JPH1176376A - 抗菌素材およびその製造方法 - Google Patents

抗菌素材およびその製造方法

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JPH1176376A
JPH1176376A JP25420997A JP25420997A JPH1176376A JP H1176376 A JPH1176376 A JP H1176376A JP 25420997 A JP25420997 A JP 25420997A JP 25420997 A JP25420997 A JP 25420997A JP H1176376 A JPH1176376 A JP H1176376A
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antibacterial
εpl
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acid
test
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JP25420997A
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Inventor
Takashi Ito
敬史 伊藤
Yasuo Matsumoto
安夫 松本
Original Assignee
Chisso Corp
チッソ株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】人体に対する毒性が極めて低く、優れた抗菌性
を有し、医療用品、生活用品、衣料品、食品容器、食品
包装等に幅広く利用できる抗菌素材を提供すること。 【解決手段】ε−ポリリジンもしくはε−ポリリジン塩
と有機酸を、抗菌機能を要求される素材や各種製品に噴
霧、展着、浸漬により付着または含浸させた抗菌素材と
その製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ε−ポリリジンも
しくはε−ポリリジン塩(以下、総称してεPLとい
う)と有機酸とを、抗菌機能が要求される各種素材や各
種製品(以下、これらを総称して素材という)に噴霧、
展着もしくは浸漬することにより、付着または含浸させ
た抗菌素材およびその製造方法に関する。さらに詳しく
は、人体に対する毒性が極めて低く、優れた抗菌効果を
有し、環境中の微生物増殖抑制、食品の腐敗防止の分野
で幅広く利用できる抗菌素材およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】我々の生活空間には、様々な細菌やカビ
などの微生物が存在している。これらの微生物は、しば
しば食物を腐敗させたり、悪臭発生の原因となったりし
て我々に不快感を与え、また、人体に対して、食中毒を
初めとする様々な疾病や白癬等の皮膚障害を引き起こす
原因となったりする。衛生的で快適な生活を送るために
微生物増殖抑制は重要な課題であり、我々の身の回りの
様々な生活用品、衣料品、医療用品等で抗菌機能を有す
る抗菌素材が望まれている。
【0003】一方、我々が日常的に使用している生活用
品、衣料品、医療用品等は金属、ガラス、陶磁器、合成
樹脂、木材、化学繊維、天然繊維、紙等様々な材料から
作られている。しかしながら、これら材料の大半は、そ
れ単独では抗菌機能を有していないことから、昨今にお
いては該材料および該材料から作られる各種製品すなわ
ち各種素材に抗菌機能を付与させる種々の試みが行われ
ている。
【0004】かかる抗菌素材を得る一般的な手法として
は、抗菌作用を有する物質を、抗菌機能が要求される素
材に噴霧、展着、浸漬等の方法で付着もしくは含浸させ
て抗菌素材とする方法が実用化されている。また、抗菌
作用を有する物質を合成樹脂中に添加し、混練して抗菌
機能を付与させた合成樹脂組成物を用いて成形した抗菌
性を有する成形品も実用化されている。このうち、素材
である各種製品に抗菌物質を付着もしくは含浸させて抗
菌製品を得る方法は、製品の種類に制限されず、簡便か
つ安価に抗菌素材が得られることから、使い捨て製品等
の製品寿命の短い用途分野で幅広く使用されている。
【0005】特に、食品容器および食品包装用途では、
食品を容器に充填もしくは包装すると、微生物はまず食
