JP3057722U

JP3057722U - 衣類

Info

Publication number: JP3057722U
Application number: JP1998007153U
Authority: JP
Inventors: 良三榎本; 晴久本條
Original assignee: 株式会社エニー; 株式会社ハルマック
Priority date: 1998-09-14
Filing date: 1998-09-14
Publication date: 1999-06-02
Anticipated expiration: 2004-09-14

Abstract

(57)【要約】【課題】遠赤外線セラミックスを簡単に装着でき、し
かも軽量で安価な健康維持増進用として最適な衣類を提
供する。【解決手段】肌に接する側に重ね合せ部をもつ衣類で
あって、その重ね合せ部と衣類本体との間に、遠赤外線
セラミックスの粉粒体が混入された弾性材料からなる付
着体がツボに対応するようち散点状に装着されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、例えばＴシャツやＹシャツなどの各種シャツ、紳士・婦人用の肌着、あるいはセータ、背広、婦人服、コート、これらに設ける肩パット、腹巻、関節保護用サポータなどの健康維持増進用の衣類に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、酸化ケイ素を主成分とする遠赤外線セラミックスは、人体に有益な領域の生育電磁波（遠赤外線）を放射し、これが人体を温めることが知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、遠赤外線セラミックスは、人体に有益であるにも拘らず、これを健康維持増進用の衣類に好適に利用したものは、知られていない。つまり、上記セラミックスを利用するには、このセラミックスを粉状として繊維中に混入し、この繊維により各種衣類を作ることが考えられる。しかし、このようにセラミックスを繊維に混入したり付着させることにより各種衣類を作る場合、その製作コストが高くなるなどの原因となる。

【０００４】そこで、本考案の目的は、遠赤外線セラミックスを簡単に装着でき、しかも軽量で安価な健康維持増進用として最適な衣類を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、請求項１記載の衣類は、遠赤外線セラミックスの粉粒体が混入された弾性材料からなる付着体を散点状に装着している。

【０００６】粉粒化された遠赤外線セラミックスを弾性材料に混入して付着材とし、これを衣類に付着し乾燥させることにより装着することにより、衣類着用時の違和感がなくなる。よって、衣類の快適な着用が可能となる。さらに、上記付着体とすることにより、既存の衣類にも簡単に装着できて、汎用性が高まる。また、上記付着体として衣類に装着することにより、上記セラミックスを混入したり付着させた繊維で衣類を作る場合に比べ、軽量で安価な提供が可能となる。

【０００７】また、付着体に混入した遠赤外線セラミックスは、人体を温めるだけではなく、人体の細胞分子を活性化させる。つまり、上記セラミックスからは、４〜１４ μｍの生育電磁波（遠赤外線）が放射される。そして、この生育電磁波が人体の細胞分子から発生する電磁波と共鳴して共振作用を起こし、これが身体の新陳代謝や血行を促進し、特に冷え性や肩凝りなどに有効となって健康の維持増進に寄与する。その上、上記セラミックスは、極性を有しているので、熱や圧力を加えることにより、プラスとマイナスに分極して人体の活性化に有効なマイナスイオンを発生する。つまり、身体の弱い部分や傷害を受けている部分は、電気的に偏極していると言われているが、周囲にマイナスイオンを負荷させると、偏極が解消され、身体全体の電気の流れが良好となって回復に寄与する。

【０００８】さらに、上記セラミックスは、硫化水素やアンモニアなどに対する脱臭能を有しているので、汗などから発する悪臭が少なくなる。このため、より快適な衣類の着用が可能となる。

【０００９】上記セラミックスを混入した付着体は、衣類本体の肌に接する側に重ね合せ部を形成した衣類に適用し、その重ね合せ部の衣類本体側に装着することが好ましい。このようにすれば、付着体が外部から見えず若しくは見え難くなるので、衣類の意匠的外観を損なうことなく、上記した作用効果が得られる。

【００１０】また、上記付着体は、衣類着用時における人体の首から肩及び背中にかけてツボに対応する部分に散点状に装着することが好ましい。このようにすれば、衣類着用時に、付着体がいわゆる漢方医学で云う所の人体のツボに作用することになるので、特に肩凝りなどを解消して健康の維持増進に寄与する。

【００１１】さらに、上記付着体は、紳士用背広や婦人服などの肩部に取付ける肩パットや腹巻及び関節保護用サポータに設けることもできる。このようにしても、上記した場合と同様の作用効果が得られる。

【００１２】

【考案の実施の形態】

以下、この考案の一実施形態を図面に基づいて説明する。図１及び図２は、衣類の一例としてＴシャツ１を示している。このＴシャツ１は、襟ぐり１１の周りから袖１２の取付部分及び身頃１３の後方一部にかけて延びる重ね合せ部１４を設けている。

