JP3058085B2 - コークス炉炉内圧の制御方法 - Google Patents

コークス炉炉内圧の制御方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、炭化室内への外
気吸引に伴う炉体の損傷を回避しつつ、コークス炉ガス
の大気中や燃焼室への逃出を防止するため、炭化室内圧
力を常に微陽圧に保持するコークス炉炉内圧の制御方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】コークス炉で石炭を乾留する際に発生す
るコークス炉ガスは、炭化室上部のガス道から上昇管、
ベンド管を経て集気本管に集められ、サクションメイン
を経由して後工程の精製工程の排気ブロワにより吸引配
送される。発生するコークス炉ガス量は、装入直後は極
めて多いが、急速に低下して乾留開始から3〜4時間後
にほぼ一定となり、最終段階で再び増加して極大となっ
たのち、急激に減少して火落ちとなる。また、ガス組成
では、当初CH4が多く発熱量が高いが、乾留末期では
2の発生が増え、発熱量は低下する。
【0003】コークス炉の操業においては、サクション
メインに設けたアスカニアと称されている制御弁の開度
を調整して排気ブロワの吸引圧を制御し、集気本管内圧
力を数mmH2O程度の一定微陽圧に保持すると共に、
上昇管ベンド部で噴射される低圧安水によるエゼクター
効果によって行われていた。この炭化室内圧力を数mm
2O程度の一定微陽圧に保持することは、円滑な操業
を行ううえで重要なことである。その理由は、炭化室内
圧力が高いと発生コークス炉ガスが炉外や燃焼室に漏洩
し、燃焼室での不完全燃焼による煙突からの黒煙発生、
負圧であると外部から空気を吸引して小爆発したり、発
生コークス炉ガスの発熱量低下、空気吸引部での局所燃
焼により炉体の損傷を引き起こす等の問題を生じるから
である。
【0004】コークス炉の炭化室内圧力は、集気本管内
圧力、安水のエゼクター効果と発生するコークス炉ガス
量の兼ね合いによって決定される。一方、炭化室から発
生するコークス炉ガスは、乾留の全期間を通じて一定で
はなく、前記したとおり、装入直後は極めて多いが、急
速に低下して乾留開始から3〜4時間後にほぼ一定とな
り、最終段階で再び増加して極大となったのち急激に減
少する。このため、炉蓋下部近傍の炉内圧は、装炭直後
は数十〜数百mmH2Oであり、次第に低下するが、集
気本管内圧力がほぼ一定の微陽圧に保持され、低圧安水
によるエゼクター効果が一定であっても、乾留末期にお
いては負圧に転じる。
【0005】また、炭化室に石炭を装入する場合には、
コークス炉外への粉塵、ガスの漏洩を防止する目的で、
上昇管ベンド部より蒸気または高圧安水などの高圧流体
によってエゼクターをかけ、炭化室内圧力を下げること
が従来から実施されている。さらに、装入直後のコーク
ス炉ガス発生量の極めて多い時期には、ベンド管部に設
けた高圧安水噴射によるエゼクター効果によって炭化室
内圧力の上昇を抑制して数mmH2O程度の一定微陽圧
に保持することが行われている。
【0006】従来、コークス炉の炭化室内圧力の制御方
法としては、石炭装入開始から装入蓋を閉じるまでの間
において、コークス炉炉内圧を連続的に測定し、この測
定値が、予め定めた所定のパターンどおりになるよう
に、上昇管ベンド管部におけるエゼクター効果を調節
し、炉内圧を制御する方法(特公昭60−6387号公
報)、装入から押出しまでの全乾留期間に、コークス炉
内圧を大気圧以下に設定し、測定圧力を同設定圧力と比
較し、同差圧により発せられる制御信号によって、上昇
管に設けた制御ダンパーの開閉もしくは同上昇管内に圧
力流体を吹込み、もしくは2方法の組合せによって上昇
管の吸引圧を調整する方法(特開平6−041537号
公報)が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記特公昭60−63
87号公報に開示の方法は、石炭装入時における粉塵、
ガスリークと空気侵入の双方を防止するため、装入時に
常に適正な炉内圧を維持するものであり、実施例におけ