品と該容器もしくは該包装材との接触面で増殖を開始
し、やがて食品全体を腐敗させることから、食品と容器
もしくは包装材との接触面での微生物増殖抑制は食品の
日持ち向上、腐敗防止の一助となり重要である。さら
に、食品容器および食品包装類は安価であることが求め
られ、また、食品寿命も極めて短いことから、前述の各
種素材に抗菌物質を付着もしくは含浸させて抗菌製品を
得る方法が好適である。
【0006】従来より、抗菌作用を有する物質として、
エチルアルコ−ル等のアルコ−ル類、酢酸、乳酸等の有
機酸類が知られている。これらの物質は比較的抗菌効果
が高く、価格も安いうえに食品添加物なので、食品容
器、食品包装材等の食品関連の抗菌性が要求される用途
を初め広範な用途に安全に使用できる特長を有してい
る。しかしながら、該アルコール類を付着もしくは含浸
させることによって抗菌素材を調製しようとすると、ア
ルコール含量10〜70重量%の高濃度アルコール溶液
を素材に付着もしくは含浸させる必要があり、このた
め、抗菌素材にアルコール臭や味が付着してしまうばか
りか、該抗菌素材を食品包装材や食品容器等に用いる
と、接触する食品へ該アルコール臭や味が移り、食品本
来の香りや風味を損なってしまうという欠点を有してい
る。
【0007】これに対して、有機酸は、有機酸含量数重
量%〜十数重量%の溶液を素材に付着もしくは含浸させ
るだけで抗菌素材が得られるうえ、酢酸を除く多くの有
機酸類、例えば、乳酸やリンゴ酸およびグルコン酸等は
酸臭が殆どないので得られる抗菌素材に異臭が付着する
ことはない。しかしながら、有機酸は強い酸味を有して
いるため、該抗菌素材へ酸味が付着し該抗菌素材と接触
する食品の風味を損なってしまうという欠点があり、ま
た、有機酸の付着もしくは含浸により抗菌素材の親水性
が高くなり、撥水性を要求される用途で使用できないと
いった欠点を有している。
【0008】また、アルコール類および有機酸類以外の
抗菌物質として、第四級アンモニウム塩およびイミダゾ
ール系化合物等の有機系抗菌剤や、銀ゼオライトおよび
銀ジルコニウム等の無機系抗菌剤も広く使用されてい
る。該抗菌剤はアルコール類および有機酸類に比べ、極
めて少量の付着もしくは含浸で優れた抗菌素材が得られ
るという長所を有する反面、該抗菌剤は食品添加物では
ないため、食品関連用途には使用できない。
【0009】食品関連用途を含む広範な用途で安全に使
用でき、かつ有機系抗菌剤や無機系抗菌剤を用いた抗菌
素材と同等の優れた抗菌効果有する抗菌素材を得る試み
として、食品保存料として用いられている天然系抗菌剤
を用いた抗菌素材が検討されており、例えば、カニやエ
ビの甲殻より製造されるキトサンを紙に付着もしくは含
浸させて抗菌素材とする試みが、特開平01−2582
1号公報に提案されている。しかしながら、該キトサン
を用いて高い抗菌効果を有する抗菌素材を得るために
は、多量のキトサンを使用しなければならずコスト高と
なってしまううえ、多量のキトサンを含有する抗菌素材
は親水性が高くなり、撥水性が要求される用途には使用
できないといった問題点がある。
【0010】また、ストレプトマイセス属に属する微生
物から得られるεPL水溶液を、紙や合成樹脂製品に付
着もしくは含浸させて抗菌素材を得る試みが、特開平0
8−175901号公報および特開平08−31897
4号公報に提案されている。εPLは優れた抗菌効果を
有し、かつ人体に対する安全性が高いことが知られてい
るが、価格が高いためコスト面で若干難点がある。ま
た、該公報には、εPLとアルコールを併用して、紙お
よび合成樹脂製品に付着もしくは含浸させて抗菌素材を
得る試みについても提案されている。すなわち、抗菌効
果を有する二種類の物質を併用することで相加・相乗効
果を得ると共に、εPLの使用量を減らしコストを低減
することを目的としていると推測される。しかしなが
ら、この方法はコストの低減はできるものの、高濃度の
アルコールを併用するため抗菌素材へアルコール臭や味
が付着し、該抗菌素材を食品容器や食品包装材に用いる
と接触する食品の風味を損なうといった弊害が生じる恐
れがある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、前記の
従来技術の問題点を解決すべく検討を重ねた。その結
果、εPLと有機酸溶液を併用して抗菌機能を要求され
