JP3057482U - ステンレス線製抗菌まな板立て - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 この考案は、ステンレス線製まな板立て
を、強い抗菌効果があると推測される無機抗菌剤を含ん
だ塗料の皮膜でおおい、抗菌ステンレス線製まな板立て
としたものである。 【解決手段】この考案は、ステンレス線製まな板立ての
ステンレス線〈１〉を無機抗菌剤を含んだ塗料皮膜
〈２〉でおおうるものである。

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、現在、市場で販売されている抗菌表示のあるステンレス線製まな板 立てよりも、優れた抗菌効果を発揮する抗菌加工を施すものである。

従来、ステンレス線製まな板立てに、抗菌効果を持たせるために用いられてい た方法は、ステンレスに銅を混ぜたステンレス銅線を使用することで、ステンレ ス銅線表層部の銅が水と触れることによりイオン化して銅イオンになり、この銅 イオンが抗菌作用を活性化されるというものであった。

しかし、この方法により得られる抗菌効果は弱いものである。

本発明は、この欠点を解決するためのものである。

これを図面について説明すれば、ステンレス線製まな板立てのステンレス線〈１ ）の表面を抗菌効果のある無機抗菌剤である銀・亜鉛置換ゼオライトを含んだ、 塗料の皮膜〈２〉で覆う。

使用する無機抗菌剤について、現在検出されている、病原性大腸菌Ｏ−１５７の 中でも最もべロ毒素を生産するとされるＯ−１５７：Ｈ７を検体として、株式会 社三菱化学ブーシーエルにて、病原性大腸菌Ｏ−１５７：Ｈ７と一般大腸菌につ いて抗菌効果を示す指標である最小発育阻止濃度（ＭＩＣ）と最小死滅濃度（Ｍ ＢＣ）を測定した。

一般大腸菌（Ｑ−２５２６）の最小発育阻止儂度（ＭＩＣ）は１２５ｐｐｍ、最 小死滅濃度（ＭＢＣ）は１２５ｐｐｍ． 病原性大腸菌Ｏ−１５７：Ｈ７の最小発育阻止濃度（ＭＩＣ）は１２５ｐｐｍ， 最小死滅濃度（ＭＢＣ）は１２５ｐｐｍであり病原性大腸菌Ｏ−１５７：Ｈ７に ついても一般大腸菌と同様の抗菌効果を持つことが、確認された。

病原性大腸菌Ｏ−１５７：Ｈ７に対し抗菌効果が数値として確認されたのは、日 本で初めてである。

このことから、これにより加工された製品は病原性大腸菌Ｏ−１５７：Ｈ７に対 し抗菌効果を発揮するものと考える。

また、実際にステンレス線製まな板立てに対し抗菌剤皮膜を施さない時（試料１ ）と抗菌皮膜（塗料に抗菌剤１％を加えた）を施した時（試料２）における黄色 ブドウ球菌と大腸菌につき抗菌試験（シナネン株式会社抗菌事業部）を行った。

試験内容は各試料にリンガー溶液で調整した黄色ブドウ球菌及び大腸菌の懸濁液 を０．５ｍｌ下し、３５゜Ｃで２４時間保存した。保存後、滅菌済リン酸緩衝液 １０ｍｌにて試料の表面を洗い出した。この洗い出した液中の生残菌数を菌数測 定用寒天培地を用いて混釈平板法により測定した。なお、対照として菌液のみの 試験も同時に行った。

その結果は、黄色ブドウ球菌については初発菌数１．７Ｘ１０^５・対照８．７Ｘ １０^４・試料１：１．２Ｘ１０^４・試料２：４．０Ｘ１０^２ 大腸菌については初発菌数２．２Ｘ１０^５・対照１．３Ｘ１０^７・試料１：２． ０Ｘ１０^６・試料２：検出せずとの結果となった。

以上の結果から抗菌剤皮膜を施すことにより強い抗菌効果があり、かつ、病原 性大腸菌Ｏ−１５７：Ｈ７に対し、抗菌効果があると推測されるステンレス線製 まな板立てが、製作できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を施したステンレス線製まな板立ての部
分拡大及びその断面。

【符号の説明】

〈１〉ステンレス線製まな板立てのステンレス線 〈２〉無機抗菌剤を含んだ、塗料の皮膜

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ステンレス線製抗菌まな板立て表面に無機
   抗菌剤である銀・亜鉛置換ゼオライトを含んだ塗料で皮
   膜を作った抗菌効果のあるステンレス線製まな板立て