JP3058086U - 筆記具 - Google Patents

筆記具

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JP3058086U
JP3058086U JP1998007551U JP755198U JP3058086U JP 3058086 U JP3058086 U JP 3058086U JP 1998007551 U JP1998007551 U JP 1998007551U JP 755198 U JP755198 U JP 755198U JP 3058086 U JP3058086 U JP 3058086U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクの漏れ出しを確実に防止することがで
きるとともに、キャップのし忘れによる貯蔵インクの蒸
発を防止することができる筆記具を提供する。 【解決手段】 筆芯24をピストン32に加えられてい
る付勢力に抗してペン軸4内部に押込むことにより開放
される第1のバルブと、スチールボール41を錐状口3
422から離すことにより開放される第2のバルブとを
備え、ピストン32により筆芯24へのインクの供給を
遮断し、錐状口3422をスチールボール41によって
閉塞するようにする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、インクの供給経路をダブルバルブ構成とした筆記具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、インクを用いた筆記用具として、中空のペン軸にインクを入れ、そ の先に金又は合金のペン先を取り付け、使用するにしたがって、インクがペン先 に伝わり出るようにした万年筆や、中空のペン軸にインクを染込ませた綿のチュ ーブを内蔵し、そのチューブの先端に筆芯をとりつけたいわゆる筆ペンと呼ばれ るもの等がある。 前者の万年筆の場合、インクの供給量がペン軸に内蔵されている単一のバルブ を備えた調整装置によって調整される。すなわち、筆記時にペン先に紙面からの 反作用が与えられると、バルブが開放されインクがペン先側に供給されることで 調整されるようになっている。 後者のいわゆる筆ペンの場合、重力や毛細管現象等によって綿のチューブに染 込んでいるインクが筆芯側に徐々に送り出されることで、インクの供給量が調整 されるようになっている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところが上述した従来の万年筆では、インクの供給量がペン軸に内蔵されてい るバルブを備えた調整装置によって調整されるものの、バルブが単一であるため 、ペン先に押付け力が生じている間、バルブが開放状態とされることから、イン クの供給過多が発生し、ペン先からインクが漏れ出してしまうという問題がある 。 一方、上述した従来のいわゆる筆ペンでは、重力や毛細管現象等によって綿の チューブに染込んでいるインクが筆芯側に送り出されるため、キャップによって 筆芯の閉塞を忘れてしまうと、インクが筆芯を介して蒸発してしまい、使用期間 が早められてしまうという問題がある。しかも、筆ペンの場合、インクが綿のチ ューブに染込ませた状態で貯蔵されており、インクの貯蔵量に限界があるため、 上述したように、キャップのし忘れがあると、インクの貯蔵量不足が顕著に現れ てしまう。
【0004】 本考案は、このような事情に対処すべくなされたもので、インクの漏れ出しを 確実に防止することができるとともに、キャップのし忘れによる貯蔵インクの蒸 発を防止することができる筆記具を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の筆記具は、一端に開口部(4a) を有したインクを充填する中空のペン軸(4)と、前記開口部(4a)側に取付 けられる筆芯(24)を進退自在に支持するとともに、前記開口部(4a)を閉 塞する取付台(2)と、この取付台(2)内部に装着され、前記筆芯(24)の 後端部(24a)を進退自在に支持するとともに、前記ペン軸(4)の内部側に 向けたシャンバー(312)が設けられている前取付台(31)と、前記ペン軸 (4)の内部に前記シャンバー(312)を囲むように配設されるとともに、こ のシャンバー(312)の反対側に設けられ、前記ペン軸(4)の内部に向けて 広口とされる錐状口(3422)を有した後取付台(34)と、前記ペン軸(4 )内部に転動自在に配設され、前記錐状口(3422)を閉塞可能なスチールボ ール(41)と、前記後取付台(34)内部に移動自在に配設され、先端部が前 記筆芯(24)の後端部(24a)を保持するとともに、前記シャンバー(31 2)内への前記筆芯(24)の後端部(24a)の侵入を付勢力によって阻止す るピストン(32)とを備え、前記ペン軸(4)内部のインクは前記錐状口(3 422)から前記後取付台(34)内部と前記シャンバー(312)との間に充 填され、前記筆芯(24)を下に向けると前記スチールボール(41)が前記錐 状口(3422)を閉塞し、前記筆芯(24)の進退動作に応じて前記筆芯(2 4)の後端部(24a)が前記シャンバー(312)内に侵入することにより、 前記シャンバー(312)内のインクが前記筆芯(24)に供給されることを特 徴としている。
【0006】 ここで、シャンバー(312)内への筆芯(24)の後端部(24a)の侵入 を付勢力によって阻止するピストン(32)により第1のバルブが構成され、ス チールボール(41)によって閉塞される錐状口(3422)により第2のバル ブが構成されている。 このような構成では、第1のバルブは、筆芯(24)をピストン(32)に加 えられている付勢力に抗してペン軸(4)内部に押込むことにより開放され、第 2のバルブは、スチールボール(41)を錐状口(3422)から離すことによ り開放される。スチールボール(41)を錐状口(3422)から離す場合には 、例えばペン軸(4)を水平に置くか、あるいはペン軸(4)自体を振ることで スチールボール(41)が錐状口(3422)から転動して離れる。
【0007】 よって、第2のバルブを開放することで、ペン軸(4)内部のインクは錐状口 (3422)から後取付台(34)内部とシャンバー(312)との間に一定量 充填される。使用に際しては、筆芯(24)を下に向けるとスチールボール(4 1)が錐状口(3422)を閉塞し、後取付台(34)内部とシャンバー(31 2)との間へのインクの侵入を阻止する。この状態で、筆芯(24)のペン軸( 4)内部に押込むと、筆芯(24)の後端部(24a)がシャンバー(312) 内に侵入し、シャンバー(312)内のインクが筆芯(24)に供給されること で使用可能となる。 また、使用時においては、スチールボール(41)による錐状口(3422) の閉塞によって、後取付台(34)内部とシャンバー(312)との間が負圧と されるので、筆芯(24)がペン軸(4)内部へ押込まれても、シャンバー(3 12)からのインクの急激な移動が生じないので、インクの漏れ出しが確実に抑 えられる。 さらに、筆芯(24)に対してペン軸(4)内部への押込み力を与えないとき 、筆芯(24)の後端部(24a)がシャンバー(312)内に侵入しないので 、シャンバー(312)内のインクが筆芯(24)に供給されないことから、キ ャップ(1)のし忘れがあっても、ペン軸(4)内部のインクの蒸発を防げる。
【0008】 請求項2に記載の筆記具は、両端に開口部(4a,4b)を有したインクを充 填する中空のペン軸(4)と、前記両端の開口部(4a,4b)側にそれぞれ取 付けられる筆芯(24,24A)を進退自在に支持するとともに、前記両端の開 口部(4a,4b)をそれぞれ閉塞する取付台(2,2a)と、これら取付台( 2,2a)内部に装着され、前記筆芯(24,24A)の後端部(24a)を進 退自在に支持するとともに、前記ペン軸(4)の内部にて互いに対向する側に向 けたシャンバー(312)が設けられている前取付台(31)と、前記ペン軸( 4)の内部にて前記シャンバー(312)を囲むように配設されるとともに、こ のシャンバー(312)の反対側に設けられ、前記ペン軸(4)の内部に向けて 広口とされる錐状口(3422,3422a)を互いに向合わせた後取付台(3 4)と、前記ペン軸(4)内部に転動自在に配設され、前記錐状口(3422, 3422a)を閉塞可能な単一のスチールボール(41)と、前記それぞれの後 取付台(34)内部に移動自在に配設され、先端部が前記それぞれの筆芯(24 ,24A)の後端部(24a)を保持するとともに、前記シャンバー(312) 内への前記筆芯(24,24A)の後端部(24a)の侵入を付勢力によってそ れぞれ阻止するピストン(32)とを備え、前記ペン軸(4)内部のインクは前 記錐状口(3422,3422a)から前記それぞれの後取付台(34)内部と 前記シャンバー(312)との間に充填され、前記何れか一方の筆芯(24又は 24A)を下に向けると前記スチールボール(41)が前記何れか一方の筆芯( 24又は24A)側の錐状口(3422又は3422a)を閉塞し、前記何れか 一方の筆芯(24又は24A)の進退動作に応じて前記何れか一方の筆芯(24 又は24A)の後端部(24a)が前記シャンバー(312)内に侵入すること により、前記シャンバー(312)内のインクが前記何れか一方の筆芯(24又 は24A)に供給されることを特徴としている。