る素材に、噴霧、展着、浸漬等の方法で付着もしくは含
浸させることにより、少量のεPLを使用するだけで抗
菌効果の高い抗菌素材が得られることを見出した。さら
に、用いる有機酸の量を減らすことにより、抗菌素材へ
の酸味、酸臭の付着の防止および該素材と接触する食品
の風味の低下を防ぐばかりか、抗菌素材の親水化も防止
できることを見出し、これらの知見に基づき、本発明を
完成した。以上の記述から明らかなように、本発明の目
的は、人体に対する毒性が極めて低く、優れた抗菌効果
を有し、環境中の微生物増殖抑制、食品の腐敗防止の分
野で幅広く利用できる抗菌素材を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記により構
成される。 (1)ε−ポリリジンもしくはその塩と有機酸とを素材
に付着もしくは含浸させた抗菌素材。 (2)ε−ポリリジンもしくはその塩と有機酸とを含む
混合溶液を素材に噴霧もしくは展着することを特徴とす
る抗菌素材の製造方法。 (3)ε−ポリリジンもしくはその塩と有機酸とを含む
混合溶液に素材を浸漬することを特徴とする抗菌素材の
製造方法。 (4)ε−ポリリジンもしくはその塩と有機酸とを含む
混合溶液がε−ポリリジンもしくはその塩を混合溶液に
対して0.001〜25重量%、有機酸を同じく0.0
01〜10重量%含む混合溶液である請求項2もしくは
請求項3のいずれか1項記載の抗菌素材の製造方法。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明で用いるεPLは、例えば
特公昭59−20359号公報に記載のεPL生産菌で
ある、ストレプトマイセス属に属するストレプトマイセ
ス・アルプラス・サブスピーシーズ・リジノポリメラス
を培地に培養し、得られた培養物からεPLを分離、採
取することによって得られる。該εPLは厚生省の既存
添加物名簿にも記載されている物質であり、食品保存料
等に使用されている。
【0014】本発明にあっては、εPLは遊離の形で用
いることができるが、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸も
しくは酢酸、プロピオン酸、フマル酸、リンゴ酸、クエ
ン酸、マレイン酸、アジピン酸、グルコン酸等の有機酸
の塩の形で用いることもできる。また、用途、使用目的
に応じて、カプロン酸、ラウリン酸、ステアリン酸等の
中鎖及び長鎖の飽和脂肪酸、オレイン酸、リノール酸、
アラキドン酸等の中鎖及び長鎖の不飽和脂肪酸の塩で用
いることもできる。εPLは遊離の形であれ、前述の無
機酸もしくは有機酸との塩の形であれ、その抗菌効果に
本質的な差はない。
【0015】本発明で用いる有機酸としては、酢酸、コ
ハク酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、フマル
酸、グルコン酸、アジピン酸が抗菌効果の点で優れてい
るが、この他の有機酸も食品添加可能ものであれば特に
限定されない。
【0016】本発明において、抗菌機能を要求される素
材に付着もしくは含浸させるεPLおよび有機酸の形態
としては、前記のεPLおよび有機酸を各々適当な濃度
に溶かし込んだ混合溶液(以下εPL混合溶液とい
う。)が、付着もしくは含浸させる際に扱いやすく望ま
しい。また、混合溶液のなかでも特に混合水溶液の形が
調製しやすいので好ましい。さらに、該εPL混合溶液
中に界面活性剤等を展着剤として添加したり、その他の
抗菌効果を有するグリセリン脂肪酸エステル等の材料や
相乗・相加効果のある無機塩類やアミノ酸類等を混合使
用してもよい。
【0017】本発明において、抗菌機能を要求される素
材に該εPL混合溶液を付着もしくは含浸させる方法と
しては、噴霧処理や展着処理および浸漬処理等の方法が
効果的で、操作も容易である。噴霧処理の場合は、例え
ば、εPLを混合溶液に対して0.1重量%および乳酸
を同じく0.3重量%含むεPL混合溶液を該素材10
0cm2当たり0.01g〜2g、スプレーを用いて噴
霧し、風乾させることにより作製できる。また、展着処
理の場合は、前述のεPL混合溶液をゴムロールやスポ
ンジロール等で該素材表面に付着し、風乾させることに
より作製できる。さらに、浸漬処理する場合は、素材を
前述のεPL混合溶液に30秒間浸漬し、風乾させるこ