る装炭口での炉内圧測定等のような方法を、炭化時の炉
内圧制御に適用することは不可能である。また、特開平
6−041537号公報に開示の方法は、炭化室の負圧
操業によってガス漏れを無くし、外気吸入による発生ガ
スの部分燃焼による窯口周辺の炉体金物の加熱、炭化室
と燃焼室間のリークを効果的に回避するものであるが、
実施例に示されるように炉蓋下部に設置された圧力検出
センサーによる炉内圧測定では、窯出し毎に着脱される
炉蓋への圧力検出センサーの取付け等の手間を必要とす
るばかりでなく、炉蓋下部は乾留初期非常に高圧とな
り、しかも炭化時の圧力変動が激しいため、この測定値
を基に制御すると安定した制御は不可能となるという欠
点を有している。
【0008】この発明の目的は、上記従来技術の欠点を
解消し、乾留初期におけるガス漏れを防止し、かつ乾留
末期におけるコークス炉内圧を所定の微陽圧に保持でき
るコークス炉炭化室内圧力の制御方法を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1は、
コークス炉上昇管ベンド部の圧力を連続測定し、このベ
ンド部圧力が発生ガス量に対応して予め定めた所定パタ
ーンとなるように上昇管ベンド部に噴霧している安水の
流量または圧力および/または皿弁開度を調整すること
としている。このように、上昇管ベンド部圧力が発生ガ
ス量に対応して予め定めた所定パターン、すなわち、発
生ガス量の多い乾留初期においては、最も圧力の低い炭
化室上部空間圧力が0mmH2O、乾留中期から末期ま
では、炉蓋下部の圧力が0mmH2Oとなるようにベン
ド部圧力を調整することによって、乾留初期に最も圧力
の高い炉蓋部分の圧力を低減でき、乾留初期の炉蓋部か
らのガス漏れを大幅に低減することができると共に、乾
留末期に最も圧力の低い炉蓋部分の圧力を0mmH2
に保持でき、負圧による外気の吸引を防止することがで
きる。
【0010】また、請求項2の発明は、炉蓋耐火物の本
体金物側両端を垂直方向に切り欠いてガス通路の断面積
を大きくすると共に、コークス炉上昇管ベンド部の圧力
を連続測定し、このベンド部圧力が予め定めた一定値と
なるように上昇管ベンド部に噴霧している安水の流量ま
たは圧力および/または皿弁開度を調整することとして
いる。このように、炉蓋耐火物の本体金物側両端を垂直
方向に切り欠いてガス通路の断面積を大きくしたことに
より、発生ガス量の多い乾留初期における炉蓋部分の圧
力を炭化室上部空間圧力よりも低くすることができ、ベ
ンド部圧力を予め定めた一定値、すなわち、乾留の全期
間を通じて炉蓋部分の圧力が0mmH2Oとなるように
調整することによって、炉内圧を微陽圧に保持すること
ができ、乾留初期の炉蓋部からのガス漏れを大幅に低減
することができると共に、負圧による外気の吸引を防止
することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】低圧安水の噴射を乾留の全期間に
亘って行う従来方法においては、図5に示すとおり、炉
蓋部分の圧力は装炭直後に百数十mmH2Oであり、乾
留開始から数時間で10mmH2O以下となり、乾留中
期から末期かけてゆっくりと減少したのち、乾留末期に
負圧となっている。これに対して炭化室上部空間では、
乾留初期から数mmH2Oであって乾留の進行に伴い圧
力が減少している。上昇管ベンド部分の圧力は、炭化室
上部空間よりも若干高いだけで、乾留の進行に伴い炭化
室上部空間と同様の経過をたどる。
【0012】乾留初期において炉蓋部分と炭化室上部空
間、上昇管ベンド部分の圧力レベルが異なるのは、発生
ガスが通過する空間が炉蓋部分では少ないことに起因し
ている。装炭直後は、炭化室の炉壁付近の石炭が急速に
加熱されてガスを発生するが、炉蓋付近の石炭から発生
したガスは上方に抜けるより炉蓋耐火物と炉壁との間の
隙間(ガス通路)を通って上部空間に流れる。この炉蓋
耐火物と炉壁との隙間は、10〜20mm程度である
が、漏れ込んだ石炭粉や付着カーボン、タールのために
さらに狭くなっている。このため、発生ガスは、この隙
間から上部に抜け難く圧力が高くなるのである。これに