【００１３】そして、上記Ｔシャツ１の肌と接する側の重ね合せ部１４の衣服本体側に、複数の付着体２を散点状に装着させる。この付着体２は、図３のように、粉粒化された遠赤外線セラミックス２１を弾性材料２２に混入してなり、例えば直径５〜１５ｍｍ程度で、厚み０．１〜１ｍｍ程度の薄肉丸形状に形成される。また、付着体２は、好適には２〜３ｃｍの間隔で複数個を配置する。このようにすれば、Ｔシャツ１に付着体２を装着しても、着用者の動きに伴いＴシャツ１の生地がスムーズに動くので、着用者は違和感を感じることなく、快適な着用が行える。しかも、全体重量の増大やコスト高を招くことなく、Ｔシャツ１が安価で軽量となる。尚、付着体２は、丸形に限らず、角形など任意形状に形成できる。また、以上のように、比較的薄い生地を用いるＴシャツ１の場合、その重ね合せ部１４の衣服本体側に付着体２を装着すれば、これが衣服の外部はもちろん衣服を脱いだときの内側からも見えず若しくは見え難いので、Ｔシャツ１等の意匠的外観を損なうことがなく好都合であるが、例えば生地が厚い例えばセータや背広及び婦人服等の場合は、上記付着体２を生地の内面側に直接装着させてもよい。

【００１４】上記遠赤外線セラミックス２１は、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化カリウム、酸化ナトリウムなどを成分とする焼結体からなり、これを例えば粒径０．２〜２０μｍ程度に粉砕化して用いる。この粒径のものは、上記弾性材料２２への均一な混入が容易に行え、また上記セラミックス２１が具有する各作用を効果的に発揮する。さらに、上記粒径のものは、弾性材料２２に混入しても、これが具有する弾性を損なうことがないので、Ｔシャツ１の着用時に違和感を感じることなく、着心地が良好となる。尚、上記セラミックス２１の粉砕化は、湿式または乾式など周知の方法で任意に行うことができる。

【００１５】また、上記弾性材料２２としては、常温近くで弾性があり、衣類への付着後乾燥させることにより一体化が可能な素材（エラストマー又はプラストマー）が用いられる。このような素材を使用すれば、Ｔシャツ１の着心地を良好としながら、その生地への付着体２の接着一体化が容易に行える。具体的には、弾性材料２２としては、シリコン、ウレタン、クロロプレン、ブチル、ニトリル、ブタジエン・スチレンなどの合成ゴム、天然ゴム、その他塩化ビニル、ポリウレタン、エチレンビニル共重合体、酢酸ビニル、塩化ビニルなどの熱可塑性合成樹脂などの１種類又は２種類以上が使用される。

【００１６】これらの弾性材料２２に対する遠赤外線セラミックス２１の配合比率は、セラミックス４０〜９０重量％；弾性材料６０〜１０重量％とすることが好ましい。このような配合比率とすれば、弾性材料２２が具有する弾性を損なうことなく、またセラミックス２１の作用効果を十分に発揮させられる。

【００１７】図１及び図４の実施形態では、Ｔシャツ１を着用したとき、人体３の首部から肩の鎖骨及び背中の肩胛骨及び背骨にかけて対応する部分に、上記付着体２を装着している。このようにすれば、Ｔシャツ１の着用時に、各付着体２がいわゆる漢方医学で云う所の人体のツボに作用することになるので、特に肩凝りなどを解消して健康の維持増進に寄与する。

【００１８】図５に示す実施形態では、紳士用背広や婦人服などの肩部に取付けられる肩パット４への適用例を示している。この肩パット４は、パット材４１とその周囲を覆う表皮４２からなり、この表皮４２の内面で肩との対向部位に複数の付着体２を装着している。

【００１９】図６の実施形態では、腹巻５への適用例を示している。この腹巻５は、伸縮可能な生地からなる筒状部材５１を二重に折り返してなり、この筒状部材５１の折り返し内面側に上記付着体２の複数個を装着している。

【００２０】図７の実施形態では、関節保護用サポータ６への適用例を示している。このサポータ６は、伸縮可能な生地により筒状に形成されており、その内面に上記付着体２の複数個を装着している。

【００２１】また、上記付着体２は、図示しないが、ネクタイ、靴下、靴やその中敷、ブリーフ、手袋などに装着してもよい。

【００２２】図８は、縦軸に放射エネルギー量（Ｗａｔｔ）を、横軸に波長（μｍ）をとった上記付着体による生育電磁波の放射グラフを示している。この図及び下記する表１、表２においては、遠赤外線セラミックスとして、酸化ケイ素８３重量％、酸化アルミニウム８．７重量％、酸化カリウム３．３重量％、酸化ナトリウム２重量％、その他酸化鉄、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウムなどを含有するものが使用されている。また弾性材料としては、シリコンゴムを用いている。そして、この弾性材料と上記セラミックスを、セラミックス８０重量％；弾性材料２０重量％の割合で配合している。