【0009】 このような構成では、使用に際して、何れか一方の筆芯(24又は24A)を 下に向けるとスチールボール(41)が何れか一方の筆芯(24又は24A)側 の錐状口(3422又は3422a)を閉塞し、後取付台(34)内部とシャン バー(312)との間へのインクの侵入を阻止する。この状態で、何れか一方の 筆芯(24又は24A)をペン軸(4)内部に押込むと、何れか一方の筆芯(2 4又は24A)の後端部(24a)がシャンバー(312)内に侵入し、シャン バー(312)内のインクが何れか一方の筆芯(24又は24A)に供給される ことで使用可能となる。 また、使用時においては、スチールボール(41)による何れか一方の筆芯( 24又は24A)側の錐状口(3422又は3422a)の閉塞によって、後取 付台(34)内部とシャンバー(312)との間が負圧とされるので、何れか一 方の筆芯(24又は24A)がペン軸(4)内部へ押込まれても、シャンバー( 312)からのインクの急激な移動が生じないので、インクの漏れ出しが確実に 抑えられる。
【0010】 さらに、筆芯(24及び24A)に対してペン軸(4)内部への押込み力を与 えないとき、筆芯(24及び24A)の後端部(24a)がシャンバー(312 )内に侵入しないので、シャンバー(312)内のインクが筆芯(24及び24 A)に供給されないことから、キャップ(1)のし忘れがあっても、ペン軸(4 )内部のインクの蒸発を防げる。 その結果、ペン軸(4)に対して異なるペン先形状の筆芯(24及び24A) を装着した場合であっても、インクの漏れ出しを確実に防止することができると ともに、キャップのし忘れによる貯蔵インクの蒸発を防止することができる。
【0011】 請求項3に記載の筆記具は、前記ピストン(32)は、一端が前記錐状口側に 係止されている弾性体(33)の他端によって前記ペン軸(4)の開口部(4a ,4b)側に付勢されていることを特徴としている。 ここで、弾性体(33) としては、図2及び図3のように、例えばスプリング(33)を用いることがで きる。 このように、スプリング(33)によってピストン(32)を、ペン軸(4) の開口部(4a,4b)側に付勢する構成とすることで、ピストン(32)の付 勢力の設定が容易となるため、筆芯(24及び24A)の筆圧に応じたスプリン グ(33)を選定することで、使用時に筆芯(24及び24A)の後端部(24 a)を前記シャンバー(312)内に絶えず侵入させることが可能となるため、 筆芯(24及び24A)へのインクの供給を絶やすことがなくなる。
【0012】 請求項4に記載の筆記具は、前記シャンバー(312)の背面側の前記取付台 (2,2a)内部には、前記筆芯(24及び24A)の後端部(24a)に装着 された液含浸部材(25)が配設されていることを特徴としている。 ここで、液含浸部材(25)としては、スポンジや綿等のように液の含浸可能 な部材を用いることができる。 このような構成では、筆芯(24及び24A)の後端部(24a)がシャンバ ー(312)内に侵入してインクが供給されるとき、その後端部(24a)から 液含浸部材(25)にもインクが浸透して保持されるため、筆芯(24及び24 A)へのインクの供給が液含浸部材(25)を介しても行われることになり、筆 芯(24及び24A)の後端部(24a)をシャンバー(312)内へ押込んで のインク補給を行うことなく、連続使用が可能となる。
【0013】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の詳細を図面に基づいて説明する。 (第1の実施の形態) 図lは、本考案の筆記具の一実施の形態を示す斜視図、図2は、図1の筆記具 を示す分解斜視図、図3は、図1の筆記具を示す断面図、図4は、図1の筆記具 の動作を説明するための断面図、図5は、同じく図1の筆記具の動作を説明する ための断面図である。 これらの図に示すように、筆記具は、キャップ1、筆芯取付台2、インク供給 バルブ3、中空のペン軸4を備えて構成されている。 キャップ1は、筆芯取付台2に着脱自在に装着されるものであり、筆芯取付台 2に取付けられる筆芯24を保護したり筆芯24のインクの乾燥を防止したりす る。