対して炭化室上部空間、上昇管ベンド部分は、十分な空
間があり、発生ガスが容易に通過できるため、高い圧力
にならないものと考えられる。
【0013】乾留の中末期において炉蓋近傍でも高い圧
力とならないのは、炉蓋側の石炭が乾留されてコークス
化し、収縮して亀裂が発生する、あるいは炉蓋耐火物と
の間に収縮によって隙間が生じ、炉蓋耐火物と炉壁との
隙間を通って上部空間に抜けるガス量が減少すると共
に、発生ガス量が乾留初期に比較して減少するためであ
る。また、乾留末期においては、発生ガス量が減少する
ことによって圧力が減少する。
【0014】上記したとおり、コークス炉炭化室内は、
部位によって圧力に差があるため、前述のようにガス漏
れ防止対策として、装炭直後から乾留初期の炉蓋耐火物
と炉壁との隙間の圧力を0〜数mmH2O程度の微陽圧
となるよう炉内圧を調整すると、炭化室上部空間や上昇
管部が強い負圧となって外気の吸引による小爆発や、発
生コークス炉ガスの発熱量低下、外気吸引部での局所燃
焼により炉体の損傷を引き起こすこととなる。
【0015】したがって、乾留初期においては、炭化室
上部空間が最も圧力が低いので、この炭化室上部空間が
ほぼ0mmH2Oとなるように圧力調整し、乾留中期か
ら末期においては、炭化室上部空間よりも炉蓋下部の圧
力が低くなるので、炉蓋下部の圧力がほぼ0mmH2
となるように圧力調整すればよい。しかし、装炭直後に
は、炉蓋部分の圧力を0mmH2Oにはできないので、
完全に炉蓋からのガス漏れを防止することはできない
が、炉蓋上部の圧力が0mmH2Oとなるほか、乾留初
期の炉蓋部分の圧力が低減することによって、炉蓋から
のガス漏れを大幅に低減することができる。
【0016】一方、炉内圧力の調整方法としては、図6
に示すとおり安水圧力の調節によるエゼクター効果の採
用や、集気本管圧の変更による調整、集気本管と炭化室
とを区切る皿弁開度の調整があるが、いずれの方法にし
ても炭化室各部の炉内圧は一様に変化することが判明し
ている。また、上昇管部と炭化室上部空間との圧力差
は、乾留の全期間を通じてほぼ一定であり、乾留末期の
炉蓋部の圧力と上昇管部、炭化室上部空間との圧力差も
ほぼ一定である。したがって、この発明の請求項1にお
いては、乾留前半には炭化室上部空間を、乾留中期から
末期には炉蓋下部の圧力がほぼ0mmH2Oとなるよ
う、上昇管部の圧力をそれぞれの部位との圧力差に応じ
て予め定めた所定パターンとなるように調整することに
より達成することができる。
【0017】なお、上昇管部と炭化室上部空間ならびに
炉蓋下部と圧力差があるのは、炭化室上部空間と上昇管
ベンド部の高低差は2〜3m程度あり、また、炉蓋上下
の高低差は炉高に応じて4〜7m程度あり、それぞれ6
00〜800℃、200〜300℃程度と高温であるた
め、この高低差によるドラフト効果によって、圧力差が
生じているのである。
【0018】さらに、装炭直後から乾留初期の炉蓋下部
の圧力は、前記したとおり、炉蓋耐火物と炉壁との隙間
に集まる発生ガスに比べて隙間断面積が小さいからであ
る。したがって、炉蓋耐火物と炉壁との隙間の断面積を
十分に大きくすれば、発生ガスがスムーズに通過して炉
蓋下部の乾留初期の圧力を炭化室上部空間の圧力よりも
低減することができるのである。この発明の請求項2に
おいては、炉蓋耐火物の本体金物側両端を垂直方向に切
り欠いてガス通路の断面積を大きくしたことによって、
乾留初期から乾留末期の全期間に亘って最低炉内圧力は
炉蓋下部であるから、乾留の全期間に亘って炉蓋下部の
圧力が0mmH2Oとなるよう、上昇管部の圧力を炉蓋
下部との圧力差に応じて予め定めた一定圧力に調整する
ことによって、炉内を微陽圧に保持することができる。
【0019】
【実施例】
実施例1 以下に請求項1の発明の詳細を実施の一例を示す図1、
図2に基づいて説明する。図1はこの発明の上昇管ベン
ド部圧力変化に応じて低圧安水の流量を制御する場合の
系統図、図2は上昇管ベンド部圧力が予め定めた所定の
パターンとなるよう低圧安水の流量を制御した場合の乾
留初期からの炭化室上部空間と炉蓋下部の圧力の変化を
示すグラフである。
【0020】図1において、1はコークス炉、2はコー
