下でヒトデの脱水処理
を行うものであり、初期においては、まず、ヒトデの水
溶性蛋白質及びゼラチン質を凝固安定化させ、これらに
含まれるサポニン等の有効成分の流出を防止している。
を投入して、蛋白質が熱凝固し易い小さな減圧条件下で
処理し、その後、大きな減圧条件下でヒトデの脱水処理
を行うものであり、初期においては、まず、ヒトデの水
溶性蛋白質及びゼラチン質を凝固安定化させ、これらに
含まれるサポニン等の有効成分の流出を防止している。
また、後期においては、ヒトデに含まれた水分の蒸散
を行い、水分蒸散後の細胞組織の空洞に加熱油を浸透さ
せて、細胞組織中で水分と加熱油とを置換させ、かかる
置換によって確実な脱水処理を行うのものである。
を行い、水分蒸散後の細胞組織の空洞に加熱油を浸透さ
せて、細胞組織中で水分と加熱油とを置換させ、かかる
置換によって確実な脱水処理を行うのものである。
上記の方法で処理されたヒトデの処理物は、制癌剤或
いは害虫駆除剤として使用しても、サポニン等の有効成
分を保持している為に、その効果を充分に得ることがで
きる。
いは害虫駆除剤として使用しても、サポニン等の有効成
分を保持している為に、その効果を充分に得ることがで
きる。
また、二段減圧処理によって、ヒトデを脱水処理を行
う為に、このヒトデの溶解を防止することにより、処理
物の採取効率も向上させることができる。
う為に、このヒトデの溶解を防止することにより、処理
物の採取効率も向上させることができる。
（ヘ）実施例 本発明の実施例を図面にもとづき詳説すれば、まず、
10m3のクッカー内に、動物油、魚油又は植物油等の単一
油或いは混合油を収納し、同油を40℃〜150℃の温度に
加熱しており、適宜有効成分採取適応温度で処理するも
のとする。
10m3のクッカー内に、動物油、魚油又は植物油等の単一
油或いは混合油を収納し、同油を40℃〜150℃の温度に
加熱しており、適宜有効成分採取適応温度で処理するも
のとする。
本実施例では、クッカー内に、熱媒体として、1klの
加熱油を収納している。
加熱油を収納している。
次いで、上記のクッカー内に、約4000kgのヒトデを投
入して、加熱油にヒトデを浸漬し、クッカーを閉塞す
る。
入して、加熱油にヒトデを浸漬し、クッカーを閉塞す
る。
そして、本実施例では、加熱油を90℃に保持しながら
クッカー内のヒトデを加熱撹拌して脱水処理し、クッカ
ー内を減圧状態とする。
クッカー内のヒトデを加熱撹拌して脱水処理し、クッカ
ー内を減圧状態とする。
かかる減圧処理は、ヒトデを加熱油に浸漬後、蛋白質
が熱凝固し易い小さな減圧条件下で処理し、その後、大
きな減圧条件下でヒトデの脱水処理を行い、約１時間前
後油温脱水を継続する。
が熱凝固し易い小さな減圧条件下で処理し、その後、大
きな減圧条件下でヒトデの脱水処理を行い、約１時間前
後油温脱水を継続する。
即ち、初期においては、20分程度、常圧より10〜20mm
Hgの減圧を行い、また、その後の後期においては、40分
程度、常圧より740〜750mmHgの減圧を行って、含水率４
〜８％になるまで処理する。
Hgの減圧を行い、また、その後の後期においては、40分
程度、常圧より740〜750mmHgの減圧を行って、含水率４
〜８％になるまで処理する。
かかる二段減圧処理によって、初期においては、ま
ず、ヒトデの水溶性蛋白質及びゼラチン質を凝固安定化
させ、これらに含まれるサポニン等の有効成分の流出を
防止している。
ず、ヒトデの水溶性蛋白質及びゼラチン質を凝固安定化
させ、これらに含まれるサポニン等の有効成分の流出を
防止している。
また、後期においては、ヒトデに含まれた水分の蒸散
を行い、水分蒸散後の細胞組織の空洞に加熱油を浸透さ
せて、細胞組織中で水分と加熱油とを置換させ、かかる
置換によって確実な脱水処理を行うものである。
を行い、水分蒸散後の細胞組織の空洞に加熱油を浸透さ
せて、細胞組織中で水分と加熱油とを置換させ、かかる
置換によって確実な脱水処理を行うものである。
さらに、クッカーより脱水処理したヒトデを取り出
し、圧搾機、遠心分離機或いはノーマルヘキサン等によ
って１〜20％程度になるまで脱油する。
し、圧搾機、遠心分離機或いはノーマルヘキサン等によ
って１〜20％程度になるまで脱油する。
脱油されたヒトデは、乾燥された状態であり、その