【0014】 筆芯取付台2は、多段形状の中空管とされている。筆芯取付台2の中段には、 環状肋21が設けられているとともに、その先端には、筆芯24を筆芯取付台2 の軸方向に移動自在に保持する芯管22が突設されている。また、筆芯取付台2 の後端には、ペン軸4の開口部4aに圧入されるスリーブ23が設けられている 。筆芯取付台2内部には、筆芯24を挿通する軸穴251を有したスポンジ25 が装着されている。 インク供給バルブ3は、図2及び図3に示すように、前取付台31、ピストン 32、スプリング33、後取付台34を備えて構成されている。前取付台31は 、筆芯取付台2のスリーブ23内に配置され、スポンジ25の端面に弾接し、ス ポンジ25の離脱を阻止している。前取付台31には、筆芯24を挿通する軸穴 311が形成されているとともに、内部に内側へくぼんだシャンバー312が形 成され、さらに後端には階段筒313が形成されている。
【0015】 ピストン32の前段には内縮錐状体321が設けられ、その先端面には筆芯2 4の後端部24aに突設されている径小部24bを圧入する内穴322が形成さ れているとともに、その後端には管穴323が形成されている。また、ピストン 32の外周面には、このピストン32の軸方向に沿って複数の突起324が設け られており、インクはこれら複数の突起324間を伝ってシャンバー312側に 導かれるようになっている。ここで、このピストン32は、ペン軸4の軸方向に 沿って移動自在とされているものであり、このピストン32の移動によって筆芯 24の後端部24aをシャンバー312側に導いたり、シャンバー312側から 押出したりする、いわゆる第1のバルブ構成とされている。 後取付台34は環状筒体とされ、その筒壁の中段に環状肋341が設けられて いる。また、後取付台34内部には、その後端から折返されたインナーチューブ 342が設けられている。インナーチューブ342の先端は、上記のピストン3 2の管穴323に嵌り込んでおり、ピストン32のストロークを規制している。 また、インナーチューブ342には、貫通穴3421とテーパ形状の錐状口34 22が形成されている。さらに、後取付台34の内壁とインナーチューブ342 との間には止肋343が設けられている。この止肋343には、スプリング33 の一端が当接されている。その他端は、上記のピストン32に係止されており、 これによってピストン32は筆芯24をシャンバー312側から押出す方向に付 勢されている。
【0016】 ペン軸4は、後端側が閉塞されたチューブ体である。ペン軸4の内部には、イ ンクが充填されるとともに、スチールボール41が転動自在に内装されている。 そして、ペン軸4内部のインクは、錐状口3422から貫通穴3421を通って 後取付台34内部に侵入するとともに、上記のピストン32の複数の突起324 間を伝ってシャンバー312側に導かれるようになっている。また、スチールボ ール41が錐状口3422に嵌り込むことで、後取付台34内部へのインクの侵 入が阻止されるようになっており、いわゆる第2のバルブ構成となっている。
【0017】 次に、以上のような構成の筆記具の組立手順について説明する。 まず、筆芯24の径小部24bを、ピストン32の内穴322に圧入する。次 いで、前取付台31の軸穴311を筆芯24に挿通させてピストン32側に押込 むとともに、スポンジ25の軸穴251を筆芯24に挿通させて前取付台31に 押し当てる。この状態で、筆芯24の先端部を筆芯取付台2の内部から芯管22 を通して外部に露出させる。 次に、スプリング33を後取付台34内部に装填し、スプリング33の一端を 後取付台34の内壁とインナーチューブ342との間に設けられている止肋34 3に当接させる。この状態で、後取付台34の先端部分を筆芯取付台2のスリー ブ23と、前取付台31の階段筒313との間に圧入する。これにより、ピスト ン32は、スプリング33の他端に当接してスプリング33の付勢力を受ける状 態とされる。また、インナーチューブ342の先端は、ピストン32の管穴32 3に嵌り込む。 次いで、ペン軸4内部に適量のインクを充填するとともに、スチールボール4 1を装填した後、筆芯取付台2のスリーブ23を筆芯取付台2の環状肋21がペ ン軸4の開口端面に当接するまで圧入することで、筆記具が組立られる。