とにより作製できる。
【0018】噴霧処理、展着処理、浸漬処理を行うεP
L混合溶液中のεPL濃度は、その噴霧、展着による付
着量、浸漬時間によって異なるが、一般的には0.00
1〜25重量%、好ましくは0.01〜20重量%の範
囲である。また、噴霧処理、展着処理、浸漬処理を行う
εPL混合液中の有機酸濃度は、その噴霧、展着による
付着量、浸漬時間によって異なるが、一般的には0.0
01〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%の範
囲であり、この範囲内であれば得られる抗菌素材に酸
味、酸臭が付着することがなく、高い抗菌効果が得られ
る。
【0019】本発明の抗菌素材の製造に用いる素材とし
ては、鉄、ステンレス、アルミニウム、銅、銀等の金属
類、ガラス類、陶器、磁器、セラミック等の陶磁器類、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエ
チレンテレフタレート、ナイロン、メラミン樹脂等の合
成樹脂類、各種木材類、レーヨン、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリエステル、ナイロン等よりなる化学繊
維類、綿、麻、絹等の天然繊維類、紙等およびこれらを
用いた各種製品等を挙げることができる。
【0020】
【実施例】以下、試験例及び実施例を用いて本発明を詳
細を説明する。なお、実施例は本発明をなんら限定する
ものではない。
【0021】実施例1〜8 市販のポリプロピレン製シートに対し、εPL0.1重
量%および後述の表1に記載した有機酸1重量%を含む
εPLおよび有機酸の混合水溶液(以下、εPL混合水
溶液という)を、該シート100cm2当たり0.3g
となるようにスプレー噴霧したのち、50℃の乾燥機中
で1時間乾燥させ、ポリプロピレンシートを作製した。
【0022】比較例1 εPLを0.1重量%含む水溶液(以下、εPL水溶液
という)のみを噴霧した以外は実施例1〜8に準拠し
て、ポリプロピレンシ−トを作製した。
【0023】比較例2〜9 後述の表1に記載した有機酸1重量%(以下、有機酸水
溶液という)のみを噴霧した以外は実施例1〜8に準拠
して、ポリプロピレンシ−トを作製した。
【0024】比較例10 εPLも有機酸も用いず、水のみを用いた以外は実施例
1〜8に準拠して、ポリプロピレンシートを作製した。
【0025】抗菌素材の臭気、味覚試験1 実施例1〜8および比較例1〜10で得られたポリプロ
ピレンシートの臭気、味を調べるため、各ポリプロピレ
ンシ−トの抗菌処理面にについて人の鼻による嗅覚およ
び舌による味覚の官能試験を行った。その結果を後述の
表1に示した。
【0026】
【表1】
【0027】表1に示すように、本発明のポリプロピレ
ンシートは無味、無臭であることが分かる。
【0028】抗菌性試験1(フィルム密着法) "銀等無機抗菌剤研究会 銀等無機抗菌剤の抗菌評価試
験法(1995年)"に定められた合成樹脂抗菌試験法
である"フィルム密着法"に準じて抗菌性試験1を行っ
た。
【0029】試験菌液の調製1 普通ブイヨン培地を滅菌精製水で500倍に希釈し、p
Hを7.0±0.2に調整した1/500培地に、滅菌
したピペットで大腸菌(Escherichia co
li、IFO3972)を、培地中の生菌数が3.0×
105個/mLの濃度となるように調製した。
【0030】試験片の調製 実施例1〜8および比較例1〜10で作製したポリプロ
ピレンシートを、各々50mm×50mmの大きさに切
り出し、抗菌試験片とした。
【0031】抗菌性試験操作 試験片を各々滅菌シャーレへ入れ、その試験面に前述の
試験菌液の調製1で調製した試験菌液0.5mLを接種
し、その上に滅菌処理を施したポリエチレン製被覆フィ
ルムを被せて蓋をしたのち、温度35±1℃、相対湿度
90%以上の条件で24時間培養を行った。培養終了
後、各々の試験片、被覆フィルムに付着している菌をS
CDLP培地(10mL)を用いて滅菌シャーレ中に十
分に洗い出し、この洗い出した液1mL中の生菌数を標
準寒天培地法により測定した。試験終了後、下記計算式
により増減値差を算出し、その結果を表1に示した。
【0032】増減値差計算式 抗菌無加工試料 [A]:接種直後の生菌数 [B]:定時間培養操作後の生菌数 抗菌加工試料 [C]:定時間培養操作後の生菌数 増減値差 = log10(B/A) − log10