後、細かく粉砕され、その処理物を制癌剤、害虫駆除剤
等の原料に使用する。
後、細かく粉砕され、その処理物を制癌剤、害虫駆除剤
等の原料に使用する。
上記の油温脱水方法で採取されたヒトデの処理物に
は、水分5.2％、カルシュウム61.49％、窒素4.68％、リ
ン酸（P2O5）0.94％、カリウム（K2O）0.73％、及びサ
ポニン等が含まれている。
は、水分5.2％、カルシュウム61.49％、窒素4.68％、リ
ン酸（P2O5）0.94％、カリウム（K2O）0.73％、及びサ
ポニン等が含まれている。
そして、この処理物を害虫駆除剤とした場合、直接土
壌に散布したり、或いは他の薬品等と混合して散布し
て、処理物内のサポニンによって、害虫駆除を行うもの
である。
壌に散布したり、或いは他の薬品等と混合して散布し
て、処理物内のサポニンによって、害虫駆除を行うもの
である。
また、この処理物を、制癌剤とした場合、人体に投与
して、処理物内のサポニンによって、制癌効果を得るも
のである。
して、処理物内のサポニンによって、制癌効果を得るも
のである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中園 英司 福岡県福岡市早良区室見５丁目12番22号 メゾン室見リビエル302号 (72)発明者 堤 守幸 福岡県福岡市博多区美野島２丁目12−７ (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) A61K 35/56 A01N 63/02 F26B 1/00 F26B 5/04
Claims (1)
- 【請求項１】予め加熱したクッカー内の加熱油中にヒト
デを投入し、加熱油を熱媒体として、クッカー内を常圧
より10〜20mmHg減圧しながらヒトデを攪拌加熱する初期
減圧を行った後、クッカー内を常圧より740〜750mmHgま
で減圧しながら攪拌加熱を行う後期減圧を行ってヒトデ
を脱水処理し、 その後、クッカーより脱水したヒトデを取り出して、脱
油処理を行うことを特徴とするヒトデの油温脱水処理方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2191326A JP3058895B2 (ja) | 1990-07-18 | 1990-07-18 | ヒトデの油温脱水方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2191326A JP3058895B2 (ja) | 1990-07-18 | 1990-07-18 | ヒトデの油温脱水方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0477429A JPH0477429A (ja) | 1992-03-11 |
| JP3058895B2 true JP3058895B2 (ja) | 2000-07-04 |
Family
ID=16272695
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2191326A Expired - Fee Related JP3058895B2 (ja) | 1990-07-18 | 1990-07-18 | ヒトデの油温脱水方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3058895B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006016385A (ja) * | 2004-05-31 | 2006-01-19 | Showa Denko Kk | 微生物含有組成物 |
| CN111573331B (zh) * | 2020-05-13 | 2021-08-03 | 江西禾天下农业科技有限公司 | 一种谷仓烘干装置 |
-
1990
- 1990-07-18 JP JP2191326A patent/JP3058895B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0477429A (ja) | 1992-03-11 |
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