【0018】 続いて、以上のようにして組立られた筆記具の動作を、図3〜図5を用いて説 明する。 まず、ペン軸4内部のスチールボール41は、ペン軸4内部にて自由に動き回 れるので、例えば図3に示すように、筆記具を水平に置くと、スチールボール4 1は後取付台34のインナーチューブ342の錐状口3422から離れ、錐状口 3422を開放する。また、筆記具自体を振った場合も同様に、スチールボール 41が錐状口3422から離れ、錐状口3422を開放する。
【0019】 このように、スチールボール41の移動により錐状口3422が開放されるこ とで、ペン軸4内部のインクは、錐状口3422から貫通穴3421を通って後 取付台34内部に侵入するとともに、ピストン32の複数の突起324間を伝っ てシャンバー312側に導かれることにより、シャンバー312と後取付台34 内部との間に定量のインクが満たされる。 このとき、筆芯24の後端部24aは、ピストン32の作用によってシャンバ ー312の外に押出されているため、シャンバー312内のインクは、筆芯24 側に浸透しないようになっている。 インクを筆芯24側に浸透させて筆記具を使用可能とする場合には、図4に示 すように、まず筆芯24を下(紙面P側に向ける)にして筆記具を起す。このと き、スチールボール41は、重力によって錐状口3422に嵌り込み、錐状口3 422を閉塞する。
【0020】 この状態から、図5に示すように、筆芯24の先端を紙面Pに押付ける。これ により、筆芯24がスプリング33の付勢力に抗してピストン32とともに矢印 方向に押込まれる。このとき、筆芯24の矢印方向のストロークは、インナーチ ューブ342の先端がピストン32の管穴323の底部に当接することで規制さ れる。 筆芯24の矢印方向への移動により、その後端部24aがシャンバー312内 に入り込むと、シャンバー312内のインクが筆芯24の後端部24aから先端 部24cにかけて徐々に浸透する。このとき、後取付台34内部のインクは、ピ ストン32の複数の突起324間を伝ってシャンバー312側に導かれる。また このとき、筆芯24に浸透したインクは、スポンジ25にも浸透してある一定量 保持される。
【0021】 そして、ピストン32の先端部24cまでインクが浸透したことを確認した後 、筆芯24の押付け力を解くと、図4に示すように、スプリング33の付勢力に よりピストン32が筆芯24を押出す方向に移動する。この状態で、筆芯24の 先端を紙面P等に押し当ててなぞることにより、筆芯24の先端部24cまで浸 透しているインクが紙面Pに転写される。また、紙面Pへのインクの転写により 、筆芯24に浸透しているインクの不足は、スポンジ25に保持されているイン クが筆芯24に浸透することで補われる。 このとき、図4に示すように、スチールボール41が重力によって錐状口34 22に嵌り込み、錐状口3422を閉塞するとともに、ピストン32の先端部が シャンバー312の底部に当接し、筆芯24の後端部24aをシャンバー312 内から隔離するため、シャンバー312内のインクが筆芯24の後端部24aに 浸透しない。これにより、後取付台34内部のインクの供給過多が発生しないの で、筆芯24からのインクの漏れ出しを生じることなく使用することができる。
【0022】 一方、筆記時において、筆芯24から紙面Pへのインクの転写量が少なくなっ た場合には、図5に示したように、筆芯24の先端部24cを紙面P等に再度押 付ける。これにより、上述したように、シャンバー312内のインクが筆芯24 の後端部24aから浸透するため、紙面Pへのインクの転写が可能となる。 さらに、筆記によって後取付台34内部のインクが空になった場合には、図3 に示したように、筆記具を水平に置くか、あるいは振ることにより、スチールボ ール41が錐状口3422から離れ、錐状口3422を開放する。これにより、 ペン軸4内部のインクが錐状口3422から貫通穴3421を伝って前取付台3 1内部に再度補給されるため、紙面Pへのインクの転写が可能となる。
【0023】 また、図1に示したキャップ1をし忘れたまま放置した場合には、筆芯24及 びスポンジ25に保持されているインクが蒸発してしまうが、上述したように、 ピストン32の先端部がシャンバー312の底部に当接し、筆芯24の後端部2 4aをシャンバー312内から隔離するため、シャンバー312内のインクの筆 芯24を介しての蒸発が防止される。