(C/A)
【0033】表1から明らかなように、大腸菌に対する
本発明の実施例1〜8のεPL混合水溶液を噴霧したポ
リプロピレンシートの抗菌効果は、比較例1のεPL水
溶液のみを噴霧したポリプロピレンシ−ト、比較例2〜
9の有機酸水溶液のみを噴霧したポリプロピレンシート
および比較例10の水のみを噴霧したポリプロピレンシ
−トと比較して抗菌効果が優れていることが分かる。
【0034】抗菌性試験2 前記の実施例1〜8及び比較例1〜10で得たポリプロ
ピレンシートから作成した試験片(50×50×0.5
mm)を、抗菌性試験1で述べた抗菌性試験方法と同様
の方法で試験細菌を黄色ブドウ球菌(Staphylo
coccusaureus、IFO12732)とし
て、その抗菌性試験2を行った。その結果を表1に示し
た。
【0035】表1から明らかなように、黄色ブドウ球菌
に対する本発明の実施例1〜8のεPL水溶液を噴霧し
たポリプロピレンシートの抗菌効果は、比較例1のεP
L水溶液のみを噴霧したポリプロピレンシ−ト、比較例
2〜9の有機酸水溶液のみを噴霧したポリプロピレンシ
ートおよび比較例10の水のみ噴霧したポリプロピレン
シ−トと比較して抗菌効果が優れていることが分かる。
【0036】実施例9〜16 市販の二軸延伸ポリスチレンフィルムに対し、実施例1
〜8で用いたものと同じεPL混合水溶液を、該フィル
ム100cm2当たり0.3gとなるようにロールで展
着したのち、50℃の乾燥機中で1時間乾燥させ、ポリ
スチレンフィルムを作製した。
【0037】比較例11 比較例1で用いたものと同じεPL水溶液のみを用いた
以外は実施例9〜16に準拠してポリスチレンフィルム
を作製した。
【0038】比較例12〜19 比較例1で用いたものと同じ有機酸水溶液のみを用いた
以外は実施例9〜16に準拠してポリスチレンフィルム
を作製した。
【0039】比較例20 εPL水溶液も有機酸も用いずに水のみを用いた以外は
実施例9〜16に準拠して、ポリスチレンフィルムを作
製した。
【0040】抗菌素材の臭気、味覚試験2 実施例9〜16および比較例11〜20で得られたポリ
スチレンフィルムの臭気、味について前述の抗菌素材の
臭気、味覚試験1で述べた試験方法に準拠して官能試験
を行った。その結果を後述の表2に示した。
【0041】
【表2】
【0042】表2に示すように、本発明のポリスチレン
フィルムは無味、無臭であることが分かる。
【0043】抗菌性試験3 前記の実施例9〜16および比較例11〜20で得られ
たポリスチレンフィルムから作成した試験片(50×5
0×0.5mm)を、抗菌性試験1で述べた抗菌性試験
方法に準拠して、その抗菌性試験3を行った。その結果
を表2に示した。
【0044】表2から明らかなように、大腸菌に対する
本発明の実施例9〜16のεPL水溶液を展着したポリ
スチレンフィルムの抗菌効果は、比較例11のεPL水
溶液のみを展着したポリスチレンフィルム、比較例12
〜19の有機酸水溶液のみを展着したポリスチレンフィ
ルムおよび比較例20の水のみを展着したポリスチレン
フィルムと比較して抗菌効果が優れていることが分か
る。
【0045】抗菌性試験4 前記の実施例9〜16および比較例11〜20で得たポ
リスチレンフィルムから作成した試験片(50×50×
0.5mm)を、抗菌性試験2で述べた抗菌性試験方法
に準じて、その抗菌性試験4を行った。その結果を表2
に示した。
【0046】表2から明らかなように、黄色ブドウ球菌
に対する本発明の実施例9〜16のεPL混合水溶液を
噴霧したポリスチレンフィルムの抗菌効果は、比較例1
1のεPL水溶液のみを展着したポリスチレンフィル
ム、比較例12〜19の有機酸水溶液のみを展着したポ
リスチレンフィルムおよび比較例20の水のみを展着し
たポリスチレンフィルムと比較して抗菌効果が優れてい
ることが分かる。
【0047】実施例17〜24 定量濾紙(東洋濾紙(株)製 No.5C濾紙)を重量
0.2gに切り出したのち、実施例1〜8で用いたもの
と同じεPL混合水溶液に30秒間浸漬した。浸漬後、
50℃の乾燥機中で1時間乾燥させ、紙シートを作製し
た。
【0048】比較例21 比較例1で用いたの同じとεPL水溶液のみを用いた以
外は実施例17〜24に準拠して、紙シ−トを作製し
た。