クス炉1の炭化室、3は炭化室2の窯口に装着した炉
蓋、4は炭化室2の炉端に立設した上昇管、5は上昇管
4と集気本管6とを連結するベンド管、7はベンド管5
の下部に設けた皿弁、8はベンド管5の皿弁7の上方に
設けた低圧安水のスプレーノズルで、流量調整弁9を介
して低圧安水本管10と接続され、常時低圧安水がスプ
レーノズル8から噴霧され、乾留中コークス炉ガスを洗
浄冷却するよう構成されている。
【0021】11は上昇管4のベンド管5部に設置した
圧力計、12は炉内圧制御部で、入力キーボード13か
ら予め求めた炭化室各部の圧力に基づき、乾留初期は炭
化室2の上部空間14の圧力が0mmH2Oとなるよ
う、また、乾留中期から末期にかけては炉蓋3下部の圧
力が0mmH2Oとなるように、図2に示すベンド部の
圧力パターンが予め入力設定されており、圧力計11か
ら連続的に入力されるベンド部の圧力変化に応じて、低
圧安水の流量調整弁9を制御し、スプレーノズル8から
の低圧安水の流量を調整し、図2に示すベンド部の圧力
パターンに追従させ、乾留初期は炭化室2の上部空間1
4の圧力を0mmH2Oに、乾留中期から末期にかけて
は炉蓋3下部の圧力を0mmH2Oに保持するよう構成
されている。なお、15は炉内圧制御部12による上昇
管ベンド部の圧力変化を示すモニタテレビ、16は炉蓋
3下部の圧力計測点、17は炭化室2に装入された装入
炭である。
【0022】上記のとおり構成したことによって、炭化
室2に装入炭17を装入して乾留するに際し、炉内圧制
御部12は、圧力計11から連続的に入力されるベンド
部の圧力変化に応じて、予め入力設定されている図2に
示すベンド部の圧力パターンとなるよう、低圧安水の流
量調整弁9を制御し、スプレーノズル8からの低圧安水
の流量を調整してベンド部の圧力を図2に示す圧力パタ
ーンに追従させる。したがって、炉蓋3下部の圧力は、
図2に示すとおり、乾留初期の十数mmH2Oから順次
低下し、乾留開始から5時間経過後から乾留末期までほ
ぼ0mmH2Oに保持される。一方、炭化室2の上部空
間14の圧力は、乾留開始から5時間経過後までほぼ0
mmH2Oに保持されたのち、順次上昇するが、乾留末
期にはほぼ5mmH2Oに保持されている。なお、本実
施例においては、上昇管ベンド部圧力を連続的に制御す
るパターンを実施したが、段階的あるいは一度に制御す
るパターンを実施しても、若干炭化室2の上部空間14
の圧力、炉蓋下部の圧力が振れるものの、ほぼ同様の効
果が得られることを確認している。
【0023】実施例2 図3は従来の炉蓋と請求項2で用いる炉蓋とを対比して
示すもので、(a)図は従来の炉蓋の要部横断面、
(b)図は請求項2の発明で用いる炉蓋の要部横断面、
図4は請求項2の発明の、上昇管ベンド部圧力を予め定
めた一定圧力に制御した場合の乾留開始からの経過時間
と炭化室上部空間と炉蓋下部の圧力変化の関係を示すグ
ラフである。
【0024】図3(a)に示す従来の耐火煉瓦31と本
体金物32からなる炉蓋33を、図3(b)に示すとお
り、本体金物32側両端を垂直方向に幅60mm、長さ
120mm切り欠いてガス通路34の断面積拡大部35
を設けた炉蓋36を用い、図4に示すとおり、炉蓋下部
の圧力がほぼ0mmH2Oとなるよう、前記図1の炉内
圧制御部12により圧力計11から連続的に入力される
上昇管ベンド部の圧力変化に応じて、低圧安水の流量調
整弁9を制御し、スプレーノズル8からの低圧安水の流
量を調整し、上昇管ベンド部の圧力を予め定めた図4に
示す7mmH2O一定に保持したところ、図4に示すと
おり、乾留初期から末期の全期間に亘り、炉蓋下部の圧
力がほぼ0mmH2Oに保持され、しかも、炭化室上部
空間圧力も、乾留初期から末期の全期間に亘り、ほぼ5
mmH2Oに保持され、負圧になるのを防止することが
できた。また、乾留の全期間にわたって、炉蓋および装
炭口からのガス漏れや、煙突からの黒煙発生は認められ
なかった。
【0025】なお、炉内圧の調整には、低圧安水の流量
または圧力を変化させる代わりに、皿弁7の開度を調整
することも有効で、圧力計11から入力される上昇管ベ
ンド部の圧力変化に応じて、皿弁7の開度を調整したと