【0024】 (第2の実施の形態) 図6は、図1〜図5の筆記具の構成を変えた場合の他の実施の形態を示す断面 図である。なお、以下に説明する図において、図1〜図5と共通する部分には同 一符号を付し重複する説明を省略する。 すなわち、この実施の形態は、ペン軸4の両端に先端形状の異なる筆芯24, 24Aを設けたものである。これら筆芯24,24Aは、上述した筆芯取付台2 ,2a及びインク供給バルブ3,3aに装着されている。なお、筆芯24A側の 筆芯取付台2a及びインク供給バルブ3aは、筆芯24側の筆芯取付台2及びイ ンク供給バルブ3と同一構成とされている。
【0025】 このような構成では、筆芯24側を使用するとき、図4に示したように、スチ ールボール41が錐状口3422に嵌り込み、後取付台34内部のインクが適量 に保たれる。このとき、インク供給バルブ3aの錐状口3422a側は開放され るため、錐状口3422aから後取付台34内部へのインクの侵入が阻止される とともに、ピストン32の先端部分が前取付台31の軸穴311を閉塞するので 、筆芯24Aを通してのインクの漏れ出しが発生しない。 一方、筆芯24A側を使用するとき、筆芯24A側を下に向けると、スチール ボール41が錐状口3422aに嵌り込み、後取付台34内部のインクが適量に 保たれる。このとき、インク供給バルブ3の錐状口3422側は開放されるため 、錐状口3422から後取付台34内部へのインクの侵入が阻止されるとともに 、ピストン32の先端部分が前取付台31の軸穴311を閉塞するので、筆芯2 4を通してのインクの漏れ出しが発生しない。
【0026】 よって、この実施の形態では、ペン軸4に対して異なるペン先形状の筆芯24 及び24Aを装着した場合であっても、インクの漏れ出しを確実に防止すること ができるとともに、キャップ1のし忘れによるペン軸4内部のインクの蒸発をも 防止することができる。
【0027】
【考案の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の考案よれば、筆芯(24)をピストン (32)に加えられている付勢力に抗してペン軸(4)内部に押込むことにより 開放される第1のバルブと、スチールボール(41)を錐状口(3422)から 離すことにより開放される第2のバルブとを備え、使用に際してピストン(32 )により筆芯(24)へのインクの供給を遮断し、錐状口(3422)をスチー ルボール(41)によって閉塞するようにし、後取付台(34)内部とシャンバ ー(312)との間からのインクの供給を阻止するようにしたので、インクの漏 れ出しを確実に防止することができるとともに、キャップのし忘れによる貯蔵イ ンクの蒸発を防止することができる。
【0028】 また、請求項2に記載の筆記具によれば、使用に際してピストン(32)によ り両筆芯(24)へのインクの供給を遮断し、下に向けた筆芯側の錐状口(34 22)をスチールボール(41)によって閉塞するようにし、後取付台(34) 内部とシャンバー(312)との間からのインクの供給を阻止するようにしたの で、ペン軸4に対して異なるペン先形状の筆芯(24及び24A)を装着した場 合であっても、インクの漏れ出しを確実に防止することができるとともに、キャ ップのし忘れによる貯蔵インクの蒸発を防止することができる。
【0029】 さらに、請求項3に記載の筆記具によれば、スプリング(33)によってピス トン(32)を、ペン軸(4)の開口部(4a,4b)側に付勢する構成とする ことで、ピストン(32)の付勢力の設定が容易となるため、筆芯(24及び2 4A)の筆圧に応じたスプリング(33)を選定することで、使用時に筆芯(2 4及び24A)の後端部(24a)を前記シャンバー(312)内に絶えず侵入 させることが可能となるため、筆芯(24及び24A)へのインクの供給を容易 に行うことができる。
【0030】 さらにまた、請求項4に記載の筆記具によれば、筆芯(24及び24A)の後 端部(24a)がシャンバー(312)内に侵入してインクが供給されるとき、 その後端部(24a)から液含浸部材(25)にもインクが浸透して保持される ため、筆芯(24及び24A)へのインクの供給が液含浸部材(25)を介して も行われることになり、筆芯(24及び24A)の後端部(24a)をシャンバ ー(312)内へ押込んでのインク補給を行うことなく、連続使用が可能となる 。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の筆記具の一実施の形態を示す斜視図で