【0049】比較例22〜29 比較例1用いたものと同じ有機酸水溶液のみを用いた以
外は実施例17〜24に準拠して、紙シ−トを作製し
た。
【0050】比較例30 εPLも有機酸も用いず水のみを用いた以外は実施例1
7〜24に準拠して、紙シートを作製した。
【0051】抗菌材の臭気、味覚試験3 実施例17〜24および比較例21〜30の紙シートの
臭気、味について、前述の抗菌素材の臭気、味覚試験1
で述べた試験方法に準拠して官能試験を行った。その結
果を後述の表3に示した。
【0052】
【表3】
【0053】抗菌性試験5(SEK菌数測定法) "繊維衛生加工協議会 抗菌防臭加工製品の加工効果評
価試験マニュアル・菌数測定法"に準拠して、下記の方
法により抗菌性試験5を行った。
【0054】試験菌液の調製2 滅菌された普通ブイヨン培地に、滅菌したピペットで大
腸菌(Escherichia coli、IFO12
734)を、培地中の生菌数が5.0×105個/mL
の濃度となるように調製した。
【0055】抗菌性試験操作 前記の実施例17〜24および比較例21〜30で得ら
れた紙シートを、各々30mL容のネジ蓋つきバイアル
瓶に入れ、これに、前述の試験菌液の調製2で調製した
試験菌液0.2mLを均一に接種し、36±1℃の条件
で18時間培養を行った。培養終了後、滅菌緩衝生理食
塩水を20mL加えてよく振り、得られた試験菌抽出液
1mL中の生菌数を標準寒天培地法により測定した。試
験終了後、増減値差を算出し、その結果を表3に示し
た。
【0056】表3から明らかなように、大腸菌に対する
本発明の実施例17〜24のεPL混合水溶液に浸漬し
た紙シートの抗菌効果は、比較例21のεPL水溶液の
みに浸漬した紙シ−ト、比較例22〜29の有機酸水溶
液のみに浸漬した紙シートおよび比較例30の水のみに
浸漬した紙シ−トと比較して抗菌効果が優れていること
が分かる。
【0057】抗菌性試験6 前記の実施例17〜24および比較例21〜30で得ら
れた紙シートを、抗菌性試験5で述べた抗菌性試験方法
と同様の方法で試験細菌を黄色ブドウ球菌(Staph
ylococcus aureus、IFO1273
2)として、その抗菌性試験6を行った。その結果を表
3に示した。
【0058】表3から明らかなように、黄色ブドウ球菌
に対する本発明の実施例17〜24のεPL水溶液に浸
漬した紙シートの抗菌効果は、比較例21のεPL水溶
液のみに浸漬した紙シ−ト、比較例22〜29の有機酸
水溶液のみに浸漬した紙シートおよび比較例30の水の
みに浸漬した紙シ−トと比較して抗菌効果が優れている
ことが分かる。
【0059】
【発明の効果】本発明の抗菌素材は、優れた抗菌効果を
有し、しかも食品保存料としても使用されているεPL
と、食品添加物であり、かつ抗菌効果を有している有機
酸を併用して、抗菌機能が要求される各種素材や各種製
品に噴霧、展着、浸漬等の方法により付着もしくは含浸
させることにより製造されるため、優れた微生物増殖抑
制効果を示すばかりでなく、使用に際して人体への悪影
響が極めて低く、加えて製造方法が簡便であり、様々な
素材、製品に対し安価に抗菌効果を付与できることか
ら、生活用品や衣料品をはじめ、医療用品、食品容器、
食品包装等の人体に接触したり、経口されるような用途
に幅広く、好適かつ安全に使用することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ε−ポリリジンもしくはその塩と有機酸と
    を素材に付着もしくは含浸させた抗菌素材。
  2. 【請求項2】ε−ポリリジンもしくはその塩と有機酸と
    を含む混合溶液を素材に噴霧もしくは展着することを特
    徴とする抗菌素材の製造方法。
  3. 【請求項3】ε−ポリリジンもしくはその塩と有機酸と
    を含む混合溶液に素材を浸漬することを特徴とする抗菌
    素材の製造方法。
  4. 【請求項4】ε−ポリリジンもしくはその塩と有機酸と
    を含む混合溶液がε−ポリリジンもしくはその塩を混合
    溶液に対して0.001〜25重量%、有機酸を同じく
    0.001〜10重量%含む混合溶液である請求項2も
    しくは請求項3のいずれか1項記載の抗菌素材の製造方
    法。
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