ころ、低圧安水の流量または圧力を変化させたのと同様
に、乾留初期から末期の全期間に亘り、炉蓋下部の圧力
がほぼ0mmH2Oに保持され、しかも、炭化室上部空
間圧力も、乾留初期から末期の全期間に亘り、ほぼ5m
mH2Oに保持され、負圧になるのを防止できることを
確認している。
【0026】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明方法によれ
ば、炭化室の炉内圧力の負圧化を防止して所定の微陽圧
に保持することができ、炉外からの空気進入に起因する
爆発、発生ガスカロリーの低下、炉体の損傷を防止する
ことができると共に、炉蓋や装炭口からのガス漏れ、燃
焼室へのガス漏れによる煙突からの黒煙発生を防止する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の上昇管ベンド部圧力変化に応じて低
圧安水の流量を制御する場合の系統図である。
【図2】上昇管ベンド部圧力が予め定めた所定の制御パ
ターンとなるよう低圧安水の流量を制御した場合の乾留
初期からの炭化室上部空間と炉蓋下部の圧力の変化を示
すグラフである。
【図3】図3は従来の炉蓋と請求項2で用いる炉蓋とを
対比して示すもので、(a)図は従来の炉蓋の要部横断
面、(b)図は請求項2の発明で用いる炉蓋の要部横断
面である。
【図4】上昇管ベンド部圧力を予め定めた一定圧力制御
パターンとなるよう低圧安水の流量を制御した場合の乾
留開始からの経過時間と炭化室上部空間と炉蓋下部の圧
力変化の関係を示すグラフである。
【図5】低圧安水の流量を乾留時間全般に亘り一定に保
持した場合の乾留開始からの経過時間と上昇管ベンド
部、炭化室上部空間および炉蓋下部の圧力変化の関係を
示すグラフである。
【図6】安水圧力と炉内各部の圧力との関係を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1 コークス炉 2 炭化室 3、33、36 炉蓋 4 上昇管 5 ベンド管 6 集気本管 7 皿弁 8 スプレーノズル 9 流量調整弁 10 低圧安水本管 11 圧力計 12 炉内圧制御部 13 入力キーボード 14 上部空間 15 モニタテレビ 16 圧力計測点 17 装入炭 31 耐火煉瓦 32 本体金物 34 ガス通路 35 断面積拡大部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−118659(JP,A) 特開 昭51−62802(JP,A) 特開 平6−41537(JP,A) 実開 昭62−28846(JP,U) 実開 平2−87045(JP,U) 特公 昭60−6387(JP,B2) 特表 平8−502765(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C10B 27/06 C10B 41/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コークス炉炭化室内の圧力を所定の微陽
    圧に保持するコークス炉炉内圧の制御方法において、コ
    ークス炉上昇管ベンド部の圧力を連続測定し、このベン
    ド部圧力が発生ガス量に対応して予め定めた所定パター
    ンとなるように上昇管ベンド部に噴霧している安水の流
    量または圧力および/または皿弁開度を調整することを
    特徴とするコークス炉炉内圧の制御方法。
  2. 【請求項2】 コークス炉炭化室内の圧力を所定の微陽
    圧に保持するコークス炉炉内圧の制御方法において、炉
    蓋耐火物の本体金物側両端を垂直方向に切り欠いてガス
    通路の断面積を大きくすると共に、コークス炉上昇管ベ
    ンド部の圧力を連続測定し、このベンド部圧力が予め定
    めた一定値となるよう、上昇管ベンド部に噴霧している
    安水の流量または圧力および/または皿弁開度を調整す
    ることを特徴とするコークス炉炉内圧の制御方法。
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