【００２３】この図８から明らかなように、上記付着体は、人体に有益である４〜１４μｍ領域において多量の生育電磁波を放射する。このことから、上記付着体は、人体を温めるだけではなく、人体の細胞分子を活性化させて、身体の新陳代謝や血行を促進し、特に冷え性や肩凝りなどに有効となって健康の維持増進に寄与することが理解できる。また、遠赤外線セラミックスは、極性を有し、そのマイナスイオンが人体の活性化に有効であるので、身体全体の電気の流れを良好として回復に寄与する。

【００２４】表１、表２は、それぞれ上記付着体の硫化水素及びアンモニアに対する脱臭効果試験の結果を示している。同試験においては、硫化水素とアンモニアの経時的な濃度ｐｐｍ（Ｖ／Ｖ）の減少を測定している。また、各表においては、上記付着体の脱臭効果を比較するために、参考試料としてステンレスとタイルについての試験結果を併記している。

【００２５】

【表１】

【００２６】

【表２】

【００２７】表１から明らかなように、上記ステンレスやタイルは、時間が経過しても硫化水素の濃度が殆ど変わらないのに対し、上記付着体は硫化水素の濃度が経時的に少なくなり、２４時間経過すると半減する。

【００２８】また、表２から明らかなように、上記ステンレスやタイルは、時間の経過によるアンモニア濃度の減少率が少ないのに対し、上記付着体はアンモニア濃度が経時的に著しく少なくなり、２４時間経過すると１／２０へと減少する。

【００２９】以上のことから、上記付着体は、硫化水素とアンモニアに対し優れた脱臭効果を発揮することが理解できる。よって、汗などから発する悪臭が少なくなり、より快適な衣類の着用が可能となる。

【００３０】

【考案の効果】以上のように、本考案の衣類によれば、粉粒化された遠赤外線セラミックスを弾性材料に混入して付着材とし、これを衣類に装着したことにより、衣類着用時の違和感をなくすことができ、衣類を快適に着用することができる。さらに、上記付着体とすることにより、既存の衣類にも装着可能となって、汎用性を高めることもできる。また、上記付着体として衣類に装着することにより、セラミックスを混入した繊維で衣類を作る場合に比べ、衣類を軽量としながら安価に提供できる。その上、上記付着体に混入した遠赤外線セラミックスは、人体を温めるだけではなく、身体の新陳代謝や血行を促進させるので、特に冷え性や肩凝りなどに有効となって健康の維持増進に寄与できる。また、上記セラミックスは、人体の活性化に有効なマイナスイオンを発生するので、身体全体の電気の流れを良好として回復に寄与できる。しかも上記セラミックスは、硫化水素やアンモニアなどに対する脱臭能を有しているので、汗などから発する悪臭を少なくして、衣類をより快適に着用することができる。

【００３１】また、肌に接する側に重ね合せ部をもつ衣類の場合に、その重ね合せ部の衣類本体側に、遠赤外線セラミックスの粉粒体が混入された弾性材料からなる付着体を装着した場合は、付着体が直接肌に接することがないため装着感がよく、しかも、衣服本体の外側からも衣服の内側からも付着体が見えないので外観を損なうおそれもない。さらにまた、着用時に人体の首から肩及び背中にかけて対応する部分に、遠赤外線セラミックスの粉粒体が混入された弾性材料からなる付着体が散点状に装着されている場合には、衣服を着用することによって、これらの付着体からの前記した効果が首から背中の全体に適度に作用し、肩こりなどがやわらげられる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案にかかる衣類の一実施形態として示すＴ
シャツの正面図である。

【図２】図１のＸ−Ｘ線方向から見た拡大断面図であ
る。

【図３】付着体の拡大断面図である。

【図４】Ｔシャツの着用状態を示す斜視図である。

【図５】他の実施形態として示す肩パットの断面図であ
る。

【図６】同じく他の実施形態として示す腹巻の断面図で
ある。

【図７】同じく他の実施形態として示すサポータの断面
図である。

【図８】付着体による生育電磁波の放射グラフである。

【符号の説明】

２付着体２１遠赤外線セラミックス２２弾性材料

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】遠赤外線セラミックスの粉粒体が混入さ
れた弾性材料からなる付着体が散点状に装着されてなる
衣類。
【請求項２】肌に接する側に重ね合せ部をもつ衣類で
あって、その重ね合せ部の衣類本体側に、遠赤外線セラ
ミックスの粉粒体が混入された弾性材料からなる付着体
が装着されている衣類。
【請求項３】着用時に人体の首から肩及び背中にかけ
てツボに対応する部分に、遠赤外線セラミックスの粉粒
体が混入された弾性材料からなる付着体が散点状に装着
されている請求項１又は２記載の衣類。