ある。
【図2】図1の筆記具を示す分解斜視図である。
【図3】図1の筆記具を示す断面図である。
【図4】図1の筆記具の動作を説明するための要部拡大
断面図である。
【図5】図1の筆記具の動作を説明するための要部拡大
断面図である。
【図6】図1の筆記具の構成を変えた場合の他の実施の
形態を示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 キャップ 2,2a 筆芯取付台 3 インク供給バルブ 4 ペン軸 4a,4b 開口部 24,24A 筆芯 24a 後端部 25 スポンジ 31 前取付台 312 シャンバー 32 ピストン 34 後取付台 3422,3422a 錐状口 41 スチールボール

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端に開口部を有したインクを充填する
    中空のペン軸と、 前記開口部側に取付けられる筆芯を進退自在に支持する
    とともに、前記開口部を閉塞する取付台と、 この取付台内部に装着され、前記筆芯の後端部を進退自
    在に支持するとともに、前記ペン軸の内部側に向けたシ
    ャンバーが設けられている前取付台と、 前記ペン軸の内部に前記シャンバーを囲むように配設さ
    れるとともに、このシャンバーの反対側に設けられ、前
    記ペン軸の内部に向けて広口とされる錐状口を有した後
    取付台と、 前記ペン軸内部に転動自在に配設され、前記錐状口を閉
    塞可能なスチールボールと、 前記後取付台内部に移動自在に配設され、先端部が前記
    筆芯の後端部を保持するとともに、前記シャンバー内へ
    の前記筆芯の後端部の侵入を付勢力によって阻止するピ
    ストンとを備え、 前記ペン軸内部のインクは前記錐状口から前記後取付台
    内部と前記シャンバーとの間に充填され、前記筆芯を下
    に向けると前記スチールボールが前記錐状口を閉塞し、
    前記筆芯の進退動作に応じて前記筆芯の後端部が前記シ
    ャンバー内に侵入することにより、前記シャンバー内の
    インクが前記筆芯に供給されることを特徴とする筆記
    具。
  2. 【請求項2】 両端に開口部を有したインクを充填する
    中空のペン軸と、 前記両端の開口部側にそれぞれ取付けられる筆芯を進退
    自在に支持するとともに、前記両端の開口部をそれぞれ
    閉塞する取付台と、 これら取付台内部に装着され、前記筆芯の後端部を進退
    自在に支持するとともに、前記ペン軸の内部にて互いに
    対向する側に向けたシャンバーが設けられている前取付
    台と、 前記ペン軸の内部にて前記シャンバーを囲むように配設
    されるとともに、このシャンバーの反対側に設けられ、
    前記ペン軸の内部に向けて広口とされる錐状口を互いに
    向合わせた後取付台と、 前記ペン軸内部に転動自在に配設され、前記錐状口を閉
    塞可能な単一のスチールボールと、 前記それぞれの後取付台内部に移動自在に配設され、先
    端部が前記それぞれの筆芯の後端部を保持するととも
    に、前記シャンバー内への前記筆芯の後端部の侵入を付
    勢力によってそれぞれ阻止するピストンとを備え、 前記ペン軸内部のインクは前記錐状口から前記それぞれ
    の後取付台内部と前記シャンバーとの間に充填され、前
    記何れか一方の筆芯を下に向けると前記スチールボール
    が前記何れか一方の筆芯側の錐状口を閉塞し、前記何れ
    か一方の筆芯の進退動作に応じて前記何れか一方の筆芯
    の後端部が前記シャンバー内に侵入することにより、前
    記シャンバー内のインクが前記何れか一方の筆芯に供給
    されることを特徴とする筆記具。
  3. 【請求項3】 前記ピストンは、一端が前記錐状口側に
    係止されている弾性体の他端によって前記ペン軸の開口
    部側に付勢されていることを特徴とする請求項1又は2
    に記載の筆記具。
  4. 【請求項4】 前記シャンバーの背面側の前記取付台内
    部には、前記筆芯の後端部に装着された液含浸部材が配
    設されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに
    記載の筆記具。
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